JP2000324863A - 圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエータの駆動方法 - Google Patents

圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエータの駆動方法

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JP2000324863A
JP2000324863A JP11135666A JP13566699A JP2000324863A JP 2000324863 A JP2000324863 A JP 2000324863A JP 11135666 A JP11135666 A JP 11135666A JP 13566699 A JP13566699 A JP 13566699A JP 2000324863 A JP2000324863 A JP 2000324863A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電アクチュエータを安定化及び高出力化す
ること。 【解決手段】 圧電アクチュエータは、第一の振動部1
4と、第二の振動部15、第一の圧電体16、第二の圧
電体17、固定端18からなる振動体4と、振動体4と
接触することにより駆動する移動体8からなる。第一の
圧電体16に駆動信号を入力することにより歪みが生
じ、第一の振動部14に移動体8の移動方向と平行な方
向に振動を生じる。また、第二の圧電体17に駆動信号
を入力することにより歪みを生じ、第二の振動部15に
移動体8の移動方向と鉛直な方向に振動を生じる。よっ
て、第一の振動部14と第二の振動部15の運動の合成
により、振動体4の先端部は楕円運動をして移動体8を
移動させる。よって、移動体の移動方向と鉛直をなす方
向のみならず、移動体の移動方向と同一の方向に対して
も、安定した大きな出力を発生させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時計、カメラ、プ
リンタ、情報記憶装置などに用いる圧電アクチュエータ
及び圧電アクチュエータの駆動方法に係り、特に圧電ア
クチュエータの安定、高出力、高効率化に関する。
【0002】
【従来の技術】現在OA機器、情報処理機器の小型化が進
み、これに伴って、駆動・搬送に用いる動力源として圧
電アクチュエータが注目されている。従来の圧電アクチ
ュエータの例として、振動片型圧電アクチュエータを図
2に示す。振動片型アクチュエータは、伸縮振動をする
圧電体2と、屈曲振動をする振動片1と、圧電体2の伸
縮振動を振動片1に伝達するホーン6と、振動片1と接
触し、且つ振動片1と相対的に微小な傾きをもつ、移動
体8からなる。
【0003】圧電体2に伸縮振動を生じさせる周波数
で、正弦波等の駆動信号を入力すると、その振動エネル
ギは、ホーン6を介して、振動片1に伝播する。そし
て、同周波数により屈曲振動を発生するよう設計された
振動片1との、屈曲振動と圧電体2との伸縮振動との合
成により、振動片1の先端に、楕円運動を発生させる。
それにより、振動片1と移動体8間に摩擦力が働き、移
動体8は、駆動力を得て移動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の振動片
型圧電アクチュエータは、圧電体2の伸縮振動と振動片
1の屈曲振動の相関が不十分であり、振動片1先端に生
じる楕円運動の方向は、一意に制御することができず、
所望の運動方向とは、逆の方向に運動してしまう可能性
があった。それにより、移動体は、所望の移動方向と
は、逆の方向に運動してしまうおそれがあった。
【0005】また、振動片1と移動体8とは、振動片1
が移動体8を突く構造であるため、適当な傾きが必要で
あった。それは、製造及び構成を困難とさせていた。ま
た、振動片1の先端部は、衝突の繰り返しであるため、
摩耗が生じ、駆動特性が低下するおそれがあった。よっ
て、本発明は、所望の駆動方向が得られ、且つ移動体の
移動方向と鉛直をなす方向の振動成分のみならず、移動
体の移動方向と平行をなす方向の振動成分を増大させる
ことにより、移動体に対し、大きな駆動力を発生させる
