JP6556520B2 - スイッチング電源回路、液晶駆動装置、液晶表示装置 - Google Patents

スイッチング電源回路、液晶駆動装置、液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、スイッチング電源回路、液晶駆動装置、及び、液晶表示装置に関する。
従来より、様々なアプリケーションの電源手段として、スイッチング電源回路が広く一般に利用されている。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1を挙げることができる。
特開平05−219650号公報
しかしながら、従来のスイッチング電源回路では、周期的な負荷変動に対する応答性について、更なる改善の余地があった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者により見出された上記の問題点に鑑み、周期的な負荷変動に対する応答性の高いスイッチング電源回路、並びに、これを用いた液晶駆動装置及び液晶表示装置を提供することを目的とする。
本明細書中に開示されているスイッチング電源回路は、出力トランジスタを用いて入力電圧から出力電圧を生成するスイッチング出力部と、前記出力電圧またはこれに応じた帰還電圧と所定の基準電圧とが一致するように前記出力トランジスタのオン/オフ制御を行うスイッチング制御部と、周期的な負荷変動に応じて前記出力電圧または前記帰還電圧が前記基準電圧よりも高い閾値電圧を上回っている間には前記出力トランジスタを強制的にオフさせる割込部と、を有し、前記スイッチング制御部は、前記出力電圧または前記帰還電圧と前記基準電圧との差分値に応じた誤差電圧を生成するエラーアンプと、前記誤差電圧が所定のクランプ電圧を下回らないように制限するクランプ部と、を含み、前記誤差電圧に応じて前記出力トランジスタのオンデューティを決定する構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成るスイッチング電源回路において、前記スイッチング制御部は、さらに、所定周波数のクロック信号を生成するクロック信号生成部と、前記出力トランジスタのオン/オフ制御に同期したスロープ電圧を生成するスロープ電圧生成部と、前記誤差電圧と前記スロープ電圧とを比較して比較信号を生成するコンパレータと、前記クロック信号と前記比較信号の入力を受け付けてパルス幅変調信号を出力するRSフリップフロップと、前記パルス幅変調信号の入力を受け付けて前記出力トランジスタのオン/オフ制御信号を出力するドライバと、を含む構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第2の構成から成るスイッチング電源回路において、前記クランプ電圧は、前記スロープ電圧の下限値よりも高く上限値よりも低い電圧範囲内で任意に設定される構成(第3の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第3いずれかの構成から成るスイッチング電源回路において、前記クランプ部は、第1トランジスタと、ゲートが前記第1トランジスタのゲート及びドレインに接続されてドレインが電源端に接続されてソースが前記エラーアンプの出力端に接続された第2トランジスタと、電源端と前記第1トランジスタのドレインとの間に接続された電流源と、前記第1トランジスタのソースと接地端との間に接続された第1抵抗と、を含む構成(第4の構成)にするとよい。
また、第4の構成から成るスイッチング電源回路において、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタは、互いにペア性が取られている構成(第5の構成)にするとよい。
また、上記第4または第5の構成から成るスイッチング電源回路において、前記電流源で生成される定電流の電流値は、前記エラーアンプに引き込まれる電流の最大値と等しい構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第4〜第6いずれかの構成から成るスイッチング電源回路において、前記スロープ電圧生成部は、前記出力トランジスタに流れるスイッチ電流に応じて前記スロープ電圧をオフセットさせるための手段として、電源端と前記スロープ電圧の出力端との間に接続されて所定の第1電流を生成する第1電流源と、電源端と前記スロープ電圧の出力端との間に接続されて前記出力トランジスタのオン/オフ制御に同期したスロープ波形の第2電流を生成する第2電流源と、第1端が前記スロープ電圧の出力端に接続された第2抵抗と、ソースが前記第2抵抗の第2端に接続されてドレインが接地端に接続されてゲートには前記スイッチ電流に応じたセンス電圧が印加される第1PMOSFETと、を含む構成(第7の構成)にするとよい。
また、上記第7の構成から成るスイッチング電源回路において、前記クランプ部は、前記第1抵抗と接地端との間にダイオード接続された第2PMOSFETを含む構成(第8の構成)にするとよい。
なお、本明細書中に開示されている液晶駆動装置は、装置各部への電力供給手段として第1〜第8いずれかの構成から成るスイッチング電源回路を有する構成(第9の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されている液晶表示装置は、上記第9の構成から成る液晶駆動装置と、前記液晶駆動装置によって駆動される液晶表示パネルと、を有する構成(第10の構成)とされている。
本明細書中に開示されている発明によれば、周期的な負荷変動に対する応答性の高いスイッチング電源回路、並びに、これを用いた液晶駆動装置及び液晶表示装置を提供することが可能となる。
液晶表示装置の一構成例を示すブロック図 スイッチング電源回路の第1実施形態を示す回路図 スロープ電圧生成部の一構成例を示す回路図 デューティ制御の一例を示すタイミングチャート 第1実施形態における負荷応答挙動の一例を示すタイミングチャート スイッチング電源回路の第2実施形態を示す回路図 第2実施形態における負荷応答挙動の一例を示すタイミングチャート スイッチング電源回路の第3実施形態を示す回路図 第3実施形態における負荷応答挙動の一例を示すタイミングチャート 第3実施形態におけるロードレギュレーション図 クランプ部の一構成例を示す回路図 スロープ電圧とクランプ電圧との相関関係を示す電圧波形図 テレビの外観図
