JP2000320826A - 溶融炉の出滓口の構造 - Google Patents

溶融炉の出滓口の構造

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JP2000320826A JP11132436A JP13243699A JP2000320826A JP 2000320826 A JP2000320826 A JP 2000320826A JP 11132436 A JP11132436 A JP 11132436A JP 13243699 A JP13243699 A JP 13243699A JP 2000320826 A JP2000320826 A JP 2000320826A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融スラグ流出口から溢れ出した炉内の溶融
スラグを樋状に形成した耐火物製の出滓口上を流下させ
ると共に、出滓口の下部に設置した冷却ブロックにより
出滓口を冷却するようにした溶融炉の出滓口の構造に於
いて、出滓口のメンテナンスを容易に行えるようにす
る。 【解決手段】 溶融スラグ流出口10から溢れ出した炉
内の溶融スラグBを樋状に形成した耐火物製の出滓口2
4上を流下させると共に、出滓口24の下部に設置した
冷却ブロック25により出滓口24を形成する耐火物2
4aを冷却するようにした溶融炉の出滓口24の構造に
於いて、冷却ブロック25を、出滓口24の下方位置に
配置される受け用冷却ブロック25′と、受け用冷却ブ
ロック25′の上面側に着脱自在に支持載置され、出滓
口24の下部にこれに密着して配置される交換用冷却ブ
ロック25″とから構成すると共に、受け用冷却ブロッ
ク25′及び交換用冷却ブロック25″に夫々冷却通路
25aを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ焼却炉や産業
廃棄物焼却炉から排出される焼却残渣や飛灰等の被溶融
物を溶融処理する溶融炉に係り、溶融スラグ流出口から
溢れ出した溶融スラグを流下させる出滓口のメンテナン
スを簡単且つ容易に行えるようにした溶融炉の出滓口の
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、都市ごみ等の焼却炉から排出され
る焼却残渣や飛灰(以下被溶融物と云う)の減容化及び
無害化を図る為、被溶融物の溶融固化処理法が注目さ
れ、現実に実用に供されている。被溶融物は溶融固化す
ることにより、その容積を1/2〜1/3に減らすこと
ができると共に、重金属等の有害物質の溶出防止や溶融
スラグの再利用、最終埋立処分場の延命等が可能になる
からである。
【0003】而して、前記被溶融物の溶融固化処理方法
には、アーク溶融炉やプラズマアーク炉、電気抵抗炉等
の電気式溶融炉を使用し、電気エネルギーによって被溶
融物を溶融した後、これを水冷若しくは空冷により固化
する方法と、表面溶融炉や旋回溶融炉、コークスベッド
炉等の燃焼式溶融炉を使用し、燃料の燃焼エネルギーに
よって被溶融物を溶融した後、これを水冷若しくは空冷
により固化する方法とが多く利用されて居り、都市ごみ
焼却処理設備に発電設備が併置されている場合には、前
者の電気エネルギーを用いる方法が、又、発電設備が併
置されていない場合には、後者の燃焼エネルギーを用い
る方法が夫々多く採用されている。
【0004】図11は従前のごみ焼却処理設備に併置し
た直流アーク放電黒鉛電極式プラズマ溶融炉の一例を示
すものであり、図11に於いて、1は被溶融物Aのホッ
パ、2は被溶融物Aの供給装置、3は溶融炉本体、4は
黒鉛主電極、5は黒鉛スタート電極、6は炉底電極、7
は炉底冷却ファン、8は直流電源装置、9は不活性ガス
供給装置、10は溶融スラグ流出口、11はタップホー
ル、12は燃焼室、13は燃焼用空気ファン、13aは
助燃バーナ、14は排ガス冷却ファン、15はバグフィ
ルター、16は誘引通風機、17は煙突、18は溶融飛
灰コンベア、19は飛灰溜め、20はスラグ水冷槽、2
