JP2015151534A - 光硬化性樹脂組成物及びシール材 - Google Patents

光硬化性樹脂組成物及びシール材 Download PDF

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Abstract

【課題】透湿度が低く、リワークが容易で、圧縮破壊強度が大きく、柔軟性に優れると共に、耐摩耗性に優れ、且つアウトガス発生量の少ないシール材、及び該シール材を製造し得る光硬化性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(A)イソプレン由来の構成単位を有し、両末端に(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性樹脂と、(B)非共役系環状炭化水素基及び(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性モノマーと、(C)分子量170以上のα−ヒドロキシケトン系光重合開始剤とを含む光硬化性樹脂組成物、並びに該光硬化性樹脂組成物に光線照射してなるシール材。
【選択図】なし

Description

本発明は、光硬化性樹脂組成物及びシール材に関する。
近年、シール材や接着材用に種々の光硬化性樹脂が開発されている。
例えば、低透湿性、接着性及びセット性に優れる硬化物を得ることを目的として、(A)末端に(メタ)アクリロイル基を有する反応性ポリマーと、(B)(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、(C)光ラジカル重合開始剤と、(D)無機充填剤及び/又は有機増粘剤とを所定量含む光硬化性シール材用組成物を硬化することが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、水蒸気バリア性が高く、耐熱性に優れ、かつゴム弾性材料として適度な硬度を有するシール材に好適な材料を得るために、(A)ジリチウム開始剤により共役ジエン系単量体、又は共役ジエン系単量体及び芳香族ビニル系単量体を重合して所定の分子量及び分子量分布を有する(共)重合体を製造する段階と、(B)前記(共)重合体とアルキレンオキシドとを反応させて、(共)重合体ポリオールを製造する段階と、(C)前記(共)重合体ポリオールに水素添加反応し、水添(共)重合体ポリオールを製造する段階と、(D)前記水添(共)重合体ポリオールと光硬化性不飽和炭化水素基含有化合物とを反応させる段階とを含む方法により、光硬化性液状樹脂を製造することが報告されている(例えば、特許文献2参照)。
ところで、シール材がハードディスクのガスケット等の電子製品の部品として用いられる場合、検査において不良品が発見されると、ガスケット等によりシールされた部品をはずして不良部品を交換(「リワーク」ともいう)することがあるため、リワークが可能であることが求められている。さらに、ハードディスクドライブ(HDD)等の電子製品に悪影響を及ぼす気体が発生すると、HDD等が損傷することもあるため、シール材からの気体(いゆわるアウトガス)の発生を抑制することが求められている。また、運動部位に用いられるシール材としては、一般的に、耐摩耗性が求められ、且つハードディスクのガスケットとして用いられる場合にも、長期間の振動により摩耗が進行するのを抑制するため、耐摩耗性が求められている。
特開2006−298964号公報 特開2007−145949号公報
特許文献1に記載の光硬化性シール材用組成物から得られる硬化物及び特許文献2に記載の方法で得られる硬化物は、水蒸気の透過度(透湿度)を抑えることができており、粘着性も高くはないためリワークが可能なものであった。しかし、アウトガスの発生の抑制が不十分である場合や、耐摩耗性に乏しい場合があった。
そこで、本発明の課題は、透湿度が低く、リワークが容易で、圧縮破壊強度が大きく、柔軟性に優れると共に、耐摩耗性に優れ、且つアウトガス発生量の少ないシール材、及び該シール材を製造し得る光硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者が鋭意検討した結果、イソプレン由来の構成単位を有する光硬化性樹脂と、嵩高い分子構造を有する光硬化性モノマーと共に、特定の光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物であれば、透湿度が低く、リワークが容易で、圧縮破壊強度が大きく、柔軟性に優れると共に、耐摩耗性に優れ、且つアウトガス発生量の少ないシール材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
前記課題を解決するための具体的手段は以下のとおりである。
[1](A)イソプレン由来の構成単位を有し、両末端に(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性樹脂と、
