JP4427015B2 - 光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物および光ディスク - Google Patents

光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物および光ディスク Download PDF

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Description

本発明は、重合時の硬化収縮率が低く、低吸水性及び透明性に優れた硬化物層を形成しうる、光ディスク用の活性エネルギー線硬化型組成物や、光ディスクに関する。
情報記録の媒体として、コンパクトディスク(以下、CDと略記)、追記型光ディスク、光磁気ディスク、相変化型光ディスク等の光ディスクが広く用いられるようになってきた。
これらの光ディスクは、ランド、ピット、グルーブ等の微細な凹凸を形成した透明樹脂基板上に、金属薄膜等で記録層を形成し、さらにその劣化を防ぐために紫外線硬化性組成物からなる保護層を該記録層上に設けた構造であることが一般的である。(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照)。
近年、記録容量を高めるために、0.6mm厚の光ディスク基板を貼り合わせたデジタルビデオディスク又はデジタルバーサタイルディスク(以下、DVDと略記)が広く、普及しつつある(例えば、特許文献4参照。)
さらにDVDよりも記録容量を向上させ、高品位の動画情報等を長時間録画することが可能な高密度光ディスクが提案されている(例えば、特許文献5参照)。
この高密度型光ディスクは、プラスチック等で形成される透明又は不透明の支持体基板上に記録層を形成し、次いで記録膜上に約100μmの光透過層を積層したもので、該光透過層側からレーザー光により該記録層に書き込み及び/又は該記録層から読み取りを行うタイプの光ディスクであり、このような光ディスクも実用化されつつある。
かかる高密度光ディスクの透明層の形成に用いる紫外線硬化性組成物としては、上述したCD等の従来の光ディスクの保護層形成用材料を用いればよいと考えられていた。
しかしながら、前記特許文献1〜3に記載される紫外線硬化性組成物を用いて、特許文献5記載の高密度型光ディスクの光透過層を形成すると、得られる光ディスクにおいて、硬化性組成物の硬化収縮率が高いために大きく反ってしまう、記録及び/又は再生ができない、更には光透過層の短波長光に対する透過率が低い、短波長の記録及び/又は再生光を利用する光ディスクの透明層としては使用できない、等といった不具合が生じてしまうことがわかり、実用上の課題があった。
一方、硬化収縮率を低く抑えた柔軟な硬化物層が得られるDVD用接着剤組成物が開示されている(例えば、特許文献6、特許文献7参照)。
しかしながら、そのような組成物を硬化させて得た光透過層を有する高密度型光ディスクは、低収縮でかつ柔軟であるため記録及び/又は再生の障害になる程度の反りが生じないものの、吸水性が高いために、使用環境の湿度変化が大きい場合に反りを生じ、高密度光ディスクの光透過層として、使用できないという課題があった。
特開平2−123172号公報 特開平3−131605号公報 特開平4−264167号公報 特開平8−212597号公報 特開平8−235638号公報 特開平10−245467号公報、 特開2000−345111号公報
本発明の課題は、低吸水性及び透明性に優れる硬化被膜を形成しうる、重合時の硬化収縮率が低く、硬化性が良好な、活性エネルギー線硬化性組成物や、これを用いた光ディスクを提供することにある。
即ち、本発明は、ポリブタジエングリコールジ(メタ)アクリレート、および分子内に少なくとも三個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B)を含有する、光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物や、ポリブタジエングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリイソプレングリコールジ(メタ)アクリレート、および分子内に少なくとも三個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B)を含有する、光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物に関する。
また、本発明は、前述の光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物を基材に塗布し、活性エネルギー線照射により硬化して得られた被膜を有する光ディスクに関する。
本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物は、活性エネルギー線により硬化するものであり、低吸水性及び透明性に優れる被膜を形成しうる、重合時の硬化収縮率が低く、硬化性良好な組成物であることから、組成物を硬化させた被膜を光透過層として用いた場合、吸湿による反りが少ない光ディスクを得ることができる。
本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物(以下、適宜「組成物」と略記する)は、ポリブタジエングリコールジ(メタ)アクリレートおよび分子内に少なくとも三個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B)を含有するもの、または、ポリブタジエングリコールジ(メタ)アクリレートポリイソプレングリコールジ(メタ)アクリレート、および分子内に少なくとも三個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B)を含有するものであれば、特に制限されるものでなく、硬化収縮率が低く、低吸水性及び透明性に優れ、光ディスクの保護被膜などの形成に好適なものである。
