JP2000321097A - 光学式エンコーダ - Google Patents

光学式エンコーダ

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JP2000321097A
JP2000321097A JP11130761A JP13076199A JP2000321097A JP 2000321097 A JP2000321097 A JP 2000321097A JP 11130761 A JP11130761 A JP 11130761A JP 13076199 A JP13076199 A JP 13076199A JP 2000321097 A JP2000321097 A JP 2000321097A
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JP11130761A
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Yoshinori Ito
善規 伊藤
Kazuhiro Hane
一博 羽根
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Harmonic Drive Systems Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射格子および光透過型の格子を用いて、3
枚格子の理論に基づき、小型コンパクトで分解能の高い
光学式エンコーダを実現すること。 【解決手段】 光学式リニアエンコーダ1では、LED
2からの光は、半導体移動板3に形成した光透過型の移
動格子31を通過した後に反射格子板4の反射格子41
で反射される。反射格子像は、半導体移動板3に形成さ
れている格子状のホトダイオード32によって検出され
る。移動格子31およびホトダイオード32が共通の半
導体基板に作り込まれており、しかも、格子状のホトダ
イオード32によってレンズ効果が得られるのでレンズ
光学系が不要となるので、小型でコンパクトなエンコー
ダを実現できる。また、3枚格子の理論に基づき反射格
子と移動格子の間隔の広狭、当該間隔の変動が検出精度
に悪影響を及ぼすことがないので、これらの部品の取り
付けが簡単になり、また取り付け位置の制約も緩和され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型でコンパクト
に構成することができ、また、精度良く移動物体の位置
等を検出することのできる光学式エンコーダに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】移動物体の回転あるいは移動量を検出す
る検出装置はロータリエンコーダあるいはリニアエンコ
ーダと呼ばれ、一般に、光源および受光素子の間に移動
格子板および固定格子板が配置され、これらの格子板に
形成されている移動格子および固定格子を通過して光源
から受光素子に到る透過光の光量変化に基づき、移動格
子板と一体となって移動する移動物体の移動量を検出す
るように構成されている。
【0003】この構成の光学式エンコーダの分解能は格
子ピッチにより決まるので、高分解能のエンコーダを実
現するためには格子ピッチを小さくすればよい。しか
し、格子ピッチを小さくするためには移動格子板と固定
格子板の隙間もそれに合わせて小さくしないと、光の漏
れによりS/N比が低下する。また、移動格子の移動に
伴う格子間の隙間変動も小さくしないとS/N比が低下
する。
【0004】格子間の隙間を小さくすること、および隙
間変動の抑制には限界があるので、光の漏れおよび隙間
変動に起因するS/N比の低下を回避するためは、平行
光線を用いる方法が有効である。光源からの発散光を平
行光とするにはコリメートレンズ等のレンズ光学系を用
いればよく、このようなレンズ光学系を備えた光学式エ
ンコーダも知られている。しかし、光学式エンコーダに
おいて一般的に使用されている光源はLEDであり、L
EDは点光源ではないので、高品位の平行光線を得るこ
とが困難である。また、レンズ光学系を追加するため
に、その分、装置寸法が大きくなってしまう。
【0005】一方、光の回折現象を利用して高分解能の
光学式エンコーダを実現する方法が知られている。この
方法によるエンコーダでは、半導体レーザー等の点光源
から出射されレンズにより平行光化された光を微小ピッ
チの格子を透過させ、平行光が格子を透過する際に発生
する回折と干渉に起因する受光素子での受光量の変化に
基づき、移動物体の移動量を検出している。この方法を
採用した場合には、上記構成のエンコーダに比べて格子
ピッチを小さくでき、且つ、干渉による光の分布が正弦
波に近いので、精度の良い電気分割ができる。しかしな
がら、格子自体および装置機構に高精度が求められるの
で、装置価格が高く、また、光源として用いている半導
体レーザーの信頼性が低いという欠点がある。
【0006】次に、光学式エンコーダとしては、レンズ
