JP4197910B2 - 不飽和二重結合を含有する新規な含フッ素共重合体組成物の塗膜形成方法及びその塗膜 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防汚性、撥水撥油性、耐薬品性、耐候性等に優れ、且つ1液で重合開始剤を必要とせずに電子線により硬化可能な不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体及びその組成物に電子線を照射することにより硬化させ、塗膜を形成させる形成方法及びその塗膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
溶媒可溶型のフッ素樹脂塗料は、フルオロオレフィンと一般的な有機溶媒への溶解性を得るために炭化水素単量体とを共重合して得られるが、炭化水素単量体を多く含有するためにフッ素含有量が低下し、フッ素樹脂に求められる撥水撥油性、防汚性、低屈折率等の塗膜特性が十分に得られない。また、パーフルオロ基含有モノマー等を、他の共重合可能な単量体と共重合することにより、高フッ素含有量が得られるが、フッ素原子が主鎖に含まれていないため、耐候性が十分でなく、加えて防汚染性も十分とは言えなかった。
【0003】
一方、含フッ素共重合体に少量のシリコーンオイル等の有機珪素化合物を混合することにより、防汚性、撥水撥油性が向上する。しかし、長期における撥水撥油特性を維持することは難しい状況である。
【0004】
また、水酸基含有含フッ素共重合体は、常温硬化が可能であるが、使用する直前に主剤と硬化剤の2種液を混合しなければならない。これは、作業上簡便ではなく、可使時間にも注意を払う必要がある。
【0005】
これを改良したものとして、特許文献1に開示されているような含フッ素共重合体があるが、当該含フッ素共重合体を紫外線あるいは熱により硬化させる場合には、光重合開始剤あるいは熱重合開始剤を混合しなければならない。ところが、このような開始剤を使用して硬化させた場合、残存した開始剤が、その硬化塗膜の特性に悪影響を及ぼすおそれがあった。例えば、光重合開始剤を混合して調製した上記のような含フッ素共重合体を紫外線照射により硬化させ、その硬化塗膜を屋外で使用するような場合、太陽光に曝されることにより残存光重合開始剤が硬化塗膜を劣化させ、経時で塗膜特性が低下するという不具合が生じる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−288216号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のような問題点を解決する含フッ素共重合体を提供すること、つまり長期における撥水撥油性、防汚性、繰り返しの汚染除去性、耐薬品性、耐候性に優れ、1液で且つ重合開始剤を必要とせず、電子線により硬化可能な新規な不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体及びその組成物の硬化塗膜の形成方法及びその塗膜に関するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記のような問題点を解決すべく鋭意検討を行った結果、フルオロオレフィン、一般式(1)あるいは(2)で示される反応性シリコーン、及び水酸基含有不飽和単量体とを重合単位として含み構成される水酸基含有含フッ素共重合体[A]と、不飽和イソシアネート[B]との反応により生成される、不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体が、1液で且つ重合開始剤を必要とせず、電子線により硬化可能であり、長期における撥水撥油性、防汚性、繰り返しの汚染除去性、耐薬品性、耐候性に優れることを見出した。
【0009】
R1−[Si(CH3)2−O]n−Si(CH3)2−R2 (1)
(ここで、R1は炭素数1〜6のアルキル基あるいは−(CH2)r−OOC(CH3)C=CH2あるいは−(CH2)r−OOCHC=CH2あるいは−CH=CH2を示す。R2は−(CH2)r−OOC(CH3)C=CH2あるいは−(CH2)r−OOCHC=CH2あるいは−CH=CH2を示す。nは1〜420の整数、rは1〜6の整数を示す。)
R2−Si[OSi(CH3)3]3 (2)
(R2は上記定義の通り。)
すなわち、本発明は、フルオロオレフィン、一般式(1)あるいは(2)で示される反応性シリコーン、及び水酸基含有不飽和単量体とを重合単位として含み構成される水酸基含有含フッ素共重合体[A]と、不飽和イソシアネート[B]との反応により生成される、不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a>を基体に塗布し、60〜90℃で塗膜表面を乾燥させ、酸素濃度300〜1000ppmの雰囲気下、加速電圧80〜250kV及び線量10〜150kGyの条件下に電子線を照射することにより硬化させ、塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の水酸基含有含フッ素共重合体[A]において、フルオロオレフィンとしては、分子中に1つ以上のフッ素原子を有するオレフィンであって、例えばフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等が好適である。これらのフルオロオレフィンは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
