JP2000317510A - 冷間圧延方法 - Google Patents

冷間圧延方法

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JP2000317510A JP13554999A JP13554999A JP2000317510A JP 2000317510 A JP2000317510 A JP 2000317510A JP 13554999 A JP13554999 A JP 13554999A JP 13554999 A JP13554999 A JP 13554999A JP 2000317510 A JP2000317510 A JP 2000317510A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦係数の増大によるチャタリングの発生や
摩擦係数の減少によるスリップ等の発生を抑制させる最
適条件に摩擦係数を維持させると共に、高価な圧延油の
原単位を低減することのできる冷間圧延方法を提供す
る。 【解決手段】 圧延ロール31を備えた複数の圧延スタ
ンド11〜15を用いて、圧延油を含有するクーラント
を吹きつけながら鋼板30を所定範囲の圧延速度で圧延
して所定厚みに仕上げる冷間圧延方法であって、圧延ロ
ール31と鋼板30との摩擦係数の圧延速度に対する変
化挙動を測定し、摩擦係数がクーラントの供給量の減少
に伴って上昇から下降に反転するときの速度値を用い
て、中速度域におけるクーラントの供給量を低速度域及
び高速度域における供給量より少なくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼、電
磁鋼板等のように高変形抵抗性を有する鋼板に圧延油を
含むクーラント(冷却水)を吹きつけながら圧延加工を
行う冷間圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板の冷間圧延における圧延ロールと鋼
板間の摩擦力の指標となる摩擦係数は、ここで使用する
クーラントの供給量、クーラントに含まれる圧延油の性
状や圧延速度等によって変化する。例えば、圧延速度を
増大させると圧延ロールと鋼板間の摩擦係数は、ロール
間に噛み込まれて形成される油膜の厚みが増して低下す
る。他方、圧延速度の増大は、摩擦熱による温度上昇に
よって圧延油の膜性状が変化して、摩擦係数を増大させ
る要因ともなっている。このように圧延速度の増大は、
摩擦係数を低下させ、また増大させるという相反する2
つの要因として作用することがある。そして、比較的変
形抵抗の小さい普通鋼材の圧延においては、摩擦係数は
低速度域で最大値を示し、高速度域になると低下するこ
とが知られている。
【0003】そして、これらの技術的背景の中で比較的
低粘度の圧延油を使用する場合には、以下に示すような
潤滑条件により圧延条件の設定が行われている。 (1)濃度面では経済的な観点より、高価な圧延油の含
有量を極力低くした圧延油濃度に設定し、圧延油供給量
(以下クーラント供給量ともいう)を必要最小限に抑制
して実施する必要がある。例えば、低粘度圧延油、又は
一般に用いられている40℃の温度における粘度(動粘
度)が150cst(センチストークス)未満の圧延油
を用いる場合には、その中、高圧延速度領域における摩
擦係数が、低圧延速度領域における最大摩擦係数以下
で、かつ最大摩擦係数に近い範囲をとるような濃度に設
定するようにしている。 (2)一方、圧延油供給量については大別すると、速度
にかかわらず一定の圧延油供給量で運転する圧延機を使
用する場合と、圧延速度の増加に伴って圧延油供給量を
増大できる圧延機を使用する場合とに区別できる。この
後者の場合の速度増加に伴って圧延油供給量を増大する
供給方法としては、従来から種々の方法が提案されてい
る。例えば、特公昭63−124号公報においては、2
つ以上の圧延スタンド群別に圧延油濃度を迅速に変更で