1はスラグ搬出コンベア、22はスラグ溜め、23はス
ラグ冷却水冷却装置である。
【0005】而して、焼却残渣や飛灰等の被溶融物Aは
ホッパ1に貯えられ、供給装置2により溶融炉本体3内
へ連続的に供給される。溶融炉本体3には、炉頂部より
垂直且つ昇降可能に挿入され、その先端と被溶融物Aと
の間に一定の距離を設けた黒鉛主電極4(−極)と、炉
底に設置された炉底電極6(+極)とが設けられて居
り、両電極4,6間に印加された直流電源装置8(容量
約600〜1000KWh/T・被溶融物)の直流電圧
によりプラズマアーク電流が流れ、これによって被溶融
物Aが1300℃〜1600℃に加熱されて順次溶融ス
ラグBとなる。
【0006】尚、溶融前の被溶融物Aは導電性が低い
為、溶融炉の始動時には黒鉛スタート電極5を溶融炉本
体3内へ挿入してこれを+電極とし、これと黒鉛主電極
4間へ通電することにより被溶融物Aが溶融するのを待
つ。そして、被溶融物Aが溶融すると、その導電性が上
昇する為、黒鉛スタート電極5を炉底電極6へ切り換え
る。
【0007】一方、前記溶融炉本体3の内部は、溶融ス
ラグBや黒鉛主電極4等の酸化を防止する為に還元性雰
囲気に保持されて居り、その為にPSA窒素製造装置等
の不活性ガス供給装置9から窒素ガス等の不活性ガスC
が、中空筒状に形成した黒鉛主電極4及び黒鉛スタート
電極5の中空孔を通して、溶融炉本体3内へ連続的に供
給されている。
【0008】尚、不活性ガスCを黒鉛主電極4や黒鉛ス
タート電極5の中空孔を通して溶融炉本体3内へ供給す
る構成とするのは、プラズマ放電領域を濃厚な不活性
ガスCにより充満させた方が、プラズマアークの発生や
安定性等の所謂プラズマ放電性が良好になると考えられ
ること、及び黒鉛主電極4や黒鉛スタート電極5の消
耗がより少なくなると考えられること、等の理由による
ものである。
【0009】又、前記溶融炉本体3の炉底は、炉底冷却
ファン7からの冷風により空冷され、これによって炉底
電極6近傍の過度な温度上昇が防止されている。更に、
溶融炉本体3そのものは、高温に耐える耐火材及びそれ
を覆う断熱材等により構成されて居り、必要に応じて断
熱材の外部に水冷ジャケットが設けられている。
【0010】前記被溶融物Aの溶融によって、その内部
に存在した揮発成分や炭素の酸化により起生した一酸化
炭素等は、ガス体D(以下排ガスと云う)となると共
に、鉄等の金属類やガラス、砂等の不燃性成分を含む被
溶融物Aは、プラズマアーク放電による発生熱を供給さ
れることによりその溶融点(1200℃〜1250℃)
を越える約1300℃〜1600℃の高温度にまで加熱
され、流動性を有する液体状の溶融スラグBとなる。
【0011】溶融炉本体3内に形成された溶融スラグB
は、溶融スラグ流出口10より連続的に溢れ出し、冷却
水を満したスラグ水冷槽20内へ落下することにより冷
却されて水砕スラグとなり、スラグ搬出コンベア21に
よってスラグ溜め22へ排出される。又、溶融炉を停止
する際には、溶融炉本体3内の溶融スラグBが冷却・固
化してしまうのを防止する為、溶融スラグBの底部レベ
ルに設けたタップホール11より湯抜きを行い、溶融炉
本体3内は空状態にされる。
【0012】一方、前記排ガスD(ガス体)は、溶融ス
ラグ流出口10の上部空間から二次燃焼室12内に入
り、ここで燃焼用空気ファン13により送入された空気
が加えられることにより、内部の未燃分が完全に燃焼さ
れる。又、燃焼室12内で完全燃焼した排ガスDは、排
ガス冷却ファン14からの冷却空気によって冷却され、
バグフィルター15を経て誘引通風機16により煙突1
7へ排出される。そして、バグフィルター15で捕捉さ
れた溶融飛灰Eは、溶融飛灰コンベア18により飛灰溜
め19へ送られる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】而して、上述したプラ
ズマ溶融炉に於いては、溶融スラグ流出口10より連続
的に溢れ出した溶融スラグBは、図12に示す如く、溶
融スラグ流出口10に連続する状態で且つ下り傾斜状に