【0011】
一般式(1)あるいは(2)で示される反応性シリコーンは、片末端がメタクリル変性されたポリジメチルシロキサン、片末端がアクリル変性されたポリジメチルシロキサン、片末端がビニル変性されたポリジメチルシロキサン、両末端がメタクリル変性されたポリジメチルシロキサン、両末端がビニル変性されたポリジメチルシロキサン等が好適である。これらの反応性シリコーンオイルは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。これらの反応性シリコーンオイルの数平均分子量は、200〜30,000が好ましい。
【0012】
反応性シリコーンオイルとしては、特に次式(3)、(4)、(5)、(6)又は(7)のシリコーンオイルが好ましい。
【0013】
CH2=C(CH3)-COO-C3H6-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]p-R3 (3)
(ここで、R3は炭素数1〜6のアルキル基を示す。pは1〜250の整数。)
CH2=CH-COO-C3H6-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]r-R4 (4)
(ここで、R4は炭素数1〜6のアルキル基を示す。rは1〜250の整数。)
R5-C3H6-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]q-C3H6-R 5
(5)
(ここで、R5は−OOC(CH3)C=CH2あるいは−OOCHC=CH2を示す。qは1〜250の整数。)
CH2=C(CH3)-COO-C3H6-Si[O-Si(CH3)3]3 (6)
CH2=CH-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]t-R6 (7)
(ここで、R6は炭素数1〜6のアルキル基あるいは−CH=CH2を示す。tは1〜250の整数。)
また、水酸基含有不飽和単量体の具体例としては、ヒドロキシメチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル、3−アリルオキシ−1,2−プロパンジオール、グルセロール−α−モノアリルエーテル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル等が好適である。これらのヒドロキシル基含有不飽和単量体は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
【0014】
本発明の水酸基含有含フッ素共重合体[A]は、長期における撥水撥油性、防汚性、繰り返しの汚染除去性、耐薬品性、耐候性に優れた塗膜を形成することが出来るが、さらに上記構成単位に加えて使用目的などに応じて20モル%を超えない範囲で他の共重合可能な単量体を含むこともできる。
【0015】
該共重合可能な単量体としては、例えばエチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル等のアルキルアリルエーテル類、アクリル酸メチル、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、シクロペンタニルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、エチレン、プロピレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロオレフィン類、アクリル酸等の不飽和カルボン酸類、酢酸ビニル、n−酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のアルカンカルボン酸とビニルアルコールとのエステル類が挙げられる。
【0016】
当該水酸基含有含フッ素共重合体[A]において重合単位フルオロオレフィンが15モル%より少ない場合には、塗料ベースとして使用した場合に、十分な耐汚染性が得られず好ましくない。また、85モル%より多い場合には各種溶剤に対する溶解性が低下し好ましくない。より好ましくは30〜80モル%である。
【0017】
一般式(1)あるいは(2)で示される反応性シリコーンオイルの割合が0.001モル%より少ない場合には、長期における十分な撥水撥油性、防汚性が得られず好ましくない。また25モル%より多い場合には十分な耐薬品性、耐候性が得られず好ましくない。また、分子量が大きい(n=200〜420)ものを重合する場合は、製造上その割合を多く出来ない。これらの理由によりその割合はさらに好ましくは0.005〜25モル%である。
【0018】
水酸基含有不飽和単量体が1モル%より少ない場合には、二重結合量が低下し十分な硬化が起こらず、硬化塗膜の耐薬品性、耐溶剤性が低下し好ましくない。また50モル%より多い場合には、含フッ素共重合体中のフッ素含有量が減少し、十分な耐薬品性、耐候性が得られず好ましくない。
【0019】
当該水酸基含有含フッ素共重合体[A]は、所定割合の単量体混合物を重合開始剤を用いて共重合させることにより製造することが出来る。
【0020】
水酸基含有含フッ素共重合体[A]における重合開始剤としては、重合形式や所望に応じて用いられる溶媒の種類に応じて、油溶性のものあるいは水溶性のものが適宜用いられる。
【0021】
