JP2000319625A - 制振部材 - Google Patents

制振部材

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JP2000319625A
JP2000319625A JP11125954A JP12595499A JP2000319625A JP 2000319625 A JP2000319625 A JP 2000319625A JP 11125954 A JP11125954 A JP 11125954A JP 12595499 A JP12595499 A JP 12595499A JP 2000319625 A JP2000319625 A JP 2000319625A
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vibration damping
vibration
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Takeo Kuroda
健夫 黒田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動を素早く減衰させ得る変成シリコーン組
成物を外壁パネルと建造物躯体間で硬化させ両者を接合
するといった極めて簡単な工法によって建造物の揺れを
低減させる制振部材を提供する。 【解決手段】 建造物の外壁と構造部材との間に接合さ
れる制振部材であって、上記制振部材が変成シリコーン
組成物を硬化させてなるものであることを特徴とする制
振部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制振部材に関し、
更に詳しくは建造物の外壁と構造部材を接合した制振部
材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高層建造物等の外壁パネルの取付
けは、地震や大風等の加振による建造物躯体の過大な変
位に追従できず外壁パネルが破壊することを防止するた
め、外壁パネルの上部又は下部の取付けを可動構造とし
たり、ファスナ接合にする等して、建造物躯体に対して
剛に作用しない工法が採られている。
【0003】又、高層建造物等の変位による揺れを低減
させる手法として、従来より建造物躯体内に、その建造
物と同様の振動特性を持つ錘を配して振動を吸収させる
受動的な制振装置や、機械的に振動を制御する積極的な
制振装置等が用いられてきた。
【0004】しかしながら、上述の外壁パネルの上部又
は下部の取付けを可動構造としたり、ファスナ接合にす
る方法では、外壁パネルと建造物躯体との離脱を防止す
るための補助装置等が複雑になり、又、振動を吸収させ
るための受動的もしくは能動的な制振装置では、装置自
体の建築物に占める割合が大きなものとなって建造物の
コストを増大させるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実に
鑑みなされたものであって、その目的とするところは、
振動を素早く減衰させ得る変成シリコーン組成物を外壁
パネルと建造物躯体間で硬化させ両者を接合するといっ
た極めて簡単な工法によって建造物の揺れを低減させる
制振部材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の制
振部材は、建造物の外壁と構造部材との間に接合される
制振部材であって、上記制振部材が変成シリコーン組成
物を硬化させてなるものであることを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明の制振部材は、請求項
1記載の発明の制振部材において、上記制振部材がセメ
ントを含有する変成シリコーン組成物を硬化させてなる
ものであることを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明の制振部材は、請求項
1又は2記載の発明の制振部材において、上記制振部材
が針状又は繊維状の充填材を含有する変成シリコーン組
成物を硬化させてなるものであることを特徴とする。
【0009】本発明で使用される変成シリコーン組成物
は、主鎖がポリオキシアルキレンを主体にし、分子末端
に架橋可能な加水分解性シリル基を有する変成シリコー
ンポリマー及び硬化触媒からなり、更に必要に応じて、
例えば、硬化助触媒、接着性付与剤、脱水剤、充填剤、
可塑剤、垂れ防止剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線
防止剤、光安定剤(ヒンダードアミン系化合物等)、防
錆剤、難燃剤、難燃助剤、顔料、香料、溶剤等の添加剤
が添加された硬化性組成物である。
【0010】上記変成シリコーンポリマーは、特に限定
されるものではないが、例えば、VIII族遷移金属の
存在下で、末端にアリル基を有するポリオキシアルキレ
