JP2000316468A - 発酵風味及び安定性が増強された発酵乳製品 - Google Patents
発酵風味及び安定性が増強された発酵乳製品Info
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Abstract
に乳酸発酵した発酵乳製品において、安定性良好で口当
たり滑らかなテクスチュアーを有する発酵乳製品を提供
する。 【解決手段】発酵乳、大豆食物繊維及びカルシウム塩を
含みpH4.5〜5.0である発酵乳組成物、並びに乳
を、それぞれ別途に殺菌処理をした後に配合した発酵原
料を、乳酸発酵してなることを特徴とする発酵風味及び
安定性が増強された発酵乳製品。
Description
発酵乳と乳との混合物をさらに乳酸発酵した発酵乳製品
に関する。
で変性した蛋白質が凝集・沈殿・分離等を生じ易く、外
観及び飲食時の風味不良等を伴い商品価値の低下を招
く。これらを防止する目的で、酸性乳等にぺクチン又は
ペクチンとカラギーナンとを添加する方法(特公昭61
−22928号公報)、タマリンド種子多糖類及びグァ
ーガムとペクチンとを添加する方法(特公平1−255
53号公報)、ペクチンとフィチン酸とを添加する方法
〈特開平4−99442号公報)、庶糖脂肪酸エステル
を添加する方法(持公昭59−41709号公報)、酸
乳を加圧均質化処理する方法(特開平5−43号公報)
等が提案されており、種々の蛋白質含有酸性飲食品が商
品化されている。
含有酸性成分の中和処理物及び乳から成る発酵原料を乳
酸発酵し、これらに嗜好性香味を賦与した活性乳酸菌含
有食品の製造法(特公昭30−9137号公報)が提案
されている。この方法では、脱脂乳を酵母と乳酸菌によ
り発酵させた発酵乳に糊剤及び果汁果実擂砕物、又は果
実の果肉片を添加混合して得られた混合物を炭酸石灰、
その他の中和剤を以ってpH5.0〜5.5に調整し、
全乳又は脱脂乳を加え混合した後加熱殺菌を施し冷却後
乳酸菌発酵が行われている。しかし、この様な方法にお
いては、発酵乳中和物と乳類を混合後に加熱殺菌を施し
た場合、乳蛋白質の凝集が起こりクリーミーなテクスチ
ュアーは保持され難いことが知られている。
料を発酵した風味良好な酸性発酵乳飲料、ヨーグルト及
び発酵クリームデザート等の酸性発酵乳製品等と乳原料
とを混合した後さらに発酵する場合、蛋白質保護機能を
有する増粘剤・安定剤を含有しない乳等に酸性素材を添
加した際に、蛋白質が凝集・分離し又は木目の荒い組織
となり、食感が損なわれる。
等の発酵乳製品の需要量は伸長しており、更に、嗜好性
の高い風味良好で保存安定性の高い発酵乳製品の開発が
市場において待望されている。
風味が良好な発酵乳と乳との混合物をさらに乳酸発酵し
た発酵乳製品において、安定性良好で口当たり滑らかな
テクスチュアーを有する発酵乳製品を提供することにあ
る。
乳、大豆食物繊維及びカルシウム塩を含みpH4.5〜
5.0である発酵乳組成物、並びに乳を、それぞれ別途
に殺菌処理をした後に配合した発酵原料を、乳酸発酵し
てなることを特徴とする発酵風味及び安定性が増強され
た発酵乳製品が提供される。
前記大豆食物繊維中の食物繊維分を、前記発酵乳製品1
00gあたり0.005〜1g含有することを特徴とす
る前記発酵風味及び安定性が増強された発酵乳製品が提
供される。
が、前記乳及び前記発酵乳組成物を、重量比で99:1
〜50:50の割合で含有することを特徴とする前記発
酵風味及び安定性が増強された発酵乳製品が提供され
る。
おいて粘性物質産生能を有する乳酸菌を用いることを特
徴とする前記発酵風味及び安定性が増強された発酵乳製
品が提供される。
強された発酵乳製品は、特定の発酵乳組成物及び乳を、
それぞれ別途に殺菌処理をした後に配合した発酵原料を
乳酸発酵してなる。
ずれをも用いることができる。具体的には例えば、牛
乳、山羊乳、羊乳、馬乳等の動物性乳、又は、大豆由来