ことのできる圧電アクチュエータを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかわる圧電ア
クチュエータは、移動体と、振動体からなる圧電アクチ
ュエータにおいて、前記振動体は、少なくとも一つの第
一の圧電体を備え、且つ前記移動体の移動方向と平行を
なす方向に、大きな振動成分を持つ少なくとも一つの第
一の振動部と、少なくとも一つの第二の圧電体を備え、
且つ前記移動体の移動方向と鉛直をなす方向に、大きな
振動成分を持つ少なくとも一つの第二の振動部から構成
され、且つ前記振動体は、少なくとも一つの固定端及び
少なくとも一つの自由端を有することを特徴としてい
る。
【0007】これによれば、移動体の移動方向と平行を
なす方向に大きな振動成分を持つ、第一の振動部と、移
動体の移動方向と鉛直をなす方向に、大きな振動成分を
持つ、第二の振動部により、振動体を構成することによ
り、移動体の移動方向と鉛直をなす方向のみならず、移
動体の移動方向と同一の方向に対しても、大きな出力を
発生させることが可能となる。
【0008】また、少なくとも一つの第一の圧電体と、
少なくとも一つの第二の圧電体を用いることにより、第
一の振動部と第二の振動部の振動方向の制御が可能とな
る。また、第一の振動部、及び第二の振動部形状を変え
ることにより、速度、駆動力に柔軟に対応したアクチュ
エータを作製することが可能である。また、本発明にか
かわる圧電アクチュエータは、移動体と、振動体からな
る圧電アクチュエータにおいて、前記振動体は、少なく
とも一つの第一の圧電体を備え、且つ前記移動体の移動
方向と鉛直をなす方向に、大きな振動成分を持つ少なく
とも一つの第一の振動部と、少なくとも一つの第二の圧
電体を備え、且つ前記移動体の移動方向と平行をなす方
向に、大きな振動成分を持つ少なくとも一つの第二の振
動部から構成され、且つ前記振動体は、少なくとも一つ
の固定端及び少なくとも一つの自由端を有することを特
徴としている。
【0009】これによれば、上記の圧電アクチュエータ
と同様な効果が得られる。また、本発明にかかわる圧電
アクチュエータは、上記2つの圧電アクチュエータにお
いて、前記振動体の有する前記第一の振動部は、両端支
持弾性体からなり、前記第二の振動部は、前記第一の振
動部に支持部を設けた一端支持他端自由弾性体からなる
振動体であることを特徴としている。
【0010】これによれば、上記2つの圧電アクチュエ
ータと同様の効果に加え、両端支持した第一の振動部
と、一端支持他端自由の第二の振動部により、振動体を
構成することにより、振動体を単純化し、小型化が可能
となるため、圧電アクチュエータを小型化することが可
能となる。また、本発明にかかわる圧電アクチュエータ
は、上記3つの圧電アクチュエータにおいて、前記第一
の振動部の固有振動数と、前記第二の振動部の固有振動
数が等しいことを特徴としている。
【0011】これによれば、上記3つの圧電アクチュエ
ータにおいて、第一の振動部の固有振動数と、第二の振
動部の固有振動数を合わせることにより、振動体全体の
振動を一定にし、駆動安定化することが可能となる。ま
た、固有振動数を用いることにより、振動体は共振し、
高出力、高効率化が可能となる。また、本発明にかかわ
る圧電アクチュエータの駆動方法は、上記の圧電アクチ
ュエータにおいて、前記第一及び第二の圧電体に前記第
一及び第二の振動部が固有振動数で振動するような周波
数の駆動信号を入力し、前記第一の振動部の、前記移動
体の移動方向と平行の方向をなす振動成分と、前記第二
の振動部の、前記移動体の移動方向と鉛直の方向をなす
振動成分とを合成し、前記振動体に楕円運動を生じ、前
記移動体を移動させることを特徴としている。
【0012】これによれば、上記の圧電アクチュエータ
において、振動体を構成する第一の振動体と第二の振動
体の振動成分を合成し、振動体に楕円運動を生じさせ、
移動体に対し、駆動力を与えることが可能となることを
示している。また、本発明にかかわる圧電アクチュエー
タ及び圧電アクチュエータの駆動方法は、上記5つの圧
電アクチュエータにおいて、前記移動体と前記振動体に
対し、加圧力を供与する加圧材を備えたことを特徴とし
ている。
【0013】これによれば、加圧材を設けることによ
り、振動体と移動体との間に、適切な摩擦力が生じさせ
