JP2000327913A - 車両ルーフレール用ポリアミド樹脂組成物及びルーフレール - Google Patents

車両ルーフレール用ポリアミド樹脂組成物及びルーフレール

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JP2000327913A
JP2000327913A JP11137883A JP13788399A JP2000327913A JP 2000327913 A JP2000327913 A JP 2000327913A JP 11137883 A JP11137883 A JP 11137883A JP 13788399 A JP13788399 A JP 13788399A JP 2000327913 A JP2000327913 A JP 2000327913A
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Akira Shimoyama
晃 下山
Sumihiro Yamami
純裕 山見
Kazuhiko Kominami
一彦 小南
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Toray Industries Inc
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Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた製品表面外観、高い機械特性、低ひけ
性を同時に満足する、一体成形された樹脂製車両用ルー
フレールを得るために好適な樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 一体成形された車両ルーフレール用のポ
リアミド樹脂組成物であり、(A)ポリアミド樹脂100
重量部と(B)無機充填材60〜200重量部とからなる
樹脂組成物であって、(A)ポリアミド樹脂が、(A1)7
0〜85wt%のヘキサメチレンアジパミド単位、(A2)
ヘキサメチレンイソフタルアミド単位、および、(A3)
1〜10wt%のカプロアミド単位の繰返し構造単位から
なる3元共重合体であり、(A2)ヘキサメチレンイソフ
タルアミド単位(PA6I)と(A3)カプロアミド単位(P
A6)との配合重量比(PA6I/PA6)が1.0以上で
あり、かつ、(A)ポリアミド樹脂の98%硫酸相対粘度
が1.8〜2.8である。また、さらにカーボンブラック
が0.1〜2.0重量部およびハロゲン化銅化合物が0〜
0.10重量部配合されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一体成形された車
両ルーフレール用のポリアミド樹脂組成物の改良、及び
その樹脂製ルーフレールの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワゴン車やバンタイプの自動車などに
は、しばしば荷物搭載用のルーフレールが屋根に装備さ
れる。従来このルーフレールには、押出成形やダイキャ
スト成形による金属製のものが多く採用されてきた。し
かし、近年車両の軽量化や部品生産の低コスト化要求か
ら、樹脂化の提案がなされてきている。
【0003】一体成形された車両用ルーフレールの一般
的な形状を図1に例示する。図1は車体屋根上に取付け
られる際の位置での側面図であって、上の図はルーフレ
ールの両端のみに取り付け脚部を持つ構造の場合を、ま
た、下の図はルーフレールの両端とその中間のさらに1
箇所とに取り付け脚部を持つ構造を示す。この様にルー
フレールの両端のみに、あるいはその中間部のさらに1
箇所以上に取り付け脚部を持つ構造を採る場合、用いる
樹脂には、荷重によって大きく撓まない優れた強度剛
性、及び段差越え時などに要求される耐衝撃性が要求さ
れる他、優れた外観特性を有することも要求される。
【0004】また、一体型樹脂製ルーフレールの成形法
としては、通常の射出成形法の他、ガスアシスト成形に
より中空部を形成させる成形法が、ひけや反りを改善し
軽量化を図る方法として提案されている。しかし、通常
の射出成形法に比べ圧力を充分にかけにくいために優れ
