JP2000313092A - 異形状人工大理石及び人工大理石の製造方法 - Google Patents
異形状人工大理石及び人工大理石の製造方法Info
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- JP2000313092A JP2000313092A JP11338508A JP33850899A JP2000313092A JP 2000313092 A JP2000313092 A JP 2000313092A JP 11338508 A JP11338508 A JP 11338508A JP 33850899 A JP33850899 A JP 33850899A JP 2000313092 A JP2000313092 A JP 2000313092A
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- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、軽量で且つ深みがある意匠を持
ち、裏面が透けず、成形後の表面処理が不要な人工大理
石を得ること、さらに凹凸面を有する異形状人工大理石
も容易に製作することを目的とする。 【解決手段】 樹脂シートを軟化させた後、真空成形し
て形成してなる表面層に、ウレタン変性ビニルエステル
樹脂材料と充填材からなるコンパウンドを吹きつけるこ
とによって基材層を形成し人工大理石を作成する。さら
に、基材層の裏面より着色された樹脂材料を塗布する。
ち、裏面が透けず、成形後の表面処理が不要な人工大理
石を得ること、さらに凹凸面を有する異形状人工大理石
も容易に製作することを目的とする。 【解決手段】 樹脂シートを軟化させた後、真空成形し
て形成してなる表面層に、ウレタン変性ビニルエステル
樹脂材料と充填材からなるコンパウンドを吹きつけるこ
とによって基材層を形成し人工大理石を作成する。さら
に、基材層の裏面より着色された樹脂材料を塗布する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテーブル、カウンタ
ー、浴室カウンターなどに用いられる人工大理石に関す
るものである。
ー、浴室カウンターなどに用いられる人工大理石に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のテーブル、カウンター、浴室カウ
ンターなどに用いられる人工大理石製品は、ゲルコート
樹脂からなる表面層と、不飽和ポリエステル樹脂、エポ
キシ樹脂、アクリル樹脂等よりなる基材樹脂層とから構
成されている。また、製作時に、成形用型の内表面に表
面層となるゲルコートを塗布し、その上から基材樹脂層
となる基材用樹脂と充填材とを混合させたものを流し込
み、または積層して製作していた。また、凹凸面を表面
に有する異形状の洗面カウンター等の人工大理石製品
は、異形状部材を別体成形し、天板部を異形状部材に合
せた部分を削除した箇所に異形状部材を取り付けて一体
とすることで製作していた。
ンターなどに用いられる人工大理石製品は、ゲルコート
樹脂からなる表面層と、不飽和ポリエステル樹脂、エポ
キシ樹脂、アクリル樹脂等よりなる基材樹脂層とから構
成されている。また、製作時に、成形用型の内表面に表
面層となるゲルコートを塗布し、その上から基材樹脂層
となる基材用樹脂と充填材とを混合させたものを流し込
み、または積層して製作していた。また、凹凸面を表面
に有する異形状の洗面カウンター等の人工大理石製品
は、異形状部材を別体成形し、天板部を異形状部材に合
せた部分を削除した箇所に異形状部材を取り付けて一体
とすることで製作していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の前記表面層と基
材樹脂層とからなる人工大理石製品は、非常に重量の重
いものであった。また、人工大理石製品が天板部のみか
