JP4667629B2 - 光学式エンコーダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型でコンパクトに構成することができ、また、精度良く移動物体の位置等を検出することのできる光学式エンコーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移動物体の回転あるいは移動量を検出する検出装置はロータリエンコーダあるいはリニアエンコーダと呼ばれ、一般に、光源および受光素子の間に移動格子板および固定格子板が配置され、これらの格子板に形成されている移動格子および固定格子を通過して光源から受光素子に到る透過光の光量変化に基づき、移動格子板と一体となって移動する移動物体の移動量を検出するように構成されている。
【0003】
この構成の光学式エンコーダの分解能は格子ピッチにより決まるので、高分解能のエンコーダを実現するためには格子ピッチを小さくすればよい。しかし、格子ピッチを小さくするためには移動格子板と固定格子板の隙間もそれに合わせて小さくしないと、光の漏れによりS/N比が低下する。また、移動格子の移動に伴う格子間の隙間変動も小さくしないとS/N比が低下する。
【0004】
格子間の隙間を小さくすること、および隙間変動の抑制には限界があるので、光の漏れおよび隙間変動に起因するS/N比の低下を回避するためには、平行光線を用いる方法が有効である。光源からの発散光を平行光とするにはコリメートレンズ等のレンズ光学系を用いればよく、このようなレンズ光学系を備えた光学式エンコーダも知られている。しかし、光学式エンコーダにおいて一般的に使用されている光源はLEDであり、LEDは点光源ではないので、高品位の平行光線を得ることが困難である。また、レンズ光学系を追加するために、その分、装置寸法が大きくなってしまう。
【0005】
一方、光の回折現象を利用して高分解能の光学式エンコーダを実現する方法が知られている。この方法によるエンコーダでは、半導体レーザー等の点光源から出射されレンズにより平行光化された光を微小ピッチの格子を透過させ、平行光が格子を透過する際に発生する回折と干渉に起因する受光素子での受光量の変化に基づき、移動物体の移動量を検出している。この方法を採用した場合には、上記構成のエンコーダに比べて格子ピッチを小さくでき、且つ、干渉による光の分布が正弦波に近いので、精度の良い電気分割ができる。しかしながら、格子自体および装置機構に高精度が求められるので、装置価格が高く、また、光源として用いている半導体レーザーの信頼性が低いという欠点がある。
【0006】
次に、光学式エンコーダとしては、レンズを通して、移動格子の像を格子状に配列した受光素子に結像する空間フィルターエンコーダが本願人による特開平6−118088号公報において提案されている。この方法では、フィルター効果によって、格子移動によって生ずる信号の高調波成分を打ち消すことができるので、正弦波に近い信号を得ることができ、従って、分割器を用いて分解能を高めることが可能である。しかし、格子ピッチを小さくした場合には受光光像のコントラストを高めることが困難であり、また、レンズ光学系を用いるために装置寸法が大きくなるという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、「グレーティングの像形成解析と変位計測へのITSの応用」(SPIE、第136巻、光学の計量学への応用に関する第1回欧州会議(1977)、第325〜332頁)("ANALYSIS OF GRATING IMAGING AND ITS APPLICATIONTO DISPLACEMENT METROLOGY",SPIE Vol.136 1stEuropean Congress on Optics Applied to Metrology (1977), pp.325〜332)には、3枚格子の理論と変位測定への応用について報告されている。この報告書に記載されているように、インデックス格子板と反射格子板とを対峙させ、インデックス格子板の後ろに発光源と受光素子を配置し、光源から出射されインデックス格子板のインデックス格子を透過して反射格子板の反射格子で反射され、再びインデックス格子を透過した光を受光素子で検出することにより、反射格子の移動量を検出できる。