きるように、各スタンド毎に圧延油と温水の混合を圧延
油ヘッダーの直前で行うことが開示されている。また、
特開平4−4916号公報においては、圧延油を再循環
させるための循環系配管に圧延油貯蔵タンクを複数設
け、圧延に使用した圧延油を濃度別に回収する配管をこ
れらの圧延油貯蔵タンクと連結し、それぞれのタンクで
所定濃度に調整した圧延油の専用供給系からバルブ調整
によって所定濃度の圧延油を選択的に供給する方法が開
示されている。
【0004】さらに、ステンレス鋼や電磁鋼等のような
高変形抵抗性の鋼板を薄手に冷間圧延する場合には、設
備の圧延能力等によって決まる最小板厚限界の近傍で圧
延が行われることになり、これに伴う潤滑不足によるチ
ャタリングを回避するために、摩擦係数を小さくする必
要がある。また、高速度で冷間圧延する場合、圧延され
る板温度の上昇に伴う油膜強度の低下によるヒートスク
ラッチ発生を防止するためにも圧延時の摩擦係数を小さ
くする必要がある。このことから使用する圧延油そのも
のも限定される。そのため、変形抵抗の大きい鋼板の圧
延や高速度圧延に際しては、鋼板への圧延油の付着量を
上げるべく、40℃における粘度が150cst以上の
合成エステルをベース油とする高粘性の圧延油を使用す
ることとなる(特開平5−43888号公報)。
【0005】低粘度の圧延油を用いた場合には、低速度
域では摩擦係数が大きくなるので、この低速度域におけ
る摩擦係数を小さく抑制するために、比較的高い圧延油
濃度を設定し、圧延油供給量を増大させて圧延する手段
がとられる。しかし、高粘度の圧延油を使用した場合に
は摩擦係数が中速度域において極大値を示すため、中速
度域における圧延油供給量を増加させて摩擦係数を低減
して、低い圧延油濃度で経済的な圧延が可能となる手段
が提案されている(特開平7−251209号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の圧延方法では以下に示すような問題があった。即
ち、特公昭63−124号公報に記載の圧延スタンド群
別に圧延油濃度を変更できるようにした方法、及び特開
平4−4916号公報に記載のタンクで所定濃度に調整
した圧延油を専用供給系を介して選択的に供給するよう
にした方法では、圧延速度の変化に応じて再循環させる
クーラント中の圧延濃度を最適範囲に調整することが一
般に困難である上に、特別な付帯設備を必要とする。こ
のため圧延油の原単位や設備コストの上昇を招き生産性
を低下させるという欠点があった。
【0007】また、特開平5−43888号公報に記載
の合成エステルをベースとして特定粘度以上となる高粘
性の圧延油を使用する圧延方法、及び特開平7−251
209号公報に示される圧延方法では、一般に高粘性の
圧延油を使用したときに中速度域での摩擦係数が低速度
域及び高速度域より高くなるため、中速度域での圧延油
を含むクーラントの供給量を増大させる必要があった。
さらに、特開平7−251209号公報に示される圧延
方法の目的とするところは、高粘性の圧延油を使用する
場合における中速度域での摩擦係数のピーク(最大値)
を低減させることであり、ピークそのものを消滅させる
ことではない。従って、圧延油濃度によっては中速度域
で設備仕様最大となるような圧延油を供給しても、依然
として摩擦係数が大きくチャタリング発生を防止できな
いケースがある。そのため、最低圧延油濃度は変形抵抗
が80kg/mm2 未満の鋼板を圧延する際の2倍程度
に規制される。その結果、高粘度圧延油の消費量は依然
として大きいため、高価な高粘性圧延油の原単位を増大
させる要因となっていた。本発明はこのような事情に鑑
みてなされたもので、摩擦係数の過度の増大によるチャ
タリングの発生や、摩擦係数の減少によるスリップ等の
発生を抑制させる最適条件に摩擦係数を維持させると共
に、高価な圧延油の原単位を低減することのできる冷間