の豆乳等の植物性乳を挙げることができる。これらの乳
は、単独又は2種類以上を混合して用いても良い。又、
乳の形態としては、全脂乳、脱脂乳あるいは乳清等を用
いることができる。更に、粉乳、濃縮乳等から還元した
還元乳であってもよい。また、前記乳は、必要に応じ
て、糖類や糖アルコール等の甘味料等を含むことができ
る。
維及びカルシウム塩を含む。
び酵母をスターターとして用い、前記乳と同様もの等の
原料乳を発酵して得られた発酵物をそのまま用いること
ができ、また、この発酵物へ糖類を混合し均質化処理し
た発酵乳、原料乳へ糖類を添加した後に乳酸菌発酵した
発酵乳、更にカルピス(登録商標)及びフルーツカルピ
ス(登録商標)等の乳製品乳酸菌飲料(殺菌)製品等を
用いることもできる。
有量(AOAC法により測定)約60重量%のものが商
品化(例えば三栄源エフ・エフ・アイ(株)製、商品名
「SM−900」、「SM−910」等)されており、
これらを好ましく用いることができる。この様な大豆食
物繊維は、冷水及び温水に溶解し易く、約30重量%濃
度の水溶液を調整した後、発酵乳と配合することができ
る。
の配合量は、特に限定されないが、発酵乳組成物100
gあたり0.05〜2gとすることができる。また、前
記大豆食物繊維は、得られる発酵乳製品100gあた
り、前記大豆食物繊維中の食物繊維分含有量が0.00
5〜1g、好ましくは0.01〜0.6g含有するよう
に、前記発酵乳組成物中に配合することが望ましい。前
記の食物繊維分使用量が本発酵乳製品100gあたり
0.005g未満の場合は、前記発酵乳組成物及び得ら
れる発酵乳製品を加熱殺菌したときに、乳蛋白質の凝集
反応を十分に抑制することができず発酵乳製品を安定に
保つことが困難になるため好ましくない。一方、発酵乳
製品100gあたり1gを越える使用量の場合は、効果
の増強は認められずに大豆食物繊維由来による風味不良
等が生じて、さわやかな風味が得られ難くなるので好ま
しくない。
ーカストビーンガム、トラガントガム、ペクチン等の各
種の安定剤を大豆食物繊維の代わりに用いた場合は、本
発明の目的である発酵風味及び保存安定性増強を期待す
ることはできない。前記のガム類を使用した場合は、各
ガム類特有の糊感の強いテクスチュアーを生じる。又、
ペクチンを使用した場合は、乳酸菌発酵前に乳蛋白質の
凝集・沈殿を生じる。従って、前記発酵乳組成物は、こ
れらを実質的に含まないことが好ましい。
又は無機塩等を用いることができる。具体的には例え
ば、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、炭酸カル
シウム等を好ましく挙げることができる。
の配合量は、特に限定されないが、0.1〜2重量%と
することができる。
である。pH5.0を超える場合は、塩味・えぐ味・苦
味様収斂味等の異味が生じて飲食用に不適な風味とな
る。pH4.5未満の場合は、発酵前に乳蛋白質の凝集
・沈殿が生じたり、又、乳酸菌発酵が阻害されて発酵不
十分になり、乳酸発酵特有のさわやかな風味が得られ難
くなる。前記カルシウム塩の配合量を適宜調整すること
により、前記発酵乳組成物のpHを4.5−5.0の範
囲内とすることができる。
記乳を、それぞれ別途に殺菌処理をした後に配合してな
る。
及び前記乳のいずれも、一般食品加工において行われる
温度80℃以上、時間は達温〜60分間程度で行うこと
ができる。発酵乳組成物及び乳の殺菌処理は、それぞれ
別途に行うことが必須であり、本発明の特徴である。殺
菌処理前に発酵乳組成物及び乳を混合して殺菌処理を行
った場合は、乳蛋白質の著しい凝集反応を伴い易く、発
酵乳製品としての商品価値を失う。
成物を、重量比で99:1〜50:50、更に望ましく
は90:10〜60:40の割合で含有することが好ま
しい。前記乳100重量部に対する前記発酵乳組成物の
含有割合が1重量部未満の場合、好ましい発酵風味を賦
