JP2017139946A - スイッチング電源回路、負荷駆動装置、液晶表示装置 - Google Patents

スイッチング電源回路、負荷駆動装置、液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】負荷変動に依ることなくスロープ補償比やPWMゲインを一定に維持する。【解決手段】スイッチング電源回路100は、出力トランジスタN1を用いてコイル電流ILを駆動することにより入力電圧Viから出力電圧Voを生成するスイッチング出力部110と、出力トランジスタN1のオン/オフ制御を行うスイッチング制御部120と、を有する。スイッチング制御部120は、基準スロープ電圧V1を生成する基準スロープ電圧生成部128と、スイッチ電流Is(延いてはコイル電流IL)に応じたセンス電圧V2を所定のタイミングでラッチすることにより保持センス電圧V2を生成するセンス電圧保持部12Eと、基準スロープ電圧V1と保持センス電圧V2とを足し合わせてスロープ電圧Vslpを生成する電圧加算部129と、を含み、スロープ電圧Vslpを用いて出力トランジスタN1のオンデューティを決定する。【選択図】図7

Description

本発明は、スイッチング電源回路、負荷駆動装置、及び、液晶表示装置に関する。
従来より、様々なアプリケーションの電源手段として、スイッチング電源回路(例えば入力電圧を昇圧して出力電圧を生成する昇圧型のスイッチング電源回路)が広く一般に利用されている。なお、スイッチング電源回路の制御方式としては、出力電圧とコイル電流の双方に応じた帰還制御を行う電流モード制御方式などを挙げることができる。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1及び特許文献2を挙げることができる。
特開2010−220355号公報 特開2015−166870号公報
しかしながら、電流モード制御方式のスイッチング電源回路では、負荷変動に伴ってスロープ補償比やPWM[pulse width modulation]ゲインが変動してしまう、という課題があった。
また、従来における昇圧型のスイッチング電源回路では、そのラインレギュレーション特性やラインステップ特性(ライントランジェント特性)について、更なる改善の余地があった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者によって見出された上記の課題に鑑み、負荷変動に依ることなくスロープ補償比やPWMゲインを一定に維持することのできるスイッチング電源回路、ないしは、ラインレギュレーション特性やラインステップ特性の良い昇圧型のスイッチング電源回路を提供することも目的とし、さらには、これを用いた負荷駆動装置及び液晶表示装置を提供することを目的とする。
本明細書中に開示されているスイッチング電源回路は、出力トランジスタを用いてコイル電流を駆動することにより入力電圧から出力電圧を生成するスイッチング出力部と、前記出力電圧またはこれに応じた帰還電圧と所定の基準電圧とが一致するように前記出力トランジスタのオン/オフ制御を行うスイッチング制御部と、を有し、前記スイッチング制御部は、基準スロープ電圧を生成する基準スロープ電圧生成部と、前記コイル電流に応じたセンス電圧を所定のタイミングでラッチすることにより保持センス電圧を生成するセンス電圧保持部と、前記基準スロープ電圧と前記保持センス電圧とを足し合わせてスロープ電圧を生成する電圧加算部と、を含み、前記スロープ電圧を用いて前記出力トランジスタのオンデューティを決定する構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成るスイッチング電源回路において、前記センス電圧保持部は、第1端が前記センス電圧の入力端に接続されて第2端が前記保持センス電圧の出力端に接続されたスイッチと、第1端が前記保持センス電圧の出力端に接続されて第2端が接地端に接続されたキャパシタと、前記スイッチのオン/オフ制御を行う制御部と、を含む構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第1の構成から成るスイッチング電源回路において、前記センス電圧保持部は、第1端が前記センス電圧の入力端に接続された第1スイッチと、第1端が前記第1スイッチの第2端に接続されて第2端が前記保持センス電圧の出力端に接続された第2スイッチと、第1端が前記第1スイッチの第2端に接続されて第2端が接地端に接続された第1キャパシタと、第1端が前記保持センス電圧の出力端に接続されて第2端が接地端に接続された第2キャパシタと、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの相補的なオン/オフ制御を行う制御部と、を含む構成(第3の構成)としてもよい。
また、上記第1〜第3いずれかの構成から成るスイッチング電源回路において、前記スイッチング制御部は、所定の基準周波数でクロック信号を生成するクロック信号生成部をさらに含み、前記センス電圧保持部は、前記クロック信号に同期して動作する構成(第4の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第4いずれかの構成から成るスイッチング電源回路において、前記スイッチング制御部は、前記出力電圧または前記帰還電圧と前記基準電圧との差分値に応じた誤差電圧を生成するエラーアンプと、前記誤差電圧と前記スロープ電圧とを比較して比較信号を生成するコンパレータと、をさらに含み、前記比較信号に応じて前記出力トランジスタのオンデューティを決定する構成(第5の構成)にするとよい。
また、上記第5の構成から成るスイッチング電源回路において、前記スイッチング制御部は、所定のパルス周期でセット信号のパルス生成を行うセット信号生成部と、前記セット信号と前記比較信号に応じたリセット信号の入力を受け付けてパルス幅変調信号を出力するRSフリップフロップと、前記パルス幅変調信号の入力を受け付けて前記出力トランジスタのオン/オフ制御信号を出力するドライバと、をさらに含む構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第6の構成から成るスイッチング電源回路において、前記スイッチング制御部は、前記セット信号にパルスが生成されてから最大オン時間が経過した時点で最大デューティ設定信号のパルス生成を行う最大デューティ設定部と、前記比較信号と前記最大デューティ設定信号を論理合成して前記リセット信号を生成する論理ゲートと、をさらに含む構成(第7の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第7いずれかの構成から成るスイッチング電源回路において、前記スイッチング出力部は、昇圧型、降圧型、または、昇降圧型である構成(第8の構成)にするとよい。
また、本明細書中に開示されている負荷駆動装置は、上記第1〜第8いずれかの構成から成るスイッチング電源回路と、前記スイッチング電源回路から電力供給を受けて負荷を駆動するドライバと、を有する構成(第9の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されている液晶表示装置は、上記第9の構成から成る負荷駆動装置と、前記負荷駆動装置の負荷として駆動される液晶表示パネルと、を有する構成(第10の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されているスイッチング電源回路は、出力トランジスタをオン/オフさせて入力電圧を昇圧することにより出力電圧を生成するスイッチング出力部と、前記出力トランジスタのオン/オフ制御を行うスイッチング制御部とを有し、前記スイッチング制御部は、前記出力電圧またはこれに応じた帰還電圧と所定の基準電圧との差分値に応じた誤差電圧を生成するエラーアンプと、スロープ電圧を生成するスロープ電圧生成部と、前記誤差電圧と前記スロープ電圧とを比較して前記出力トランジスタのオンデューティを決定するコンパレータと、を含み、前記スロープ電圧生成部は、前記入力電圧と前記出力電圧との差の逆数に応じて前記スロープ電圧の傾きを変化させる構成(第11の構成)とされている。
なお、上記第11の構成から成るスイッチング電源回路において、前記スロープ電圧生成部は、前記入力電圧と前記出力電圧との差の逆数に応じてその傾きが変化するスロープ電流を生成するスロープ電流源と、前記スロープ電流を前記スロープ電圧に変換する抵抗と、を含む構成(第12の構成)にするとよい。
また、上記第12の構成から成るスイッチング電源回路において、前記スロープ電流源は、前記入力電圧と前記出力電圧との差の逆数に応じた充電電流を生成する充電電流生成部と、前記充電電流によって充電されるキャパシタと、前記キャパシタの充放電を切り替える充放電スイッチと、前記キャパシタの充電電圧を前記スロープ電流に変換する電圧/電流変換部と、を含む構成(第13の構成)にするとよい。
また、上記第13の構成から成るスイッチング電源回路において、前記充電電流生成部は、所定の第1電流を生成する第1電流源と、前記入力電圧と前記出力電圧との差に比例した第2電流を生成する第2電流源と、前記第1電流及び前記第2電流をそれぞれ対数変換して第1対数電圧及び第2対数電圧を生成する対数変換部と、前記第1対数電圧と前記第2対数電圧の差動入力を受けて前記充電電流を生成するトランスコンダクタンスアンプと、を含む構成(第14の構成)とされている。
また、上記第14の構成から成るスイッチング電源回路において、前記対数変換部は、前記第1電流を前記第1対数電圧に変換する第1ダイオードと、前記第2電流を前記第2対数電圧に変換する第2ダイオードと、を含む構成(第15の構成)とされている。