【0008】
この構成によれば、インデックス格子と反射格子の間隔を大きくしてもコントラストに影響が及ばず、また、これらの格子の隙間変動に起因するコントラストへの影響も殆どない。
【0009】
したがって、反射格子を用いた3枚格子の理論に基づけば、固定格子および移動格子の間隔の広狭あるいは当該間隔の変動に影響を受けることのない高分解能の光学式エンコーダを実現可能である。
【0010】
しかしながら、光学式エンコーダに適用するに当たっては次のような解決すべき課題がある。
【0011】
まず、この構造のエンコーダでは、インデックス格子の後ろに、発光源と受光素子を配置する必要あるので、構造が複雑化し、光量検出効率も低いという問題点がある。また、エンコーダとして用いる場合には、検出対象の移動物体の移動方向を検出するために少なくとも2つの受光素子を用いて相互に位相が1/4位相分だけずれた信号を作り出すことが必要である。しかし、インデックス格子の後ろに、発光源および少なくとも2個の受光素子を配置し、これらの受光素子から1/4位相分だけ位相がずれた信号を取り出す構成を実現することは困難である。
【0012】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、反射格子を用いた3枚格子の理論に基づき、小型でコンパクトに構成でき、しかも、移動速度および移動方向(移動位置)を検出することのできる光学式エンコーダを実現することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、反射格子を用いた3枚格子の理論に基づき、共通の半導体基板に格子と受光素子を作り込むことにより、移動物体の移動方向を検出するために必要な1/4位相だけ位相ずれしたA相およびB相の信号を生成可能とし、以て、反射格子および移動格子の間隔の広狭および当該間隔の変動に影響を受けることなく移動物体の移動量を検出するための小型でコンパクトな光学式エンコーダを案出するに到ったのである。
【0014】
すなわち、本発明は、光源と、一定ピッチあるいは角度で反射格子が複数本形成された反射格子板と、一定ピッチあるいは角度で光透過格子が複数本形成された移動格子板と、前記光源から出射され前記光透過格子を透過して前記反射格子で反射された反射光像を受光する受光素子とを有する光学式エンコーダであって、前記光透過格子および前記受光素子が共通の半導体基板に作り込まれており、前記受光素子は一定ピッチあるいは角度で形成された格子であり、各受光素子から得られる検出信号に基づき、前記移動格子板および前記反射格子板の相対移動方向および速度(移動位置)を検出するようになっており、前記光透過格子は、前記半導体基板に形成した光通過用スリット、あるいは、当該半導体基板に形成した光透過用の薄膜部分であり、前記半導体基板には、前記受光素子が所定間隔で配列された第1の領域と、前記光透過格子が所定間隔で配列された第2の領域と、前記受光素子が所定間隔で配列された第3の領域とが形成されており、前記第1の領域および前記第3の領域は、前記第2の領域を挟んで前記相対移動方向と直交する方向に対称となるように形成されており、当該第1および第3の各領域は、前記受光素子として第1ないし第4の受光素子を含み、これらの受光素子が、第1、第4、第3および第2の受光素子の順序で繰り返し配列されており、隣接する受光素子の間隔は、それらの受光素子から得られる検出信号の位相が相互に270度ずれるように設定されている。
【0015】
このようにすれば、第1ないし第4の受光素子の配列から、A相信号、B相の反転信号、A相の反転信号、B相信号が得られるので、これらに基づき、誤差成分の少ないエンコード出力を得ることができる。特に、第1、第3の領域(受光素子の形成領域)を第2の領域(光透過格子の形成領域)に対して相対移動方向と直交する方向に対称に形成しているため、反射格子板に対する半導体基板の位置決め誤差に起因して、反射格子板の反射格子に対して半導体基板の受光素子が傾いた状態になっても、受光素子から得られる検出信号の位相変化等を抑制できる。従って、精度の高い検出が可能になる。
【0016】
