JP4526056B2 - 活性エネルギー線硬化性組成物 - Google Patents

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本発明は、重合時の硬化収縮率が低く、強伸度特性及び透明性に優れた硬化物層を形成しうる活性エネルギー線硬化性組成物及び該組成物の硬化物層を有する物品に関する。
活性エネルギー線硬化性組成物は、有機溶剤を使用せず、紫外線・電子線等の活性エネルギー線を照射することにより短時間で硬化し、強靭性、柔軟性、耐擦傷性、耐候性、耐薬品性等の優れた特性を有する硬化層を形成することから、木工用、塩ビ床材用、プラスチック成型品用、プラスチックフィルム用、光ファイバー被覆材用、光ディスク被覆材用、注型用等多くの産業用途に使用されている。
このような硬化性組成物としては、アクリル系オリゴマー、モノマー及び光重合開始剤から構成される組成物が知られている。その主成分であるアクリル系オリゴマーとしては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられる。その中でも、特にウレタンアクリレートは、原料であるイソシアネート成分、ポリオール成分、及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル成分の種類が多く、目的に応じて幅広い設計が可能であることから、種々の分野において用いられている。
例えば、プレコート鋼板用コーティング材、プラスチックフィルム用コーティング材、印刷インキ、接着剤等に有用な硬化性組成物として、ポリカーボネートジオールを原料としたウレタンアクリレート系組成物が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。この組成物は低収縮であり、かつその硬化物は、柔軟で基材との密着性や可撓性に優れている。
また、光ディスク用透明基板形成用として、また透明基板上に形成するトラッキング用溝用としてアクリル系オリゴマーを含む組成物が提案されている(例えば、特許文献5参照)。この組成物からなる硬化物は、透明性及び表面硬度に優れている。
特開昭63−264621号公報 特開平3−247618号公報 特開平3−273017号公報 特開平6−145276号公報 特開昭62−47842号公報
しかしながら、特許文献1〜4に記載の組成物の硬化物は、表面硬度が低位であり、耐擦傷性に劣り、また、特許文献5に記載の組成物からなる硬化物は、硬化収縮率が大きいことから、特に100μm程度の厚膜とした場合に物品が反る傾向にあり、寸法精度が十分ではないという、いずれもその特性が充分のものではなかった。
本発明の目的は、表面硬度、可撓性及び透明性に優れる硬化物層を形成し、しかも重合時の硬化収縮率が低い活性エネルギー線硬化性組成物を開発すること、及びそのような組成物の硬化物層を有する物品を開発することにある。
即ち、本発明は、下記(a1)〜(a3)を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)、
(a1)炭酸エステル、1,6−ヘキサンジオール及び1,5−ペンタンジオールから合成されたポリカーボネートジオール
(a2)ジイソシアネート化合物
(a3)ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル
下記一般式(I)で示されるウレタンジ(メタ)アクリレート(B)、
Figure 0004526056
(式中、Rはジイソシアネート残基を示し、Rはアルキレン基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示す。)
及び前記(A)、(B)以外の(メタ)アクリル酸エステル(C)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物を提供するものである。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、以下に詳述するように、表面硬度、強伸度特性(引張弾性率、引張破壊強さ、及び引張破壊伸び)、及び透明性を兼ね備える硬化物層を形成することができ、しかも重合時の硬化収縮率が低いという優れた効果を有するものである。そのため、特にプラスチックフィルム、レンズシート、光ディスク等の光学物品被覆用又は成型用の組成物として有用である。
また、上記活性エネルギー線硬化性組成物を用いて厚さ1.5mm以下の基材に硬化物層を形成した物品は、高強度でありながら、反りが少なく、また可撓性に優れるという優れた特性を有する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物(以下、本発明の組成物と略記)は、硬化収縮率が低く、かつ表面硬度、可撓性及び透明性に優れる硬化物層の形成に好適なものである。
そしてかかる組成物は、特定のウレタン(メタ)アクリレート(A)(以下、成分(A)と略記)、上記一般式(I)で示されるウレタンジ(メタ)アクリレート(B)(以下、成分(B)と略記)、及び成分(A)、成分(B)以外の(メタ)アクリル酸エステル(C)(以下、成分(C)と略記)を含有するものである。
上記成分(A)は、組成物に低収縮性を付与し、得られる硬化物層に可撓性を付与する成分で、ポリカーボネートジオール(a1)(以下、成分(a1)と略記)、ジイソシアネート化合物(a2)(以下、成分(a2)と略記)及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル(a3)(以下、成分(a3)と略記)を反応させることにより得られるものである。