また、上記第11〜第15いずれかの構成から成るスイッチング電源回路において、前記スイッチング制御部は、所定のパルス周期でセット信号のパルス生成を行うセット信号生成部と、前記セット信号と前記コンパレータの比較結果に応じたリセット信号の入力を受け付けてパルス幅変調信号を出力するRSフリップフロップと、前記パルス幅変調信号の入力を受け付けて前記出力トランジスタのオン/オフ制御信号を出力するドライバと、をさらに含む構成(第16の構成)にするとよい。
また、上記第16の構成から成るスイッチング電源回路において、前記スイッチング制御部は、前記セット信号にパルスが生成されてから最大オン時間が経過した時点で最大デューティ設定信号のパルス生成を行う最大デューティ設定部と、前記コンパレータの比較信号と前記最大デューティ設定信号を論理合成して前記リセット信号を生成する論理ゲートと、をさらに含む構成(第17の構成)にするとよい。
また、上記第11〜第17いずれかの構成から成るスイッチング電源回路において、前記スイッチング出力部は、第1端が前記入力電圧の入力端に接続されたコイルと、前記コイルの第2端と接地端との間に接続された出力トランジスタと、前記コイルの第2端と前記出力電圧の出力端との間に接続された整流素子と、前記出力電圧の出力端と接地端との間に接続された出力キャパシタと、を含む構成(第18の構成)にするとよい。
また、本明細書中に開示されている負荷駆動装置は、上記第11〜第18いずれかの構成から成るスイッチング電源回路と、前記スイッチング電源回路から電力供給を受けて負荷を駆動するドライバと、を有する構成(第19の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されている液晶表示装置は、上記第19の構成から成る負荷駆動装置と、前記負荷駆動装置の負荷として駆動される液晶表示パネルを有する構成(第20の構成)とされている。
本明細書中に開示されている発明によれば、負荷変動に依ることなくスロープ補償比やPWMゲインを一定に維持することのできるスイッチング電源回路、ないしは、ラインレギュレーション特性やラインステップ特性の良い昇圧型のスイッチング電源回路を提供することが可能となり、さらには、これを用いた負荷駆動装置及び液晶表示装置を提供することが可能となる。
液晶表示装置の一構成例を示すブロック図 スイッチング電源回路の第1実施形態を示す回路図 デューティ制御の一例を示すタイミングチャート 第1実施形態におけるスロープ生成動作の第1例(軽負荷)を示す波形図 第1実施形態におけるスロープ生成動作の第2例(重負荷)を示す波形図 第1実施形態における周波数−PWMゲイン特性を示すゲイン線図 スイッチング電源回路の第2実施形態を示す回路図 センス電圧保持部の一構成例を示す回路図 センス電圧保持動作の一例を示すタイミングチャート センス電圧保持部の一変形例を示す回路図 第2実施形態におけるスロープ生成動作の第1例(軽負荷)を示す波形図 第2実施形態におけるスロープ生成動作の第2例(重負荷)を示す波形図 第2実施形態における周波数−PWMゲイン特性を示すゲイン線図 スイッチング電源回路の第3実施形態を示す回路図 オンデューティと昇圧比との相関図 スイッチング電源回路の第4実施形態を示す回路図 スロープ電圧の傾き調整動作を示す波形図 基準スロープ電圧生成部の一構成例を示す回路図 スロープ電流源の一構成例を示す回路図 充電電流生成部の一構成例を示す回路図 タブレット端末の外観図
<液晶表示装置>
図1は、液晶表示装置の一構成例を示すブロック図である。本構成例の液晶表示装置1は、液晶駆動装置10と液晶表示パネル20を有する。液晶駆動装置10は、不図示のホスト装置(マイコン等)から入力される映像信号Sinや各種コマンドに基づいて液晶表示パネル20の駆動制御を行う負荷駆動装置である。液晶表示パネル20は、液晶素子を画素として用いた映像出力手段であり、液晶駆動装置10の負荷として駆動される。
<液晶駆動装置>
引き続き、図1を参照しながら液晶駆動装置10について詳述する。本構成例の液晶駆動装置10は、システム電源部11と、タイミング制御部12と、レベルシフタ13と、ゲートドライバ14と、ソースドライバ15と、ガンマ電圧生成部16と、コモン電圧生成部17と、を含む。
システム電源部11は、入力電圧VIN(例えば+12V)の供給を受けて動作し、アナログ系電源電圧AVDD(例えば+17V)、ロジック系電源電圧VDD(例えば+3.3V、+1.8V、+1.2V)、正電源電圧VGH(例えば+28V)、及び、負電源電圧VGL(例えば−12V)をそれぞれ生成して装置各部に供給する。
タイミング制御部12は、ロジック系電源電圧VDDの供給を受けて動作し、ホスト装置から入力されるコマンドやデータに基づいて、液晶駆動装置10のタイミング制御(ゲートドライバ14の垂直同期制御やソースドライバ15の水平同期制御など)を行う。
レベルシフタ13は、正電源電圧VGHと負電源電圧VGLの供給を受けて動作し、タイミング制御部12から入力されるタイミング制御信号(垂直同期信号)をレベルシフトした上でゲートドライバ14に伝達する。
ゲートドライバ14は、正電源電圧VGHと負電源電圧VGLの供給を受けて動作し、レベルシフタ13から入力される垂直同期信号に基づいて、液晶表示パネル20のゲート信号G(1)〜G(y)を生成する。なお、ゲート信号G(1)〜G(y)は、液晶表示パネル20の液晶素子(液晶表示パネル20がアクティブマトリクス型である場合には、液晶素子にそれぞれ接続されたアクティブ素子のゲート端子)に供給される。
ソースドライバ15は、アナログ系電源電圧AVDDの供給を受けて動作し、不図示のホスト装置から入力されるデジタル(mビット)の映像信号Sinをアナログのソース信号S(1)〜S(x)に変換して、液晶ディスプレイパネル20の液晶素子(液晶表示パネル20がアクティブマトリクス型である場合には、液晶素子にそれぞれ接続されたアクティブ素子のソース端子)に供給する。
ガンマ電圧生成部16は、アナログ系電源電圧AVDDの供給を受けて動作し、n通り(ただしn=2−1)の階調電圧V(0)〜V(n)を生成してソースドライバ15に供給する。なお、階調電圧V(0)〜V(n)は、それぞれ、映像信号Sinのデータ値「0」〜「2−1」に一対一で対応している。
コモン電圧生成部17は、所定のコモン電圧VCを生成して液晶表示パネル20の液晶素子(液晶表示パネル20がアクティブマトリクス型である場合には、液晶素子にそれぞれ接続されたアクティブ素子のドレイン端子)に供給する。
<スイッチング電源回路(第1実施形態)>
図2は、システム電源部11に内蔵されるスイッチング電源回路の第1実施形態を示す回路図である。本実施形態のスイッチング電源回路100は、入力電圧Vi(例えば、入力電圧VINに相当)から所望の出力電圧Vo(例えば、アナログ系電源電圧AVDDに相当)を生成する回路部であり、スイッチング出力部110と、スイッチング制御部120を含む。
スイッチング出力部110は、出力トランジスタN1をオン/オフさせてコイル電流ILを駆動することにより入力電圧Viを昇圧して出力電圧Voを生成する昇圧型スイッチング出力段であり、出力トランジスタN1(本図の例では、Nチャネル型MOS[metal oxide semiconductor]電界効果トランジスタ)と、コイルL1と、整流ダイオードD1と、出力キャパシタCo1と、センス抵抗Rsと、を含む。
コイルL1の第1端は、入力電圧Viの入力端に接続されている。コイルL1の第2端は、出力トランジスタN1のドレイン及び整流ダイオードD1のアノードに接続されている。出力トランジスタN1のソースは、センス抵抗Rsの第1端に接続されている。センス抵抗Rsの第2端は、接地端に接続されている。センス抵抗Rsは、これに流れるスイッチ電流Is(=出力トランジスタN1のオン期間中に流れるコイル電流ILに相当)をセンス電圧V2(=Is×Rs)として取り出すための電流/電圧変換素子である。出力トランジスタN1のゲートは、スイッチング制御部120の出力端(=ゲート信号S4の出力端)に接続されている。整流ダイオードD1のカソードは、出力電圧Voの出力端と出力キャパシタCo1の第1端に接続されている。出力キャパシタCo1の第2端は、接地端に接続されている。
ただし、スイッチング出力部110の整流方式については、ダイオード整流方式に代えて同期整流方式を採用することもできる。その場合には、整流ダイオードD1を同期整流トランジスタに置換し、これを出力トランジスタN1と相補的にオン/オフすればよい。
スイッチング制御部120は、出力電圧Voに応じた帰還電圧Vfbと所定の基準電圧Vrefが一致するように出力トランジスタN1のオン/オフ制御を行う出力帰還回路部であり、デジタル/アナログ変換部121と、帰還電圧生成部122と、エラーアンプ123と、位相補償部124と、クロック信号生成部125と、セット信号生成部126と、最大デューティ設定部127と、基準スロープ電圧生成部128と、電圧加算部129と、コンパレータ12Aと、ORゲート12Bと、RSフリップフロップ12Cと、ドライバ12Dと、を含む。
デジタル/アナログ変換部121は、デジタルの基準電圧設定信号REFからアナログの基準電圧Vrefを生成する。
帰還電圧生成部122は、出力電圧Voの出力端と接地端の間に直列に接続された抵抗R1及びR2を含み、抵抗R1と抵抗R2との接続ノードから出力電圧Voを分圧した帰還電圧Vfb(={R2/(R1+R2)}×Vo)を出力する。ただし、出力電圧Voがスイッチング制御部120(特に、エラーアンプ123)の入力ダイナミックレンジに収まっている場合には、帰還電圧生成部122を省略し、帰還電圧Vfbとして出力電圧Voを直接受け付けても構わない。