本発明の組成物は、ポリブタジエングリコールジ(メタ)アクリレート、またはポリブタジエングリコールジ(メタ)アクリレートとポリイソプレングリコールジ(メタ)アクリレート(以下、これらを適宜「成分(A)」と略記する)、分子内に少なくとも三個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B)(以下成分(B)と略記)を含有する。
本発明に用いる成分(A)は、組成物に低収縮性を付与し、得られる被膜に低吸水性を付与する成分である。この成分(A)のポリブタジエングリコールジ(メタ)アクリレートやポリイソプレングリコールジ(メタ)アクリレートとしては、ポリブタジエングリコール又はポリイソプレングリコールのアルコール成分と、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸エステルを反応させて得られるものを用いることができる。
上記ポリブタジエングリコールとしては、具体的には、1,3−ブタジエンを重合して得られるブタジエン重合体から合成される、1,2−ポリブタジエングリコール、1,4−ポリブタジエングリコールを挙げることができる。かかるブタジエン重合体としては、ブタジエンのホモポリマーのみならず、1,3−ブタジエンを主成分として、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン、4−メチル−ペンテン、1−オクテン等のオレフィン類との共重合体であってもよい。このようなブタジエン重合体からのグリコールの合成は、公知の方法により行うことができる。
また、上記ポリイソプレングリコールとしては、具体的には、2−メチル−1,3−ブタジエンを重合して得られるイソプレン重合体から合成される、1,2−ポリイソプレングリコール、1,4−ポリイソプレングリコールなどのグリコールを挙げることができる。かかるイソプレン重合体としては、イソプレンのホモポリマーのみならず、2−メチル−1,3−ブタジエンを主成分として、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン、4−メチル−ペンテン、1−オクテン等のオレフィン類との共重合体であってもよい。このようなイソプレン重合体からのグリコールの合成は、上記のブタジエン重合体と同様にして行うことができる。
上記グリコール類は、1種単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
好ましくは、数平均分子量10000以下のポリブタジエン又はポリイソプレンのホモポリマーから合成されるグリコール類である。より好ましくは、数平均分子量6000以下のグリコール類であり、更に好ましくは4000以下のグリコール類である。
その分子量が10000以下の場合には、得られる組成物の粘度が低く取り扱い性に優れる点で好ましい。
このようなポリブタジエングリコールやポリイソプレングリコールから、成分(A)としてのポリブタジエングリコールジ(メタ)アクリレートやポリイソプレングリコールジ(メタ)アクリレートを得る方法としては、ポリブタジエングリコールやポリイソプレングリコールに(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸エステルを、例えば、脱水エステル化法または、エスエテル交換法等の公知の方法により反応させる方法を挙げることができる。
上記ポリブタジエングリコールやポリイソプレングリコールのグリコール類から成分(A)としてのこれらのジ(メタ)アクリレートを得るために用いる(メタ)アクリル酸エステルとしては、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等を挙げることができ、これらの1種またはこれらを組み合わせて用いることができる。
本発明の組成物において用いる成分(B)は、組成物の硬化性を向上する成分であり、分子内に少なくとも三個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であれば特に限定されるものではない。
この(B)成分の分子内に少なくとも三個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、具体的には、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、トリスエトキシレーテッドトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリル酸エステル、エトキシレーテッドペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリル酸エステル、エトキシレーテッドペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリル酸エステル、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリル酸エステル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリル酸エステル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリル酸エステル、炭素数2〜5の脂肪族炭化水素変性トリメチロールプロパントリアクリレート、炭素数2〜5の脂肪族炭化水素変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、炭素数2〜5の脂肪族炭化水素変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリル酸エステル類を挙げることができる。