(B)非共役系環状炭化水素基及び(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性モノマーと、
(C)分子量170以上のα−ヒドロキシケトン系光重合開始剤と
を含む光硬化性樹脂組成物。
[2]前記(C)α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤の分子量が190以上である、上記[1]に記載の光硬化性樹脂組成物。
[3]前記イソプレン由来の構成単位が水素添加されている、上記[1]又は[2]に記載の光硬化性樹脂組成物。
[4]前記非共役系環状炭化水素基の環が橋かけ環である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
[5]前記(A)光硬化性樹脂と前記(B)光硬化性モノマーとの合計100質量部に対して、前記(C)α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤の含有量が0.1質量部〜5質量部である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物に光線照射してなるシール材。
[7]波長320〜390nmの活性エネルギー線で、積算光量1,000〜20,000mJ/cm2の条件にて光線照射する、上記[6]に記載のシール材。
[8]断面アスペクト比(幅:高さ)が1:0.5〜1:2.0である、上記[6]又は[7]に記載のシール材。
本発明によれば、透湿度が低く、リワークが容易で、圧縮破壊強度が大きく、柔軟性に優れると共に、耐摩耗性に優れ、且つアウトガス発生量の少ないシール材、及び該シール材を製造し得る光硬化性樹脂組成物を提供することができる。
実施例及び比較例の圧縮破壊強度の測定方法を模式的に示した図である。
<光硬化性樹脂組成物>
本発明の光硬化性樹脂組成物は、(A)イソプレン由来の構成単位を有し、両末端に(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性樹脂と、(B)非共役系環状炭化水素基及び(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性モノマーと、(C)分子量170以上のα−ヒドロキシケトン系光重合開始剤とを含む。
なお、以下、(A)イソプレン由来の構成単位を有し、両末端に(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性樹脂を、「イソプレン系ポリマー」とも称する。(B)非共役系環状炭化水素基及び(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性モノマーを、「環状モノマー」とも称する。
また、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル又はメタクリロイルを意味し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
以下、本発明の光硬化性樹脂組成物が含む(A)〜(C)の各成分及び本発明の光硬化性樹脂組成物が含み得る種々の成分について詳細に説明する。
〔(A)イソプレン由来の構成単位を有し、両末端に(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性樹脂(イソプレン系ポリマー)〕
本発明の光硬化性樹脂組成物は、(A)イソプレン由来の構成単位を有し、両末端に(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性樹脂(イソプレン系ポリマー)を含む。
本発明の光硬化性樹脂組成物が、(A)成分であるイソプレン系ポリマーを含むことで、本発明の光硬化性樹脂組成物の硬化物が柔軟性を有し、且つ耐摩耗性が高くなる。
イソプレン系ポリマーは、分子内にイソプレン由来の構成単位を有し、分子鎖の両末端に(メタ)アクリロイル基を有すれば特に制限されず、本発明の効果を損なわない限度において、水素添加されていてもよいし、他の構成単位を有していてもよい。分子鎖の「両末端」に(メタ)アクリロイル基を有することで低い粘着性が得られるが、(A)成分中に分子鎖の「片末端」に(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性樹脂が含まれていてもよく、その含有量は、(A)成分中、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
[イソプレン由来の構成単位]
「イソプレン由来の構成単位」とは、イソプレンを付加重合して形成された構成単位のことをいう。また、イソプレン由来の構成単位は、水素添加(単に、水添ともいう)されていてもよい。