らなる場合は問題ないが、天板部に洗面ボールやレリー
フ、石鹸置、食器置、灰皿、水栓台等の凹凸を有する異
形状人工大理石においては、製作時に異形状部材を別体
成形したり、天板部を異形状部材に合せて削除したり、
削除箇所に異形状部材を取り付けて一体とする等、成形
に非常に手間がかかると共に、取り付け面の境界線が目
立っていた。また、表面層にゲルコート樹脂等を用いる
ために、表面が引けて波肌状になったりするため、成形
後に磨き工程等の表面仕上げが必要となり手間がかかっ
ていた。
材樹脂層とからなる人工大理石製品は、非常に重量の重
いものであった。また、人工大理石製品が天板部のみか
らなる場合は問題ないが、天板部に洗面ボールやレリー
フ、石鹸置、食器置、灰皿、水栓台等の凹凸を有する異
形状人工大理石においては、製作時に異形状部材を別体
成形したり、天板部を異形状部材に合せて削除したり、
削除箇所に異形状部材を取り付けて一体とする等、成形
に非常に手間がかかると共に、取り付け面の境界線が目
立っていた。また、表面層にゲルコート樹脂等を用いる
ために、表面が引けて波肌状になったりするため、成形
後に磨き工程等の表面仕上げが必要となり手間がかかっ
ていた。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、軽量で、成形後に表面仕上げをして光沢を
出す必要が無く、ゲルコート樹脂等を用いずに深みの有
る意匠を持つを持つ人工大理石を得ることができ、さら
に凹凸面を有する異形状人工大理石も容易に製作できる
ことを目的とする。
れたもので、軽量で、成形後に表面仕上げをして光沢を
出す必要が無く、ゲルコート樹脂等を用いずに深みの有
る意匠を持つを持つ人工大理石を得ることができ、さら
に凹凸面を有する異形状人工大理石も容易に製作できる
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】異形状人工大理石は、ア
クリル樹脂からなる表面層と、アクリル変性ビニルエス
テル樹脂またはウレタン変性ビニルエステル樹脂からな
る基材層とで構成させる。また、前記表面層と基材層
と、基材層下面に形成された着色樹脂層とで構成させ
る。前記異形状人工大理石が、平板部に洗面ボールおよ
び/またはレリーフ、石鹸置、食器置、灰皿、水栓台等
の各凹凸部を一体形成させた洗面ボール一体形カウンタ
ーである。前記基材層は、アクリル変性ビニルエステル
樹脂またはウレタン変性ビニルエステル樹脂に骨材を混
合してなる。前記着色層は、ビニルエステル樹脂、ウレ
タン液状樹脂、ポリエステル樹脂中に無機顔料および/
または有機顔料を混入させたものを用いる。
クリル樹脂からなる表面層と、アクリル変性ビニルエス
テル樹脂またはウレタン変性ビニルエステル樹脂からな
る基材層とで構成させる。また、前記表面層と基材層
と、基材層下面に形成された着色樹脂層とで構成させ
る。前記異形状人工大理石が、平板部に洗面ボールおよ
び/またはレリーフ、石鹸置、食器置、灰皿、水栓台等
の各凹凸部を一体形成させた洗面ボール一体形カウンタ
ーである。前記基材層は、アクリル変性ビニルエステル
樹脂またはウレタン変性ビニルエステル樹脂に骨材を混
合してなる。前記着色層は、ビニルエステル樹脂、ウレ
タン液状樹脂、ポリエステル樹脂中に無機顔料および/
または有機顔料を混入させたものを用いる。
【0006】前記人工大理石の製造方法として、成形用
型の内表面に、アクリルシートをクランプさせたものを
加熱軟化させて表面層を形成した後、前記基材用樹脂と
充填材とを混合させたものを積層させて基材層を形成す
る。着色樹脂層は、前記基材層を形成した後、基材層の
上に着色用樹脂材料を積層させて形成させる。前記基材
樹脂層および着色樹脂層の積層方法は、スプレー塗布ま
たは充填による。前記表面層の形成方法は、人工大理石
成形用型の内表面にアクリルシートをクランプしたまま
加熱軟化させた後、前記人工大理石用型と前記アクリル
シートとの間を真空状態にして形成させる。