を通して、移動格子の像を格子状に配列した受光素子に
結像する空間フィルターエンコーダが本願人による特開
平6−118088号公報において提案されている。こ
の方法では、フィルター効果によって、格子移動によっ
て生ずる信号の高調波成分を打ち消すことができるの
で、正弦波に近い信号を得ることができ、従って、分割
器を用いて分解能を高めることが可能である。しかし、
格子ピッチを小さくした場合には受光光像のコントラス
トを高めることが困難であり、また、レンズ光学系を用
いるために装置寸法が大きくなるという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、「グレーティ
ングの像形成解析と変位計測へのITSの応用」(SP
IE、第136巻、光学の計量学への応用に関する第1
回欧州会議(1977)、第325〜332頁)("ANA
LYSIS OF GRATING IMAGING AND ITS APPLICATIONTO DIS
PLACEMENT METROLOGY",SPIE Vol.136 1st European Con
gress on OpticsApplied to Metrology (1977), pp.325
〜332)には、3枚格子の理論と変位測定への応用につい
て報告されている。この報告書に記載されているよう
に、インデックス格子板と反射格子板とを対峙させ、イ
ンデックス格子板の後ろに発光源と受光素子を配置し、
光源から出射されインデックス格子板のインデックス格
子を透過して反射格子板の反射格子で反射され、再びイ
ンデックス格子を透過した光を受光素子で検出すること
により、反射格子の移動量を検出できる。
【0008】この構成によれば、インデックス格子と反
射格子の間隔を大きくしてもコントラストに影響が及ば
す、また、これらの格子の隙間変動に起因するコントラ
ストへの影響も殆どない。
【0009】したがって、反射格子を用いた3枚格子の
理論に基づけば、固定格子および移動格子の間隔の広狭
あるいは当該間隔の変動に影響を受けることのない高分
解能の光学式エンコーダを実現可能である。
【0010】しかしながら、光学式エンコーダに適用す
るに当たっては次のような解決すべき課題がある。
【0011】まず、この構造のエンコーダでは、インデ
ックス格子の後ろに、発光源と受光素子を配置する必要
あるので、構造が複雑化し、光量検出効率も低いという
問題点がある。また、エンコーダとして用いる場合に
は、検出対象の移動物体の移動方向を検出するために少
なくとも2つの受光素子を用いて相互に位相が1/4位
相分だけずれた信号を作り出すことが必要である。しか
し、インデックス格子の後ろに、発光源および少なくと
も2個の受光素子を配置し、これらの受光素子から1/
4位相分だけ位相がずれた信号を取り出す構成を実現す
ることは困難である。
【0012】本発明の課題は、このような点に鑑みて、
反射格子を用いた3枚格子の理論に基づき、小型でコン
パクトに構成でき、しかも、移動速度および移動方向
(移動位置)を検出することのできる光学式エンコーダ
を実現することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる着想
の下に、共通の半導体基板に格子と受光素子を作り込む
ことにより、移動物体の移動方向を検出するために必要
な1/4位相だけ位相ずれたA相およびB相の信号を生
成可能とし、以て、反射格子および移動格子の間隔の広
狭および当該間隔の変動に影響を受けることなく移動物
体の移動量を検出するための小型でコンパクトな光学式
エンコーダを案出するに到ったのである。
【0014】すなわち、本発明は、光源と、一定ピッチ
あるいは角度で反射格子が複数本形成された反射格子板
と、一定ピッチあるいは角度で光透過格子が複数本形成
された移動格子板と、前記光源から出射され前記光透過
格子を透過して前記反射格子で反射された反射光像を受
光する受光素子とを有する光学式エンコーダであって、
前記光透過格子板および前記受光素子が共通の半導体基
板に作り込まれており、前記受光素子は一定ピッチある
いは角度で形成された格子であり、各受光素子から得ら
れる検出信号に基づき、前記移動格子および前記反射格
子の相対移動方向および速度(移動位置)を検出するこ
とを特徴としている。
【0015】ここで、前記半導体基板には、前記受光素
子と前記光透過格子を交互に形成することができる。こ
の場合、前記光透過格子は、前記半導体基板に形成した
光通過用スリット、あるいは、当該半導体基板に形成し
た光透過用の薄膜部分とすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明を
適用した光学式リニアエンコーダの例を説明する。
【0017】図1(a)〜(c)は本例の光学式リニア
エンコーダの概略構成を示す図である。これらの図を参
照して説明すると、本例の光学式リニアエンコーダ1
は、光源としてのLED2と、移動格子および受光素子
が作り込まれている半導体移動板3と、反射型の固定格