ることが可能となるため、移動体の重力に加え、加圧材
から、垂直力を得ることが可能となり、移動体の駆動の
高出力、安定化が可能となる。また、本発明にかかわる
圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエータの駆動方法
は、上記6つの圧電アクチュエータにおいて、前記振動
体を複数用いたことを特徴としている。
【0014】それにより、上記初めの2つの圧電アクチ
ュエータの効果に加えて、例えば、複数振動体を同一方
向に配置することにより、移動体の駆動力を増加させる
ことが可能であり、また、複数振動体方向をマトリック
ス状に配置することにより、リニア型や2次元駆動アク
チュエータを構成することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】《実施の形態1》以下、図1を参
照して本発明を適用した実施の形態1を詳細に説明す
る。図1は、実施の形態1に係る圧電アクチュエータを
示す図である。この圧電アクチュエータは、第一の振動
部14と、第二の振動部15、第一の圧電体16、第二
の圧電体17、固定端18からなる振動体4と、振動体
4と接触することにより駆動する移動体8からなる。
【0016】第一の圧電体16に駆動信号を入力するこ
とにより、第一の圧電体16に歪みが生じ、第一の振動
部14には、移動体8の移動方向と平行をなす方向に振
動を生じる。また、第二の圧電体17に駆動信号を入力
することにより、第二の振動部15には、移動体8の移
動方向と鉛直をなす方向に振動を生じる。それにより、
移動体8と接触する振動体4の先端部は、楕円運動を
し、移動体8に対して、摩擦力を与え、移動体8を移動
させる。
【0017】第一の圧電体16及び第二の圧電体17と
しては、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン
酸鉛、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等を用い
る。また、第一の圧電体16及び第二の圧電体17は、
第一の振動部14及び第二の振動部15に対して、接着
剤を用いて取り付けられるか、もしくは、蒸着等により
直接、圧電体2を第一の振動部14及び第二の振動部1
5に対して形成する。 《実施の形態2》以下、圧電アクチュエータと圧電アク
チュエータの駆動方法について、実施の形態2におい
て、詳細に説明する。
【0018】図3は、実施の形態2に係る圧電アクチュ
エータを示す図である。圧電アクチュエータは、振動体
4と回転移動体5と加圧材3からなる。振動体4は、固
定端18において、両端支持された第一の振動部14と
第一の振動部14の中央付近に支持部を有す、一端支持
他端自由の第二の振動部15、及び第一の振動部14に
取り付けられた第一の圧電体16と第二の振動部15に
取り付けられ、第一の圧電体16と同極性に分極された
第二の圧電体17からなる。
【0019】ここで、第一の圧電体16の分極方向は、
第一の振動部14に対し、第一の圧電体16が貼り付け
られている逆面から正電圧を加えた場合、伸び歪みを生
じる向きで、その方向を+とする。同様に、第二の圧電
体17の分極方向は、第二の振動部15に対し、第二の
圧電体17が貼り付けられている逆面から正電圧を加え
た場合、伸び歪みを生じる向きで、その方向を+とす
る。
【0020】また、第一の圧電体16は、第一の入力電
圧12により、駆動信号を入力され、第二の圧電体17
は、第二の入力電圧13により、駆動信号を入力され
る。また、第一の振動部14と第二の振動部15の屈曲
1次固有振動数が等しくなるよう設計されている。第一
の振動部14と第二の振動部15は、支持部9によっ
て、つながっている。
【0021】回転移動体5は、振動体4からの駆動力を
得て移動する。加圧材3は、振動体4と回転移動体5に
対し、適切な圧力を与えることにより、振動体4と回転
移動体5とに生ずる摩擦力を調節する。加圧材3として
は、錘の他に、ばね等の弾性体等を用いても良い。図4
は、実施の形態2に係る圧電アクチュエータの駆動方法
を示す図である。そのうち、圧電アクチュエータの振動
体4の運動を、屈曲1次固有振動と合わせた駆動信号を
一周期加えた過程について、詳細に述べる。振動体4
