JP2000327797A - 成形材料、それを用いた内装材及び成形材料の製造方法 - Google Patents

成形材料、それを用いた内装材及び成形材料の製造方法

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JP2000327797A
JP2000327797A JP11138300A JP13830099A JP2000327797A JP 2000327797 A JP2000327797 A JP 2000327797A JP 11138300 A JP11138300 A JP 11138300A JP 13830099 A JP13830099 A JP 13830099A JP 2000327797 A JP2000327797 A JP 2000327797A
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thermosetting synthetic
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宣彦 紀岡
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剛 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 本発明の課題は、剛性の高い成形物又は内装
材とすることのできる成形材料を提供することである。 【解決手段】 疎水性繊維99.5〜50重量%と親水性繊維
0.5 〜50重量%とを含む混合繊維集合体に、熱硬化性合
成樹脂を含浸せしめたものを成形材料とする。また、そ
の成形材料中の熱硬化性合成樹脂を硬化してなる基材
と、該基材の表面に貼着されている表皮材とからなる内
装材を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の内
装材や建材等に使用される成形材料、それを用いた内装
材、及び該成形材料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の成形材料としては、
ポリエチレンテレフタレート繊維等の合成繊維からなる
繊維シートにフェノール樹脂の粉末を混合し、加熱プレ
スしたもの、あるいは該繊維シートにフェノール樹脂の
初期縮合物溶液を含浸せしめ、加熱乾燥させたものが使
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の成形材料を成形したものは剛性が十分でなく、例え
ば自動車の天井材として使用すると、経時により該天井
材が垂れてくるという問題があった。したがって、本発
明の課題は、剛性の高い成形物又は内装材とすることの
できる成形材料を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、疎水性繊維99.5〜50重量%と親水性繊維
0.5 〜50重量%とを含む混合繊維集合体に熱硬化性合成
樹脂を含浸せしめたことを特徴とする成形材料を提供す
るものであり、更には、綿状の疎水性繊維99.5〜50重量
%と綿状の親水性繊維0.5 〜50重量%とを混合し、得ら
れた混合繊維集合体に熱硬化性合成樹脂の初期縮合物溶
液を含浸せしめ、加熱乾燥することを特徴とする成形材
料の製造方法、及び疎水性繊維を含む繊維集合体と親水
性繊維を含む繊維集合体とを、疎水性繊維が99.5〜50重
量%、親水性繊維が0.5 〜50重量%となるように混合
し、得られた繊維集合体の混合物に熱硬化性合成樹脂の
初期縮合物溶液を含浸せしめた後、該繊維集合体の混合
物を加熱乾燥するとともに解繊して綿状の混合繊維集合
体とすることを特徴とする成形材料の製造方法を提供す
るものである。該成形材料では、該親水性繊維の存在に
より、該熱硬化性合成樹脂の該混合繊維集合体に対する
親和性が高くなり、該熱硬化性合成樹脂と該混合繊維集
合体との絡み付きが良くなるため、該成形材料を成形し
た成形物は剛性の高いものとなる。
【0005】上記熱硬化性合成樹脂はB状態とされてい
るのが望ましく、それによって該成形材料は安定性に優
れ、長期間保管できるとともに、短時間のホットプレス
により良好な成形性を有し、得られる成形物は形状保持
性及び耐熱性に優れるものとなる。また、該熱硬化性合
成樹脂は、フェノール系化合物とアルデヒド及び/又は
アルデヒド供与体とを縮合させたフェノール系樹脂であ
るのが望ましく、該フェノール系樹脂の一部又は全部
は、スルホメチル化及び/又はスルフィメチル化されて
いるのが望ましい。
【0006】本発明は、上記成形材料中の熱硬化性合成
樹脂を硬化してなることを特徴とする成形物をも提供す
るものである。上記成形材料はシート状にすることがで
き、この場合、ベース部材と、該ベース部材の表面の一
部又は全部に貼着されている該シート状の成形材料中の
熱硬化性合成樹脂を硬化した硬化シートとからなり、所
定形状に成形されていることを特徴とする成形材を提供
することができる。また、上記成形材料中の熱硬化性合
成樹脂を硬化してなる基材と、該基材の表面に貼着され
ている表皮材とからなることを特徴とする内装材を提供
することもでき、この場合、該基材と該表皮材とは、接
着面に点状に散在されている接着剤層によって接着され
ているのが望ましい。
【0007】上記成形材料の製造方法においては、該加
熱乾燥時に、該熱硬化性合成樹脂の初期縮合物をB状態
にするのが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。A.成形材料 〔疎水性繊維〕本発明で使用する疎水性繊維とは、水と
の相互作用の弱い繊維をいい、例えば、ナイロン、アラ
ミド等のポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル繊
維、アクリル等のポリアクリロニトリル繊維、ビニロン
等のポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニル系繊
維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリウレタン系繊維、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維
等の合成繊維;ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、
シリコンカーバイド繊維、岩石繊維、鉱滓繊維、金属繊
維等の無機繊維などが挙げられ、それぞれ単独で又は2
種以上混合して使用される。
【0009】〔親水性繊維〕本発明で使用する親水性繊
維とは、水との相互作用の強い繊維をいい、例えば、綿
花、麻類(亜麻、大麻、ラミー、ジュート、ケナフ、マ
ニラ麻等)繊維、木材繊維、竹繊維等の天然セルロース
繊維;キワタ、ガマ繊維等の種子繊維;靱皮繊維;羊
毛、モヘア、カシミア、ラクダ毛、アルパカ、ビキュ
ナ、アンゴラ等の獣毛繊維;蚕糸等のタンパク繊維;石
綿等の鉱物繊維;レーヨン(人絹,スフ)、ポリノジッ
ク、キュプラ、アセテート、トリアセテート等のセルロ
ース系人造繊維などが挙げられ、それぞれ単独で又は2
種以上混合して使用される。
【0010】〔混合繊維集合体〕本発明における混合繊
維集合体は、疎水性繊維99.5〜50重量%と親水性繊維0.
5 〜50重量%とを含む。親水性繊維をこのように含有さ
せることにより、熱硬化性合成樹脂の該混合繊維集合体
に対する親和性が高くなって該熱硬化性合成樹脂と該混
合繊維集合体との絡み付きが良くなるため、該混合繊維
集合体に熱硬化性合成樹脂を含浸せしめた成形材料を成
形すると、剛性の高い成形物が得られる。親水性繊維の
混合量が0.5 重量%未満では、剛性の高い成形物を得る
ことができず、50重量%を超えると得られる成形物の耐
水性が低下する。望ましくは、上記混合繊維集合体は疎
水性繊維98〜60重量%と親水性繊維2〜40重量%とを含
み、特に望ましくは、疎水性繊維97〜65重量%と親水性
繊維3〜35重量%とを含む。
【0011】該混合繊維集合体の形態は特に限定される
ことなく、不織布、フェルト、編織物、それらの積層物
等のシート状のものであってもよいし、綿状のもの、ス
ライバ状のものであってもよいし、更には綿状の繊維を
プレスしてシート状にしたもの等であってもよい。
【0012】〔熱硬化性合成樹脂〕本発明に使用される
熱硬化性合成樹脂としては、フェノール系樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素−メラ
ミン共縮合樹脂等があり、通常初期縮合物の水溶液又は
有機溶剤−水混合溶液として提供される。本発明におい
て望ましい熱硬化性合成樹脂は、フェノール系化合物と
アルデヒド及び/又はアルデヒド供与体との縮合物であ
るフェノール系樹脂である。該フェノール系樹脂は、ス
ルホメチル化及び/又はスルフィメチル化されているの
が望ましく、これにより、水溶液としての安定性が良好
になって相分離等が生じ難くなり、硬化速度も大きくな
る。
【0013】〔フェノール系化合物〕上記フェノール系
化合物は、一価フェノールであってもよいし、多価フェ
ノールであってもよいし、一価フェノールと多価フェノ
ールとの混合物であってもよい。また、本発明における
熱硬化性合成樹脂は、一価フェノールとアルデヒド及び
/又はアルデヒド供与体とを縮合させた初期縮合物と、
多価フェノールとアルデヒド及び/又はアルデヒド供与
体とを縮合させた初期縮合物とを共縮合させた初期共縮
合物であってもよい。
【0014】〔一価フェノール〕一価フェノールとして
