JP2000313725A - 含フッ素共重合体およびその製造方法 - Google Patents
含フッ素共重合体およびその製造方法Info
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Abstract
塗膜として長期耐久性を示す含フッ素共重合体を提供す
ること。 【解決手段】 フルオロオレフィン重合単位15〜85
モル%に対し特定のエチレン系不飽和有機珪素化合物重
合単位0.001〜50モル%を溶液重合法により、あ
るいは水性溶媒中で、共重合させることにより含フッ素
共重合体を合成する。該共重合体の構造にはアルキルビ
ニルエーテル、アルキルアリルエーテル、メタクリル酸
エステル及びアクリル酸エステルから選択される少なく
とも1種の重合単位がさらに含まれてもよい。
Description
ッ素樹脂の特徴である耐薬品性、耐候性等の優れた特徴
を有し、且つアクリル樹脂との相溶性に優れた新規な含
フッ素共重合体およびそれを主成分とするフッ素樹脂塗
料、ワニスに関するものである。
にヒドロキシアルキルビニルエーテルとフルオロオレフ
ィン、また必要に応じてアルキルビニルエーテル、アル
キルビニルエステル等を共重合し得られる。かかる含フ
ッ素共重合体をベースとする塗料は、一般的な有機溶剤
への溶解性を得るために、炭化水素モノマーを40%以
上含んでいる。そのためフッ素樹脂中のフッ素含有量が
低下し、含フッ素樹脂に求められる撥水撥油性、耐汚染
性等の塗膜特性が充分に得られない。一方、該含フッ素
共重合体に少量のシリコーンオイル等の有機珪素化合物
を混合することにより、撥水撥油性が向上する。しか
し、長期における撥水撥油特性を維持することは難し
い。またさらに、用途によってはシリコーンオイルが塗
膜表面よりブリードアウトしてしまうためシリコーンオ
イルが使用できないものもある。また、撥水撥油剤とし
てパーフルオロ基を有する含フッ素単量体とシリル基を
含有する単量体との共重合体が検討されているが、共重
合体の主骨格にフッ素原子を有していないため充分な耐
候性が得らていれない。
ような問題点を解決する含フッ素共重合体を提供するこ
と、つまりフッ素樹脂塗膜の優れた特徴(耐薬品性、耐
候性等)を有し、長期における撥水撥油性、繰り返しの
汚染除去性に優れる新規な含フッ素共重合体とその製造
方法を提供し、さらにそれらを主成分とするフッ素系塗
料、ワニス等として用いることができるというものであ
る。
うな問題点を解決すべく鋭意検討を行った結果、一般式
(1)、(2)、(3)及び(4)の内から選択される
1種以上の有機珪素化合物とフルオロオレフィンの共重
合体が、長期における撥水撥油性、繰り返しの汚染除去
性に優れることを見出した。
ル基、エチル基、ブチル基、フェニル基、−CF3、−
C2H4CF3、−C(CH3)3または−OSi(CH3)
3を示す。R1、R2、R3はそれぞれ同一または異なって
いてもよい。)
ル基、エーテル基または酸素原子、R6は水素原子また
は炭素数1〜6のアルキル基、nは0〜10の整数、m
は0〜160の整数。)
R10はそれぞれ水素原子、メチル基、エチル基、ブチル
基または−OSi(CH3)3を示す。R8、R9、R10は
それぞれ同一または異なっていてもよい。pは0〜10
の整数。) すなわち、本発明は、重合単位として、フルオロオレフ
ィンを15〜85モル%、一般式(1)、(2)、
(3)及び(4)の内から選択される1種以上の有機珪
素化合物を0.001〜50モル%含むことを特徴とし
た長期における撥水撥油性、繰り返しの汚染除去性、耐
薬品性、耐候性に優れた含フッ素共重合体に関するもの
である。また、本発明は上記重合単位に加えて残部がア
ルキルビニルエーテル、アルキルアリルエーテル、メタ
クリル酸エステル及びアクリル酸エステルの内から選択
された1種以上の重合単位によって、構成されることを
特徴とする含フッ素共重合体に関するものである。
フィンとしては、分子中に一つ以上のフッ素原子を有す
るオレフィンであって、例えばフッ化ビニリデン、テト
ラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘ
キサフルオロプロピレン等が好適である。これらのフル
オロオレフィンは、それぞれ単独で用いてもよいし、2
種以上を組み合せてもよい。
で示される有機珪素化合物の具体例としては、ビニルペ
ンタメチルジシロキサン、ビニルフェニルジメチルシラ