は、図3に示す圧電アクチュエータに示す振動体4と同
じ構成である。
【0022】第一の入力電圧12と第二の入力電圧13
の位相は、π/2radずらす。また、図8に示すように電
源を単一にして、第一の圧電体16と第二の圧電体17
に対し、異なる位相を入力しても同等の効果が得られる
ことは言うまでもない。また、回転移動体5の代わりと
して、スライダ等を用いてリニア型圧電アクチュエータ
として用いることも可能である。
【0023】まず、図4Aは、駆動信号が0radの場合
を示す。第一の入力電圧12は、正方向に最大となり、
第一の圧電体16は、伸び歪みが最大となり、第一の振
動部14は、移動体の移動方向と平行をなす方向に大き
く屈曲する。第二の入力電圧13は、0となるので、第
二の振動部15は、第一の振動部16とともに、移動体
の移動方向と平行をなす方向に移動する。
【0024】そして、図4Bは、駆動信号がπ/2radの
場合を示す。第二の入力電圧13は、負方向に最大とな
り、第二の圧電体17は、縮み歪みが最大となり、第二
の振動部15は、移動体の移動方向と鉛直をなす方向に
大きく屈曲する。第一の入力電圧12は、0となり、第
一の振動部14は、初期状態に戻る。
【0025】そして、図4Cは、駆動信号がπradの場
合を示す。第一の入力電圧12は、負方向に最大とな
り、第一の圧電体16は、縮み歪みが最大となり、第一
の振動部14は、移動体の移動方向と平行をなす方向に
大きく屈曲する。第二の入力電圧13は、0となり、第
二の振動部15は、初期状態に戻る。
【0026】そして、図4Dは、駆動信号が3π/2radの
場合を示す。第二の入力電圧13は、正方向に最大とな
り、第二の圧電体17は、伸び歪みが最大となり、第二
の振動部15は、移動体の移動方向と鉛直をなす方向に
大きく屈曲する。第一の入力電圧12は、0となり、第
一の振動部14は、初期状態に戻る。
【0027】以上により、屈曲1次固有振動数と合致し
た周波数の駆動信号を第一の圧電体16と第二の圧電体
17に対して入力し、位相をずらすことにより、移動体
(図示略す)の移動方向と平行をなす方向と移動体(図
示略す)の移動方向と鉛直をなす方向の振動成分を合成
し、楕円運動を描かせ、振動体4と移動体(図示略す)
との摩擦により、移動体(図示略す)を一方向に移動さ
せることが可能である。
【0028】また、第一の圧電体16の分極方向を変え
たり、第一の圧電体16への駆動信号の位相を変えるこ
と等により、移動体(図示略す)の移動方向を変えるこ
とが可能である。また、第一の振動部14の屈曲1次固
有振動数と第二の振動部15の屈曲2次固有振動数にな
るよう設計し、同一周波数を入力する等をして、移動体
を駆動させることも可能である。
【0029】図5は、実施の形態2に係る圧電アクチュ
エータを示す図である。圧電アクチュエータは、振動体
4と移動体8とローラー7からなる。振動体4は、固定
端18において、両端支持された第一の振動部14の央
付近に支持部を有す、一端支持他端自由の第二の振動部
15に取り付けられた第二の圧電体17と第一の振動部
14に取り付けられた第一の圧電体16からなる。
【0030】第二の圧電体17は、複数用い、第二の振
動部15をバイモルフ形状とすることで、駆動力を増大
させることが可能である。第一の振動部14と第二の振
動部15は、支持部9によって、つながっている。ここ
で、第一の圧電体16の分極方向は、第一の振動部14
に対し、第一の圧電体16が貼り付けられている逆面か
ら正電圧を加えた場合、縮み歪みを生じる向きで、その
方向を−とする。同様に、第二の圧電体17のうち、一
つは、分極方向として、第二の振動部15に対し、第二
の圧電体17が貼り付けられている逆面から正電圧を加
えた場合、伸び歪みを生じる向きで、その方向を+とす
る。
【0031】また、もう一つの第二の圧電体17は、分
極方向として、第二の振動部15に対し、第二の圧電体
17が貼り付けられている逆面から正電圧を加えた場
合、縮み歪みを生じる向きで、その方向を−とする。ま
た、第一の圧電体16は、第一の入力電圧12により、
駆動信号を入力され、第二の圧電体17は、第二の入力
電圧13により、駆動信号を入力される。
【0032】また、第一の振動部14と第二の振動部1
5の屈曲1次固有振動数が等しくなるよう設計されてい
