JP2000324803A - スイッチング電源回路 - Google Patents

スイッチング電源回路

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JP2000324803A
JP2000324803A JP11116673A JP11667399A JP2000324803A JP 2000324803 A JP2000324803 A JP 2000324803A JP 11116673 A JP11116673 A JP 11116673A JP 11667399 A JP11667399 A JP 11667399A JP 2000324803 A JP2000324803 A JP 2000324803A
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signal
saw wave
wave
pulse
circuit
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Kazuhiko Yamaguchi
一彦 山口
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LG Electronics Inc
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M3/00Conversion of dc power input into dc power output
    • H02M3/02Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac
    • H02M3/04Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters
    • H02M3/10Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode
    • H02M3/145Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal
    • H02M3/155Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only
    • H02M3/156Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only with automatic control of output voltage or current, e.g. switching regulators
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K7/00Modulating pulses with a continuously-variable modulating signal
    • H03K7/08Duration or width modulation ; Duty cycle modulation

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  • Power Engineering (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の変動要因に対して効率的かつ安定した
スイッチング動作可能なスイッチング電源回路の実現。 【解決手段】 直流入力(Vin) を断続しスイッチ出力を
得るスイッチング手段(2) と、スイッチ出力を平滑し直
流出力(Vout ) を得る平滑回路(3) と、直流出力
(Vout ) を目標値に制御する目標値信号(106) 及び搬送
波(204) からスイッチング手段(2) を制御するPWM信
号(103) を生成するPWM信号生成回路(4) と、正常な
PWM信号(103) のための範囲を規定する範囲規定信号
(VM ) を生成する範囲規定信号生成回路(8) とを含むス
イッチング電源回路(21)において、搬送波(204) は、鋸
歯状波(301) の頂上にパルス幅(TC ) 及びパルス振幅(V
C)を有する補正パルス信号(202) を重畳して範囲規定
信号(VM ) を必ず超過する飽和期間を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング動作
を用いたスイッチング電源回路に関し、特に外部同期形
のSAW波(鋸歯状波)生成器を用いたDC−DCコン
バータに関する。
【0002】
【従来の技術】通信機器や情報処理装置などは、集積回
路(IC)の集積度拡大に伴い機能の集約化が進み、小
型化、軽量化が図られている。これらの装置に必要な直
流電源装置に対しても一層の小型化、軽量化、高効率化
が要求されている。スイッチング電源回路は、直流直接
変換回路あるいは直流間接変換回路と、出力電圧あるい
は出力電流を安定化するための制御回路とを組み合わせ
ることにより単一あるいは複数の安定した直流出力を発
生する装置であり、一般にDC−DCコンバータとも呼
ばれる。DC−DCコンバータは、小型化、軽量化、高
効率化の観点から、このような要求を満たすものとして
特に期待されている。DC−DCコンバータは機能的に
は、降圧形あるいは昇圧形、又は正出力形あるいは負出
力形に分かれる。
【0003】DC−DCコンバータのスイッチング制御
には、例えばPWM(Pulse Width Modulation)制御が利
用される。PWM制御はパルス幅を変調することにより
スイッチングパターンを変える制御方法であり、一般に
は、三角波又は鋸歯状波(SAW波)などの搬送波と、
所望の出力を得るための基準信号とを比較し、それらの