また、上記の成分(A)、(B)に加えて、粘度調整や基材との密着性を調整するために、成分(A)及び(B)以外の(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、ポリエステルポリ(メタ)アクリレート類、エポキシ(メタ)アクリレート類及びウレタンポリ(メタ)アクリレート類から選ばれる化合物(C)(以下、成分(C)と略記)を配合することが可能である。
上記成分(C)としては、具体的に、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ジ(メタ)アクリル酸メチルペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチルペンタンジオール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジメタノール、ビス(2−アクリロイルオキシエチル)−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ジ(メタ)アクリル酸シクロヘキサンジメタノール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエトキシレーテッドシクロヘキサンジメタノール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロポキシレーテッドシクロヘキサンジメタノール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエトキシレーテッドビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロポキシレーテッドビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸水添ビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸ポリエトキシレーテッド水添ビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロポキシレーテッド水添ビスフェノールA、ビスフェノキシフルオレンエタノールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのγ−ブチロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ブチレングリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、シクロヘキサンジメタノールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンタンジオールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、水添ビスフェノールAのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、カプロラクトン変性ビス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート等のジ(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、2−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチルビシクロヘプタン、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸テトラシクロドデカニル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性リン酸(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類等の(メタ)アクリル酸エステル類;
酢酸ビニル、酪酸ビニル、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アジピン酸ジビニル等のビニルエステル類;エチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
アクリルアミド、 N,N−ジメチルアクリルアミド、 N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチルアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド等のアクリルアミド類;
フタル酸、コハク酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テレフタル酸、アゼライン酸、アジピン酸等の多塩基酸、エチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコール及び(メタ)アクリル酸又はその誘導体との反応で得られるポリエステルポリ(メタ)アクリレート類;