る。第一の入力電圧12と第二の入力電圧13の位相は
π/2radずらす。移動体8は、振動体4からの駆動力を
得て、リニアに移動する。ローラー7は、移動体4が円
滑に移動させるためのものである。
【0033】また、図8に示すように電源を単一にし
て、第一の圧電体16と第二の圧電体17に対し、異な
る位相を入力しても同等の効果が得られることは言うま
でもない。また、移動体8の代わりに回転移動体等を用
いて回転型アクチュエータとして用いることも可能であ
る。
【0034】図6は、実施の形態2に係る圧電アクチュ
エータの駆動方法を示す図である。そのうち、圧電アク
チュエータの振動体4の運動を、屈曲1次固有振動と合
わせた駆動信号を一周期加えた過程について、詳細に述
べる。振動体4は、図5に示す圧電アクチュエータに示
す振動体4と同じ構成である。まず、図6Aは、駆動信
号が0radの場合を示す。
【0035】第一の入力電圧12は、負方向に最大とな
り、第一の圧電体16は、伸び歪みが最大となり、第一
の振動部14は、移動体の移動方向と鉛直をなす方向に
大きく屈曲する。第二の入力電圧13は、0となるの
で、第二の振動部15は、第一の振動部14とともに、
移動体の移動方向と鉛直をなす方向に移動する。
【0036】そして、図6Bは、駆動信号がπ/2radの
場合を示す。第二の入力電圧13は、負方向に最大とな
り、第二の圧電体17のうち、+方向に分極された方
は、縮み歪みを生じ、且つ第二の圧電体17のうち−方
向に分極された方は、伸び歪みを生じるため、第二の振
動部15は、移動体の移動方向と平行をなす方向に大き
く屈曲する。
【0037】第一の入力電圧12は、0となるので、第
一の振動部14は、初期状態に戻る。そして、図6C
は、駆動信号がπradの場合を示す。第一の入力電圧1
2は、正方向に最大となり、第一の圧電体16は、縮み
歪みが最大となり、第一の振動部14は、移動体の移動
方向と鉛直をなす方向に大きく屈曲する。
【0038】第二の入力電圧13は、0となるので、第
二の振動部15は、初期状態に戻る。そして、図6D
は、駆動信号が3π/2radの場合を示す。第二の入力電圧
13は、正方向に最大となり、第二の圧電体17のう
ち、+方向に分極された方は、伸び歪みを生じ、且つ第
二の圧電体17のうち−方向に分極された方は、縮み歪
みを生じるため、第二の振動部15は、移動体の移動方
向と平行をなす方向に大きく屈曲する。
【0039】第一の入力電圧12は、0となるので、第
一の振動部14は、初期状態に戻る。以上により、屈曲
1次固有振動数と合致した周波数の駆動信号を第一の圧
電体16と第二の圧電体17に対して入力することによ
り、移動体の移動方向と平行をなす方向と移動体の移動
方向と鉛直をなす方向の振動成分を合成し、楕円運動を
描かせ、振動体4と移動体8との摩擦により、移動体8
を一方向に移動させることが可能である。
【0040】また、第一の圧電体16の分極方向を変え
たり、第一の圧電体16への駆動信号の位相を変えるこ
と等により、移動体8の移動方向を変えることが可能で
ある。また、第一の振動部14の屈曲1次固有振動数と
第二の振動部15の屈曲2次固有振動数になるよう設計
し、同一周波数を入力する等をして、移動体を駆動させ
ることも可能である。 《実施の形態3》図7は、実施の形態3に係る圧電アク
チュエータを示す図である。
【0041】圧電アクチュエータは、固定端18に両端
支持された第一の振動部14と第二の振動部15、及び
第一の振動部14に取り付けられた第一の圧電体16と
第二の振動部15に取り付けられた第二の圧電体17か
らなる振動体4と、振動体4に接触し、駆動する回転移
動体5と、振動体4と回転移動体5に対し、適当な圧力
を供与する加圧材3からなる。振動体4は、複数いずれ
も、時計回りに円周同一方向に合わせ、同一平面上に配
置する。
【0042】それにより、回転移動体5を一方向に回転
させ、その上、振動体4を複数用いているため、単数に
比べて、回転移動体5への駆動力を増大させることが可
能となる。また、一つの振動体4の第一の圧電体16の
分極方向を変えたり、入力位相を変える等により、回転
移動体5の正逆転が可能である。
【0043】同様に、振動体4の配置を、時計回りと反
時計回りの組み合わせ、つまり、円周正逆方向になるよ