また、このように、A相およびB相信号と共に、それらの反転信号が得られる場合には、A相信号およびその反転信号から第1の差動信号を生成すると共に、B相信号およびその反転信号から第2の差動信号を生成する信号処理回路を用いることにより、誤差成分の少ないA相およびB信号を生成できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、3枚格子の理論に基づく光学式リニアエンコーダの例およびこれに対する本発明の適用例を説明する。
【0018】
図1(a)〜(c)は3枚格子の理論に基づく光学式リニアエンコーダの概略構成を示す図である。これらの図を参照して説明すると、3枚格子の理論に基づく光学式リニアエンコーダ1は、光源としてのLED2と、移動格子および受光素子が作り込まれている半導体移動板3と、反射型の固定格子板4と、制御回路部5から基本的に構成されている。半導体移動板3には、後述するように、一定のピッチで一定の幅の縦縞状の光透過用格子31と受光素子としてのホトダイオード32(図1(c)における網かけ部分)とが平面方向に交互に形成されている。固定格子板4には受光側の表面4aに、一定のピッチで一定の幅の縦縞状の反射格子41が平面方向に配列されている。
【0019】
制御回路部5は、ホトダイオード32の検出信号に基づき1/4位相分だけ位相のずれたA相信号およびB相信号を形成する信号処理部51と、これらA相およびB相信号に基づき半導体移動板3の移動速度、移動方向等の移動情報を演算するための演算部52と、演算結果を表示する表示部53と、LED2の駆動をフィードバック制御するランプ駆動部54とを備えている。
【0020】
なお、上記の演算部52、表示部53、ランプ駆動部54は制御回路部5に内蔵せずに、外部回路として接続してもよいことは勿論である。
【0021】
図2には半導体移動板3の光透過用スリット形成部分およびホトダイオード形成部分の断面構成を示してある。この半導体移動板3はシリコン基板等の半導体基板33を備え、この半導体基板33には、図2(b)から分かるように、一定のピッチで一定幅をした縦縞模様の光透過型移動格子31がエッチ除去により形成されている。
【0022】
図2(a)から分かるように、半導体基板33における各移動格子31の間に残っている半導体基板の部分には、当該半導体基板部分34と、この表面からボロンをドープすることにより形成したボロンドープ層35から構成されるpn接合のホトダイオード32が作り込まれている。勿論、これ以外の方法によりホトダイオード32を半導体基板33に作り込んでもよいことは勿論である。
【0023】
各ホトダイオード32のボロンドープ層35にはアルミニウム製の電極層36が接続されており、半導体基板33の側には同じくアルミニウム製の共通電極層37が接続されている。電極素材としてはアルミニウム以外の導電性素材を用いることができることは勿論である。
【0024】
電極層36と半導体基板33の間はシリコン酸化膜からなる絶縁層38により絶縁されている。また、半導体基板33の露出表面は耐久性を確保するためにシリコン酸化膜によって覆われている。同様に、ボロンドープ層35の表面もシリコン酸化膜によって覆われている。
【0025】
このように構成したリニアエンコーダ1において、半導体移動板3を測定対象物(図示せず)と一体化させて、光軸Lに直交する方向で、しかも、スリットおよびホトダイオードの配列方向に移動させると、LED2からの出射光は、まず、半導体移動板3の背面を照射し、当該半導体移動板3に形成されている光透過用格子31を通過して反射型固定格子板4を格子縞状に照射する。
【0026】
固定格子板4にも一定のピッチの同一幅の反射格子41が形成されているので、当該固定格子板4を照射した光は各反射格子41に照射した成分のみが反射される。反射格子像は再び半導体移動板3を照射し、一定のピッチの一定幅で形成されている縦縞状ホトダイオード32によって受光される。このように、上記の構成では、半導体移動板3に形成された縦縞状の光透過用格子31とホトダイオード32とが2枚の格子板として機能する。従って、反射格子を用いた3枚格子の理論に基づき、ホトダイオード32においては、反射格子41と移動格子(31、32)の相対移動に対応して受光量が正弦波状に変化する。よって、ホトダイオード32の光電流に基づき相対移動速度に対応したパルス信号を得ることができ、当該パルス信号のパルスレートに基づき相対移動速度を演算できる。