た外観特性が得られ難いという問題があった。
【0005】一方、ポリアミド樹脂は、その優れた成形
性、機械特性、耐久性、耐オイル・薬品性、耐磨耗性な
どを利用して、自動車用途を始め広く利用されてきてい
る。更に最近ではポリアミド樹脂のさらなる高性能化お
よび成形加工技術の進展も伴って、より高い外観性を求
められる部品にまで積極的に実用化されてきている。し
かし、例えば一般的なポリアミド66樹脂やポリアミド
6樹脂を用いた材料設計では、成形直後の機械特性など
が充分であっても実使用環境下(吸湿時)における機械特
性や大型成形品での高い外観性、低反り性、厚肉部の低
ひけ性などを同時に満足させることは困難であった。成
形品の製品外観性の不足分を補うために、あるいはさら
に高品質の外観を得るために、塗装を施すのが一般的だ
が、成形品のつやが劣るものでは表面研磨が必要とな
り、生産性、経済性の点で問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、ルーフレール
用には、塗装工程の有無に拘らず金型面の転写性に優れ
る樹脂組成物が望まれ、さらに、無塗装の場合には、高
い外観性を有するとともに高い耐候性(機械特性の保持
および外観性の保持)を有することも求められていた。
本発明は一体成形された車両ルーフレール用に好適な特
性、即ち、優れた成形品表面性および機械特性等を有す
る車両ルーフレール用樹脂組成物、及び樹脂製ルーフレ
ールの提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべく
検討した結果、ポリアミド樹脂として特定の3元共重合
ポリアミド樹脂に無機充填材を特定の比率で配合してな
る樹脂組成物とすることによって達成されることを見出
し、本発明に到達した。即ち、本発明の車両ルーフレー
ル用ポリアミド樹脂組成物は、一体成形された車両ルー
フレール用の、(A)ポリアミド樹脂100重量部と(B)
無機充填材60〜200重量部とからなる樹脂組成物で
あって、(A)ポリアミド樹脂が、(A1)70〜85wt%
のヘキサメチレンアジパミド単位、(A2)ヘキサメチレ
ンイソフタルアミド単位、および、(A3)1〜10wt%
のカプロアミド単位の繰返し構造単位からなる3元共重
合体であり、(A2)ヘキサメチレンイソフタルアミド単
位(PA6I)と(A3)カプロアミド単位(PA6)との配
合重量比(PA6I/PA6)が1.0以上であり、か
つ、(A)ポリアミド樹脂の98%硫酸相対粘度が1.8
〜2.8であることを特徴とする。
【0008】さらにカーボンブラックが、ポリアミド樹
脂100重量部に対し0.1〜2.0重量部、およびハロ
ゲン化銅化合物が、ポリアミド樹脂100重量部に対し
0〜0.10重量部配合されたことを特徴とする車両ル
ーフレール用ポリアミド樹脂組成物である。また、棒状
のレール部および車両への取付け脚部を一体成形してな
る樹脂製ルーフレールであって、上記記載のポリアミド
樹脂からなることを特徴とする車両用ポリアミド樹脂製
ルーフレールである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明において「重量」とは「質量」を意味す
る。
【0010】本発明におけるポリアミド樹脂(A)は、繰
返し構造単位が、(A1)70〜85wt%のヘキサメチレ
ンアジパミド(PA66)単位、(A2)ヘキサメチレンイ
ソフタルアミド(PA6I)単位および、(A3)1〜10w
t%のカプロアミド(PA6)単位からなる3元共重合体
であり、(A2)成分のPA6I単位と(A3)成分のPA6
単位との配合重量比(PA6I/PA6)が1.0以上で
あることを必須とする。PA66の構造単位が、70wt
%未満ではポリアミド樹脂が本来持つ優れた機械特性や
耐熱性などが満足できないものになり、85wt%を越す
と成形品表面性、低ひけ性などにおいて満足できないも
のとなる。PA6I/PA6の重量比が1.0未満や(A
3)成分のPA6単位が10wt%を超える場合には吸湿時
の機械特性を満足させることができない。
【0011】さらに、(A)ポリアミド樹脂の相対粘度
は、1.8〜2.8[-](98%硫酸法)を必須とする。1.