エラーアンプ123は、電流出力型のトランスコンダクタンスアンプ(いわゆるgmアンプ)である。エラーアンプ123は、反転入力端(−)に入力される帰還電圧Vfbと非反転入力端(+)に入力される基準電圧Vrefとの差分値に応じて、位相補償部124を形成するキャパシタC1の充放電を行うことにより、誤差電圧Verrを生成する。なお、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefよりも低いときには、エラーアンプ123からキャパシタC1に向けて電流が流し込まれるので、誤差電圧Verrが上昇する。逆に、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefよりも高いときには、キャパシタC1からエラーアンプ123に向けて電流が引き抜かれるので、誤差電圧Verrが低下する。
位相補償部124は、エラーアンプ123の出力端と接地端との間に直列接続された抵抗R3とキャパシタC1を含む時定数回路であり、誤差電圧Verrの位相補償を行う。
クロック信号生成部125は、所定の基準周波数f0(=1/T0)でクロック信号CLKを生成する。
セット信号生成部126は、クロック信号CLKに同期してセット信号S1のパルス生成を行う。例えば、セット信号生成部126は、クロック信号CLKのmパルス毎にセット信号S1のパルス生成を行う。従って、セット信号S1のパルス周期T(=出力トランジスタN1のスイッチング周期T)は、m×T0となる。
最大デューティ設定部127は、クロック信号CLKに同期して最大デューティ設定信号S2bのパルス生成を行う。例えば、最大デューティ設定部127は、セット信号S1のパルス生成タイミングから起算してクロック信号CLKのnパルス目(ただしn<m)で最大デューティ設定信号S2bのパルス生成を行う。すなわち、最大デューティ設定部127は、セット信号S1にパルスが生成されてから最大オン時間Ton(max)(=n×T0)が経過した時点で、最大デューティ設定信号S2bにパルスを生成する。
基準スロープ電圧生成部128は、クロック信号CLKに同期して基準スロープ電圧V1を生成する。基準スロープ電圧V1は、例えば、セット信号S1のパルス生成タイミング(=クロック信号CLKの1パルス目)で上昇し始め、最大デューティ設定信号S2bのパルス生成タイミング(=クロック信号CLKのnパルス目)でゼロ値にリセットされる鋸波状のアナログ電圧である。ただし、基準スロープ電圧生成部128の構成は、これに限定されるものではなく、例えば、セット信号S1とパルス幅変調信号S3の双方に同期して基準スロープ電圧V1を生成するように構成してもよい。
電圧加算部129は、基準スロープ電圧V1とセンス電圧V2とを足し合わせてスロープ電圧Vslpを生成する。このように、基準スロープ電圧V1とセンス電圧V2とを足し合わせてスロープ電圧Vslpを生成し、これを用いて出力トランジスタN1のオンデューティを決定することにより、出力電圧Voとコイル電流ILの双方に応じた電流モード制御を実現することが可能となる。
コンパレータ12Aは、反転入力端(−)に入力される誤差電圧Verrと非反転入力端(+)に入力されるスロープ電圧Vslpとを比較して比較信号S2aを生成する。比較信号S2aは、誤差電圧Verrがスロープ電圧Vslpよりも高いときにローレベルとなり、誤差電圧Verrがスロープ電圧Vslpよりも低いときにハイレベルとなる。
ORゲート12Bは、比較信号S2aと最大デューティ設定信号S2bとの論理和信号をリセット信号S2として出力する。従って、リセット信号S2は、比較信号S2aと最大デューティ設定信号S2bの少なくとも一方がハイレベルであるときにハイレベルとなり、比較信号S2aと最大デューティ設定信号S2bの双方がローレベルであるときにローレベルとなる。
RSフリップフロップ12Cは、セット端(S)に入力されるセット信号S1とリセット端(R)に入力されるリセット信号S2に応じて出力端(Q)からパルス幅変調信号S3を出力する。パルス幅変調信号S3は、例えば、セット信号S1の立上りエッジでハイレベルにセットされ、リセット信号S2の立上りエッジでローレベルにリセットされる。
ドライバ12Dは、パルス幅変調信号S3の入力を受け付け、その電流能力を増強することにより出力トランジスタN1のゲート信号S4(出力トランジスタN1のオン/オフ制御信号に相当)を生成し、これを出力トランジスタN1のゲートに出力する。出力トランジスタN1は、ゲート信号S4がハイレベルであるときにオンし、ゲート信号S4がローレベルであるときにオフする。
<基本動作(昇圧動作)>
まず、スイッチング電源回路100の基本動作(昇圧動作)について説明する。出力トランジスタN1がオンされると、コイルL1には出力トランジスタN1を介して接地端に向けたコイル電流IL(=スイッチ電流Is)が流れ、その電気エネルギが蓄えられる。このとき、整流ダイオードD1のアノードに現れるスイッチ電圧Vswは、出力トランジスタN1を介してほぼ接地電圧まで低下する。従って、整流ダイオードD1が逆バイアス状態となるので、出力キャパシタCo1から出力トランジスタN1に向けて電流が流れ込むことはない。
一方、出力トランジスタN1がオフされると、コイルL1に生じた逆起電力により、そこに蓄積されていた電気エネルギが電流として放出される。このとき、整流ダイオードD1は順バイアス状態となるため、整流ダイオードD1を介して流れるコイル電流ILは、出力電流Ioutとして出力電圧Voの出力端から負荷(ソースドライバ15やガンマ電圧生成部16)に流れ込むと共に、出力キャパシタCo1を介して接地端にも流れ込み、出力キャパシタCo1が充電される。上記の動作が繰り返されることにより、負荷には、入力電圧Viを昇圧した出力電圧Voが供給される。
<デューティ制御>
図3は、誤差電圧Verrに応じたデューティ制御の一例を示すタイミングチャートであり、上から順に、クロック信号CLK、セット信号S1、誤差電圧Verr及びスロープ電圧Vslp、比較信号S2a、最大デューティ設定信号S2b、リセット信号S2、及び、パルス幅変調信号S3が描写されている。
本図の例では、クロック信号CLKの16パルス毎に、セット信号S1のパルスが生成されている。セット信号S1がハイレベルに立ち上がると、パルス幅変調信号S3がハイレベルにセットされるので、出力トランジスタN1がオンとなる。また、このとき、スロープ電圧Vslpは、所定の傾きを持って上昇し始める。
その後、スロープ電圧Vslpが誤差電圧Verrよりも高くなると、比較信号S2aがハイレベルに立ち上がり、延いては、リセット信号S2がハイレベルに立ち上がる。その結果、パルス幅変調信号S3がローレベルにリセットされるので、出力トランジスタN1がオフとなる。
なお、誤差電圧Verrが高いほどスロープ電圧Vslpとの交差タイミングが遅くなる。従って、パルス幅変調信号S3のハイレベル期間(=出力トランジスタN1のオン期間Ton)が長くなり、延いては、出力トランジスタN1のオンデューティDon(=スイッチング周期Tに占めるオン期間Tonの割合、Don=Ton/T)が大きくなる。
逆に、誤差電圧Verrが低いほどスロープ電圧Vslpとの交差タイミングが早くなる。従って、パルス幅変調信号S3のハイレベル期間が短くなり、延いては、出力トランジスタN1のオンデューティDonが小さくなる。
このように、スイッチング電源回路100では、誤差電圧Verrとスロープ電圧Vslpとの比較結果に応じて出力トランジスタN1のオンデューティDonを決定することにより、入力電圧Viから所望の出力電圧Voが生成される。
ただし、誤差電圧Verrが高くなり過ぎた結果、比較信号S2aがハイレベルに立ち上がるよりも先に、最大デューティ設定信号S2bのパルス生成が行われた場合には、その時点でリセット信号S2がハイレベルに立ち上がり、出力トランジスタN1がオフとなる。すなわち、出力トランジスタN1のオン期間Tonには、所定の上限値(=最大オン時間Ton(max))が設定されている。
<スロープ生成動作>
図4は、第1実施形態におけるスロープ生成動作の第1例(軽負荷状態または無負荷状態、例えばIout=0A)を示す波形図である。本図の横軸は、出力トランジスタN1がオンされてからの経過時間tを示しており、本図の縦軸は、基準スロープ電圧V1(一点鎖線)、センス電圧V2(二点鎖線)、スロープ電圧Vslp(実線)、及び、誤差電圧Verr(破線)それぞれの電圧値を示している。
基準スロープ電圧V1は、出力トランジスタN1のオンタイミング(t=0)以降、所定の傾きα[V/t]で上昇していく。従って、時刻t1(=スロープ電圧Vslpと誤差電圧Verrとの交差タイミング)における基準スロープ電圧V1の電圧値は、V1=α×t1となる。
一方、センス電圧V2は、出力トランジスタN1のオンタイミング(t=0)以降、スイッチ電流Isに応じた傾きβ[V/t]で上昇していく。なお、無負荷状態では、スイッチ電流Isが0Aから漸増していくので、センス電圧V2も0Vから上昇していく。すなわち、無負荷状態では、センス電圧V2のDC成分(=V2DC)が0Vとなる。従って、時刻t1におけるセンス電圧V2の電圧値は、V2=β×t1となる。
スロープ電圧Vslpは、先にも述べたように、基準スロープ電圧V1とセンス電圧V2を足し合わせて生成される。従って、時刻t1におけるスロープ電圧Vslpの電圧値は、Vslp=V1+V2=(α+β)×t1となる。
図5は、第1実施形態におけるスロープ生成動作の第2例(重負荷状態、例えばIout=1A)を示す波形図である。なお、先の図4と同様、本図の横軸は、出力トランジスタN1がオンされてからの経過時間tを示しており、本図の縦軸は、基準スロープ電圧V1(一点鎖線)、センス電圧V2(二点鎖線)、スロープ電圧Vslp(実線)、及び、誤差電圧Verr(破線)それぞれの電圧値を示している。