は、フェノールや、o−クレゾール、m−クレゾール、
p−クレゾール、エチルフェノール、イソプロピルフェ
ノール、キシレノール、3,5−キシレノール、ブチル
フェノール、t−ブチルフェノール、ノニルフェノール
等のアルキルフェノール、o−フルオロフェノール、m
−フルオロフェノール、p−フルオロフェノール、o−
クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロ
フェノール、o−ブロモフェノール、m−ブロモフェノ
ール、p−ブロモフェノール、o−ヨードフェノール、
m−ヨードフェノール、p−ヨードフェノール、o−ア
ミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフ
ェノール、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノー
ル、p−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノー
ル、2,4,6−トリニトロフェノール等の一価フェノ
ール置換体、ナフトール等の多環式一価フェノールなど
が挙げられ、これら一価フェノールは単独で又は二種以
上混合して使用することができる。
【0015】〔多価フェノール〕多価フェノールとして
は、レゾルシン、アルキルレゾルシン、ピロガロール、
カテコール、アルキルカテコール、ハイドロキノン、ア
ルキルハイドロキノン、フロログルシン、ビスフェノー
ル、ジヒドロキシナフタリン等が挙げられ、これら多価
フェノールは単独で又は二種以上混合して使用すること
ができる。多価フェノールのうち好ましいものは、レゾ
ルシン又はアルキルレゾルシンであり、特に好ましいも
のはレゾルシンよりもアルデヒドとの反応速度が速いア
ルキルレゾルシンである。
【0016】アルキルレゾルシンとしては、例えば5−
メチルレゾルシン、5−エチルレゾルシン、5−プロピ
ルレゾルシン、5−n−ブチルレゾルシン、4,5−ジ
メチルレゾルシン、2,5−ジメチルレゾルシン、4,
5−ジエチルレゾルシン、2,5−ジエチルレゾルシ
ン、4,5−ジプロピルレゾルシン、2,5−ジプロピ
ルレゾルシン、4−メチル−5−エチルレゾルシン、2
−メチル−5−エチルレゾルシン、2−メチル−5−プ
ロピルレゾルシン、2,4,5−トリメチルレゾルシ
ン、2,4,5−トリエチルレゾルシン等がある。エス
トニア産オイルシェールの乾留によって得られる多価フ
ェノール混合物は安価であり、かつ5−メチルレゾルシ
ンのほか反応性の高い各種アルキルレゾルシンを多量に
含むので、本発明において特に好ましい多価フェノール
原料である。
【0017】〔アルデヒド及び/又はアルデヒド供与
体〕上記アルデヒド及び/又はアルデヒド供与体とは、
アルデヒド、分解するとアルデヒドを生成供与する化合
物又はそれらの混合物を意味し、このような化合物とし
ては、ホルマリン、ホルムアルデヒド、パラホルムアル
デヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオン
アルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサ
メチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、
n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアル
デヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アク
ロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアル
デヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等の
単独又は二種以上の混合物が例示される。
【0018】〔スルフィメチル化剤〕上記フェノール系
樹脂のスルフィメチル化に使用することのできるスルフ
ィメチル化剤としては、ホルムアルデヒドナトリウムス
ルホキシラート(ロンガリット)、ベンズアルデヒドナ
トリウムキシラート等の脂肪族、芳香族アルデヒドのア
ルカリ金属スルホキシラート類、ナトリウムハイドロサ
ルファイト、マグネシウムハイドロサルファイト等のア
ルカリ金属、アルカリ土類金属のハイドロサルファイト
(亜ジチオン酸塩)類、ナトリウムエチルスルホキシラ
ート等のアルキルスルホキシラート類、ヒドロキシメタ
ンスルフィン酸塩等のヒドロキシアルカンスルフィン酸
塩等が例示される。
【0019】〔スルホメチル化剤〕上記フェノール系樹
脂のスルホメチル化に使用することのできるスルホメチ
ル化剤としては、亜硫酸、重亜硫酸又はメタ重亜硫酸
と、アルカリ金属又はトリメチルアミンやベンジルトリ
メチルアンモニウム等の第四級アミンもしくは第四級ア
ンモニウムとを反応させて得られる水溶性亜硫酸塩や、
これらの水溶性亜硫酸塩とアルデヒドとの反応によって
得られるヒドロキシメタンスルホン酸塩等のヒドロキシ
アルカンスルホン酸塩が例示される。
【0020】〔第三成分〕上記熱硬化性合成樹脂の製造
の際、必要に応じて、例えば塩酸、硫酸、オルト燐酸、
ホウ酸、蓚酸、蟻酸、酢酸、酪酸、ベンゼンスルホン
酸、フェノールスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、
ナフタリン−α−スルホン酸、ナフタリン−β−スルホ
ン酸等の無機又は有機酸、蓚酸ジメチルエステル等の有
機酸のエステル類、マレイン酸無水物、フタル酸無水物
等の酸無水物、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、
硝酸アンモニウム、蓚酸アンモニウム、酢酸アンモニウ
ム、燐酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウム、イ
ミドスルホン酸アンモニウム等のアンモニウム塩、モノ
クロル酢酸又はそのナトリウム塩、α,α’−ジクロロ
ヒドリン等の有機ハロゲン化物、トリエタノールアミン
塩酸塩、塩酸アニリン等のアミン類の塩酸塩、サルチル
酸尿素アダクト、ステアリン酸尿素アダクト、ヘプタン
酸尿素アダクト等の尿素アダクト、N−トリメチルタウ
リン、塩化亜鉛、塩化第2鉄等の酸性物質、アンモニ
ア、アミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属やア
ルカリ土類金属の水酸化物、石灰等のアルカリ土類金属
の酸化物、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、酢酸ナ
トリウム、燐酸ナトリウム等のアルカリ金属の弱酸塩類
等のアルカリ性物質を触媒又はpH調整剤として混合し
てもよい。
【0021】なお、触媒として上記アンモニア及び/又
はアミン類を使用した場合には、該アンモニア及び/又
はアミン類の添加量によって、得られるフェノール系樹
脂の初期縮合物の硬化開始温度(硬化率が急激に大きく
なる温度)を調整することができるため、該フェノール
系樹脂の初期縮合物(B状態)を含浸した成形材料は、
該所定の温度未満において保存安定性に優れ、該所定の
温度以上において硬化速度に優れるものとなる。
【0022】〔熱硬化性合成樹脂の製造〕上記熱硬化性
合成樹脂は常法により製造することができるが、特に該
熱硬化性合成樹脂として、フェノール系化合物とアルデ
ヒド及び/又はアルデヒド供与体(以下「アルデヒド
類」という。)とを縮合させたフェノール系樹脂の初期
縮合物を使用する場合、該初期縮合物は、(a) 一価フェ
ノール及び/又は多価フェノールとアルデヒド類とを縮
合させる方法、(b) 一価フェノールとアルデヒド類とを
縮合させた初期縮合物及び/又は多価フェノールとアル
デヒド類とを縮合させた初期縮合物と、一価フェノール
及び/又は多価フェノールとを縮合させる方法、(c) 一
価フェノールと多価フェノールとアルデヒド類とを縮合
させた初期縮合物と、一価フェノール及び/又は多価フ
ェノールとを縮合させる方法、(d) 一価フェノールとア
ルデヒド類とを縮合させた初期縮合物と、多価フェノー
ルとアルデヒド類とを縮合させた初期縮合物とを縮合さ
せる方法、(e) 一価フェノールとアルデヒド類とを縮合
させた初期縮合物及び/又は多価フェノールとアルデヒ
ド類とを縮合させた初期縮合物と、一価フェノールと多
価フェノールとアルデヒド類とを縮合させた初期縮合物
とを縮合させる方法等により製造することができる。
【0023】例えば、上記(a) 一価フェノール及び/又
は多価フェノールとアルデヒド類との縮合では、通常一
価フェノール1モルに対し、アルデヒド類0.2 〜3モ
ル、多価フェノール1モルに対し、アルデヒド類0.1 〜
0.8 モルと、必要に応じて溶剤、第三成分とを添加し、
液温55〜100 ℃で8〜20時間加熱反応させる。このとき
アルデヒド類は、反応開始時に全量加えてもよいし、分
割添加又は連続滴下してもよい。
【0024】溶媒としては通常水が用いられるが、必要
ならば更にメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、s−ブタノール、t−ブタノール、n−アミルアル
コール、イソアミルアルコール、n−ヘキサノール、メ
チルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n−ヘ
プタノール、n−オクタノール、トリメチルノニルアル