子板4と、制御回路部5から基本的に構成されている。
半導体移動板3には、後述するように、一定のピッチで
一定の幅の縦縞状の光透過用格子31と受光素子として
のホトダイオード32(図1(c)における網かけ部
分)とが平面方向に交互に形成されている。固定格子板
4には受光側の表面4aに、一定のピッチで一定の幅の
縦縞状の反射格子41が平面方向に配列されている。
【0018】制御回路部5は、ホトダイオード32の検
出信号に基づき1/4位相分だけ位相のずれたA相信号
およびB相信号を形成する信号処理部51と、これらA
相およびB相信号に基づき半導体移動板3の移動速度、
移動方向等の移動情報を演算するための演算部52と、
演算結果を表示する表示部53と、LED2の駆動をフ
ィードバック制御するランプ駆動部54とを備えてい
る。
【0019】なお、上記の演算部52、表示部53、ラ
ンプ駆動部54は制御回路部5に内蔵せずに、外部回路
として接続してもよいことは勿論である。
【0020】図2には半導体移動板3の光透過用スリッ
ト形成部分およびホトダイオード形成部分の断面構成を
示してある。この半導体移動板3はシリコン基板等の半
導体基板33を備え、この半導体基板33には、図2
(b)から分かるように、一定のピッチで一定幅をした
縦縞模様の光透過型移動格子31がエッチ除去により形
成されている。
【0021】図2(a)から分かるように、半導体基板
33における各移動格子31の間に残っている半導体基
板の部分には、当該半導体基板部分34と、この表面か
らボロンをドーブすることにより形成したボロンドープ
層35から構成されるpn接合のホトダイオード32が
作り込まれている。勿論、これ以外の方法によりホトダ
イオード32を半導体基板33に作り込んでもよいこと
は勿論である。
【0022】各ホトダイオード32のボロンドープ層3
5にはアルミニウム製の電極層36が接続されており、
半導体基板33の側には同じくアルミニウム製の共通電
極層37が接続されている。電極素材としてはアルミニ
ウム以外の導電性素材を用いることができることは勿論
である。
【0023】電極層36と半導体基板33の間はシリコ
ン酸化膜からなる絶縁層38により絶縁されている。ま
た、半導体基板33の露出表面は耐久性を確保するため
にシリコン酸化膜によって覆われている。同様に、ボロ
ンドープ層35の表面もシリコン酸化膜によって覆われ
ている。
【0024】このように構成した本例のリニアエンコー
ダ1において、半導体移動板3を測定対象物(図示せ
ず)と一体化させて、光軸Lに直交する方向で、しか
も、スリットおよびホトダイオードの配列方向に移動さ
せると、LEDからの出射光は、まず、半導体移動板3
の背面を照射し、当該半導体移動板3に形成されている
光透過用格子31を通過して反射型固定格子板4を格子
縞状に照射する。
【0025】固定格子板4にも一定のピッチの同一幅の
反射格子41が形成されているので、当該固定格子板4
を照射した光は各反射格子41に照射部分のみが反射さ
れる。反射格子像は再び半導体移動板3を照射し、一定
のピッチの一定幅で形成されている縦縞状ホトダイオー
ド32によって受光される。このように、本例では、半
導体移動板3に形成された縦縞状の光透過用格子31と
ホトダイオード32とが2枚の格子板として機能する。
従って、反射格子を用いた3枚格子の理論に基づき、ホ
トダイオード32においては、反射格子41と移動格子
(31、32)の相対移動に対応して受光量が正弦波状
に変化する。よって、ホトダイオード32の光電流に基
づき相対移動速度に対応したパルス信号を得ることがで
き、当該パルス信号のパルスレートに基づき相対移動速
度を演算できる。
【0026】また、図1(a)に示すように、奇数番目
のホトダイオードの出力の総和に基づき、例えば、A相
信号を生成し、偶数番目のホトダイオードの出力の総和
に基づき、1/4位相だけ位相のずれたB相信号を生成
することも可能である。これらの2相の信号に基づき、
移動格子の移動方向を判別できる。
【0027】このように、本例の光学式リニアエンコー
ダ1においては、移動格子および受光素子を半導体製造
技術により制作しているので、微小ピッチの格子を製造
することができるので、高分解能のエンコーダを実現で
きる。
【0028】また、一定ピッチで縦縞状に形成された受
光素子が格子として機能し、しかも、当該格子自体がレ
ンズ効果を持つので、レンズ光学系を用いる必要が無
く、装置の小型化を達成できる。
【0029】さらには、3枚格子の理論により、反射格
子と移動格子の隙間の広狭および、当該隙間の変動が分
解能に悪影響を及ぼすことがないので、これらが形成さ
れている部材の取り付け精度を確保するための調整作業
を簡略化でき、また、取り付け場所の制約が少なくな
る。
【0030】これに加えて、反射格子と移動格子の間隔
を広くできるので、例えば反射格子の側を保護ケース等
に収納して耐環境性を高めることも可能となる等の利点
がある。
【0031】(受光素子の配列)図4には、半導体移動
