JP2000321803A - 電子写真感光体及びその製造方法 - Google Patents
電子写真感光体及びその製造方法Info
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Abstract
とんど起こらず、機械的強度に優れ、かつ安価な電子写
真用感光体を提供する。 【解決手段】 導電支持体と感光層とを有する電子写真
感光体の製造方法において、前記感光層を、酸化亜鉛粒
子又は亜鉛粒子を主原料とするプラズマ溶射法を用いて
形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
Description
が高く、光感度の低下がほとんど起こらず、機械的強度
に優れ、かつ安価な電子写真用感光体及びその製造方法
に関するものである。
レン合金系、アモルファスシリコン系、酸化亜鉛−樹脂
分散系、硫化カドミウム−樹脂分散系等の無機光導電性
物質を主成分とする感光層と、電荷移動錯体からなる有
機光導電性物質を主成分とする感光層が広く用いられて
きた。
ン合金系では原材料の毒性、アモルファスシリコン系で
は成膜速度が遅いことによるコスト、酸化亜鉛−樹脂分
散系あるいはカドミウム−樹脂分散系では樹脂すなわち
結着剤中への粉体の分散という構造から繰り返し耐久性
の問題点をそれぞれ有する。
は、光感度、耐久性及び環境に対する安定性等に問題点
を有するが、毒性、コスト、材料設計の自由度等の点に
おいて無機系材料に比べ利点も有する為、盛んに開発が
行われている。
光体においては、その耐久性は無機物質からなる電子写
真用感光体(a−Si等)と比較していまだ十分な特性
を満足するものは得られておらず、更なる高耐久性が要
求されている。
鉛感光体は酸化亜鉛粉体と結着剤との分散系の塗布工法
により、普通紙複写用感光体やエレクトロファックス紙
等の安価かつ無毒な画像記録用材料として用いられてき
ている(特開平6−75438号公報、特開平6−17
5380号公報、特開平6−186788号公報、特開
平7−20661号公報)。
成されるため、樹脂すなわち結着剤中への粉体の分散と
いう構造から繰り返し耐久性において問題点を有する。
しかし酸化亜鉛自体は優れた光導電体であり、その粉末
状態においても光感度特性が確認されている。
真感光体とする場合、スパッタリングによる形成法で
は、酸化亜鉛は成長速度がきわめて遅く、また支持体
(ドラム)を一定温度に精度良く保持するのが難しいた
め、コストの上昇を招く(特開昭58−156533号
公報、特開昭60−111253号公報、特開昭60−
118845号公報)。また、この場合、著しい抵抗分
布を有し、均一で且つ高抵抗な大面積の薄膜を形成する
ことが極めて困難であった。
との分散系の感光体に使用されているため、一定の品質
のものを安価に入手する事ができる。
にシリコン(Si)がある。Si粉末原料を用いたプラ
ズマ溶射法によるシリコン膜の形成が報告されている
(特開平6−104466号公報、特開平6−2484
54号公報)。
ンは非常に活性であるため、酸化シリコンを形成してし
まう。酸化シリコンを形成しないようにするためには減
圧状態又は雰囲気制御状態で行う必要があり、高価な真
空装置を必要としてしまいコストがかさんでしまう。
鑑みてなされたものであって、高感度で、帯電性が高
く、光感度の低下がほとんど起こらず、機械的強度に優
れ、かつ安価な電子写真用感光体及びその製造方法を提
供することをその目的としている。
め、本発明によれば、導電支持体と感光層とを有する電
子写真感光体の製造方法において、前記感光層を、酸化
亜鉛粒子又は亜鉛粒子を主原料とするプラズマ溶射法を
用いて形成することを特徴とする電子写真感光体の製造
方法が提供される。また、本発明によれば、上記におい
て、プラズマ溶射に用いるプラズマガスとして酸素を含
む気体を用いることを特徴とする電子写真感光体の製造
方法が提供される。また、本発明によれば、上記におい
て、前記酸化亜鉛粒子の周辺のみを溶融することを特徴
とする電子写真感光体の製造方法が提供される。また、