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA等のビスフェノール類とエピクロルヒドリンの縮合反応で得られるビスフェノール型エポキシ樹脂に、(メタ)アクリル酸又はその誘導体を反応させたエポキシ(メタ)アクリレート類;
アルカンジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリブタジエングリコール、ポリイソプレングリコール、スピログリコール化合物等の1種又は2種以上の混合物からなるアルコール類の水酸基に有機ジイソシアネート化合物を付加し、残ったイソシアネート基に、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基、及び1個のヒドロキシ基を有するヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルを反応させたウレタンポリ(メタ)アクリレート類等を挙げることができる。これらは、1種又は2種以上を併用して用いることができる。
本発明の組成物において、各成分(A)、(B)、(C)は、その含有量が限定されるものではないが、成分(A)の含有量は、成分(A)、(B)、(C)の合計に対し、下限値は30質量%以上であり、上限値は95質量%以下であることが好ましい。成分(A)の含有量の下限値が30質量%以上の場合には、硬化時の低収縮性と得られる被膜の低吸水性が良好となる傾向にあり、その上限値が95質量%以下の場合には、得られる被膜の硬化性が良好となる。さらに、成分(A)の下限値は50質量%以上であることがより好ましく、上限値は85質量%以下であることがより好ましい。
また、成分(B)の含有量は、成分(A)、(B)、(C)の合計に対し、下限値は5質量%以上であり、上限値は30質量%以下であることが好ましい。成分(B)の含有量の下限値が5質量%以上の場合には、これを用いた被膜の硬化性が良好となり、その上限値が30質量%以下の場合には、硬化時の収縮率を低減することができる。さらに、成分(B)の下限値は10質量%以上であることがより好ましく、上限値は25質量%以下であることがより好ましい。
また、成分(C)の含有量は、成分(A)、(B)、(C)の合計に対し、0〜40質量%の範囲が好ましく、5〜35質量%の範囲が特に好ましい。成分(C)の含有量は、硬化時の収縮率を低くするため、40質量%以下であることが好ましく、また、基材への密着性を向上させるため0質量%を超えることが好ましい。
更に、本発明の組成物は、効率よく紫外線硬化法による硬化物を得ることができるように、光重合開始剤(D)を含有することが好ましい。光重合開始剤は、本発明の組成物によって成形される光ディスク上の被膜において、光ディスクの読み取りに用いるレーザー光の透過率が低下しないように、光重合開始剤の種類及び使用量を適宜選択して用いることが好ましい。
かかる光重合開始剤(D)としては、具体的に、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−1−[4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル〕フェニル]−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルホルメート等を挙げることができ、これらの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの光重合開始剤として、光ディスクの読み取りに用いるレーザーの波長が380〜800nmの範囲である場合には、青紫色レーザー光を吸収しない、短波長感光型光重合開始剤を使用することが好ましい。短波長感光型光重合開始剤としては、これらのうち、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4−フェニルベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、メチルベンゾイルホルメート等が好ましく、これらの1種または2種以上を併用して用いることができる。
このような光重合開始剤(D)の使用量は、成分(A)、(B)、(C)の合計の100質量部に対して、0.001〜10質量部の範囲であることが好ましく、0.01〜5質量部の範囲がさらに好ましい。光重合開始剤(D)の使用量が0.001質量部以上であれば効率よく硬化を行うことができ、5質量部以下であれば深部における硬化を充分に行うことができ黄変が抑制されるため、好ましい。
更に、本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物には、必要に応じて、上記成分の性能を損なわない範囲で、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸アミル、4−ジメチルアミノアセトフェノン等の公知の光増感剤を添加することもできる。さらに、必要に応じて、上記成分の性能を損なわない範囲で、例えば、熱可塑性高分子、スリップ剤、レベリング剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、シランカップリング剤、無機フィラー、有機フィラー、表面有機化処理した無機フィラー等、公知の添加剤等を適宜配合して用いてもよい。これらの添加剤の中でも、光ディスクを長期間、加熱状態や太陽光下で保存した際に、硬化物層が変色して、レーザー光の透過率が低下することを抑制するため、酸化防止剤や光安定剤を使用することが好ましい。