与し難く、50重量部を超える場合、乳酸発酵が阻害さ
れるために好ましい発酵風味を増強し難い。
乳及び前記発酵乳組成物に加え、特に限定はないが、庶
糖をはじめとする甘味料、果実果肉片、濃縮混濁果汁、
果汁、野菜片、濃縮混濁野菜汁、野菜汁、着色料、香料
等の他の成分を配合することができる。また、これらの
他の成分は、後述する乳酸発酵が終了した後に配合して
発酵乳製品に含有させることもできる。本発明の発酵乳
製品中のこれらの他の成分の含有割合は、0〜50重量
%とすることができる。
乳酸菌を用いて行うことができる。例えば、ラクトバチ
ルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、
ラクトバチルス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveti
cus)、ラクトバチルス・デルブルッキイ・サブスピシー
ズ・ラクティス(Lactobacillus delbruekii subsp.lac
tis)、ラクトバチルス・デルブルッキイ・サブスピシー
ズ・ブルガリカス(Lactobacillus delbruekii subsp.bu
lgaricus)、ラクトコッカス・ラクティス・サブスピシ
ーズ・クレモリス(Lactococcus lactis subsp.cremori
s)、ラクトコッカス・ラクティス・サブスピシーズ・ラ
クティス(Lactococcus lactis subsp.lactis)、ロイコ
ノストック・メッセンテロイデス・サブスピシーズ・デ
キストラニカム(Leuconostoc mesenteroides subsp.dex
tranicum)、ロイコノストック・メッセンテロイデス・
サブスピシーズ・クレモリス(Leuconostoc mesenteroid
essubsp.cremoris)、ストレフトコッカス・サーモフィ
ルス(Storptococcus thermophillus)等を好ましく用い
ることができる。特に、粘性物質産生能を有する乳酸菌
を用いると、口当たりのよいテクスチュアー及び保存安
定性が向上して、より好ましい発酵風味及び安定性を有
する発酵乳製品が得られるので好ましい。例えばラクト
バチルス・デルブルッキイ・サブスピシーズ・ラクテイ
ス、ストレフトコツカス・サーモフィルス、ラクトバチ
ルス・デルブルッキイ・サブスピシーズ・ラクティスの
混合乳酸菌スターターとして市販され、汎用されている
クリスチャンハンセン社(本社:デンマーク)製品であ
るYC−190、YC−191、YC−180、YC−
181、YC−182、YC−280、YC−281、
YC−380等を用いることが好ましい。
定されず、用いる乳酸菌の菌種等に応じて適宜設定する
ことができるが、20〜45℃、3〜24時間が好まし
い。
の成分を添加し、本発明の発酵乳製品を得ることができ
る。
含有量は、製品中に好ましくは1〜7重量%、更に好ま
しくは2〜5重量%が望ましい。乳蛋白質含有量1重量
%未満では、乳酸発酵をおこなってもカードが形成され
ず、7重量%を超えるとテクスチュアーが固くなり、口
当たり滑らかなテクスチュアーを得ることができないた
め好ましくない。
安定性の増強された嗜好性の高いヨーグルト、ドリンク
ヨーグルト、チルド酸性デザート、クリームチーズ等の
形態とし、飲食用に供することができる。
を乳酸発酵してなるため、発酵風味を良好なものとする
ことができる上に、安定性良好で口当たり滑らかなテク
スチュアーを有し、尚且つ、カルシウムが強化され、適
度な粘質感を有し、商品価値の高い新規な発酵乳製品と
して有用である。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
カルピス(株)製)2kgに大豆食物繊維(商品名「S
M−910」、三栄源エフ・エフ・アイ(株)製)0.