設置した樋状の出滓口24上を流下してスラグ水冷槽2
0内へ落下するようになっている。
【0014】ところで、前記出滓口24は、侵食性の強
い高温の溶融スラグBが流れる為、耐熱性・耐スラグ侵
食性に優れた耐火物24aにより形成されているが、そ
れでもなお耐火物24aの損傷が著しく、寿命が短いと
云う問題があった。これを防止する為、従来のプラズマ
溶融炉に於いては、出滓口24の下部に冷却通路25a
を形成した銅製の冷却ブロック25を密着状に設置し、
冷却ブロック25により出滓口24を冷却して耐火物2
4aの損傷を防止するようにしていた。
【0015】然し乍ら、出滓口24の下部に設置した冷
却ブロック25も、高い熱負荷を受ける為、出滓口24
を形成する耐火物24aと同様に、定期的に点検・補修
又は交換する必要があるが、周囲を耐火物で覆われてい
たり、或いは冷却ブロック25自体が大きいこととも相
俟って、これを容易に取り外すことができず、メンテナ
ンスに於ける問題点の一つになっていた。又、冷却ブロ
ック25が損傷すると、溶融スラグBが冷却ブロック2
5の下に流れ込み、冷却ブロック25を支持している耐
火物を侵食し、冷却ブロック25等が溶融炉本体3から
脱落する虞れがあった。
【0016】本発明は、このような問題点に鑑みて為さ
れたものであり、その目的は、溶融スラグを流下させる
出滓口のメンテナンスを簡単且つ容易に行えるようにし
た溶融炉の出滓口の構造を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の請求項1の発明は、溶融スラグ流出口から
溢れ出した炉内の溶融スラグを樋状に形成した耐火物製
の出滓口上を流下させて炉外へ排出すると共に、出滓口
の下部に設置した冷却ブロックにより出滓口を形成する
耐火物を冷却するようにした溶融炉の出滓口の構造に於
いて、前記冷却ブロックを、出滓口の下方位置に配置さ
れる受け用冷却ブロックと、受け用冷却ブロックの上面
側に着脱自在に支持載置され、出滓口の下部に出滓口を
形成する耐火物に密着して配置される交換用冷却ブロッ
クとから構成すると共に、前記受け用冷却ブロック及び
交換用冷却ブロックに夫々冷却通路を形成したことに特
徴がある。
【0018】本発明の請求項2の発明は、交換用冷却ブ
ロックに埋込みボルト又はネジ孔を設ける構成としたこ
とに特徴がある。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1及び図2は本発明の実
施の形態に係る出滓口の構造を採用したプラズマ溶融炉
の溶融炉本体3の一部を示すものであり、図1及び図2
に於いて、3は溶融炉本体、24は出滓口、24aは出
滓口25を形成する耐火物、25は冷却ブロック、2
5′は受け用冷却ブロック、25″は交換用冷却ブロッ
ク、25aは冷却通路、Bは溶融スラグである。
【0020】前記溶融炉本体3は、鋼製のケーシング及
び耐火物(キャスタブル耐火物や耐火煉瓦)等で夫々形
成された周壁、天井壁及び炉底から構成されて居り、そ
の周壁には、炉内へ焼却残渣や飛灰等の被溶融物(図示
省略)を投入する為の被溶融物供給口(図示省略)と、
炉内の溶融スラグBを溢流排出させると共に炉内の排ガ
スDを排出させる為の溶融スラグ流出口10とが夫々形
成されている。尚、溶融炉本体3は、出滓口24部分の
構造を変えたこと以外は、図11に示した従前のプラズ
マ溶融炉の溶融炉本体3の場合と略同一である為、ここ
ではその詳細な説明を省略する。
【0021】前記出滓口24は、溶融スラグ流出口10
から連続的に溢れ出した炉内の溶融スラグBを流下させ
てスラグ水冷槽(図示省略)内へ導く為のものである。
即ち、出滓口24は、図1及び図2に示す如く、耐熱性
・耐スラグ侵食性に優れた耐火物24a(例えばSiC
系キャスタブル)により樋状に形成されて居り、溶融ス
ラグ流出口10に連続する状態で且つ下り傾斜状に設置
されている。従って、溶融スラグ流出口10から溢れ出
した炉内の溶融スラグBは、出滓口24上を流下してス
ラグ水冷槽内へ落下排出されることになる。