<液晶表示装置>
図1は、液晶表示装置の一構成例を示すブロック図である。本構成例の液晶表示装置1は、液晶駆動装置10と液晶表示パネル20を有する。液晶駆動装置10は、不図示のホスト装置(マイコン等)から入力される映像信号Sinや各種コマンドに基づいて液晶表示パネル20の駆動制御を行う。液晶表示パネル20は、液晶素子を画素として用いた映像出力手段である。
<液晶駆動装置>
引き続き、図1を参照しながら液晶駆動装置10について詳述する。本構成例の液晶駆動装置10は、システム電源部11と、タイミング制御部12と、レベルシフタ13と、ゲートドライバ14と、ソースドライバ15と、ガンマ電圧生成部16と、コモン電圧生成部17と、を含む。
システム電源部11は、入力電圧VIN(例えば+12V)の供給を受けて動作し、アナログ系電源電圧AVDD(例えば+17V)、ロジック系電源電圧VDD(例えば+3.3V、+1.8V、+1.2V)、正電源電圧VON(例えば+28V)、及び、負電源電圧VOFF(例えば−12V)をそれぞれ生成して装置各部に供給する。
タイミング制御部12は、ロジック系電源電圧VDDの供給を受けて動作し、ホスト装置から入力されるコマンドやデータに基づいて、液晶駆動装置10のタイミング制御(ゲートドライバ14の垂直同期制御やソースドライバ15の水平同期制御など)を行う。
レベルシフタ13は、正電源電圧VONと負電源電圧VOFFの供給を受けて動作し、タイミング制御部12から入力されるタイミング制御信号(垂直同期信号)をレベルシフトした上でゲートドライバ14に伝達する。
ゲートドライバ14は、レベルシフタ13から入力される垂直同期信号に基づいて、液晶表示パネル20のゲート信号G(1)〜G(y)を生成し、これらを液晶表示パネル20の液晶素子(液晶表示パネル20がアクティブマトリクス型である場合には、液晶素子にそれぞれ接続されたアクティブ素子のゲート端子)に供給する。
ソースドライバ15は、アナログ系電源電圧AVDDの供給を受けて動作し、不図示のホスト装置から入力されるデジタル(mビット)の映像信号Sinをアナログのソース信号S(1)〜S(x)に変換して、液晶ディスプレイパネル20の液晶素子(液晶表示パネル20がアクティブマトリクス型である場合には、液晶素子にそれぞれ接続されたアクティブ素子のソース端子)に供給する。
ガンマ電圧生成部16は、アナログ系電源電圧AVDDの供給を受けて動作し、n通り(ただしn=2−1)の階調電圧V(0)〜V(n)を生成してソースドライバ15に供給する。なお、階調電圧V(0)〜V(n)は、それぞれ、映像信号Sinのデータ値「0」〜「2−1」に一対一で対応している。
コモン電圧生成部17は、所定のコモン電圧VCを生成して液晶表示パネル20の液晶素子(液晶表示パネル20がアクティブマトリクス型である場合には、液晶素子にそれぞれ接続されたアクティブ素子のドレイン端子)に供給する。
<スイッチング電源回路(第1実施形態)>
図2は、システム電源部11に内蔵されるスイッチング電源回路の第1実施形態を示す回路図である。本実施形態のスイッチング電源回路100は、入力電圧VINから所望のアナログ系電源電圧AVDD(出力電圧に相当)を生成する回路部であり、スイッチング出力部110と、スイッチング制御部120と、割込部130と、を含む。
スイッチング出力部110は、入力電圧VINからアナログ系電源電圧AVDDを生成する昇圧型スイッチング出力段であり、出力トランジスタN1(本図の例では、Nチャネル型MOS[metal oxide semiconductor]電界効果トランジスタ)と、コイルL1と、ダイオードD1と、キャパシタC1と、を含む。
コイルL1の第1端は、入力電圧VINの印加端に接続されている。コイルL1の第2端は、出力トランジスタN1のドレインとダイオードD1のアノードに接続されている。出力トランジスタN1のソースは、接地端に接続されている。出力トランジスタN1のゲートは、スイッチング制御部120の出力端(=ゲート信号Sdの出力端)に接続されている。ダイオードD1のカソードは、アナログ系電源電圧AVDDの出力端とキャパシタC1の第1端に接続されている。キャパシタC1の第2端は、接地端に接続されている。
スイッチング制御部120は、アナログ系電源電圧AVDDに応じた帰還電圧Vfbと所定の基準電圧Vrefとが一致するように出力トランジスタN1のオン/オフ制御を行う出力帰還回路部であり、クロック信号生成部121と、デジタル/アナログ変換部122と、帰還電圧生成部123と、エラーアンプ124と、位相補償部125と、スロープ電圧生成部126と、コンパレータ127と、RSフリップフロップ128と、ドライバ129と、を含む。
クロック信号生成部121は、所定のスイッチング周波数f(=1/T)でクロック信号を生成し、これをセット信号SaとしてRSフリップフロップ128に出力する。
デジタル/アナログ変換部122は、デジタルの基準電圧設定信号REFからアナログの基準電圧Vrefを生成する。
帰還電圧生成部123は、アナログ系電源電圧AVDDの印加端と接地端の間に直列に接続された抵抗R1及びR2を含み、抵抗R1と抵抗R2との接続ノードからアナログ系電源電圧AVDDを分圧した帰還電圧Vfb(={R2/(R1+R2)}×AVDD)を出力する。ただし、アナログ系電源電圧AVDDがスイッチング制御部120や割込部130の入力ダイナミックレンジに収まっている場合には、帰還電圧生成部123を省略し、帰還電圧Vfbとしてアナログ系電源電圧AVDDを直接受け付けても構わない。