先にも述べたように、基準スロープ電圧V1は、出力トランジスタN1のオンタイミング(t=0)以降、所定の傾きα[V/t]で上昇していく。従って、時刻t2(=スロープ電圧Vslpと誤差電圧Verrとの交差タイミングであり、ここではt1<t2)における基準スロープ電圧V1の電圧値は、V1=α×t2となる。
一方、センス電圧V2は、出力トランジスタN1のオンタイミング(t=0)以降、スイッチ電流Isに応じた傾きβ[V/t]で上昇していく。なお、重負荷状態では、出力トランジスタN1のオンと同時に、スイッチ電流Isが出力電流Ioutに応じた電流値まで急増し、その後、時間の経過と共にさらに漸増していく。そのため、センス電圧V2は、出力電流Ioutに応じたDC成分(=V2DC)を持つことになる。従って、時刻t2におけるセンス電圧V2の電圧値は、V2=β×t2+V2DCとなる。
スロープ電圧Vslpは、先にも述べたように、基準スロープ電圧V1とセンス電圧V2とを足し合わせて生成される。従って、時刻t2におけるスロープ電圧Vslpの電圧値は、Vslp=V1+V2=(α+β)×t2+V2DCとなる。
このように、基準スロープ電圧V1とセンス電圧V2とを足し合わせてスロープ電圧Vslpを生成し、これを用いて出力トランジスタN1のオンデューティを決定することにより、出力電圧Voとコイル電流ILの双方に応じた電流モード制御を実現することが可能となる。
ただし、スロープ電圧Vslpには、負荷の重さ(=出力電流Ioutの大きさ)に応じたセンス電圧V2のDC成分(=V2DC)だけでなく、経過時間tに依存するセンス電圧V2のAC成分(=β×t)が含まれている。
そのため、負荷変動に応じて出力トランジスタN1のオンデューティDonが変化すると、誤差電圧Verrとスロープ電圧Vslpとの交差タイミングにおいて、スロープ電圧Vslpに含まれるセンス電圧V2のAC成分(=β×t)にも変化が生じてしまう。例えば、図4及び図5で示したように、時刻t1におけるセンス電圧V2のAC成分(=β×t1)と、時刻t2におけるセンス電圧V2のAC成分(=β×t2)との間には、経過時間tの違いにより、意図しない電圧差(=β×(t2−t1))が生じてしまう。
また、負荷変動に応じて傾きβ自体が変動してしまった場合にも、センス電圧V2のAC成分(=β×t)に変化が生じる。
図6は、第1実施形態における周波数−PWMゲイン特性を示すゲイン線図である。なお、破線は軽負荷状態(例えばIout=0A)を示しており、実線は重負荷状態(例えばIout=1A)を示している。
先にも述べた通り、第1実施形態のスイッチング電源回路100において、スロープ電圧Vslpは、センス電圧V2のAC成分(=β×t)を含むので、負荷変動に伴ってスロープ補償比やPWMゲインが変動する。その結果、電流帰還比も変わってしまうので、軽負荷時の位相余裕が減少してしまう(f1→f0を参照)。また、負荷変動に伴って負荷応答特性も変わってしまう。
特に、スイッチング電源回路100の負荷であるソースドライバ15やガンマ電圧生成部16では、液晶表示パネル20が表示期間と非表示期間(いわゆるブランキング期間)を交互に繰り返すことに伴い、それぞれの消費電流が周期的に変動する。
すなわち、スイッチング電源回路100の出力電流Ioutは、液晶表示パネル20の駆動状態に応じて周期的に変動する。具体的に述べると、液晶表示パネル20の表示期間には、所定の出力電流Ioutが流れる状態(重負荷状態)となる。一方、液晶表示パネル20の非表示期間には、出力電流Ioutがほぼ流れない状態(軽負荷状態)となる。
このように、軽負荷状態と重負荷状態が頻繁に切り替わるスイッチング電源回路100において、その出力動作を安定化し、かつ、所望の負荷応答特性を得るためには、負荷変動に依ることなくスロープ補償比やPWMゲインを一定に維持することが望ましい。以下では、これを実現するための第2実施形態を提案する。
<スイッチング電源回路(第2実施形態)>
図7は、スイッチング電源回路100の第2実施形態を示す回路図である。本実施形態のスイッチング電源回路100は、先の第1実施形態(図2)をベースとしつつ、さらにセンス電圧保持部12Eが追加されている点に特徴を有する。そこで、第1実施形態と同様の構成要素については、図2と同一の符号を付すことで重複した説明を割愛し、以下では、本実施形態の特徴部分について重点的な説明を行う。
センス電圧保持部12Eは、センス電圧V2を所定のタイミングでラッチすることにより保持センス電圧V2holdを生成し、これを電圧加算部129に出力する。なお、センス電圧保持部12Eは、クロック信号CLKに同期して動作する。
また、センス電圧保持部12Eの追加に伴い、電圧加算部129は、基準スロープ電圧V1と保持センス電圧V2holdとを足し合わせてスロープ電圧Vslpを生成する構成に変更されている。
<センス電圧保持部>
図8は、センス電圧保持部12Eの一構成例を示す回路図である。本構成例のセンス電圧保持部12Eは、スイッチE1と、キャパシタE2と、制御部E3とを含む。スイッチE1の第1端は、センス電圧V2の入力端に接続されている。スイッチE1の第2端とキャパシタE2の第1端は、いずれも保持センス電圧V2holdの出力端に接続されている。キャパシタE2の第2端は、接地端に接続されている。スイッチE1の制御端は、スイッチ制御信号SE1の印加端(=制御部E3の信号出力端)に接続されている。
制御部E3は、クロック信号CLKに同期してスイッチ制御信号SE1の論理レベルを切り替えることによりスイッチE1のオン/オフ制御を行う。スイッチE1は、例えば、スイッチ制御信号SE1がハイレベルであるときにオンし、スイッチ制御信号SE1がローレベルであるときにオフする。
すなわち、スイッチ制御信号SE1がハイレベルであるときには、センス電圧V2の入力端とキャパシタE2の第1端との間が導通される。従って、キャパシタE2は、その両端間電圧がほぼセンス電圧V2となるまで充電される。
一方、スイッチ制御信号SE1がローレベルであるときには、センス電圧V2の入力端とキャパシタE2の第1端との間が遮断される。従って、保持センス電圧V2holdとしては、スイッチE1のオフ直前におけるキャパシタE2の両端間電圧(≒V2)がホールドされた状態となる。
このように、センス電圧保持部12Eは、いわゆるトラック/ホールド動作により、センス電圧V2を所定のタイミングでラッチする。
図9は、センス電圧保持動作の一例を示すタイミングチャートであり、上から順に、クロック信号CLK、パルス幅変調信号S3、コイル電流IL(実線)及びスイッチ電流Is(破線)、スイッチ制御信号SE1、並びに、センス電圧V2(実線)及び保持センス電圧V2hold(破線)が描写されている。なお、本図において、スイッチング電源回路100のスイッチング周期Tは、クロック信号CLKの16パルス分に相当している。
パルス幅変調信号S3がローレベルからハイレベルに切り替わると、出力トランジスタN1がオフからオンとなるので、コイル電流ILが減少から増大に転じる。なお、スイッチ電流Isは、出力トランジスタN1のオン期間中に流れるコイル電流ILに相当する。従って、センス電圧V2は、出力トランジスタN1のオンと同時に、コイル電流ILの極小値に応じた電圧値(=V2DC)まで急峻に上昇し、その後、時間の経過と共にさらに上昇していく。
スイッチ制御信号SE1は、クロック信号CLKに同期してその論理レベルが切り替えられる。本図の例に即して具体的に述べると、スイッチ制御信号SE1は、クロック信号CLKの15パルス目でハイレベルに立ち上がり、クロック信号CLKの3パルス目でローレベルに立ち下がる。その結果、保持センス電圧V2holdは、出力トランジスタN1がオンする前からセンス電圧V2に追従し始め、出力トランジスタN1がオンした後、スイッチ制御信号SE1の立下りタイミングでセンス電圧V2をラッチした状態となる。
なお、本図の例では、出力トランジスタN1のオン期間中にコイル電流ILの検出動作(=センス電圧V2のラッチ動作)が行われている。なお、センス電圧V2のラッチタイミング(=スイッチ制御信号SE1の立下りタイミング)については、出力トランジスタN1の最小オンデューティTon(min)を考慮して、出力トランジスタN1が確実にオンしているタイミングに設定することが望ましい。
ただし、コイル電流ILの検出動作は、必ずしも出力トランジスタN1のオン期間に行う必要はない。すなわち、出力トランジスタN1のオフ期間に流れるコイル電流ILを検出対象とする場合には、センス電圧V2のラッチ動作に代えて、例えば、出力トランジスタN1のオフ期間中におけるスイッチ電圧Vswのラッチ動作を行えばよい。その場合、スイッチ電圧Vswのラッチタイミングについては、出力トランジスタN1の最大オンデューティTon(max)を考慮して、出力トランジスタN1が確実にオフしているタイミングに設定することが望ましい。
このように、コイル電流ILの検出タイミングは、各周期毎に不変である限り、任意に設定することができる。なお、スイッチング出力部110が昇圧型である場合には、出力トランジスタN1のオン期間中にコイル電流ILを検出する構成、すなわち、出力トランジスタN1に流れるスイッチ電流Isを検出対象とする構成を採用することが望ましい。
図10は、センス電圧保持部12Eの一変形例を示す回路図である。本変形例のセンス電圧保持部12Eは、図8の構成をベースとしつつ、さらにスイッチE4とキャパシタE5が追加されている点に特徴を有する。