油溶性開始剤としては、例えばt−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシアセテート等のパーオキシエステル型過酸化物、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジノルマルプロピルパーオキシジカーボネート等のジアルキルパーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等が用いられる。
【0022】
水溶性開始剤としては、例えば過硫酸カリウム等の過硫酸塩、過酸化水素、あるいはこれらと亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤との組み合わせからなるレドックス開始剤、さらには、これらに少量の鉄、第一鉄塩、硝酸銀等を共存させた無機系開始剤やコハク酸パーオキサイド、ジグルタル酸パーオキサイド、モノコハク酸パーオキサイド等の二塩基酸塩の有機系開始剤等が用いられる。
【0023】
これらの重合開始剤の使用量は、その種類、共重合反応条件等に応じて適宜選ばれるが、通常使用する単量体全量に対して、0.005〜5重量%、好ましくは0.05〜2重量%の範囲で選ばれる。
【0024】
水酸基含有含フッ素共重合体[A]における重合方法については特に制限はなく、例えば塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法等を用いることが出来るが、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、キシレン、エチルベンゼン、アミルベンゼン等の芳香族炭化水素類、t−ブタノール等のアルコール類、フッ素原子を1個以上有するハロゲン化飽和炭化水素類等を溶媒とする溶液重合法や水性溶媒中での乳化重合法が好ましい。
【0025】
本発明の水酸基含有含フッ素共重合体[A]を溶液重合法により得るための特に好ましい溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、キシレン、トルエン、ソルベッソ(登録商標)、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール及びブタノールが挙げられる。
【0026】
水性溶媒中で共重合させる場合(乳化重合法、懸濁重合法)には、通常分散安定剤として懸濁剤や乳化剤を用い、かつ塩基性緩衝剤を添加して、重合中の反応液のpH値を4以上、好ましくは6以上にすることが望ましい。
【0027】
該それぞれの共重合反応における反応温度は、通常−30℃〜150℃での範囲内で重合開始剤や重合媒体の種類に応じて適宜選ばれる。例えば溶媒中で共重合を行う場合には、通常0℃〜100℃、好ましくは10℃〜90℃の範囲で選ばれる。また、反応圧力については特に制限はないが、通常0.1〜10MPa、好ましくは0.1〜5MPaの範囲で選ばれる。さらに、該共重合反応は、適当な連鎖移動剤を添加して行うことが出来る。
【0028】
水酸基含有含フッ素共重合体[A]と不飽和イソシアネート[B]との反応は、特に限定されるものではないが、水酸基含有含フッ素共重合体を溶媒に溶解した溶液に、不飽和イソシアネートを滴下しながら加え、攪拌下で行うことが好ましい。
【0029】
水酸基含有含フッ素共重合体[A]と不飽和イソシアネート[B]との反応割合は、イソシアネート基/水酸基の比で、0.1〜1の範囲で選ばれる。
【0030】
イソシアネート基/水酸基の比が0.1より少ない場合には、二重結合量が低下し十分な硬化が起こらず、硬化塗膜の耐薬品性、耐溶媒性が低下し好ましくない。また1より多い場合には、未反応の不飽和イソシアネートが残存し、塗膜特性を低下させる恐れが生じる。
【0031】
不飽和イソシアネートの具体例としては、2−イソシアネートエチルメタクリレート、2−イソシアネートエチルアクリレート、4−イソシアネートブチルメタクリレート、4−イソシアネートブチルアクリレート、不飽和モノアルコール1モルとジイソシアネート化合物1モルとの反応生成物、不飽和モノアルコール2モルとトリイソシアネート化合物1モルとの反応生成物等が挙げられる。不飽和モノアルコールの具体例としては、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、アリルアルコール等が挙げられる。
【0032】
ジイソシアネート化合物の具体例としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。トリイソシアネート化合物の具体例としては、イソシアヌレート結合HDI、イソシアヌレート結合IPDI、TMP変性HDI、TMP変性IPDI等が挙げられる。
【0033】
この時の反応温度としては、10〜130℃、好ましくは25〜85℃の範囲で選ばれる。10℃より低い場合には反応が十分に進行せず、130℃より高い場合には反応時にゲル化が生じ易くなるので好ましくない。
【0034】
反応に使用する溶媒は、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、キシレン等の芳香族炭化水素類等が好ましい。不飽和イソシアネートを使用しているために、水やアルコール類のような水酸基を有する溶媒を使用すると、水酸基含有含フッ素共重合体[A]と不飽和イソシアネート[B]との反応が進行しないため、これらの水酸基を有する溶媒を使用する場合には、水酸基含有含フッ素共重合体[A]と不飽和イソシアネート[B]とを反応させる前に、予め水酸基を有する溶媒を除去しておく必要がある。水酸基含有含フッ素共重合体[A]の水酸基価が高いときには、アルコール類系溶媒を使用する必要があるので、不飽和イソシアネートとの反応前に予めそのような溶媒を除去することが要求されるのである。