【0027】
また、図1(a)に示すように、奇数番目のホトダイオードの出力の総和に基づき、例えば、A相信号を生成し、偶数番目のホトダイオードの出力の総和に基づき、1/4λだけ位相のずれたB相信号を生成することも可能である。これらの2相の信号に基づき、移動格子の移動方向を判別できる。
【0028】
このように、上記の光学式リニアエンコーダ1においては、移動格子および受光素子を半導体製造技術により制作しているので、微小ピッチの格子を製造することができる。よって、高分解能のエンコーダを実現できる。
【0029】
また、一定ピッチで縦縞状に形成された受光素子が格子として機能し、しかも、当該格子自体がレンズ効果を持つので、レンズ光学系を用いる必要が無く、装置の小型化を達成できる。
【0030】
さらには、3枚格子の理論により、反射格子と移動格子の隙間の広狭および、当該隙間の変動が分解能に悪影響を及ぼすことがないので、これらが形成されている部材の取り付け精度を確保するための調整作業を簡略化でき、また、取り付け場所の制約が少なくなる。
【0031】
これに加えて、反射格子と移動格子の間隔を広くできるので、例えば反射格子の側を保護ケース等に収納して耐環境性を高めることも可能となる等の利点がある。
【0032】
(受光素子および光透過格子の配列)
図4には、半導体移動板3に形成される縦縞状の光透過用格子31およびホトダイオード32の別の配列例を示してあり、いずれも、光透過用格子31とホトダイオード32が交互に配列されている例である。
【0033】
図4(a)に示す例では、半導体基板3Aに、縦縞状の光透過用格子および縦縞状のホトダイオードが交互に形成された4つの領域301〜304が形成されている。ここで、領域301のホトダイオード群からはA相信号が得られ、この領域301のホトダイオード群から得られる検出信号に対して位相が90度ずれるように、領域302のホトダイオード群の位置が決定され、当該ホトダイオード群からはB相信号が得られる。
【0034】
また、領域301の下側の位置している領域303のホトダイオード群は、領域301のホトダイオード群から得られる検出信号に対して位相が180度ずれた検出信号が得られるように、当該ホトダイオード群の位置が決定されている。従って、領域303のホトダイオード群からはA相の反転信号が得られる。同様に、当該領域303の横方に位置している領域304のホトダイオード群からはB相の反転信号が得られるように、その配置が規定されている。
【0035】
図4(b)に示す例では、半導体基板3Bに、当該基板の移動方向に直交する方向に4列の領域401〜404が形成されている。最も上の領域401には、基板移動方向に向けて一定のピッチで縦縞状の光透過用格子と縦縞状のホトダイオードとが交互に形成されている。領域402は領域401に対して、ホトダイオードの検出信号の位相が90度ずれるような配置関係とされている。この領域402の下側の領域403は一番上の領域401に対して、ホトダイオードの検出信号の位相が180度ずれるような配置関係とされている。さらに、領域404は領域402に対して、ホトダイオードの検出信号の位相が180度ずれるような配置関係とされている。
【0036】
この結果、領域401のホトダイオード群からは例えば、A相信号が得られ、領域402のホトダイオード群からはB相信号が得られ、領域403のホトダイオード群からはA相の反転信号が得られ、領域404のホトダイオード群からはB相の反転信号が得られる。
【0037】
図4(c)、(d)に示す例では、半導体基板3Cに、その移動方向(横方向)に沿って一定の間隔で複数の領域、図においては3つの領域501〜503が形成されている。各領域には、縦縞状の光透過部分31C(斜線で示す部分)と、これらの間に形成された縦縞状のホトダイオード32Cが交互に一定のピッチで形成されている。
【0038】