コール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フ
ルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコー
ル、アビエチルアルコール、ジアセトンアルコール等の
アルコール類、アセトン、メチルアセトン、メチルエチ
ルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−
ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケト
ン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、ア
セトニルアセトン、メチルオキシド、シクロヘキサノ
ン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、ショウ
ノウ等のケトン類、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、トリメチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル等のグリコール類、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチ
レングリコールイソプロピルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、エチレン
グリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート等の上記グリコール類のエステ
ル類やその誘導体、1,4−ジオキサン等のエーテル
類、ジエチルセロソルブ、ジエチルカルビトール、エチ
ルラクテート、イソプロピルラクテート、ジグリコール
ジアセテート、ジメチルホルムアミド等の水可溶性又は
親水性有機溶剤の単独又は二種以上の混合物を添加使用
することができる。アセトン等は溶剤であると同時に、
アルキルレゾルシンの錯化剤としても作用し、より穏や
かな反応をもたらす。
【0025】また、熱硬化性合成樹脂として、スルホメ
チル化及び/又はスルフィメチル化したフェノール系樹
脂の初期縮合物を使用する場合、該初期縮合物は、任意
の段階でスルホメチル化剤及び/又はスルフィメチル化
剤を添加して、フェノール系化合物及び/又は初期縮合
物をスルホメチル化及び/又はスルフィメチル化するこ
とにより製造することができる。スルホメチル化剤及び
/又はスルフィメチル化剤の添加は、縮合反応前、反応
中、反応後のいずれの段階で行ってもよい。
【0026】スルホメチル化剤及び/又はスルフィメチ
ル化剤の総添加量は、フェノール系化合物1モルに対し
て、通常0.001 〜1.5 モルであるが、製造される初期縮
合物の硬化性、硬化後の樹脂の物性等の性能を良好に保
持するためには、0.01〜0.8モル程度とするのが好まし
い。このようにしてスルホメチル化及び/又はスルフィ
メチル化したフェノール系樹脂の初期縮合物は、溶液と
しての安定性が良好になって相分離等が生じ難くなり、
また硬化速度が大きくなる。
【0027】〔熱硬化性合成樹脂の初期縮合物溶液〕以
上のようにして製造した熱硬化性合成樹脂は初期縮合物
の溶液として提供されるが、該初期縮合物溶液はそのま
ま使用する(混合繊維集合体に含浸させる)こともでき
るし、硬化剤等の第三成分を加えて使用することもでき
る。すなわち、該初期縮合物溶液を混合繊維集合体に含
浸させるときに、必要に応じて、例えば塩酸、硫酸、オ
ルト燐酸、ホウ酸、蓚酸、蟻酸、酢酸、酪酸、ベンゼン
スルホン酸、フェノールスルホン酸、パラトルエンスル
ホン酸、ナフタリン−α−スルホン酸、ナフタリン−β
−スルホン酸等の無機又は有機酸、蓚酸ジメチルエステ
ル等の有機酸のエステル類、マレイン酸無水物、フタル
酸無水物等の酸無水物、塩化アンモニウム、硫酸アンモ
ニウム、硝酸アンモニウム、蓚酸アンモニウム、酢酸ア
ンモニウム、燐酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニ
ウム、イミドスルホン酸アンモニウム等のアンモニウム
塩、モノクロル酢酸又はそのナトリウム塩、α,α’−
ジクロロヒドリン等の有機ハロゲン化物、トリエタノー
ルアミン塩酸塩、塩酸アニリン等のアミン類の塩酸塩、
サルチル酸尿素アダクト、ステアリン酸尿素アダクト、
ヘプタン酸尿素アダクト等の尿素アダクト、N−トリメ
チルタウリン、塩化亜鉛、塩化第2鉄等の酸性物質、ア
ンモニア、アミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金
属やアルカリ土類金属の水酸化物、石灰等のアルカリ土
類金属の酸化物、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、
酢酸ナトリウム、燐酸ナトリウム等のアルカリ金属の弱
酸塩類等のアルカリ性物質、あるいはホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアル
デヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、
クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラー
ル、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロア
ルデヒド、アリルアルデヒド、ベンツアルデヒド、クロ
トンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレ
ン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、
サルチルアルデヒド、メチロール尿素、メチル化メチロ
ール尿素、尿素樹脂、メチロールメラミン、メチル化メ
チロールメラミン、アルキロール化トリアゾン誘導体等
を硬化剤として該初期縮合物溶液に添加してもよい。こ
のような硬化剤は使用するのが通常であるが、相互架橋
可能な官能基を多く導入した自己架橋型熱硬化性合成樹
脂の場合には、該硬化剤は使用してもよいし、使用しな
くてもよい。
【0028】上記硬化剤の他、更に必要ならば、一価フ
ェノール系樹脂、多価フェノール系樹脂、尿素系樹脂、
メラミン系樹脂等のアミノ系樹脂;天然ゴム又はその誘
導体;スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−
ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピ
レンゴム、イソプレンゴム、イソプレン−イソブチレン
ゴム等の合成ゴム;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
スチレン、アクリルエステル、メタクリルエステル、ア
クリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピリジン等の
ビニル単量体の単独重合体又はこれらビニル単量体の二
種以上の共重合体;ポリウレタン、ポリアミド、エポキ
シ樹脂、ブチラール樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、酢酸ビニル−エチレン共重合体、塩素化ポリエチレ
ン、塩素化ポリプロピレン、ポリエステル等の各種合成
樹脂のエマルジョンやラテックス又は水溶液;ポリビニ
ルアルコール、アルギン酸ナトリウム、澱粉、澱粉誘導
体、ニカワ、ゼラチン、血粉、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミド等の水溶性
高分子や天然ガム類;炭酸カルシウム、タルク、石膏、
カーボンブラック、木粉、クルミ粉、ヤシガラ粉、小麦
粉、米粉等の充填剤;界面活性剤;ステアリン酸、パル
ミチン酸等の高級脂肪酸、パルミチルアルコール、ステ
アリルアルコール等の高級アルコール;ブチリルステア
レート、グリセリンモノステアレート等の脂肪酸のエス
テル類;脂肪酸アミド類;カルナバワックス等の天然ワ
ックス類、合成ワックス類;パラフィン類、パラフィン
油、シリコンオイル、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリ
ビニルアルコール、グリス等の離型剤;ヘキサン、ブタ
ン、n−ペンタン、アルコール、エーテル、塩化メチレ
ン、四塩化炭素、クロルフルオロメタン、1,1,2−
トリクロル−1,2,2−トリフルオルエタン等の低沸
点溶剤;アゾジカーボンアミド、ジニトロソペンタメチ
レンテトラミン、P,P’−オキシビス(ベンゼンスル
ホニルヒドラジド)、アゾビス−2,2’−(2−メチ
ルグロピオニトリル)等のガスを発生するもの;炭酸ガ
スを発生しながら酸性硬化剤と反応する物質、例えば、
炭素又は重炭酸ナトリウム、カリウム、アンモニウム又
はカルシウム;n−ペンタン、イソペンタン、ブタン、
イソブタン等をマイクロカプセル化した熱可塑性膨張性
微小球等の発泡剤;シラスバルーン、パーライト、ガラ
スバルーン、発泡ガラス、中空セラミックス等の中空粒
体;発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリプ
ロピレン等の発泡体や発泡粒;顔料、染料、難燃剤、防
炎剤、防虫剤、防腐剤、老化防止剤、紫外線吸収剤;D
BP、DOP、ジシクロヘキシルフタレートのようなフ
タール酸エステル系可塑剤やその他のトリクレジルホス
フェート等の可塑剤などの第三成分を添加して、共縮合