エラーアンプ124は、電流出力型のトランスコンダクタンスアンプ(いわゆるgmアンプ)である。エラーアンプ124は、反転入力端(−)に入力される帰還電圧Vfbと非反転入力端(+)に入力される基準電圧Vrefとの差分値に応じて、位相補償部125を形成するキャパシタC2の充放電を行うことにより、誤差電圧Verrを生成する。なお、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefよりも低いときには、エラーアンプ124からキャパシタC2に向けて電流が流し込まれるので、誤差電圧Verrが上昇する。逆に、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefよりも高いときには、キャパシタC2からエラーアンプ124に向けて電流が引き抜かれるので、誤差電圧Verrが低下する。
位相補償部125は、エラーアンプ124の出力端と接地端との間に直列接続された抵抗R3とキャパシタC2を含む時定数回路であり、誤差電圧Verrの位相補償を行う。
スロープ電圧生成部126は、出力トランジスタN1のオン/オフ制御(本図の例では反転パルス幅変調信号ScB)に同期したスロープ電圧Vslpを生成する。スロープ電圧Vslpは、出力トランジスタN1のオンタイミングで上昇を開始し、出力トランジスタN1のオフタイミングでゼロ値にリセットされる鋸波形状のアナログ電圧である。
コンパレータ127は、反転入力端(−)に入力される誤差電圧Verrと非反転入力端(+)に入力されるスロープ電圧Vslpとを比較して比較信号CMPを生成する。比較信号CMPは、誤差電圧Verrがスロープ電圧Vslpよりも高いときにローレベルとなり、誤差電圧Verrがスロープ電圧Vslpよりも低いときにハイレベルとなる。
RSフリップフロップ128は、セット端(S)に入力されるセット信号Saとリセット端(R)に入力されるリセット信号Sbに応じて出力端(Q)からパルス幅変調信号Scを出力する。パルス幅変調信号Scは、セット信号Saの立上りエッジでハイレベルにセットされ、リセット信号Sbの立上りエッジでローレベルにリセットされる。ただし、セット信号Saとリセット信号Sbが同時にハイレベルとなったときにはリセット信号Sbが優先される。なお、RSフリップフロップ128は、反転出力端(QB)から反転パルス幅変調信号ScB(=パルス幅変調信号Scの論理反転信号)も同時出力している。
ドライバ129は、パルス幅変調信号Scの入力を受け付け、その電流能力を増強することにより出力トランジスタN1のゲート信号Sd(出力トランジスタN1のオン/オフ制御信号に相当)を生成し、これを出力トランジスタN1のゲートに出力する。出力トランジスタN1は、ゲート信号Sdがハイレベルであるときにオンし、ゲート信号Sdがローレベルであるときにオフする。
割込部130は、周期的な負荷変動に応じて帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefよりも高い閾値電圧Vthを上回っている間、出力トランジスタN1を強制的にオフさせるための割り込み制御を行う回路部であり、オフセット電圧生成部131と、加算部132と、コンパレータ133と、ORゲート134と、を含む。
オフセット電圧生成部131は、所定のオフセット電圧Vofsを生成する。なお、オフセット電圧Vofsは、基準電圧Vrefの1%程度(=Vref×0.01)に設定するとよい。
加算部132は、基準電圧Vrefにオフセット電圧Vofsを足し合わせて閾値電圧Vth(=Vref+Vofs)を生成する。すなわち、閾値電圧Vthは、基準電圧Vrefに基づいて可変的に設定される。
なお、基準電圧Vrefにオフセット電圧Vofsを足し合わせるのではなく、基準電圧Vrefに所定のオフセット係数α(例えば1.01)を掛け合わせて閾値電圧Vthを生成するようにしてもよい。
コンパレータ133は、非反転入力端(+)に入力される帰還電圧Vfbと反転入力端(−)に入力される閾値電圧Vthとを比較して割込信号INTを生成する。割込信号INTは、帰還電圧Vfbが閾値電圧Vthよりも高いときにハイレベルとなり、逆に、帰還電圧Vfbが閾値電圧Vthよりも低いときにローレベルとなる。
ORゲート134は、比較信号CMPと割込信号INTとの論理和演算を行い、その演算結果をリセット信号Sbとして出力する。従って、割込信号INTがローレベルであるときには、比較信号CMPがそのままリセット信号Sbとして出力される。一方、割込信号INTがハイレベルであるときには、比較信号CMPの論理レベルに依ることなく、リセット信号Sbがハイレベルに固定される。
リセット信号Sbがハイレベルに固定されている間は、セット信号Saにパルスが生成されても、パルス幅変調信号Scがローレベルにリセットされたままとなり、延いては、出力トランジスタN1がオフされたままとなる。このように、割込部130は、割込信号INTを用いて出力トランジスタN1を強制的にオフさせる割り込み機能を具備しているが、その技術的意義については後ほど詳述する。
<基本動作(昇圧動作)>
まず、スイッチング電源回路100の基本動作(昇圧動作)について説明する。出力トランジスタN1がオンされると、コイルL1には出力トランジスタN1を介して接地端に向けたスイッチ電流が流れ、その電気エネルギが蓄えられる。このとき、ダイオードD1のアノードに現れるスイッチ電圧Vswは、出力トランジスタN1を介してほぼ接地電圧まで低下する。従って、ダイオードD1が逆バイアス状態となり、キャパシタC1から出力トランジスタN1に向けて電流が流れ込むことはない。
一方、出力トランジスタN1がオフされると、コイルL1に生じた逆起電力により、そこに蓄積されていた電気エネルギが電流として放出される。このとき、ダイオードD1は順バイアス状態となるため、ダイオードD1を介して流れる電流は、出力電流Ioutとしてアナログ系電源電圧AVDDの出力端から負荷(ソースドライバ15やガンマ電圧生成部16)に流れ込むとともに、キャパシタC1を介して接地端にも流れ込み、キャパシタC1を充電することになる。上記の動作が繰り返されることにより、負荷には、入力電圧VINを昇圧したアナログ系電源電圧AVDDが供給される。
<スロープ電圧生成部>
図3は、スロープ電圧生成部126の一構成例を示す回路図である。本構成例のスロープ電圧生成部126は、電流源126xと、キャパシタ126yと、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ126zと、を含む。