4gを添加して均一混合した。この混合物に炭酸カルシ
ウム(食品添加物用)12gを撹枠しながら加えてpH
4.8に調整し、95℃、2秒間加熱殺菌した後、10
℃まで氷水中で冷却し、殺菌済み発酵乳組成物を得た。
0.8kgをイオン交換処理水7.2kgへ均一溶解し
て乳溶液を作成した後、95℃、3分間加熱殺菌し、4
2℃まで流水中で冷却し、殺菌済み乳溶液を得た。
殺菌済み乳溶液8kgを無菌的に混合して得た発酵原料
へヨーグルトスターターYC−190(クリスチャン・
ハンセン社製)2gを無菌的に加え、撹拌し均一混合し
た後に40℃、7時間静置発酵した。発酵終了後20℃
まで撹拌冷却し、150ml容ハイインパクトポリスチ
レンボトルに充填、アルミニウム(ポリエチレン)ラミ
ネート蓋をヒートシールした後に、10℃以下まで静置
冷却して発酵乳製品を得た。
れ、かつ滑らかなテクスチュアーを有しており、蛋白凝
集等によるザラツキ感は認められなかった。また炭酸カ
ルシウム中和による塩味、カルシウムによるえぐ味、中
和臭等も感じられなかった。
径5.5cmの滅菌済みガラス容器に無菌的に充填し、
10℃、2週間静置保存したところ、発酵乳製品上部の
離水量は3mmであった。
及び大豆食物繊維(商品名「SM−910」、三栄源エ
フ・エフ・アイ(株)製)20gをイオン交換処理水9
kgへ均一溶解して乳溶液を作成した後、95℃、3分
間加熱殺菌し、21℃まで冷却した。これに乳酸菌スタ
ーターFlora Danica IBA(クリスチャン・ハンセン社
製)を0.01g加え20時間静置発酵した。発酵終了
後に50重量%乳酸(食品添加物用)を加えて酸度(乳
酸量)1.1重量%に調整した。これに炭酸カルシウム
(食品添加物用)12gを撹拌しながら加えてpH4.
8に調整し、95℃、2秒間加熱殺菌した後、10℃ま
で氷水中で冷却し、殺菌済み発酵乳組成物を得た。
1kg及び砂糖1kgをイオン交換処理水8kgへ均一
溶解して糖乳溶液を作成した後、95℃、3分間加熱殺
菌し42℃まで流水中で冷却し、殺菌済み糖乳溶液を得
た。
記殺菌済み糖乳溶液9.8kgを無菌的に混合して得た
発酵原料ヘヨーグルトスターターYC−190(クリス
チャン・ハンセン社製)0.02重量%を無菌的に加
え、撹拌した後に42℃、7時間静置発酵した。発酵終
了後20℃まで撹拌冷却し、150ml容ハイインパク
トポリスチレンボトルに充填、アルミニウム(ポリエチ
レン)ラミネート蓋をヒートシールした後に、10℃以
下まで冷却し発酵乳製品を得た。
が十分に感じられ、かつ滑らかなテクスチュアーを有し
ており、蛋白凝集等により生じるザラツキ感は認められ
なかった。また中和による塩味、カルシウムによるえぐ
味、中和臭等も感じられなかった。
径5.5cmの滅菌済みガラス容器に無菌的に充填し、
10℃、2週間静置保存したところ、発酵乳製品上部の
離水量は4mmであった。
カルピス(株)製)2kgにハイメトキシぺクチン(商
品名「JM−150J」、コペンハーゲンペクチン社
製)6gを添加し、ラボラトリーホモゲナイザー(型式
「15M−8BA」、マントンゴーリン社製)を用いて
圧力150kg/cm2、処理流量2.5L/分で均質
化した。この混合物に炭酸カルシウム(食品添加物用)
12gを撹拌しながら加えてpH4.8に調整し、95
℃、2秒間加熱殺菌した後、10℃まで氷水中で冷却
し、殺菌済み発酵乳組成物を得た。
1kgをイオン交換処理水9kgへ均一溶解して乳溶液
を作成して、95℃、3分間加熱殺菌した後に42℃ま
で流水中で冷却し、殺菌済み乳溶液を得た。
殺菌済み乳溶液8kgを無菌的に混合して得た発酵原料