成分(A)中の成分(a1)は、重合時における低収縮性を維持し、かつ得られる硬化物層の可撓性を向上させるために用いる成分で、その具体例としては、分子内に水酸基を2個有するポリカーボネートであれば、特に限定されるものではないが、好適には、炭酸エステルとジオールとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートジオールが使用される。この炭酸エステルとしては、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート及びジフェニルカーボネート等が挙げられ、これらは一種単独で、又は二種以上を併用して用いることができる。
また、ジオールとしては1,6−ヘキサンジオール、3−メチルペンタンジオール、2,4−ジエチルペンタンジオール、トリメチルヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ、これらは一種単独で、又は二種以上を併用して用いることができる。
エステル交換反応は、特に限定されるものではなく、例えば、上記原料混合物及びエステル交換反応触媒の存在下、80〜220℃の温度で反応の進行とともに生成するアルコールを留去しながら行うという公知の方法が適用される。得られるポリカーボネートジオールの分子量は400〜4000であり、好ましくは500〜2000である。分子量が400を下回ると硬化物層の可撓性が低下する傾向があり、また4000を超えると硬化物層の硬度が低位となる傾向にあり好ましくない。これらポリカーボネートジオールは、一種単独で、又は二種以上を併用して用いることができる。
また、成分(a2)は、成分(a1)にウレタン結合を導入したウレタンプレポリマーとし、それに後述する成分(a3)を付加するためのウレタン(メタ)アクリレートの合成における必須成分となるものであり、その具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1,3−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサン、1,4−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアネートが挙げられる。
これらの中でも、耐黄変性と強靭性に優れることから、イソホロンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1,3−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサン、1,4−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート化合物が好ましい。これらは、一種単独で、又は二種以上を併用して用いることができる。
また成分(a3)は、成分(a1)と成分(a2)を反応させて得られるウレタンプレポリマーの末端に付加することで、成分(A)にラジカル反応性を付与する成分で、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基と少なくとも1個のヒドロキシ基を有するヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルである。その具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとカプロラクトンの付加物、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートとカプロラクトンの付加物、トリメチロールプロパンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、得られる組成物の低粘性化の観点から、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましく、特に好ましくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートである。これらは、一種単独で、又は二種以上を併用して用いることができる。
成分(A)の合成方法としては、特に限定されるものではなく、公知の合成方法が適用可能である。例えば、成分(a1)とジラウリン酸ジ−n−ブチル錫等の触媒との混合物中に、成分(a2)を50〜90℃の条件下で滴下して反応させてウレタンプレポリマーを得、それに成分(a3)を反応させる方法により得ることができる。またこの反応において、先に成分(a2)と成分(a3)を反応させた後に、成分(a1)を反応させてもよい。
この反応における(a1)〜(a3)の使用比率は、モル当量比率で(a1)/(a2)/(a3)=1/1.5〜2.0/0.5〜1であることが好ましいが、成分(B)の原料と、成分(A)の原料である(a2)及び(a3)が同一である場合は、(a1)/(a2)/(a3)=1/2.0〜3.0/1.0〜2.0として、成分(A)と成分(B)を同時に同じフラスコ内で合成することもできる。
なお、モル当量とは、合成反応に関与する分子内の官能基数と合成に使用する該分子のモル数を乗じた数を指し、具体的には、ポリカプロラクトンポリオール(a1)の場合は、分子内のヒドロキシル基数(ジオールの場合は2)と使用モル数を乗じたものであり、また、ジイソシアネート化合物(a2)の場合は、分子内のNCO基数(2)と使用モル数を乗じたものであり、さらに、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル(a3)の場合は、分子内のヒドロキシル基数と使用モル数を乗じたものを意味する。
成分(A)の合成時における反応の終点は、例えばイソシアネート量の定量により判定可能である。成分(A)の合成時における反応率は、好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上である。
また、成分(A)の含有量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量100質量%中、下限値は30質量%であることが好ましく、上限値は90質量%であることが好ましく、より好ましくは、下限値が40質量%で上限値が80質量%である。