ンを、Z3-a SiH−Ra (但し、Rは1価の炭化水素
基又はハロゲン化された1価の炭化水素基、Zはハロゲ
ン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基又はケトキシメ
ート基、aは、0、1又は2を示す)で表される水素化
珪素化合物と反応させることによって得ることができ
る。
【0011】上記変成シリコーンポリマーの主鎖を構成
するポリオキシアルキレンとしては、特に限定されるも
のではないが、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキ
シプロピレン、ポリオキシブチレン等が挙げられ、中で
もポリオキシプロピレンが汎用されている。これらのポ
リオキシアルキレンは、単独で用いられてもよいが、2
種以上が組み合わされて用いられてもよい。
【0012】上記変成シリコーンポリマーの分子末端の
架橋可能な加水分解性シリル基としては、特に限定され
るものではないが、例えば、メトキシシリル基やエトキ
シシリル基等のアルコキシシリル基等が挙げられる。
【0013】上記変成シリコーンポリマーの分子量は、
特に限定されるものではないが、好ましくは4000〜
30000程度である。又、上記変成シリコーンポリマ
ーの分子分布(重量平均分子量/数平均分子量)は、好
ましくは1.6以下である。
【0014】上記変成シリコーンポリマーの市販品とし
ては、例えば、鐘淵化学工業社製、商品名「MSポリマ
ー−S−203」、「MSポリマー−S−303」、
「MSポリマー−S−903」等の「MSポリマー」シ
リーズや、同じく鐘淵化学工業社製、商品名「サイリル
SAT−200」、「サイリルSAT−350」、「サ
イリルSAT−400」、「サイリルMA−430」、
「サイリルMA−447」等の「サイリル」シリーズ、
旭硝子社製、商品名「エクセスターESS2410」、
「エクセスターESS2420」、「エクセスターES
S3430」、「エクセスターESS3630」等の
「エクセスター」シリーズ等が挙げられる。これらの変
成シリコーンポリマーは、単独で用いられてもよいが、
2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
【0015】上記硬化触媒は、変成シリコーンポリマー
の湿気硬化等の硬化反応を促進するために用いられ、例
えば、ジブチル錫ジラウレート、ビス(ジブチル錫ジラ
ウリン酸)オキサイド(例えば、三共有機合成社製、商
品名「SB−65」)、ジブチル錫オキサイド、ジブチ
ル錫ジアセテート、ジブチル錫フタレート、ジブチル錫
ビス(フマレートモノエステル)、オクチル酸錫、ジブ
チル錫オクテート、ジオクチル錫オキサイド等の錫化合
物;ジブチルアミン−2−エチルヘキソエート等のアミ
ン塩;その他の酸性触媒や塩基性触媒等からなるシラノ
ール縮合触媒が挙げられる。これらの硬化触媒は、単独
で用いられてもよいが、2種以上が組み合わされて用い
られてもよい。
【0016】上記硬化触媒の量は、余り少ないと触媒と
しての働きが十分でなく、余り多いと硬化速度が作業に
適した速度より早くなることがあるので、好ましくは上
記変成シリコーンポリマー100重量部に対して、0.
1〜10重量部の範囲である。
【0017】上記硬化助触媒は、硬化触媒の働きを高め
るために用いられ、例えば、ケトオキシムシラン類;ア
ルコキシシラン類;アミノキシシラン類、アミドシラン
類等からなるアミノ基置換アルコキシシラン類;ラウリ
ルアミン又はその誘導体等が挙げられる。これらの硬化
助触媒は、単独で用いられてもよいが、2種以上が組み
合わされて用いられてもよい。
【0018】上記接着性付与剤は、接着性を高めるため
に用いられ、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−ア
ミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N’−ビス
−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エチレンジ
アミン、N,N’−ビス−[3−(メチルジメトキシシ
リル)プロピル]エチレンジアミン、N,N’−ビス−
[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ヘキサメチレ
ンジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシ
リル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、N,N’−
ビス−[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]ヘ
キサメチレンジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリ
メトキシシリル)プロピル]アミン、N,N’−ビス−
[3−(トリエトキシシリル)プロピル]アミン、N,
N’−ビス−[3−(メチルジメトキシシリル)プロピ
ル]アミン等の1分子中にアミノ基及びアルコキシシリ
ル基を有する化合物が挙げられる。これらの接着性付与
剤は、単独で用いられてもよいが、2種以上が組み合わ
されて用いられてもよい。
【0019】上記脱水剤は、保存時に変成シリコーン組
成物への侵入水分を除去するために用いられ、例えば、
ビニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等
のシラン化合物;オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチ
ル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸エチル等の加水分解
性エステル化合物が挙げられる。これらの脱水剤は、単
独で用いられてもよいが、2種以上が組み合わされて用
いられてもよい。
【0020】上記充填剤は、変成シリコーン組成物の制
振性能の調整と強度の補強を目的として用いられ、例え
ば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウ
ム、含水珪酸、無水珪酸、微粉末シリカ、珪酸カルシウ
ム、珪酸マグネシウム、二酸化チタン、クレー、タル
ク、カーボンブラック、ガラスバルーン、セメント等が
挙げられる。
【0021】上記充填剤として、チタン酸カリウム、セ
ピオライト(含水珪酸マグネシウム)、ほう酸アルミニ
ウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、ロックウ
ール等の針状又は繊維状物質、マイカやカオリン等の鱗
片状物質は、制振の減衰効果を付与するに特に大きく寄
与し得るものである。これらの充填剤は、単独で用いら
れてもよいが、2種以上が組み合わされて用いられても
よい。
【0022】上記可塑剤は、変成シリコーン組成物の硬
化物の伸びを高めるために用いられ、例えば、燐酸トリ
ブチル、燐酸トリクレジル等の燐酸エステル類;フタル
酸ジオクチル等のフタル酸エステル類;グリセリンモノ
オレイン酸エステル等の脂肪酸一塩基酸エステル類;ア
ジピン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル等の脂肪酸二
塩基酸エステル類及びポリプロピレングリコール等のポ
リエーテル類が挙げられる。これらの可塑剤は、単独で
用いられてもよいが、2種以上が組み合わされて用いら
れてもよい。
【0023】上記たれ防止剤としては、例えば、水添ひ
まし油、脂肪酸ビスアミド、ヒュームドシリカ等が挙げ
られる。これらのたれ防止剤は、単独で用いられてもよ
いが、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
【0024】上記紫外線吸収剤としては、特に限定され
るものではないが、例えば、サリチル酸エステル系、ベ
ンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリ
レート系の紫外線吸収剤が挙げられる。
【0025】上記ヒンダードアミン系化合物としては、
特に限定されるものではないが、例えば、2,2,4,
4−テトラメチルピペリジル−4−ベンゾエート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)ホスファイト、1,3,8−トリアザ−
7,7,9,9−テトラメチル−3−n−オクチルスピ
ロ[4,5]デカン、トリ(4−アセトキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジル)アミン、4−アセト
キシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−
ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、4−フェニルカルバモイルオキシ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げら
れる。
【0026】上記変成シリコーン組成物の調製方法は、
特に限定されるものではないが、例えば、変成シリコー
ンポリマー及び硬化触媒に、必要に応じて、例えば、硬
化助触媒、接着性付与剤、脱水剤、充填剤、可塑剤、垂
れ防止剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、顔
料、香料、溶剤等を添加し、ロール、プラネタリーミキ
サー等の混練機器を用いて調製される。上記変成シリコ
ーン組成物は、変成シリコーンポリマー及び硬化触媒そ
の他を一パックとした一液型硬化性組成物として調製さ
れてもよいが、変成シリコーンポリマーと硬化触媒とを