本発明によれば、上記において、前記感光層を、プラズ
マ溶射後に研磨処理することを特徴とする電子写真感光
体の製造方法が提供される。また、本発明によれば、上
記において、前記酸化亜鉛粒子又は亜鉛粒子に感光波長
域が広くなる元素又は抵抗率が高くなる元素を含む不純
物がドーピングしたものを用いることを特徴とする電子
写真用感光体の製造方法が提供される。また、本発明に
よれば、上記において、プラズマ溶射に用いるプラズマ
ガス中に、酸化亜鉛中に取り込まれると感光波長域が広
くなる元素又は抵抗率が高くなる元素を含むガスが含ま
れたものを用いることを特徴とする電子写真用感光体の
製造方法が提供される。また、本発明によれば、上記に
おいて、粒径の異なる酸化亜鉛粒子又は亜鉛粒子が混合
されているものを用いることを特徴とする電子写真用感
光体の製造方法が提供される。さらに、本発明によれ
ば、導電支持体と感光層とを有する電子写真感光体にお
いて、前記感光層は、酸化亜鉛粒子又は亜鉛粒子を主原
料とするプラズマ溶射法を用いて形成されたものである
ことを特徴とする電子写真用感光体が提供される。
いては、酸化亜鉛粒子又は亜鉛粒子を主原料とするプラ
ズマ溶射法を用いて酸化亜鉛単体を形成しているので、
これまで広く用いられてきている樹脂分散系による場合
と異なり、プロセス中の変化が小さく、また環境雰囲気
にあまり影響されず、また、耐摩耗性も高いため、高帯
電、高感度、高耐久の電子写真感光体を得ることができ
る。また、プラズマを用いて溶融しているので、加熱に
よる粒子どうしの焼結よりも低温で形成することができ
る。請求項2の電子写真感光体の製造方法においては、
プラズマ溶射に用いるプラズマガスとして酸素を含む気
体を用いているので、酸化亜鉛粒子を用いたときには溶
融時の酸化亜鉛の酸素抜けを抑制することができ、また
亜鉛粒子を用いたときには酸化を促進するので高帯電、
高感度、高耐久の電子写真感光体を得ることができる。
請求項3の電子写真感光体の製造方法においては、前記
酸化亜鉛粒子の周辺のみを溶融することにより、さらに
低温で形成することができる。また、周辺のみを溶融し
粒子を結合するので、粒子の組成を大きく変化させずに
形成することができる。請求項4の電子写真感光体の製
造方法においては、プラズマ溶射後に研磨処理されたこ
とにより、印刷版の印刷品質を向上し、鮮明な印刷物を
得ることができる。請求項5の電子写真感光体において
は、前記酸化亜鉛粒子又は亜鉛粒子に感光波長域が広く
なる元素又は抵抗率が高くなる元素がドーピングされて
いることにより、広い波長領域で高帯電、高感度の電子
写真感光体を得ることができる。請求項6の電子写真感
光体においては、プラズマ溶射に用いるプラズマガス中
に、酸化亜鉛中に取り込まれると感光波長域が広くなる
元素又は抵抗率が高くなる元素を含むガスが含まれてい
ることにより、広い波長領域で高帯電、高感度の電子写
真感光体を得ることができる。請求項7の電子写真感光
体においては、酸化亜鉛を用いたときのは帯電電位が高
く光減衰カーブが遅い粒径の小さい粒子と、帯電電位が
低く光減衰カーブが速い粒径の大きな粒子を混合するこ
とにより、高帯電、高感度の電子写真感光体を得ること
ができる。亜鉛粒子を用いたときには成膜後に、帯電電
位が高く光減衰カーブが遅い粒径の小さい粒子と、帯電
電位が低く光減衰カーブが速い粒径の大きな粒子が形成
されるので、高帯電高感度の電子写真感光体を得ること
ができる。請求項8の電子写真感光体の製造方法におい
ては、酸化亜鉛粒子又は亜鉛粒子を主原料とするプラズ
マ溶射法を用いて酸化亜鉛単体を形成しているので、こ
れまで広く用いられてきている樹脂分散系の場合と異な
り、プロセス中の変化が小さく、また環境雰囲気にあま
り影響されず、また、耐摩耗性も高いため、高帯電、高
感度、高耐久の電子写真感光体を得ることができる。ま
た、プラズマを用いて溶融しているので、加熱による微
粒子どうしの焼結よりも低温で形成することができる。
本発明による電子写真感光体は、従来に比べ、高感度
で、帯電性が高く、光感度の低下がほとんど起こらず、
機械的強度に優れ、かつ安価に製作することができる。