成分(A)の含有量の下限値が30質量%以上の場合は、組成物の硬化収縮率が低減し、かつ得られる硬化物層の可撓性が良好となる傾向になる。また、その上限値が90質量%以下の場合には、得られる組成物の液粘度が低くなり、基材への塗工作業性が良好となる傾向にある。
本発明に用いる下記一般式(I)で表されるウレタンジ(メタ)アクリレート成分(B)は、得られる組成物に速硬化性を付与し、硬化物層に表面硬度を付与する成分である。
Figure 0004526056
(式中、Rはジイソシアネート残基を示し、Rはアルキレン基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示す。)
成分(B)は、例えば、ジイソシアネート化合物に水酸基含有(メタ)アクリレートを付加させることにより合成することができる。ジイソシアネート化合物の具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1,3−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサン、1,4−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。それらの中でも、硬化物層の表面硬度と耐黄変性とが良好であることから、イソホロンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1,3−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサン、1,4−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート化合物類が好ましい。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
また、上記水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、前述した成分(a3)のなかでも、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類が使用可能であり、前記一般式中のRは炭素数2〜6のアルキレン基であることが好ましく、さらに好ましくは炭素数3〜4のアルキレン基である。その具体例としては、組成物の粘度と、得られる硬化物層の硬度とのバランスが優れることから、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられ、さらに好ましくは、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレートである。
成分(B)の合成方法は、特に限定されず、公知のウレタン(メタ)アクリレートの合成方法が使用可能である。具体的には、例えば、フラスコ内に、2〜2.2モルの水酸基含有(メタ)アクリレート及びジブチル錫ジラウレート等の公知触媒を総仕込量に対して100〜300ppm混合し、フラスコ内温度を40〜60℃に保ちながら、滴下ロートを用いて1モルのジイソシアネートを2〜6時間かけて滴下する方法により得ることができる。
本発明の組成物において、成分(B)の含有量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量100質量%中、下限値は5質量%であることが好ましく、上限値は30質量%であることが好ましく、より好ましくは、下限値が10質量%で、上限値が25質量%である。
成分(B)の含有量の下限値が5質量%以上の場合には、得られる硬化物層の表面硬度が良好となる傾向にあり、その上限値が30質量%以下の場合には、得られる組成物の硬化収縮率が低減される傾向を示す。
次に、成分(C)は、本発明の硬化性組成物の粘度と架橋密度を調整する成分である。
この成分(C)の具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、トリスエトキシレーテッドトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリル酸エステル、エトキシレーテッドペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリル酸エステル、エトキシレーテッドペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリル酸エステル、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリル酸エステル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリル酸エステル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリル酸エステル、炭素数2〜5の脂肪族炭化水素変性トリメチロールプロパントリアクリレート、炭素数2〜5の脂肪族炭化水素変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、炭素数2〜5の脂肪族炭化水素変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリル酸エステル類;
ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ジ(メタ)アクリル酸メチルペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジメタノール、ビス(2−アクリロイルオキシエチル)−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ジ(メタ)アクリル酸シクロヘキサンジメタノール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエトキシレーテッドシクロヘキサンジメタノール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロポキシレーテッドシクロヘキサンジメタノール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエトキシレーテッドビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロポキシレーテッドビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸水添ビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸ポリエトキシレーテッド水添ビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロポキシレーテッド水添ビスフェノールA、ビスフェノキシフルオレンエタノールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのγ−ブチロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ブチレングリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、シクロヘキサンジメタノールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンタンジオールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、水添ビスフェノールAのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル等のジ(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、2−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチルビシクロヘプタン、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸テトラシクロドデカニル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、4−アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン、トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;
酢酸ビニル、酪酸ビニル、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アジピン酸ジビニル等のビニルエステルモノマー類;エチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類;アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチルアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド等のアクリルアミド類;
フタル酸、コハク酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テレフタル酸、アゼライン酸、アジピン酸等の多塩基酸、エチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコール及び(メタ)アクリル酸又はその誘導体との反応で得られるポリエステルポリ(メタ)アクリレート類;
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA等のビスフェノール類とエピクロルヒドリンの縮合反応で得られるビスフェノール型エポキシ樹脂に、(メタ)アクリル酸又はその誘導体を反応させたエポキシ(メタ)アクリレート類;
さらには、アルカンジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、スピログリコール化合物等の1種又は2種以上の混合物からなるアルコール類の水酸基に有機ジイソシアネート化合物を付加し、残ったイソシアネート基に、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基、及び1個のヒドロキシ基を有するヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルを反応させた前記(A)及び前記(B)成分以外のウレタンポリ(メタ)アクリレート類等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を併用して用いることができる。
上記の例示した化合物の中でも、得られる組成物の硬化収縮率が低く、表面硬度に優れることから、分子内に環状構造を有する化合物が好ましい。その具体例としては、例えば、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ビス(2−アクリロイルオキシエチル)−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジメタノール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエトキシレーテッドビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロポキシレーテッドビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸ポリエトキシレーテッド水添ビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロポキシレーテッド水添ビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸ポリエトキシレーテッドシクロヘキサンジメタノール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロポキシレーテッドシクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、2−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチルビシクロヘプタン、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸テトラシクロドデカニル、4−アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン、トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート等が挙げられる。