ン、ビニルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、
ビニルトリエチルシラン、ビニル(トリフルオロメチ
ル)ジメチルシラン、ビニル(3,3,3−トリフルオ
ロプロピル)ジメチルシラン、ビニルトリメチルシラ
ン、ビニルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ビニ
ル−t−ブチルジメチルシラン、ビニルジエチルメチル
シラン、(3−アクロキシプロピル)メチルビス(トリ
メチルシロキシ)シラン、3−メタクロキシプロピルビ
ス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、(3−アクロ
キシプルピル)トリス(トリメチルシロキシ)シラン、
メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)
シラン、メタクリロキシメチルトリメチルシラン、片末
端がメタクリル変性された反応性シリコーンオイル、片
末端がアクリル変性された反応性シリコーンオイル等が
好適である。これらの有機珪素化合物は、それぞれ単独
で用いてもよいし、2種以上を組み合せてもよい。これ
らの有機珪素化合物の分子量は、100〜6000が好
ましい。
は、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテ
ル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエ
ーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビ
ニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、グリシジ
ルビニルエーテル、グリシジルオキシメチルビニルエー
テル、グリシジルオキシエチルビニルエーテル、グリシ
ジルオキシブチルビニルエーテル、グリシジルオキシぺ
ンチルビニルエーテル、グリシジルオキシシクロヘキシ
ルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、
ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチル
ビニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテル、4−ヒドロキシシ
クロヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。
は、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、シ
クロヘキシルアリルエーテル、イソブチルアリルエーテ
ル、n−プロピルアリルエーテル、アリルグリシジルエ
ーテル、3−アリルオキシ−1,2−プロパンジオー
ル、グリセロール−α−モノアリルエーテル等が挙げら
れる。
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル等が挙げら
れる。
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸
グリシジル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル
酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシ
プロピル等が挙げられる。
る撥水撥油性、繰り返しの汚染除去性、耐薬品性、耐候
性に優れた塗膜を形成することが出来るが、さらにこれ
らの単位に加えて、使用目的などに応じて20モル%を
超えない範囲で他の共重合可能な単量体単位を含むこと
もできる。
レン、プロピレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化
ビニリデン等のハロオレフィン類、酢酸ビニル、n−酪
酸ビニル、イソ酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカ
ルボン酸ビニルエステル類が挙げられる。
して、フルオロオレフィンを15〜85モル%、及び一
般式(1)、(2)、(3)及び(4)の内から選択さ
れる1種以上の有機珪素化合物を0.001〜50モル
%含有することを特徴とする。
オロオレフィンが15モル%より少ない場合には、塗料