大小関係からパルス幅を決定する。
【0004】図1は、外部同期形のSAW波生成器を用
いたスイッチングレギュレータ方式の降圧形DC−DC
コンバータの従来例を示す図である。従来例の降圧形D
C−DCコンバータ1の動作原理について概略的に説明
する。回路構成の詳細については本発明の実施例を参照
されたい。降圧形DC−DCコンバータ1は、直流入力
電圧+Bを電力スイッチ素子2により断続し、得られた
スイッチ出力101 を平滑器3により平滑し、降圧された
直流出力電圧Vout を得るものである。この従来例では
電力スイッチ素子2のPWM制御に必要な搬送波として
SAW波を用いる。
【0005】SAW波生成器5は、外部より入力される
リセットパルス105 に同期した鋸歯状波であるSAW波
104 を生成し、PWM生成器4に搬送波として入力す
る。電圧検出器6は、直流出力電圧Vout から直流出力
電圧信号102 を検出する。比較器7は直流出力電圧信号
102 と、基準信号生成器8によって生成された基準信号
ref1とを比較し、直流出力電圧Vout を目標値に制御す
るための信号 (以下、目標値信号106 と呼ぶ)を生成す
る。生成された目標値信号106 はPWM生成器4に入力
される。
【0006】PWM生成器4は、SAW波104 とを目標
値信号106 と比較し、PWM信号103 を生成する。電力
スイッチ素子2は、PWM生成器4により生成されたP
WM信号103 によりスイッチング制御され、直流入力電
圧Vinを断続しスイッチ出力101 を生成する。電力スイ
ッチング素子2がオンされるとスイッチ出力101 には+
Bボルトの電圧が出力されるが、電力スイッチング素子
2がオフされるとスイッチ出力101は0ボルトになる。
電力スイッチング素子2がオンされるオン時間tonと電
力スイッチング素子2がオフされるオフ時間toff との
比はデューティー(DUTY)比と呼ばれる。デューテ
ィー比を変えることにより直流出力電圧Vout を変える
ことができる。
【0007】信号上限値生成器9は信号上限値VM を生
成する。信号上限値VM は、正常なPWM信号103 を得
るために、SAW波104 及び目標値信号106 の範囲を規
定するものであり、SAW波生成器5及び比較器7に入
力される。この従来例ではPWM生成器4に入力される
SAW波104 及び目標値信号106 の範囲は0〜VM であ
る。なお、説明の簡略化のため、信号下限値は0とする
が、その他の値でもよい。
【0008】以上のような閉ループを構成することによ
り、直流電圧出力を目標値に制御する。図2は、図1の
SAW波生成器5の基本回路図である。SAW波生成器
5は、カレントミラー部11、リセット部12及びリミッタ
部13から成り、PWM生成器4、比較器7及び信号上限
値生成器9が接続されている。比較器7はリミッタ14を
含んで成る。
【0009】カレントミラー部11は、カレントミラー回
路が構成されている。Q2 のコレクタにはコンデンサC
が接続され(以下、この端子をVx と呼ぶ)、Q3 のコ
レクタには抵抗Rが接続される。リセット部12には外部
同期のためのリセットパルス105 が入力される。リミッ
タ部13には信号上限値生成器9が接続される。
【0010】続いて、図2の回路の動作の概略を説明す
る。抵抗Rにはカレントミラー動作により一定電流が流
れる。従ってこの一定電流によってコンデンサCは充電
され、コンデンサCの電位すなわち端子Vx の電位は時
間に比例して上昇する。リミッタ部13には信号上限値生
成器9で生成された信号上限値VM が印加されており、
コンデンサCの端子Vx の電位が信号上限値VM に達す
るとリミッタ部13はこの信号上限値VM でリミットをか
けることになる。
【0011】外部同期のためのリセットパルス105 によ
ってリセット部12がオンすると、コンデンサCに充電さ
れた電荷は放電され、充電電圧は0ボルトになる。すな
わち端子Vx の電位は0ボルトになる。リセットパルス
105 がオフすると、コンデンサCは再び充電される。以
上の動作が繰り返されることによって、外部同期したS
AW波が生成される。
【0012】次に、SAW波104 と目標値信号106 を用
いて生成されるPWM信号103 と、直流出力電圧Vout
との関係をタイミングチャートを用いて説明する。図3
は、PWM信号103 により生成されるスイッチ出力101
及び直流出力電圧Vout の関係を示す図である。ここ
で、図中の矢印(ア)は、目標値信号106 が信号上限値
の方向に移動する場合における各信号及び電圧値の移動
方向を表し、矢印(イ)は、目標値信号106 が信号下限
値の方向に移動する場合における各信号及び電圧値の移
動方向を表す。なお、以下で説明される図において示さ
れる矢印(ア)及び(イ)も全て同様の意味を表す。
【0013】図3(a) 及び(b) は、それぞれリセットパ
ルス105 及びSAW波104 を示す図である。SAW波10
4 は、リセットパルス105 により時刻t0〜t1の間リ
セットされ、時刻t1〜t3の間は直線的に増加し、時
刻t3で直流電圧の信号上限値VM に達する。信号上限
値VM を超過すると信号上限値VM でリミットされ、時
刻t3〜t0’の間信号上限値VM に維持される。以
下、SAW波104 が信号上限値VM に維持される期間を
飽和期間と呼ぶ。この飽和期間中は、電力スイッチ素子
2のスイッチング動作は休止する。SAW波104 は、時
刻t0’でリセットパルス105 によって再びリセットさ
れる。このようにして、SAW波104 は外部から入力さ
れるリセットパルス105 によって同期される。
【0014】図3(c) は目標値信号106 を示す図であ
る。常に正常なPWM値を得るため、目標値信号106 の
信号上限値及び信号下限値は、SAW波104 の最大振幅