【0035】
また反応触媒としては、ジブチル錫ジラウレート等の有機錫化合物を使用することが好ましい。
【0036】
反応性希釈剤<b>は、分子中に不飽和二重結合等を含有しており、それ自体が架橋反応をすることが出来るので塗膜成分となる。また同時に、溶媒同様、含フッ素共重合体を溶液の状態とすることも出来、溶媒を置換する役割を持つものである。よって、有機溶媒を使用する場合に比べ、大気中に排出される有機溶剤量を減量させることが出来るという利点がある。更に、該反応性希釈剤は、低粘度であるために含フッ素共重合体組成物の粘度を下げることが可能であり、作業性も改善することが出来る。このような反応性希釈剤<b>としては、具体的には、次のようなアクリレート化合物、メタアクリレート化合物及びエーテル類の群より選択される1種以上のものが挙げられる。
【0037】
単官能アクリレートとしては、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、オキシエチル化フェノールアクリレート、フェノールEO変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0038】
また、2官能アクリレートとしては、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA EO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0039】
また、3官能以上のアクリレートとしては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、グリセリンPO変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0040】
これらの反応性希釈剤<b>は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
【0041】
反応性希釈剤<b>と含フッ素共重合体<a>との配合比率は、<a>5〜95重量%に対し<b>95〜5重量%の割合で使用することが出来る。
【0042】
本発明の不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体組成物は、電子線照射により硬化可能であるため短時間で硬化を完了させることが出来る。従って、あまり熱をかけられないプラスチック等の基材へのコーティングには非常に有用である。また、UV硬化では困難であった顔料等を含むような含フッ素共重合体組成物でも硬化可能である。さらに、水酸化含有含フッ素共重合体を常温硬化させようとする場合には、使用時に硬化剤を混合しなければならず、作業上簡便ではない。それに比べ、本発明の不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体組成物は、1液で且つ開始剤を必要とせずに作業できるため作業上非常に有用である。
【0043】
また、本発明で用いる光硬化性(メタ)アクリレート樹脂<c>としては、従来より公知の脂肪族/芳香族ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの光硬化性(メタ)アクリレート樹脂は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
【0044】
これらの光硬化性(メタ)アクリレート樹脂に対して、本発明の不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体を塗料中に5〜80重量%、特に20〜60重量%含むように調節して使用するのが好ましい。
【0045】
本発明の不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a>と、反応性希釈剤<b>及び/又は光硬化性(メタ)アクリレート樹脂<c>との混合は、ボールミル、ペイントシェーカー、サンドミル、三本ロールミル、ニーダー等の通常の塗料化に用いられる種々の機器を用いて行うことが出来る。この際、必要に応じて顔料、分散安定剤、粘度調節剤、レベリング剤等を添加して混合することも出来る。
【0046】
尚、本発明の不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体を主成分とする硬化性フッ素樹脂塗料を製造する場合には、種々の溶媒が使用可能であり、例えばキシレン、トルエン、エチルベンゼン、アミルベンゼン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、エチルセロソルブ等のグリコールエーテル類、メタノール、ブタノール等のアルコール類、市販の各種シンナー等が挙げられるが、特に好ましい溶媒としてはキシレン、トルエン、ソルベッソ(登録商標)、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール及びブタノールが挙げられる。これらの溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0047】
本発明において、電子線の照射条件としては、窒素等の希ガス中に酸素濃度300〜1000ppmの雰囲気下である。
【0048】
また、硬化に必要な電子線の加速電圧は80〜300kV、好ましくは80〜250kVであり、線量は5〜200kGy、好ましくは10〜150kGyである。