ベースとして使用した場合に、十分な耐汚染性が得られ
ず好ましくない。また85モル%より多い場合には各種
溶剤に対する溶解性が低下し好ましくない。好ましくは
30〜80モル%である。また、一般式(1)、
(2)、(3)及び(4)の内から選択される有機珪素
化合物の割合が0.001モル%より少ない場合には、
長期における十分な撥水撥油性が得られず好ましくな
い。また50モル%より多い場合には十分な耐薬品性、
耐候性が得られず好ましくない。好ましくは0.01〜
30モル%である。
単量体混合物を重合開始剤を用いて共重合させることに
より製造することができる。該重合開始剤としては、重
合形式や所望に応じて用いられる溶媒の種類に応じて、
油溶性のものあるいは水溶性のものが適宜用いられる。
パーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシアセ
テート等のパーオキシエステル型過酸化物、ジイソプロ
ピルパーオキシジカーボネート、ジノルマルプロピルパ
ーオキシジカーボネート等のジアルキルパーオキシジカ
ーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソ
ブチロニトリル等が用いられる。
アウム等の過硫酸塩、過酸化水素、あるいはこれらと亜
硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤と
の組み合わせからなるレドックス開始剤、さらには、こ
れらに少量の鉄、第一鉄塩、硝酸銀等を共存させた無機
系開始剤やコハク酸パーオキサイド、ジグルタル酸パー
オキサイド、モノコハク酸パーオキサイド等の二塩基酸
塩の有機系開始剤等が用いられる。
類、共重合反応条件等に応じて適宜選ばれるが、通常使
用する単量体全量に対して、0.005〜5重量%、好
ましくは0.1〜2重量%の範囲で選ばれる。また、重
合方法については特に制限はなく、例えば塊状重合法、
懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法等を用いることが
出来るが、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸ブチ
ル等の酢酸エステル類、キシレン等の芳香族炭化水素
類、t−ブタノール等のアルコール類、フッ素原子を一
個以上有するハロゲン化飽和炭化水素類等を溶媒とする
溶液重合法や水性溶媒中での乳化重合法が好ましい。
より得るための特に好ましい溶媒としては酢酸エチル、
酢酸ブチル、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン
が挙げられる。
分散安定剤として懸濁剤や乳化剤を用い、かつ塩基性緩
衝剤を添加して、重合中の反応液のpH値を4以上、好
ましくは6以上にすることが望ましい。該それぞれの共
重合反応における反応温度は、通常−30℃〜150℃
での範囲内で重合開始剤や重合媒体の種類に応じて適宜
選ばれる。例えば溶媒中で共重合を行う場合には、通常
0℃〜100℃、好ましくは10℃〜90℃の範囲で選
ばれる。また、反応圧力については特に制限はないが、
通常1〜100kg/cm2、好ましくは1〜50kg
/cm2の範囲で選ばれる。さらに、該共重合反応は、
適当な連鎖移動剤を添加して行うことができる。
てヒドロキシル基を含有する場合、多価イソシアネート
類を用いて常温で硬化させることができる。該多価イソ
シアネート類としては、例えばへキサメチレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネートなどの無黄変性
ジイソシアネートやその付加物、イソシアヌレート類を
有する多価イソシアネートが好ましく挙げられるが、こ
れらの中でイソシアヌレート類を有する多価イソシアネ
ートが特に有効である。イソシアネート類を用いて常温
硬化を行わせる場合には、ジブチル錫ジラウレート等の
公知触媒の添加によって硬化を促進させることもでき
る。
剤、多基塩基酸硬化剤などを用いて加熱硬化させること
もできる。該メラミン硬化剤としては、例えばブチル化
メラミン、メチル化メラミン、エポキシ変性メラミン等
が挙げられ、用途に応じて各種変性度の物が適宜用いら
れ、また自己縮合度も適宜選ぶことができる。尿素樹脂
硬化剤としては、例えばメチル化尿素樹脂やブチル化尿
素樹脂等が挙げられ、多基塩基酸硬化剤としては、例え
ば長鎖脂肪族ジカルボン酸、芳香族多価カルボン酸類お