このような酸化防止剤や光安定剤としては、具体的に、各種市販されている、住友化学(株)製スミライザーBHT、スミライザーS、スミライザーBP−76、スミライザーMDP−S、スミライザーGM、スミライザーBBM−S、スミライザーWX−R、スミライザーNW、スミライザーBP−179、スミライザーBP−101、スミライザーGA−80、スミライザーTNP、スミライザーTPP−R、スミライザーP−16、旭電化工業(株)製アデカスタブAO−20、アデカスタブAO−30、アデカスタブAO−40、アデカスタブAO−50、アデカスタブAO−60AO−70、アデカスタブAO−80、アデカスタブAO−330、アデカスタブPEP−4C、アデカスタブPEP−8、アデカスタブPEP−24G、アデカスタブPEP−36、アデカスタブHP−10、アデカスタブ2112、アデカスタブ260、アデカスタブ522A、アデカスタブ329K、アデカスタブ1500、アデカスタブC、アデカスタブ135A、アデカスタブ3010、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製チヌビン770、チヌビン765、チヌビン144、チヌビン622、チヌビン111、チヌビン123、チヌビン292、チヌビン152、日立化成工業(株)製ファンクリルFA−711M、FA−712HM等を挙げることができる。
これら酸化防止剤や光安定剤の添加量としては、成分(A)、(B)、(C)の合計量100質量部に対して、0.001〜2質量部の範囲であることが好ましく、0.01〜1質量部の範囲がさらに好ましい。
また、本発明の組成物には、粘度調整など必要に応じて適宜有機溶剤を配合してもよい。有機溶剤は、本発明の組成物に対して0.3質量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.2質量部以下である。その有機溶剤の配合量が0.3質量部以下であれば、得られる硬化物が光ディスクにおける記録膜の保護性能を有し、記録膜として耐腐食性に劣る銀等の薄膜(膜厚5〜20nm)を使用する場合にも、経時に伴う記録膜の腐食を抑制することができる。
このような本発明の組成物の粘度は、硬化物の製造方法により適宜調整することができ、硬化物を塗工により層状に製造する場合、塗工方法や製造する硬化物層の厚みに応じて適宜選択することができる。本発明の組成物による硬化物層の塗工方法として、例えば、スピンコート法により塗工する場合には、本発明の組成物の粘度は、25℃において50〜10000mPa・sの範囲が好ましい。スピンコート法により、0.5〜5秒程度の回転時間で硬化膜厚100μmの硬化物層を得る場合には、硬化性組成物の25℃における粘度は1000〜5000mPa・sの範囲であることが特に好ましい。
本発明の組成物は、活性エネルギー線を照射することにより、硬化するものであり、かかる活性エネルギー線の種類としては、例えば、真空紫外線、紫外線、可視光線、近赤外線、赤外線、遠赤外線、マイクロ波、電子線、β線、γ線などを挙げることができる。本発明の組成物を用いて、硬化膜厚が100μm程度の硬化物層を得る場合には、工業的に低コストである点から、紫外線を、適当な光重合開始剤と組み合わせて用いることが好ましい。紫外線の発生源としては特に限定されないが、実用性や経済性の観点から、一般に使用されている紫外線ランプを用いることが好ましい。紫外線ランプとしては、具体的に、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ、メタルハライドランプ等を挙げることができる。これらの活性エネルギー線は、一種類を単独で使用してもよく、複数種を、同時にまたは順次に使用してもよい。活性エネルギー線としては、その照射強度、照射時間を適宜選択することができる。これらの活性エネルギー線を照射する雰囲気は、空気中としてもよく、窒素、アルゴン等の不活性ガス中でもよい。
本発明の組成物の製造方法としては、成分(A)、成分(B)をその混合量を適宜選択し、必要に応じて、上記成分を加え、これらを室温〜60℃の温度範囲で混合、攪拌する方法を挙げることができる。
本発明の光ディスクは、上記本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物を基材に塗布し、活性エネルギー線照射により硬化して得られた被膜を有するものであれば、特に制限されるものではない。
本発明の上記本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物が与える光ディスクにおける被膜は、例えば、高密度光ディスクにおける記録層に対する光透過層や、多層記録型光ディスクにおける接着剤兼光透過層等の光ディスクの基材上に設けられて各機能を有するものである。このような被膜は、外観上、及び光ディスクの記録層のデータの読み取り及び/又は書き込みを行う場合に読み取り障害が生じないよう透明性が高いことが好ましい。
本発明の光ディスクにおける本発明の組成物からなる被膜が設けられる基材としては、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリメチルメタクリレート、アモルファスポリオレフィンなどのプラスチック基板を挙げることができ、これらの基板上にアルミニウム合金、銀合金、色素、銀・In・Te・Sb合金、銀・In・Te・Sb・Ge合金、Ge・Sb・Te合金、Ge・Sn・Sb・Te合金、Sb・Te合金、Tb・Fe・Co合金などの材質の反射膜や記録層が設けられたものであってもよい。