8未満では耐久性能を満足できず、また2.8を越すと
成形時の流動性が満足できず高い成形品表面が得られな
いので不適である。さらに好ましくは2.0〜2.5の範
囲のものが使用される。
【0012】また、本発明における無機充填材は、ポリ
アミド成分100重量部に対して60〜200重量部配
合されることが必須である。この無機充填材としては一
般に強化ポリアミドに使用されるガラス繊維が好ましい
が、その他の様々な繊維状または非繊維状の無機強化材
を用いることにより、さらに成形品表面性などの改善を
図ることも可能である。ガラス繊維は繊維径、繊維長の
限定は無い。その他の無機充填材の例としては、炭素繊
維、チタン酸カリウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、硼酸ア
ルミウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素
繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、
金属繊維などの繊維状充填剤、ワラステナイト、ゼオラ
イト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、パイロ
フィライト、ベントナイト、アスベスト、タルク、アル
ミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化珪素、酸
化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化
鉄などの金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バ
リウムなどの硫酸塩、水酸化マグネシウム、水酸化カル
シウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、ガラスフ
レーク、ガラスビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ
素、炭化珪素およびシリカなどの非繊維状充填剤などが
挙げられ、これらは中空であってもよい。これら無機充
填剤を複数種類併用することも可能である。また、これ
ら繊維状/非繊維状の無機充填材をイソシアネート系化
合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、
有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカップリン
グ剤で同時にもしくは予備的に処理して使用すること
は、より優れた機械的特性や成形品外観を得る意味にお
いて好ましい。
【0013】さらに、本発明の目的を損なわない範囲
で、要求される特性に応じて他のポリアミド樹脂や他の
ポリマー類、添加剤、結晶核剤、耐熱剤や紫外線吸収剤
などの安定剤、難燃剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着
色剤、カップリング剤などを添加することも可能であ
る。本発明のポリアミド樹脂組成物の調製方法は特定の
方法に限定されない。効率的な例として、原料樹脂、ガ
ラス繊維などの無機充填材を単軸あるいは2軸押出機な
ど公知の機器に供給して溶融混練する方法などを挙げる
ことができる。
【0014】このポリアミド樹脂組成物は、成形製品の
表面外観と機械的特性が均衡して優れたものであり、成
形性にも優れており、ルーフレール用途に好適である。
上記のポリアミド樹脂を用いてルーフレールを成形する
方法としては、特に限定しない。通常の射出成形、多色
・サンドイッチ成形、射出圧縮成形などの成形法が用い
られる他、ガスアシスト成形や射出溶着法などによって
中空構造に成形することも可能である。特に軽量化のた
めにガスアシスト成形によって中空成形する場合、従来
のポリアミド樹脂組成物ではルーフレール外観性と機械
特性との両立が難しかったが、本発明によると、それら
が同時に満足できる物を得ることができる。
【0015】本発明にいう一体成形型の樹脂製ルーフレ
ールは、レール部と脚部が分割されておらず、レール部
には補強用の金属インサート部品などを含まず、樹脂の
みで主要な構造をなしているものである。但し、車両へ
の取付けのために取付け部にあたる脚部にボルトがイン
サートされるものや、別途ボルトなどで車両に取り付け
そこにカバーを後付けする形状のルーフレールは含まれ
る。
【0016】また、多くのルーフレールは黒く塗装され
ているが、カーボンブラックを、さらに好ましくはカー
ボンブラックおよびハロゲン化銅化合物を、特定の割合
で配合させることによって色調劣化が極めて小さく製品
価値を損なわないルーフレールヲ無塗装で得ることがで
きる。カーボンブラックの粒度には特に限定は無いが、
その添加量はその添加効果を発揮するために、ポリアミ
ド樹脂100重量部に対して0.1重量部以上は必要で
ある。2.0重量部を超えて添加しても、さらなる向上
効果が期待できない。ハロゲン化銅化合物としては、ヨ
ウ化銅、塩化銅、臭化銅等が用いられ、併用添加する場
合の添加量はポリアミド樹脂100重量部に対して0.