圧延方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ステンレス鋼
や電磁鋼のような高変形抵抗を有する特殊鋼をタンデム
冷間圧延するに際して、高粘度の圧延油を使用し圧延油
供給量を極端に減少させると、「通常の圧延油供給量で
は中速度域で発生する最大摩擦係数が消滅し極小値をと
る一方で、高速度域での摩擦係数が増大する」という新
たな知見に基づいて完成した。すなわち、前記目的に沿
う本発明に係る冷間圧延方法は、圧延ロールと鋼板との
摩擦係数の圧延速度及びクーラント供給量に対する依存
性を測定して、摩擦係数がクーラントの供給量の減少に
伴って上昇から下降に反転するときの速度値を用いて、
中速度域におけるクーラントの供給量を低速度域及び高
速度域における供給量より少なくしている。これによっ
て、全速度領域における摩擦係数をチャタリングやスリ
ップを回避できる適正範囲に保持する操作を容易にする
と共に、クーラント中に含まれる圧延油の使用量が過大
になるのを抑制することができる。
【0009】本発明に係る冷間圧延方法において、クー
ラントに含有させる圧延油には、40℃における粘度が
150cst以上、好ましくは150〜500cstの
範囲となる高粘性圧延油を用いるのがよい。ここで粘度
が150cst未満となるような圧延油を用いた場合に
は、クーラント供給量を変化させても、低速度域で摩擦
係数が最大となり、中速度域で摩擦係数が最小となる傾
向は変わらない。即ち、クーラント供給量を増減させる
ことによって、速度−摩擦係数の関係を調整することは
困難である(図2参照)。さらに、鋼板は、最終の圧延
スタンドにおける引っ張り強度が80kg/mm2以上
となるような高変形抵抗性の鋼種とすることが以下の観
点から好ましい。即ち、最終の圧延スタンドにおける引
っ張り強度が80kg/mm2 未満となるような鋼板の
圧延を行う場合には、潤滑の過不足によって規制される
許容摩擦係数の幅が広く、本発明による方案を用いなく
とも、低い圧延油濃度での圧延が可能だからである。
【0010】所定範囲に設定する圧延速度は100〜2
000mpm(メートル/分)の範囲内とするのがよ
い。圧延速度が100mpm未満となると、圧延速度を
低速度域〜高速度域の3領域に分けることが困難とな
る。逆に2000mpmを超えるような範囲では、実際
上の操業におけるクーラントの供給量や、圧延油の濃度
等を精密に制御することが困難となるので好ましくな
い。
【0011】本発明は、圧延速度の全速度域において、
圧延ロールと鋼板との摩擦係数が必要以上に増大したり
減少したりして潤滑不足や潤滑過多を招くことがないよ
うに、高粘性の例えば40℃における粘度が150cs
t以上の圧延油を用いて、最終圧延スタンドにおける変
形抵抗( 引っ張り強度)が80kg/mm2 以上である
鋼板を、所定厚み、例えば3mmから0.5mm以下の
厚みに冷間圧延して仕上げるに際しての圧延油濃度、供
給量の調整方法である。圧延速度が所定範囲、例えば1
00〜2000mpmとなる範囲で、鋼材を冷間圧延す
るときの圧延速度の変化に伴う摩擦係数の変化の程度に
よって、圧延速度域を低速度域、中速度域、高速度域と
に分け、全速度領域において摩擦係数を許容最小値以上
でなるべく小さな値とすることができる。
【0012】ここで摩擦係数の調整手段としては、圧延
油供給量(クーラント供給量)を特定条件の下で変化さ
せる手段を採用する。この低速度域においてはクーラン
ト供給量を増加させ摩擦係数の低減を図る一方、中速度
域においてはクーラント供給量を減少させ摩擦係数の低
減を図る。高速度域においてはクーラント供給量を増加
させ摩擦係数の低下を実現する。なお、中速度域におけ
るクーラント供給量は設備仕様における最大クーラント
供給量に対して20〜80%の範囲となるようにするこ
とが望ましい。摩擦係数を調整する手段として、圧延ロ
ールのロール径、ロール表面粗度、圧下率、張力等の要
