JP2885009B2 - 色調を有する成形品及びその製造方法 - Google Patents

色調を有する成形品及びその製造方法

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JP2885009B2
JP2885009B2 JP5205065A JP20506593A JP2885009B2 JP 2885009 B2 JP2885009 B2 JP 2885009B2 JP 5205065 A JP5205065 A JP 5205065A JP 20506593 A JP20506593 A JP 20506593A JP 2885009 B2 JP2885009 B2 JP 2885009B2
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進三 平尾
耕太郎 林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、色調を有する成形品及
びその製造方法に関し、特に耐クラック性に優れ、装飾
性を高めた人工大理石等の色調を有する成形品及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅等の内外装やその付帯設備の
高級化、ファッション化に伴い、人工大理石等の色調を
有する成形品が装飾性向上あるいは美観性向上等の目的
から各種用途で幅広く使用されている。人工大理石成形
品は、キッチンカウンター等の厨房機器や、洗面化粧
台、浴槽または浴室ユニット等の住設機器、あるいは床
面や壁材等の内装材として用いられており、大理石模様
や色調を有するもの等がある。
【0003】色調を有する成形体の最も簡易な製造方法
として、以下のものが知られている。すなわち、予め各
色の人工大理石片を別工程で製造しておき、これを例え
ば繊維強化プラスチック材料上に市松模様に並べて一体
化することにより得るものである。ところが、この方法
では各片の位置合わせが非常に難く、また手作業による
ため生産効率が低い。さらに、各片間に隙間が生じ易い
ため製品としての美観性が悪く、経時により接着面が剥
離する危険性も高い。
【0004】また、この種の人工大理石成形体として、
図7及び図8に示す層構成のものが知られている。これ
らは、次のような方法により製造されていた。
【0005】すなわち、図7に示すものは、成形型の所
定部分(斜面部及び底面部を除く部分)に予めマスキン
グ材を貼着しておき、成形面に透明ゲルコート樹脂材料
を塗布し硬化させて透明ゲルコート樹脂層(21)と
し、この後、前記透明ゲルコート樹脂層(21)上に少
量の着色剤を添加した樹脂成形材料を注ぎ込んで硬化さ
せて樹脂成形物層(22)とし、マスキング材を成形面
から剥離する。次いで、成形面の全面に前記樹脂成形物
層と異なる色調を有する不透明着色ゲルコート樹脂材料
(23)を塗布し、さらに全面に強化用繊維を積層し、
この強化用繊維に不飽和ポリエステル系樹脂を塗布・含
浸し硬化させて繊維強化プラスチック層(以下、「FR
P層」という)(24)を形成し、脱型することにより
人工大理石成形品を得るものである。
【0006】また、図8に示すものは、成形型の全面に
透明ゲルコート樹脂材料を塗布し硬化させて透明ゲルコ
ート樹脂層(21)とし、成形面の所定部分(斜面部及
び底面部を除く部分)にマスキング材を貼着し、この
後、少量の着色剤を添加した樹脂成形材料を注ぎ込んで
硬化させて樹脂成形物層(22)とし、マスキング材を
剥離する。次いで、全面にFRP層(24)を積層し硬
化させ、脱型することにより人工大理石成形品を得るも
のである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図7の人工大理石成形
品においては、最外層に透明ゲルコート樹脂層(21)
と不透明着色ゲルコート樹脂層(23)との境界部分
(25)が存在する。このため、長期使用により前記境
界部分(25)から亀裂(クラック)が発生し易く、耐
衝撃性や耐摩耗性に劣る。