01〜0.1重量部が好ましい。その添加量が0.01
重量部未満では効果が充分ではなく、0.1重量部を超
えて添加することはさらなる向上効果が期待できない。
本発明ではハロゲン化銅化合物と併用する形でハロゲン
化アルカリを添加することも可能である。このハロゲン
化アルカリ化合物の例としては、塩化リチウム、臭化リ
チウム、ヨウ化リチウム、塩化カリウム、臭化カリウ
ム、ヨウ化カリウム、臭化ナトリウムおよびヨウ化ナト
リウムを挙げることができ、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナ
トリウムが特に好ましい。これらの添加方法としては制
限はなく、公知の方法、即ち、重合の開始前もしくは途
中での添加、あるいは押出機内での溶融混練など、いず
れでも可能である。
【0017】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明する。本発明はこれら実施例の記載に限定されるも
のではない。また、実施例および比較例中に示された配
合割合において特に注釈のない「%」は、全て重量%を
意味する。 [ポリアミド樹脂の98%硫酸相対粘度(ηr)]ポリ
マー1gを98%硫酸100mlに溶解し、オストワルド
粘度計を用いて25℃にて測定した。
【0018】[機械特性] 引張強度: ASTM D638に準じて測定した。 曲げ弾性率: ASTM D790に準じて測定した。 何れの材料も機械特性評価用試験片は、東芝機械IS8
0型射出成形機にて、シリンダー温度:280℃、金型
温度:80℃、射出−冷却時間:15-15秒、射出速
度:70%、射出圧力:充填下限圧力+10Kg/cm2(G)
の設定条件で射出成形することにより作成した。引張強
度及び乾燥状態での曲げ弾性率は、成形後20時間以上
常温下でデシケータ中にて保管後に測定した。
【0019】[吸湿処理後の曲げ弾性率]上気と同じ試
験片を65℃、95%RHに調整された恒温恒湿槽に試
験片同士が触れないように静置し100時間吸湿処理し
た。試験片の吸湿状態が変化しないよう保管し、吸湿処
理後10時間以上経過後、上記と同様の方法で曲げ弾性
率を測定した。
【0020】[光沢値]射出成形により、115×11
5×2(mm)の鏡面磨き角板(フィルムゲート)を作成し、
その表面の光沢をJIS K7105に従って光沢計で
測定し、金型転写性の基準指標とした。射出圧力を、充
填下限圧力+3Kg/cm2(G)の低圧条件と、+15Kg/cm
2(G)の高圧条件とした以外は前述のとおりの射出成形に
より試験片を作成し、その表面の光沢を同様に光沢計で
測定した。光沢値は、基準指標に対する割合(%)でも
って表わす。
【0021】[ひけ率]図2に示すとおり、ASTM
D790の1/4"曲げ試験片において各指定部位の寸
法をマイクロメータを用いて測定し、ひけ率[%]=
[(L1−L2)/L1]×100と定義した。値は小さ
い方が優れていることを示す。試験片の成形は、機械特
性測定用と同一条件で実施した。
【0022】[外観の耐候性]前述の高圧成形によって
得た角板を、サンシャインウェザーメータにて処理し
た。処理条件は、光源:カーボンアーク、ブラックパネ
ル温度:63℃、シャワリング:18/120分間隔、
処理時間:400時間とした。処理後の表面を観察し、
クラックの発生状況および色調変化の大小を目視評価し
た。 ◎:クラックの発生無し。色調変化ほとんど無し。 ○:クラックの発生無し。色調わずかに白化。 △:クラックの発生わずかにあり。色調やや白化。 ×:クラックの発生あり。色調著しく白化。
【0023】[実施例1〜5]共重合ポリアミドは次の
重合方法によって製造した。ヘキサメチレンジアミンと
アジピン酸の当モル塩、ヘキサメチレンジアミンとイソ
フタル酸の当モル塩、およびεカプロラクタムを、それ
ぞれPA66単位,PA6単位として表1に記載する重
量比で投入し、投入した全原料と同量の純水を加え、重
合缶内を充分N2置換した後、撹拌しながら加熱開始し
た。缶内圧力を最大20Kg/cm2(G)に調節しながら最終
到達温度は270℃として所定の重合度となるまで重合
した。重合後のポリマーを水浴中に吐出し、ストランド
カッターでペレタイズ化した。
【0024】得られたポリアミド樹脂と無機充填材との
溶融混練は、全て日本製鋼所製TEX30型2軸押出機
を用いて行った。チップ状ポリアミド樹脂をシリンダー
温度:290℃、スクリュー回転数:250rpmに設定
した押出機へ供給し、ついで、サイドフィーダーから無
機充填材を供給し、押出機中で溶融混練し、ストランド
状に吐出し、ペレタイザーにかけ樹脂組成物ペレットを
得た。なお、無機充填剤として用いたガラス繊維は、ポ
リアミド用に表面処理された平均繊維径10mm、カット
長3mmのチョップドストランドタイプのガラス繊維であ
り、また、マイカは、表面がアミノシラン処理された3
25meshパスのタイプである。
【0025】ここで得られた樹脂組成物を種々の試験片
に射出成形して機械特性、表面外観性、などを測定し
た。その結果は表1に示すとおり、ルーフレール用に要
求される特性を満足するものであった。
【0026】
【表1】
【0027】[比較例1〜4]ポリアミド樹脂として、
東レ(株)製のポリアミド66ホモポリマー、ポリアミ
ド6ホモポリマー、表2に示す共重合度比率(PA66