電流源126xは、電源端とキャパシタ126yの第1端(=スロープ電圧Vslpの出力端)との間に接続されており、所定の充電電流I1を生成する。
キャパシタ126yの第1端は、スロープ電圧Vslpの出力端に接続されている。キャパシタ126yの第2端は、接地端に接続されている。トランジスタ126zがオフされているときには、キャパシタ126yが充電電流I1によって充電されるので、キャパシタ126yの第1端に現れるスロープ電圧Vslpが上昇していく。一方、トランジスタ126zがオンされているときには、キャパシタ126yがトランジスタ126zを介して放電されるので、スロープ電圧Vslpがゼロ値にリセットされる。
トランジスタ126zは、出力トランジスタN1のオン/オフ制御に応じてキャパシタ126yの充放電を切り替える充放電スイッチである。トランジスタ126zのドレインは、キャパシタ126yの第1端に接続されている。トランジスタ126zのソースは、接地端に接続されている。トランジスタ126zのゲートは、反転パルス幅変調信号ScBの印加端に接続されている。従って、トランジスタ126zは、反転パルス幅変調信号ScBがハイレベルであるときにオンし、反転パルス幅変調信号ScBがローレベルであるときにオフする。
<デューティ制御>
図4は、誤差電圧Verrに応じたデューティ制御の一例を示すタイミングチャートであり、上から順に、セット信号Sa、誤差電圧Verr及びスロープ電圧Vslp、比較信号CMP(割込信号INTのローレベル時にはリセット信号Sbと等価)、パルス幅変調信号Sc、並びに、反転パルス幅変調信号ScBが描写されている。
セット信号Saがハイレベルに立ち上がると、パルス幅変調信号Scがハイレベルにセットされるので、出力トランジスタN1がオンとなる。このとき、トランジスタ126zは、反転パルス幅変調信号ScBのローレベル遷移に伴ってオフとなるので、充電電流I1によるキャパシタ126yの充電が開始される。従って、スロープ電圧Vslpは、所定の傾きを持って上昇し始める。
その後、スロープ電圧Vslpが誤差電圧Verrよりも高くなると、比較信号CMPがハイレベルに立ち上がり、パルス幅変調信号Scがローレベルにリセットされるので、出力トランジスタN1がオフとなる。このとき、トランジスタ126zは、反転パルス幅変調信号ScBのハイレベル遷移に伴ってオンとなる。その結果、キャパシタ126yがトランジスタ126zを介して速やかに放電され、スロープ電圧Vslpがゼロ値にリセットされる。
なお、誤差電圧Verrが高いほどスロープ電圧Vslpとの交差タイミングが遅くなる。従って、パルス幅変調信号Scのハイレベル期間(=出力トランジスタN1のオン期間Ton)が長くなり、延いては、出力トランジスタN1のオンデューティDon(=スイッチング周期Tに占めるオン期間Tonの割合、Don=Ton/T)が大きくなる。
逆に、誤差電圧Verrが低いほどスロープ電圧Vslpとの交差タイミングが早くなる。従って、パルス幅変調信号Scのハイレベル期間が短くなり、延いては、出力トランジスタN1のオンデューティDonが小さくなる。
このように、スイッチング電源回路100では、誤差電圧Verrに応じて出力トランジスタN1のオンデューティDonを決定することにより、入力電圧VINから所望のアナログ系電源電圧AVDDが生成される。
<負荷応答挙動(第1実施形態)>
図5は、第1実施形態における負荷応答挙動の一例を示すタイミングチャートであり、上から順に、帰還電圧Vfb(延いてはアナログ系電源電圧AVDD)、スイッチ電圧Vsw、出力電流Iout、並びに、誤差電圧Verr及びスロープ電圧Vslpが描写されている。
なお、帰還電圧Vfbと誤差電圧Verrについて、それぞれの実線は割込部130を実装している場合の挙動(第1実施形態の負荷応答挙動)が描写されており、それぞれの破線は割込部130を実装していない場合の挙動(従来の負荷応答挙動)が比較参照のために描写されている。
スイッチング電源回路100の負荷であるソースドライバ15やガンマ電圧生成部16では、液晶表示パネル20が表示期間と非表示期間(いわゆるブランキング期間)を交互に繰り返すことに伴い、それぞれの消費電流が周期的に変動する。
すなわち、スイッチング電源回路100の出力電流Ioutは、液晶表示パネル20の駆動状態に応じて周期的に変動する。具体的に述べると、液晶表示パネル20の表示期間には、所定の出力電流Ioutが流れる状態(重負荷状態)となる。一方、液晶表示パネル20の非表示期間には、出力電流Ioutがほぼ流れない状態(軽負荷状態)となる。
液晶表示パネル20が表示期間から非表示期間に移行し、出力電流Ioutが重負荷状態から軽負荷状態に急変すると、アナログ系電源電圧AVDDが設定値から持ち上がり、延いては、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefから持ち上がる。
割込部130を実装していない場合には、このような状況下でも出力トランジスタN1のオン/オフ動作が停止されず、帰還電圧Vfbを基準電圧Vrefと一致させるように負帰還制御が掛かる。従って、誤差電圧Verrは、その平衡値(=帰還電圧Vfbと基準電圧Vrefが一致しているときに得られる誤差電圧Verrの電圧値)から大きく低下してしまう。
ここで、液晶表示パネル20が非表示期間から再び表示期間に移行し、出力電流Ioutが軽負荷状態から再び重負荷状態に急変すると、大きく低下した誤差電圧Verrを平衡値まで戻すのに長時間を要する。その結果、出力トランジスタN1のオンデューティDonを十分に高めることができないので、アナログ系電源電圧AVDDが設定値から大きく低下してしまい、液晶表示パネル20の表示動作に支障を来たすおそれがある。
一方、割込部130を実装している場合には、帰還電圧Vfbが閾値電圧Vthよりも高くなった時点で、出力トランジスタN1が強制的にオフされる。その結果、帰還電圧Vfbが閾値電圧Vthまでしか上昇しないので、誤差電圧Verrが平衡値から大きく低下することはなくなる。