【0022】前記冷却ブロック25は、侵食性の強い高
温の溶融スラグBが流れる出滓口24を冷却して出滓口
24を形成する耐火物24aの損傷を防止すると共に、
出滓口24のメンテナンスを行い易くする為のものであ
る。即ち、冷却ブロック25は、図3及び図4に示す如
く、冷却ブロック25自体を上下に二分割して恒久的に
使用する受け用冷却ブロック25′と、定期的に交換す
る交換用冷却ブロック25″とに分けたものであり、受
け用冷却ブロック25′を出滓口24の下方位置に配置
し、又、交換用冷却ブロック25″を受け用冷却ブロッ
ク25′の上面側に着脱自在に支持載置させて出滓口2
4の下部に密着状に配置した構成となっている。
【0023】具体的には、前記受け用冷却ブロック2
5′は、図3乃至図6に示す如く、熱伝導率の大きい銅
材によりブロック状に形成されて居り、その内部には冷
却水が流れる複数の冷却通路25aが形成されている。
この冷却通路25a内へ冷却水を流すことによって、受
け用冷却ブロック25′自体が冷却されるようになって
いる。又、受け用冷却ブロック25′の上面側には、交
換用冷却ブロック25″を着脱自在に且つ接触状態で支
持載置する為の凹部25bが形成されている。この凹部
25b内には、交換用冷却ブロック25″を凹部25b
内に嵌め込んだときに、交換用冷却ブロック25″の位
置決めを行う位置決めピン25cが複数個設けられてい
る。尚、図3乃至図5に於いて、26は冷却通路25a
の出入口に夫々接続された継手を有する接続用パイプで
ある。
【0024】一方、前記交換用冷却ブロック25″は、
図3、図4、図7乃至図9に示す如く、熱伝導率の大き
い銅材によりブロック状に形成されて居り、その内部に
は冷却水が流れる冷却通路25aが形成されている。こ
の冷却通路25a内へ冷却水を流すことによって、交換
用冷却ブロック25″自体が冷却されるようになってい
る。又、交換用冷却ブロック25″の上面側には、出滓
口24を形成する耐火物24aが密着状に配置される凹
部25dが形成されていると共に、交換用冷却ブロック
25″の下面側には、受け用冷却ブロック25′の位置
決めピン25cに嵌合される位置決め孔25eが複数個
形成されている。更に、交換用冷却ブロック25″の両
側面には、出滓口24及び交換用冷却ブロック25″の
補修時又は交換時に交換用冷却ブロック25″を取り外
すのに利用する埋込みボルト27が設けられている。こ
の埋込みボルト27は、交換用冷却ブロック25″を溶
融炉本体3に取り付ける際には、図7に一点鎖線で示す
ように柔らかいキャスタブル28により埋設されて埋込
みボルト27自体の損傷を防止し、又、交換用冷却ブロ
ック25″を交換する際には、柔らかいキャスタブル2
8の部分をはつることによって外部へ露出するようにな
っている。尚、図4、図7乃至図9に於いて、26は冷
却通路25aの出入口に夫々接続された継手を有する接
続用パイプ、29は交換用冷却ブロック25″の上面側
に植設され、出滓口24を形成する耐火物24aを支持
する支持ピンである。
【0025】而して、上述した出滓口24の構造を採用
した溶融炉によれば、溶融炉本体3内へ供給された焼却
残渣や飛灰等の被溶融物は、プラズマアーク放電による
熱エネルギーにより溶融点を越える温度にまで加熱さ
れ、高温液体状の溶融スラグBとなる。
【0026】溶融炉本体3内に形成された溶融スラグB
は、溶融スラグ流出口10より連続的に溢れ出し、溶融
スラグ流出口10に連続する下り傾斜状の出滓口24上
を流下してスラグ水冷槽(図示省略)内へ落下排出さ
れ、ここで水冷されて水砕スラグとなった後、スラグ搬
出コンベア(図示省略)によってスラグ溜め(図示省
略)へ排出される。又、溶融炉本体3内で発生した排ガ
スDは、溶融スラグ流出口10の上部空間から燃焼室
(図示省略)内へ排出され、ここで完全燃焼してからバ
グフィルター(図示省略)等を経て大気中へ排出され
る。
【0027】ところで、上述した溶融炉の出滓口24の
構造に於いては、溶融スラグBの出湯中に受け用冷却ブ
ロック25′及び交換用冷却ブロック25″の各冷却通
