JP2000320306A - 薄肉構造物の防振熱応力低減取付構造 - Google Patents

薄肉構造物の防振熱応力低減取付構造

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JP2000320306A
JP2000320306A JP11132498A JP13249899A JP2000320306A JP 2000320306 A JP2000320306 A JP 2000320306A JP 11132498 A JP11132498 A JP 11132498A JP 13249899 A JP13249899 A JP 13249899A JP 2000320306 A JP2000320306 A JP 2000320306A
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thermal stress
thin
vibration
fairing
engine
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JP11132498A
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English (en)
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Tetsuji Fujimura
哲司 藤村
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IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防振と熱応力の低減とを両立させることがで
きる薄肉構造物の防振熱応力低減取付構造を提供するこ
と。 【解決手段】 ブラケット11として横断面形状が略L
字状部分12と、この一端に連続して外側に広がる傾斜
部分13と、この傾斜部分13に連続する略垂直の固定
部分14とを有するものを用いて薄肉構造物であるフェ
アリング7を本体固定部であるエンジン本体6に取付け
る。これにより、略L字状部分12と傾斜部分13とで
略コ字状として、ある程度の剛性を確保して防振を図
り、傾斜部分13と固定部分14との弾性により防振を
図ると同時に熱応力を低減し、防振と熱応力低減を両立
させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薄肉構造物の防
振熱応力低減取付構造に関し、ジェットエンジンのバイ
パスダクトのフェアリングなど熱応力と防振を両立させ
る場合の取付けに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】薄板構造物を取り付ける場合に防振と熱
応力の低減とを図らなければならない場合の一つにジェ
ットエンジンのエンジンコアの外周に設けられるファン
のバイパスダクトのフェアリングがある。
【0003】このフェアリングは、図7に概略配置を示
すように、低圧圧縮機1、高圧圧縮機2、燃焼器3、高
圧タービン4、低圧タービン5などで構成されるジェッ
トエンジンの高圧圧縮機2と燃焼器3との外側に配置さ
れてエンジン本体6に取り付けてあり、このフェアリン
グ7によって高圧圧縮機2および燃焼器3の外側を覆っ
てバイパスダクト8の内周面を滑らかにしている。
【0004】このフェアリング7は、例えば内周側が6
00℃程度になり、外周側が300℃程度になる一方、
エンジンの振動が伝わることから、エンジン本体6への
取り付けには、約300℃程度の温度差による熱応力と
エンジンの振動を考慮しなければならない。
【0005】そこで、このフェアリング7のエンジン本
体6への取り付けは、例えば図8に拡大して示すよう
に、先端部をエンジン本体6に直接ボルトで固定し、中
間部と後端部はそれぞれ円弧で連続する略V字状の横断
面形状のブラケット9を介してエンジン本体6に取り付
けるようにし、3か所の支持で振動を防止する一方、円
弧で連続する略V字状のブラケット9で熱応力を低減す
るようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
取付構造のフェアリング7の振動解析を行ったところ、
フェアリング7の後端部が、図6(b)に示すように、
大きく変形することが分かり、防振が不十分であるとい
う問題がある。
【0007】一方、防振するためには、取付構造の剛性
を上げることが有効であるが、剛性を上げると熱応力が
大きくなり、熱応力を低減するためには、剛性を下げる
ことが有効で、取付構造を無くしたり、スライド可能な
取付構造を用いることが考えられ、防振と熱応力の低減
とを両立させることが難しいという問題がある。
【0008】この発明はかかる従来技術の有する課題を