従って、液晶表示パネル20が非表示期間から再び表示期間に移行し、出力電流Ioutが軽負荷状態から再び重負荷状態に急変しても、誤差電圧Verrを遅滞なく平衡値まで戻すことができる。その結果、出力トランジスタN1のオンデューティDonを必要なレベルまで迅速に高めることができるので、アナログ系電源電圧AVDDの低下を効果的に抑制し、液晶表示パネル20の表示動作を支障なく実施することが可能となる。
<スイッチング電源回路(第2実施形態)>
図6は、スイッチング電源回路の第2実施形態を示す回路図である。本実施形態のスイッチング電源回路100は、先の第1実施形態(図2)をベースとしつつ、さらに、割込信号INTを用いたエラーアンプ124のゲイン制御を行う点に特徴を有する。そこで、第1実施形態と同様の構成要素については、図2と同一の符号を付すことで重複した説明を割愛し、以下では、本実施形態の特徴部分について重点的な説明を行う。
本実施形態のスイッチング電源回路100において、割込信号INTは、ORゲート134だけでなくエラーアンプ124にも入力されている。エラーアンプ124は、割込信号INTがハイレベルであるときに、自身のゲイン(=トランスコンダクタンスgm)を通常値から引き下げる機能を備えている。
すなわち、割込部130は、周期的な負荷変動に応じて帰還電圧Vfbが閾値電圧Vthを上回っている間、エラーアンプ124のゲインを通常値から引き下げるように動作する。以下では、その技術的意義について詳述する。
<負荷応答挙動(第2実施形態)>
図7は、第2実施形態における負荷応答挙動の一例を示すタイミングチャートであり、上から順に、帰還電圧Vfb(延いてはアナログ系電源電圧AVDD)、スイッチ電圧Vsw、出力電流Iout、並びに、誤差電圧Verr及びスロープ電圧Vslpが描写されている。
なお、帰還電圧Vfbと誤差電圧Verrについて、それぞれの実線はエラーアンプ124のゲイン引き下げ機能を導入している場合の挙動(第2実施形態の負荷応答挙動)が描写されており、それぞれの破線はエラーアンプ124のゲイン引き下げ機能を導入していない場合の挙動(第1実施形態の負荷応答挙動)が比較参照のために描写されている。
割込部130の導入により、液晶表示パネル20の非表示期間には、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefを僅かに上回っている状態で出力トランジスタN1が強制的にオフされるので、エラーアンプ124がキャパシタC2を放電し続ける状態となる。従って、液晶表示パネル20の非表示期間が長くなるほど、誤差電圧Verrが平衡値から徐々に低下していくので、負荷応答性の向上効果が薄れてしまう。
一方、第2実施形態のスイッチング電源回路100では、割込信号INTがハイレベルであるときにエラーアンプ124のゲインが通常値から引き下げられるので、液晶表示パネル20の非表示期間における誤差電圧Verrの低下速度が緩やかに抑えられる。従って、エラーアンプ124のゲインを固定していた第1実施形態と比べて、負荷応答性のさらなる向上を見込むことが可能となる。
なお、液晶表示パネル20の非動作期間が長いほど、エラーアンプ124のゲイン引き下げによる負荷応答性の改善効果が大きくなることに鑑み、図7では、先出の図5と比べて、液晶表示パネル20の非動作期間が長めに描写されている。もちろん、液晶表示パネル20の非動作期間が短くても、エラーアンプ124のゲインを引き下げることにより、負荷応答性の向上が図られることについては、改めて言うまでもない。
<スイッチング電源回路(第3実施形態)>
図8は、スイッチング電源回路の第3実施形態を示す回路図である。本実施形態のスイッチング電源回路100は、先の第1実施形態(図2)をベースとしつつ、さらに、クランプ部12Aを用いて誤差電圧Verrの下限値(延いては、出力トランジスタN1の最小デューティ)を設定する点に特徴を有する。そこで、第1実施形態と同様の構成要素については、図2と同一の符号を付すことで重複した説明を割愛し、以下では、本実施形態の特徴部分について重点的な説明を行う。
クランプ部12Aは、誤差電圧Verrが所定のクランプ電圧Vclampを下回らないように制限する機能を備えている。なお、クランプ電圧Vclampは、スロープ電圧Vslpの下限値VslpLよりも高く上限値VslpHよりも低い電圧範囲内で任意に設定される。以下では、その技術的意義について詳述する。
<負荷応答挙動(第3実施形態)>
図9は、第3実施形態における負荷応答挙動の一例を示すタイミングチャートであり、上から順に、帰還電圧Vfb(延いてはアナログ系電源電圧AVDD)、スイッチ電圧Vsw、出力電流Iout、並びに、誤差電圧Verr及びスロープ電圧Vslpが描写されている。
なお、帰還電圧Vfbと誤差電圧Verrについて、それぞれの実線は第3実施形態の負荷応答挙動を示しており、それぞれの破線は従来の負荷応答挙動を比較参照のために示している。
液晶表示パネル20が表示期間から非表示期間に移行し、出力電流Ioutが重負荷状態から軽負荷状態に急変すると、アナログ系電源電圧AVDDが設定値から持ち上がり、延いては、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefから持ち上がる。帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefよりも高くなると、エラーアンプ124が電流を引き込む状態となるので、誤差電圧Verrが低下し、出力トランジスタN1のオンデューティDonが引き下げられる。従って、アナログ系電源電圧AVDDの上昇を抑えるように、負帰還制御が掛かる。
ここで、第3実施形態のスイッチング電源回路100では、クランプ部12Aの働きにより、誤差電圧Verrが所定のクランプ電圧Vclampを下回らないように制限されている。従って、液晶表示パネル20が非表示期間から再び表示期間に移行し、出力電流Ioutが軽負荷状態から再び重負荷状態に急変しても、誤差電圧Verrを遅滞なく平衡値まで戻すことができる。その結果、出力トランジスタN1のオンデューティDonを必要なレベルまで迅速に高めることができるので、アナログ系電源電圧AVDDの低下を効果的に抑制し、液晶表示パネル20の表示動作を支障なく実施することが可能となる。