【0049】
またさらに、このときの膜厚は、0.0001〜0.5mmの塗膜であることが好ましい。
【0050】
上記の条件範囲を外れた場合、硬化不良などが起きて好ましくない。
【0051】
また、上記の基体上への塗膜形成を複数回繰り返して塗膜としても良い。
【0052】
尚、電子線を照射する前には、60〜90℃で塗膜表面を乾燥させることが好ましい。
【0053】
【実施例】
次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
内容積1Lのステンレス製攪拌機付きオートクレーブ(耐圧10MPa)に、脱気したのち、フッ化ビニリデン(以下VDFと略す)96g、テトラフルオロエチレン(以下TFEと略す)84g、エチルビニルエーテル(以下EVEと略す)14.9g、ヒドロキシブチルビニルエーテル(以下HBVEと略す)52.2g、下記構造式で示される反応性シリコーンオイルA(数平均分子量約3,500)10.5g、酢酸ブチル400g、及びt−ブチルパーオキシピバレート1.3gを入れ、攪拌しながら内温を60℃に昇温した。
【0054】
CH2=C(CH3)-COO-C3H6-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]44-OSi(CH3)3
その後、攪拌しながら反応を続け、20時間後攪拌を停止し、反応を終了した。得られた共重合体を減圧乾燥により単離した。重合体収量は242g、重合体収率は94%であった。得られた水酸基含有含フッ素共重合体(以下[A−1]とする)の無水酢酸によるアセチル化法によって測定した水酸基価は104mgKOH/g樹脂、燃焼法によるフッ素含有量は47重量%であった。
【0055】
次に暗所中で攪拌機、還流コンデンサー、滴下漏斗、塩化カルシウム塔をつけた1L丸底三つ口フラスコに、得られた[A−1]の50%酢酸ブチル溶液600g及びハイドロキノンモノメチルエーテル(以下MEHQと略す)0.08gを入れた。温度を40℃に保ち攪拌しながら、滴下漏斗にて2−イソシアネートエチルメタクリレート(以下[B−1]とする)86.3g、酢酸ブチル28.8gを入れた混合溶液を少しずつ滴下した。滴下終了後、2時間攪拌を続け、不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a−1>を得た。
【0056】
上記反応溶液の赤外吸収スペクトルを測定した。その結果、2,260cm− 1のイソシアネート基の吸収が完全に消失したことを確認した。これにより、[A−1]の水酸基と[B−1]のイソシアネート基の反応が進行したことが確認された。得られた不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a−1>のGPCで測定した数平均分子量は1.9×104であった。
【0057】
この不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a−1>の硬化塗膜の塗膜特性を次の方法で調べた。結果を表2に示す。
<硬化塗膜作成条件>
上記<a−1>の50%酢酸ブチル溶液を、JISG−3141鋼板上に6milアプリケーターにより塗布し、80℃で1分間乾燥した後、酸素濃度300ppmの雰囲気下で、岩崎電気製電子線照射装置EC250/15/180Lにて、加速電圧200kV、線量30kGyの条件で電子線を照射した。
<耐酸性/耐アルカリ性>
10%HCl溶液、10%NaOH溶液による24時間スポットテスト後の塗膜外観を目視観察する。
◎:異状なし
○:ほとんど変化なし
△:やや侵される
×:侵される
<油性マジックはじき性>
油性マジック(黒・赤・マジックインキ(マジック・マジックインキは共に登録商標))により塗膜表面を塗りつぶし、はじき性を評価する。さらにこの塗膜を室温で1時間放置後、乾拭きにより除去する。これを20回繰り返した後の、塗膜表面のはじき性を評価する。
◎:良くはじく
○:はじく
△:ややはじく
×:全くはじかない
<油性マジック繰り返し除去性>
油性マジック(黒・赤・マジックインキ(マジック・マジックインキは共に登録商標))により塗膜表面を塗りつぶし、室温で1時間放置後乾拭きにより除去する。さらにこれを20回繰り返した後の、塗膜表面の除去性を評価する。
◎:全く跡が付かない
○:ごくわずか跡が付く
△:かなり跡が付く
×:完全に跡が残る
<撥水性>
水の接触角(単位:度)で評価した。
実施例2〜4
表1に示す単量体を用いて前記実施例1の操作に準拠して共重合体<a−2>〜<a−4>を製造し、これらの特性を同様に調べた。結果を表2に示す。
比較例1
内容積1Lのステンレス製攪拌機付きオートクレーブ(耐圧10MPa)に、脱気したのち、VDF 96g、TFE 84g、EVE 15.1g、HBVE 52.2g、酢酸ブチル400g、及びt−ブチルパーオキシピバレート1.2gを入れ、攪拌しながら内温を60℃に昇温した。
【0058】
その後、攪拌しながら反応を続け、20時間後攪拌を停止し、反応を終了した。得られた共重合体を減圧乾燥により単離した。重合体収量は230g、重合体収率は93%であった。得られた水酸基含有含フッ素共重合体(以下[A−5]とする)の無水酢酸によるアセチル化法によって測定した水酸基価は110mgKOH/g樹脂、燃焼法によるフッ素含有量は49重量%であった。
【0059】