型の内表面に、アクリルシートをクランプさせたものを
加熱軟化させて表面層を形成した後、前記基材用樹脂と
充填材とを混合させたものを積層させて基材層を形成す
る。着色樹脂層は、前記基材層を形成した後、基材層の
上に着色用樹脂材料を積層させて形成させる。前記基材
樹脂層および着色樹脂層の積層方法は、スプレー塗布ま
たは充填による。前記表面層の形成方法は、人工大理石
成形用型の内表面にアクリルシートをクランプしたまま
加熱軟化させた後、前記人工大理石用型と前記アクリル
シートとの間を真空状態にして形成させる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施態様では、成形面に
相当する部分に貫通小孔を形成させた、天板部と天板部
に凹凸部を有する人工大理石の形状に沿って形成された
成形用型を用いる。この成形用型の成形面に、アクリル
樹脂からなる材料をクランプしたまま加熱軟化させ、成
形用型とシートの間にある空気を、成形用型に設けた貫
通小孔から真空ポンプで吸引して真空状態にする。これ
により、外気圧(1Kg/cm2)の圧力で、アクリル樹
脂層は、板形状の人工大理石または天板部と天板部に凹
凸部を有する異形状人工大理石の成形用型の形状に沿っ
て密着することになり、人工大理石の表面層は形成され
る。表面層の形成方法は、成形用型とシートの間を真空
状態とする方法であれば、貫通小孔から吸引することに
限定するものではない。また、アクリル樹脂層はゾル状
やシート状のものを使用してもよく、特に限定しない。
表面層は、厚み10〜2000ミクロンが好ましく、ま
た、樹脂材としてはメチルメタクリル樹脂を主成分とす
る樹脂が好ましい。厚みが1.0mm以下となると耐久
性が乏しくなり、成形性も困難である。20.0mm以
上になると柔軟性に乏しくなり、巻取って輸送すること
が困難となる。
相当する部分に貫通小孔を形成させた、天板部と天板部
に凹凸部を有する人工大理石の形状に沿って形成された
成形用型を用いる。この成形用型の成形面に、アクリル
樹脂からなる材料をクランプしたまま加熱軟化させ、成
形用型とシートの間にある空気を、成形用型に設けた貫
通小孔から真空ポンプで吸引して真空状態にする。これ
により、外気圧(1Kg/cm2)の圧力で、アクリル樹
脂層は、板形状の人工大理石または天板部と天板部に凹
凸部を有する異形状人工大理石の成形用型の形状に沿っ
て密着することになり、人工大理石の表面層は形成され
る。表面層の形成方法は、成形用型とシートの間を真空
状態とする方法であれば、貫通小孔から吸引することに
限定するものではない。また、アクリル樹脂層はゾル状
やシート状のものを使用してもよく、特に限定しない。
表面層は、厚み10〜2000ミクロンが好ましく、ま
た、樹脂材としてはメチルメタクリル樹脂を主成分とす
る樹脂が好ましい。厚みが1.0mm以下となると耐久
性が乏しくなり、成形性も困難である。20.0mm以
上になると柔軟性に乏しくなり、巻取って輸送すること
が困難となる。
【0008】表面層を形成後、表面層の上から、アクリ
ル変性ビニルエステル樹脂またはウレタン変性ビニルエ
ステル樹脂と充填材とからなる樹脂材料を、スプレー等
で吹きつけるかもしくは成形用型内に充填させること
で、基材層は形成される。アクリル変性ビニルエステル
樹脂またはウレタン変性ビニルエステル樹脂を用いるこ
とで柔軟性が確保でき、更にウレタン変性ビニルエステ
ル樹脂は、高温・高湿の適用箇所において黄変色を抑え
る効果がある。充填材は材料を限定しないが、無機質の
充填材の場合はシラン系表面処理を施したほうが好まし
い。充填材の平均粒径は、200〜500ミクロンのも
のを用いるのが好ましい。平均粒径が200ミクロン以
下となると人工大理石の柄を表現するのが難しくなり、
500ミクロン以上になるとスプレー等で吹き付けたり
成形用型内に充填するのが困難になる。
ル変性ビニルエステル樹脂またはウレタン変性ビニルエ
ステル樹脂と充填材とからなる樹脂材料を、スプレー等