なお、クランプ部12Aの導入により、出力トランジスタN1のオンデューティDonは、クランプ電圧Vclampに応じた最小デューティまでしか下がらなくなるので、アナログ系電源電圧AVDDの上昇を抑え込む能力が低下する。ただし、帰還電圧Vfbが閾値電圧Vthを上回ると、これまでに説明してきた割り込み動作が発動し、スイッチング動作が強制的に停止されるので、アナログ系電源電圧AVDDが際限なく上昇し続けるおそれはない。
スイッチング動作の強制停止後、低下に転じた帰還電圧Vfbが再び閾値電圧Vthを下回ると、先述の割り込み動作が解除されてスイッチング動作が再開される。すなわち、液晶表示パネル20の非表示期間には、クランプ電圧Vclampに応じた所定のオン期間と、先述の割り込み動作による強制オフ期間とが交互に繰り返される状態となる。
つまり、第3実施形態のスイッチング電源回路100では、液晶表示パネル20の表示期間(重負荷時)には、スイッチング周波数f(=1/T)を固定してオン期間Tonの可変制御を行うPWM[pulse width modulation]駆動方式となる一方、液晶表示パネル20の非表示期間(軽負荷時)には、出力トランジスタN1のオン期間Tonを固定してスイッチング周波数fの可変制御を行うPFM[pulse frequency modulation]駆動方式となるように、その駆動方式が自動的に切り替えられる。
<ロードレギュレーション>
図10は、第3実施形態におけるロードレギュレーション図である。なお、横軸は出力電流Ioutを示しており、縦軸はアナログ系電源電圧AVDDを示している。
本図で示す通り、出力電流Ioutが閾値電流IoutXよりも小さいときには、誤差電圧Verrのクランプ動作が有効となり、PFM駆動方式による出力帰還制御が実施される。一方、出力電流Ioutが閾値電流IoutXよりも大きいときには、誤差電圧Verrのクランプ動作が無効となり、PWM駆動方式による出力帰還制御が実施される。
なお、出力電流Ioutは、液晶表示パネル20の表示期間(重負荷時)に第1電流値IoutH(例えば500mA)となり、液晶表示パネル20の非表示期間(軽負荷時)に第2電流値IoutL(例えば0mA)となる。このように、出力電流Ioutの電流値は、各期間毎に予め固定されており、それ以外の電流値(例えば200mA)に設定されることは基本的にない。
そこで、クランプ電圧Vclampについては、閾値電流IoutXが第1電流値IoutHよりも小さく、かつ、第2電流値IoutLよりも大きくなるように、その電圧値を適宜設定することが望ましい。
また、第3実施形態のスイッチング電源回路100では、出力電流Ioutを監視することなく駆動方式の切替制御が行われる。すなわち、液晶表示パネル20の表示期間(重負荷時)には、出力電流Ioutの不足に伴いアナログ系電源電圧AVDDが低下したことを受けて、スイッチング電源回路100が自動的にPWM駆動方式となる。一方、液晶表示パネル20の非表示期間(軽負荷時)には、出力電流Ioutの余剰に伴いアナログ系電源電圧AVDDが上昇したことを受けて、スイッチング電源回路100が自動的にPFM駆動方式となる。
なお、ロードレギュレーション特性としては、本図で示したように、出力電流Ioutが閾値IoutXよりも大きいか小さいかに応じて、アナログ系電源電圧AVDDがPWM設定値(±0%)とPFM設定値(例えば+1%)との間で切り替わる。
すなわち、液晶表示パネル20の非表示期間(Iout<IoutX)には、アナログ系電源電圧AVDDが本来の設定値から持ち上がることになる。ただし、液晶表示装置1では、出力電流Ioutの急増時(=軽負荷状態から重負荷状態への切替時)におけるアナログ系電源電圧AVDDの電圧降下抑制が最優先であり、軽負荷時のアナログ系電源電圧AVDDが本来の設定値から多少持ち上がっても特段の支障は生じない。
<クランプ部>
図11は、クランプ部12A(及びその周辺回路)の一構成例を示す回路図であり、図12は、スロープ電圧Vslp(実線:オフセットあり、破線:オフセットなし)とクランプ電圧Vclamp(一点鎖線)との相関関係を示す電圧波形図である。
以下では、図11及び図12を適宜参照しつつ、スイッチング出力部110とスロープ電圧生成部126に電流帰還機能が設けられている場合を例に挙げて詳細な説明を行う。
本構成例のスイッチング出力部110は、先述の構成要素(出力トランジスタN1、コイルL1、ダイオードD1、及び、キャパシタC1)に加えて、センス抵抗Rsを含む。センス抵抗Rsは、出力トランジスタN1のソースと接地端との間に接続されており、出力トランジスタN1に流れるスイッチ電流Iswに応じたセンス電圧Vs(=Isw×Rs)を生成する。
また、本構成例のスロープ電圧生成部126は、スイッチ電流Iswに応じてスロープ電圧Vslpにオフセットを与えるための手段として、電流源B1及びB2と、抵抗B3(抵抗値:RB)と、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタB4と、を含む。
電流源B1は、電源端とスロープ電圧Vslpの出力端との間に接続されており、所定の第1電流IB1を生成する。
電流源B2は、電源端とスロープ電圧Vslpの出力端との間に接続されており、出力トランジスタN1のオン/オフ制御(本図の例では反転パルス幅変調信号ScB)に同期したスロープ波形の第2電流IB2を生成する。
抵抗B3の第1端は、スロープ電圧Vslpの出力端に接続されている。抵抗B3の第2端は、トランジスタB4のソースに接続されている。トランジスタB4のドレインは、接地端に接続されている。トランジスタB4のゲートには、スイッチング出力部110からセンス電圧Vsが印加されている。
本構成例のスロープ電圧生成部126において、出力トランジスタN1のオフ期間(Vs=0、IB2=0)には、スロープ電圧Vslpが下限値VslpLとなる。なお、下限値VslpLは、トランジスタB4のオンスレッショルド電圧Vthに抵抗B3の両端間電圧(IB1×RB)を足し合わせた電圧値(=Vth+IB1×RB)として表すことができる。
