JP2000318455A - 車両のサンルーフ用開口周縁部接合構造 - Google Patents
車両のサンルーフ用開口周縁部接合構造Info
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Abstract
て、ヘミング加工によって発生する歪みの影響が意匠面
に現れることを抑えて全周にわたってのヘミングによる
接合構造を成立させる。 【解決手段】 略方形状のサンルーフ用の開口2を備え
たルーフパネル1と、該ルーフパネル1の車内面側の開
口周縁に沿って配置されるリインホースメント3とを備
えており、ルーフパネル1の開口周縁端部を折り返して
リインホースメント3の内周端部を挟持させた車両のサ
ンルーフ用開口周縁部接合構造において、ルーフパネル
1の開口周縁部におけるパネル上面1aと折り返し部分
1cとの間には、全周にわたってパネル上面1aよりも
車内側に低い段差部1bを設定する。また、リインホー
スメント3の内周端部を挟持するためのルーフパネル1
の折り返し部分1cを開口周縁におけるコーナー部を除
いた直線部分にのみ設定した。
Description
周縁部接合構造に係り、詳しくはルーフパネルとそのル
ーフパネルの開口部を取り囲むように配置されるリイン
ホースメントとの接合構造に関する。
フ)を備えた車両においては、ルーフパネルに設けられ
たルーフ開口部の周縁を補強するために、パネル内面側
(車内側)に開口部周縁に沿ってリインホースメントが
配置されるとともにその内周縁がルーフパネルの開口周
縁に接合されている。図7〜図11は従来の接合構造を
例示したものである。図7〜図9に示す例は、ルーフパ
ネル101のルーフ開口周縁部101aの全周を折り返
してリインホースメント102の内周端部を挟着したヘ
ミング103による接合構造であり、また図10及び図
11に示す例は、開口部周縁のうち、後辺のみをヘミン
グ103による接合構造とし、前辺及び側辺はルーフパ
ネル101とリインホースメント102とを重ねてスポ
ット溶接104によって接合する構造例である。なお、
後辺をヘミングにする理由は、サンルーフパネル(図示
省略)を車内側後方へスライドして開口を開放するタイ
プの開閉機構を採用した場合において、サンルーフパネ
ルの車内側への変位量(下がり量)を小さく抑えるため
である。
に示す全周ヘミングによる接合構造例の場合は、略方形
状に形成される開口周縁部のコーナー部に歪みが集中す
る関係で成形性が悪いものであり、その歪みが意匠面で
あるパネル上面にまで影響を及ぼし、意匠面の面品質を
確保することが困難であるといった問題がある。そのた
め、一般には図10及び図11に示したヘミングとスポ
ット溶接とを併用した接合構造を採用しているが、この
併用タイプの場合、当然のことながらスポット溶接機と
ヘミング装置といった、形式の異なる2種類の接合装置
を使っての接合作業になることから、作業が煩雑化しか
つ所要時間も長くなって製作コストが嵩むという点に問
題があった。
なされたものであり、その目的とするところは、サンル
ーフ用開口周縁部の接合構造において、ヘミング加工に
よって発生する歪みの影響が意匠面に現れないようにす
ることによってヘミングによる接合構造を成立させるこ
とにある。
め、本発明に係る車両のサンルーフヘミング構造は、特
許請求の範囲の各請求項に記載の通りの構成を備えた。
従って、請求項1の発明によれば、ルーフパネルの開口
周縁端部を折り返してリインホースメントの端部を挟着
したヘミングによる接合構造において、意匠面であるル
ーフパネルの上面と、接合部である折り返し部分との間
に段差部を設定したことによって、意匠面と接合部との
間に距離を稼ぐことができる。このため、ヘミング加工
によって接合部、特にコーナー部に歪みが発生してもそ
の影響は段差部によって吸収されることになり、意匠面
に及ぶことが回避される。かくして、ヘミングによる接
合構造を成立することができる。
周縁部におけるコーナー部を除いた直線部分にのみヘミ
ングによる接合を施す構成、即ちコーナー部をヘミング
レスとしたときは、歪みの発生が防止又は微少となり、
意匠面の面品質を確保できる。また、請求項3の発明の
ように、コーナー部の折り返し部分を直線部の折り返し
部分よりも小幅に設定したときは、歪みの発生を低減す
ることが可能となり、この場合においても意匠面の面品
質を確保できる。
ンルーフパネルの周縁部上面に当接可能なモールを段差
部に設けることによって、該モールの上面高さをルーフ
パネル上面に面一となるように設定することができる。
このため、ルーフ上面全体の略面一化が可能となって意
匠面の外観見栄えが向上されるとともに、風切り音の防
止効果が得られる。
ースメントのルーフパネルによる挟着部分の外周側に、
サンルーフパネルの周縁部端末に取り付けられたウエザ
ーストリップが当接可能なシール面を設定したことによ
って、挟着部が開口周縁の全周にわたって同一断面で存
在しなくても所期のシール性を成立することが可能とな
る。
に基づいて説明する。先ず、第1の実施の形態を図1〜
図4に基づいて説明する。図1はサンルーフ付き車両の