素を変更することも考えられるが、設備、圧延する鋼板
の特性及び圧延速度に応じた摩擦係数の挙動の複雑性か
らこれらの要素の変更は一般に困難であり、かつ限界が
ある。また、圧延油供給量を特定条件の下で増減するた
めの具体的な手段としては、冷間圧延時のリサキュレー
ション用の圧延油濃度を0.5重量パーセント以上に
し、かつ、圧延油温度を40〜80℃の範囲とし、圧延
油からなるエマルジョン粒子の平均粒径を3〜10μm
とした条件下で調整することが実用上好ましい。
【0013】高粘度の圧延油を使用した場合、従来の技
術では中速度域で摩擦係数が極大化するために中速度域
でのクーラント供給量が最大となるようにしていた。そ
のため、摩擦係数の最大値において潤滑不足領域となら
ぬように圧延油濃度を制約する必要があった。本発明で
は中速度域での摩擦係数に最大値が生じるのを抑制でき
るため、従来よりも圧延油濃度を低く抑制して経済的な
圧延を行うと共に、チャタリング等に起因する圧延事故
を回避することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここで図1は、本発明の一実施の形
態に係る冷間圧延方法を適用するクーラント供給制御シ
ステムの説明図、図2は鋼板、圧延ロール間の摩擦係数
と圧延速度との関係を示すグラフ、図3は鋼板、圧延ロ
ール間の摩擦係数と圧延速度との関係を示す概念図、図
4は摩擦係数指標と圧延速度との関係を示すグラフ、図
5はタンデム圧延機における圧延油のプレートアウト量
指標と鋼板温度との関係を示すグラフ、図6はタンデム
圧延機における圧延油のプレートアウト量指標とスプレ
ー量指標との関係を示すグラフ、図7は圧延油原単位指
標及び圧延油濃度指標の四半期毎の推移を示すグラフで
ある。
【0015】図1に示すように、クーラント供給制御シ
ステム10は、圧延油を循環使用するタイプのタンデム
圧延機である圧延スタンド11〜15を備えている。各
圧延スタンド11 〜15に供給された圧延油を含むクー
ラントは、回収配管16を介してダーティータンク17
に回収され、ポンプ18、フィルター19を経て、クー
ラントを冷却するためのクリーンタンク20に貯蔵され
る。そして、クリーンタンク20に接続するスプレーポ
ンプ21によって、所定供給量に調整されたクーラント
が各圧延スタンド11〜15間に配置された図示しない
スプレーノズルに、連結する圧延油供給配管22、23
を介して供給されるようになっている。
【0016】スプレーポンプ21を制御するための制御
機構24は、圧延材質、板厚(原板/冷延板)、板幅、
最高圧延速度等のデータを入力する入力機構25と、圧
延速度とクーラント供給量(又は摩擦係数)との関係パ
ターンに基づいてクーラント供給量を決定する比較機構
26と、この得られたクーラント供給量でスプレーポン
プ21を駆動させるためのモータ27及びモータ制御機
構28とを有する。各圧延スタンド11〜15はそれぞ
れ、鋼板30を直接上下方向から圧下するための対とな
る圧延ロール(ワークロールともいう)31と、圧延ロ
ール31を支持するための対となる中間ロール32、及
び中間ロール32を最後に支持するための対となるバッ
クアップロール33を備えている。
【0017】以下、前記クーラント供給制御システム1
0を用いる鋼板30の圧延方法について説明する。ここ
で、図2は鋼板30と圧延ロール31との間の摩擦係数
と圧延速度との基本パターンを示している。同図に示す
パターンは、液温を40〜80℃の範囲に調整し、圧延
油と温水との混合によって形成されるエマルジョン粒子
の平均粒径が3〜10μmの範囲になるようにしたクー
ラントを用いて得られたものである。図1に示す5基の
圧延スタンド11〜15を有するタンデム圧延機におい
て、最終の圧延スタンド15における変形抵抗が80k
g/mm2 となるような電磁鋼からなる鋼板30を、そ
の板厚を3.0mmから0.5mm以下に、例えば0.