一方、出力トランジスタN1のオフ直前には、スロープ電圧Vslpが上限値VslpHとなる。なお、上限値VslpHは、先出の下限値VslpLに対して、第2電流IB2に応じた抵抗B3での電圧降下分(=IB2×RB)とセンス電圧Vsを上乗せした電圧値(=Vth+(IB1+IB2)×RB+Vs)として表すことができる。
次に、クランプ部12Aについて詳述する。本構成例のクランプ部12Aは、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタA1及びA2と、電流源A3と、抵抗A4(抵抗値:RA)と、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタA5と、を含む。
電流源A3は、電源端とトランジスタA1のドレインとの間に接続されており、所定の定電流IAを生成する。なお、電流源A3で生成される定電流IAの電流値は、エラーアンプ124に引き込まれる電流の最大値と等しくなるように設計されている。
トランジスタA1及びA2のゲートは、いずれもトランジスタA1のドレインに接続されている。トランジスタA1のソースは、抵抗A4の第1端に接続されている。抵抗A4の第2端は、トランジスタA5のソースに接続されている。トランジスタA5のドレインとゲートは、いずれも接地端に接続されている。トランジスタA2のドレインは、電源端に接続されている。トランジスタA2のソースは、誤差電圧Verrの印加端(エラーアンプ124の出力端)に接続されている。
本構成例のクランプ部12Aにおいて、トランジスタA2のソースに現れるクランプ電圧Vclampは、トランジスタA5のオンスレッショルド電圧Vthに抵抗A4の両端間電圧(=IA×RA)を足し合わせた電圧値(=Vth+IA×RA)として表すことができる。すなわち、定電流IAと抵抗値RAの少なくとも一方を調整することにより、クランプ電圧Vclampを任意に設定することができる。なお、定電流IAと抵抗値RAについては、アナログ系電源電圧AVDDに応じて可変制御してもよい。
また、トランジスタA5とトランジスタB4については、それぞれのオンスレッショルド電圧Vthが等しくなるように、互いにペア性を取っておくことが望ましい。このような素子設計を行うことにより、各トランジスタのオンスレッショルド電圧Vthをキャンセルすることができる。その結果、スロープ電圧Vslpに対してクランプ電圧Vclampを精度良く設定することが可能となる。なお、スロープ電圧生成部126が電流帰還機能を備えておらず、トランジスタB4が設けられていない場合には、クランプ部12AのトランジスタA5も省略することが可能である。
また、カレントミラーを形成する一対のトランジスタA1及びA2についても、それぞれのオンスレッショルド電圧Vthが等しくなるように、互いにペア性が取られている。従って、トランジスタA2のソース電圧(=誤差電圧Verr)がトランジスタA1のソース電圧(=クランプ電圧Vclamp)よりも低くなろうとすると、カレントミラーが動作して定電流IAがキャパシタC2に流し込まれる。その結果、誤差電圧Verrがクランプ電圧Vclampを下回らないように制限が掛けられる。なお、Verr>Vclampであるときには、カレントミラーが動作しないので、クランプ部12Aが定常時の出力帰還ループに影響を与えることはない。
<テレビへの適用>
図13は、テレビの外観図である。テレビXは、液晶表示装置1の一例であり、その電源手段として、先述のスイッチング電源回路100を好適に用いることが可能である。
<その他の変形例>
なお、上記では、スイッチング電源回路100を液晶表示装置1(ないしは液晶駆動装置10)に搭載した例を挙げて説明を行ったが、スイッチング電源回路100は、周期的な負荷変動を生じるアプリケーションの電源手段として広く適用することが可能である。
また、スイッチング出力部110の出力形式については、昇圧型に限らず、降圧型や昇降圧型に適宜変更することが可能である。
また、スイッチング出力部110の整流方式についても、ダイオード整流方式に代えて同期整流方式を採用することが可能である。特に、軽負荷時の逆流遮断機能を備えた同期整流方式のスイッチング電源回路では、先述の割込機能(出力トランジスタの強制オフ機能やエラーアンプのゲイン引き下げ機能)を導入することにより、周期的な負荷変動に対して高い応答性を得ることが可能となる。
このように、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本明細書中に開示されている発明は、スイッチング電源回路の負荷応答性を高めるために利用することが可能である。
1 液晶表示装置
10 液晶駆動装置
11 システム電源部
12 タイミング制御部
13 レベルシフタ
14 ゲートドライバ
15 ソースドライバ
16 ガンマ電圧生成部
17 コモン電圧生成部
20 液晶表示パネル
100 スイッチング電源回路
110 スイッチング出力部
120 スイッチング制御部
121 クロック信号生成部
122 デジタル/アナログ変換部
123 帰還電圧生成部
124 エラーアンプ
125 位相補償部
126 スロープ電圧生成部
126x 電流源
126y キャパシタ
126z Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
127 コンパレータ
128 RSフリップフロップ
129 ドライバ
12A クランプ部
130 割込部
131 オフセット電圧生成部
132 加算部
133 コンパレータ
134 ORゲート
N1 出力トランジスタ(Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ)
L1 コイル
D1 ダイオード
C1、C2 キャパシタ
R1〜R3 抵抗
Rs センス抵抗
A1、A2 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
A3、B1、B2 電流源