イソプレン由来の構成単位は、その他のジエン系化合物由来の構成単位を含有していてもよい。該ジエン系化合物としては、例えば、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられ、これらは1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。シール材の柔軟性を得易くする観点及び耐摩耗性を高くする観点等から、該ジエン化合物由来の構成単位の含有率は、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、特に好ましくは実質的に0質量%である。
イソプレン由来の構成単位が水素添加されているとき、水添率は、耐候性等の観点から、70モル%以上であることが好ましい。水添率は大きいほどよく、具体的には、80モル%以上であることがより好ましく、90モル%以上であることがさらに好ましく、95モル%以上であることが特に好ましい。イソプレン由来の構成単位の水添率は、核磁気共鳴スペクトル(1H−NMRスペクトル)を用いて算出すればよい。
イソプレン由来の構成単位としては、イソプレンが1,4−付加重合して得られたもの、1,2−付加重合して得られたもの、3,4−付加重合して得られたもの、1,4−付加重合と1,2−付加重合と3,4−付加重合とから選択される2つ以上の組み合わせから得られたもの、及びこれらが水素添加されたものがある。なお、それぞれの付加重合には、シス付加重合とトランス付加重合とがある。
イソプレン系ポリマーは、イソプレン由来の構成単位と、(メタ)アクリロイル基との間に、2価の炭化水素基、エステル結合、アミド結合、エーエル結合、ウレタン結合等の種々の連結基を有していてもよい。
イソプレン系ポリマーを合成により得る場合の合成のし易さの観点からは、イソプレン系ポリマーは、イソプレン由来の構成単位と、(メタ)アクリロイル基との間に、ウレタン結合を有していることが好ましい。
イソプレン系ポリマーは、合成してもよいし、市販品を用いてもよい。
イソプレン系ポリマーを合成する場合、例えば、次のようにして製造することができる。
例えば、両末端がヒドロキシ基であるポリイソプレンに、エステル部位にイソシアネート基を有するアクリル酸低級エステル(2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアナート等)を反応させて、両末端をアクリレート化すればよい。このとき、両末端がヒドロキシ基であるポリイソプレンは、水素添加していない非水添ポリイソプレンであってもよいし、水素添加した水添ポリイソプレンであってもよい。ただし、シール材の透湿度をより低くする観点からは、水添ポリイソプレンであることが好ましい。
なお、両末端がヒドロキシ基であるポリイソプレンとしては、出光興産(株)製の「エポール」(登録商標)シリーズを用いることができる。また、エステル部位にイソシアネート基を有するアクリル酸低級エステルとしては、昭和電工(株)製の「カレンズ(登録商標)AOI」や「カレンズ(登録商標)MOI」を用いることができる。
イソプレン系ポリマーの数平均分子量(Mn)は、1,000〜100,000であることが好ましく、2,000〜50,000であることがより好ましく、2,000〜10,000であることがより好ましい。イソプレン系ポリマーの数平均分子量が上記範囲内であると、硬化物の硬度が高くなり過ぎるのを抑制することができ、且つ柔軟性に優れる。
〔(B)非共役系環状炭化水素基及び(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性モノマー(環状モノマー)〕
本発明の光硬化性樹脂組成物は、(B)非共役系環状炭化水素基及び(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性モノマー(環状モノマー)を含む。
本発明の光硬化性樹脂組成物が、(B)成分である環状モノマーを含むことで、本発明の光硬化性樹脂組成物の硬化物の透湿度が低くなる。すなわち、耐水蒸気透過性が高くなる。さらには、圧縮破壊強度及び耐摩耗性が高くなる。
環状モノマーは、非共役系環状炭化水素基及び(メタ)アクリロイル基を有すれば、特に制限されない。
非共役系環状炭化水素基としては、シクロアルキル基(飽和脂環基)、非共役系シクロアルケニル基(不飽和脂環基)等が挙げられる。非共役系環状炭化水素基の炭素数は、5〜20であることが好ましく、6〜15であることがより好ましく、7〜10であることがさらに好ましい。
シクロアルキル基(飽和脂環基)としては、具体的には、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、ボルニル基、イソボルニル基、ジシクロペンタニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
非共役系シクロアルケニル基(不飽和脂環基)としては、具体的には、シクロブテニル基、シクロヘキセニル基、1,5−シクロオクタジエニル基、ジシクロペンテニル基、ノルボルネニル基等が挙げられる。