2〜0.4mmの範囲に圧延したときの圧延スタンド1
5における圧延速度を0〜2000mpmの範囲で変化
させ、そのときの鋼板30と圧延ロール31との摩擦係
数の変化を示している。ここで、曲線Aは40℃におけ
る粘度が300cstとなる高粘度圧延油を4重量パー
セント含むクーラントを設備仕様における最大供給量、
例えば5〜15ton/分で使用したときの摩擦係数の
変化を示す。また、曲線Cは曲線Aと同一組成の圧延油
を同一濃度で、かつ、クーラント供給量を曲線Aの場合
の50%にしたときの摩擦係数の変化挙動を示し、曲線
Bは40℃における粘度が100cstの低粘度圧延油
を2重量パーセント含むクーラントを所定供給量、例え
ば5〜15ton/分で使用したときの摩擦係数の変化
を示している。
【0018】図2において、上方の潤滑不足領域は、広
く知られているFord & Alexsanda・S
toneの式によって規定され、最小板厚における潤滑
不足によって潤滑が不足する領域を示している。また、
下方の潤滑過多領域は、潤滑過多によって板材との間に
スリップが発生する危険領域を示している。従来より実
施されてきた低粘度圧延油を使用する曲線Bの場合で
は、圧延油のロールバイト巻き込み効果による摩擦係数
の低下効果もあって、低速度領域での摩擦係数を最大値
として、高速度域でチャタリングを発生しない値を最小
値とする範囲内に摩擦係数が納まるように、圧延油の濃
度と圧延油供給量とを調整していた。一方、高粘度圧延
油を使用した曲線Aは、高粘度圧延油に関する従来の知
見を示すものであり、最大摩擦係数をとる領域が低速度
域でなく中速度領域に存在し、摩擦係数の圧延速度に対
する依存性が大きいため、圧延油濃度をコントロールし
て摩擦係数の最適範囲を拡大する必要があった。即ち、
従来の低粘度圧延油を用いた圧延の場合(曲線B)のよ
うに低速度域での摩擦係数の増大を濃度設定でカバーし
ても、中速度域での摩擦係数の大きな増加に対応するこ
とは困難となり、最小板厚限界に伴うチャタリング現象
を引き起こす可能性がある。一方、曲線Cは高粘度圧延
油を少ないクーラント供給量で使用した場合の摩擦係数
の挙動に関する知見を示すものである。即ち、摩擦係数
の挙動が、曲線Aの場合とは異なって、中速度域に最小
値が出現している。この場合は、中速度域での摩擦係数
の低減は容易に達成できるが、高速度域及び低速度域で
は摩擦係数の増大に対応しなければならないという欠点
がある。
【0019】本実施の形態は、このような摩擦係数の挙
動に関する知見に基づいてなされたものである。即ち、
圧延ロールと鋼板との摩擦係数の挙動を測定して、摩擦
係数がクーラントの供給量の減少に伴って上昇から下降
に反転するときの速度値を用いて圧延速度を低速度域、
中速度域、高速度域の3領域に分け、中速度域における
クーラントの供給量を低速度域及び高速度域における供
給量より少なくした状態で圧延を行うようにしている。
ここでは、圧延油として高粘度圧延油を用いると共に、
図3に実線で示すように、摩擦係数が低速度域と中速度
域との境界、及び中速度域と高速度域との境界付近でそ
れぞれ最大値を持つようにそれぞれの領域でのクーラン
ト供給量を調整する。そして、摩擦係数が、チャタリン
グ現象を発生する潤滑不足領域や鋼板30と圧延ロール
31とのスリップが生じる潤滑過多領域に陥らないよう
にしている。
【0020】図4は、この高粘度圧延油を使用して、図
2の曲線A、Cに基づいて、最安価製造コストを指向し
た際の制御パターンD、E、Fを示す。同図において破
線で示される制御パターンD、Eは圧延油供給量が比較
的大きい状態で圧延油濃度をそれぞれ2重量パーセン
ト、4重量パーセントに設定したときのパターンを示
し、太線で示される制御パターンFは圧延油供給量を低
くして、かつ圧延油の濃度を2重量パーセントとしたと
きの摩擦係数の変化を示すパターンである。なお、ここ
では先進率(=(鋼板速度−圧延ロール速度)/圧延ロ
ール速度)等のデータを用いて摩擦係数指標の増減傾向
を示している。図4に示すように、中速度域において摩
擦係数(摩擦係数指標)に最大値が生じるような制御パ
ターンD、Eの場合には、この中速度域での圧延油供給
量を減少させることにより、曲線が下に凸となって最小
値を示すような制御パターンFに移行させることができ
る。そして、低、高速度域における摩擦係数の増加につ