よびこれらの酸無水物等が挙げられる。
も硬化剤として好適に用いることができる。また、メラ
ミン硬化剤または尿素樹脂硬化剤の使用に際しては、酸
性触媒の添加によって硬化を促進させることもできる。
位としてエポキシ基を含有する場合、通常の硬化性エポ
キシ塗料に用いられている硬化剤、例えばジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペ
ンタミン等のような脂肪族アミン類またはその変性物、
メタフェニレンジアミン、p−p’−ジアミノジフェニ
ルメタン、ジアミノフェニルスルホン等のような芳香族
アミン類またはその変性物、無水フタル酸、無水マレイ
ン酸、無水シュウ酸、ヘキサヒドロフタル酸、ピメリン
酸等の多価のカルボン酸またはその無水物等が挙げられ
る。
フッ素樹脂塗料又は硬化性フッ素樹脂塗料を製造する場
合には種々の溶媒が使用可能であり、例えばキシレン、
トルエン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等の酢酸エステル類、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン等のケトン類、エチルセロソルブ等のグ
リコールエーテル類、市販の各種シンナー類等が挙げら
れるが、酢酸エチル、酢酸ブチル、キシレン、トルエン
が特に好ましい。また、必要に応じてアクリル樹脂、エ
ポキシ樹脂を添加することが可能で、これら他樹脂に対
して含フッ素共重合体を塗料中に5〜80重量%、特に
20〜60重量%含むように調節して使用するのが好ま
しい。
体と溶媒との混合は、ボールミル、ペイントシェーカ
ー、サンドミル、三本ロールミル、ニーダー等の通常の
塗料化に用いられる種々の機器を用いて行うことが出来
る。この際、必要に応じてアクリル樹脂、顔料、分散安
定剤、粘度調節剤、レベリング剤、紫外線吸収剤等を添
加することもできる。
るが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるも
のではない。
トクレーブ(耐圧100kg/cm 2)に、脱気したの
ち、フッ化ビニリデン(以下VDFと略す)96g、テ
トラフルオロエチレン(以下TFEと略す)84g、エ
チルビニルエーテル(以下EVEと略す)10.8g、
ヒドロキシブチルビニルエーテル(以下HBVEと略
す)41.8g、ビニルジエチルシラン19.2g、酢
酸ブチル400ml、およびt−ブチルパーオキシピバ
レート1.3gを入れ、撹伴しながら内温を60℃に昇
温した。その後、撹拌しながら反応を続け、20時間後
撹拌を停止し、反応を終了した。得られた共重合体を減
圧乾燥により単離した。ポリマー収量は234g、モノ
マ一反応率は93%であった。得られた共重合体の無水
酢酸によるアセチル化法によって測定した水酸基価は8
6mgKOH/g樹脂、燃焼法によるフッ素含有量は4
8wt%、GPCで測定した数平均分子量は2.0×l
04であった。このポリマーを酢酸ブチルに溶解させ5
0%の酢酸ブチル溶液とした。また上記共重合体の硬化
塗膜の塗膜特性の次の方法で調べた。結果を[表1]に
示す。
ル溶液に該ポリマーの水酸基/NCO基が1/1になる
ようにコロネートHX[日本ポリウレタンエ業(株)
製]を加え、JISG−3141鋼板上にアプリケータ
ーにより塗布し、常温で1週間自然乾燥した厚さ25μ
mの試験片を作成し、JIS−K5400 6.15
(ゴバン目セロテープ試験)により測定した。
14(鉛筆引っかき試験)による。 [耐酸性] 10%HCl溶液による24時間スポット
テスト後の塗膜外観を目視観察する。
スポットテスト後の塗膜外観を目視観察する。
ジックインキ商品名)により塗膜表面を塗りつぶし、は
じき性を評価する。さらにこの塗膜を室温で1時間放置
後、乾拭きにより除去する。これを20回繰り返した後
の、塗膜表面のはじき性を評価する。
赤・マジックインキ商品名)により塗膜表面を塗りつぶ
し、室温で1時間放置後乾拭きにより除去する。さらに
これを20回繰り返した後の、塗膜表面の除去性を評価
する。
施例の操作に準拠して共重合体を製造し、これらの特性
を同様に調べた。結果を[表1]に示す。
トクレーブ(耐圧100kg/cm 2)に、脱気したの
ち、VDF51.8g、TFE81g、アクリル酸メチ
ル(以下MAと略す)23.2g、EVE29.0g、
アリルグリシジルエーテル(以下AGEと略す)46.