A4、B3 抵抗
A5、B4 Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ
X テレビ

Claims (10)

  1. 出力トランジスタを用いて入力電圧から出力電圧を生成するスイッチング出力部と、
    前記出力電圧またはこれに応じた帰還電圧と所定の基準電圧とが一致するように前記出力トランジスタのオン/オフ制御を行うスイッチング制御部と、
    周期的な負荷変動に応じて前記出力電圧または前記帰還電圧が前記基準電圧よりも高い閾値電圧を上回っている間には前記出力トランジスタを強制的にオフさせる割込部と、
    を有し、
    前記スイッチング制御部は、
    前記出力電圧または前記帰還電圧と前記基準電圧との差分値に応じた誤差電圧を生成するエラーアンプと、
    前記誤差電圧が所定のクランプ電圧を下回らないように制限するクランプ部と、
    を含み、
    前記誤差電圧に応じて前記出力トランジスタのオンデューティを決定するものであり、
    前記スイッチング制御部は、さらに、
    所定周波数のクロック信号を生成するクロック信号生成部と、
    前記出力トランジスタのオン/オフ制御に同期したスロープ電圧を生成するスロープ電圧生成部と、
    前記誤差電圧と前記スロープ電圧とを比較して比較信号を生成するコンパレータと、
    前記クロック信号と前記比較信号の入力を受け付けてパルス幅変調信号を出力するRSフリップフロップと、
    前記パルス幅変調信号の入力を受け付けて前記出力トランジスタのオン/オフ制御信号を出力するドライバと、
    を含み、
    前記クランプ電圧は、前記スロープ電圧の下限値よりも高く上限値よりも低い電圧範囲内で任意に設定されることを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 出力トランジスタを用いて入力電圧から出力電圧を生成するスイッチング出力部と、
    前記出力電圧またはこれに応じた帰還電圧と所定の基準電圧とが一致するように前記出力トランジスタのオン/オフ制御を行うスイッチング制御部と、
    周期的な負荷変動に応じて前記出力電圧または前記帰還電圧が前記基準電圧よりも高い閾値電圧を上回っている間には前記出力トランジスタを強制的にオフさせる割込部と、
    を有し、
    前記スイッチング制御部は、
    前記出力電圧または前記帰還電圧と前記基準電圧との差分値に応じた誤差電圧を生成するエラーアンプと、
    前記誤差電圧が所定のクランプ電圧を下回らないように制限するクランプ部と、
    を含み、
    前記誤差電圧に応じて前記出力トランジスタのオンデューティを決定するものであり、
    前記クランプ部は、
    第1トランジスタと、
    ゲートが前記第1トランジスタのゲート及びドレインに接続されてドレインが電源端に接続されてソースが前記エラーアンプの出力端に接続された第2トランジスタと、
    電源端と前記第1トランジスタのドレインとの間に接続された電流源と、
    前記第1トランジスタのソースと接地端との間に接続された第1抵抗と、
    を含むことを特徴とするスイッチング電源回路。
  3. 前記スイッチング制御部は、さらに、
    所定周波数のクロック信号を生成するクロック信号生成部と、
    前記出力トランジスタのオン/オフ制御に同期したスロープ電圧を生成するスロープ電圧生成部と、
    前記誤差電圧と前記スロープ電圧とを比較して比較信号を生成するコンパレータと、
    前記クロック信号と前記比較信号の入力を受け付けてパルス幅変調信号を出力するRSフリップフロップと、
    前記パルス幅変調信号の入力を受け付けて前記出力トランジスタのオン/オフ制御信号を出力するドライバと、
    を含むことを特徴とする請求項に記載のスイッチング電源回路。
  4. 前記クランプ電圧は、前記スロープ電圧の下限値よりも高く上限値よりも低い電圧範囲内で任意に設定されることを特徴とする請求項に記載のスイッチング電源回路。
  5. 前記第1トランジスタと前記第2トランジスタは、互いにペア性が取られていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載のスイッチング電源回路。
  6. 前記電流源で生成される定電流の電流値は、前記エラーアンプに引き込まれる電流の最大値と等しいことを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載のスイッチング電源回路。
  7. 前記スロープ電圧生成部は、
    前記出力トランジスタに流れるスイッチ電流に応じて前記スロープ電圧をオフセットさせるための手段として、
    電源端と前記スロープ電圧の出力端との間に接続されて所定の第1電流を生成する第1電流源と、
    電源端と前記スロープ電圧の出力端との間に接続されて前記出力トランジスタのオン/オフ制御に同期したスロープ波形の第2電流を生成する第2電流源と、
    第1端が前記スロープ電圧の出力端に接続された第2抵抗と、
    ソースが前記第2抵抗の第2端に接続されてドレインが接地端に接続されてゲートには前記スイッチ電流に応じたセンス電圧が印加される第1PMOSFETと、
    を含むことを特徴とする請求項に記載のスイッチング電源回路。
  8. 前記クランプ部は、前記第1抵抗と接地端との間にダイオード接続された第2PMOSFETを含むことを特徴とする請求項7に記載のスイッチング電源回路。
  9. 装置各部への電力供給手段として、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のスイッチング電源回路を有することを特徴とする液晶駆動装置。
  10. 請求項9に記載の液晶駆動装置と、
    前記液晶駆動装置によって駆動される液晶表示パネルと、
    を有することを特徴とする液晶表示装置。
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