や混合等により上記硬化性樹脂を変性してもよい。
【0029】〔成形材料の製造〕本発明の成形材料は、
例えば、綿状の疎水性繊維99.5〜50重量%と綿状の親水
性繊維0.5 〜50重量%とを混合し、得られた混合繊維集
合体に熱硬化性合成樹脂の初期縮合物溶液を含浸せし
め、加熱乾燥する方法により製造することができる。
【0030】該熱硬化性合成樹脂の初期縮合物溶液を該
混合繊維集合体に含浸させる方法としては、浸漬法、ス
プレー法等公知の方法が適用される。浸漬法の場合、例
えば、該初期縮合物溶液を含浸槽に充填した後、該含浸
槽内に該繊維集合体を浸漬し、次いで該初期縮合物溶液
が付着した繊維集合体を絞りロール又はプレス盤等で押
圧することにより、所定量の初期縮合物を該混合繊維集
合体に含浸させることができる。なお、該含浸槽に充填
した初期縮合物溶液は、起泡及び/又は発泡させてもよ
い。
【0031】上記初期縮合物を含浸した繊維集合体は加
熱乾燥工程に付されるが、この工程において、該初期縮
合物をB状態にするのが望ましい。該初期縮合物をB状
態にとどめるには、加熱温度、加熱時間等を調節すれば
よく、通常加熱温度は50〜180 ℃程度、加熱時間は0.1
〜5時間程度とされる。該加熱乾燥には、通常熱風乾
燥、遠赤外線乾燥、高周波加熱乾燥等が適用される。
【0032】このように繊維集合体に含浸された熱硬化
性合成樹脂の初期縮合物をB状態にすることにより、該
熱硬化性合成樹脂の安定性が向上して成形材料の長期間
保存が可能となるとともに、該熱硬化性合成樹脂の水分
含有量が少なくなるため、成形時間が短縮され、かつホ
ットプレスによって成形した際にも水分の蒸気によるパ
ンク現象が起らない。また、該成形材料をホットプレス
成形した後には、該熱硬化性合成樹脂は完全硬化するた
め、形状保持性及び耐熱性に優れた成形物が得られる。
【0033】本発明の成形材料は、また、疎水性繊維を
含む繊維集合体と親水性繊維を含む繊維集合体とを、疎
水性繊維が99.5〜50重量%、親水性繊維が0.5 〜50重量
%となるように混合し、得られた繊維集合体の混合物に
熱硬化性合成樹脂の初期縮合物溶液を含浸せしめた後、
該繊維集合体の混合物を加熱乾燥するとともに解繊して
綿状の混合繊維集合体とする方法によっても製造するこ
とができる。
【0034】該疎水性繊維を含む繊維集合体及び該親水
性繊維を含む繊維集合体は、不織布、フェルト、編織
物、それらの積層物等のシート状のものであってもよい
し、該シート状繊維集合体を小さく切断して得られる繊
維小片であってもよく、特にリサイクルの観点からは、
衣服、カーペット等の繊維製品の端切れや裁断クズ、あ
るいは廃棄物等の廃材を小さく切断したものを使用する
のが好ましい。
【0035】上記繊維集合体の混合物の加熱乾燥と解繊
とは同時に行ってもよいし、該加熱乾燥を行った後解繊
してもよいし、解繊した後加熱乾燥を行ってもよい。該
解繊は、例えば解繊機を使用して行うことができる。
【0036】なお、本発明の成形材料における混合繊維
集合体は、上記製造方法に限定されることなく、例え
ば、疎水性繊維シートと親水性繊維シートとをニードル
パンチ等によって交絡させることによって製造すること
もできる。また、該疎水性繊維として熱可塑性の繊維を
使用した場合には、該疎水性繊維と親水性繊維とを混合
した後、該疎水性繊維の融点以上の温度で該疎水性繊維
の一部を溶融させ、各繊維を相互に結着させてシート状
にし、これを混合繊維集合体とすることもできる。
【0037】〔成形・成形物〕本発明の成形材料は熱硬
化性合成樹脂を含浸しているので成形性を有し、通常、
所望の形状を有する下型及び上型を使用したホットプレ
スによって成形される。ホットプレスの条件は、該熱硬
化性合成樹脂が完全硬化する温度及び時間に設定され、
プレス圧は通常1〜10kg/cm2 とされる。このとき、他
のシートと重ね合わせてホットプレスし、積層成形材と
してもよい。
【0038】前述したとおり、本発明の成形材料におけ
る繊維集合体には親水性繊維が混合されているため、含
浸せしめた熱硬化性合成樹脂の該混合繊維集合体に対す
る親和性、ひいては絡み付きが強く、該成形材料を成形
した成形物は剛性の高いものとなる。得られる成形物
は、特に、ドアトリム、ダッシュボード、天井材、床
材、インシュレーターフード、ダッシュインナー、ダッ
シュアウター、エンジンアンダーカバー、トランクサイ
ドトリム等の車輌用の内装材、又は建築用材等に有用で
ある。なお、これら成形物はリサイクルが可能である。
例えば、使用済の該成形物を解繊して綿状にし、熱硬化
性合成樹脂の含浸及び/又は熱融着性繊維の混合等を行
った後、熱成形することにより、再度成形物とすること
ができる。
【0039】B.成形材 本発明の成形材は、ベース部材の表面の一部又は全部に
シート状の上記成形材料が貼着され、所定形状に成形さ
れてなるものであり、該シート状の成形材料中の熱硬化
性合成樹脂は硬化しており、もって該シート状の成形材
料は剛性のある硬化シートとなっている。
【0040】該ベース部材は、成形性を有するものであ
ればいかなるものであってもよく、例えば、各種のプラ
スチック発泡体、パーティクルボード、ファイバーボー
ド、フェルト、プラスチックシート、低融点繊維含有不
織布、ガラスウール、石綿等が挙げられる。該プラスチ
ック発泡体としては、例えば、ポリウレタン発泡体、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン発泡
体、ポリ塩化ビニル発泡体、ポリスチレン発泡体、メラ
ミン樹脂発泡体、尿素樹脂発泡体、フェノール樹脂発泡
体等がある。
【0041】該成形材の製造方法としては、第1に、図
1に示すように、ベース部材11を所定の形状に成形する
とともに、シート状成形材料を該ベース部材11の形状に
適合する形状に硬化成形し、該成形した硬化シート12を
該ベース部材11の表面に貼着する方法がある。該硬化シ
ート12を該ベース部材11の表面に貼着するには、接着剤
を使用したり、該ベース部材11が熱可塑性の材料からな
る場合には、加熱融着すればよい。
【0042】第2には、図2に示すように、シート状成
形材料12aと、ベース部材の成形前の原体11aとを重ね
合わせ、所定の形状を有する上型13と下型14とでホット
プレス成形する方法がある。このとき、ベース部材(原
体)の材料によっては、該硬化シート12aと該ベース部
材原体11aとの間に、ホットメルトシートや天然樹脂、
天然ゴム、合成樹脂、合成ゴム等の接着剤を介在させて
もよい。
【0043】第3には、図3に示すように、シート状成
形材料をあらかじめ所定の形状に硬化成形し、該成形し
た硬化シート12を成形型15の型面151 にセットするとと
もに、樹脂注入口152 から該成形型15内に発泡樹脂液R
を注入、硬化する方法がある。発泡樹脂液Rの種類とし
ては、例えば、ポリウレタン発泡樹脂、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィン発泡樹脂、ポリ塩化
ビニル発泡樹脂、ポリスチレン発泡樹脂、メラミン発泡
樹脂、尿素発泡樹脂、フェノール発泡樹脂等がある。
【0044】以上のようにして得られる本発明の成形材
は、種々の用途に用いることができ、例えば、壁材;ベ
ッドの芯材;椅子、ソファー、シート等のクッション
材;内装材;各種パッド等として好適である。本発明の
成形材においてベース部材の表面に貼着された硬化シー
トは剛性が高いため、得られる成形材は、所望の形状に
成形された後、その形状を長期間維持することができ
る。
【0045】C.内装材 本発明の内装材は、上記成形材料中の熱硬化性合成樹脂
を硬化してなる基材と、該基材の表面に貼着されている
表皮材とからなるものである。該表皮材としては、例え
ば、人工皮革、レザー、繊維編織物、不織布、あるいは
これらとポリウレタン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポ
リプロピレン発泡体、ポリスチレン発泡体、ポリ塩化ビ
ニル発泡体等のプラスチック発泡体との積層材等があ
る。
【0046】該表皮材は、該表皮材及び/又は基材の接
着面に塗布、印刷、接着等された接着性物質、該表皮材
に含浸された接着性物質、あるいは該表皮材及び基材の
間に介在せしめられたシート状の接着性物質によって上
記基材に貼着される。該接着性物質としては、通常、ホ
ットメルト接着剤、アクリル系接着剤、合成ゴム系接着
剤、エラストマー系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、塩化
ビニル系接着剤、尿素樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接
着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤
等の接着剤が使用されるが、接着性物質として熱硬化性
合成樹脂を初期縮合物溶液の形で該表皮材に含浸させ、
そのまま又はB状態にした後、上記基材と重ね合わせて
同時に成形することにより、該表皮材を該基材に貼着す
ることもできるし、更にはこのような熱硬化性合成樹脂
の含浸と上記接着剤の塗布等とを併用することもでき
る。該熱硬化性合成樹脂としては、該基材の混合繊維集
合体に含浸させることができるものと同様のものを使用
することができる。
【0047】上記ホットメルト型接着剤としては、例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体等
のポリオレフィン系樹脂、あるいは該ポリオレフィン系