2g、下記構造式で示されるメタクリル変性ポリジメチ
ルシラン(分子量約3500)9.5g、トルエン40
0ml、およびt−ブチルパーオキシピバレート1.1
gを入れ、撹拌しながら内温を60℃に昇温した。
(CH3)2−〔O−Si(CH3)2〕44−OSi(CH
3)3 その後、撹拌しながら反応を続け、20時間後撹拌を停
止し、反応を終了した。得られた共重合体を減圧乾燥に
より単離した。ポリマー収量は217g、モノマー反応
率は90%であった。得られた共重合体の塩酸−ジオキ
サン法によって測定したエポキシ当量550、燃焼法に
よるフッ素含有量は38wt%、GPCで測定した数平
均分子量は1.7×104であった。このポリマーを酢
酸ブチルに溶解させ50%の酢酸ブチル溶液とした。ま
た上記共重合体の硬化塗膜の透明性、塗膜特性を次の方
法で調べた。結果を[表1]に示す。
ル溶液に該ポリマーのエポキシ基とカルボキシル基が1
/1になるようにアデカハードナーEH−3326[旭
電化エ業(株)製]を加え、JISG−3141鋼板上
にアプリケーターにより塗布し、140℃で30分熱処
理した厚さ25μmの試験片を作成し、JIS−K54
00 6.15(ゴバン目セロテープ試験)により測定
した。その他の塗膜特性は実施例1と同様に調べた。結
果を[表1]に示す。
の操作に準拠して共重合体を製造し、これらの特性を同
様に調べた。結果を[表1]に示す。
トクレーブ(耐圧100kg/cm 2)に、脱気したの
ち、VDF96g、TFE84g、MA15.1g、H
BVE52.2g、酢酸ブチル400ml、およびt−
ブチルパーオキシピバレート1.2gを入れ、撹伴しな
がら内温を60℃に昇温した。その後、撹拌しながら反
応を続け、20時間後撹拌を停止し、反応を終了した。
得られた共重合体を減圧乾燥により単離した。ポリマー
収量は230g、モノマー反応率は93%であった。得
られた共重合体の無水酢酸によるアセチル化法によって
測定した水酸基価は110mgKOH/g樹脂、燃焼法
によるフッ素含有量は49wt%、GPCで測定した数
平均分子量は1.9×104であった。このポリマーを
酢酸ブチルに溶解させ50%の酢酸ブチル溶液とした。
また上記共重合体の硬化塗膜の塗膜特性を次の方法で調
べた。結果を[表2]に示す。
ル溶液に該ポリマーの水酸基/NCO基が1/1になる
ようにコロネートHX[日本ポリウレタンエ業(株)
製]を加え、JISG−3141鋼板上にアプリケータ
ーにより塗布し、常温で1週間自然乾燥した厚さ25μ
mの試験片を作成し、JIS−K5400 6.15
(ゴバン目セロテープ試験)により測定した。その他の
塗膜特性は、実施例1と同様に調べた。結果を[表2]
に示す。
に該ポリマーに対し5%のTSF410[東芝シリコー
ン(株)製]を加え、前記比較例と同様に試験片を作成
し、これらの特性を調べた。結果を[表2]に示す。
トクレーブ(耐圧100kg/cm 2)に、脱気したの
ち、VDF48g、TFE75g、EVE18.0g、
ブチルビニルエーテル(以下BVEと略す)37.5
g、トルエン400ml、およびt−ブチルパーオキシ
ピバレート1.3gを入れ、撹拌しながら内温を60℃
に昇温した。その後、撹拌しながら反応を続け、20時
間後撹拌を停止し、反応を終了した。得られた共重合体
を減圧乾燥により単離した。ポリマー収量は236g、
モノマ−反応率は89%であった。得られた共重合体の
燃焼法によるフッ素含有量は32wt%、GPCで測定
した数平均分子量は1.6×104であった。このポリ
マーを酢酸ブチルに溶解させ50%の酢酸ブチル溶液と
した。また上記共重合体の硬化塗膜の塗膜特性を次の方
法で調べた。結果を[表2]に示す。
ル溶液に該ポリマーの固形分に対し1%のジブチル錫ジ
ラウレートを加え、JISG−3141鋼板上にアプリ
ケーターにより塗布し、常温で2週間自然乾燥した厚さ
25μmの試験片を作成し、JIS−K5400 6.