よりもそれぞれもわずかに内輪の値にする必要がある
が、ここでは説明の簡略化のため、目標値信号106 及び
SAW波104 の最大振幅は同一の電圧であるとして説明
する。すなわち、SAW波104 及び目標値信号106 の範
囲は0ボルト〜VM ボルトである。
【0015】図3(d) はSAW波104 と目標値信号106
との関係を示す図であり、図3(e)はPWM信号103 を
示す図である。PWM生成器4は、SAW波104 と目標
値信号106 とを比較し、SAW波104 が目標値信号106
より大きいときは1、SAW波104 が目標値信号106 よ
り小さいときは0であるようなPWM信号103 を生成す
る。例えばこの図においては、時刻t0まではSAW波
104 が目標値信号106より大きいのでPWM信号103 は
1であり、時刻t0〜t2の間ではSAW波104 が目標
値信号106 より小さいのでPWM信号103 は0であり、
時刻t2〜t0’の間ではSAW波104 が目標値信号10
6 より大きいのでPWM信号103 は1である。t0’以
降はこれを繰り返す。
【0016】図3(f) は、スイッチ出力101 及び、平滑
器3において平滑された直流出力電圧Vout を示す図で
ある。電力スイッチ素子2はPWM信号103 によってオ
ン、オフ制御され、直流入力電圧Vinを断続してスイッ
チ出力101 を生成する。すなわち、PWM信号103 が0
のとき、電力スイッチ素子2はオンされてスイッチ出力
101 は+Bボルトとなり、PWM信号103 が1のとき、
電力スイッチ素子2はオフされてスイッチ出力101 は0
ボルトとなる。スイッチ出力101 は平滑器3によって平
滑され、1点鎖線で示すような、PWM信号103 のデュ
ーティー比に比例した直流出力電圧Vout が得られる。
【0017】図4は、図1の回路における、基準信号と
SAW波との関係に対する直流出力電圧の変化を説明す
る図である。前述のように説明の簡略化のため目標値信
号106 及びSAW波104 の最大振幅は同一電圧とした
が、実際は、常に正常なPWM値を得るため、目標値信
号106 の信号上限値及び信号下限値は、SAW波104 の
最大振幅よりもそれぞれわずかに内輪の値にする。
【0018】従って、目標値信号106 が下限にある場合
は、図4(a) に示すようにPWM信号は時刻t0〜t1
の間、すなわちリセットパルス幅に一致する期間のみ0
であり、その他の期間は1となる。従ってスイッチ出力
101 は、PWM信号は時刻t0〜t1の間のリセットパ
ルス幅に一致する期間のみ+Bボルトであり、その他の
期間は0ボルトとなる。スイッチ出力101 は平滑器3に
よって平滑され、1点鎖線で示すような直流出力電圧V
out が得られる。従って直流出力電圧Vout の下限の値
はこのときのデューティー比に起因する値であり、この
値はリセットパルス幅に対応する。
【0019】また、目標値信号106 が上限にある場合
は、図4(b) に示すようにPWM信号は時刻t3〜t
0’の間、すなわち飽和期間のみ1であり、その他の期
間は0となる。従ってスイッチ出力101 は、時刻t3〜
t0’の間の飽和期間のみ0であり、その他の期間は+
Bボルトとなる。スイッチ出力101 は平滑器3によって
平滑され、1点鎖線で示すような直流出力電圧Vout
得られる。従って直流出力電圧Vout の上限の値はこの
ときのデューティー比に起因する値であり、この値は飽
和期間に依存する。
【0020】このようにして、降圧形DC−DCコンバ
ータは直流入力電圧Vinを降圧して直流出力電圧Vout
を生成する。次にSAW波104 の鋸歯状の形状における
スロープ部分の傾きについて説明する。SAW波のスロ
ープ部分の傾きはC及びRの設定に依存する。すなわ
ち、CとRとの積が小さくなるように設定するとスロー
プ部分の傾きは大きくなり、CとRとの積が大きくなる
ように設定するとスロープ部分の傾きは小さくなる。直
流出力電圧Vout の最小値V1 はリセットパルス幅に対
応するものであり、SAW波のスロープ部分の傾きには
依存しない。
【0021】図5は、SAW波生成器の時定数要素C及
びRの設定を説明する図である。図5の左側のタイミン
グチャートは、リセットパルス105 、目標値信号106 、
SAW波104 、スイッチ出力101 及び直流出力電圧V
out を表し、図5の右側のグラフは、目標値信号106 と
直流出力電圧Vout との関係を表す。図5(a) は、Cと
Rとの積を小さく設定した場合を示す図である。この場
合、SAW波のスロープ部分の傾きが大きいのでSAW
波の飽和期間が長くなる。目標値信号106 が信号上限値
M にあるとき、直流出力電圧Vout の最大値は飽和期
間の長さに依存する。つまり飽和期間が長いほどスイッ
チ出力101 が+Bである期間が短くなるので、直流出力
電圧Vout の最大値V2 は低く、電源の利用率は低い。
【0022】図5(b) は、CとRとの積を大きく設定し
た場合を示す図である。この場合、SAW波のスロープ
部分の傾きが小さいのでSAW波の最大値は小さく、S
AW波の飽和期間は存在しない。従って目標値信号106
があまり大きくない段階で目標値信号106 はSAW波10
4 の最大値に達し、直流出力電圧Vout の最大値V2
直流入力電圧Vinに到達する。目標値信号106 がSAW
波104 の最大値よりも大きくなるとPWM信号103 は出
力されず、電力スイッチ素子2のスイッチング動作は停
止する。この状態は一般に、電力スイッチ素子2を破壊
する危険性があり、このような設定は避ける必要があ
る。
【0023】図5(c) は、CとRとの積を前述の2つの
場合の間に設定した場合を示す図である。この場合、S
AW波の飽和期間は図5(a) の場合より短く、C及びR
の設定の仕方如何により電源の利用率を高めることが可