例に基づいて詳細に説明する。
工程例を示す説明図である。導電性基板として長さ30
0mm、直径180mmのアルミニウム製円筒形基板
(1)を用いた。これに通常の有機溶剤による脱脂洗浄
後を行い、その後、成膜に供した。本実施例では、酸化
亜鉛微粒子は電子写真用酸化亜鉛感光体に一般に用いら
れている、フランス法によって形成されたものを用い
た。ここで、フランス法によって形成された微粒子と
は、電気精錬などで高純度化したZnを加熱蒸発させ、
空気中の酸素と反応させ形成したものである。また、高
温プラズマ発生部を持つプラズマ溶射部(2)と、それ
に対向する基板ホルダー(図示せず)を持つ装置を用い
た。雰囲気は大気開放とした。この装置の基板ホルダー
は円筒形基板を支持することができ、内部にヒーターを
持ち加熱できるようになっている。本実施例では150
(℃)に設定した。また、円筒全面に成膜するため自転
するようにしてある。本実施例では20(rpm)で回
転するように設定した。プラズマ発生部と円筒形基板管
の距離は30(cm)とした。次に、プラズマ発生部内
ヘアルゴンガスを導入しプラズマ点火を行った。そし
て、前記円筒形基板を基板ホルダー内に設けたヒーター
により加熱した。次に図2に示すように、酸化亜鉛原料
の導入口より酸化亜鉛粒子を導入し、高温プラズマ中で
溶融させ、前記円筒形基板上へ供給し酸化亜鉛層(3)
を成膜した。RFプラズマ投入電力、アルゴンガス流量
を制御し、5分間で100(μm)の感光層を成膜し
た。なお、用いた酸化亜鉛粒子の粒径は5(μm)であ
る。
装填し、画像評価試験を行った。光源部分を改造し、波
長380nm、光量は30μW/cm2、光ビーム径を
60μmとした。帯電方式はスコロトロン方式で、印加
電圧を−6KVとした。現像は2成分現像剤を用いて、
磁気ブラシ現像法を用いた。 また、感光体の回転速度
(線速度)は150mm/sとした。得られた画像は、
オリジナル原稿のパターンを忠実に再現していた。
いては、酸化亜鉛粒子を主原料とするプラズマ溶射法を
用いて酸化亜鉛単体を形成しているので、これまで広く
用いられてきている樹脂分散系の場合と異なり、プロセ
ス中の変化が小さく、また環境雰囲気にあまり影響され
ず、また、耐摩耗性も高いため、高帯電、高感度、高耐
久の電子写真感光体を得ることができる。また、プラズ
マを用いて溶融しているので、加熱による粒子どうしの
焼結よりも低温で形成することができる。本実施例で
は、フランス法による酸化亜鉛微粒子を用いたが、これ
に限定するものではなく、塩化亜鉛、硫化亜鉛などから
溶液反応で作られる湿式法による酸化亜鉛微粒子や、亜
鉛鉱を直接加熱して作られるアメリカ法による酸化亜鉛
微粒子でもかまわない。また、これらに限定するもので
もない。本実施例の説明図では各粒子が粒子の形状を保
つように図示されているが、これに限定するものではな
い。各粒子どうしがまとまって大きな粒子になったり、
均一な膜状になってもかまわない。
下に説明する。プラズマ溶射に用いるプラズマガスとし
て酸素を含む気体を用いるとした以外は、実施例1と同
様の方法により酸化亜鉛層を形成した。本実施例による
電子写真感光体を複写機に装填し、画像評価試験を行っ
た。光源部分を改造し、波長380nm、光量は30μ
W/cm2、光ビーム径を60μmとした。帯電方式は
スコロトロン方式で、印加電圧を−6KVとした。現像
は2成分現像剤を用いて、磁気ブラシ現像法を用いた。
また、感光体の回転速度(線速度)は150mm/sと
した。得られた画像は、オリジナル原稿のパターンを忠
実に再現していた。
いては、プラズマ溶射に用いるプラズマガスとして酸素
を含む気体を用いることにより、溶融時の酸化亜鉛の酸
素抜けを抑制することができ、高帯電、高感度、高耐久
の電子写真感光体を得ることができる。本実施例の説明
図では各粒子が粒子の形状を保つように図示されている
が、これに限定するものではない。各粒子どうしがまと
まって大きな粒子になったり、均一な膜状になってもか
まわない。
いて以下に説明する。プラズマ溶射の主原料として亜鉛
粒子を用いるとした以外は、実施例1と同様の方法によ