ヘヨーグルトスターターYC−190(クリスチャン・
ハンセン社製)2gを無菌的に加え、撹拌均一混合した
後に、40℃、7時間静置発酵した。発酵終了後20℃
まで撹拌冷却し、150ml容ハイインパクトポリスチ
レンボトルに充填、アルミニウム(ポリエチレンラミネ
ート)蓋をヒートシールした後に、10℃以下まで静置
冷却して発酵乳製品を得た。
あったものの、蛋白凝集等により生じるザラツキ感があ
り、滑らかなテクスチュアーを得ることができなかっ
た。
径5,5cmの滅菌済みガラス容器に無菌的に充填し、
10℃、2週間静置保存したところ、製品下部に多量の
沈殿が生じた。
カルピス(株)販売)2kgに炭酸カルシウム(食品添
加物用)12gを撹拌しながら加えてpH4.8に調整
した。これを95℃、2秒間加熱殺菌したところ、著し
い凝集を生じてその後の操作を行うことができなかっ
た。
をイオン交換処理水7.2kgへ均一溶解して乳溶液を
作成した後、95℃、3分間加熱殺菌し42℃まで流水
中で冷却した。この殺菌済み乳溶液8kgに、発酵乳の
市販製品(商品名「カルピス」、カルピス(株)製)2
kgを無菌的に混合して得た発酵原料へヨーグルトスタ
ーターYC−190(クリスチャン・ハンセン社製)2
gを無菌的に加え、撹拌均一混合した後に40℃、7時
間静置発酵した。発酵終了後20℃まで撹拌しながら冷
却し、150ml容ハイインパクトポリスチレンボトル
に充填、アルミニウム(ポリエチレン)ラミネート蓋を
ヒートシールした後に、10℃以下まで静置冷却して発
酵乳製品を得た。
感じられるものの、蛋白凝集等により生じるザラツキ感
が生じ、滑らかなテクスチュアーを得ることはできなか
った。さらに、得られた発酵乳製品150mlを直径
5.5cmの滅菌済みガラス容器に無菌的に充填し、1
0℃、2週間静置保存したところ、製品上部に11mm
の離水を生じ、かつ製品下部に多量の沈殿が生じた。
カルピス(株)製)2kgに大豆食物繊維(商品名「S
M−910」、三栄源エフ・エフ・アイ(株)製)0.
4gを添加して均一混合した後、炭酸カルシウム(食品
添加物用)12gを撹拌しながら加えてpH4.8に調
整し、発酵乳組成物を得た。
0.8kgをイオン交換処理水7.2kgへ均一溶解し
て乳溶液を作成した。
kgを撹拌しながら加えた後、95℃、2秒間加熱殺菌
したところ、乳蛋白質の著しい凝集が生じて、その後の
操作を行うことができなかった。
カルピス(株)製)2kgに大豆食物繊維(商品名「S
M−910」、三栄源エフ・エフ・アイ(株)製)0.
4gを添加して均一混合した。この混合物に炭酸カルシ
ウム(食品添加物用)12gを撹拌しながら加えてpH
4.8に調整し、95℃、2秒間加熱殺菌した後、10
℃まで氷水中で冷却し、殺菌済み発酵乳組成物を得た。
0.8kgをイオン交換処理水7.2kgへ均一溶解し
て乳溶液を作成した後、95℃、3分間加熱殺菌し45
℃まで流水中で冷却し、殺菌済み乳溶液を得た。
殺菌済み乳溶液8kgを無菌的に混合して得た発酵原料
へヨーグルトスターターYC−190(クリスチャン・
ハンセン社製)2gを無菌的に加え、均一混合した後に
100ml容ハイインパクトポリスチレンカップに充填
し、アルミニウム(ポリエチレン)ラミネート蓋をヒー
トシールして42℃、6時間静置発酵した。発酵終了
後、10℃以下まで静置冷却して発酵乳製品を得た。
れており、かつ滑らかなテクスチュアーを有しており、
蛋白凝集等により生じるザラツキ等は認められなかっ
た。
カルピス(株)製)2kgに大豆食物繊維(商品名「S
M−910」、三栄源エフ・エフ・アイ(株)製)0.