樹脂の変性物、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂等の単独又は二種以上の混合物が
使用される。該ホットメルト接着剤は溶液型、エマルジ
ョン型として提供される他、該ホットメルト接着剤粉末
を水に分散させた分散液型としても提供される。
【0048】上記接着剤を塗布等により接着剤層とする
場合、該接着剤層は表皮材及び/又は基材の接着面に点
状に散在されているのが好ましい。このように、表皮材
と基材とを点状に散在している接着剤層によって接着す
れば、該接着剤層の剛性は内装材の成形形状や表面の凹
凸形状に影響せず、したがって該内装材の成形形状や凹
凸形状がシャープに成形される。また表皮材が通気性を
有する場合は、該接着剤層も通気性を有するので、優れ
た防音性を有する内装材が得られる。
【0049】該表皮材及び/又は基材の接着面に接着剤
層を点状に散在せしめるには、例えばスプレー塗装法、
凸版印刷法、シルクスクリーン印刷法等が適用される
が、接着面にマスキングシートを被着しておいてからス
プレー、ナイフコーター、ロールコーター、フローコー
ター等で接着剤を塗布し、その後マスキングシートを剥
離する方法が適用されてもよい。上記表皮材及び/又は
基材の接着面に接着剤層を点状に散在させる望ましい方
法としてはホットメルト接着剤粉末分散液をスプレー塗
布する方法である。
【0050】上記ホットメルト接着剤粉末分散液に使用
される該ホットメルト接着剤粉末は通常20〜400 メッシ
ュ程度のサイズの粉末とされ、該ホットメルト接着剤粉
末は通常水に5〜60重量%の範囲で分散されるが、この
とき、該ホットメルト接着剤粉末の沈降を防止するため
に増粘剤を使用するのが望ましい。
【0051】該増粘剤としては、アルカリ増粘タイプの
アクリル系共重合体のエマルジョンを使用するのが望ま
しい。該アルカリ増粘タイプのアクリル系共重合体とし
ては、アクリル酸エステルとα,β−不飽和カルボン酸
との共重合体や、アクリル酸エステルと、該アクリル酸
エステルと共重合可能な他のビニル単量体と、α,β−
不飽和カルボン酸との多元共重合体等を使用することが
できる。
【0052】該アクリル酸エステルとしては、メチルア
クリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレ
ート、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレー
ト、イソブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、
2-エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリ
レート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピルメ
タクリレート、イソプロピルメタクリレート、n-ブチル
メタクリレート、イソブチルメタクリレート、2-エチル
ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ステアリ
ルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、β−ヒド
ロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、β
−ヒドロキシプロピルアクリレート、β−ヒドロキシプ
ロピルメタアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリ
レート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシ
ジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げ
られる。
【0053】該α,β−不飽和カルボン酸としては、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン
酸、クロトン酸、アトロパ酸、シトラコン酸等が挙げら
れる。
【0054】上記アクリル酸エステルと共重合可能な他
のビニル単量体としては、例えば、メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテ
ル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル等のエーテル類、スチレン、α−メチルスチレン等
のスチレン類、(メタ)アクリロニトリル等のシアノ基
含有単量体、(メタ)アクリロイルイソシアネート、m
−イソプロペニル−α,α―ジメチルベンジルイソシア
ネート等のイソシアネート基含有単量体、ジアセトンア
クリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N―ビニルア
セトアミド等のアミド基含有単量体、p−スルホン酸ス
チレン、2−(アクリロイルアミノ)−2−メチルプロ
パンスルホン酸等のスルホン基含有単量体、メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラ
ン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカ
プト基含有単量体等が挙げられる。
【0055】上記アクリル系共重合体エマルジョンにお
いて、該α,β−不飽和カルボン酸は、該α,β−不飽
和カルボン酸をアルカリによって塩にしたときに、該ア
クリル系共重合体が水溶性になるのに十分な量で該アク
リル系共重合体に含まれる。該α,β−不飽和カルボン
酸の量は、上記アクリル酸エステル、他のビニル単量体
又は該α,β−不飽和カルボン酸の種類によって異なる
が、通常、共重合体中に20〜60重量%、好ましくは30〜
50重量%含まれる。
【0056】上記アクリル系共重合体は、その水溶性に
悪影響を及ぼさない程度に架橋されていてもよい。この
場合には、該共重合体中にジビニルベンゼン、メチレン
ビスアクリルアミド、エチレングリコールジメタクリレ
ート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロール
プロパンメタクリレート、ジアリルフタレート等の多官
能ビニル単量体を導入する。
【0057】上記ホットメルト接着剤粉末分散液を調製
するには、まず、上記アクリル系共重合体エマルジョン
及びホットメルト接着剤の粉末を水に添加攪拌して、分
散液とするのが好ましい。この段階では、該アクリル系
共重合体エマルジョンは増粘していないため、均一に水
に分散させることは極めて容易である。なお、該ホット
メルト接着剤の粉末は、アクリル系共重合体エマルジョ
ンと同時に水に添加する必要はなく、任意の段階で水に
添加すればよいが、好ましくは増粘前に添加する。
【0058】上記ホットメルト接着剤粉末は、通常水に
1〜60重量%の範囲で分散され、また上記アクリル系共
重合体エマルジョンは、アルカリ増粘後の該ホットメル
ト接着剤分散液の粘度が50〜2000cps/25℃となるように
該水に添加される。例えば、エチルアクリレートとメタ
クリル酸とを6:4の重量比で共重合させた共重合体の
30重量%エマルジョンを使用する場合、該エマルジョン
の添加量は0.1 〜10重量%程度である。
【0059】上記のようにアクリル系共重合体エマルジ
ョン及びホットメルト接着剤の粉末を水に添加し、均一
に混合したら、アルカリを添加する。そうすると、該ア
クリル系共重合体に含まれるα,β−不飽和カルボン酸
に由来するカルボン酸が塩となり、該共重合体は水溶性
となって該分散液を増粘する。
【0060】該アルカリとしては、アンモニア、アミ
ン;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウ
ム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属やアルカリ土類
金属の水酸化物;石灰等のアルカリ土類金属の酸化物;
炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、
燐酸ナトリウム等のアルカリ金属の弱酸塩類等を使用す
ることができる。該アルカリの添加量は、通常分散液の
pHが6〜9程度になるのを目安として決定する。
【0061】以上のようにしてアルカリ増粘タイプのア
クリル系共重合体エマルジョンを増粘剤としたホットメ
ルト接着剤粉末分散液は、塑性流動を示し、該ホットメ
ルト接着剤粉末の沈降が実質的に防止される。
【0062】上記ホットメルト接着剤粉末分散液には、
例えば高級アルコールサルフェート(Na塩又はアミン
塩)、アルキルアリルスルホン酸塩(Na塩又はアミン
塩)、アルキルナフタレンスルホン酸塩(Na塩又はア
ミン塩)、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物、ア
ルキルホスフェート、ジアルキルスルホサクシネート、
ロジン石鹸、脂肪酸塩(Na塩又はアミン塩)等のアニ
オン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキロール
アミン、ポリオキシエチレンアルキルアマイド、ソルビ
タンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン
アルキルエステル等のノニオン性界面活性剤、オクタデ
シルアミンアセテート、イミダゾリン誘導体アセテー
ト、ポリアルキレンポリアミン誘導体又はその塩、オク
タデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチ
ルアミノエチルアルキルアミドハロゲニド、アルキルピ
リジニウム硫酸塩、アルキルトリメチルアンモニウムハ
ロゲニド等のカチオン性界面活性剤等の界面活性剤の一
種又は二種以上を分散剤として添加してもよい。
【0063】また、上記ホットメルト接着剤粉末分散液
には、更に、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、アルギン酸等のナトリウム、カリウム、リチウム等
のアルカリ金属塩、ポリエチレンオキサイド等の水溶性
合成高分子、トロロアオイ、グルテン、ビロウドアオ
イ、ノリウツギ等の植物性粘質物からなる水溶性天然高
分子等の曳糸性増粘剤;ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹
脂、スチレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、フッ素系樹
脂、熱可塑性アクリル系樹脂、熱可塑性ポリエステル、
熱可塑性ポリアミド、熱可塑性ウレタン樹脂、エポキシ
樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、レゾ
ルシン樹脂、アルキルレゾルシン樹脂等の熱硬化性樹
脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体等の合成樹脂エマルジョン;アクリ
ルゴム、ブチルゴム、ケイ素ゴム、ウレタンゴム、フッ
化物系ゴム、多硫化物系ゴム、グラフトゴム、ブタジエ
ンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリイソ
ブチレンゴム、ポリブテンゴム、イソブテン−イソプレ
ンゴム、アクリレート−ブタジエンゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ピ
リジン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム、
アクリロニトリル−クロロプレンゴム、スチレン−クロ
ロプレンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合
体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレ
ン−水素添加ポリオレフィン−スチレン共重合体、ブタ
ジエン−スチレンプロック共重合体、スチレン−ゴム中
間ブロック−スチレン共重合体等のブロック共重合体等
の合成ゴム又はエラストマーの粉末又はそれらのエマル
ジョンを添加してもよい。更に必要ならば、炭酸カルシ
ウム、タルク、石膏、シリカ、カーボンブラック、木
粉、クルミ粉、ヤシガラ粉、澱粉等の充填剤、カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメ
チルセルロース等のセルロース類、顔料、染料、難燃
剤、防炎剤、防虫剤、防腐剤、老化防止剤、紫外線吸収
剤、蛍光染料、界面活性剤、発泡剤、あるいはパラフィ
ン、ワックス、シリコーン等の軟化剤、撥水剤、撥油
剤、離型剤、可塑剤等を添加してもよい。
【0064】なお、上記ホットメルト接着剤の粉末を水
に分散せしめた分散液が、上記第三成分によって又は別
途添加されたアルカリによってアルカリ性になっている
場合には、該分散液に上記アルカリ増粘タイプのアクリ
ル系共重合体エマルジョンを添加混合することにより、
増粘せしめることができる。
【0065】上記ホットメルト接着剤粉末分散液の被塗
面への塗布方法としては、該分散液に直接高圧を加えて
該分散液をエアスプレーする方法が好ましい。かかる方
法によれば、該ホットメルト接着剤粉末分散液の粘度が
高い場合であっても、該分散液を効率よくスプレー塗布
することができる。このとき、該ホットメルト接着剤粉
末分散液は必ずしも攪拌する必要はないが、攪拌しても
よい。なお、上記ホットメルト接着剤粉末分散液は、あ
らかじめ高濃度で製造しておき、使用時に水で所望の濃
度に希釈して使用してもよい。
【0066】上記ホットメルト接着剤粉末分散液を表皮
材及び/又は基材の接着面にスプレー塗布する場合、該
表皮材及び/又は基材を裏側から吸引することによって
該ホットメルト接着剤粉末のスプレー時の衝撃による跳
ね返りを防止し、該ホットメルト接着剤粉末を接着面に
吸着することが望ましい。該ホットメルト接着剤粉末分
散液のスプレー塗布量は通常固形分として5〜100 g/m2
である。
【0067】上記増粘剤を使用したホットメルト接着剤
粉末分散液は構造粘性を有するため、被塗面にけばがあ
っても該けばの間に入り込まず、該けば表面に付着し、
乾燥後には被塗面の表面にホットメルト接着剤粉末が効
率良く付着した状態が得られる。また、該ホットメルト
接着剤粉末分散液は沈降のない状態で塗布されるため、
該ホットメルト接着剤粉末は被塗面に均一に付着し得
る。
【0068】以上のように表皮材及び/又は基材の接着
面にホットメルト接着剤粉末分散液をスプレー塗布した
後、該表皮材及び/又は基材は加熱乾燥せしめられ、該
ホットメルト接着剤粉末は接着面に融着する。該加熱乾
燥の条件は通常使用されるホットメルト接着剤の融点以
上の温度で100 〜200 ℃、5秒〜5分程度である。
【0069】上記接着剤層によって該表皮材は該基材表
面に貼着されるが、該接着剤が溶液型あるいはエマルジ
ョン型の場合には、接着面に形成された接着剤層が完全
に乾燥する前に両者を貼り合わせる。また該接着剤層が
ホットメルト型の場合には、接着面を加熱して接着面に
形成された接着剤層を軟化させた上で両者を貼り合わせ
る。該基材の成形は該表皮材を貼り合わせる前、あるい
は該表皮材を貼り合わせる時同時に、あるいは該表皮材
を貼り合わせた後のいずれの時点で行われてもよい。
【0070】上記表皮材が通気性でありかつ基材に表皮
材を貼り合わせてから成形する場合には、該基材に含ま
れている空気、あるいは該基材に含まれている合成樹脂
から発生するガス(例えばフェノール樹脂の場合にはホ
ルマリンガス、多価イソシアナートの場合には水又は炭
酸ガス)は成形時に点状接着剤層を通過して表皮材から
順調に外界へ排出されるので、製造される内装材にはパ
ンク現象が発生せず、また残存ガスによる臭気の問題も
解消される。
【0071】本発明の内装材は剛性が高く、種々の用途
に使用することができ、例えば、自動車のトランクルー
ム内装材やダッシュボード内装材等として好適である。
該内装材において、特に表皮材と基材とを点状に散在し
ている接着剤層によって接着した場合には、該接着剤層
の剛性は内装材の成形形状や表面の凹凸形状に影響せ
ず、したがって該内装材の成形形状や凹凸形状がシャー
プに成形される。また表皮材が通気性の場合は該接着剤
層も通気性を有するので、得られる内装材は優れた防音
性を有する。
【0072】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0073】〔実施例1〕アルキルレゾルシノールとホ
ルムアルデヒドとの初期縮合物の50重量%水溶液に、0.
5 重量%のラウリルジメチルアミンオキシドを添加溶解
する。得られた初期縮合物Sは、図4に示すタンク21に
充填され、攪拌機22によって攪拌されつつ、バルブ24を
開くことにより排出管25から浸漬槽26に供給される。
【0074】ポリエステル繊維70重量%及び麻繊維30重
量%を含むニードルパンチ不織布(目付500 g/m2)から
なる混合繊維集合体211 は、ガイドロール27A,27B,
27C,27Dを介して該浸漬槽26に浸漬され、該浸漬槽26
内の該初期縮合物Sを付着せしめられる。そして絞りロ
ール28によって押圧されることにより、該混合繊維集合
体211 に付着している該初期縮合物Sは、該混合繊維集
合体211 の内部にまで浸透せしめられる。
【0075】該初期縮合物Sが含浸された混合繊維集合
体211 は、次いで乾燥室29に導入され、該乾燥室29にお
いて80℃の熱風により10分間加熱乾燥される。このと
き、該混合繊維集合体211 内に含浸されているアルキル
レゾルシノール−ホルムアルデヒド初期縮合物は、若干
縮合してB状態とされる。該混合繊維集合体211 の合成
樹脂含浸量(B状態)は15重量%である。
【0076】得られた成形材料211Aは加熱乾燥後、カ
ッター210 によって所定寸法に切断され、図5に示すよ
うに表皮材212 と共に上型215Aと下型215Bとからなる
熱圧成形機215 にセットされる。該表皮材212 は、ポリ
プロピレンニードルパンチ不織布に上記初期縮合物Sを
含浸したものからなり、該成形材料211Aと同様に該初
期縮合物S(アルキルレゾルシノール−ホルムアルデヒ
ド初期縮合物)はB状態にされている。該成形材料211
A及び該表皮材212 は、該熱圧成形機215 によってホッ
トプレス成形されると同時に圧着せしめられる。該ホッ
トプレス条件は、プレス温度180 ℃、プレス圧3kg/cm
2 、プレス時間0.5 分である。このようにして図6に示
すような剛性の高い自動車の天井材214 が製造される。
【0077】〔実施例2〕フェノールとアルキルレゾル
シノールの1:2モル比混合物とホルムアルデヒドとの
初期共縮合物の40重量%水溶液に、1重量%のラウリル
硫酸ナトリウム及び酸化チタン0.2 重量%、ポリビニル
アルコール0.5 重量%、硬化剤としてヘキサメチレンテ
トラミン4重量%を添加混合する。得られた初期共縮合
物Sは、実施例1と同様に図4に示すタンク21に充填さ