解決するためになされたもので、防振と熱応力の低減と
を両立させることができる薄肉構造物の防振熱応力低減
取付構造を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記従来技術が有する課
題を解決するため、薄肉構造物の一つであるジェットエ
ンジンのバイパスダクトのフェアリングについて、多く
の取付構造を開発して振動解析および熱応力解析を行っ
たところ、熱応力をある程度許容して剛性をある程度高
め、しかも弾性部分を持つブラケットを介して取り付け
ることが有効であることが分かり、この発明を完成した
ものであり、この発明の請求項1記載の薄肉構造物の防
振熱応力低減取付構造の具体的な構成は、横断面形状が
略L字状部分と、この一端に連続して外側に広がる傾斜
部分と、この傾斜部分に連続して前記L字状部分の他端
部と略垂直の固定部分とを有するブラケットを用い、当
該ブラケットの略L字状部分の他端を薄肉構造物に取付
けるとともに、前記固定部分を本体固定部に取付けるこ
とを特徴とするものである。
【0010】この薄肉構造物の防振熱応力低減取付構造
によれば、ブラケットとして横断面形状が略L字状部分
と、この一端に連続して外側に広がる傾斜部分と、この
傾斜部分に連続して前記L字状部分の他端部と略垂直の
固定部分とを有するものを用いて薄肉構造物を本体固定
部に取付けるようにしており、略L字状部分と傾斜部分
とで略コ字状としてある程度の剛性を確保して防振を図
り、傾斜部分と固定部分との弾性により防振を図ると同
時に熱応力を低減し、防振と熱応力低減を両立させてい
る。
【0011】また、この発明の請求項2記載の薄肉構造
物の防振熱応力低減取付構造は、請求項1記載の構成に
加え、前記薄肉構造物をジェットエンジンのエンジンコ
アの外周に設けられるバイパスダクトのフェアリングと
する一方、前記本体固定部をエンジン本体としたことを
特徴とするものである。
【0012】この薄肉構造物の防振熱応力低減取付構造
によれば、薄肉構造物をジェットエンジンのエンジンコ
アの外周に設けられるバイパスダクトのフェアリングと
し、本体固定部をエンジン本体とするようにしており、
ジェットエンジンのバイパスダクトのフェアリングを防
振と熱応力低減を両立させてエンジン本体に取り付ける
ようにしている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の薄肉構造物の防
振熱応力低減取付構造の一実施の形態について図面を参
照しながら詳細に説明する。
【0014】この薄肉構造物の防振熱応力低減取付構造
として、図7に示したジェットエンジンのバイパスダク
ト8のフェアリング7をエンジン本体6に取り付ける場
合を例に説明する。
【0015】この薄肉構造物の防振熱応力低減取付構造
10での取付対象となるフェアリング7は、エンジンコ
アの外側を覆うように配置されるものであり、図2に概
略斜視構造を示すように、中間部から前側の前部7aが
中空円錐状とされ、後側の後部7bが中空円筒状とされ
ており、エンジンコアとの干渉を避けるため必要に応じ
て切欠部や孔が形成されている。
【0016】このようなフェアリング7を、図1に示す
ように、エンジン本体6に取り付けた場合に、振動解析
によれば、中空円筒状の後部7bの端部分の変形が大き
いことから、この部分の取付構造が問題となる。
【0017】そこで、ブラケット11として、図1に示
すような横断面形状のものが用いられる。このブラケッ
ト11の横断面形状は、上部の水平部12aとこれに続
く垂直部12bとで略L字状部分12が構成され、この
略L字状部分12の一端である垂直部12bに連続して
外側に拡がるように傾斜した傾斜部分13が形成され、
略L字状部分12とこの傾斜部分13とで略コ字状とな
っている。
【0018】さらに、このブラケット11では、傾斜部
分13に連続して略L字状部分12の他端である水平部
12aと略垂直に固定部分14が形成してあり、傾斜部
分13と固定部分14とで略く字状となっている。
【0019】そして、このようなブラケット11の略L
字状部分12の水平部12aがフェアリング7の後端部
内周に、図3に示すように、円周方向に間隔をあけて配
管などと干渉しないように配置され、リベットなどで取
り付けられてフェアリング7と一体とされ、略垂直の固
定部分14がエンジン本体6にボルトで取り付けられ
る。
【0020】このようなフェアリング7のエンジン本体
6への取付構造10によれば、ブラケット11の略L字
状部分12と傾斜部分13との略コ字状となる部分で、
従来の円弧で連続する略V字状のブラケットに比べて剛
性を高めることができ、これによって防振することがで
き、さらに傾斜部分13と固定部分14との略く字状と
なる部分で、弾性を持たせて熱応力を緩和することがで
きる。
【0021】このような防振効果と熱応力の低減を確認