隣接する領域501と502の間、領域502と503の間を1ピッチとすると、各領域は1/2ピッチの幅を有し、その幅内に、図4(d)に示すように、4本のホトダイオード32Cが形成されている。各ホトダイオード32Cの幅は1/16ピッチであり、ホトダイオードの間隔は1/8ピッチである。左右両側のホトダイオードと領域境界との間には1/32ピッチの隙間が開いているが、この隙間は1/32ピッチに限定されるものではない。また、光透過用格子あるいは光透過部分と、ホトダイオードのそれぞれの幅の比も1:1に限定されるものではない。
【0039】
この配列を採用した場合においては、例えば、各領域における左端のホトダイオードからA相信号が得られ、その右側のホトダイオードからB相信号が得られ、さらに右側のホトダイオードからA相の反転信号が得られ、右端のホトダイオードからB相の反転信号が得られる。
【0040】
次に、図5、図6には、光透過格子およびホトダイオードの交互配列の異なる例を示してある。これらの図に示すように、半導体基板310には、所定間隔で光透過格子320とホトダイオード330が交互に配列された第1の領域340と、同じく所定間隔で光透過格子350とホトダイオード360が交互に配列された第2の領域370とが形成されている。
【0041】
第1の領域340におけるホトダイオード330は二分割ホトダイオードであり、その一方の側がA相の検出信号を得るためのホトダイオードで331とされ、他方の側がB相の検出信号を得るためのホトダイオード332とされている。同様に、第2の領域370におけるホトダイオード360も二分割型ホトダイオード361およびホトダイオード362から構成されている。
【0042】
ここで、第1の領域340の各二分割型ホトダイオード331、332と、第2の領域370の側の各二分割型ホトダイオード361、362とは、1/2ピッチずれた位置関係にある。従って、第2の領域370における各二分割型ホトダイオード361、362からは、それぞれ、A相の反転信号、およびB相の反転信号が得られる。図6には各二分割型ホトダイオードの配置例を示してある。
【0043】
なお、図5に示すように、半導体基板310の表面には、A相信号が得られる各ホトダイオード331に接続された電極配線層381、B相信号が得られる各ホトダイオード332に接続された電極配線層382、A相の反転信号が得られる各ホトダイオード361に接続された電極配線層383、B相の反転信号が得られる各ホトダイオード362に接続された電極配線層384が形成されている。
【0044】
また、図5(b)に示すように、半導体基板310の裏面に、表面に凹部391が形成された半導体基板390を貼り付け、この半導体基板の凹部391の底面に、面発光レーザやLED等の発光源392を配置した構成を採用すれば、発光源が一体化されたコンパクトな検出機構を構成できる。
【0045】
次に、図7、図8には、半導体基板表面に、ホトダイオードが一定間隔で配列された領域と、光透過格子が一定間隔で配列された領域とが別個に形成されている配列例を示してある。
【0046】
この図に示すように、半導体基板410の表面には、その中央に、一定間隔で光透過格子420が一定間隔で半導体基板移動方向に配列されている領域430が形成されており、この領域430を挟み、上下対称な状態で、ホトダイオードが一定間隔で配列された領域440および450が形成されている。
【0047】
領域440において、奇数番目に位置するホトダイオード441と偶数番目に位置するホトダイオード442は、検出信号の位相が180度ずれるような間隔で配列されている。領域450においても、同様に、奇数番目に位置するホトダイオード451と偶数番目に位置するホトダイオード452は、領域440における場合と同一の間隔で配列されているので、それらの検出信号の位相が180度ずれるようになっている。さらに、領域440のホトダイオード群441と領域450のホトダイオード群451とは、1/4ピッチずれた関係となっている。従って、領域440のホトダイオード群441からA相信号が得られるとすると、同一領域440のホトダイオード群442からはA相の反転信号が得られる。また、領域450のホトダイオード群451からはB相信号が得られ、ホトダイオード群452からはB相の反転信号が得られる。図8には、各ホトダイオードの配置例を示してある。
【0048】