路25aに夫々冷却水を供給し、出滓口24を形成して
いる耐火物24aを冷却するようにしている為、耐火物
24aの損傷が防止されて出滓口24の寿命を延ばすこ
とができるようになっている。
【0028】しかし、溶融炉の運転に於いて、出滓口2
4を形成する耐火物24a及び出滓口24の真下に位置
する交換用冷却ブロック25″は、仮え冷却されていて
も、侵食性の強い高温の溶融スラグBにより高い熱負荷
を受けて損傷することがある。又、受け用冷却ブロック
25′は、出滓口24を形成する耐火物24aから離
れ、且つ出滓口24との間に交換用冷却ブロック25″
が配置されている為、溶融スラグBからさほど強烈な熱
負荷を受けると云うこともなく、長期間交換することな
く恒久的に使用することができる。従って、上述した出
滓口24の構造に於いては、出滓口24の定期的なメン
テナンス時には出滓口24及び交換用冷却ブロック2
5″のみを取り外してこれらを補修又は交換すれば良い
ことになる。
【0029】即ち、出滓口24及び交換用冷却ブロック
25″を取り外して補修又は交換する際には、先ず、埋
込みボルト27の周囲にある柔らかいキャスタブル28
をはつり、埋込みボルト27を露出させる。次に、露出
した埋込みボルト27を利用してクレーン、ホイスト、
チェーンブロック(何れも図示省略)等で交換用冷却ブ
ロック25″を吊り上げて搬出する。そして、出滓口2
4を形成する耐火物24aや交換用冷却ブロック25″
を補修するか、或いは全く新しい交換用冷却ブロック2
5″を用意する。その後、補修した交換用冷却ブロック
25″或いは新しい交換用冷却ブロック25″を溶融炉
本体3に取り付ける。
【0030】このように、本発明の溶融炉の出滓口24
の構造に於いては、出滓口24を冷却する冷却ブロック
25を上下に二分割し、恒久的に使用する受け用冷却ブ
ロック25′と、定期的に交換する交換用冷却ブロック
25″とに分け、且つ両冷却ブロック25′,25″を
着脱自在としている為、出滓口24のメンテナンス時に
は出滓口24を形成する耐火物24a及び交換用冷却ブ
ロック25″のみを取り外して補修又は交換すれば良
い。即ち、損傷し易い部分のみを補修又は交換できるよ
うになっている。その結果、従来のように出滓口24及
び冷却ブロック25全体を取り外すのに比較して、メン
テナンスの費用を大幅に低減することができると共に、
メンテナンスに要する時間を大幅に短縮することができ
る。又、交換用冷却ブロック25″は温度を監視し、損
傷のないよう管理するが、出滓口24上を流下する溶融
スラグBによって、万一交換用冷却ブロック25″が損
傷しても、受け用冷却ブロック25′が冷却されている
為、溶融スラグBは受け用冷却ブロック25′により冷
却されることになる。その結果、交換用冷却ブロック2
5″が損傷しても、溶融炉本体3を損傷させることがな
い。更に、交換用冷却ブロック25″には、複数の埋込
みボルト27を設けている為、これを利用して交換用冷
却ブロック25″を吊り下げることができる。その結
果、出滓口24及び交換用冷却ブロック25″の交換を
より一層簡単且つ容易に行うことができる。
【0031】上記実施の形態に於いては、交換用冷却ブ
ロック25″に埋込みボルト27を設け、これを利用し
て交換用冷却ブロック25″をクレーン、ホイスト、チ
ェーンブロック等により吊り上げて搬出するようにした
が、他の実施の形態に於いては、図10に示す如く、出
滓口24を形成する耐火物24aの一部及び交換用冷却
ブロック25″の上面側に複数のネジ孔25fを形成
し、この交換用冷却ブロック25″を溶融炉本体3に取
り付けて使用する際には、ネジ孔25fにプラグ(図示
省略)を螺着してネジ孔25fを閉塞し、又、交換用冷
却ブロック25″を取り外す際には、プラグを外してア
イボルト等の吊り金具(図示省略)を取り付け、この吊
り金具を利用してクレーン、ホイスト、チェーンブロッ
ク等で交換用冷却ブロック25″を吊り上げて搬出する
ようにしても良い。