するため振動解析と熱応力解析を行った結果、図5に示
すように、フェアリング7の1次の共振周波数が、これ
までの取付構造に比べ大幅に高まり、エンジンの運転範
囲より高めることができるとともに、振動に伴う変形
も、図6(a)に示すように、これまでの取付構造(同
図(b))に比べて大幅に抑えることができた。さら
に、フェアリング7の熱応力については、後端部のブラ
ケット11の剛性を高めたことから、これまでの取付構
造に比べて若干大きくなるものの、強度的に何等問題の
ない許容範囲内であった。
【0022】以上のように、このフェアリング7のエン
ジン本体6への取付構造10によれば、防振できるだけ
の剛性を保ちつつ、熱応力を許容範囲内に低減すること
ができ、フェアリング7を損傷すること無くエンジンを
運転することができる。
【0023】なお、上記実施の形態では、薄肉構造物と
してジェットエンジンのエンジンコアの外周のパイパス
ダクトを形成するフェアリングをエンジン本体に取り付
ける場合で説明したが、これに限らず、薄肉構造物を熱
応力が加わるとともに、振動が加わるような環境で取付
ける必要がある場合に広く適用して、防振と熱応力の緩
和とを兼ね備えた取付構造とすることができる。
【0024】
【発明の効果】以上、一実施の形態とともに具体的に説
明したように、この発明の請求項1記載の薄肉構造物の
防振熱応力低減取付構造によれば、ブラケットとして横
断面形状が略L字状部分と、この一端に連続して外側に
広がる傾斜部分と、この傾斜部分に連続して前記L字状
部分の他端部と略垂直の固定部分とを有するものを用い
て薄肉構造物を本体固定部に取付けるようにしたので、
略L字状部分と傾斜部分とで略コ字状としてある程度の
剛性を確保して防振を図り、傾斜部分と固定部分との弾
性により防振を図ると同時に熱応力を低減し、防振と熱
応力低減を両立させて取り付けることができる。
【0025】また、この発明の請求項2記載の薄肉構造
物の防振熱応力低減取付構造によれば、薄肉構造物をジ
ェットエンジンのエンジンコアの外周に設けられるバイ
パスダクトのフェアリングとし、本体固定部をエンジン
本体とするようにしたので、ジェットエンジンのバイパ
スダクトのフェアリングを防振と熱応力低減を両立させ
てエンジン本体に取り付けることができ、損傷を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の薄肉構造物の防振熱応力低減取付構
造の一実施の形態にかかる上半分の縦断面図および部分
斜視図である。
【図2】この発明の薄肉構造物の防振熱応力低減取付構
造の一実施の形態にかかるフェアリングの概略斜視図で
ある。
【図3】この発明の薄肉構造物の防振熱応力低減取付構
造の一実施の形態にかかるフェアリングの後端部の横断
面図である。
【図4】この発明の薄肉構造物の防振熱応力低減取付構
造の一実施の形態にかかるフェアリングの補強部分の横
断面図である。
【図5】この発明の薄肉構造物の防振熱応力低減取付構
造の一実施の形態にかかる振動解析による1次共振周波
数を示すグラフである。
【図6】この発明の薄肉構造物の防振熱応力低減取付構
造の一実施の形態にかかる振動解析による変形モードを
示し、(a)は発明構造を、(b)は従来構造をそれぞ
れ示す。
【図7】この発明が適用されるジェットエンジンのフェ
アリングの説明図である。
【図8】従来のジェットエンジンのフェアリングの取付
構造の説明図である。
【符号の説明】 6 エンジン本体 7 フェアリング(薄肉構造物) 7a 前部 7b 後部 10 薄肉構造物の防振熱応力低減取付構造 11 ブラケット 12 略L字状部分 12a 水平部 12b 垂直部 13 傾斜部分 14 固定部分 15 ブラケット 16 補強部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横断面形状が略L字状部分と、この一端に
    連続して外側に広がる傾斜部分と、この傾斜部分に連続
    して前記L字状部分の他端部と略垂直の固定部分とを有
    するブラケットを用い、当該ブラケットの略L字状部分
    の他端を薄肉構造物に取付けるとともに、前記固定部分
    を本体固定部に取付けることを特徴とする薄肉構造物の
    防振熱応力低減取付構造。
  2. 【請求項2】前記薄肉構造物をジェットエンジンのエン
    ジンコアの外周に設けられるバイパスダクトのフェアリ
    ングとする一方、前記本体固定部をエンジン本体とした
    ことを特徴とする請求項1記載の薄肉構造物の防振熱応
    力低減取付構造。
JP11132498A 1999-05-13 1999-05-13 薄肉構造物の防振熱応力低減取付構造 Pending JP2000320306A (ja)

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