なお、この構成においても、半導体基板410の表面上には、A相信号が得られる各ホトダイオード441に接続された電極配線層461、B相信号が得られる各ホトダイオード451に接続された電極配線層462、A相の反転信号が得られる各ホトダイオード442に接続された電極配線層463、B相の反転信号が得られる各ホトダイオード452に接続された電極配線層464が形成されている。
【0049】
また、図7(c)に示すように、半導体基板410の裏面に、表面に凹部491が形成された半導体基板490を貼り付け、この半導体基板の凹部491の底面に、面発光レーザやLED等の発光源492を配置した構成を採用すれば、発光源が一体化されたコンパクトな検出機構を構成できる。
【0050】
ここで、図7に示す構造の半導体基板410を用いた場合には、反射格子が形成されている固定格子板に対する当該半導体基板410の位置決めを精度よく行う必要がある。すなわち、図9(a)に示すように、固定格子板4Aに対して、半導体基板410が矢印AあるいはBで示す方向に傾いた状態で位置決めされると、固定格子板4Aの反射格子4bと、半導体基板410の光透過格子420、受光素子441,442,451,452とが相互に傾いた状態になる。図9(b)には矢印Aの方向に傾いた状態を示してある。
【0051】
この場合、本発明者等の実験によれば、0.15度程度の微小な傾斜角でも、各受光素子から得られる検出信号の位相ずれが約45度にもなることが確認された。また、例えば矢印Bの方向に傾いた場合、角度変化が0.5度程度の場合でも、A相およびB相の検出信号の出力差が約0.2V(基準値の出力である1Vに対して約20%)にもなることが確認された。したがって、固定格子板4Aに対して半導体基板410を位置決めして取り付けた後に、実際の検出信号を測定して、信号レベルの調整などを行う必要がある。
【0052】
このような固定格子板に対する半導体基板410の位置決め誤差に起因する受光素子検出信号の変動を回避するためには、本発明を適用した次のような構成を採用することが望ましい。
【0053】
すなわち、図7の場合と同様に、半導体基板410の表面に、その中央に、一定間隔で光透過格子420が一定間隔で半導体基板移動方向に配列されている領域430を形成し、この領域430を挟み、上下対称な状態で、ホトダイオードが一定間隔で配列された領域440および450を形成する。しかるに、各領域440、450では、次のように各相の検出信号を出力するホトダイオードを配列する。
【0054】
図10に示すように、領域440では、隣接するホトダイオード間における検出信号の位相が270度ずれるように、3/4ピッチで各ホトダイオード471、482、472、481を配列する。この結果、ホトダイオード471と472は(1+1/2)ピッチで配列されているので、一方から得られる検出信号をA相信号とすると、他方からはA相の反転信号が得られる。また、ホトダイオード481はホトダイオード471から得られるA相信号に対して90度位相のずれたB相信号が得られる。よって、もうひとつのホトダイオード482からはB相の反転信号が得られる。なお、他方の領域450においても、同一の受光素子配列を採用している。
【0055】
このように光透過格子420が形成されている領域430を挟む上下の領域440、450に、A相信号、B相の反転信号、A相の反転信号、およびB相信号が得られるように等ピッチで受光素子を配列すると、固定格子板と半導体基板の位置決め誤差に起因する検出信号の位相および電圧の変動を抑制できることが確認された。よって、かかる構成を採用すれば、精度のよい検出を行うことが可能になる。また、この受光素子配列では、受光素子間のピッチが広くなるので、各素子間の絶縁を取り易いという副次的な利点も得られる。
【0056】
(S/N比の改善方法)
ここで、上記の図4ないし図8、図10に示す例において、得られたA相信号とその反転信号の差動信号を得ることにより、誤差の少ないA相信号を生成することができる。同様に、得られたB相信号とその反転信号の差動信号を得ることにより、誤差の少ないB相信号を生成することができる。このような差動信号を用いることにより、光学式エンコーダのS/N比を改善できる。
【0057】