能である。このようなことから、図5(c) のような適度
な長さの飽和期間を有するようにC及びRを設定するこ
とが、電力スイッチ素子のスイッチング動作の安定化及
び電源の利用率の向上の観点から望ましいといえる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】SAW波生成器におい
ては、実際には変動要因が存在する。例えばSAW波の
スロープ部分を変動させる要因としては、(1) 制御回路
用電源VCCの電圧精度、(2) Q3 のベースエミッタ間の
電圧VBEのバラツキ及び温度変化、(3) 抵抗Rの精度、
(4) カレントミラー回路の電流比精度、(5) コンデンサ
Cの精度及び温度変化等があり、また、飽和期間の長さ
を変動させる要因としては、(1) リミッタ回路Q4 5
によるVM 電圧の伝達精度、(2) 外部要因としてリセッ
トパルスの周期の時間精度等である。
【0025】従来例においては、電力スイッチ素子のス
イッチング動作の安定化及び電源の利用率の向上のため
に、SAW波生成器の時定数要素C及びRを、図5(c)
のように適度な長さの飽和期間を有するように設定して
いたが、どのような状況にあっても正常なPWM信号を
確保するために、通常は飽和期間を若干長めにする(す
なわち図5(a) の設定に近づける)必要があり、例えば
リセットパルスの周期に対して飽和期間が数%から十数
%残るように時定数要素C及びRの中心値を設定してい
る。これは電源の利用率の点からいえば効率が悪い。
【0026】従って本発明の目的は、上記課題に鑑み、
外部同期可能なSAW波生成器を用いたスイッチング動
作を用いたDC−DCコンバータにおいて、外部リセッ
ト周期あるいは回路条件等の変動要因に対して、効率的
かつ安定したスイッチング動作が可能なスイッチング電
源回路を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、直流入力を断続してスイッチ出力を得
るためのスイッチング手段と、スイッチ出力を平滑して
直流出力を得るための平滑回路と、スイッチング手段を
制御するPWM信号を生成するためのPWM信号生成回
路であって、直流出力を所望の目標電圧値に制御するた
めの基準信号と、搬送波とを比較してPWM信号を生成
するPWM信号生成回路と、基準信号を生成するための
基準信号生成回路と、正常な前記PWM信号を得るため
に、基準信号及び搬送波のレベルの範囲を規定する範囲
規定信号を生成する範囲規定信号生成回路とを含んで成
る外部同期可能なスイッチング電源回路において、鋸歯
状波の頂上部分に、所定のパルス幅及びパルス振幅を有
する補正パルス信号を重畳することによって、範囲規定
信号を必ず超過するような飽和期間を有する搬送波を用
いる。
【0028】本発明によれば、SAW波の時定数要素C
及びRの設定の仕方如何によらずPWM信号生成のため
の搬送波は必ず一定の飽和期間を有するので、外部リセ
ット周期あるいは回路条件等の変動要因に対して安定し
たスイッチング動作の範囲を拡大することができ、特に
スイッチング素子の特性の限界まで使用することによ
り、入力電源の利用率を拡大することが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】図6は、本発明を外部同期形のS
AW波生成器を用いたスイッチングレギュレータ方式の
降圧形DC−DCコンバータに適用した実施例を示す図
である。本実施例のSAW波生成器は、どのような回路
条件または外部同期信号などに対しても少なくとも一定
の飽和期間を有するようなSAW波を生成することがで
きる。なお本実施例では降圧形DC−DCコンバータに
ついて説明するが、本発明は、昇圧形、降圧形、正出力
形または負出力形のDC−DCコンバータの如何に関わ
らず適用可能である。
【0030】本実施例による降圧形DC−DCコンバー
タ21は、直流入力電圧Vinを、電力スイッチ素子2に
より断続し、得られたスイッチ出力101 を平滑器3によ
り平滑し、降圧された直流出力電圧Vout を得るもので
ある。電力スイッチ素子2のPWM制御に必要な搬送波
として以下に説明するSAW波を用いる。直流入力電圧
inは、FET(電界効果トランジスタ)又はバイポー
ラトランジスタ等の電力スイッチ素子2に入力される
が、その大きさを+Bボルトとする。電力スイッチ素子
2の後には、インダクタ又はキャパシタ等により構成さ
れる平滑器3が接続されており、平滑器3は直流出力電
圧Vout を出力する。
【0031】直流出力電圧Vout を検出する電圧検出器
6は抵抗による分圧器等から成り、基準信号生成器8及
び信号上限値生成器9と共に比較器7に接続される。信
号上限値生成器9はこのほかにSAW波生成器5にも接
続される。OPアンプ又は差動増幅器等で構成されるP
WM生成器4は、その入力側にSAW波生成器5及び比
較器7が接続されており、PWM信号103 を生成して電
力スイッチ素子2を制御する。
【0032】本実施例では、図1の従来例におけるSA
W波生成器5の、SAW波のスロープ部分の傾きを決定
する時定数要素であるコンデンサCの接地側(以下、こ
の端子をVy と呼ぶ)を結線変更してSAW波補正部22
をさらに接続し、遅延器23をSAW波生成器5の前にさ
らに接続したものである。SAW波補正部22は、波形整
形器31とバッファ32とを含んで成る。遅延器23はSAW
波生成器5の入力側に接続され、SAW波補正部はコン
デンサCを介してSAW波生成器5に接続される。外部
同期のためのリセットパルス105 は遅延器23及びSAW
波補正部22に入力される。
【0033】続いて、図6の降圧形DC−DCコンバー
タ21の概略動作について説明する。電力スイッチ素子2
は、PWM生成器4により生成されたPWM信号103 に