15(ゴバン目セロテープ試験)により測定した。その
他の塗膜特性は、実施例1と同様に調べた。結果を[表
2]に示す。
作に準拠して共重合体を製造し、これらの特性を同様に
調べた。結果を[表2]に示す。
Claims (5)
- 【請求項1】 重合単位として、フルオロオレフィンを
15〜85モル%、一般式(1)、(2)、(3)及び
(4)の内から選択される1種以上の有機珪素化合物を
0.001〜50モル%含むことを特徴とする含フッ素
共重合体。 【化1】 CH2=CH−Si(R1)R2 (1) |R3(ここで、R1、R2、R3は、それぞれ水素原子、
メチル基、エチル基、ブチル基、フェニル基、−C
F3、−C2H4CF3、−C(CH3)3または−OSi
(CH3)3を示す。R1、R2、R3はそれぞれ同一また
は異なっていてもよい。) 【化2】 CH2=CR4−R5−(CH2)n−Si(CH3)2− −〔O−Si(CH3)2〕m−OSi(CH3)3 (2) 【化3】 CH2=CR4−COO−(CH2)n−Si(CH3)2− −〔O−Si(CH3)2〕m−OSi(CH3)2R6 (3) (ここで、R4は水素原子またはメチル基、R5はエステ
ル基、エーテル基または酸素原子、R6は水素原子また
は炭素数1〜6のアルキル基、nは0〜10の整数、m
は0〜160の整数。) 【化4】 (ここで、R7は水素原子またはメチル基、R8、R9、
R10はそれぞれ水素原子、メチル基、エチル基、ブチル
基または−OSi(CH3)3を示す。R8、R9、R10は
それぞれ同一または異なっていてもよい。pは0〜10
の整数。) - 【請求項2】 さらにアルキルビニルエーテル、アルキ
ルアリルエーテル、メタクリル酸エステル及びアクリル
酸エステルの内から選択された1種以上の重合体単位を
残部として含み構成されることを特徴とする請求項1記
載の含フッ素共重合体。 - 【請求項3】 重合単位を溶液重合法で共重合させるこ
とからなり、その溶媒として酢酸エチル、酢酸ブチル、
キシレン、トルエン、メチルエチルケトンの内から選択
された1種以上を使用することを特徴とする請求項1又
は請求項2記載の含フッ素共重合体の製造方法。 - 【請求項4】 重合単位を水性溶媒中で共重合させるこ
とからなり、その反応液のpHを4以上とすることを特
徴とする請求項1又は請求項2記載の含フッ素共重合体
の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1又は請求項2記載の含フッ素共
重合体よりなるワニス及び塗料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000049052A JP4298117B2 (ja) | 1999-03-04 | 2000-02-25 | 含フッ素共重合体を主成分とするワニスまたは塗料 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5733599 | 1999-03-04 | ||
JP11-57335 | 1999-03-04 | ||
JP2000049052A JP4298117B2 (ja) | 1999-03-04 | 2000-02-25 | 含フッ素共重合体を主成分とするワニスまたは塗料 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009037438A Division JP2009149905A (ja) | 1999-03-04 | 2009-02-20 | 含フッ素共重合体溶液およびその製造方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
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