次に、別のS/N比改善方法を以下に述べる。上記の半導体移動板に形成されたホトダイオードは、その裏面側から光が照射されるので、その暗電流が増加し、S/N比が低下するおそれがある。この弊害を回避すればS/N比を改善できる。そのためには次のようにすればよい。
【0058】
図11を参照して、図1、2に示す半導体基板3を例に挙げて説明すると、半導体移動板3における裏面側、すなわち、光源側に、アルミニウム、金等の素材からなる反射膜(遮光膜)を蒸着等の方法により、積層すればよい。この場合、ホトダイオード32の側面部分にも反射膜を形成すればより効果が良くなる。図においては、反射膜の形成可能な領域を点線で示してある。
【0059】
(光透過部分の形成方法)
次に、光透過格子を半導体基板に形成するためには、半導体基板表面をドライエッチングすればよい。ドライエッチングを採用すると、基板表面を垂直に彫り込むことができる。この代わりに、安価な製造方法であるウエットエッチングを採用することもできる。この場合には、結晶方位に起因した異方性エッチングとなるので、図12に示すように半導体基板表面に対して傾斜した側面のスリットが形成される。
【0060】
この場合においても、ホトダイオードとして残っている部分の裏面(光源側)に、点線で示す部分に、反射膜を蒸着等の方法により形成すれば、ホトダイオードの暗電流を低減でき、S/N比を改善できる。
【0061】
(その他の実施の形態)
なお、上記の各例においては、半導体移動板の光透過型移動格子は、半導体基板に開けた光通過用のスリットであるが、この代わりに、充分な量の光が透過できる薄膜を半導体基板に対してエッチングにより形成し、各薄膜部分を移動格子とすることも可能である。
【0062】
また、図3に示すように、ホトダイオード32Aが形成されている半導体基板33Aの裏面側の部分をエッチングすることにより、充分な光が透過可能な薄膜部分を形成し、当該薄膜部分を移動格子31Aとして利用することも可能である。このような透明な半導体受光素子は、平成10年4月30日提出の特願平10−120848号の明細書、図面において提案されている。
【0063】
一方、上記の例では、反射格子41が形成されている側を固定側としてあるが、当該反射格子41の側を移動側とし、半導体移動板3の側を固定側とすることも可能である。
【0064】
また、上記の例では光源としてLEDを用いているが、レーザー光源等のその他の光源を利用することも可能である。
【0065】
さらに、上記の例はリニアエンコーダに関するものであるが、ロータリーエンコーダに対しても本発明を同様に適用可能である。この場合には、光透過部分とホトダイオードの部分とを、円周方向に向けて一定の角度で形成すればよい。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光学式エンコーダにおいては、3枚格子理論に基づき反射格子と移動格子を用いてこれらの相対移動に関する情報を検出可能な反射格子像を受光素子に形成すると共に、移動格子と受光素子を共通の半導体基板上に作り込んだ構成を採用している。
【0067】
従って、本発明のエンコーダによれば、移動格子の後ろ側に、別部品としての受光素子を配置する必要がなく単に光源を配置するだけでよい。また、半導体基板に形成された格子状の受光素子そのものがレンズ効果を持つので、レンズ光学系を用いることなく空間フィルタエンコーダを実現できる。よって、装置を小型でコンパクトにすることができる。
【0068】
また、半導体基板に移動格子を形成しているので、微小ピッチの格子を半導体製造技術により精度良く形成できるという利点がある。
【0069】
さらには、3枚格子の理論により、反射格子と移動格子の間隔の広狭、および当該間隔の変動により検出信号のコントラストが低下してしまうこともないので、これら反射格子および移動格子が形成されている部品の取り付け作業が簡単になり、また、これらの部品の取り付け位置の制約も緩やかになるという利点もある。加えて、固定格子板と半導体基板の位置決め誤差に起因する検出信号の位相および電圧の変動を抑制でき、精度のよい検出を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明を適用した光学式リニアエンコーダの構成を示す説明図である。