そして、上記成分(C)の含有量は、特に限定されていないが、成分(A)、(B)及び(C)成分の合計量100質量%中、下限値は5質量%であることが好ましく、上限値は40質量%であることが好ましく、より好ましくは、下限値が10質量%で、上限値が35質量%である。
この成分(C)の含有量は、得られる組成物の粘度が低くなり基材への塗工作業性が良好となることから、下限値は5質量%以上であることが好ましい。また組成物の硬化収縮率が低いことから、上限値は40質量%以下であることが好ましい。
本発明の組成物は、光重合開始剤を添加すると、活性エネルギー照射により効率よく硬化物層を得ることができる。
光重合開始剤の具体例としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、メチルベンゾイルホルメート等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を併用して用いることができる。
光重合開始剤の含有量は特に限定されないが、成分(A)、(B)及び(C)の合計量100質量部に対して、0.001〜10質量部の範囲で含有することが好ましく、より好ましくは、0.01〜5質量部である。
この光重合開始剤の含有量は、特に、硬化性の観点から0.001質量部以上であることが好ましく、また、深部硬化性と難黄変性の観点から10質量部以下であることが好ましい。
また、本発明の組成物には、必要に応じて、性能を損なわない範囲で、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸アミル、4−ジメチルアミノアセトフェノン等の公知の光増感剤を添加することもできる。
また、本発明の組成物には、貯蔵安定性向上や、硬化物層の変色や変質を避けるために、酸化防止剤や光安定剤を添加することが好ましい。
この具体例としては、例えば、スミライザーBHT、スミライザーS、スミライザーBP−76、スミライザーMDP−S、スミライザーGM、スミライザーBBM−S、スミライザーWX−R、スミライザーNW、スミライザーBP−179、スミライザーBP−101、スミライザーGA−80、スミライザーTNP、スミライザーTPP−R、スミライザーP−16(住友化学(株)製);アデカスタブAO−20、アデカスタブAO−30、アデカスタブAO−40、アデカスタブAO−50、アデカスタブAO−60AO−70、アデカスタブAO−80、アデカスタブAO−330、アデカスタブPEP−4C、アデカスタブPEP−8、アデカスタブPEP−24G、アデカスタブPEP−36、アデカスタブHP−10、アデカスタブ2112、アデカスタブ260、アデカスタブ522A、アデカスタブ329K、アデカスタブ1500、アデカスタブC、アデカスタブ135A、アデカスタブ3010(旭電化工業(株)製);チヌビン770、チヌビン765、チヌビン144、チヌビン622、チヌビン111、チヌビン123、チヌビン292(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製);ファンクリルFA−711M、FA−712HM(日立化成工業(株)製)等が挙げられる。
これら酸化防止剤や光安定剤の添加量は、それぞれ成分(A)、(B)及び(C)の合計量100質量部に対して、0.001〜5質量部の範囲で添加することが好ましく、0.01〜3質量部の範囲がより好ましい。
さらに、本発明の組成物には、その性能を損なわない範囲で、熱可塑性高分子、スリップ剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、シランカップリング剤、無機フィラー、有機フィラー、表面有機化処理した無機フィラー等、公知の添加剤等を適宜配合して用いてもよい。
本発明の組成物の粘度については、塗工方法や得られる硬化物層の厚みに応じて適宜選択すればよく、特に限定されるものではない。例えば、本発明の組成物をコーティング材として用いる場合、その粘度は、25℃において30〜30000mPa・sの範囲であることが好ましい。かかる粘度範囲において、基材上に硬化膜厚が3〜500μmの硬化物層を容易に形成することができる。
他方、注型光重合用途に用いる場合には、粘度が25℃において30〜10000mPa・sの範囲にあることが好ましい。
本発明の組成物による硬化物層の形成は、例えばスピンコート法、ロールコート法、フローコート法等の公知の方法により行うことができる。
そして、硬化物層の厚みは、3μm以上で充分な表面保護効果が得られる。また厚みが増して500μmになってくると、反りの抑制効果が顕著になってくる。好ましい厚みは、30〜300μmである。
本発明の組成物は、活性エネルギー線を照射することにより、硬化させることができる。
この活性エネルギー線としては、α,β及びγ線等、公知の活性エネルギー線が用いられる。またその照射は、空気中でもよいし、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。
本発明の組成物は、硬化収縮率が極めて低く、しかも優れた表面硬度と可撓性という相反する特性を有し、更に透明性にも優れる硬化物層を形成できるものである。