れる。
【0078】ポリエチレンテレフタレート繊維99重量%
及び麻繊維1重量%を含むニードルパンチ不織布からな
る混合繊維集合体211 に、上記初期共縮合物Sを実施例
1と同様に含浸させた後、60℃の熱風で5分間加熱乾燥
し、該初期共縮合物Sを若干縮合してB状態とする。該
混合繊維集合体211 に対する合成樹脂含浸量(B状態)
は15重量%である。得られた成形材料211Aを200 ℃で
1分間熱成形すると、剛性の高い成形物が製造される。
【0079】〔実施例3〕フェノール−アルキルレゾル
シノール−ホルムアルデヒドの初期共縮合物の65重量%
水溶液に、0.5 重量%のラウリルジメチルアミンオキシ
ドを添加溶解する。得られた初期共縮合物Sは、実施例
1と同様に図4に示すタンク21に充填される。
【0080】ポリアミド繊維60重量%及び竹繊維40重量
%を含むニードルパンチ不織布からなる混合繊維集合体
211 に、上記初期共縮合物Sを実施例1と同様に含浸さ
せた後、80℃の熱風で5分間加熱乾燥し、該初期共縮合
物を若干縮合してB状態とする。該混合繊維集合体211
に対する合成樹脂含浸量(B状態)は20重量%である。
得られた成形材料211Aは、加熱乾燥後カッター210 に
よって所定寸法に切断され、次いでプレス温度を200 ℃
とする以外、実施例1と同様にしてホットプレスされ
る。このようにして図6に示すような剛性の高い自動車
の天井材214 が製造される。
【0081】〔実施例4〕温度計、冷却管及び攪拌機を
備えた反応容器中であらかじめフェノール1モル(94
g)、37%ホルマリン2モル(162 g)、水酸化ナトリ
ウム0.05モル(2g)及びメタ重亜硫酸ソーダ0.2 モル
(38g)を75℃で6時間反応させたもの90gと、フェノ
ール1モル(94g)と、37%ホルマリン2モル(162
g)と、水酸化ナトリウム0.01モル(0.4 g)とを、70
℃で10時間反応させた。その後、5−メチルレゾルシノ
ール0.06モル(7.5 g)を加え、更に90℃で1時間反応
させ、初期縮合物を得た。
【0082】ガラス繊維95重量%及びケナフ繊維5重量
%を含む繊維混合物に、上記初期縮合物を固形分として
15重量%の割合になるように含浸させ、90℃で3分間加
熱乾燥し、該初期縮合物を若干縮合してB状態とした。
このシートを、厚さ10mm、比重0.01になるように120 ℃
で1分間熱圧成型したところ、成型性が良好で、剛性の
高い成型物が得られた。
【0083】〔実施例5〕実施例4で得られた初期縮合
物100 重量部に対し、ヘキサメチレンテトラミン2重量
部、イソブタンをマイクロカプセル化した熱可塑性膨張
性発泡剤5重量部、パラフィンワックス2重量部及び三
酸化アンチモン8重量部を加え、攪拌して均一に混合し
た。得られた混合物を、アクリル繊維70重量%及び人絹
30重量%を含むニードルパンチ不織布に対して固形分と
して20重量%の付着量になるように塗布した後、70℃で
5分間加熱乾燥し、該初期縮合物を若干縮合してB状態
とした。得られた繊維シートと、酢酸ビニル−エチレン
共重合フィルム(融点:85℃)と、表皮材としてのポリ
エステルフィルムとを重ね、140 ℃で1分間熱圧成型し
たところ、剛性の高い成型物が得られた。
【0084】〔実施例6〕温度計、冷却管及び攪拌機を
備えた反応容器中に、フェノール1モル(94g)、37%
ホルマリン2モル(162 g)、水酸化ナトリウム0.1 モ
ル(4g)及び亜硫酸ナトリウム0.3 モル(37.8g)を
投入し、攪拌しながら70℃で5時間反応させ、初期縮合
物を得た。
【0085】岩綿90重量%及びヤシ繊維10重量%を含む
繊維混合物に、上記初期縮合物を固形分として20重量%
の割合になるようにスプレー塗布し、60℃で5分間加熱
乾燥し、該初期縮合物を若干縮合してB状態とした。こ
のシートを、厚さ2mm、比重0.1 になるように80℃で6
分間熱圧成型したところ、剛性の高い成型物が得られ
た。
【0086】〔実施例7〕フェノール1モル、37%ホル
マリン2.5 モル、水酸化ナトリウム0.1 モル及び亜硫酸
ナトリウム0.1 モルを100 ℃で2時間反応させて、スル
ホメチル化一価フェノール・アルデヒド初期縮合物を得
た。ポリアミド繊維99重量%及び羊毛1重量%を含むニ
ードルパンチ不織布シートに、上記初期縮合物を15重量
%になるように含浸させ、100 ℃で10分間加熱して該初
期縮合物を若干縮合してB状態とした。このようにして
得られたシート状成形材料をメラミン樹脂発泡体(発泡
倍率:5倍)に重ね、180 ℃で3分間熱圧成形したとこ
ろ、シート状成形材料(硬化シート)の接着性が良好
で、成形性に優れるとともに、剛性の高い成形材が得ら
れた。
【0087】〔実施例8〕フェノール1モル、37%ホル
マリン2モル及び水酸化ナトリウム0.1 モルを100 ℃で
1時間反応させた後、亜硫酸ナトリウム0.2 モルを加
え、更に100 ℃で40分間反応させて、スルホメチル化一
価フェノール・アルデヒド初期縮合物aを得た。一方、
5−メチルレゾルシン2.5 モル、37%ホルマリン1モル
及び水酸化ナトリウム0.15モルを60℃で8時間反応さ
せ、多価フェノール・アルデヒド初期縮合物bを得た。
【0088】上記初期縮合物aと初期縮合物bとを混合
し、70℃で2時間反応させ、スルホメチル化一価フェノ
ール−多価フェノール初期共縮合物cを得た。得られた
初期縮合物c100 重量部に、50%アクリル酸エステルエ
マルジョン5重量部、20%フッ素系撥油剤0.02重量部及
び30%有機リン・窒素系難燃剤5重量部を添加し、更に
硬化剤としてパラホルムアルデヒド10重量部を添加混合
したものを、ガラス繊維70重量%、ポリエステル繊維20
重量%及びケナフ繊維10重量%からなる不織布シート
(目付:100 g/m2)に対し25重量%になるように含浸さ
せ、80℃で5分間加熱して該初期縮合物cを若干縮合し
てB状態とした。その後150 ℃で1分間熱圧成形し、所
定の形状に硬化成形した。このようにして硬化成形した
硬化シートを、成形型の型面にセットするとともに、樹
脂注入口から該成形型内に有機発泡ガス含有フェノール
樹脂液を注入し、200 ℃で4分間成形したところ、硬化
シートの接着性が良好で、成形性に優れるとともに、剛
性の高い成形材が得られた。
【0089】〔実施例9〕粒度200 メッシュ全通のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体(EVA)粉末15重量部に、
分散剤としてジアルキルスルホコハク酸ナトリウムから
なる界面活性剤0.1 重量部及び増粘剤としてアクリル酸
エチル−メタクリル酸共重合体のエマルジョン1.5 重量
部を加え、攪拌しながら更にアンモニア水を添加し、p
H8.0 、粘度310 cp/25℃のホットメルト接着剤粉末分
散液を得た。得られた分散液を室温下で放置したとこ
ろ、3ヶ月以上たっても分離することはなく、極めて安
定していた。
【0090】上記ホットメルト接着剤粉末分散液を使用
し、次のようにして熱接着性の表皮材及び内装材を製造
した。なお、表皮材(基材シート)としては、ポリエス
テル繊維からなるニードルパンチ不織布(目付量120 g/
m2)にフェノール樹脂の初期縮合物を30重量%含浸した
後、70℃で加熱乾燥せしめ、該初期縮合物を若干縮合し
てB状態としたものを使用した。
【0091】図7に示すように該表皮材33はロール315
から引き出され、ネットやフェルトからなる通気性ベル
トコンベア316 上に導入され、該ベルトコンベア316 裏
面に当接されている吸引ボックス317 によって裏側から
真空吸引される。該吸引ボックス317 にはバルブ319 付
きの真空経路318 が連絡している。この状態で、該表皮
材33表面に対して、上方からスプレー装置320 によって
上記ホットメルト接着剤粉末分散液34がスプレーされ
た。該スプレー装置320 のスプレータンク321 には該分
散液34が充填されており、該分散液34は攪拌機323 によ
って攪拌されつつ、圧力管322 から導入される高圧空気
によって加圧され、スプレーされる。
【0092】上記ホットメルト接着剤粉末分散液34は上
記スプレーによって上記表皮材33表面に固形分として15
g/m2の量で塗布されるが、上述したようにホットメルト
接着剤粉末分散液のスプレー中、該表皮材33は裏側から
吸引ボックス317 によって吸引されているので、該ホッ
トメルト接着剤粉末は該表皮材33接着面でスプレー衝撃
によって跳ね返り飛散することなく吸着される。このよ
うにして該分散液をスプレー塗布した後、該表皮材33を
乾燥室324 に導入し、150 ℃,2分間の加熱乾燥によっ
て乾燥する。このようにして図8に示すようにポリエス
テル繊維ニードルパンチ不織布である表皮材33上にEV
A粉末が固着され、接着面に点状に散在されている接着
剤層34Aが形成され、該表皮材33はカッター325 によっ
て所定寸法にカットされる。一方、ポリエステル繊維85
重量%及び麻繊維15重量%を含む混合物を、該ポリエス
テル繊維の融点以上の温度で一部溶融・結着させシート
状にした不織布に、フェノール樹脂の初期縮合物を30重
量%含浸した後、70℃で加熱乾燥せしめ、該初期縮合物
を若干縮合してB状態とし、基材32とする。
【0093】図9に示すように、得られた基材32の上に
上記表皮材33を重ねて下型327 と上型328 とからなるホ
ットプレス装置326 にセットし、ホットプレスを行って
該表皮材33及び該基材32表面を凹凸状に成形すると同時
に、該表皮材33の接着剤層34Aを軟化させ、該表皮材33