【図2】(a)および(b)は、図1の半導体移動板に形成されたホトダイオードおよび光透過型移動格子の部分の概略断面構成図である。
【図3】半導体移動板の別の例を示す断面構成図である。
【図4】(a)〜(d)は、光透過格子およびホトダイオードからなる領域の配置形態の3例を示す説明図である。
【図5】半導体基板表面に形成される光透過格子およびホトダイオードの配列例を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその断面図、(c)はその一部を拡大して示す拡大部分平面図である。
【図6】図5における分割型ホトダイオードの配置例を示す説明図である。
【図7】半導体基板表面に形成された光透過格子およびホトダイオードの配列例を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はそのb―b線で切断した部分の断面図、(c)はそのc−c線で切断した部分の断面図である。
【図8】図7におけるホトダイオードの配置例を示す説明図である。
【図9】図8のホトダイオードの配列例における問題点を示すための説明図である。
【図10】図8のホトダイオードの配列に起因する問題を解決したホトダイオードの配列例を示すための説明図である。
【図11】受光素子のS/N比を改善するための方法を示す説明図である。
【図12】受光素子の光透過部分をウエットエッチングにより形成する場合を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光学式リニアエンコーダ
2 LED
3 半導体移動板
31 光透過型の移動格子
32 ホトダイオード
33 半導体基板
34 半導体基板部分
35 ボロンドープ層
36 電極層
37 共通電極層
38 シリコン酸化膜(絶縁層)
4 反射格子板
41 反射格子
5 制御回路部
51 信号処理部
52 演算部
53 表示部
54 ランプ駆動制御部
310、410 半導体基板
320、350、420 光透過格子
330、350 二分割型ホトダイオード
441、442、451、452、471、472、481、482 ホトダイオード
340、370 光透過格子およびホトダイオードが交互に配列された領域
440、450 ホトダイオードが一定間隔で配列された領域
430 光透過格子が一定間隔で交互に配列された領域
Claims (2)
- 光源と、一定ピッチあるいは角度で所定形状の反射格子が複数本形成された反射格子板と、一定ピッチあるいは角度で所定形状の光透過格子が複数本形成された移動格子板と、前記光源から出射され前記光透過格子を透過して前記反射格子で反射された反射光像を受光する受光素子とを有する光学式エンコーダであって、
前記光透過格子および前記受光素子は共通の半導体基板に作り込まれており、前記受光素子は一定ピッチあるいは角度で形成された所定形状の格子であり、各受光素子から得られる検出信号に基づき、前記移動格子板および前記反射格子板の相対移動方向および速度を検出するようになっており、
前記光透過格子は、前記半導体基板に形成した光通過用スリット、あるいは、当該半導体基板に形成した光透過用の薄膜部分であり、
前記半導体基板には、前記受光素子が所定間隔で配列された第1の領域と、前記光透過格子が所定間隔で配列された第2の領域と、前記受光素子が所定間隔で配列された第3の領域とが形成されており、
前記第1の領域および前記第3の領域は、前記第2の領域を挟んで前記相対移動方向と直交する方向に対称となるように形成されており、当該第1および第3の各領域は、前記受光素子として第1ないし第4の受光素子を含み、これらの受光素子が、第1、第4、第3および第2の受光素子の順序で繰り返し配列されており、隣接する受光素子の間隔は、それらの受光素子から得られる検出信号の位相が相互に270度ずれるように設定されていることを特徴とする光学式エンコーダ。 - 請求項1において、
前記第1および第3の受光素子から得られる検出信号に基づき、第1の差動信号を生成すると共に、前記第2および第4の受光素子から得られる検出信号に基づき、第2の差動信号を生成する信号処理回路を有していることを特徴とする光学式エンコーダ。
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