4gを添加して均一混合した。この混合物に炭酸カルシ
ウム(食品添加物用)12g程度を撹拌しながら加えて
pH4.8に調整し、95℃、2秒間加熱殺菌した後、
10℃まで氷水中で冷却し、殺菌済み発酵乳組成物を得
た。
0.8kg、寒天(商品名「UP−16」、伊那食品工
業株式会社製)20g、ゼラチン(商品名「AP−20
0」、新田ゼラチン株式会社製)20gをイオン交換処
理水7.2kgへ均一溶解して乳溶液を作成した後、9
5℃、3分間加熱殺菌し、45℃まで流水中で冷却し、
殺菌済み乳溶液を得た。
殺菌済み乳溶液8kg及びを無菌的に混合して得た発酵
原料へYC−190スターター(クリスチャン・ハンセ
ン社製)2gを無菌的に加え、撹拌した後に、100m
l容ハイインパクトポリスチレンカップに充填し、アル
ミニウム(ポリエチレン)ラミネート蓋をヒートシール
した後に、42℃、6時間静置発酵した。発酵終了後、
10℃以下まで静置冷却して発酵乳製品を得た。得られ
た発酵乳製品は、発酵風味が十分に感じられたが、ゲル
化剤(寒天及びゼラチン)による特有の粘弾性を有する
テクスチュアーとなり、乳酸菌発酵により形成される滑
らかなテクスチュアーは得られなかった。
g、寒天(商品名「UP−16」、伊那食品工業(株)
製)20g、ゼラチン(商品名「AP−200」、新田
ゼラチン(株)製)20gをイオン交換処理水7.2k
gへ均一溶解して乳溶液を作成し、95℃、3分間加熱
殺菌した後、45℃まで流水中で冷却した。この殺菌済
み乳溶液8kgに対し、発酵乳の市販製品(商品名「カ
ルピス」、カルピス(株)製)2kgを無菌的に混合し
て得た発酵原料へ、ヨーグルトスターターYC−190
(クリスチャン・ハンセン社製)2gを無菌的に加え、
撹拌し均一混合した後に、100ml容ハイインパクト
ポリスチレンカップに充填、アルミニウム(ポリエチレ
ン)ラミネート蓋をヒートシールした後に、42℃、6
時間静置発酵した。発酵終了後10℃まで静置冷却して
発酵乳製品を得た。
感じられるものの、蛋白凝集により生じるザラツキが生
じ、かつ、ゲル化剤による特有の粘弾性を有するテクス
チュアーとなり、乳酸菌発酵により形成される滑らかな
テクスチュアーは得られなかった。
Claims (4)
- 【請求項1】 発酵乳、大豆食物繊維及びカルシウム塩
を含みpH4.5〜5.0である発酵乳組成物、並びに
乳を、それぞれ別途に殺菌処理をした後に配合した発酵
原料を、乳酸発酵してなることを特徴とする発酵風味及
び安定性が増強された発酵乳製品。 - 【請求項2】 前記発酵乳製品が、前記大豆食物繊維中
の食物繊維分を、前記発酵乳製品100gあたり0.0
05〜1g含有することを特徴とする請求項1記載の発
酵風味及び安定性が増強された発酵乳製品。 - 【請求項3】 前記発酵原料が、前記乳及び前記発酵乳
組成物を、重量比で99:1〜50:50の割合で含有
することを特徴とする請求項1又は2記載の発酵風味及
び安定性が増強された発酵乳製品。 - 【請求項4】 前記乳酸発酵において粘性物質産生能を
有する乳酸菌を用いることを特徴とする請求項1〜3の
いずれか1項記載の発酵風味及び安定性が増強された発
酵乳製品。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP12955799A JP3888798B2 (ja) | 1999-05-11 | 1999-05-11 | 発酵風味及び安定性が増強された発酵乳飲料の製造方法 |
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---|---|---|---|
JP12955799A JP3888798B2 (ja) | 1999-05-11 | 1999-05-11 | 発酵風味及び安定性が増強された発酵乳飲料の製造方法 |
Publications (2)
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JP2000316468A true JP2000316468A (ja) | 2000-11-21 |
JP3888798B2 JP3888798B2 (ja) | 2007-03-07 |
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ID=15012453
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP12955799A Expired - Lifetime JP3888798B2 (ja) | 1999-05-11 | 1999-05-11 | 発酵風味及び安定性が増強された発酵乳飲料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3888798B2 (ja) |
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