非共役系環状炭化水素基は、光硬化性樹脂組成物の硬化物の透湿度、圧縮破壊強度及び耐摩耗性の観点から、嵩高い分子構造であることが好ましい。すなわち、非共役系環状炭化水素基の環は、ビシクロ構造、トリシクロ構造等の橋かけ環が好ましい。上記の例示の中では、ボルニル基、イソボルニル基、ジシクロペンタニル基、アダマンチル基、ジシクロペンテニル基、及びノルボルネニル基が好ましく、ジシクロペンタニル基、ジシクロペンテニル基、及びイソボルニル基がより好ましい。
環状モノマーの具体例としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
以上の中でも、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート及びイソボニル(メタ)アクリレートが好ましく、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート及びイソボニルアクリレートがより好ましい。
環状モノマーは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
また、本発明の光硬化性樹脂組成物において、イソプレン系ポリマー〔(A)光硬化性樹脂〕と環状モノマー〔(B)光硬化性モノマー〕との含有割合[(A):(B)]は、本発明の効果の観点から、質量比で、好ましくは30:70〜90:10、より好ましくは40:60〜80:20である。
なお、粘着性を低めることを重視する場合、(B)光硬化性モノマーの含有量を(A)光硬化性樹脂よりも少なくすることが好ましい。具体的な含有割合[(A):(B)]としては、質量比で、好ましくは51:49〜90:10、より好ましくは55:45〜80:20、さらに好ましくは60:40〜80:20である。
〔(C)分子量170以上のα−ヒドロキシケトン系光重合開始剤〕
本発明の光硬化性樹脂組成物は、(C)分子量170以上のα−ヒドロキシケトン系光重合開始剤を含む。この特定の光重合開始剤を用いることにより、アウトガス発生量を低減することができる。
ここで、「α−ヒドロキシケトン系」とは、下記の部分構造のいずれかを有することを意味する。
(波線は結合部位を示す。)
該α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤の分子量は、アウトガス発生量の低減の観点から、好ましくは190以上、より好ましくは200以上である。α−ヒドロキシケトン系であって光重合開始剤として使用し得るものであればよいため、該α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤の分子量の上限に特に制限はないが、通常、好ましくは1,000以下、より好ましくは700以下、さらに好ましくは500以下、特に好ましくは300以下である。
分子量170以上のα−ヒドロキシケトン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[イルガキュア184、BASFジャパン(株)製]、[イルガキュア127、BASFジャパン(株)製]等のα−ヒドロキシアルキルフェノンが挙げられる。中でもα−ヒドロキシアルキルフェノンが好ましく、α−ヒドロキシシクロアルキルフェノンがより好ましく、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンがさらに好ましい。
また、本発明の光硬化性樹脂組成物において、(C)α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物の硬化性の観点及びシール材のアウトガス発生量の低減の観点から、前記(A)光硬化性樹脂と前記(B)光硬化性モノマーとの合計100質量部に対して0.1質量部〜5質量部であり、0.5質量部〜5質量部であることが好ましく、0.8質量部〜3質量部であることがより好ましい。
〔(D)その他の成分〕
本発明の光硬化性樹脂組成物は、さらに(D)その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、添加剤、前記(B)成分以外の光硬化性モノマー、前記(C)成分以外の光重合開始剤等が挙げられる。
添加剤としては特に制限は無く、例えば、安定化剤、光増感剤、無機充填材、増粘剤、粘着付与樹脂、チタンブラック等の着色剤、1,4−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−エチルカルボジイミド等のカルボジイミド化合物、ポリチオール等が挙げられる。
安定化剤としては、特開2006−298964号公報の段落〔0041〕に記載の安定化剤が挙げられる。また、光増感剤、増粘剤、及び粘着付与樹脂については、特開2013−028681号公報の段落〔0033〕及び〔0034〕に記載の光増感剤、増粘剤、及び粘着付与樹脂が挙げられる。