【0008】これに対し、図8の人工大理石成形品で
は、最外層として透明ゲルコート樹脂層(21)のみで
形成され境界部分が存在しないため、表面性能の点で図
7の成形品より優れている。しかし、一般的に強化用繊
維を硬化させる工程においては、樹脂中に気泡が発生し
易く、これを完全に脱泡した状態で硬化させることは難
しい。図8の成形体は、FRP層(24)上に最外層と
して透明ゲルコート樹脂層(22)が積層された構成で
あり、外部からFRP層(24)中の気泡が直接見える
ことがあり美観性が非常に悪い。
【0009】本発明は、かかる従来技術の問題点を解決
するためになされたものであって、表面色調が良好でデ
ザイン性に優れており、しかも簡単にかつ安価に製造で
きる色調を有する成形品及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するためのための手段】すなわち本発明
は、以下のような構成である。
【0011】また本発明は、樹脂成形物層と、該樹脂成
形物層上の一部分に形成された透明ゲルコート樹脂層
と、該樹脂成形物層と異なる色調を有し、該樹脂成形物
層上及び該透明ゲルコート樹脂層上の一部分に連続して
形成された不透明着色ゲルコート樹脂層からなることを
特徴とする色調を有する成形品である。
【0012】また本発明は、FRP層上の一部分に形成
された樹脂成形物層と、該FRP層上の該樹脂成形物層
以外の部分に形成され、該樹脂成形物層と異なる色調を
有する不透明着色ゲルコート樹脂層と、該樹脂成形物層
上及び該不透明着色ゲルコート樹脂層上に形成された透
明ゲルコート樹脂層からなることを特徴とする色調を有
する成形品である。
【0013】さらに本発明は、FRP層上の一部分に形
成された樹脂成形物層と、該FRP層上及び該FRP層
上の一部分に連続して形成された透明ゲルコート樹脂層
と、該樹脂成形物層と異なる色調を有し、該FRP層上
及び該透明ゲルコート樹脂層上の一部分に連続して形成
された不透明着色ゲルコート樹脂層からなることを特徴
とする色調を有する成形品である。
【0014】なお、本発明においては、前記樹脂成形物
層が凹凸形状を有することが好ましい。そして、本発明
は、凹凸形状を有する樹脂成形物層と、該樹脂成形物層
上の凹部に形成され、該樹脂成形物層と異なる色調を有
する不透明着色ゲルコート樹脂層と、該不透明着色ゲル
コート樹脂層上及び該樹脂成形物層上に形成された透明
ゲルコート樹脂層からなることを特徴とする色調を有す
る成形品である。
【0015】また、本発明の第1の製造方法は、部分的
に凹部を有する成形型の成形面の全面に透明ゲルコート
樹脂材料を塗布し、該透明ゲルコート樹脂材料を自然硬
化または加熱硬化させて透明ゲルコート樹脂層とし、次
いで、(a)該凹部と該凹部以外との境界部分にマスキ
ング材を被着し、該凹部以外の部分に不透明着色ゲルコ
ート樹脂材料を塗布して該マスキング材を剥離する、ま
たは、(b)該凹部にマスキング材を被着し、不透明着
色ゲルコート樹脂材料を塗布して該マスキング材を剥離
するいずれか一方であって、この後該不透明着色ゲルコ
ート樹脂材料を硬化させて不透明着色ゲルコート樹脂層
とし、さらに、該成形面のうち少なくとも該透明ゲルコ
ート樹脂層が形成された凹部に該不透明着色ゲルコート
樹脂層と異なる色調を有する樹脂成形材料を流し込んで
該凹部を埋設し、この後該樹脂成形材料を自然硬化また
は加熱硬化させて樹脂成形物層とし、必要に応じてさら
に該樹脂成形物層上、または該樹脂成形物層上及び不透
明着色ゲルコート樹脂層上に繊維強化プラスチック材料
を積層硬化させた後、脱型することにより達成される。
【0016】さらに本発明の第2の製造方法は、部分的
に凹部を有する成形型の、(a)該凹部と該凹部以外と
の境界部分にマスキング材を被着し、該凹部以外の部分
に不透明着色ゲルコート樹脂材料を塗布して該マスキン
グ材を剥離する、または、(b)該凹部にマスキング材
を被着し、不透明着色ゲルコート樹脂材料を塗布して該
マスキング材を剥離するいずれか一方であって、この後