別々にパックした二液型硬化性組成物として調製されて
もよい。
【0027】上記一液型硬化性変成シリコーン組成物
は、空気中の湿気と接触することにより硬化が起こるの
で、一液型硬化性変成シリコーン組成物の保管・充填容
器としては、外気と遮断できる密閉容器、例えば、各種
タイプのカートリッジ容器、フレキシブルチューブ容器
等が好適に用いられる。
【0028】上記変成シリコーン組成物は、接合される
建造物の外壁と構造部材の使用部位に応じて成形され、
硬化させて予め制振部材を作製しておき、接着剤や粘着
剤等の接合手段を用いて上記建造物の外壁と構造部材の
使用部位に接合してもよいが、建造物の外壁と構造部材
の使用部位間に変成シリコーン組成物を注入充填して硬
化させ、制振部材を作製すると同時に制振部材自体で建
造物の外壁と構造部材を接合してもよい。上述のよう
に、上記変成シリコーン組成物を一液型硬化性組成物と
して用いるか二液型硬化性組成物として用いるかは、上
記建造物の外壁と構造部材の接合の形態に応じて適宜選
択される。
【0029】又、制振部材を建造物の外壁と構造部材の
使用部位に接着剤や粘着剤を用いて接着する場合には、
接着剤や粘着剤も制振部材と同様に制振性能の良好なも
のから適宜選択使用されることが好ましい。
【0030】請求項1記載の発明の制振部材は、建造物
の外壁と構造部材を接合した制振部材であって、上記制
振部材が変成シリコーン組成物を硬化させてなるもので
あるので、制振工事の施工に特別の大がかりな機械や装
置を必要とせず、簡便な充填機や接着等の作業で済み、
更に施工部位のサイズ、形状に柔軟に対応でき、且つ、
構造部材と外壁パネルを密着させるものであるので、施
工部位に寸法のバラツキがあっても、特別な調整を行う
ことなく目地部を十分に充填して制振部材を配すること
ができる。得られた制振部材は、振動の減衰率が大き
く、建築物の揺れを顕著に低減できる。
【0031】請求項2記載の発明の制振部材は、請求項
1記載の発明の制振部材において、特に、制振部材用の
変成シリコーン組成物に、セメントや充填剤を含有させ
たものであるので、振動の減衰率が極めて大きくなり、
建築物の揺れを顕著に低減できる。
【0032】請求項3記載の発明の制振部材は、請求項
1又は2記載の発明の制振部材において、特に、制振部
材用の変成シリコーン組成物に、針状又は繊維状の充填
剤を含有させたものであるので、振動の減衰率が極めて
大きくなり、建築物の揺れを顕著に低減できる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
【0034】図1は、躯体鉄骨フレーム1からなる構造
部材に外壁パネル2が取り付けられた建造物の部分を示
す斜視図であり、躯体鉄骨フレーム1は、梁11及び柱
12からなり、梁11及び柱12にボルト・リベットに
て外壁パネル2が取り付けられ、目地部には制振部材が
配されている。図2は、図1のII−II線における断
面図であり、3はボルト・リベットであり、4は制振部
材である。
【0035】(実施例1)変成シリコーンポリマー(鐘
淵化学社製、商品名「サイリルSAT−400」、数平
均分子量2万)100重量部、充填剤としてコロイダル
炭酸カルシウム(白石工業社製、商品名「CCR」)1
20重量部及びポリプロピレングリコール(旭硝子社
製、商品名「エクセノール 3020」)40重量部を
密閉したミキサーで均一に混合した後、減圧下で110
℃で2時間加熱脱水した。
【0036】次いで、30℃まで冷却した後、脱水剤と
してビニルトリメトキシシラン(チッソ社製、商品名
「サイラエース S210」)4重量部、N−(2−ア
ミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン
(チッソ社製、商品名「サイラエース S320」)4
重量部及びジブチル錫ジラウレート1重量部を添加し、
ミキサーで減圧下に30分間混練し、制振部材用変成シ
リコーン組成物を作製した。
【0037】鉄骨の梁と柱で枠構造を形成した直方体形
状の躯体からなる構造部材の垂直面(長さ2.7m×高
さ2.5m)の一面に、外壁パネルをボルト・リベット
にて柱及び梁に取り付け、得られた制振部材用変成シリ
コーン組成物を上記外壁と躯体との間の目地部分に充填
し、完全に硬化させて制振部材を配した。得られた制振
部材の性能を評価するため、強制加振機で上記構造部材
に振動を与え、加振後の減衰率を測定した。測定結果は
表1に示した。
【0038】(実施例2)実施例1の制振部材用変成シ
リコーン組成物の充填剤として用いられたコロイダル炭
酸カルシウム120重量部のうち、20重量部をポルト
ランドセメント(トクヤマ社製)に置き換えたこと以外
は、実施例1と同様にして制振部材用変成シリコーン組
成物を作製し、構造部材に外壁パネルを取り付け、制振
部材を配した。得られた制振部材の性能は、実施例1と
同様にして測定された。測定結果は表1に示した。