前記(B)成分以外の光硬化性モノマーとしては、分子内に(メタ)アクリロイル基1個を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー等が挙げられる。該モノマーとしては、分子量1,000未満のものが好ましい。該モノマーの具体例としては、シクロへキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート及びメトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明の光硬化性樹脂組成物が、(B)成分以外の光硬化性モノマーを含有する場合、その含有量は、耐圧縮破壊性や耐摩耗性等の観点から、(B)成分に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、特に好ましくは2質量%以下である。
前記(C)成分以外の光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤を挙げることができ、例えば、特開2006−298964号公報の段落〔0036〕に記載の光ラジカル重合開始剤等が挙げられる。
本発明の光硬化性樹脂組成物が、(C)分子量170以上のα−ヒドロキシケトン系光重合開始剤以外の光重合開始剤を含有する場合、その含有量は、アウトガス発生量を低減する観点から、(C)成分100質量部に対して、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、より好ましくは10質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下、特に好ましくは2質量部以下である。
本発明の光硬化性樹脂組成物の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を適用することができる。例えば、(A)、(B)及び(C)の各成分、並びに、必要に応じて(D)成分を、温度調節可能な混練機、例えば、一軸押出機、二軸押出機、プラネリーミキサー、二軸ミキサー、高剪断型ミキサー等を用いて混練することにより、製造することができる。
このようにして得られた光硬化性樹脂組成物に光線を照射することで、光硬化性樹脂組成物を硬化し、硬化物を得ることができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物の硬化に用い得る光線とは、具体的には、活性エネルギー線であり、例えば、粒子線、電磁波及びこれらの組み合わせが挙げられる。
粒子線としては、電子線(electron beam;EB)及びα線が挙げられる。電磁波としては、紫外線(ultraviolet;UV)、可視光線、赤外線、γ線、X線等が挙げられる。これらの中でも、活性エネルギー線としては、紫外線を使用することが好ましく、波長250〜390nmの活性エネルギー線を使用することがより好ましく、内部まで硬化し易くなるという観点から、320〜390nmの活性エネルギー線を使用することがさらに好ましい。
紫外線源としては、キセノンランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、マイクロ波方式エキシマランプ等を挙げることができる。活性エネルギー線は、窒素ガスや炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気又は酸素濃度を低下させた雰囲気下にて照射することが好ましいが、通常の空気雰囲気でも十分に硬化させることができる。活性エネルギー線の照射温度は、通常、好ましくは10℃〜200℃であり、照射時間は、通常、好ましくは10秒〜60分である。活性エネルギー線の積算光量は、アウトガス発生量の低減の観点及び良好なシール性を得る観点から、好ましくは1,000mJ/cm2〜20,000mJ/cm2、より好ましくは1,500mJ/cm2〜12,000mJ/cm2、さらに好ましくは3,000mJ/cm2〜12,000mJ/cm2、特に好ましくは6,000mJ/cm2〜12,000mJ/cm2である。
<シール材>
本発明のシール材は、本発明の光硬化性樹脂組成物に光線照射してなる。
例えば、本発明の光硬化性樹脂組成物を、被着体に塗布し、所望の形状の塗布層を形成して、光線照射することにより、硬化物としてシール材を製造すればよい。
被着体としては、例えば、硬質樹脂からなるものも使用することができるが、加工性等から金属製のものが好ましい。金属としては特に制限はなく、例えば、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム/亜鉛合金めっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板、マグネシウム板、マグネシウム合金板等の中から、適宜選択して用いればよい。また、マグネシウムを射出成形したものを用いてもよい。耐食性の点から、無電解ニッケルめっき処理を施した金属が好適である。
光硬化性樹脂組成物の被着体への塗布は、光硬化性樹脂組成物を必要に応じて温度調節し、一定粘度に調整した塗布液を用いて任意の方法で行えばよい。