該不透明着色ゲルコート樹脂材料を硬化させ不透明着色
ゲルコート樹脂層とし、次いで、一部分が該不透明着色
ゲルコート樹脂層と重なるように該凹部に透明ゲルコー
ト樹脂材料を塗布し、この後該透明ゲルコート樹脂材料
を自然硬化または加熱硬化させて透明ゲルコート樹脂層
とし、さらに、該成形面のうち少なくとも該透明ゲルコ
ート樹脂層上に該不透明着色ゲルコート樹脂層と異なる
色調を有する樹脂成形材料を流し込んで該凹部を埋設
し、この後該樹脂成形材料を自然硬化または加熱硬化さ
せて樹脂成形物層とし、必要に応じてさらに該樹脂成形
物層上、または該樹脂成形物層上及び不透明着色ゲルコ
ート樹脂層上に繊維強化プラスチック材料を積層硬化さ
せた後、脱型することにより達成される。
【0017】
【作用】本発明は、上述の構成よりなり、また上述の工
程により製造されるものであるから、簡単にかつ安価に
製造することが可能であるにもかかわらず、美麗で透明
感及び深み感に優れ、クラックが皆無の色調を有する成
形品を得ることができる。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1ないし図4は、それぞれ本発明によ
り作製された色調を有する成形品の要部断面図である。
【0019】図1ないし図4において、(2)はガラス
繊維にポリエステル樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹
脂を含浸させて加熱硬化させたFRP層である。(3)
は樹脂成形物層であり、熱硬化性のエポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等に水酸化アルミニ
ウム、炭酸カルシウム、粉末シリカ、ガラス粉等の充填
材及び着色剤等を添加したものである。(4)は不透明
着色ゲルコート樹脂層であり、透明な熱硬化性不飽和ポ
リエステル樹脂からなり、任意の色調を与えるための顔
料、揺変剤等の添加物を加えたものである。さらに、
(5)は透明ゲルコート樹脂層であり、前記不透明着色
ゲルコート樹脂層(4)と同様に透明な熱硬化性不飽和
ポリエステル樹脂からなり、必要により揺変剤や紫外線
吸収剤を添加したものである。
【0020】次に、本発明の製造方法について説明す
る。図5は、本発明の第1の製造方法における製造工程
を示す一部断面図である。
【0021】まず、一部分に色調を有する成形品の注型
のための凹部(12)を有するFRP製またはステンレ
ス製の成形型(11)を準備し、この成形型(11)表
面の全面に透明ゲルコート樹脂材料を刷毛塗りまたはス
プレーガンによる吹き付け等の方法により塗布する。そ
して、前記透明ゲルコート樹脂材料を40〜50℃の雰
囲気中で1時間程度加熱処理して完全に硬化させ、透明
ゲルコート樹脂層(5)を形成させる(図5a)。な
お、塗布される前記透明ゲルコート樹脂材料は、硬化後
の厚さで0.25〜0.5mmの範囲が好ましい。
【0022】次に、前記透明ゲルコート樹脂層(5)の
形成されている凹部(12)に、マスキング材(14)
をセッティングする(同図b)。前記マスキング材(1
4)としては、シリコーン製シートあるいは粘着テープ
等を用いることができる。
【0023】また、前記マスキング材(14)の形状と
しては、凹部(12)の全体に被着されるものの他、凹
部(12)とそれ以外の部分との境界部分(13)にの
み被着されるものであってもよい。
【0024】次に、前記透明ゲルコート樹脂層上に不透
明着色ゲルコート樹脂材料を刷毛塗りまたはスプレーガ
ンによる吹き付け等の方法により塗布する。ここで、前
記マスキング材(14)を凹部(12)とそれ以外の部
分との境界部分(13)のみに被着した場合は、不透明
着色ゲルコート樹脂材料を前記凹部(12)以外の部分
に塗布し、前記マスキング材(12)を凹部(12)全
体に被着した場合は、不透明着色ゲルコート樹脂材料を
少なくとも前記凹部(12)以外の部分に塗布する。な
お、本製造工程においては、前記境界部分(13)のみ
に被着されるものを採用している。
【0025】そして、前記不透明着色ゲルコート樹脂材