を該接着剤層34Aを介して該基材32に接着する。このよ
うにして図10に示されるようにシャープな凹凸が形成
された剛性の高い自動車のトランクルームの内装材31が
製造される。
【0094】〔実施例10〕図11に示すようにポリ塩
化ビニルシートである表皮材313 の接着面にポリエチレ
ン溶融物をシルクスクリーン印刷することによって、斑
点状に散在した接着剤層314 Aを形成する。一方、ポリ
エチレン繊維80重量%及びレーヨンのスフ20重量%を含
む不織布シートに30重量%のフェノール樹脂を含浸さ
せ、100 ℃で7分間加熱乾燥し、該フェノール樹脂を若
干縮合してB状態とする。得られたシートを250 ℃の温
度で加熱プレス成形して図12に示すようなダッシュボ
ードの基材312 とし、該基材312 を下型330 と上型331
とからなる表皮材圧着型329 にセットする。
【0095】上記表皮材313 の接着剤層314 Aを加熱軟
化させた状態で、該表皮材313 を該基材312 の上に重ね
合わせ、該表皮材圧着型329 によって表皮材313 を該基
材312 表面に圧着する。このようにして図13に示すよ
うにシャープな形状に成形された剛性の高い自動車のダ
ッシュボードの表面材311 が製造される。上記実施例
9,10では表皮材側に接着剤層を形成したが、本発明
では基材側に接着剤層を形成してもよい。
【0096】〔実施例11〕フェノール−レゾルシン−
ホルムアルデヒドからなる初期共縮合物に硬化剤として
アルキロール化トリアゾン誘導体を添加した一価フェノ
ール/多価フェノール/アルデヒド初期共縮合物を調製
した。ポリエチレンテレフタレート繊維99重量%及びマ
ニラ麻1重量%を含む衣服の裁断屑に対し、上記初期縮
合物を固形分で15重量%の含浸量となるようにスプレー
塗布した。該スプレー塗布は、該裁断屑をミキサー中で
攪拌しながら行った。このようにして製造した初期共縮
合物含浸裁断屑を120 ℃で3分間加熱し、該初期共縮合
物をB状態にした後、解繊機を用いて該裁断屑を綿状に
解繊した。得られた綿状物を180 ℃で2分間熱圧成形し
たところ、剛性が高く、形状保持性に優れた成形物が得
られた。
【0097】〔実施例12〕再生PET繊維60重量%及
び再生綿5重量%を含む裁断屑及びそれらの小片を、レ
ゾール型スルフィメチル化フェノール−アルキルレゾル
シン−ホルムアルデヒド初期共縮合物の30%水溶液に浸
漬した後、ロールで絞った。該繊維廃材に対する該初期
共縮合物の含浸量は、固形分で10重量%であった。この
ようにして製造した初期共縮合物含浸繊維廃材を120 ℃
で5分間加熱し、該初期共縮合物をB状態にした後、解
繊機を用いて該繊維廃材を綿状に解繊した。得られた綿
状物を、180 ℃に加熱した上下の鉄板コンベアの間に連
続的に送り込んで通過させ、シート状に成形したとこ
ろ、密度が均一で剛性が高く、形状保持性の良好なシー
ト状の成形物が製造された。
【0098】
【発明の効果】本発明の成形材料によれば、剛性の高い
成形物又は内装材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形材を製造する工程の一例を示す説
明図である。
【図2】本発明の成形材を製造する工程の一例を示す説
明図である。
【図3】本発明の成形材を製造する工程の一例を示す説
明図である。
【図4】本発明の成形材を製造する工程を示す説明図で
ある。
【図5】本発明の成形材を製造する工程を示す説明図で
ある。
【図6】本発明の成形材料を成形して得られる成形物
(自動車天井材)の斜視図である。
【図7】表皮材に接着剤層を形成する工程を示す説明図
である。
【図8】表皮材の側断面図である。
【図9】本発明の内装材を製造する工程を示す説明図で
ある。
【図10】本発明の一例による内装材(トランクルーム
内装材)の側断面図である。
【図11】表皮材の裏側斜視図である。
【図12】表皮材を基材に圧着する工程を示す説明図で
ある。
【図13】本発明の一例による内装材(ダッシュボード
表面材)の側断面図である。
【符号の説明】
11…ベース部材 32,312 …基材 12…硬化シート 211 …混合繊維集合体 211A…成形材料 212 ,33,313 …表皮材 214 ,311 …内装材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 5/28 C08G 8/28 B C08L 61/14 B29C 67/14 G // C08G 8/28 X B29K 61:04 101:10 105:06 B29L 9:00 31:58 C08L 61:06 61:14 (72)発明者 渡辺 剛 愛知県東海市南柴田町ホの割213番地の5 名古屋油化株式会社内 (72)発明者 伊藤 邦矩 愛知県東海市南柴田町ホの割213番地の5 名古屋油化株式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA02 AA07 AB03 AB04 AB05 AB08 AB17 AD13 AD18 AG03 AG16 AH02 AH23 AJ04 AJ11 AK05 AL02 AL09 AL17 4F100 AK01A AK07 AK33A AL06A AT00B BA01 BA02 DG15 DG18A DH01A EJ08A EJ82A GB08 GB33 JB05A JB06A JB13A JK01 YY00A 4F205 AA37 AD16 AG02 AG03 HA08 HA14 HA33 HA35 HA45 HB01 HB11 HB13 HC20 4J002 AB013 AB023 AD003 AH003 BB032 BB122 BD032 BD102 BE022 BG102 CC031 CC041 CC051 CC061 CC071 CC161 CC181 CC191 CC271 CF062 CF072 CK022 CL012 CL032 CL062 DA016 DA066 DE146 DJ006 DJ027 DL006 DM006 FA042 FA043 FA046 FA047 GL00 GN00 4J033 CA01 CA02 CA03 CA04 CA05 CA11 CA12 CA13 CA14 CA18 CA19 CA22 CA25 CA26 CA29 CA44 CB02 CB03 CB12 CB13 CB16 CB18 CB21 CC01 CC02 CC03 CC04 CC06 CC07 CC08 CC09 HA28 HB02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性繊維99.5〜50重量%と親水性繊維
    0.5 〜50重量%とを含む混合繊維集合体に熱硬化性合成
    樹脂を含浸せしめたことを特徴とする成形材料。
  2. 【請求項2】 該熱硬化性合成樹脂は、B状態とされて
    いる請求項1記載の成形材料。
  3. 【請求項3】 該熱硬化性合成樹脂は、フェノール系化
    合物とアルデヒド及び/又はアルデヒド供与体とを縮合
    させたフェノール系樹脂である請求項1又は2記載の成
    形材料。
  4. 【請求項4】 該フェノール系樹脂の一部又は全部は、
    スルホメチル化及び/又はスルフィメチル化されている
    請求項3記載の成形材料。
  5. 【請求項5】 該成形材料はシート状である請求項1乃
    至4いずれか記載の成形材料。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5いずれか記載の成形材料
    中の熱硬化性合成樹脂を硬化してなることを特徴とする
    成形物。
  7. 【請求項7】 ベース部材と、該ベース部材の表面の一
    部又は全部に貼着されている請求項5記載のシート状の
    成形材料中の熱硬化性合成樹脂を硬化した硬化シートと
    からなり、所定形状に成形されていることを特徴とする
    成形材。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至5いずれか記載の成形材料
    中の熱硬化性合成樹脂を硬化してなる基材と、該基材の
    表面に貼着されている表皮材とからなることを特徴とす
    る内装材。
  9. 【請求項9】 該基材と該表皮材とは、接着面に点状に
    散在されている接着剤層によって接着されている請求項
    8記載の内装材。
  10. 【請求項10】 綿状の疎水性繊維99.5〜50重量%と綿
    状の親水性繊維0.5〜50重量%とを混合し、得られた混
    合繊維集合体に熱硬化性合成樹脂の初期縮合物溶液を含
    浸せしめ、加熱乾燥することを特徴とする成形材料の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 疎水性繊維を含む繊維集合体と親水性
    繊維を含む繊維集合体とを、疎水性繊維が99.5〜50重量
    %、親水性繊維が0.5 〜50重量%となるように混合し、
    得られた繊維集合体の混合物に熱硬化性合成樹脂の初期
    縮合物溶液を含浸せしめた後、該繊維集合体の混合物を
    加熱乾燥するとともに解繊して綿状の混合繊維集合体と
    することを特徴とする成形材料の製造方法。
  12. 【請求項12】 該加熱乾燥時に、該熱硬化性合成樹脂
    の初期縮合物をB状態にする請求項10又は11記載の
    成形材料の製造方法。
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