/PA6)が90/10のコポリマー、及び、共重合度
比率(PA66/PA6I)が90/10のコポリマー
をそれぞれ用いた以外は実施例1に記載した方法と全く
同様に混練、ペレット化、射出成形、物性測定を行っ
た。その結果は表2に示すとおりであり、ここで得られ
た組成物は特に外観特性、吸湿時の機械特性などにおい
て実施例1に示す本発明に比べて不満足なものであっ
た。
【0028】
【表2】
【0029】[実施例6〜9]実施例1の樹脂組成物
に、表3記載の配合量のカーボンブラック、CuI及び
KIを溶融混練時に添加し、実施例1の方法と全く同様
にペレット化、射出成形、物性測定などを行った。その
結果は、表3に併せて示した。ここで得られた樹脂組成
物も機械特性、表面平滑性ならびに外観の耐候性に優れ
た実用価値の高いものであった。
【0030】
【表3】
【0031】[比較例5〜8]共重合ポリアミド樹脂の
共重合組成または相対粘度を表4記載のとおり変更した
以外は実施例2と同様にして共重合ポリアミドを製造
し、同様に混練、ペレット化、射出成形、物性測定を行
った。その結果は表4に示すとおりであり、ここで得ら
れた組成物は特に外観特性、吸湿時の機械特性などにお
いて実施例2に示す本発明に比べて不満足なものであっ
た。
【0032】
【表4】
【0033】[実施例10]実施例1の樹脂組成物を用
いて通常の射出成形法により図1に示す形状のルーフレ
ールを製造した。得られたルーフレールは機械的特性お
よび成形製品の表面外観などがともに優れたものであっ
た。
【0034】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物を用いて車両用ルー
フレールを製造すると、機械的特性および成形製品の表
面外観などがともに優れたものが得られ、車両の軽量化
およびルーフレールの生産性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にいう一体成形された車両用ルーフレ
ールの一般的な形状を例示する側面図である。
【図2】 実施例においてひけ率を測定する際の各測定
箇所を示す、測定用試験片の断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山見 純裕 愛知県名古屋市中村区名駅4丁目7番23号 東レ株式会社名古屋支店内 (72)発明者 小南 一彦 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東 レ株式会社名古屋事業場内 Fターム(参考) 3D003 AA01 BB03 BB04 CA40 DA26 4J002 CL051 CL062 DA016 DA018 DA036 DA068 DD027 DD077 DD087 DE048 DE108 DE148 DE188 DE218 DG048 DG058 DJ008 DJ018 DJ028 DK008 DL008 FA048 FA068 FA088 FA108 FB088 FD012 FD018 GN00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一体成形された車両ルーフレール用の、
    (A)ポリアミド樹脂100重量部と(B)無機充填材60
    〜200重量部とからなる樹脂組成物であって、(A)ポ
    リアミド樹脂が、(A1)70〜85wt%のヘキサメチレ
    ンアジパミド単位、(A2)ヘキサメチレンイソフタルア
    ミド単位、および、(A3)1〜10wt%のカプロアミド
    単位の繰返し構造単位からなる3元共重合体であり、
    (A2)ヘキサメチレンイソフタルアミド単位(PA6I)
    と(A3)カプロアミド単位(PA6)との配合重量比(PA
    6I/PA6)が1.0以上であり、かつ、(A)ポリアミ
    ド樹脂の98%硫酸相対粘度が1.8〜2.8であること
    を特徴とする車両ルーフレール用ポリアミド樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 さらにカーボンブラックが、ポリアミド
    樹脂100重量部に対し0.1〜2.0重量部、およびハ
    ロゲン化銅化合物が、ポリアミド樹脂100重量部に対
    し0〜0.10重量部配合されたことを特徴とする請求
    項1記載の車両ルーフレール用ポリアミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 棒状のレール部および車両への取付け脚
    部を一体成形してなる樹脂製ルーフレールであって、請
    求項1又は2記載のポリアミド樹脂からなることを特徴
    とする車両用ポリアミド樹脂製ルーフレール。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002234999A (ja) * 2001-02-09 2002-08-23 Toray Ind Inc 成形材料、成形品およびその製造方法
JP2002348371A (ja) * 2001-03-23 2002-12-04 Toray Ind Inc 溶着接合用部材および成形品

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