スイッチE1の第1端は、センス電圧V2の入力端に接続されている。スイッチE1の第2端とキャパシタE2の第1端は、いずれもスイッチE4の第1端に接続されている。キャパシタE2の第2端は、接地端に接続されている。スイッチE4の第2端とキャパシタE5の第1端は、いずれも保持センス電圧V2holdの出力端に接続されている。キャパシタE5の第2端は、接地端に接続されている。スイッチE1及びE4の制御端は、それぞれ、スイッチ制御信号SE1及びSE4の印加端(=制御部E3の信号出力端)に接続されている。なお、スイッチ制御信号SE4としては、例えば、スイッチ制御信号SE1の論理反転信号(=SE1B)を用いればよい。
制御部E3は、クロック信号CLKに同期してスイッチ制御信号SE1及びSE4の論理レベルをそれぞれ切り替えることにより、スイッチE1及びE4の相補的なオン/オフ制御を行う。
例えば、スイッチ制御信号SE1がハイレベルで、スイッチ制御信号SE4がローレベルであるときには、スイッチE1がオンとなり、スイッチE4がオフとなる。すなわち、センス電圧V2の入力端とキャパシタE2の第1端との間が導通され、キャパシタE2の第1端と保持センス電圧V2の出力端との間が遮断される。従って、キャパシタE2の両端間電圧は、ほぼセンス電圧V2となるまで充電される。また、保持センス電圧V2holdとしては、スイッチE4のオフ直前におけるキャパシタE5の両端間電圧がホールドされた状態となる。
一方、スイッチ制御信号SE1がローレベルで、スイッチ制御信号SE4がハイレベルであるときには、スイッチE1がオフとなり、スイッチE4がオンとなる。すなわち、センス電圧V2の入力端とキャパシタE2の第1端との間が遮断され、キャパシタE2の第1端と保持センス電圧V2holdの出力端との間が導通される。このとき、キャパシタE2とキャパシタE5との間では、それぞれの両端間電圧が互いに等しくなるまで電荷の再分配が行われる。従って、キャパシタE2及びE5の容量値が同一である場合、保持センス電圧V2holdは、スイッチE4のオン直前におけるキャパシタE2の両端間電圧(=現周期のサンプリング値に相当)とキャパシタE5の両端間電圧(=前周期のホールド値に相当)との平均値となる。
このように、センス電圧保持部12Eとしては、トラック/ホールド回路(図8)に代えて、サンプル/ホールド回路(図10)を用いることも可能である。
<スロープ生成動作>
図11は、第2実施形態におけるスロープ生成動作の第1例(軽負荷状態または無負荷状態、例えば、Iout=0A)を示す波形図である。なお、本図の横軸は、出力トランジスタN1がオンされてからの経過時間tを示しており、本図の縦軸は、基準スロープ電圧V1(一点鎖線)、センス電圧V2(二点鎖線)、保持センス電圧V2hold(三点鎖線)、スロープ電圧Vslp(実線)、及び、誤差電圧Verr(破線)それぞれの電圧値を示している。
基準スロープ電圧V1とセンス電圧V2の挙動については、先出の図4と同様であるので、重複した説明は割愛する。保持センス電圧V2holdは、出力トランジスタN1のオンタイミング(t=0)以降、センス電圧V2に追従して傾きβ[V/t]で上昇していくが、時刻t1以前に設定された所定のラッチタイミング(=時刻tx)で、その電圧値がラッチされる。従って、時刻tx以降、保持センス電圧V2holdの電圧値は、経過時間tに依ることなく、V2hold=β×txに保持された状態となる。
スロープ電圧Vslpは、先にも述べたように、基準スロープ電圧V1と保持センス電圧V2holdを足し合わせて生成される。従って、時刻t1におけるスロープ電圧Vslpの電圧値は、Vslp=V1+V2hold=α×t1+β×txとなる。
図12は、第2実施形態におけるスロープ生成動作の第2例(重負荷状態、例えば、Iout=1A)を示す波形図である。なお、先の図11と同様、本図の横軸は、出力トランジスタN1がオンされてからの経過時間tを示しており、本図の縦軸は、基準スロープ電圧V1(一点鎖線)、センス電圧V2(二点鎖線)、保持センス電圧V2hold(三点鎖線)、スロープ電圧Vslp(実線)、及び、誤差電圧Verr(破線)それぞれの電圧値を示している。
基準スロープ電圧V1とセンス電圧V2の挙動については、先出の図5と同様であるので、重複した説明は割愛する。保持センス電圧V2holdは、出力トランジスタN1のオンタイミング(t=0)以降、センス電圧V2に追従して傾きβ[V/t]で上昇していくが、時刻t2以前に設定された所定のラッチタイミング(=時刻tx)で、その電圧値がラッチされる。なお、重負荷状態では、出力トランジスタN1のオンと同時に、スイッチ電流Isが出力電流Ioutに応じた電流値まで急増し、その後、時間の経過と共にさらに漸増していく。そのため、保持センス電圧V2holdは、出力電流Ioutに応じたDC成分(=V2DC)を持つことになる。従って、時刻tx以降、保持センス電圧V2holdの電圧値は、経過時間tに依ることなく、V2hold=β×tx+V2DCに保持された状態となる。
スロープ電圧Vslpは、先にも述べた通り、基準スロープ電圧V1と保持センス電圧V2holdを足し合わせて生成される。従って、時刻t2におけるスロープ電圧Vslpの電圧値は、Vslp=V1+V2hold=α×t2+β×tx+V2DCとなる。
このように、基準スロープ電圧V1と保持センス電圧V2holdとを足し合わせてスロープ電圧Vslpを生成し、これを用いて出力トランジスタN1のオンデューティを決定することにより、出力電圧Voとコイル電流ILの双方に応じた電流モード制御を実現することが可能となる。この点については、先の第1実施形態と基本的に同様である。
また、保持センス電圧V2holdは、所定のラッチタイミング(=時刻tx)以降、その電圧値が不変となる。従って、第2実施形態のスロープ電圧Vslpは、第1実施形態のそれと比べてセンス電圧V2のAC成分(=β×t)による影響を受けにくいので、センス電圧V2のDC成分(=V2DC)をより適切に反映したものとなる。
すなわち、時刻t1におけるセンス電圧V2のAC成分(=β×t1)と、時刻t2におけるセンス電圧V2のAC成分(=β×t2)との間に、経過時間tの違いによる電圧差(=β×(t2−t1))が生じていたとしても、スロープ電圧Vslpを用いたデューティ制御には何ら影響を及ぼさない。
また、負荷変動に応じて傾きβ自体が変動してしまった場合にも、時刻txが不変であれば、スロープ電圧Vslpを用いたデューティ制御に影響が及ぶことはない。
図13は、第2実施形態における周波数−PWMゲイン特性を示すゲイン線図である。なお、破線は軽負荷状態(例えばIout=0A)を示しており、実線は重負荷状態(例えばIout=1A)を示している。
先にも述べた通り、第2実施形態のスロープ電圧Vslpは、センス電圧V2のAC成分(=β×t)による影響を受けにくいので、負荷変動が生じてもスロープ補償比やPWMゲインが変動しにくくなる。従って、電流帰還比が変わりにくくなり、延いては、軽負荷時における位相余裕を保つことが可能となる。また、負荷変動に依ることなく負荷応答特性を一定に維持することも可能となる。
特に、軽負荷状態と重負荷状態が頻繁に切り替わるスイッチング電源回路100において、その出力動作を安定化し、かつ、所望の負荷応答特性を得るためには、上記の第2実施形態を採用し、負荷変動に依ることなくスロープ補償比やPWMゲインを一定に維持することが望ましい。
<スイッチング電源回路(第3実施形態)>
図14は、スイッチング電源回路100の第3実施形態を示す回路図である。本実施形態は、先の第2実施形態(図7)をベースとしつつ、スイッチング出力部110の出力形式を降圧型に変更した点に特徴を有する。そこで、第2実施形態と同様の構成要素については、図7と同一の符号を付すことで重複した説明を割愛し、以下では、本実施形態の特徴部分について重点的な説明を行う。
スイッチング出力部110は、出力トランジスタN2を用いてコイル電流ILを駆動することにより、入力電圧Vi(例えば、入力電圧VINに相当)を降圧して所望の出力電圧Vo(例えば、ロジック系電源電圧VDDに相当)を生成する降圧型スイッチング出力段であり、出力トランジスタN2(本図の例では、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ)と、コイルL2と、整流ダイオードD2と、出力キャパシタCo2を含む。
出力トランジスタN2のドレインは、入力電圧Viの入力端に接続されている。出力トランジスタN2のソースは、コイルL2の第1端及び整流ダイオードD2のカソードにそれぞれ接続されている。出力トランジスタN2のゲートは、スイッチング制御部120の出力端(=ゲート信号S4の出力端)に接続されている。整流ダイオードD2のアノードは、接地端に接続されている。コイルL2の第2端は、出力電圧Voの出力端と出力キャパシタCo2の第1端に接続されている。出力キャパシタCo2の第2端は、接地端に接続されている。
なお、スイッチング出力部110が降圧型である場合には、本図で示したように、出力トランジスタN2のオフ期間中にコイル電流ILを検出する構成、すなわち、整流ダイオードD2に流れるスイッチ電流Isを検出対象とする構成を採用することが望ましい。ただし、出力トランジスタN2のオン期間中にコイル電流ILを検出する構成についても、何ら忌避されるものではない。
また、スイッチング出力部110の整流方式については、ダイオード整流方式に代えて同期整流方式を採用することもできる。その場合には、整流ダイオードD2を同期整流トランジスタに置換し、これを出力トランジスタN2と相補的にオン/オフすればよい。
このように、スイッチング出力部110の出力形式については、第1実施形態(図2)や第2実施形態(図7)の昇圧型に限らず、降圧型を採用することも可能である。また、図示は割愛するが、スイッチング出力部110の出力形式を昇降圧型とすることについても任意である。
<オンデューティと昇圧比>