料の流動性が失われた時点で、前記マスキング材(1
4)を剥離する(同図c)。この後、前記不透明着色ゲ
ルコート樹脂材料を40〜50℃の雰囲気中で加熱処理
して硬化させ、不透明着色ゲルコート樹脂層(4)を形
成させる。なお、塗布される前記不透明着色ゲルコート
樹脂材料は、硬化後の厚さで0.25〜0.5mmの範
囲が好ましい。
【0026】次に、前記成形面に樹脂成形材料を注型す
る。この樹脂成形材料は、前記不透明ゲルコート樹脂材
料とは異なる色調を有している。前記樹脂成形材料は、
図1のように不透明着色ゲルコート樹脂層(4)上及び
透明ゲルコート樹脂層(5)上を含む成形面の全面に流
し込み注型されることに限定されず、図2のように透明
ゲルコート樹脂層(5)上(すなわち、成形面の凹部
(12))のみに流し込み注型されるものであっても差
し支えない。つまり、樹脂成形材料により、少なくとも
凹部(12)が埋設されればよい。この後、樹脂成形材
料を40〜60℃の雰囲気中で2〜3時間加熱処理して
完全に硬化させ、樹脂成形物層(3)を形成させる(同
図d)。
【0027】次に、前記樹脂成形物層(3)上に強化用
繊維を積層し、この強化用繊維上にポリエステル系樹脂
を塗布し、ローラー等を用いてポリエステル系樹脂を強
化用繊維中に含浸させる。さらに、強化用繊維を40〜
60℃の雰囲気中で1〜2時間放置または加熱処理して
完全に硬化させ、厚さ1〜3mm程度のFRP層(2)
を得る(同図e)。なお、FRP層(2)は必須の層で
はないが、他の層を補強する必要がある場合に形成する
ことができる。
【0028】この後、成形型(11)を脱型してバリ取
り等の仕上げ加工を行うことにより、製品としての色調
を有する成形品(1)を得る。このようにして製造され
た色調を有する成形品(1)の表面からは、透明ゲルコ
ート樹脂層(5)を通して樹脂成形物層(3)と不透明
着色ゲルコート樹脂層(4)の2トーンが見える。
【0029】次に、本発明の第2の製造方法について説
明する。図6は、第2の製造方法における製造工程を示
す一部断面図である。
【0030】まず、第1の製造方法の場合と同様に、一
部分に色調を有する成形品の注型のための凹部(12)
を有するFRP製またはステンレス製の成形型(11)
を準備し、前記凹部(12)に、マスキング材(14)
をセッティングする(図6a)。
【0031】前記マスキング材(14)の形状は、第1
の製造方法の場合と同様に、凹部(12)とそれ以外の
部分との境界部分(13)のみに被着されるもの、また
は凹部(12)全体に被着されるもののいずれも適用可
能であるが、本製造工程では、前記凹部(12)全体に
被着されるものを採用している。
【0032】次に、前記マスキング材(14)をセッテ
ィングした成形面に不透明着色ゲルコート樹脂材料を刷
毛塗りまたはスプレーガンによる吹き付け等の方法によ
り塗布する。そして、前記不透明着色ゲルコート樹脂材
料の流動性が失われた時点で、前記マスキング材(1
4)を剥離する(同図b)。
【0033】この後、前記不透明着色ゲルコート樹脂材
料を40〜50℃の雰囲気中で加熱処理して硬化させ、
不透明着色ゲルコート樹脂層(4)を形成させる。塗布
される前記不透明着色ゲルコート樹脂材料は、硬化後の
厚さで0.25〜0.5mmの範囲が好ましい。
【0034】次に、前記成形型(11)の凹部(12)
に透明ゲルコート樹脂材料を刷毛塗りまたはスプレーガ
ンによる吹き付け等の方法により塗布する。この場合、
透明ゲルコート樹脂材料の端部(5’)が不透明着色ゲ
ルコート樹脂層(4)と重なるように塗布する。そし
て、この透明ゲルコート樹脂材料を40〜50℃の雰囲
気中で1時間程度加熱処理して完全に硬化させ、透明ゲ
ルコート樹脂層(5)を形成させる(同図c)。なお、
塗布される透明ゲルコート樹脂材料は、硬化後の厚さで
0.25〜0.5mmの範囲が好ましい。
【0035】次に、前記成形面に樹脂成形材料を注型す
る。この樹脂成形材料は、前記不透明ゲルコート樹脂材
料とは異なる色調を有している。この樹脂成形材料は、