り酸化亜鉛層を形成した。本実施例による電子写真感光
体を複写機に装填し、画像評価試験を行った。光源部分
を改造し、波長380nm、光量は30μW/cm2、
光ビーム径を60μmとした。帯電方式はスコロトロン
方式で、印加電圧を−6KVとした。現像は2成分現像
剤を用いて、磁気ブラシ現像法を用いた。また、感光体
の回転速度(線速度)は150mm/sとした。得られ
た画像は、オリジナル原稿のパターンを忠実に再現して
いた。
いては、プラズマ溶射に用いるプラズマガスとして酸素
を含む気体を用いることにより、亜鉛粒子の酸化を促進
するので高帯電、高感度、高耐久の電子写真感光体を得
ることができる。本実施例の説明図では各粒子が粒子の
形状を保つように図示されているが、これに限定するも
のではない。各粒子どうしがまとまって大きな粒子にな
ったり、均一な膜状になってもかまわない。
る。酸化亜鉛粒子の周辺のみを溶融する条件で溶射する
以外は、実施例1と同様の方法により酸化亜鉛層を形成
した。本実施例による電子写真感光体を複写機に装填
し、画像評価試験を行った。光源部分を改造し、波長3
80nm、光量は30μW/cm2、光ビーム径を60
μmとした。帯電方式はスコロトロン方式で、印加電圧
を−6KVとした。現像は2成分現像剤を用いて、磁気
ブラシ現像法を用いた。また、感光体の回転速度(線速
度)は150mm/sとした。得られた画像は、オリジ
ナル原稿のパターンを忠実に再現していた。
いては、酸化亜鉛粒子の周辺のみを溶融することにより
実施例1の感光体に比べさらに低温で形成することがで
きる。また、周辺のみを溶融し粒子を結合するので、粒
子の組成を大きく変化させずに形成することができる。
る。プラズマ溶射後に研磨処理を行う以外は、実施例1
と同様の方法により酸化亜鉛層を形成した。本実施例に
よる電子写真感光体を複写機に装填し、画像評価試験を
行った。光源部分を改造し、波長380nm、光量は3
0μW/cm2、光ビーム径を60μmとした。帯電方
式はスコロトロン方式で、印加電圧を−6KVとした。
現像は2成分現像剤を用いて、磁気ブラシ現像法を用い
た。また、感光体の回転速度(線速度)は150mm/
sとした。得られた画像は、オリジナル原稿のパターン
を忠実に再現していた。
いては、プラズマ溶射後に研磨処理されたことにより、
感光体表面の平滑性が向上し、印刷版の印刷品質を向上
し、鮮明な印刷物を得ることができる。本実施例の説明
図では各粒子が粒子の形状を保つように図示されている
が、これに限定するものではない。各粒子どうしがまと
まって大きな粒子になったり、均一な膜状になってもか
まわない。
下に説明する。酸化亜鉛粒子に感光波長域が広くなる元
素又は抵抗率が高くなる元素がドーピングされているこ
と以外は、実施例1と同様の方法により酸化亜鉛層を形
成した。ここでドーピングする元素としてLiを用い
た。光源部分を改造し、波長380から430nm、光
量は30μW/cm2、光ビーム径を60μmとした。
帯電方式はスコロトロン方式で、印加電圧を−6KVと
した。現像は2成分現像剤を用いて、磁気ブラシ現像法
を用いた。また、感光体の回転速度(線速度)は150
mm/sとした。得られた画像は、波長380から43
0nmのいずれの波長でもオリジナル原稿のパターンを
忠実に再現していた。
いては、酸化亜鉛粒子に感光波長域が広くなる元素又は
抵抗率が高くなる元素がドーピングされていることによ
り、広い波長領域で高帯電、高感度の電子写真感光体を
得ることができる。本実施例では抵抗率が高くなる元素
としてLiを用いた例を示したが、これに限定するもの
ではなく、例えばCu、Ag、Na、K、Rb、Cs等
でもかまわない。また、これらに限定するものでもな
い。本実施例では、感光波長域が広くなるつまり増感作
用を起こす元素としてLiを用いた例を示したが、これ
に限定するものではなく、例えばCu、Pd、Cd等で
もかまわない。また、これらに限定するものでもない。
本実施例の説明図では各粒子が粒子の形状を保つように
図示されているが、これに限定するものではない。各粒