そこで、本発明の組成物は、寸法安定性が重要となる光ディスクやフレネルレンズ、プリズムシート等の光学物品用途に適している。
特に光ディスク等は、読み取り及び/又は書き込みの際にエラーを起こし易いため、硬化収縮により光ディスク基材の反りが生じないよう、本発明の組成物の硬化収縮率が7.5%未満の組成物を使用することが好ましい。
本発明の組成物の硬化収縮率が7.5%を超えると、基材との密着性が不良となる傾向があり、また組成物の硬化時の収縮により基材が大きく反る等の不具合が生じ易くなる傾向がでてくる。
なお、本発明でいう硬化収縮率とは、20℃における硬化前の液比重(X)と、硬化して得られた硬化物層の20℃における比重(X)をそれぞれ測定し、下記の数式(1)により算出した値を意味する。
硬化収縮率(%)=〔(X−X)/X〕×100 …(1)
次に、本発明の組成物が適用できる基材について説明する。
基材の材質としては、ABS、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状シクロオレフィンポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリオキシメチレン、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート等、公知のプラスチック;ガラス;セラミックス;木材;金属;等公知の材料を用いることができる。
光学用途物品を得る場合には、環状シクロオレフィンポリマー、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等の透明プラスチックや、透明ガラス等の基材が適している。
基材の厚みについては、使用目的に応じて適宜選択される。基材の反りや変形等は、一般に、基材の厚みが薄いほど、組成物の硬化収縮率の影響を受けやすいが、本発明の組成物は、硬化収縮率が極めて低いことから、特に基材の反りが発生しやすい厚みが薄い基材用として優れた効果を奏する。かかる観点から、本発明の物品に用いる基材の厚みは、1.5mm以下であることが好ましく、1.2mm以下であることがより好ましい。
次に、本発明について実施例を用いてさらに詳細に説明する。
(合成例1)
[ウレタンアクリレート(UA1:成分A)の製造]
(1)5Lの4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート1110g、及びジブチル錫ジラウレート0.5gを仕込んでウオーターバスで内温が70℃になるように加熱した。
(2)エチレンカーボネート、1,6−ヘキサンジオール及び1,5−ペンタンジオールから合成されたポリカーボネートジオール(旭化成工業(株)製、商品名L5650J、平均分子量800)2000gを側管付きの滴下ロートに仕込み、この滴下ロート内の液を、上記(1)で調整したフラスコ中の内容物を攪拌しつつ、フラスコ内温を70℃に保ちながら、4時間等速滴下により滴下し、同温度で2時間攪拌して反応させた。
(3)次いで、フラスコ内容物の温度を50℃に上げ、同温度で1時間攪拌し、別の滴下ロートに仕込んだ2−ヒドロキシプロピルアクリレート651gと、2,6−ジ−ターシャリブチル−4−メチルフェノール0.5g及び、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.5gを均一に混合溶解させた液を、フラスコ内温を75℃に保ちながら、2時間等速滴下により滴下した。その後、フラスコ内容物の温度を75℃に保って、4時間反応させて、ウレタンアクリレートUA1を製造した。
(合成例2)
[ウレタンアクリレート(UA2:成分A)の製造]
2−ヒドロキシプロピルアクリレート651gの代わりに、4−ヒドロキシブチルアクリレート720gを用いる以外は、合成例1と同様にしてUA2を製造した。
(合成例3)
[ウレタンアクリレート(UA3:成分B)の製造]
(1)5Lの4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート1110g、及びジブチル錫ジラウレート0.36gを仕込んで、ウオーターバスで内温が70℃になるように加熱した。
(2)2−ヒドロキシプロピルアクリレート1314gとハイドロキノンモノメチルエーテル1.2gを均一に混合溶解させた液を側管付きの滴下ロートに仕込み、この滴下ロート内の液を、上記(1)で調製したフラスコ中の内容物を撹拌しつつ、フラスコ内温を65〜75℃に保ちながら、6時間等速滴下により滴下し、同温度で6時間撹拌して反応させて、ウレタンアクリレートUA3を製造した。
(合成例4)
[ウレタンアクリレート(UA4:成分B)の製造]
ジブチル錫ジラウレートを0.38gとし、2−ヒドロキシプロピルアクリレート1314gの代わりに4−ヒドロキシブチルアクリレート1454gを用いる以外は、合成例3と同様にしてウレタンアクリレートUA4を製造した。
以上、合成例1〜4で得られた各ウレタンアクリレートを使用して、以下硬化性組成物を調製した。
なお、実施例中の反り角は、光ディスク最外周における硬化物層側への半径方向の最大反り角を意味する。また、負(−)の値の場合は、硬化物層とは反対側に反った場合の最大反り角を意味する。
実施例及び比較例において得られた活性エネルギー線硬化性組成物及び光ディスクについて、以下の評価を行った。
〔評価項目及び評価方法〕
1.組成物について
<粘度>
各組成物について、25℃における粘度をE型粘度計(東機産業(株)製、TVE−20)を用いて測定した。
<硬化収縮率>
硬化前及び硬化後の比重を各々測定し、上述した定義に基づいて硬化収縮率を算出した。また、下記基準で評価した。
○:7.5%未満
×:7.5%以上
2.硬化物層について
<表面硬度>
光ディスクの硬化物層についてJIS K−5400に準拠し、鉛筆硬度を測定し、下記基準で評価した。
○:2B以上硬い
×:2Bより柔らかい
<可撓性>