で吹きつけるかもしくは成形用型内に充填させること
で、基材層は形成される。アクリル変性ビニルエステル
樹脂またはウレタン変性ビニルエステル樹脂を用いるこ
とで柔軟性が確保でき、更にウレタン変性ビニルエステ
ル樹脂は、高温・高湿の適用箇所において黄変色を抑え
る効果がある。充填材は材料を限定しないが、無機質の
充填材の場合はシラン系表面処理を施したほうが好まし
い。充填材の平均粒径は、200〜500ミクロンのも
のを用いるのが好ましい。平均粒径が200ミクロン以
下となると人工大理石の柄を表現するのが難しくなり、
500ミクロン以上になるとスプレー等で吹き付けたり
成形用型内に充填するのが困難になる。
【0009】基材層を形成後、基材層の上にさらに、着
色樹脂をスプレー等で塗布することで、着色層は形成さ
れる。着色層は、ビニルエステル樹脂、ウレタン液状樹
脂、ポリエステル樹脂等の樹脂材中に無機顔料および/
または有機顔料を混入したものである。着色層に用いる
樹脂材の種類は、基材層に用いる樹脂材と合わせた方
が、密着性が増すため好ましい。着色層を形成すること
によって、完成した人工大理石製品の透け防止ができ
る。本発明の実施態様では、人工大理石製品の厚みは、
1.0〜20.0mmの厚みのものを得ることができ
た。このようにして、アクリル樹脂からなる表面層と、
アクリル変性ビニルエステル樹脂またはウレタン変性ビ
ニルエステル樹脂からなる基材層とで構成される人工大
理石製品を得ることができ、得られた人工大理石製品
は、従来には得られなかった厚みが薄く、軽量で且つ表
面強度も高いものであった。また、深みがある意匠を持
つ人工大理石製品であった。また、このように簡単な作
業で、凹凸を有する異形状人工大理石の製造が可能とな
った。
色樹脂をスプレー等で塗布することで、着色層は形成さ
れる。着色層は、ビニルエステル樹脂、ウレタン液状樹
脂、ポリエステル樹脂等の樹脂材中に無機顔料および/
または有機顔料を混入したものである。着色層に用いる
樹脂材の種類は、基材層に用いる樹脂材と合わせた方
が、密着性が増すため好ましい。着色層を形成すること
によって、完成した人工大理石製品の透け防止ができ
る。本発明の実施態様では、人工大理石製品の厚みは、
1.0〜20.0mmの厚みのものを得ることができ
た。このようにして、アクリル樹脂からなる表面層と、
アクリル変性ビニルエステル樹脂またはウレタン変性ビ
ニルエステル樹脂からなる基材層とで構成される人工大
理石製品を得ることができ、得られた人工大理石製品
は、従来には得られなかった厚みが薄く、軽量で且つ表
面強度も高いものであった。また、深みがある意匠を持
つ人工大理石製品であった。また、このように簡単な作
業で、凹凸を有する異形状人工大理石の製造が可能とな
った。
【0010】本発明の実施例を図1から図4により説明
する。図1は、本発明の異形状人工大理石の一実施例で
ある、洗面ボール部11aと天板部11bとで構成され
た洗面ボール一体形カウンター11を示す。図2は、図
1の洗面ボール一体形カウンター11の一部断面を示す
図である。洗面ボール一体形カウンター11は、表面層
2と基材層3と着色層5で構成されている。洗面ボール
一体形カウンター11の全体の平均厚みを2.0mmと
し、表面層2の厚みを1000μmとし、着色層5の厚
みは0.2mmとした。
する。図1は、本発明の異形状人工大理石の一実施例で
ある、洗面ボール部11aと天板部11bとで構成され
た洗面ボール一体形カウンター11を示す。図2は、図
1の洗面ボール一体形カウンター11の一部断面を示す
図である。洗面ボール一体形カウンター11は、表面層
2と基材層3と着色層5で構成されている。洗面ボール
一体形カウンター11の全体の平均厚みを2.0mmと
し、表面層2の厚みを1000μmとし、着色層5の厚
みは0.2mmとした。
【0011】本実施例である洗面ボール一体形カウンタ
ー11の製造方法を、図3にしたがって説明する。図3