板3に形成される縦縞状の光透過用格子31およびホト
ダイオード32の配列例を示してある。
【0032】図4(a)に示す例は、所謂、田の字配置
例であり、半導体基板3Aには、田の字状となるように
4箇所に、縦縞状の光透過用格子、縦縞状のホトダイオ
ードが交互に形成された領域301〜304が形成され
ている。ここで、領域301のホトダイオード群からは
A相信号が得られ、この領域301に対して1/8ピッ
チ横方向にずれている領域302のホトダイオード群か
らはB相信号が得られる。
【0033】領域301の下側の位置において当該領域
に対して横方向に1/16ピッチずれている領域303
のホトダイオード群からはA相の反転信号が得られ、同
様に、当該領域303に対して横方向に1/8ピッチず
れている領域304のホトダイオード群からB相の反転
信号が得られるように構成されている。
【0034】図4(b)に示す例は、列配置の例であ
り、半導体基板3Bには、当該基板の移動方向に直交す
る方向に4列の領域401〜404が形成されている。
最も上の領域401には、基板移動方向に向けて一定の
ピッチで縦縞状の光透過用格子と縦縞状のホトダイオー
ドとが交互に形成されている。領域402は領域401
に対して横方向に1/8ピッチずれており、光透過用格
子とホトダイオードとが交互に形成されている。この領
域402の下側の領域403は一番上の領域401に対
して横方向に1/16ピッチずれており、光透過用格子
とホトダイオードとが交互に形成されている。
【0035】さらに、領域404は領域402に対して
横方向に1/16ピッチずれており、光透過用格子とホ
トダイオードとが交互に形成されている。領域401の
ホトダイオード群からA相信号が得られ、領域402の
ホトダイオード群からはB相信号が得られ、領域403
のホトダイオード群からはA相の反転信号が得られ、領
域404のホトダイオード群からはB相の反転信号を得
ることができる。
【0036】図4(c)は格子配置の例であり、半導体
基板3Cの移動方向(横方向)に一定の間隔で複数の領
域、図においては3つの領域501〜503が形成され
ている。各領域には、縦縞状の光透過部分31C(斜線
で示す部分)と、これらの間に形成された縦縞状のホト
ダイオード32Cが交互に一定のピッチで形成されてい
る。
【0037】隣接する領域501と502の間、領域5
02と503の間を1ピッチとすると、各領域は1/2
ピッチの幅を有し、そこに図4(d)に示すように、4
本のホトダイオード32Cが形成されている。各ホトダ
イオード32Cの幅は1/16ピッチであり、ホトダイ
オードの間隔は1/8ピッチである。左右両側のホトダ
イオードと領域境界との間には1/32ピッチの隙間が
開いているが、この隙間は1/32ピッチに限定される
ものではない。
【0038】なお、光透過用格子あるいは光透過部分
と、ホトダイオードのそれぞれの幅の比も1:1に限定
されるものではない。
【0039】(S/N比の改善方法)次に、上記構成の
半導体移動板3に形成されたホトダイオード32は、そ
の裏面側から光が照射されるので、その暗電流が増加
し、S/N比が低下するおそれがある。この弊害を回避
するためには次のようにすればよい。
【0040】図5に示すように、半導体移動板3におけ
る裏面側、すなわち、光源側に、アルミニウム、金等の
素材からなる反射膜(遮光膜)を蒸着等の方法により、
積層すればよい。この場合、ホトダイオード32の側面
部分にも反射膜を形成すればより効果が良くなる。図に
おいては、反射膜の形成可能な領域を点線で示してあ
る。
【0041】(光透過部分の形成方法)上記の例ではド
ライエッチングにより半導体移動板を、その表面に対し
て直交する方向にエッチングしてスリットを形成するよ
うにしている。この代わりに、安価な製造方法であるウ
エットエッチングを採用することもできる。この場合に
は、結晶方位に起因した異方性エッチングとなり、図6
に示すように半導体基板表面に対して傾斜した側面のス
リットが形成される。
【0042】この場合においても、ホトダイオードとし
て残っている部分の裏面(光源側)に、点線で示す部分
に、反射膜を蒸着等の方法により形成すれば、ホトダイ
オードの暗電流を低減でき、S/N比を改善できる。
【0043】(その他の実施の形態)なお、本例におい
ては、半導体移動板3の光透過型移動格子31は、半導
体基板に開けた光通過用のスリットであるが、この代わ
りに、充分な量の光が透過できる薄膜を半導体基板に対
してエッチングにより形成し、各薄膜部分を移動格子と
することも可能である。
【0044】また、図3に示すように、ホトダイオード
32Aが形成されている半導体基板33Aの裏面側の部
分をエッチングすることにより、充分な光が透過可能な
薄膜部分を形成し、当該薄膜部分を移動格子31Aとし
て利用することも可能である。このような透明な半導体
受光素子は、本発明者の一人によって、平成10年4月
30日提出の特願平10−120848号の明細書、図
面において提案されている。