例えば、グラビアコート、ロールコート、スピンコート、リバースコート、バーコート、スクリーンコート、ブレードコート、エアーナイフコート、ディッピング、ディスペンシング等の方法が挙げられる。このようにして塗布液を塗布し、塗布層を形成した後、光線照射することにより塗布層を硬化させて、シール材とすればよい。
本発明のシール材は、ハードディスクドライブ(HDD)等の電子製品のガスケット、インクタンク用シール、液晶シール等として有用である。
シール材は、良好なシール性とHDD内のスペースを効率良く使用する観点から、シール材の断面アスペクト比(幅:高さ)が1:0.5〜1:2.0となるように、光硬化性樹脂組成物を被着体に塗布することが好ましい。シール材の断面アスペクト比(幅:高さ)は、1:0.8〜1:2.0がより好ましい。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
後述する実施例及び比較例で作製した光硬化性樹脂組成物の硬化物(シール材)について、次の方法により評価し、評価結果を表1に示した。
なお、光硬化性樹脂組成物の硬化物は、硬度、透湿度、圧縮破壊強度、アウトガス発生量及び耐摩耗性の測定の場合には、25℃、空気雰囲気下で、ガラス基板上に光硬化性樹脂組成物を塗布してシート状にし、下記UV照射条件でUV照射して作製した。
〔UV照射条件〕
・照射装置:紫外線照射機「SE−UV1501BA−LT」、センエンジニアリング(株)製
・照射源:メタルハライドランプ
・照射温度:25℃
・光線波長:250nm〜390nmの範囲
・積算光量:表1に記載のとおり
・照射状況:空気雰囲気下
1.硬度(ショアA)の測定方法
実施例又は比較例で光硬化性樹脂組成物を、シート状にしてUV照射して硬化物(シール材)とした後、厚さが約6mmとなるまでシートを重ねた。得られた積層体について、JIS K6253(タイプAデュロメータ)に準拠して硬度を測定した。測定値については、荷重保持時間を4秒とした。
なお、目標値は、65以下である。65以下であると、面圧が上がり過ぎてシール性を損なうことを防止できる。
2.透湿度の測定方法
実施例又は比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を、シート状にしてUV照射して硬化物(シール材)とし、厚さが1mmのシートを得た。これを試験体として用い、試験体の透湿度を、JIS L1099に記載のA法の透湿カップを使用し、JIS Z0208に準拠して50℃、相対湿度90%の条件で測定した。透湿度の値が小さいほど、水蒸気の耐透過性に優れていることを示す。
なお、目標値は、10g/m2・24hr以下である。
3.粘着性の評価方法
実施例又は比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を、高さ約1mm、幅約1mmにて、ステンレスプレート(1)の外周付近に製膜した。得られた膜に、積算光量を約4,000mJ/cm2としたこと以外は前記UV照射条件にてUV照射を行い、光硬化性樹脂組成物を硬化させ、表面に硬化膜を有する成形体を得た。この成形体をさらに、空気雰囲気下120℃で4時間加熱した。
次いで、成形体表面のうち硬化膜が形成された側に、硬化膜の両脇に0.6mm厚のスペーサーを置き、硬化膜及びスペーサー上に、穴部を有する別のステンレスプレート(2)を被せ、積層体とした。積層体をクランプにて固定し、硬化膜の厚さを0.6mmに固定した状態で85℃、20時間放置した。
積層体を室温に戻し、30分放置後、10mm/minの速度にて穴部を通じてステンレスプレート(1)を押し子にて押し当てて、ステンレスプレート(2)を剥がした。ステンレスプレート(1)表面の硬化膜からステンレスプレート(2)が剥がれるのに要する力を測定した。測定値を基に、光硬化性樹脂組成物の硬化物の粘着性を評価し、リワーク容易性の指標とした。
なお、目標値は、50N以下である。
4.圧縮破壊強度の測定方法
幅1mm、奥行き10mm、かつ深さ0.72mmの型を3つ有する金型に、実施例又は比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を流し込み、既述の照射条件にて硬化物を得た。次いで、硬化物を、高さの異なる階段状の治具に載せて、硬化物を治具と板とで挟み、硬化物を圧縮した。具体的には、次のように行った。
図1に、3つの硬化物2を、高さの異なる階段状の治具4に載せた状態を示す。治具4は、両端の段の高さが同じで、端段の高さよりも低い段と、さらに低い段を有する階段を、両段の間に有する。治具4の両段に、それぞれ、スペーサー6を置いた。次いで、硬化物2の上に板8を載せ、板8がスペーサー6と接するまで板8を硬化物2に押し当てた。硬化物2は、段差毎に、「治具4の各窪みの深さ」+「スペーサー6の厚み」、又は、「スペーサー6の厚み」の厚さまで圧縮される。例えば、板8と、スペーサー6と、治具4との積層体の隙間が、高さ0.36mmである段に置かれた硬化物は、圧縮率が50%(100×0.36mm/0.72mm)となる。硬化物2は、板8と治具4とで挟んだまま、80℃で20時間静置した。その後、各圧縮率で挟まれた3つの硬化物2の破損状態を目視で観察した。