光ディスクから剥離した硬化物層について、試験片を100μ×10mm×100mmに調整し、引張速度20mm/min、標線間距離を50mmとする以外は、JIS K7127−1989に準拠し、23℃、50%RHの環境下において、引張弾性率(単位:MPa)、引張破壊強さ(単位:MPa)、及び引張破壊伸び(単位:%)を測定し、下記基準に基づいて評価する。
・引張弾性率
○:600MPa以上
×:600MPa未満
・引張破壊強さ
○:30MPa以上
×:30MPa未満
・引張破壊伸び
○:5%以上
×:5%未満
<光線透過率>
光ディスクから剥離した硬化物層について、日立製作所(株)製分光光度計U−3400を用いて、初期の波長400nmにおける光線透過率を測定し、下記基準で評価した。
○:80%以上
×:80%未満
3.光ディスクについて
<反り角>
光ディスクについて、ジャパンイーエム(株)製DLD−3000光ディスク光学機械特性測定装置を用いて、20℃、相対湿度50%RH環境下にて、初期の反り角を測定する。
次いで、光ディスクを80℃、相対湿度85%の環境下に100時間放置し、更に、20℃、相対湿度50%環境下に100時間放置した後、初期反り角と同様にして、再度環境試験後の反り角を測定する。
なお、初期及び環境試験後の反り角については、下記基準に基づいて評価を行う。
○:±0.3度以内
×:±0.3度を超える
(1)硬化性組成物の調製
成分(A)として合成例1で得られたUA1を40質量部、成分(B)として合成例3で得られたUA3を20質量部、成分(C)としてトリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート10質量部、ネオペンチルグリコールジアクリレート5質量部、テトラヒドロフルフリルアクリレート25質量部、及び成分(D)として1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン3質量部を混合溶解し、硬化性組成物を得た。得られた組成物の粘度は、25℃において4200mPa・sであり、淡黄色透明で粘稠な液体であった。また、硬化収縮率は7.0%であり、許容範囲である7.5%以下であった。
(2)硬化物層を有する光ディスクの作製及び評価
帝人化成(株)製パンライトAD9000TG(ポリカーボネート樹脂)を射出成型して得た光ディスク形状を有する透明円盤状鏡面基板(直径12cm、板厚1.1mm、反り角0度)の片面に、バルザース(株)製スパッタリング装置CDI−900により、銀合金を膜厚20nmとなるようにスパッタリングし、鏡面に銀合金反射膜を有する評価用光ディスク基材を得た。
得られた基材のアルミ合金反射膜上に、上記(1)で得られた硬化性組成物を、スピンコーターを用いて平均硬化膜厚が100μmとなるように塗工した。得られた塗膜を、フュージョンUVシステムズ・ジャパン(株)製、Dバルブランプを用いて、積算光量2000mJ/cmのエネルギー量で硬化させて、硬化物層を有する光ディスクを得た。得られた光ディスクの各種評価結果は、表1に示す。
[実施例2〜5、比較例1〜4]
表1に示した硬化性組成物を用いる以外は、実施例1と同様にして、基材に硬化物層を形成してなる光ディスクを得た。また、得られた光ディスクについて、実施例1と同様に評価した結果を表1にそれぞれ示した。
Figure 0004526056
注1:試験片が脆すぎて、測定不可能。
注2:反り角が測定装置の測定可能範囲(±1度)を超え、測定不可能。
表1中の略号は、以下の通りである。
UA1:合成例1で得られたウレタンアクリレート
UA2:合成例2で得られたウレタンアクリレート
UA3:合成例3で得られたウレタンアクリレート
UA4:合成例4で得られたウレタンアクリレート
TAIC:トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート
NPGDA:ネオペンチルグリコールジアクリレート
DEPDA:2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート
MPDA:3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート
THFA:テトラヒドロフルフリルアクリレート
MEDO:4−アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオ キソラン
OXA:(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート
HCPK:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン

Claims (2)

  1. 下記(a1)〜(a3)を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)、
    (a1)炭酸エステル、1,6−ヘキサンジオール及び1,5−ペンタンジオールから合成されたポリカーボネートジオール
    (a2)ジイソシアネート化合物
    (a3)ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル
    下記一般式(I)で示されるウレタンジ(メタ)アクリレート(B)、
    Figure 0004526056
    (式中、Rはジイソシアネート残基を示し、Rはアルキレン基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示す。)
    及び前記(A)、(B)以外の(メタ)アクリル酸エステル(C)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. 光ディスク被覆用である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
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