図3のように不透明着色ゲルコート樹脂層(4)上及び
透明ゲルコート樹脂層(5)上を含む成形面の全面に流
し込み注型されることに限定されず、図4のように透明
ゲルコート樹脂層(5)上(すなわち、成形面の凹部
(12))のみに流し込み注型されるものであっても差
し支えない。つまり、樹脂成形材料により、少なくとも
凹部(12)が埋設されればよい。この後、樹脂成形材
料を40〜60℃の雰囲気中で2〜3時間加熱処理して
完全に硬化させ、樹脂成形物層(3)を形成させる(同
図d)。
【0036】次に、前記樹脂成形物層(3)上に強化用
繊維を積層し、強化用繊維上にポリエステル系樹脂を塗
布し、ローラー等を用いてポリエステル系樹脂を強化用
繊維中に含浸させる。さらに、前記強化用繊維を40〜
60℃の雰囲気中で1〜2時間加熱処理して完全に硬化
させ、厚さ1〜3mm程度のFRP層(2)を得る(同
図e)。なお、FRP層(2)は必要に応じて形成すれ
ばよい。
【0037】この後、成形型(11)を脱型してバリ取
り等の仕上げ加工を行うことにより、色調を有する成形
品(1)を得る。このようにして製造された色調を有す
る成形品(1)の表面からは、透明ゲルコート樹脂層
(5)を通して樹脂成形物層(3)と不透明着色ゲルコ
ート樹脂層(4)の2トーンが見える。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の第1の製
造方法により得られた色調を有する成形品は、表面層が
全て透明ゲルコート樹脂による単一層で被覆されてお
り、また第2の製造方法により得られた色調を有する成
形品は、表面層が不透明着色ゲルコート樹脂層と透明ゲ
ルコート樹脂層で被覆され、しかも前記両層の端部近傍
が相互が重なって形成されているため、いずれも従来技
術に比して色調及び製品表面が美麗で透明感及び深み感
に優れ、しかも長期使用に耐え、経時による亀裂(クラ
ック)の発生がなく表面性能に優れている。また、FR
P層中に気泡が残留したとしても、本発明による製品は
FRP層が表面側から見えない構造であるため、デザイ
ン性に優れ美観を損ねることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の製造方法による成形品を示す要
部断面図
【図2】図1の別実施例を示す要部断面図
【図3】本発明の第2の製造方法による成形品を示す要
部断面図
【図4】図3の別実施例を示す要部断面図
【図5】(a)〜(e)は、第1の製造方法における製
造工程を説明する一部断面図
【図6】(a)〜(e)は、第2の製造方法における製
造工程を説明する一部断面図
【図7】従来の成形品を示す要部断面図
【図8】従来の成形品を示す要部断面図
【符号の説明】
1 成形品 2 FRP層 3 樹脂成形物層 4 不透明着色ゲルコート樹脂層 5 透明ゲルコート樹脂層 11 成形型 12 凹部 13 境界部分 14 マスキング材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 41/00 - 41/52

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成形物層と、該樹脂成形物層上の一
    部分に形成された透明ゲルコート樹脂層と、該樹脂成形
    物層上及び該透明ゲルコート樹脂層上の一部分に連続し
    て形成され、該樹脂成形物層と異なる色調を有する不透
    明着色ゲルコート樹脂層からなることを特徴とする色調
    を有する成形品。
  2. 【請求項2】 繊維強化プラスチック層上の一部分に形
    成された樹脂成形物層と、該繊維強化プラスチック層上
    の該樹脂成形物層以外の部分に形成され、該樹脂成形物
    層と異なる色調を有する不透明着色ゲルコート樹脂層
    と、該樹脂成形物層上及び該不透明着色ゲルコート樹脂
    層上に形成された透明ゲルコート樹脂層からなることを
    特徴とする色調を有する成形品。
  3. 【請求項3】 繊維強化プラスチック層上の一部分に形
    成された樹脂成形物層と、該樹脂成形物層上及び該繊維