かかる手法により、圧縮率の異なる複数種の硬化物の圧縮破壊状態を調べ、観察した硬化物のうち、破損していない硬化物で、圧縮率が最も大きなものの圧縮率を、その硬化物の圧縮破壊強度〔%〕とした。例えば、圧縮破壊強度が50%であるとは、硬化物を圧縮して80℃で20時間置いても破損しない限界が圧縮率50%の条件であったことを表す。
目標値は、50%以上である。
5.アウトガス発生量の測定方法
実施例又は比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を、シート状にしてUV照射して硬化物(シール材)とし、厚さが1mmのシートを得た。該シートを、150℃で3時間ベーキングした後、300mg分の試験片に切断し、ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC−MS)によりアウトガス含有量(単位:mg)を測定し、アウトガス発生量(単位:mg)の指標とした。
目標値は0.3mg未満であり、0.15mg以下が好ましく、0.1mg未満が極めて好ましい。
(GC−MS分析条件)
−GC条件−
使用カラム「キャピラリカラム」(長さ30m×内径250μm)
オーブン(条件;40℃から300℃まで昇温)
注入口温度・・・300℃
キャリアーガス・・・ヘリウム
注入モード・・・スプリットモード(100:1)
−MS条件−
イオン源温度・・・230℃
検出器電圧・・・1,500V
6.耐摩耗性の評価方法
実施例又は比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を、シート状にしてUV照射して硬化物(シール材)とし、幅1mm、長さ10cm、厚さ1mmの試験片を作製した。
φ8mmのSUS304棒の上に試験片を載せ、さらに該試験片上に5Nの重りを載せ、その状態で試験片を水平方向に押すことによってSUS棒上を1インチ移動させた時の試験片の表面状態の変化を目視及び光学顕微鏡(倍率:40倍)で観察し、下記評価基準に従って評価した。
a:目視でも顕微鏡によっても、表面に全く変化が見られなかった。
b:目視では確認できなかったが、顕微鏡では表面に擦れ痕が確認された。
c:目視で表面に擦れ痕が確認された。
<光硬化性樹脂組成物の作製>
実施例1〜7及び比較例1〜8
表1に示される(A)、(B)、及び(C)の各成分を、表1に示す組成にて混合し、実施例又は比較例の光硬化性樹脂組成物を作製した。
表1に示される各成分の詳細を以下に示す。
(A)ポリマーA
・ポリマーA−1・・・数平均分子量5,300の「エポール」(出光興産(株)製)と「カレンズAOI」(昭和電工(株)製)との反応により得られたポリマー(水添されたイソプレン由来の構成単位を有する。)
・ポリマーA−2・・・数平均分子量5,300の「エポール」(出光興産(株)製)と「カレンズMOI」(昭和電工(株)製)との反応により得られたポリマー(水添されたイソプレン由来の構成単位を有する。)
・ポリマーA−3・・・数平均分子量5,400の「HLBH−3000」(Cray Valley社製)と「カレンズAOI」(昭和電工(株)製)との反応により得られたポリマー(水添されたブタジエン由来の構成単位を有する。)
・ポリマーA−4・・・サートマー社製、CN9014(水添されたブタジエン由来の構成単位を有する。)、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(Tg=−41℃)
・ポリマーA−5・・・大阪有機化学工業(株)製、BAC−45(非水添のブタジエン由来の構成単位を有する。)
・ポリマーA−6・・・日本合成化学工業(株)製、紫光UV3700B、紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂
(B)モノマーB
・モノマーB−1・・・大阪有機化学工業(株)製、IBXA
・モノマーB−2・・・日立化成(株)製、ファンクリルFA−512AS
・モノマーB−3・・・共栄社化学(株)製、ライトアクリレートL−A、成分:ラウリルアクリレート
なお、モノマーB−1〜B−3の化学構造は、次のとおりである。
(C)光重合開始剤C
・光重合開始剤C−1・・・BASFジャパン(株)製、イルガキュア184、α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤、分子量204
・光重合開始剤C−2・・・BASFジャパン(株)製、ダロキュア1173、α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤、分子量164
・光重合開始剤C−3・・・BASFジャパン(株)製、イルガキュア369、α−アミノケトン系光重合開始剤、分子量367
表1中、「備考」欄には、(A)〜(C)の各成分の特徴を示した。