図15は、第1実施形態(図2)のスイッチング電源回路100における、オンデューティDonと昇圧比(Vo/Vi)との相関図である。周知のように、昇圧型のスイッチング電源回路100において、オンデューティDonと入力電圧Vi及び出力電圧Voとの間には、次の(1)式が成立する。また、(1)式を変形することにより、昇圧比(Vo/Vi)は、次の(2)式で表わすことができる。
Don=(Vo−Vi)/Vo … (1)
(Vo/Vi)=1/(1−Don) … (2)
図15及び(2)式から、昇圧型のスイッチング電源回路100では、オンデューティDonが1に近付くに連れて昇圧比(Vo/Vi)の線形性が崩れていくことが分かる。
なお、第1実施形態のスイッチング電源回路100では、基準スロープ電圧V1(延いてはスロープ電圧Vslp)の傾きが固定されている。そのため、誤差電圧Verrとスロープ電圧Vslpとの比較結果に応じたデューティ制御を行う際には、上記(1)式を満たすように誤差電圧Verrだけが変動する。すなわち、誤差電圧Verrの電圧値を決定する要素として、出力電圧Voだけではなく入力電圧Viも含まれている。
しかしながら、誤差電圧Verrを生成するための出力帰還ループには、エラーアンプ123や位相補償部124が含まれるので、入力電圧Viの変動に対しては、適切な応答を行うことが難しい。
そのため、入力電圧Viが変動し易いアプリケーション(例えばバッテリ駆動の電子機器)では、スイッチング電源回路100のラインレギュレーション特性やラインステップ特性(ライントランジェント特性)が悪化するおそれがある。なお、ラインレギュレーション特性とは、入力電圧Viの連続的な変動に対する出力電圧Voの変動特性のことを言う。一方、ラインステップ特性(ライントランジェント特性)とは、入力電圧Viの離散的(過渡的)な変動に対する出力電圧Voの変動特性のことを言う。以下では、このような不具合を適切に解消するための第4実施形態を提案する。
<スイッチング電源回路(第4実施形態)>
図16は、スイッチング電源回路100の第4実施形態を示す回路図である。本実施形態のスイッチング電源回路100は、先の第1実施形態(図2)をベースとしつつ、基準スロープ電圧生成部128に新規な工夫を施した点に特徴を有する。そこで、第1実施形態と同様の構成要素については、図2と同一の符号を付すことで重複した説明を割愛し、以下では、本実施形態の特徴部分について重点的な説明を行う。
本実施形態において、基準スロープ電圧生成部128は、入力電圧Viと出力電圧Voとの差電圧(Vo−Vi)の入力を受けており、その逆数(=1/(Vo−Vi))に応じて基準スロープ電圧V1(延いてはスロープ電圧Vslp)の傾きを変化させる機能を備えている。
なお、出力電圧Voは、先に説明した出力帰還ループの働きにより、常に所望の目標値に合わせ込まれる。従って、基準スロープ電圧Viの傾きを決定するために、基準スロープ電圧生成部128で出力電圧Voの実測値を参照する必要はなく、予め定められている出力電圧Voの目標値を参照すれば足りる。
図17は、スロープ電圧Vslpの傾き調整動作を示す波形図である。本図の横軸は、出力トランジスタN1がオンされてからの経過時間tを示しており、本図の縦軸は、スロープ電圧Vslp(実線及び破線)、並びに、誤差電圧Verr(一点鎖線)それぞれの電圧値を示している。
1/(Vo−Vi)が高くなるほど、スロープ電圧Vslpの傾きが大きくなる(実線を参照)。従って、誤差電圧Verrの電圧値が不変であっても、スロープ電圧Vslpと誤差電圧Verrとの交差タイミング(時刻t11)が早まる。その結果、出力トランジスタN1のオンデューティDonが小さくなる。
一方、1/(Vo−Vi)が低くなるほど、スロープ電圧Vslpの傾きが小さくなる(破線を参照)。従って、誤差電圧Verrの電圧値が不変であっても、スロープ電圧Vslpと誤差電圧Verrとの交差タイミング(時刻t12)が遅れる。その結果、出力トランジスタN1のオンデューティDonが大きくなる。
上記したスロープ電圧Vslpの傾き調整動作により、出力トランジスタN1のオンデューティDonは、1/(Vo−Vi)に応じて変動する。すなわち、本実施形態のスイッチング電源回路100では、先出の(1)式を満たすように、誤差電圧Verrだけでなく、スロープ電圧Vslpの傾きが変動する。特に、スロープ電圧Vslpの傾き調整動作により、(1)式の分子(=Vo−Vi)がキャンセルされるので、誤差電圧Verrの電圧値を決定する要素としては、(1)式の分母(=Vo)のみが残る。
このように、入力電圧Viの変動に対しては、スロープ電圧Vslpの傾き調整動作による応答が行われるので、誤差電圧Verrを生成するための出力帰還ループでは、入力電圧Viの変動に対して応答せずに済む。従って、本実施形態のスイッチング電源回路100であれば、そのラインレギュレーション特性やラインステップ特性(ライントランジェント特性)を向上することが可能となる。特に、入力電圧Viが変動し易いアプリケーション(例えばバッテリ駆動の電子機器)では、両特性の向上が重要となる。
<基準スロープ電圧生成部>
図18は、基準スロープ電圧生成部128(及び電圧加算部129)の一構成例を示す回路図である。本構成例の基準スロープ電圧生成部128は、スロープ電流源128aと抵抗128b(抵抗値:Rb)を含む。また、本構成例の電圧加算部129は、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタP1を含む。
スロープ電流源128aは、電源端とスロープ電圧Vslpの出力端との間に接続されており、出力トランジスタN1のオン/オフ制御(ここではクロック信号CLK)に同期してスロープ波形のスロープ電流Iaを生成する。また、スロープ電流源128aは、入力電圧Viと出力電圧Voとの差電圧(Vo−Vi)の入力を受けており、その逆数(=1/(Vo−Vi))に応じてスロープ電流Iaの傾きを変化させる機能を備えている。
なお、スロープ電流Iaの傾き調整動作については、図17のスロープ電圧Vslpをスロープ電流Iaと読み替えることにより、容易に理解することができる。すなわち、1/(Vo−Vi)が高くなるほどスロープ電流Iaの傾きが大きくなり、逆に、1/(Vo−Vi)が低くなるほどスロープ電流Iaの傾きが小さくなる。
抵抗128bの第1端は、スロープ電圧Vslpの出力端に接続されている。抵抗128bの第2端は、トランジスタP1のソースに接続されている。トランジスタP1のドレインは、接地端に接続されている。トランジスタP1のゲートには、センス電圧V2が印加されている。なお、抵抗128bは、自身に流れるスロープ電流Iaを基準スロープ電圧V1(=Ia×Rb)に変換する電流/電圧変換素子として機能する。
本構成例の基準スロープ電圧生成部128において、出力トランジスタN1のオフ期間(V1=Ia×Rb=0、V2=0)には、スロープ電圧Vslpが下限値VslpLとなる。なお、下限値VslpLは、トランジスタP1のオンスレッショルド電圧Vthに相当する。
一方、出力トランジスタN1のオン期間におけるスロープ電圧Vslpは、先出の下限値VslpLに対して、基準スロープ電圧V1(=Ia×Rb)とセンス電圧V2を上乗せした電圧値(=Vth+V1+V2)となる。
なお、電流モード制御方式を採用しない場合には、電圧加算部129を省略し、基準スロープ電圧V1をスロープ電圧Vslpとして出力すればよい。
<スロープ電流源>
図19は、スロープ電流源128aの一構成例を示す回路図である。本構成例のスロープ電流源128aは、充電電流生成部a10と、キャパシタa20と、充放電スイッチa30と、充放電制御部a40と、電圧/電流変換部a50とを含む。
充電電流生成部a10は、電源端とキャパシタa20との間に接続されており、充電電流Ixを生成する。なお、充電電流生成部a10は、入力電圧Viと出力電圧Voとの差電圧(Vo−Vi)の入力を受けており、その逆数(=1/(Vo−Vi))に応じて充電電流Ixの電流値を変化させる機能を備えている。より具体的に述べると、1/(Vo−Vi)が高くなるほど充電電流Ixの電流値が大きくなり、逆に、1/(Vo−Vi)が低くなるほど充電電流Ixの電流値が小さくなる。
キャパシタa20は、充電電流生成部a10の出力端と接地端の間に接続されており、充電電流Ixによって充電される。充放電スイッチa30がオフされているときには、キャパシタa20が充電電流Ixによって充電されるので、キャパシタa20の充電電圧Vxが上昇していく。一方、充放電スイッチa30がオンされているときには、キャパシタa20が充放電スイッチa30を介して放電されるので、充電電圧Vxがゼロ値にリセットされる。
充放電スイッチa30は、キャパシタa20の両端間に接続されており、充放電制御部a40のオン/オフ制御に応じてキャパシタの充放電を切り替える。
充放電制御部a40は、出力トランジスタN1のオン/オフ制御(ここではクロック信号CLK)に同期して、充放電制御部a40のオン/オフ制御を行う。例えば、充放電制御部a40は、出力トランジスタN1のオン期間に充放電スイッチa30をオフし、出力トランジスタN1のオフ期間に充放電スイッチa30をオンする。
電圧/電流変換部a50は、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタa51及びa52と、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタa53及びa54と、抵抗a55(抵抗値:Rx)とを含み、キャパシタa20の充電電圧Vxをスロープ電流Iaに変換する。
トランジスタa51のドレインは、充電電流生成部a10の出力端に接続されている。トランジスタa51のソースは、充電電圧Vxの印加端に接続されている。トランジスタa51のゲートとトランジスタa52のゲートは、いずれもトランジスタa51のドレインに接続されている。トランジスタa52のドレインは、抵抗a55の第1端に接続されている。抵抗a55の第2端は、接地端に接続されている。