子どうしがまとまって大きな粒子になったり、均一な膜
状になってもかまわない。
いて以下に説明する。酸化亜鉛中に取り込まれると感光
波長域が広くなる元素又は抵抗率が高くなる元素を含む
ガスにより、酸化亜鉛粒子に感光波長域が広くなる元素
又は抵抗率が高くなる元素がドーピングされていること
以外は、実施例1と同様の方法により酸化亜鉛層を形成
した。ここでドーピングする元素としてLiを用いた。
光源部分を改造し、波長380から430nm、光量は
30μW/cm2、光ビーム径を60μmとした。帯電
方式はスコロトロン方式で、印加電圧を−6KVとし
た。現像は2成分現像剤を用いて、磁気ブラシ現像法を
用いた。また、感光体の回転速度(線速度)は150m
m/sとした。得られた画像は、波長380から430
nmのいずれの波長でもオリジナル原稿のパターンを忠
実に再現していた。
いては、酸化亜鉛粒子に感光波長域が広くなる元素又は
抵抗率が高くなる元素がドーピングされていることによ
り、広い波長領域で高帯電、高感度の電子写真感光体を
得ることができる。本実施例では抵抗率が高くなる元素
としてLiを用いた例を示したが、これに限定するもの
ではなく、例えばCu、Ag、Na、K、Rb、Cs等
でもかまわない。また、これらに限定するものでもな
い。本実施例では、感光波長域が広くなるつまり増感作
用を起こす元素としてLiを用いた例を示したが、これ
に限定するものではなく、例えばCu、Pd、Cd等で
もかまわない。また、これらに限定するものでもない。
本実施例の説明図では各粒子が粒子の形状を保つように
図示されているが、これに限定するものではない。各粒
子どうしがまとまって大きな粒子になったり、均一な膜
状になってもかまわない。
る。酸化亜鉛粒子が粒径の異なる酸化亜鉛粒子が混合さ
れていること以外は、実施例1と同様の方法により酸化
亜鉛層を形成した。ここで酸化亜鉛粒子として平均粒径
が10μmの粒子と、2μmの粒子を9:1の質量比に
混合したものを用いた。本実施例による電子写真感光体
を複写機に装填し、画像評価試験を行った。光源部分を
改造し、波長380nm、光量は30μW/cm2、光
ビーム径を60μmとした。帯電方式はスコロトロン方
式で、印加電圧を−6KVとした。現像は2成分現像剤
を用いて、磁気ブラシ現像法を用いた。また、感光体の
回転速度(線速度)は150mm/sとした。得られた
画像は、オリジナル原稿のパターンを忠実に再現してい
た。
いては、帯電電位が高く、光減衰カーブが遅い粒径の小
さい酸化亜鉛粒子と、帯電電位が低く、光減衰カーブが
速い粒径の大きな酸化亜鉛粒子を混合することにより、
高帯電高感度の電子写真感光体を得ることができる。
おいては、酸化亜鉛粒子又は亜鉛粒子を主原料とするプ
ラズマ溶射法を用いて酸化亜鉛単体を形成しているの
で、これまで広く用いられてきている樹脂分散系による
場合と異なり、プロセス中の変化が小さく、また環境雰
囲気にあまり影響されず、また、耐摩耗性も高いため、
高帯電、高感度、高耐久の電子写真感光体を得ることが
できる。また、プラズマを用いて溶融しているので、加
熱による粒子どうしの焼結よりも低温で形成することが
できる。請求項2の電子写真感光体の製造方法において
は、プラズマ溶射に用いるプラズマガスとして酸素を含
む気体を用いているので、酸化亜鉛粒子を用いたときに
は溶融時の酸化亜鉛の酸素抜けを抑制することができ、
また亜鉛粒子を用いたときには酸化を促進するので高帯
電、高感度、高耐久の電子写真感光体を得ることができ
る。請求項3の電子写真感光体の製造方法においては、
前記酸化亜鉛粒子の周辺のみを溶融することにより、さ
らに低温で形成することができる。また、周辺のみを溶
融し粒子を結合するので、粒子の組成を大きく変化させ
ずに形成することができる。請求項4の電子写真感光体
の製造方法においては、プラズマ溶射後に研磨処理され
たことにより、印刷版の印刷品質を向上し、鮮明な印刷
物を得ることができる。請求項5の電子写真感光体にお
いては、前記酸化亜鉛粒子又は亜鉛粒子に感光波長域が
広くなる元素又は抵抗率が高くなる元素がドーピングさ
れていることにより、広い波長領域で高帯電、高感度の