【0045】一方、上記の例では、反射格子41が形成
されている側を固定側としてあるが、当該反射格子41
の側を移動側とし、半導体移動板3の側を固定側とする
ことも可能である。
【0046】また、上記の例では光源としてLEDを用
いてるが、レーザー光源等のその他の光源を利用するこ
とも可能である。
【0047】さらに、上記の例はリニアエンコーダに関
するものであるが、ロータリーエンコーダに対しても本
発明を同様に適用可能である。この場合には、光透過部
分とホトダイオードの部分とを、円周方向に向けて一定
の角度で形成すればよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光学式エ
ンコーダにおいては、3枚格子理論に基づき反射格子と
移動格子を用いてこれらの相対移動に関する情報を検出
可能な反射格子像を受光素子に形成すると共に、移動格
子と受光素子を共通の半導体基板上に作り込んだ構成を
採用している。
【0049】従って、本発明のエンコーダによれば、移
動格子の後ろ側に、別部品としての受光素子を配置する
必要がなく単に光源を配置するだけでよい。また、半導
体基板に形成された格子状の受光素子そのものがレンズ
効果を持つので、レンズ光学系を用いることなく空間フ
ィルタエンコーダを実現できる。よって、装置を小型で
コンパクトにすることができる。
【0050】また、半導体基板に移動格子を形成してい
るので、微小ピッチの格子を半導体製造技術により精度
良く形成できるという利点がある。
【0051】さらには、3枚格子の理論により、反射格
子と移動格子の間隔の広狭、および当該間隔の変動によ
り検出信号のコントラストが低下してしまうこともない
ので、これら反射格子および移動格子が形成されている
部品の取り付け作業が簡単になり、また、これらの部品
の取り付け位置の制約も緩やかになるという利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明を適用した光学式リ
ニアエンコーダの構成を示す説明図である。
【図2】(a)および(b)は、図1の半導体移動板に
形成されたホトダイオードおよび光透過型移動格子の部
分の概略断面構成図である。
【図3】半導体移動板の別の例を示す断面構成図であ
る。
【図4】(a)〜(d)は、受光素子における光透過部
分およびホトダイオードからなる領域の配置形態の3例
を示す説明図である。
【図5】受光素子のS/N比を改善するための方法を示
す説明図である。
【図6】受光素子の光透過部分をウエットエッチングに
より形成する場合を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光学式リニアエンコーダ 2 LED 3 半導体移動板 31 光透過型の移動格子 32 ホトダイオード 33 半導体基板 34 半導体基板部分 35 ボロンドープ層 36 電極層 37 共通電極層 38 シリコン酸化膜(絶縁層) 4 反射格子板 41 反射格子 5 制御回路部 51 信号処理部 52 演算部 53 表示部 54 ランプ駆動制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F103 BA00 BA31 BA37 CA01 CA02 CA03 DA01 DA12 DA13 EA06 EA17 EA20 EB02 EB06 EB12 EB16 EB32 EB37 EC02 FA12 GA15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、一定ピッチあるいは角度で所定
    形状の反射格子が複数本形成された反射格子板と、一定
    ピッチあるいは角度で所定形状の光透過格子が複数本形
    成された移動格子板と、前記光源から出射され前記光透
    過格子を透過して前記反射格子で反射された反射光像を
    受光する受光素子とを有する光学式エンコーダであっ
    て、 前記光透過格子板および前記受光素子は共通の半導体基
    板に作り込まれており、前記受光素子は一定ピッチある
    いは角度で形成された所定形状の格子であり、各受光素
    子から得られる検出信号に基づき、前記移動格子および
    前記反射格子の相対移動方向および速度を検出すること
    を特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記半導体基板には、前記受光素子と前記光透過格子が
    交互に形成されていることを特徴とする光学式エンコー
    ダ。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記光透過格子は、前記半導体基板に形成した光通過用
    スリット、あるいは、当該半導体基板に形成した光透過
    用の薄膜部分であることを特徴とする光学式エンコー
    ダ。
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