よりスイッチング制御され、直流入力電圧Vinを断続し
スイッチ出力101 を生成する。電力スイッチング素子2
がオンされるとスイッチ出力101 には+Bボルトの電圧
が出力されるが、電力スイッチング素子2がオフされる
とスイッチ出力101は0ボルトになる。
【0034】平滑器3は、スイッチ出力101 を平滑し、
降圧した直流出力電圧Vout を生成する。デューティー
比を変えることにより直流出力電圧Vout を変えること
ができる。電圧検出器6は、直流出力電圧Vout から直
流出力電圧信号102 を検出する。比較器7は直流出力電
圧信号102 と、基準信号生成器8によって生成された基
準信号ref1とを比較し、適宜増幅あるいはフィルタリン
グして、直流出力電圧Vou t を目標値に制御するための
目標値信号106 を生成する。目標値信号106 はPWM生
成器4の入力側に入力される。
【0035】PWM生成器4は、後述するような補正後
SAW波204 とを目標値信号106 と比較し、PWM信号
103 を生成する。信号上限値生成器9は信号上限値VM
を生成する。信号上限値VM は、正常なPWM信号103
を得るために、目標値信号106 及び補正後SAW波204
の範囲を規定するものであり、SAW波生成器5及び比
較器7の入力側に入力される。本実施例では、PWM生
成器4に入力される補正後SAW波204 及び目標値信号
106 の範囲は0〜VM である。なお、説明の簡略化のた
め、信号下限値は0としているが、その他の値でもよ
い。
【0036】SAW波補正部22は、リセットパルス105
が入力され、後述するようなSAW波補正パルス202 を
生成し、コンデンサCを介してSAW波生成器5に入力
する。遅延器23は、外部同期のためのリセットパルス10
5 が入力され、後述するような遅延リセットパルス201
を生成してSAW波生成器5に入力する。すなわち本実
施例では、SAW波生成器5は遅延リセットパルス201
によって外部同期される。
【0037】SAW波生成器5は、遅延リセットパルス
201 に同期しかつSAW波補正パルス202 によって、鋸
歯状波のSAW波を補正することによって補正後SAW
波204 を生成し、PWM生成器4に搬送波として入力す
る。この補正後SAW波204は、どのような回路条件ま
たは外部同期信号などに対しても少なくとも一定の飽和
期間を有し得る。
【0038】本実施例では、以上のような閉ループを構
成することにより直流電圧出力を目標値に制御する。次
に、本実施例による補正後SAW波204 に関して、回路
構成図及びタイミングチャートを用いて説明する。図7
は、本実施例における補正後SAW波を生成するための
回路構成図である。
【0039】SAW波生成器5は、カレントミラー部1
1、リセット部12及びリミッタ部13から成り、PWM生
成器4、比較器7及び信号上限値生成器9が接続されて
いる。比較器7はリミッタ14を含んで成る。図7の回路
が図2の従来例と異なるのは、リセット部12のnpn
形トランジスタQ1 のベースには遅延器23が接続され、
コンデンサCのカレントミラー部11が接続されている端
子Vx とは反対側の端子Vy にはSAW波補正部22が接
続される点である。SAW波補正部22内では、波形整形
器31とバッファ32とが接続されている。外部同期のため
のリセットパルス105 は遅延器23及びSAW波補正部22
に入力される。
【0040】カレントミラー部11は、pnp形トランジ
スタであるQ2 及びQ3 を備える。Q2 及びQ3 のベー
スは互いに接続されかつQ3 のベース−コレクタ間は短
絡されており、カレントミラー回路が構成される。Q2
及びQ3 のエミッタには外部より安定化された制御回路
用電源Vccが供給される。Q2 のコレクタにはコンデン
サCが端子Vx で接続され、Q3 のコレクタには抵抗R
が接続される。コンデンサCの端子Vx とは反対側にあ
る端子Vy にはSAW波補正部22のバッファ32が接続さ
れている。
【0041】SAW波補正部22内では、波形整形器31
と、前述のバッファ32とが接続されており、外部同期の
ためのリセットパルス105 が入力される。波形整形器31
は、V ccを制御回路用電源とするモノマルチバイブレー
タ33と、抵抗R2及びR3で構成される分圧器34とを備
える。リセット部12はnpn形トランジスタであるQ1
で構成される。Q1 のエミッタは接地され、ベースには
遅延器23が接続される。
【0042】遅延器23は、例えばCMOSインバータ又
はモノマルチバイブレータ等で構成され、外部同期のた
めのリセットパルス105 が入力される。リミッタ部13は
pnp形トランジスタQ4 、npn形トランジスタQ5
及び抵抗R1 を備える。Q5 のエミッタはQ4 のベース
及び抵抗R1 が接続され、Q5のベースには信号上限値
生成器9が接続され、Q5 のコレクタには制御回路用電
源Vccが供給される。Q4 のコレクタは接地され、エミ
ッタは端子Vx に接続される。
【0043】続いて、図7の回路の動作の概略を説明す
る。遅延器23は、外部同期のためのリセットパルス105
を微小な一定時間(以下、遅延期間Ts と呼ぶ)である
遅延期間Ts だけ遅延させて遅延リセットパルス201 を
生成し、SAW波生成器5内にあるリセット部12のnp
n形トランジスタQ 1 のベースに入力する。すなわち本
実施例では、SAW波生成器5は遅延リセットパルス20
1 によってリセットされる。
【0044】SAW波補正部22にリセットパルス105 が
入力されると、モノマルチバイブレータ33はSAW波補
正パルス202 の時間幅TC (以下、重畳パルス期間と呼
ぶ)を決定し、分圧器34はSAW波補正パルス202 の電
圧振幅VC (以下、重畳パルス振幅と呼ぶ)を決定す
る。この波形をバッファ32によって低インピーダンス化