(A)成分において、「水添」とは、イソプレン由来又はブタジエン由来の構成単位が水添されていることを表す。「非水添」とは、イソプレン由来又はブタジエン由来の構成単位が水添されていないことを表す。
(B)成分における「飽和脂環」及び「不飽和脂環」は、各環状モノマーが有する非共役系環状炭化水素基の環の構造を表す。
表1に示すように、(A)成分において、イソプレン由来の構成単位を有さず、代わりにブタジエン由来の構成単位を有しているものを用いた比較例3、4、6及び7では、いずれも耐摩耗性に乏しいシール材となった。併せて、比較例6では粘着性が高くなり、比較例7では透湿度が高くなった。さらに、(A)成分として、イソプレンやブタジエン等の共役ジエン化合物由来の構成単位を有さないものを用いた比較例8では、透湿度が極めて高くなった。
また、(B)成分において、非共役系環状炭化水素基を有さないものを用いた比較例5では、透湿度が高くなり、圧縮破壊強度が低く、さらに耐摩耗性に乏しいシール材となった。
さらに、本発明の(A)成分及び(B)成分を用いているが、α−ヒドロキシケトン系ではない光重合開始剤を用いた比較例2では、アウトガス発生量が多くなった。また、α−ヒドロキシケトン系ではあるが、分子量が170未満の光重合開始剤を用いた比較例1でも、アウトガス発生量が多くなった。このような結果となった正確な理由は不明であるが、α−ヒドロキシケトンという特定構造を有し且つ一定量以上の分子量を有するものとすることで、光重合開始剤自体がガスとなってシール材から放出されるのを抑制できたものと推測する。
これに対し、実施例1〜7で得られたシール材は、透湿度が低く、リワークが容易で、圧縮破壊強度が大きく、柔軟性に優れると共に、耐摩耗性に優れ、且つアウトガス発生量の少ないものであった。
実施例1に対して、(A)成分の含有割合を増やした実施例5では、粘着性のより低いシール材となった。実施例1に対して、硬化時に積算光量を増やした実施例7では、アウトガス発生量が極めて低減されたシール材が得られた。
本発明の光硬化性樹脂組成物に光線照射して得られる硬化物は、透湿度を低く維持しつつも、粘着性が低く、柔軟性も優れているため、シール材(封止材)として有用である。特に、電子製品用シール材(封止材)として有用である。より具体的には、ハードディスクドライブ(HDD)用ガスケット、有機エレクトロルミネッセンス素子及び無機エレクトロルミネッセンス素子等の電子ディスプレイの封止材用途や、LEDが用いられる携帯電話、デジタルビデオカメラ、PDA等の電子機器のバックライト、大型ディスプレイ、道路表示器等の表示部、及び一般照明等の発光素子の封止材等として有用である。
特に、本発明のシール剤は、低粘着性と柔軟性とを有するため、リワークし易く、且つアウトガス発生量が少なくて耐摩耗性も高いことから、前記用途の中でも、特にハードディスクドライブ(HDD)用ガスケットとして有用である。
2 硬化物
4 治具
6 スペーサー
8 板

Claims (8)

  1. (A)イソプレン由来の構成単位を有し、両末端に(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性樹脂と、
    (B)非共役系環状炭化水素基及び(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性モノマーと、
    (C)分子量170以上のα−ヒドロキシケトン系光重合開始剤と、
    を含む光硬化性樹脂組成物。
  2. 前記(C)α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤の分子量が190以上である、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. 前記イソプレン由来の構成単位が水素添加されている、請求項1又は2に記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. 前記非共役系環状炭化水素基の環が橋かけ環である、請求項1〜3のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
  5. 前記(A)光硬化性樹脂と前記(B)光硬化性モノマーとの合計100質量部に対して、前記(C)α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤の含有量が0.1質量部〜5質量部である、請求項1〜4のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物に光線照射してなるシール材。
  7. 波長250〜390nmの活性エネルギー線で、積算光量1,000〜20,000mJ/cm2の条件にて光線照射する、請求項6に記載のシール材。
  8. 断面アスペクト比(幅:高さ)が1:0.5〜1:2.0である、請求項6又は7に記載のシール材。
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