(a)は、表面層2を形成するアクリル樹脂を軟化させ
る工程を、図3(b)は表面層2の成形工程を、図3
(c)は成形された表面層2の脱型工程を示し、図3
(d)は基材層3の形成工程を示した洗面ボール一体形
カウンター11の一部断面拡大図であり、図3(e)は
着色層5の形成工程を示す洗面ボール一体形カウンター
11の一部断面拡大図である。
ー11の製造方法を、図3にしたがって説明する。図3
(a)は、表面層2を形成するアクリル樹脂を軟化させ
る工程を、図3(b)は表面層2の成形工程を、図3
(c)は成形された表面層2の脱型工程を示し、図3
(d)は基材層3の形成工程を示した洗面ボール一体形
カウンター11の一部断面拡大図であり、図3(e)は
着色層5の形成工程を示す洗面ボール一体形カウンター
11の一部断面拡大図である。
【0012】図3(a)に示す1aは加熱装置(ヒータ
ー)であり、1bはクランプ装置である。まず、厚み1
000ミクロンの透明アクリル樹脂板4をクランプ装置
1bでクランプさせたものを、加熱装置1aで上下方向
から加熱することにより、透明アクリル樹脂板4を軟化
させる。
ー)であり、1bはクランプ装置である。まず、厚み1
000ミクロンの透明アクリル樹脂板4をクランプ装置
1bでクランプさせたものを、加熱装置1aで上下方向
から加熱することにより、透明アクリル樹脂板4を軟化
させる。
【0013】図3(b)の1は成形用型であり、成形用
型1は、洗面ボール部1cを形成する婉曲部と、天板部
1dを形成する平板部とからなり、成形用型1の表面か
ら裏面にかけて貫通する小孔1eが形成されている。こ
の成形用型1は、洗面ボール部1aの開放部を上方にし
てセッティングされている。まず、成形用型1の上方
に、前記加熱装置1aにて軟化させた透明アクリル樹脂
板4を配設させ、成形用型1の下方に配設させた真空ポ
ンプ(図示しない)で、成形用型1に配設させた小孔1
eより、軟化した透明アクリル樹脂板4と成形用型1の
面上との間にある空気を吸引することで、軟化した透明
アクリル樹脂板4を成形用型1の面上に吸引密着させ
て、成形用型1の成形面形状に沿った表面層2を形成さ
せる。
型1は、洗面ボール部1cを形成する婉曲部と、天板部
1dを形成する平板部とからなり、成形用型1の表面か
ら裏面にかけて貫通する小孔1eが形成されている。こ
の成形用型1は、洗面ボール部1aの開放部を上方にし
てセッティングされている。まず、成形用型1の上方
に、前記加熱装置1aにて軟化させた透明アクリル樹脂
板4を配設させ、成形用型1の下方に配設させた真空ポ
ンプ(図示しない)で、成形用型1に配設させた小孔1
eより、軟化した透明アクリル樹脂板4と成形用型1の
面上との間にある空気を吸引することで、軟化した透明
アクリル樹脂板4を成形用型1の面上に吸引密着させ
て、成形用型1の成形面形状に沿った表面層2を形成さ
せる。
【0014】次に、図3(c)に示すように、成形され
た表面層2を成形用型1より脱型させて、表面層2の成
形面を上にさせた状態で、図3(d)の洗面ボール一体
形カウンター11の一部断面拡大図に示すように、表面
層2の上方から、透明のアクリル変性ビニルエステル樹
脂またはウレタン変性ビニルエステル樹脂が20〜35
重量部に対し、平均粒径200ミクロンの寒水石の表面
に、シラン系表面処理材、揮発剤、白色顔料で処理した
着色石からなる充填材7を65〜80重量部混合させた
樹脂材料6を、スプレーガン8にて、厚み1.8mmに
スプレー塗布して、この表面層2上の樹脂材料6を硬化
させて基材層3を形成する。
た表面層2を成形用型1より脱型させて、表面層2の成
形面を上にさせた状態で、図3(d)の洗面ボール一体
形カウンター11の一部断面拡大図に示すように、表面
層2の上方から、透明のアクリル変性ビニルエステル樹
脂またはウレタン変性ビニルエステル樹脂が20〜35
重量部に対し、平均粒径200ミクロンの寒水石の表面
に、シラン系表面処理材、揮発剤、白色顔料で処理した