電子写真感光体を得ることができる。請求項6の電子写
真感光体においては、プラズマ溶射に用いるプラズマガ
ス中に、酸化亜鉛中に取り込まれると感光波長域が広く
なる元素又は抵抗率が高くなる元素を含むガスが含まれ
ていることにより、広い波長領域で高帯電、高感度の電
子写真感光体を得ることができる。請求項7の電子写真
感光体においては、酸化亜鉛を用いたときには帯電電位
が高く光減衰カーブが遅い粒径の小さい粒子と、帯電電
位が低く光減衰カーブが速い粒径の大きな粒子を混合す
ることにより、高帯電、高感度の電子写真感光体を得る
ことができる。亜鉛粒子を用いたときには成膜後に、帯
電電位が高く光減衰カーブが遅い粒径の小さい粒子と、
帯電電位が低く光減衰カーブが速い粒径の大きな粒子が
形成されるので、高帯電、高感度の電子写真感光体を得
ることができる。請求項8の電子写真感光体の製造方法
においては、酸化亜鉛粒子又は亜鉛粒子を主原料とする
プラズマ溶射法を用いて酸化亜鉛単体を形成しているの
で、これまで広く用いられてきている樹脂分散系の場合
と異なり、プロセス中の変化が小さく、また環境雰囲気
にあまり影響されず、また、耐摩耗性も高いため、高帯
電、高感度、高耐久の電子写真感光体を得ることができ
る。また、プラズマを用いて溶融しているので、加熱に
よる微粒子どうしの焼結よりも低温で形成することがで
きる。
の工程例を示す説明図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 導電支持体と感光層とを有する電子写真
感光体の製造方法において、前記感光層を、酸化亜鉛粒
子又は亜鉛粒子を主原料とするプラズマ溶射法を用いて
形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 - 【請求項2】 プラズマ溶射に用いるプラズマガスとし
て酸素を含む気体を用いることを特徴とする請求項1に
記載の電子写真感光体の製造方法。 - 【請求項3】 前記酸化亜鉛粒子の周辺のみを溶融する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体の製
造方法。 - 【請求項4】 前記感光層を、プラズマ溶射後に研磨処
理することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光
体の製造方法。 - 【請求項5】 前記酸化亜鉛粒子又は亜鉛粒子に感光波
長域が広くなる元素又は抵抗率が高くなる元素を含む不
純物がドーピングしたものを用いることを特徴とする請
求項1に記載の電子写真用感光体の製造方法。 - 【請求項6】 プラズマ溶射に用いるプラズマガス中
に、酸化亜鉛中に取り込まれると感光波長域が広くなる
元素又は抵抗率が高くなる元素を含むガスが含まれたも
のを用いることを特徴とする請求項1に記載の電子写真
用感光体の製造方法。 - 【請求項7】 粒径の異なる酸化亜鉛粒子又は亜鉛粒子
が混合されているものを用いることを特徴とする請求項
1に記載の電子写真用感光体の製造方法。 - 【請求項8】 導電支持体と感光層とを有する電子写真
感光体において、前記感光層は、酸化亜鉛粒子又は亜鉛
粒子を主原料とするプラズマ溶射法を用いて形成された
ものであることを特徴とする電子写真用感光体。
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JP13413599A JP3895072B2 (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 電子写真感光体及びその製造方法 |
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JP13413599A JP3895072B2 (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 電子写真感光体及びその製造方法 |
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