    強化プラスチック層上の一部分に連続して形成された透
    明ゲルコート樹脂層と、該繊維強化プラスチック層上及
    び該透明ゲルコート樹脂層上の一部分に連続して形成さ
    れ、該樹脂成形物層と異なる色調を有する不透明着色ゲ
    ルコート樹脂層からなることを特徴とする色調を有する
    成形品。
  4. 【請求項4】 前記樹脂成形物層の下層として繊維強化
    プラスチック層が形成されてなる請求項に記載の色調
    を有する成形品。
  5. 【請求項5】 前記樹脂成形物層が凹凸形状を有する請
    求項1ないしのいずれかに記載の色調を有する成形
    品。
  6. 【請求項6】 凹凸形状を有する樹脂成形物層と、該樹
    脂成形物層上の凹部に形成され、該樹脂成形物層と異な
    る色調を有する不透明着色ゲルコート樹脂層と、該不透
    明着色ゲルコート樹脂層上及び該樹脂成形物層上に形成
    された透明ゲルコート樹脂層からなることを特徴とする
    色調を有する成形品。
  7. 【請求項7】 部分的に凹部を有する成形型の成形面の
    全面に透明ゲルコート樹脂材料を塗布し、該透明ゲルコ
    ート樹脂材料を自然硬化または加熱硬化させて透明ゲル
    コート樹脂層とし、 次いで、(a)該凹部と該凹部以外との境界部分にマス
    キング材を被着し、該凹部以外の部分に不透明着色ゲル
    コート樹脂材料を塗布して該マスキング材を剥離する
    または、(b)該凹部にマスキング材を被着し、不透明
    着色ゲルコート樹脂材料を塗布して該マスキング材を剥
    するいずれか一方であって、この後該不透明着色ゲル
    コート樹脂材料を硬化させて不透明着色ゲルコート樹脂
    層とし、 さらに、該成形面のうち少なくとも該透明ゲルコート樹
    脂層が形成された凹部に該不透明着色ゲルコート樹脂層
    と異なる色調を有する樹脂成形材料を流し込んで該凹部
    を埋設し、この後該樹脂成形材料を自然硬化または加熱
    硬化させて樹脂成形物層とし、 必要に応じてさらに該樹脂成形物層上、または該樹脂成
    形物層上及び不透明着色ゲルコート樹脂層上に繊維強化
    プラスチック材料を積層硬化させた後、脱型することを
    特徴とする色調を有する成形品の製造方法。
  8. 【請求項8】 部分的に凹部を有する成形型の、(a)
    該凹部と該凹部以外との境界部分にマスキング材を被着
    し、該凹部以外の部分に不透明着色ゲルコート樹脂材料
    を塗布して該マスキング材を剥離する、または、(b)
    該凹部にマスキング材を被着し、不透明着色ゲルコート
    樹脂材料を塗布して該マスキング材を剥離するいずれか
    一方であって、この後該不透明着色ゲルコート樹脂材料
    を硬化させ不透明着色ゲルコート樹脂層とし、 次いで、一部分が該不透明着色ゲルコート樹脂層と重な
    るように該凹部に透明ゲルコート樹脂材料を塗布し、こ
    の後該透明ゲルコート樹脂材料を自然硬化または加熱硬
    化させて透明ゲルコート樹脂層とし、 さらに、該成形面のうち少なくとも該透明ゲルコート樹
    脂層上に該不透明着色ゲルコート樹脂層と異なる色調を
    有する樹脂成形材料を流し込んで該凹部を埋設し、この
    後該樹脂成形材料を自然硬化または加熱硬化させて樹脂
    成形物層とし、 必要に応じてさらに該樹脂成形物層上、または該樹脂成
    形物層上及び該不透明着色ゲルコート樹脂層上に繊維強
    化プラスチック材料を積層硬化させた後、脱型すること
    を特徴とする色調を有する成形品の製造方法。
JP5205065A 1993-08-19 1993-08-19 色調を有する成形品及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2885009B2 (ja)

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