上記被膜の厚さは、例えば、プラスチックなどの基板上に設けられた記録層などの基材の表面に、所望する特性が得られる厚さであればよく、例えば、光透過層としての被膜の場合、20〜200μmの範囲が好ましい。被膜の厚さの下限値が20μm以上の場合には、光ディスク中の記録層が酸素や水により劣化するのを抑制することができ、その上限値が200μm以下であれば、得られる光ディスクの反り量を抑制することができる。被膜の厚さは、50〜150μmの範囲であることがより好ましい。
このような被膜は所望の厚さとなるように、組成物の塗布膜を形成し、次いで活性エネルギー線を照射して硬化させて形成することができる。
上記塗布膜は、上記組成物を用いて、公知の方法、例えば、バーコート、ディップコート、スプレーコート、ロールコート、グラビアコート、フレキソコート、スクリーンコート、スピンコート、フローコート等により得ることができるが、スピンコートによることが生産性の点から、好ましい。
上記塗布膜を硬化するために照射する活性エネルギー線としては、上記の活性エネルギー線を用いることができ、その照射強度、照射時間を適宜選択し、塗布膜の硬化を行うことができる。かかる活性エネルギー線の照射による塗布膜の硬化において、光ディスク基材に生じる反りが、高密度光ディスク等においても読み取りや書き込み時のエラーを抑制できる範囲となるように、塗布膜における収縮率が7.5%未満となる組成物を使用することが、好ましい。このような収縮率を有する塗布膜とするには、上記各成分の含有量を上記範囲内で調整した組成物を用いればよい。
ここで、塗布膜の硬化時の収縮率(%)は以下の方法により算出した値である。
硬化収縮率は、上記硬化性組成物の20℃における硬化前の液比重(S1)及びこの組成物の硬化後の20℃における比重(S2)をそれぞれ測定し、数式(1)により求めることができる。
硬化収縮率(%)=〔(S2−S1)/S2〕×100 (1)
硬化性組成物の硬化収縮率が7.5%未満であれば、記録層との密着性がよく被膜を得ることができ、塗膜の硬化による収縮に起因して光ディスクが大きく反る等の不具合を抑制することができ、データの記録及び/又は読み取りが良好な光ディスクを得ることができる。
このような塗膜の硬化により光ディスクに発生する反り角は、波長400nm前後の青紫色レーザーを用いて記録及び又は読み取りを行う場合には、±0.3度以内とすることが好ましく、上記組成物を用いることにより、光ディスクにおいて反り角が±0.3度以内にすることが容易に達成でき、高密度型光ディスクのデータの記録及び/又は読み取りを良好に行うことができる。
また、本発明の光ディスクには、耐候性や表面硬度をさらに向上させる目的で、上記被膜上にハードコート層等を適宜積層することができる。このハードコート層としては、アクリル系ハードコート材、シリカ微粒子含有ハードコート材等、公知の各種ハードコート用組成物を塗工しそれを硬化させて形成することができる。特に、わずかな傷が存在するだけでも、読み取りエラーが増大するような高密度型光ディスクの場合には、上記被膜上に、例えば分子内に(メタ)アクリロイル基を3個以上有する化合物類20〜60質量%、その他のエチレン性不飽和化合物類40〜80質量%からなるハードコート用組成物(但し、それらの合計量を100質量部とする)を塗工、硬化して、膜厚0.1〜2.5μm程度のハードコート層を設けることが好ましい。
このようなハードコート用組成物には、光ディスクのスリップ性が良好となり、傷付き抑制性能が向上することから、必要に応じてフッ素系又はポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン系のスリップ剤を添加してもよい。
本発明の光ディスクとしては、コンパクトディスク、追記型光ディスク、光磁気ディスク、相変化型光ディスク等、高密度光ディスクや多層記録型光ディスクなどいずれの形態の光ディスクにも適用することができる。
以下、本発明について実施例を用いて詳述する。
実施例及び比較例において得られた、活性エネルギー線硬化性組成物及び光ディスクについて、以下の評価を行った。
1.組成物について
[粘度]
硬化性組成物を、E型粘度計(東機産業(株)製、TVE−20)を用いて、25℃における粘度を測定した。下記のように評価を行った。
○:粘度(25℃)が10000mPa・s以下であり、塗工作業性良好
×:粘度(25℃)が10000mPa・sを超え、塗工作業性不良
[硬化収縮率]
得られた硬化性組成物の硬化前及び硬化後の比重を各々測定し、上述した式(1)に基づいて硬化収縮率を算出した。得られた硬化収縮率に基づいて評価した。
○:7.5%以下
×:7.5%超
[硬化性]
ポリカーボネート板上に平均硬化膜厚が100μmとなるように塗装し、ランプ高さ10cmの高圧水銀灯(120w/cm)を用いて、1回の紫外線照射で硬化するエネルギー量を測定した。ただし、エネルギー量は100mJ/cm2照射から始め、硬化しない場合には、新しく塗装した未硬化膜を準備して、100mJ/cm2増やした光量を照射する。硬化の判断は指触乾燥性により行い、評価を行った。
○:1000mJ/cm2未満で指触によるタックなし。硬化完了。
×:タックがなくなるまで1000mJ/cm2以上必要
2.被膜について
[吸水率]
得られた組成物を用い、高圧水銀灯(出力160W/cm、積算光量10J/cm2)で光エネルギーを照射して、直径50mm、厚さ3mmの円盤状試験板を得た。得られた試験板について、23℃の水中に24時間放置し、JIS K7209に準拠して吸水率を測定し、評価を行った。
○:0.4%以下
×:0.4%を超える
[光線透過率]
得られた光ディスクから剥離させた被膜について、日立製作所(株)製分光光度計U−3400を用いて、波長400nmにおける光線透過率を空気をリファレンスとして測定し、下記のように評価を行なった。