【0032】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の請求項1の発明は、出滓口を冷却する冷却ブロック
を上下に二分割し、恒久的に使用する受け用冷却ブロッ
クと、定期的に交換する交換用冷却ブロックとに分け、
且つ両冷却ブロックを着脱自在としている為、出滓口の
メンテナンス時には出滓口を形成する耐火物及び交換用
冷却ブロックのみを取り外して補修又は交換することが
できる。即ち、損傷し易い部分のみを補修又は交換でき
るようになっている。その結果、従来のように出滓口及
び冷却ブロック全体を取り外すのに比較して、メンテナ
ンスの費用を大幅に低減することができると共に、メン
テナンスに要する時間を大幅に短縮することができる。
又、出滓口上を流下する溶融スラグによって交換用冷却
ブロックが損傷しても、交換用冷却ブロックの真下に位
置する受け用冷却ブロックが冷却されている為、溶融ス
ラグは受け用冷却ブロックにより冷却されることにな
る。その結果、交換用冷却ブロックが損傷しても、溶融
炉本体を損傷させることがない。
【0033】本発明の請求項2の発明は、交換用冷却ブ
ロックにこれを吊り下げるときに利用する埋込みボルト
又はネジ孔を設ける構成としている為、出滓口及び交換
用冷却ブロックの交換をより一層簡単且つ容易に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る出滓口の構造を採用したプラズマ
溶融炉の溶融炉本体の一部を示す概略横断面図である。
【図2】同じく溶融炉本体の一部を示す概略縦断面図で
ある。
【図3】冷却ブロックの側面図である。
【図4】図3のI−I線断面図である。
【図5】冷却ブロックを構成する受け用冷却ブロックの
一部切欠平面図である。
【図6】図5のII−II線断面図である。
【図7】冷却ブロックを構成する交換用冷却ブロックの
平面図である。
【図8】交換用冷却ブロックの一部切欠側面図である。
【図9】図7のIII−III線断面図である。
【図10】冷却ブロックの他の例を示す縦断面図であ
る。
【図11】従前のプラズマ溶融炉の説明図である。
【図12】従前の出滓口の構造を用いた溶融炉本体の一
部を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
3は溶融炉本体、10は溶融スラグ流出口、24は出滓
口、24aは出滓口を形成する耐火物、25は冷却ブロ
ック、25′は、受け用冷却ブロック、25″は交換用
冷却ブロック、25aは冷却通路、25fはネジ孔、2
7は埋込みボルト、Bは溶融スラグ。
フロントページの続き (72)発明者 鮫島 良二 兵庫県尼崎市金楽寺町2丁目2番33号 株 式会社タクマ内 Fターム(参考) 3K061 NB02 NB13 NB14 NB17 NB27 NB28 4K045 AA04 BA07 BA10 RC11 4K055 AA00 AA10 LA10 LA23 LA25

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融スラグ流出口から溢れ出した炉内の
    溶融スラグを樋状に形成した耐火物製の出滓口上を流下
    させて炉外へ排出すると共に、出滓口の下部に設置した
    冷却ブロックにより出滓口を形成する耐火物を冷却する
    ようにした溶融炉の出滓口の構造に於いて、前記冷却ブ
    ロックを、出滓口の下方位置に配置される受け用冷却ブ
    ロックと、受け用冷却ブロックの上面側に着脱自在に支
    持載置され、出滓口の下部に出滓口を形成する耐火物に
    密着して配置される交換用冷却ブロックとから構成する
    と共に、前記受け用冷却ブロック及び交換用冷却ブロッ
    クに夫々冷却通路を形成したことを特徴とする溶融炉の
    出滓口の構造。
  2. 【請求項2】 交換用冷却ブロックに埋込みボルト又は
    ネジ孔を設ける構成としたことを特徴とする請求項1に
    記載の溶融炉の出滓口の構造。
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