【0039】(実施例3)実施例1の制振部材用変成シ
リコーン組成物の充填剤として用いられたコロイダル炭
酸カルシウム120重量部のうち、5重量部をチタン酸
カリウムウィスカー(大塚化学社製、商品名「ティスモ
D」)に置き換えたこと以外は、実施例1と同様にして
制振部材用変成シリコーン組成物を作製し、構造部材に
外壁パネルを取り付け、制振部材を配した。得られた制
振部材の性能は、実施例1と同様にして測定された。測
定結果は表1に示した。
【0040】(比較例)構造部材に外壁パネルを取り付
け、制振部材を配することなく、実施例1と同様にして
構造部材に振動を与え、加振後の減衰率を測定した。測
定結果は表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明の制振部材は、上述のように構成
されているので、その施工に特別の大がかりな機械や装
置を必要とせず、簡便な充填機や接着等の作業で済み、
更に施工部位のサイズ、形状に柔軟に対応でき、且つ、
構造部材と外壁パネルを密着させるものであるので、施
工部位に寸法のバラツキがあっても、特別な調整を行う
ことなく目地部を十分に充填して制振部材を配すること
ができる。得られた制振部材は、振動の減衰率が大き
く、建築物の揺れを顕著に低減できる。
【0043】特に、制振部材用の変成シリコーン組成物
に、セメントや針状又は繊維状の充填剤を含有させたも
のは、振動の減衰率が極めて大きくなり、建築物の揺れ
を顕著に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制振部材が配された構造部材に外壁が
取り付けられた建造物の一例を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線における断面図である。
【符号の説明】
1 躯体鉄骨フレーム 11 梁 12 柱 2 外壁パネル 3 ボルト・リベット 4 制振部材
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04B 1/98 E04B 1/98 E 2/56 643 2/56 643A E04H 9/02 321 E04H 9/02 321F F16F 15/02 F16F 15/02 Q 15/08 15/08 N Fターム(参考) 2E001 DG01 FA04 GA07 GA10 HA01 HD11 HF00 2E002 FA02 HB01 JD01 MA12 MA13 3J048 BD04 EA38 4J002 CH051 DA036 DE076 DE086 DE136 DE186 DE236 DJ006 DJ016 DJ036 DJ046 DJ056 DK006 DL006 DM006 FA016 FA046 FA066 FA106 FD016 FD020 FD030 FD040 FD050 FD070 FD090 FD130 FD140 FD200 FD340 GJ01 GL00 4J040 EE021 EE051 EK111 GA31 HB24 HC09 HD42 KA01 KA04 KA14 KA42 LA01 LA06 LA11 NA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建造物の外壁と構造部材との間に接合さ
    れる制振部材であって、上記制振部材が変成シリコーン
    組成物を硬化させてなるものであることを特徴とする制
    振部材。
  2. 【請求項2】 上記制振部材がセメントを含有する変成
    シリコーン組成物を硬化させてなるものであることを特
    徴とする請求項1記載の制振部材。
  3. 【請求項3】 上記制振部材が針状又は繊維状の充填材
    を含有する変成シリコーン組成物を硬化させてなるもの
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の制振部
    材。
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JP2006199772A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Sanyo Chem Ind Ltd エポキシ樹脂接着剤組成物
JP2006348550A (ja) * 2005-06-15 2006-12-28 Bando Chem Ind Ltd 減衰プラグ及びそれを用いた外装材
JP5710503B2 (ja) * 2010-01-18 2015-04-30 日本ジッコウ株式会社 シリコーンレジン組成物およびシリコーンレジン組成物を用いた保護被覆工法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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