着色石からなる充填材7を65〜80重量部混合させた
樹脂材料6を、スプレーガン8にて、厚み1.8mmに
スプレー塗布して、この表面層2上の樹脂材料6を硬化
させて基材層3を形成する。
【0015】この後、図3(e)の洗面ボール一体形カ
ウンター11の一部断面拡大図に示すように、基材層3
の上から、ビニルエステル樹脂に灰色の無機顔料を混入
させた着色樹脂材料を、別のスプレーガン8にて厚み
0.2mmにスプレー塗布した後、硬化させて着色層5
を形成させる。
ウンター11の一部断面拡大図に示すように、基材層3
の上から、ビニルエステル樹脂に灰色の無機顔料を混入
させた着色樹脂材料を、別のスプレーガン8にて厚み
0.2mmにスプレー塗布した後、硬化させて着色層5
を形成させる。
【0016】
【発明の効果】アクリル樹脂からなる表面層と、アクリ
ル変性ビニルエステル樹脂またはウレタン変性ビニルエ
ステル樹脂からなる基材層とで構成される人工大理石
は、従来には得られなかった厚みの薄い製品が形成で
き、軽量で且つ表面強度も高い。更に、多種の色彩およ
び模様を作成できると共に、深みがあり意匠性に富む異
形状人工大理石が得らる。また、表面層を形成するアク
リル樹脂を加熱させた後、真空密着させ、基材層を形成
するアクリル変性ビニルエステル樹脂またはウレタン変
性ビニルエステル樹脂を主成分とする樹脂材料を吹きつ
ける簡単な作業で、凹凸を有する異形状人工大理石が製
造可能となった。また、成形時の複雑な作業および成形
後の表面処理等の作業が不要となり、作業の簡略化が図
れた。
ル変性ビニルエステル樹脂またはウレタン変性ビニルエ
ステル樹脂からなる基材層とで構成される人工大理石
は、従来には得られなかった厚みの薄い製品が形成で
き、軽量で且つ表面強度も高い。更に、多種の色彩およ
び模様を作成できると共に、深みがあり意匠性に富む異
形状人工大理石が得らる。また、表面層を形成するアク
リル樹脂を加熱させた後、真空密着させ、基材層を形成
するアクリル変性ビニルエステル樹脂またはウレタン変
性ビニルエステル樹脂を主成分とする樹脂材料を吹きつ
ける簡単な作業で、凹凸を有する異形状人工大理石が製
造可能となった。また、成形時の複雑な作業および成形
後の表面処理等の作業が不要となり、作業の簡略化が図
れた。
【図1】本発明の一実施例を示す異形状人工大理石であ
る洗面ボール一体形カウンターを示す図。
る洗面ボール一体形カウンターを示す図。
【図2】本発明の一実施例である洗面ボール一体形カウ
ンターの断面の一部を示す図。
ンターの断面の一部を示す図。
【図3】本発明の一実施例である洗面ボール一体形カウ
ンターの製造工程を示す図。
ンターの製造工程を示す図。
1:成形用型 2:表面層 3:基材層 4:透明アクリル樹脂板 5:着色層 6:樹脂材料 7:充填材 8:スプレーガン 11:洗面ボール一体形カウンター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01C AK21B AK21C AK25A AK25B AK41C AK51B AK51C AL06B BA03 BA07 CA13C CA23A CA24B EH46C EJ241 EJ421 GB90 JL00 JL03 JL10C 4F208 AA18 AA21 AA31 AA42 AB12 AB21 AG03 AG07 AH49 MA01 MB01 MB22 MC01 MG04 MG25 MH27 MW37
Claims (9)
- 【請求項1】 アクリル樹脂からなる表面層と、アクリ
ル変性ビニルエステル樹脂またはウレタン変性ビニルエ
ステル樹脂からなる基材層とで構成されることを特徴と
する異形状人工大理石。 - 【請求項2】 アクリル樹脂からなる表面層と、アクリ
ル変性ビニルエステル樹脂またはウレタン変性ビニルエ
ステル樹脂からなる基材層と、前記基材層下面に形成さ
れた着色樹脂層とで構成されることを特徴とする異形状
人工大理石。 - 【請求項3】 前記異形状人工大理石が、平板部に洗面