し、SAW波補正パルス202 を生成する。
【0045】SAW波のスロープ部分の生成原理の概略
は次の通りである。Q3 のベース- エミッタ間の電圧を
BEとする。抵抗Rには、Q3 を介して一定電圧(VCC
−VBE)が印加されており、一定電流(VCC−VBE)/
Rが流れる。この電流値はカレントミラー部11における
カレントミラー動作によりQ2 に伝達され、従ってコン
デンサCに一定電流を流すことになる。この一定電流に
よってコンデンサCは充電され、式(1) に示されるよう
にコンデンサCの電位すなわち端子Vx の電位は時間に
比例して上昇する。
【0046】
【数1】
【0047】リミッタ部13のQ5 のベースには信号上限
値生成器9で生成された信号上限値VM が印加されてお
り、コンデンサCの端子Vx の電位が信号上限値VM
達するとQ4 が導通するので、リミッタ部13はこの信号
上限値VM でリミットをかけることになる。外部同期の
ための遅延リセットパルス201 によってリセット部12の
1 がオンすると、コンデンサCに充電された電荷はQ
1 を介して放電され、コンデンサCの充電電圧は0ボル
トになる。すなわち端子Vx の電位は0ボルトになる。
遅延リセットパルス201 が解除されてQ1 がオフする
と、コンデンサCは再び充電される。
【0048】コンデンサCの端子Vy にはSAW波補正
部22が接続されているので、前述のように生成されたS
AW波にはSAW波補正パルス202 が印加されることに
なる。以上の動作が繰り返されることによって、外部同
期した補正後SAW波204 が生成される。
【0049】図8は、本実施例における補正後SAW波
204 の生成を説明する図である。なおこれ以降、特に明
記しない限りは、補正前のSAW波が飽和期間を持たな
い場合についての説明である。図8(a) に示すように、
リセットパルス105 のリセット期間を時刻t10〜t1
3の間とすると、遅延器23は、リセットパルス105 の立
ち上りエッジの時刻t10から遅延期間Ts (=t10
〜t11)だけリセットパルス105 を微小に遅延させ、
図8(b) に示されるような遅延リセットパルス201 を生
成し、SAW波生成器5内のリセット部12のnpn形ト
ランジスタQ1 のベースに入力する。すなわち、SAW
波生成器5のリセット期間は時刻t11〜t14の間と
なる。
【0050】一方、SAW波補正部22の波形整形器31及
びバッファ32は、図8(c) に示すような、重畳パルス期
間がTC であり重畳パルス振幅がVC であるようなSA
W波補正パルス202 を生成する。従って、リセットパル
ス105 の立ち上りエッジの時刻t10から重畳パルス期
間TC 経過後の時刻t12までがSAW波補正パルス20
2 のパルス幅となる。
【0051】SAW波補正パルス202 は、コンデンサC
を介してSAW波生成器5に入力される。SAW波生成
器5は、遅延リセットパルス201 、SAW波補正パルス
202及び信号上限値VM より図8(d) に示されるような
補正後SAW波204 を生成する。次に、SAW波補正パ
ルス202 がコンデンサCに印加されて補正後SAW波20
4 が生成される原理について概念的に説明する。
【0052】図9は、本実施例による補正前SAW波30
1 のスロープ部分の傾きが小さい場合における補正後S
AW波204 の生成を説明する概念図である。この図にお
いて時刻t10、t11、t12及びt14、並びにS
AW波補正パルス202 は、図8に示されたものとそれぞ
れ同一である。この図における補正前SAW波301 は、
スロープ部分の傾きが小さいく信号上限値VM に達する
前にリセットされるので飽和時間がない。
【0053】SAW波生成器5から出力される補正後S
AW波204 を図9(c) に示す。SAW波生成器5はコン
デンサCの端子Vy の電位が一定である場合、図9(a)
の補正前SAW波301 を発生する。SAW波補正部22は
図9(a) のSAW波補正パルス202 を発生する。図9
(b) は、図9(a) の補正前SAW波301 とSAW波補正
パルス202 とを矢印Pのように合成した波形を概念的に
示す。信号上限値VM を越えた部分は図7のリミット部
13により信号上限値VM に制限される。また図7のリセ
ット部12に入力される時刻t11を立ち上りエッジとす
る遅延リセットパルス201 によりリセットされる。従っ
て、図9(c) に示すような時刻t10〜t11の期間、
すなわち遅延時間Ts の期間だけ飽和期間を有するよう
な補正後SAW波204 が発生する。モノマルチバイブレ
ータ33によって決定される重畳パルス期間TC の値は、
SAW波補正パルス202 の立ち下がりエッジの時刻t1
2が時刻t11〜t14の間に入るよう式(2) のように
選択する。
【0054】
【数2】
【0055】つまり式(2) を換言すると、重畳パルス期
間TC は遅延期間Ts 以上、遅延期間Ts と遅延リセッ
トパルス201 のパルス幅の和未満ということになる。ま
た、後述するように、遅延器23の微小遅延時間である時
刻t10〜t11の時間幅、すなわち遅延期間Ts が最
小である場合に電源の利用率は最も良くなるが、この最
小の遅延期間Ts は、降圧形DC−DCコンバータ21
で使用する電力スイッチ素子の最小スイッチング時間と
なる。
【0056】図7の分圧器34によって決定される電圧振
幅Vc の値は、想定する補正前SAW波301 のスロープ
部分の傾きが小さいときでも、補正後SAW波204 が時
刻t10〜t11の間において信号上限値に達して飽和
期間となるように選択する。このような補正後SAW波
204 を用いてPWM信号103 を生成し、電力スイッチ素
子2を制御してスイッチ出力101 を生成する。
【0057】図10は本実施例による生成されるスイッ