次に暗所中で攪拌機、還流コンデンサー、滴下漏斗、塩化カルシウム塔をつけた1L丸底三つ口フラスコに、得られた[A−5]の50%酢酸ブチル溶液600g及びMEHQ0.09gを入れた。温度を40℃に保ち攪拌しながら、滴下漏斗にて[B−1]91.1g、酢酸ブチル30.4gを入れた混合溶液を少しずつ滴下した。滴下終了後、2時間攪拌を続け、不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a−5>を得た。得られた不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a−5>のGPCで測定した数平均分子量は1.9×104であった。
【0060】
得られた<a−5>の硬化塗膜の塗膜特性を実施例1と同様に調べた。結果を表2に示す。
比較例2
表1に示す単量体を用いて前記比較例1の操作に準拠して共重合体<a−6>を製造し、この特性を同様に調べた。結果を表2に示す。
実施例5
1Lのナス形フラスコに実施例1で得られた<a−1>の50%酢酸ブチル溶液60gと、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート70g及びMEHQ0.01gを入れ、不活性ガスで希釈した20%酸素含有ガスを混合液に導入しながら、エバポレータにより酢酸ブチルを除去した。得られた不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体組成物は、無色透明液であり、相溶性は良好であった。また、得られた不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体組成物中の酢酸ブチル量をGC分析により測定した結果、1.5重量%であった。
【0061】
この共重合体組成物の硬化塗膜の塗膜特性を実施例1と同様に調べた。結果を表3に示す。
実施例6
実施例2で得られた<a−2>の50%酢酸ブチル溶液80gとEbecryl 80(ダイセル・ユーシービー製ポリエステルアクリレート)60gを混合した。得られた不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体組成物は、無色透明液であり、相溶性は良好であった。また、得られた不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体組成物中の酢酸ブチル量をGC分析により測定した結果、20重量%であった。
【0062】
この共重合体組成物の硬化塗膜の塗膜特性を実施例1と同様に調べた。結果を表3に示す。
実施例7〜8
表3に示す単量体を用いて前記実施例5の操作に準拠して共重合体組成物を製造し、これらの特性を同様に調べた。結果を表3に示す。
比較例3
実施例1の不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a−1>を次の方法で処理したところ、塗膜は硬化しなかった。
<硬化塗膜作成条件>
<a−1>の50%酢酸ブチル溶液を、JISG−3141鋼板上に6milアプリケーターにより塗布し、80℃で1分間乾燥した後、空気中で270mJ/cm2の紫外線を照射した。
比較例4〜7
表4に示す組成で、前記実施例5の操作に準拠して共重合体組成物を製造し、比較例3と同様に処理したところ、塗膜は硬化しなかった。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】
【表4】
【0067】
表中、
・HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
・MMA:メタクリル酸メチル
・BVE:ブチルビニルエーテル
・反応性シリコーンオイルA:
CH2=C(CH3)-COO-C3H6-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]44-OSi(CH3)3
数平均分子量:約3500
・反応性シリコーンオイルB:
CH2=C(CH3)-COO-C3H6-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]64-OSi(CH3)2C4H9
数平均分子量:約5000
・反応性シリコーンオイルC:
CH2=C(CH3)-COO-C3H6-Si-[O-Si(CH3)3]3
数平均分子量:約420
・反応性シリコーンオイルD:
CH2=CH-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]44-OSi(CH3)2-CH=CH2
数平均分子量:約3450
・ソルベッソ(登録商標):ソルベッソ100J(エクソンモービル−ケミカル社製)
【0068】
【発明の効果】
本発明の不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体及びその組成物の硬化塗膜は、1液で且つ重合開始剤を必要とせず電子線により硬化し、優れた特性(長期における撥水撥油性、防汚性、繰り返しの汚染除去性、耐薬品性、耐候性等)を有するため、屋外用途(外壁、フィルム等)のような耐候性の要求される分野、内装用途(壁、床、家具等)のような防汚性の要求される分野等に好適である。
Claims (9)