ボールおよび/またはレリーフ、石鹸置、食器置、灰
皿、水栓台等の各凹凸部を一体形成させた洗面ボール一
体形カウンターであることを特徴とする請求項1または
請求項2のいずれかに記載の異形状人工大理石。 - 【請求項4】 前記基材層のアクリル変性ビニルエステ
ル樹脂またはウレタン変性ビニルエステル樹脂に骨材を
混合してなることを特徴とする請求項1から請求項3の
いずれかに記載の異形状人工大理石。 - 【請求項5】 前記着色層は、ビニルエステル樹脂、ウ
レタン液状樹脂、ポリエステル樹脂中に無機顔料および
/または有機顔料を混入したことを特徴とする請求項2
から請求項4のいずれかに記載の異形状人工大理石。 - 【請求項6】 アクリルシートをクランプさせたものを
加熱軟化させた後、軟化したアクリルシートを人工大理
石用型の上に配設させ、前記人工大理石用型と前記アク
リルシートとの間を真空状態にすることにより、前記人
工大理石用型内表面に表面層を形成した後、前記基材用
樹脂と充填材とを混合させたものを積層させて基材層を
形成することを特徴とする人工大理石の製造方法。 - 【請求項7】 アクリルシートをクランプさせたものを
加熱軟化させた後、軟化したアクリルシートを人工大理
石用型の上に配設させ、前記人工大理石用型と前記アク
リルシートとの間を真空状態にすることにより、前記人
工大理石用型内表面に表面層を形成した後、その上に前
記基材用樹脂と充填材とを混合させたものを積層させて
基材層を形成し、その上に着色用樹脂材料を積層させて
着色層を形成させることを特徴とする人工大理石の製造
方法。 - 【請求項8】 前記人工大理石用型は、請求項1から請
求項5のいずれかに記載の異形状人工大理石製造用型で
あることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の
人工大理石の製造方法。 - 【請求項9】 前記基材樹脂層および着色樹脂層の積層
方法は、スプレー塗布または充填によることを特徴とす
る請求項6から請求項8のいずれかに記載の人工大理石
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11338508A JP2000313092A (ja) | 1999-03-04 | 1999-11-29 | 異形状人工大理石及び人工大理石の製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11-57681 | 1999-03-04 | ||
JP5768199 | 1999-03-04 | ||
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012159646A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-23 | Dainippon Printing Co Ltd | 透過型曲面スクリーンの製造方法、及び表示装置の製造方法 |
JP2015202572A (ja) * | 2014-04-10 | 2015-11-16 | 幸政 西田 | 水回り用部材の製造方法 |
-
1999
- 1999-11-29 JP JP11338508A patent/JP2000313092A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012159646A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-23 | Dainippon Printing Co Ltd | 透過型曲面スクリーンの製造方法、及び表示装置の製造方法 |
JP2015202572A (ja) * | 2014-04-10 | 2015-11-16 | 幸政 西田 | 水回り用部材の製造方法 |
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