チ出力101 及び直流出力電圧Voutを示す図であり、図
11は目標値信号106 が信号上限値VM 付近にある場合
に生成されるスイッチ出力101 及び直流出力電圧Vout
を示す図である。図10(a) はリセットパルス105 を、
図10(b) は遅延リセットパルス201 を、図10(c) は
SAW波補正パルス202 を、図10(d) は補正後SAW
波204 及び目標値信号106 を示すが、それぞれの詳細に
ついては図8及び図9を参照して説明した通りである。
図10(e) はスイッチ出力101 と、1点鎖線で表される
直流出力電圧Vout を示す。
【0058】図11(a) に示すように目標値信号106 が
信号上限値VM 付近にある場合、すなわち目標値信号10
6 がV5 とVM との間にある場合、スイッチ出力101 は
図11(b) に示すように遅延期間Ts の間だけ0Vであ
る。このとき直流出力電圧V out は直流入力電圧Vin
対して最も近い値、すなわち最大値V4 となる。図12
は目標値信号106 と直流出力電圧Vout との関係を表す
図である。直流出力電圧Vout の最大値V4 は、図11
に示されるように目標値信号106 がV5とVM との間に
ある場合に得られる。
【0059】また、図5で説明したように、直流出力電
圧Vout の最小値V1 はリセットパルス幅に対応するも
のであり、SAW波のスロープ部分の傾きには依存しな
い。このように補正後SAW波のスロープの傾きが小さ
い場合、すなわち、従来例においては飽和期間が存在し
ない図5(b) のような場合でも、本実施例の遅延期間T
s により、正常なPWM信号103 を確保することがで
き、電力スイッチ素子2の破壊を避けるようなDC−D
Cコンバータの設計が可能である。
【0060】以上、補正前SAW波301 のスロープの傾
きが小さく、飽和期間が存在しない場合について説明を
したが、次に、補正前SAW波301 のスロープ部分の傾
きが中程度以上であるような場合について、図13及び
14を用いて説明する。これらの図において、時刻t1
0、t11、t12及びt14、信号上限値VM 、並び
にSAW波補正パルス202 は図9のそれぞれと同一であ
るとする。
【0061】図13は、本実施例による補正前SAW波
301 のスロープ部分の傾きが大きい場合における補正後
SAW波204 の生成を説明する概念図である。ここで、
図13(a) に示されるように、補正前SAW波301 は信
号上限値VM に達した時点、すなわち時刻t09で信号
上限値VM に維持され、遅延リセットパルス201 で時刻
t12にリセットされるものと仮定する。すなわちt0
9<t10<t11であるものとする。
【0062】SAW波補正パルス202 のコンデンサCの
端子Vy の印加により、図13(b)に示すように、補正
前SAW波301 は重畳パルス振幅VC だけ電圧が矢印P
のように重畳され信号上限値VM を越える。信号上限値
M を越えた部分はリミッタ部13により信号上限値VM
に制限される。またリセット部12に入力される時刻t1
1を立ち上りエッジとする遅延リセットパルス201 によ
りリセットされる。従って、図13(c) に示すような補
正後SAW波204 となる。よってこのような場合は、S
AW波補正パルス202 を重畳しても飽和期間は変わらな
い。
【0063】図14は、本実施例による補正前SAW波
301 のスロープ部分の傾きが中程度である場合における
補正後SAW波204 の生成を説明する概念図である。こ
こで、図14(a) に示されるように、補正前SAW波30
1 は信号上限値VM に達した時点、すなわち時刻t09
で信号上限値VM に維持され、遅延リセットパルス201
で時刻t12にリセットされるものと仮定する。すなわ
ちt10<t09<t11であるとする。
【0064】SAW波補正パルス202 のコンデンサCの
端子Vy の印加により、図14(b)に示すように、補正
前SAW波301 は重畳パルス振幅VC だけ電圧が矢印P
のように重畳され信号上限値VM を越える。信号上限値
M を越えた部分はリミッタ部13により信号上限値VM
に制限される。またリセット部12に入力される時刻t1
1を立ち上りエッジとする遅延リセットパルス201 によ
りリセットされる。従って、図14(c) に示すような補
正後SAW波204 となる。よってこのような場合は、S
AW波補正パルス202 を重畳すると飽和期間はt10〜
t09の微小な期間だけ増加するのみである。
【0065】従って、本実施例によれば、PWM信号の
搬送波としてのSAW波は、そのスロープ部分の傾きが
どのような場合であっても少なくとも遅延期間Ts に相
当する飽和時間を有するので、正常なPWM信号を得る
ことができ、電力スイッチ素子2の破壊を避けるような
DC−DCコンバータの設計が可能である。また、本実
施例によれば、電源の利用率を最大にするためには、遅
延期間Tsを最小に設定すれば良く、すなわち遅延期間
s を降圧形DC−DCコンバータ21で使用する電力
スイッチ素子の最小スイッチング時間に設定すればよ
い。従って、以上を考慮しつつSAW波生成器の時定数
要素C及びRの設定をすれば、外部リセット周期あるい
は回路条件等の、いかなる変動要因に対しても安定した
スイッチング動作の範囲を拡大することができ、特にス
イッチング素子の特性の限界まで使用することにより、
入力電源の利用率を拡大することができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スイッチングレギュレータ方式のDC−DCコンバータ
における直流入力電圧の利用率を最大にすることができ
るので、所望の直流出力電圧の範囲を確保するために、
構成部品のバラツキあるいは外部同期周期の変動を考慮