トランジスタa53のソースとトランジスタa54のソースは、いずれも電源端に接続されている。トランジスタa53のゲートとトランジスタa54のゲートは、いずれもトランジスタa53のドレインに接続されている。トランジスタa53のドレインは、トランジスタa52のドレインに接続されている。トランジスタa54のドレインは、スロープ電流Iaの出力端に相当する。
本構成例の電圧/電流変換部a50において、トランジスタa51及びa52は、第1カレントミラーを形成しており、それぞれのドレイン電圧が互いに一致するように動作する。すなわち、抵抗a55の第1端には、キャパシタa20の充電電圧Vxと同電圧が印加される。従って、抵抗a55には、充電電圧Vxと同等の挙動を示す基準電流Iy(=Vx/Rx)が流れる。また、トランジスタa53及びa54は、第2カレントミラーを形成しており、基準電流Iyをミラーしてスロープ電流Ia(∝Iy)を生成する。
なお、1/(Vo−Vi)が高くなるほど、充電電流Ixの電流値が大きくなり、充電電圧Vxの傾きが大きくなる。従って、基準電流Iyの傾きが大きくなり、延いては、スロープ電流Iaの傾きが大きくなる。逆に、1/(Vo−Vi)が低くなるほど、充電電流Ixの電流値が小さくなり、充電電圧Vxの傾きが小さくなる。従って、基準電流Iyの傾きが小さくなり、延いては、スロープ電流Iaの傾きが小さくなる。
図20は、充電電流生成部a10の一構成例を示す回路図である。本構成例の充電電流生成部a10は、電流源a11及びa12と、対数変換部a13と、トランスコンダクタンスアンプa14と、を含むアナログ除算器である。
電流源a11は、所定の固定電流I11を生成する。
電流源a12は、入力電圧Viと出力電圧Voとの差分電圧(Vo−Vi)の入力を受けており、これに比例した可変電流I12を生成する。
対数変換部a13は、3つのダイオードD10〜D12を含み、固定電流I11と可変電流I12をそれぞれ対数変換して対数電圧V11及びV12を生成する。ダイオードD10のアノードは、定電圧の印加端に接続されている。ダイオードD10のカソードは、ダイオードD11及びD12それぞれのアノードに接続されている。ダイオードD11のカソードと接地端との間には電流源a11が接続されており、ダイオードD11のカソードから対数電圧V11が出力される。ダイオードD12のカソードと接地端との間には電流源a12が接続されており、ダイオードD12のカソードから対数電圧V12が出力される。すなわち、ダイオードD11は、固定電流I11を対数電圧V11に変換する第1ダイオードに相当する。一方、ダイオードD12は、可変電流I12を対数電圧V12に変換する第2ダイオードに相当する。
トランスコンダクタンスアンプa14は、npn型バイポーラトランジスタQ1及びQ2と、pnp型バイポーラトランジスタQ3〜Q8と、抵抗R11〜R13と、電流源CS0とを含み、対数電圧V11及びV12の差動入力を受けて充電電流Ixを生成する。
トランジスタQ1のベースは、対数電圧V11の印加端に接続されている。トランジスタQ2のベースは、対数電圧V12の印加端に接続されている。トランジスタQ1及びQ2それぞれのエミッタは、電流源CS0の第1端に接続されている。電流源CS0の第2端は、接地端に接続されている。
抵抗R11の第1端は、電源端に接続されている。抵抗R11の第2端は、トランジスタQ3のエミッタに接続されている。トランジスタQ3のベースとコレクタは、トランジスタQ4のエミッタに接続されている。トランジスタQ4のベースとコレクタは、トランジスタQ1のコレクタに接続されている。
抵抗R12及びR13それぞれの第1端は、電源端に接続されている。抵抗R12の第2端は、トランジスタQ5のエミッタに接続されている。抵抗R13の第2端は、トランジスタQ6のエミッタに接続されている。トランジスタQ5及びQ6それぞれのベースはトランジスタQ6のコレクタに接続されている。トランジスタQ5のコレクタは、トランジスタQ7のエミッタに接続されている。トランジスタQ6のコレクタは、トランジスタQ8のエミッタに接続されている。トランジスタQ7及びQ8それぞれのベースは、トランジスタQ7のコレクタに接続されている。トランジスタQ7のコレクタは、トランジスタQ2のコレクタに接続されている。トランジスタQ8のコレクタは、充電電流Ixの出力端に相当する。
本構成例の充電電流生成部a10において、ダイオードD11及びD12それぞれの順方向降下電圧Vfは、それぞれに流れる電流に対して対数特性を示す。従って、ダイオードD11及びD12に共通のアノード電圧をV10とすると、対数電圧V11及びV12は、それぞれ、次の(3)式及び(4)式で表すことができる。なお、両式中において、VtはダイオードD11及びD12の熱電圧であり、IsはダイオードD11及びD12の逆方向飽和電流である。
V11=V10−Vt・ln(I11/Is) … (3)
V12=V10−Vt・ln(I12/Is) … (4)
また、対数電圧V11及びV12は、トランスコンダクタンスアンプa14に対して差動入力される。このとき、対数電圧V11及びV12の差電圧ΔVは、次の(5)式で表される。
ΔV=V12−V11=Vt・ln(I11/I12) … (5)
なお、トランスコンダクタンスアンプa14の入力段は、バイポーラトランジスタQ1及びQ2で形成されており、それぞれのコレクタ電流I21及びI22は、ベース電圧に対して指数特性を示す。すなわち、トランスコンダクタンスアンプa14では、充電電流Ixの生成時に差電圧ΔVが逆対数変換される。
その結果、充電電流Ixは、固定電流I11を可変電流I12で除算した値(=I11/I12)に応じた電流値を持つことになる。従って、I12=I11×(Vo−Vi)となるように、電流源a11及びa12を設計しておけば、(1/(Vo−Vi))に応じて充電電流Ixの電流値を変化させることができる。
例えば、(Vo−Vi)が低下し、可変電流I12が固定電流I11よりも小さくなると、対数電圧V12が対数電圧V11よりも高くなり、コレクタ電流I22がコレクタ電流I21よりも大きくなる。その結果、充電電流Ixが増大する。これとは逆に、(Vo−Vi)が上昇し、可変電流I12が固定電流I11よりも大きくなると、対数電圧V12が対数電圧V11よりも低くなり、コレクタ電流I22がコレクタ電流I21よりも小さくなる。その結果、充電電流Ixが減少する。
なお、本図では、1/(Vo−Vi)という除算処理を行うための手段として、アナログ除算器を用いた構成を例に挙げたが、アナログ除算器の回路構成は、何ら上記に限定されるものではなく、その他の回路構成を採用してもよい。また、アナログ除算器に代えてデジタル除算器を用いることも可能である。
また、基準スロープ電圧生成部128については、(Vo−Vi)の入力を受け付けて内部で除算処理を行う構成を例に挙げたが、その構成はこれに限定されるものではなく、元から1/(Vo−Vi)の入力を受け付ける構成としても構わない。
<タブレット端末への適用>
図21は、タブレット端末の外観図である。タブレット端末Xは、タッチパネル機能を備えた液晶ディスプレイX1を有する。液晶ディスプレイX1は、これまでに説明してきた液晶表示装置1の一例であり、その電源手段として、先述のスイッチング電源回路100を好適に用いることが可能である。ただし、液晶表示装置1の搭載対象は、タブレット端末に限定されるものではなく、種々の電子機器(ノートパソコンなど)に搭載することが可能である。
<その他の変形例>
なお、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本明細書中に開示されているスイッチング電源回路は、負荷変動を生じ得るアプリケーションの電源手段、ないしは、入力電圧が変動し易いアプリケーション(バッテリ駆動の電子機器など)の電源手段として、好適に利用することが可能である。
1 液晶表示装置
10 液晶駆動装置
11 システム電源部
12 タイミング制御部
13 レベルシフタ
14 ゲートドライバ
15 ソースドライバ
16 ガンマ電圧生成部
17 コモン電圧生成部
20 液晶表示パネル
100 スイッチング電源回路
110 スイッチング出力部
120 スイッチング制御部
121 デジタル/アナログ変換部
122 帰還電圧生成部
123 エラーアンプ
124 位相補償部
125 クロック信号生成部
126 セット信号生成部
127 最大デューティ設定部
128 基準スロープ電圧生成部
128a スロープ電流源
128b 抵抗
129 電圧加算部
12A コンパレータ
12B ORゲート
12C RSフリップフロップ
12D ドライバ
12E センス電圧保持部
N1、N2 出力トランジスタ(Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ)
P1 Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ
L1、L2 コイル
D1、D2 整流ダイオード
Co1、Co2 出力キャパシタ
Rs センス抵抗
R1〜R3 抵抗
C1 キャパシタ
E1、E4 スイッチ
E2、E5 キャパシタ
E3 制御部
a10 充電電流生成部
a11、a12 電流源
a13 対数変換部
a14 トランスコンダクタンスアンプ
a20 キャパシタ
a30 充放電スイッチ
a40 充放電制御部
a50 電圧/電流変換部
a51、a52 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