- フルオロオレフィン、一般式(1)あるいは(2)で示される反応性シリコーン、及び水酸基含有不飽和単量体とを重合単位として含み構成される水酸基含有含フッ素共重合体[A]と、不飽和イソシアネート[B]との反応により生成される、不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a>を基体に塗布し、60〜90℃で塗膜表面を乾燥させ、酸素濃度300〜1000ppmの雰囲気下、加速電圧80〜250kV及び線量10〜150kGyの条件下に電子線を照射することにより硬化させ、塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法。
R1−[Si(CH3)2−O]n−Si(CH3)2−R2 (1)
(ここで、R1は炭素数1〜6のアルキル基あるいは−(CH2)r−OOC(CH3)C=CH2あるいは−(CH2)r−OOCHC=CH2あるいは−CH=CH2を示す。R2は−(CH2)r−OOC(CH3)C=CH2あるいは−(CH2)r−OOCHC=CH2あるいは−CH=CH2を示す。nは1〜420の整数、rは1〜6の整数を示す。)
R2−Si[OSi(CH3)3]3 (2)
(R2は上記定義の通り。) - 不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a>が、フルオロオレフィン15〜85モル%、一般式(1)あるいは(2)で示される反応性シリコーン0.001〜25モル%、及び水酸基含有不飽和単量体1〜50モル%とを重合単位として含み構成される水酸基含有含フッ素共重合体[A]と、不飽和イソシアネート[B]との反応により生成されるものである請求項1記載の塗膜形成方法。
- 反応性シリコーンが、次式(3)、(4)、(5)、(6)又は(7)で示される片末端型あるいは両末端型変性シリコーンであることを特徴とする請求項1又は2記載の塗膜形成方法。
CH2=C(CH3)-COO-C3H6-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]p-R3 (3)
(ここで、R3は炭素数1〜6のアルキル基を示す。pは1〜250の整数。)
CH2=CH-COO-C3H6-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]r-R4 (4)
(ここで、R4は炭素数1〜6のアルキル基を示す。rは1〜250の整数。)
R5-C3H6-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]q-C3H6-R5
(5)
(ここで、R5は−OOC(CH3)C=CH2あるいは−OOCHC=CH2を示す。qは1〜250の整数。)
CH2=C(CH3)-COO-C3H6-Si[O-Si(CH3)3]3 (6)
CH2=CH-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]t-R6 (7)
(ここで、R6は炭素数1〜6のアルキル基あるいは−CH=CH2を示す。tは1〜250の整数。) - 請求項1〜3の何れか1項記載の不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a>と反応性希釈剤<b>とを含む不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体組成物を基体に塗布し、60〜90℃で塗膜表面を乾燥させ、酸素濃度300〜1000ppmの雰囲気下、加速電圧80〜250kV及び線量10〜150kGyの条件下に電子線を照射することにより硬化させ、塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法。
- 請求項1〜3の何れか1項記載の不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a>と光硬化性(メタ)アクリレート樹脂<c>とを含む不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体組成物を基体に塗布し、60〜90℃で塗膜表面を乾燥させ、酸素濃度300〜1000ppmの雰囲気下、加速電圧80〜250kV及び線量10〜150kGyの条件下に電子線を照射することにより硬化させ、塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法。
- 請求項1〜3の何れか1項記載の不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体<a>と反応性希釈剤<b>と光硬化性(メタ)アクリレート樹脂<c>とを含む不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体組成物を基体に塗布し、60〜90℃で塗 膜表面を乾燥させ、酸素濃度300〜1000ppmの雰囲気下、加速電圧80〜250kV及び線量10〜150kGyの条件下に電子線を照射することにより硬化させ、塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法。
- 請求項1〜6の何れか1項記載の塗膜形成方法を基体上に複数回繰り返して塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法。
- 塗膜の厚みが0.0001〜0.5mmであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の塗膜形成方法。
- 請求項1〜6の何れか1項記載の塗膜形成方法により得られた塗膜。
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