して入力する直流電圧を高めるというような必要がなく
なる。従って、構成部品の耐圧又は価格の低減、並びに
形状寸法の縮小を図ることができる。
【0067】また、例えばCRT(Cathode Ray Tube)モ
ニタテレビは水平偏向回路用DC−DCコンバータを有
するが、このDC−DCコンバータは外部より入力され
る種々の水平同期信号に同期して動作する。従来技術で
はSAW波に飽和期間がないような場合すなわち水平同
期信号の周期が短いような場合は、動作不可能であった
りあるいは強制的に別の長周期の水平同期信号と入れ替
える必要があり、このような入力映像信号の画面表示は
不可能であったが、本発明によればDC−DCコンバー
タを動作させることが可能であり、画面表示が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】外部同期形のSAW波生成器を用いたスイッチ
ングレギュレータ方式の降圧形DC−DCコンバータの
従来例を示す図である。
【図2】図1のSAW波生成器の基本回路図である。
【図3】PWM信号により生成される電力スイッチ出力
及び直流出力電圧の関係を示す図である。
【図4】図1の回路における、基準信号とSAW波との
関係に対する直流出力電圧の変化を説明する図である。
【図5】SAW波生成器の時定数要素C及びRの設定を
説明する図である。
【図6】本発明を外部同期形のSAW波生成器を用いた
スイッチングレギュレータ方式の降圧形DC−DCコン
バータに適用した実施例を示す図である。
【図7】本実施例における補正後SAW波を生成するた
めの回路構成図である。
【図8】本実施例における補正後SAW波の生成を説明
する図である。
【図9】本実施例による補正前SAW波のスロープ部分
の傾きが小さい場合における補正後SAW波の生成を説
明する概念図である。
【図10】本実施例による生成される電力スイッチ出力
及び直流出力電圧を示す図である。
【図11】本実施例において、基準信号が信号上限値付
近にある場合に生成される電力スイッチ出力及び直流出
力電圧Vを示す図である。
【図12】本実施例における基準信号と直流出力電圧と
の関係を表す図である。
【図13】本実施例による補正前SAW波のスロープ部
分の傾きが大きい場合における補正後SAW波の生成を
説明する概念図である。
【図14】本実施例による補正前SAW波のスロープ部
分の傾き中程度である場合における補正後SAW波の生
成を説明する概念図である。
【符号の説明】
2…電力スイッチ素子 3…平滑器 4…PWM生成器 8…基準信号生成器 9…信号上限値生成器 21…本発明によるDC−DCコンバータ 22…SAW波補正部 23…遅延器 33…マルチバイブレータ 34…分圧器 101 …スイッチ出力 103 …PWM信号 104 …SAW波 105 …リセットパルス 106 …目標値信号 201 …遅延リセットパルス 202 …SAW波補正パルス 204 …補正後SAW波 301 …補正前SAW波 R…抵抗 C…コンデンサ Tc …重畳パルス幅 Vc …重畳パルス振幅 VM …信号上限値

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流入力を断続してスイッチ出力を得る
    ためのスイッチング手段と、 前記スイッチ出力を平滑して直流出力を得るための平滑
    回路と、 前記スイッチング手段を制御するPWM信号を生成する
    ためのPWM信号生成回路であって、前記直流出力を所
    望の目標電圧値に制御するための目標値信号と、搬送波
    とを比較して前記PWM信号を生成するPWM信号生成
    回路と、 前記目標値信号を生成するための目標値信号生成回路
    と、 正常な前記PWM信号を得るために、前記目標値信号及
    び前記搬送波のレベルの範囲を規定する範囲規定信号を
    生成する範囲規定信号生成回路とを含んで成るスイッチ
    ング電源回路において、 前記搬送波は、鋸歯状波の頂上部分に、所定のパルス幅
    及びパルス振幅を有する補正パルス信号を重畳すること
    によって、前記範囲規定信号を必ず超過するような飽和
    期間を有することを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 【請求項2】 前記搬送波を生成する搬送波生成回路で
    あって、該搬送波生成回路は前記鋸歯状波を生成するた
    めの時定数要素としてコンデンサ及び抵抗を備え、前記
    コンデンサを介して入力された前記補正パルス信号が前
    記鋸歯状波に重畳されて前記搬送波を生成する搬送波生
    成回路とを備える請求項1に記載のスイッチング電源回
    路。
  3. 【請求項3】 外部入力パルス信号を微小な遅延時間だ
    け遅延して遅延パルス信号を生成する遅延パルス信号生
    成回路と、 前記補正パルス信号を生成するための補正パルス信号生
    成回路であって、前記補正パルス信号は、その立ち上り
    エッジが前記外部入力パルス信号の立ち上りエッジに同
    期しており、前記所定のパルス幅は、前記遅延時間以上
    でありかつ前記遅延時間と前記遅延パルス信号のパルス
    幅との和未満であり、前記所定のパルス振幅は、前記搬
    送波が前記範囲規定信号を必ず超過するのに十分な大き
    さである補正パルス信号生成回路とをさらに備え、 前記鋸歯状波は前記遅延パルスに同期する請求項2に記
    載のスイッチング電源回路。
  4. 【請求項4】 前記遅延時間は前記スイッチング手段に
    おける最小のスイッチング動作期間である請求項3に記
    載のスイッチング電源回路。
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