う、同一平面上に配置することにより、回転移動体5を
正逆転することが可能である。同様に、振動体4をマト
リックス状に配置することにより、リニア型アクチュエ
ータや、二次元駆動アクチュエータを構成することが可
能である。
【0044】
【発明の効果】以上により、本発明の圧電アクチュエー
タは、移動体の移動方向と平行の方向に大きな振動成分
を持つ第一の振動部と、移動体の移動方向と鉛直をなす
方向に、大きな振動成分を持つ第二の振動部により、振
動体を構成することにより、移動体の移動方向と鉛直を
なす方向のみならず、移動体の移動方向と同一の方向に
対しても、安定した大きな出力を発生させることが可能
となる。
【0045】また、第一の振動部、及び第二の振動部形
状を変えることにより、速度、駆動力に柔軟に対応した
アクチュエータを作製することが可能である。また、本
発明の圧電アクチュエータは、移動体の移動方向との鉛
直方向に大きな振動成分を持つ第一の振動部と、移動体
の移動方向と平行をなす方向に、大きな振動成分を持つ
第二の振動部により、振動体を構成することにより、上
記の圧電アクチュエータと同様に、移動体の移動方向と
鉛直をなす方向のみならず、移動体の移動方向と同一の
方向に対しても、安定した大きな出力を発生させること
が可能となる。
【0046】また、第一の振動部、及び第二の振動部形
状を変えることにより、速度、駆動力に柔軟に対応した
アクチュエータを作製することが可能である。本発明の
圧電アクチュエータは、上記2つの圧電アクチュエ−タ
と同様の効果に加え、両端支持した第一の振動部と、一
端支持他端自由の第二の振動部により、振動体を構成す
ることにより、振動体を単純化し、小型化が可能となる
ため、圧電アクチュエータを小型化することが可能とな
る。また、設計も簡素化できる。
【0047】また、本発明の圧電アクチュエータは、上
記3つの圧電アクチュエータにおいて、第一の振動部の
固有振動数と、第二の振動部の固有振動数を合わせるこ
とにより、振動体全体の振動を一定にし、駆動安定化す
ることが可能となる。また、固有振動を利用することに
より、入力に対する出力を増大させることが可能とな
り、高効率化が可能となる。
【0048】また、本発明の圧電アクチュエータの駆動
方法は、上記の圧電アクチュエータにおいて、振動体を
構成する第一の振動部と第二の振動部の振動成分を合成
し、振動体に楕円運動を生じさせ、移動体に対し、駆動
力を与え、移動体を移動させることが可能となることを
示している。その場合、圧電体への駆動信号は、第一の
振動部と第二の振動部で相関がとれているため、所望の
楕円運動方向を得ることが可能となる。
【0049】また、本発明の圧電アクチュエータ及び圧
電アクチュエータの駆動方法は、加圧材を設け、移動体
が最大、または、所望の駆動力を得られるために必要な
摩擦力を振動体と移動体に生じさせることが可能とな
る。本発明の圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエー
タの駆動方法は、上記に記載する5つの圧電アクチュエ
ータの効果に加えて、複数振動体を用いることを特徴と
している。それにより、移動体の駆動力を増加させるこ
とが可能であり、また、マトリックス状に配置し、リニ
ア型圧電アクチュエータや2次元駆動圧電アクチュエー
タの実現が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る圧電アクチュエータを示す
図である。
【図2】振動片型圧電アクチュエータを示す概略図であ
る。
【図3】実施の形態2に係る圧電アクチュエータを示す
図である。
【図4】実施の形態2に係る圧電アクチュエータの駆動
方法を示す図である。
【図5】実施の形態2に係る圧電アクチュエータを示す
図である。
【図6】実施の形態2に係る圧電アクチュエータの駆動
方法を示す図である。
【図7】実施の形態3に係る圧電アクチュエータを示す
図である。
【図8】本発明に係る圧電アクチュエータの駆動方法を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1 振動片 2 圧電体 3 加圧材 4 振動体 5 回転移動体 6 ホーン 7 ローラー 8 移動体 9 支持部 12 第一の入力電圧 13 第二の入力電圧 14 第一の振動部 15 第二の振動部 16 第一の圧電体 17 第二の圧電体 18 固定端