a53、a54 Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ
a55 抵抗
CS0 電流源
Q1、Q2 npn型バイポーラトランジスタ
Q3〜Q8 pnp型バイポーラトランジスタ
D10〜D12 ダイオード
R11〜R13 抵抗
X タブレット端末
X1 液晶ディスプレイ

Claims (20)

  1. 出力トランジスタを用いてコイル電流を駆動することにより入力電圧から出力電圧を生成するスイッチング出力部と、
    前記出力電圧またはこれに応じた帰還電圧と所定の基準電圧とが一致するように前記出力トランジスタのオン/オフ制御を行うスイッチング制御部と、
    を有し、
    前記スイッチング制御部は、
    基準スロープ電圧を生成する基準スロープ電圧生成部と、
    前記コイル電流に応じたセンス電圧を所定のタイミングでラッチすることにより保持センス電圧を生成するセンス電圧保持部と、
    前記基準スロープ電圧と前記保持センス電圧とを足し合わせてスロープ電圧を生成する電圧加算部と、
    を含み、前記スロープ電圧を用いて前記出力トランジスタのオンデューティを決定することを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 前記センス電圧保持部は、
    第1端が前記センス電圧の入力端に接続されて第2端が前記保持センス電圧の出力端に接続されたスイッチと、
    第1端が前記保持センス電圧の出力端に接続されて第2端が接地端に接続されたキャパシタと、
    前記スイッチのオン/オフ制御を行う制御部と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源回路。
  3. 前記センス電圧保持部は、
    第1端が前記センス電圧の入力端に接続された第1スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチの第2端に接続されて第2端が前記保持センス電圧の出力端に接続された第2スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチの第2端に接続されて第2端が接地端に接続された第1キャパシタと、
    第1端が前記保持センス電圧の出力端に接続されて第2端が接地端に接続された第2キャパシタと、
    前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの相補的なオン/オフ制御を行う制御部と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源回路。
  4. 前記スイッチング制御部は、所定の基準周波数でクロック信号を生成するクロック信号生成部をさらに含み、
    前記センス電圧保持部は、前記クロック信号に同期して動作することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のスイッチング電源回路。
  5. 前記スイッチング制御部は、
    前記出力電圧または前記帰還電圧と前記基準電圧との差分値に応じた誤差電圧を生成するエラーアンプと、
    前記誤差電圧と前記スロープ電圧とを比較して比較信号を生成するコンパレータと、
    をさらに含み、前記比較信号に応じて前記出力トランジスタのオンデューティを決定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のスイッチング電源回路。
  6. 前記スイッチング制御部は、
    所定のパルス周期でセット信号のパルス生成を行うセット信号生成部と、
    前記セット信号と前記比較信号に応じたリセット信号の入力を受け付けてパルス幅変調信号を出力するRSフリップフロップと、
    前記パルス幅変調信号の入力を受け付けて前記出力トランジスタのオン/オフ制御信号を出力するドライバと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のスイッチング電源回路。
  7. 前記スイッチング制御部は、
    前記セット信号にパルスが生成されてから最大オン時間が経過した時点で最大デューティ設定信号のパルス生成を行う最大デューティ設定部と、
    前記比較信号と前記最大デューティ設定信号を論理合成して前記リセット信号を生成する論理ゲートと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のスイッチング電源回路。
  8. 前記スイッチング出力部は、昇圧型、降圧型、または、昇降圧型であることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のスイッチング電源回路。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のスイッチング電源回路と、
    前記スイッチング電源回路から電力供給を受けて負荷を駆動するドライバと、
    を有することを特徴とする負荷駆動装置。
  10. 請求項9に記載の負荷駆動装置と、
    前記負荷駆動装置の負荷として駆動される液晶表示パネルと、
    を有することを特徴とする液晶表示装置。
  11. 出力トランジスタをオン/オフさせて入力電圧を昇圧することにより出力電圧を生成するスイッチング出力部と、
    前記出力トランジスタのオン/オフ制御を行うスイッチング制御部と、
    を有し、
    前記スイッチング制御部は、
    前記出力電圧またはこれに応じた帰還電圧と所定の基準電圧との差分値に応じた誤差電圧を生成するエラーアンプと、
    スロープ電圧を生成するスロープ電圧生成部と、
    前記誤差電圧と前記スロープ電圧とを比較して前記出力トランジスタのオンデューティを決定するコンパレータと、
    を含み、
    前記スロープ電圧生成部は、前記入力電圧と前記出力電圧との差の逆数に応じて前記スロープ電圧の傾きを変化させることを特徴とするスイッチング電源回路。
  12. 前記スロープ電圧生成部は、
    前記入力電圧と前記出力電圧との差の逆数に応じてその傾きが変化するスロープ電流を生成するスロープ電流源と、
    前記スロープ電流を前記スロープ電圧に変換する抵抗と、
    を含むことを特徴とする請求項11に記載のスイッチング電源回路。
  13. 前記スロープ電流源は、
    前記入力電圧と前記出力電圧との差の逆数に応じた充電電流を生成する充電電流生成部と、
    前記充電電流によって充電されるキャパシタと、
    前記キャパシタの充放電を切り替える充放電スイッチと、
    前記キャパシタの充電電圧を前記スロープ電流に変換する電圧/電流変換部と、
    を含むことを特徴とする請求項12に記載のスイッチング電源回路。
  14. 前記充電電流生成部は、
    所定の第1電流を生成する第1電流源と、
    前記入力電圧と前記出力電圧との差に比例した第2電流を生成する第2電流源と、
    前記第1電流及び前記第2電流をそれぞれ対数変換して第1対数電圧及び第2対数電圧を生成する対数変換部と、
    前記第1対数電圧と前記第2対数電圧の差動入力を受けて前記充電電流を生成するトランスコンダクタンスアンプと、
    を含むことを特徴とする請求項13に記載のスイッチング電源回路。
  15. 前記対数変換部は、
    前記第1電流を前記第1対数電圧に変換する第1ダイオードと、
    前記第2電流を前記第2対数電圧に変換する第2ダイオードと、
    を含むことを特徴とする請求項14に記載のスイッチング電源回路。
  16. 前記スイッチング制御部は、
    所定のパルス周期でセット信号のパルス生成を行うセット信号生成部と、
    前記セット信号と前記コンパレータの比較結果に応じたリセット信号の入力を受け付けてパルス幅変調信号を出力するRSフリップフロップと、
    前記パルス幅変調信号の入力を受け付けて前記出力トランジスタのオン/オフ制御信号を出力するドライバと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項11〜請求項15のいずれか一項に記載のスイッチング電源回路。
  17. 前記スイッチング制御部は、
    前記セット信号にパルスが生成されてから最大オン時間が経過した時点で最大デューティ設定信号のパルス生成を行う最大デューティ設定部と、
    前記コンパレータの比較信号と前記最大デューティ設定信号を論理合成して前記リセット信号を生成する論理ゲートと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載のスイッチング電源回路。
  18. 前記スイッチング出力部は、
    第1端が前記入力電圧の入力端に接続されたコイルと、
    前記コイルの第2端と接地端との間に接続された出力トランジスタと、
    前記コイルの第2端と前記出力電圧の出力端との間に接続された整流素子と、
    前記出力電圧の出力端と接地端との間に接続された出力キャパシタと、
    を含むことを特徴とする請求項11〜請求項17のいずれか一項に記載のスイッチング電源回路。
  19. 請求項11〜請求項18のいずれか一項に記載のスイッチング電源回路と、
    前記スイッチング電源回路から電力供給を受けて負荷を駆動するドライバと、
    を有することを特徴とする負荷駆動装置。
  20. 請求項19に記載の負荷駆動装置と、
    前記負荷駆動装置の負荷として駆動される液晶表示パネルと、
    を有することを特徴とする液晶表示装置。
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