○:80%以上
×:80%未満
3.光ディスクについて
[反り角]
得られた光ディスクについて、ジャパンイーエム(株)製DLD−3000光ディスク光学機械特性測定装置を用いて、20℃、相対湿度50%の環境下にて、初期の反り角を測定した。次いで、得られた光ディスクを60℃、相対湿度90%の環境下に100時間放置し、取り出した直後、初期反り角と同様にして、再度環境試験後の反り角を測定した。初期及び環境試験後の反り角について、下記のように評価を行なった。
ここで、反り角とは、光ディスク最外周における本発明の硬化性組成物による被膜を成形した側への半径方向の最大反り角を意味する。また、負(−)の値の場合は、上記被膜を成形した側とは反対側に反った場合の最大反り角の大きさを示す。
○:±0.3度以内
×:±0.3度を超える
[実施例1]
(1)硬化性組成物の調製
(A)成分として大阪有機化学工業製BAC−15(ポリブタジエングリコールジアクリレート,重量平均分子量1000)を85質量部、(B)成分としてトリメチロールプロパントリアクリレートを15質量部、(D)成分として1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン3質量部を混合溶解し、硬化性組成物を得た。
得られた組成物の粘度・硬化収縮率・硬化性・吸水率・光線透過率の評価結果を表1に示した。
(2)被膜を有する光ディスクの作製及び評価
評価用光ディスク基材の作製:
ポリカーボネート樹脂を射出成型して得た光ディスク形状を有する透明円盤状鏡面基板(直径12cm、板厚1.1mm、反り角0度)の片面に、バルザース(株)製スパッタリング装置CDI−900により、銀合金を膜厚20nmとなるようにスパッタリングし、鏡面に銀合金反射膜を有する評価用光ディスク基材(以下、基材と略記)を得た。
得られた基材の銀合金反射膜上に、上記(1)で得られた硬化性組成物を、スピンコーターを用いて平均硬化膜厚が100μmとなるように塗工した。得られた塗膜を、ランプ高さ10cmの高圧水銀灯(120w/cm)により、積算光量1500mJ/cm2のエネルギー量で硬化させて、被膜を有する光ディスクを得た。
得られた光ディスクの各種評価結果は、表1に示す(評価結果欄中、上段は測定値を、下段は、各基準に基づく評価結果を示した)。
[実施例2〜5、比較例1〜5]
表1の実施例2〜5及び比較例1〜5の欄に示す硬化性組成物を用いる以外は、実施例1と同様にして、基材に被膜を形成してなる光ディスクを得た。
また、得られた光ディスクについて、実施例1と同様に評価した結果を表1にそれぞれ示した。
Figure 0004427015
注1:反り角が測定装置の測定可能範囲(±1度)を大きく超え、測定不可能

表1中の略号は、以下の通りである。
BAC15:大阪有機化学工業(株)製ポリブタジエングリコールジアクリレート,重量平均分子量1000
PIPA:大阪有機化学工業(株)製ポリイソプレングリコールジアクリレート,重量平均分子量2700
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
DTMPTA:ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート
C6DA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
C9DA:1,9−ノナンジオールジアクリレート
IBXA:イソボルニルアクリレート
BPE4:ビスフェノールAテトラオキシエチレンジアクリレート
UA1:イソホロンジイソシアネート1モル、ポリブタジエングリコール(日本曹達製G1000)0.4モル、2−ヒドロキシエチル−N−メチル−4−ヒドロキシブタナミド0.1モル及び2−ヒドロキシプロピルアクリレート1.0モルから合成されるウレタンアクリレート
UV−6100B:日本合成化学製ポリテトラメチレングリコール系ウレタンアクリレート
2HPA:2−ヒドロキシプロピルアクリレート
PM2:ビスメタクリロイルオキシエチルフォスフェート
PM21:カプロラクトン変性ビスメタクリロイルオキシエチルフォスフェート
HCPK:1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン
HMPP:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン

Claims (3)

  1. ポリブタジエングリコールジ(メタ)アクリレート、および分子内に少なくとも三個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B)を含有する、光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. ポリブタジエングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリイソプレングリコールジ(メタ)アクリレート、および分子内に少なくとも三個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B)を含有する、光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の光ディスク用活性エネルギー線硬化性組成物を基材に塗布し、活性エネルギー線照射により硬化して得られた被膜を有する光ディスク。
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