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 樹 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 鈴木 陽子 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 Fターム(参考) 5H680 AA01 AA06 AA08 AA19 BB01 BB13 BB16 BB20 BC01 BC02 BC04 CC02 DD01 DD15 DD23 DD24 DD53 DD59 DD66 DD73 DD82 DD85 FF08 FF17 FF26 FF33 GG02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体と、振動体からなる圧電アクチュ
    エータにおいて、 前記振動体は、少なくとも一つの第一の圧電体を備え、
    且つ前記移動体の移動方向と平行をなす方向に、大きな
    振動成分を持つ少なくとも一つの第一の振動部と、少な
    くとも一つの第二の圧電体を備え、 且つ前記移動体の移動方向と鉛直をなす方向に、大きな
    振動成分を持つ少なくとも一つの第二の振動部から構成
    され、 且つ前記振動体は、少なくとも一つの固定端及び少なく
    とも一つの自由端を有することを特徴とする圧電アクチ
    ュエータ。
  2. 【請求項2】 移動体と、振動体からなる圧電アクチュ
    エータにおいて、 前記振動体は、少なくとも一つの第一の圧電体を備え、
    且つ前記移動体の移動方向と鉛直をなす方向に、大きな
    振動成分を持つ少なくとも一つの第一の振動部と、少な
    くとも一つの第二の圧電体を備え、 且つ前記移動体の移動方向と平行をなす方向に、大きな
    振動成分を持つ少なくとも一つの第二の振動部から構成
    され、 且つ前記振動体は、少なくとも一つの固定端及び少なく
    とも一つの自由端を有することを特徴とする圧電アクチ
    ュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1、2記載の圧電アクチュエータ
    において、 前記振動体の有する前記第一の振動部は、両端支持弾性
    体からなり、 前記第二の振動部は、前記第一の振動部に支持部を設け
    た一端支持他端自由弾性体からなる振動体であることを
    特徴とする圧電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3に記載の圧電アクチュエ
    ータにおいて、 前記第一の振動部の固有振動数と、前記第二の振動部の
    固有振動数が等しいことを特徴とした圧電アクチュエー
    タ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の圧電アクチュエータに
    おいて、 前記第一及び第二の圧電体に前記第一及び第二の振動部
    が固有振動数で振動するような周波数の駆動信号を入力
    し、 前記第一の振動部の、前記移動体の移動方向と平行の方
    向をなす振動成分と、 前記第二の振動部の、前記移動体の移動方向と鉛直の方
    向をなす振動成分とを合成し、 前記振動体に楕円運動を生じ、前記移動体を移動させる
    ことを特徴とする圧電アクチュエータの駆動方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5記載の圧電アクチュエー
    タにおいて、 前記移動体と前記振動体に対し、加圧力を供与する加圧
    材を備えたことを特徴とする圧電アクチュエータ及び圧
    電アクチュエータ駆動方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6記載の圧電アクチュエー
    タにおいて、 前記振動体を複数用いたことを特徴とする圧電アクチュ
    エータ及び圧電アクチュエータ駆動方法。
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