ルーフの上面斜視図、図2は図1のA部詳細図、図3は
図2のB−B線断面図、図4は図2のC−C線断面図で
ある。なお、図中の矢印FRは車両前方を示し、矢印O
UTは車両側方を示し、矢印UPは車両上方を示す。図
1に示すように、鉄板から形成されるルーフパネル1
は、その略中央部に車両側方に長い横長で略方形状のサ
ンルーフ用開口2を備えている。ルーフパネル1の車内
側には、ルーフパネル1よりも厚肉の鉄板からなる補強
部材としてのリインホースメント3が前記開口2を取り
囲むように配置され、そのリインホースメント3の内周
端部がルーフパネル1の開口周縁端部とヘミングによる
接合構造とされている。
ングによる接合構造の詳細を図2〜図4に基づいて説明
する。ルーフパネル1の開口周縁部は、その全周に関し
てパネル上面1aに対して車内方向に90度折り曲げら
れたのち開口側に水平に張り出す断面L形の段差部1b
を備えており、該段差部1bの延出端部が180度折り
返されてリインホースメント3の内周端部を挟着する構
造、即ちヘミングによる接合構造とされている。そし
て、段差部1bの折り返し部分1c(以下、フランジと
いう)は、開口2の周縁部のうち、コーナー部を除いた
前後辺及び左右側辺の直線部に設定されており、コーナ
ー部は折り返し部分1cのない折り曲げ加工のみの形状
としている。即ち、開口周縁部のコーナー部がヘミング
レス構造となっている。
は、樹脂製のモール4が取り付けられている。具体的に
は、モール4は外周側に形成された断面コ字形の係合溝
4aが段差部1bを挟み込むことによって取り付けら
れ、内周側には樹脂製のサンルーフパネル5の外周上面
に対して当接可能なリップ4bを有している。なお、開
口2を開閉するためのサンルーフパネル5は、ルーフパ
ネル1の車内側に配置される図示省略のスライド装置を
介してスライド可能に設けられている。
部におけるサイド部が図3に示すように、ブラケット6
を介してサイドパネル7に対してルーフパネル1のサイ
ド側端部と共にスポット溶接によって接合されている。
また、リインホースメント3はその幅方向の略中間部位
に下方へ突出するビード3aを有し、これによって所定
の面剛性が確保されている。このビード3aは、図3及
び図4に示すように、フランジ1cの外周側に所定のス
ペースを置いて設置されており、このことによってフラ
ンジ1cとビード3a間にシール面3bが構成されてい
る。そして、サンルーフパネル5の外周縁がフランジ1
c下面に臨み、その外周縁に取り付けられるウエザース
トリップ8がシール面3bに当接されている。
に、開口周縁部におけるルーフパネル1とリインホース
メント3との接合をヘミングによる接合構造としたもの
でって、この場合において、そのヘミングによる接合部
位と意匠面であるパネル上面1aとの間に段差部1bを
設定したことによって、接合部位から意匠面間での間に
距離を稼いでヘミング加工による歪みを段差部1bによ
って吸収することができる。このため、歪みの影響が意
匠面にまで及ぶことが抑制されることになり、所期の面
品質を確保することができる。特に、本実施の形態では
ヘミング加工時に最も歪みの発生し易い部位であるコー
ナー部をヘミングレスとし、直線部をヘミングによる接
合構造としたことによって、歪みの発生自体を減少でき
る。このようなことから、本実施の形態によれば、ヘミ
ング加工の成形性を向上することが可能となって、開口
周縁部の全周についてヘミングによる接合構造を成立す
ることができる。そして、このことは、従来のヘミング
とスポット溶接とを併用する接合構造に比べて、作業工
程数及び作業時間が減少できるとともに、1種の設備で
済むことから、製作コストを低減することが可能とな
る。
の開口内周縁に段差部1bを設定し、その段差部1bに
モール4を設ける構成であるため、パネル上面1aに対
してモール4の上面を面一に設定することが可能とな
り、意匠面の外観見栄えを向上する上で有効となり、し
かも、モール4のリップ4bもサンルーフパネル5の上
面に対して略面一に設定して風切り音を防止できる。ま
た、サンルーフパネル5の外周縁端部はヘミング構造の
下面に臨み、その端部に取り付けたウエザーストリップ
8がフランジ1cの外周側に設けたリインホースメント
3のシール面3bに当接する構成としたことによって、
コーナー部がヘミングレスであっても、適正なシール性
を確保できる。
び図6に基づいて説明する。この実施の形態は、図示の
ように、リインホースメント3の内周端部を挟着するた
めにヘミング加工される段差部1bからの折り返し部分
であるフランジ1cに関する変更例である。即ち、この
実施の形態においては、開口内周縁のコーナー部にもフ
ランジ1dを設定したものであるが、そのフランジ1d
の折り返し量を、直線部のフランジ1cよりも小幅に設
定することによって完全な形でのヘミングによる接合構
造を成立させている。そして、このことを除いては前述
した第1の実施の形態と同様に構成されている。
ミング加工による歪みは、コーナー部にヘミング加工を
必要としない第1の実施の形態に比べると、多少とも増
加すると考えられる。しかし、それは挟着部分とパネル