いては圧延油供給量を増加させるパターンで圧延油供給
量の調整を実施する。このように摩擦係数を圧延油供給
量によって制御することによって、従来よりも低い圧延
油濃度のクーラントを用いて、全速度域において摩擦係
数の過度の上昇や下降を抑制することができる。
【0021】続いて、前記高粘度圧延油を使用した場合
に、中速度域での供給量を減少させることにより摩擦係
数の挙動(制御パターン)を反転させることができる理
由について説明する。ここで図5、図6は図1に示すよ
うなタンデム圧延機において、鋼板30の表面に付着し
てタンデム圧延機の系外に排出される圧延油の量を示す
プレートアウト量指標と、鋼板温度及びクーラント供給
量(スプレー量指標)との関係をラボテストにて調査し
た結果をそれぞれ示している。図5に示すように鋼板温
度を上昇させると、プレートアウト量(プレートアウト
量指標)を増加させることができる。従って、このよう
な鋼板温度の上昇によって、圧延ロール及び鋼板間に介
在させる圧延油の付着量を増加させて、その摩擦係数の
抑制効果を生じさせることが可能になる。本実施の形態
においては、このような鋼板の温度上昇を実現するため
に図6に示すようなプレートアウト量指標とスプレー量
指標(クーラント供給量)との関係を利用する。即ち、
スプレー量を減少させることにより、鋼板と圧延ロール
間の摩擦抵抗を増大させる。そして、この摩擦熱によっ
て鋼板の温度を上昇させ、前記摩擦係数の抑制効果を発
現させている。
【0022】図7は、クーラント供給制御システム10
を適用する圧延工場における四半期5期間((a)〜
(e))にわたる圧延油原単位指標及び圧延油濃度指標
の推移を示すグラフである。ここで、期間(a)、
(b)は中速度域でクーラント供給量を増大させた比較
例を、期間(d)、(e)は中速度域でクーラント供給
量を減少させた本実施の形態に対応するデータを示して
いる。なお、期間(c)は比較例から本実施の形態に移
行するのに際しての過渡期間である。同図をみれば明ら
かなように、圧延油原単位及び使用する圧延油の濃度を
それぞれ確実に減少させることができる。そして、チャ
タリングや鋼板のスリップ等に伴う圧延トラブルを回避
しながら経済的な操業を行うことができる。
【0023】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、要
旨を逸脱しない条件の変更は全て本発明の適用範囲であ
る。例えば、本実施の形態においては、使用済みのクー
ラントを回収して再循環させるタイプのクーラント供給
制御システムについて説明したが、クーラントをリサキ
ュレーションさせない供給制御システムに適用すること
も可能である。また、高粘度圧延油には、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、グリセリン、ポリグリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール、ソルビタン等と脂肪酸、
例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸、リシノ
ール酸、ヒドロキシステアリン酸等との合成エステル系
のものを使用できる。なお、前記脂肪酸の一部にコハク
酸、アジピン酸、セパシン酸等のジカルボン酸あるいは
ダイマー酸、トリマー酸を用いて分子量を調整し、所定
粘度範囲になるように調整したものを用いてもよい。
【0024】
【発明の効果】請求項1〜4記載の冷間圧延方法におい
ては、摩擦係数の圧延速度に対する変化挙動を測定する
ので、使用する圧延油の特性やその時の圧延速度に応じ
た制御条件を把握することができる。そして、この摩擦
係数の変化挙動に基づいて圧延速度の範囲を分け、中速
度域におけるクーラントの供給量を低速度域及び高速度
域における供給量より少なくするので、摩擦係数が適正
範囲におさまる条件の下で、圧延油を過剰に消費するこ
となく、経済的かつ効率的な圧延を行うことができる。
即ち、これによって中速度域における摩擦係数のピーク
を消滅させることができるために従来よりも低い圧延油
濃度のクーラントを用いた圧延を行えると共に、チャタ
リングに伴う板破断、ロール損傷、製品不良の発生やス
リップの発生を効果的に防止することが可能になる。特
に、請求項2記載の冷間圧延方法においては、圧延油は
特定粘度以上の高粘度圧延油を用いるので、高粘度圧延
油に固有の変化特性を利用して、さらに効率的に圧延油
の使用量(原単位)を低減することができる。そして、
高粘度圧延油を使用することで高い変形抵抗を有する鋼
板を薄手に圧延するに際して、高速度で圧延を行うこと
ができる。請求項3記載の冷間圧延方法においては、鋼
板は、最終の圧延スタンドにおける引っ張り強度が特定
値以上となる高変形抵抗性の鋼種であるので、高速度圧
延に有効に対応することができる。例えば、ロール組み
替え後にロール表面粗度が低下して、高圧延速度域で過
潤滑によるスリップが発生するような状態に対しても、
圧延油供給量を調整して対応できるので、低変形抵抗性
の普通鋼と同等レベルのロール組み替え頻度で圧延を行
うことができる。また、特定の圧延速度範囲内でのみ圧
延油供給量を増大させるので、圧延油の消費量を最小限
に抑えて、普通鋼並みの圧延油濃度での圧延が可能なた
め、経済的である。請求項4記載の冷間圧延方法におい
ては、圧延速度を特定範囲にしているので、圧延油の変
化特性をさらに効果的に利用することができる。即ち、
圧延速度の高低に伴って変化する圧延ロールと鋼板間の
摩擦係数を調整して、圧延に際して鋼板が潤滑不足とな
ったり潤滑過多になったりしないようにする操作を有効
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る冷間圧延方法を適
用するクーラント供給制御システムの説明図である。
【図2】鋼板、圧延ロール間の摩擦係数と圧延速度との
関係を示すグラフである。
【図3】鋼板、圧延ロール間の摩擦係数と圧延速度との
関係を示す概念図である。
【図4】摩擦係数指標と圧延速度との関係を示すグラフ
である。
【図5】タンデム圧延機における圧延油のプレートアウ
ト量指標と鋼板温度との関係を示すグラフである。
【図6】タンデム圧延機における圧延油のプレートアウ
ト量指標とスプレー量指標との関係を示すグラフであ
る。
【図7】圧延油原単位指標及び圧延油濃度指標の四半期
毎の推移を示すグラフである。
【符号の説明】
10:クーラント供給制御システム、11:圧延スタン
ド、12:圧延スタンド、13:圧延スタンド、14:
圧延スタンド、15:圧延スタンド、16:回収配管、
17:ダーティタンク、18:ポンプ、19:フィルタ
ー、20:クリーンタンク、21:スプレーポンプ、2
2:圧延油供給配管、23:圧延油供給配管、24:制
御機構、25:入力機構、26:比較機構、27:モー
タ、28:モータ制御機構、30:鋼板、31:圧延ロ
ール、32:中間ロール、33:バックアップロール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延ロールを備えた複数の圧延スタンド
    を用いて、圧延油を含有するクーラントを吹きつけなが
    ら鋼板を所定範囲の圧延速度で圧延して所定厚みに仕上
    げる冷間圧延方法であって、前記圧延ロールと前記鋼板
    との摩擦係数の圧延速度に対する変化挙動を測定し、該
    摩擦係数が前記クーラントの供給量の減少に伴って上昇
    から下降に反転するときの速度値を用いて、中速度域に
    おける前記クーラントの供給量を低速度域及び高速度域
    における供給量より少なくすることを特徴とする冷間圧
    延方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷間圧延方法において、
    前記圧延油は、40℃における粘度が150cst以上
    の高粘度圧延油である冷間圧延方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の冷間圧延方法にお
    いて、前記鋼板は、最終の圧延スタンドにおける引っ張
    り強度が80kg/mm2 以上となる高変形抵抗性の鋼
    種である冷間圧延方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷
    間圧延方法において、前記圧延速度が100〜2000
    mpmの範囲である冷間圧延方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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