上面1aとの間に設定されている段差部1bによって吸
収可能なことから、意匠面へ歪みが影響することを回避
できる。従って、この場合においても開口全周に関して
ヘミングによる接合構造を成立することができる。
サンルーフ開口周縁部に関するルーフパネルとリインホ
ースメントとの接合構造において、開口全周に関してヘ
ミングによる接合構造とした上で、意匠面の面品質を確
保することができる。
ルーフの上面斜視図である。
造を示す斜視図である。
構造説明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 略方形状のサンルーフ用の開口を備えた
ルーフパネルと、該ルーフパネルの車内面側の開口周縁
に沿って配置されるリインホースメントとを備え、前記
ルーフパネルの開口周縁端部を折り返して前記リインホ
ースメントの内周端部を挟着させた車両のサンルーフ用
開口周縁部接合構造であって、 前記ルーフパネルの開口周縁部におけるパネル上面と前
記折り返し部分との間には、全周にわたってパネル上面
よりも車内側に低い段差部を設定した車両のサンルーフ
用開口周縁部接合構造。 - 【請求項2】 請求項1記載の車両のサンルーフ用開口
周縁部接合構造であって、前記リインホースメントの内
周端部を挟着するための前記ルーフパネルの折り返し部
分が開口周縁におけるコーナー部を除いた直線部分にの
み設定されている車両のサンルーフ用開口周縁部接合構
造。 - 【請求項3】 請求項1記載の車両のサンルーフ用開口
周縁部接合構造であって、前記リインホースメントの内
周端部を挟着するために折り返された前記ルーフパネル
の折り返し部分のうち、開口周縁におけるコーナー部の
折り返し部分が直線部の折り返し部分よりも小幅に設定
されている車両のサンルーフ用開口周縁部接合構造。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の車両の
サンルーフ用開口周縁部接合構造であって、前記段差部
には、前記開口を開閉するために配置されるサンルーフ
パネルの周縁部上面に当接可能なモールを設けた車両の
サンルーフ用開口周縁部接合構造。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の車両の
サンルーフ用開口周縁部接合構造であって、前記リイン
ホースメントのルーフパネルによる挟着部分の外周側
に、前記開口を開閉するために配置されるサンルーフパ
ネルの外周縁部に取り付けらたウエザーストリップが当
接可能なシール面を設定した車両のサンルーフ用開口周
縁部接合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13604299A JP4113996B2 (ja) | 1999-05-17 | 1999-05-17 | 車両のサンルーフ用開口周縁部接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13604299A JP4113996B2 (ja) | 1999-05-17 | 1999-05-17 | 車両のサンルーフ用開口周縁部接合構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000318455A true JP2000318455A (ja) | 2000-11-21 |
JP4113996B2 JP4113996B2 (ja) | 2008-07-09 |
Family
ID=15165829
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13604299A Expired - Fee Related JP4113996B2 (ja) | 1999-05-17 | 1999-05-17 | 車両のサンルーフ用開口周縁部接合構造 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4113996B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110466328A (zh) * | 2018-05-11 | 2019-11-19 | 上汽通用五菱汽车股份有限公司 | 一种天窗框加强组件 |
WO2020085145A1 (ja) * | 2018-10-23 | 2020-04-30 | 株式会社豊田自動織機 | 車両用ルーフ装置 |
WO2020085146A1 (ja) * | 2018-10-23 | 2020-04-30 | 株式会社豊田自動織機 | 車両用ルーフ装置 |
-
1999
- 1999-05-17 JP JP13604299A patent/JP4113996B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2020085145A1 (ja) * | 2018-10-23 | 2020-04-30 | 株式会社豊田自動織機 | 車両用ルーフ装置 |
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