JP2000309654A - イオン性膜、その製造方法、該イオン性膜の使用方法及び該イオン性膜を備えた装置 - Google Patents

イオン性膜、その製造方法、該イオン性膜の使用方法及び該イオン性膜を備えた装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製膜時及びハンドリング時にピンホールやひ
び割れが生じ難く、更に膜厚が均一で且つ十分な強度を
有するイオン性膜等の提供。 【解決手段】 カチオン性重合体成分及び/又はアニオ
ン性重合体成分とマトリックス成分とからなるイオン性
膜形成成分と、織布状支持体とから一体に形成されたイ
オン性膜において、上記各イオン性重合体成分は平均粒
子径が0.01〜10μmの範囲の粒状重合体であり、
織布状支持体が網目構造を有することを特徴とする織布
状支持体で強化されたイオン性膜等。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解質を透過する
織布状支持体で強化されたイオン性膜、その製造方法、
該イオン性膜の使用方法及び該イオン性膜を備えた装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】カチオン性重合体成分又はアニオン性重
合体成分を有するカチオン性膜又はアニオン性膜(以下
単独イオン性膜と称することがある)、及びカチオン性
重合成分とアニオン性重合体成分とが膜の厚さ方向に対
して実質的に電気的に(イオン的に)連続している荷電
モザイク膜は従来より公知である。単独イオン性膜は、
対イオンは吸着或いは透過できるが、副イオンは反発す
るという機能を有し、荷電モザイク膜は、低分子量の電
解質は透析できるが、非電解質は透析しないか、或いは
透析速度が非常に遅いという機能を有している。
【0003】上記単独イオン性膜及び荷電モザイク膜の
製造方法としては、(1)単独イオン性膜については、
イオン交換樹脂の微粉末と、マトリックスを形成する
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂とを均
一に混練及び加熱成形する方法、ポリエチレン、ポリ
塩化ビニル等のフィルムにトリエチルアミンやクロロス
ルホン酸等を直接反応させて、フィルムにイオン性基を
導入する方法、或いは、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のフィルムに(メタ)アクリル酸をグラフト重合す
るか、又はスチレンやビニルピリジンをグラフト重合し
た膜を、それぞれスルホン化或いは第四級化してイオン
性基を導入する方法が提案されている。 (2)荷電モザイク膜については、ブロック共重合体を
使用する方法が提案されている。
【0004】上記の(1)のの粒子径が粗いイオン交
換樹脂を使用する方法は、製造方法は容易ではあるが、
粒子の比表面積が小さいため、固定できるイオンの濃度
を大きくすることが困難であり、又、(1)のの化学
反応処理によりイオン性基をフィルムに導入する方法は
製造方法が煩雑である。一方、(2)のブロック共重合
体を使用する方法は、その製造方法自体が非常に難し
い。これらの方法に対して、カチオン性及び/又はアニ
オン性成分を重合体微粒子の形で使用する方法は、単独
イオン性膜及び荷電モザイク膜の製造が非常に容易であ
るという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の重合体微粒子を
用いる方法において、重合体微粒子として微小球体を使
用してイオン性膜を製造すると、微小球体の持っている
集積性及び等方性から比較的容易にイオン性膜を製造す
ることができる。しかしながら、この方法では膜の構成
成分がイオン性重合体であるために、形成される膜が製
膜乾燥時に収縮したり、脆弱な膜になり易く、大面積の
膜の製造には問題があった。
【0006】上記の問題を改良する方法として、特開平
10−87855号公報には、荷電モザイク膜のマトリ
ックス成分として可撓性重合体成分を使用する方法が提
案されている。この方法により、大面積の荷電モザイク
膜の製造は容易になったが、製膜に長時間を要し、更に
は均一な膜厚を有する薄膜の製造が困難であった。この
問題を改良する方法として、特願平10−232732
号明細書及び特願平10−237708号明細書におい
て、イオン性重合体成分を、マトリックス成分であるポ
リスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂等の樹脂の有機溶剤溶液に分散させてなる組成
物を用いて製膜する方法、及び織布や不織布等の支持体
を併用する方法が提案されている。この方法により、製
膜時間が短縮され、膜厚が均一で且つ薄膜でハンドリン
グが容易なイオン性膜が得られるようになった。
【0007】しかし、織布や不織布等の支持体を併用し
て作製したイオン性膜を、実用的な装置への組み込みに
適した平膜状、スパイラル状、ひだ折り状、円筒状又は
中空細管状等の形状に加工する際、支持体の目開きの大
小や不均一性から生ずる膜のピンホールやひび割れ、又
は支持体の開口部に形成される膜の膜厚の不均一性から
生ずる電解質の透過性能が低下するという問題があり、
その解決が要望されている。従って、本発明の目的は、
製膜時及びハンドリング時にピンホールやひび割れが生
じ難く、更に支持体の開口部に形成される膜の膜厚が均
一で且つ十分な強度を有する、イオン性重合体成分とマ
トリックス成分とを用いたイオン性膜及びその製造方法
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の方法に
よって達成される。即ち、本発明は、カチオン性重合体
成分及び/又はアニオン性重合体成分とマトリックス成
分とからなるイオン性膜形成成分と、織布状支持体とか
ら一体に形成されたイオン性膜において、上記各イオン
性重合体成分は平均粒子径が0.01〜10μmの範囲
の粒状重合体であり、織布状支持体が網目構造を有する
ことを特徴とするイオン性膜、その製造方法、該イオン
性膜の使用方法及び該イオン性膜を備えた装置を提供す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に好ましい実施の形態を挙げ
て本発明を更に詳しく説明する。本発明のイオン性膜
は、粒状重合体であるカチオン性及び/又はアニオン性
重合体成分とマトリックス成分とからなるイオン性膜形
成成分と、網目構造を有する織布状支持体とから一体に
形成されていることが特徴である。従って、このイオン
性膜の製造方法においては、マトリックス成分の有機溶
剤の溶液又は分散液にイオン性重合体成分を分散させて
なる塗布液の層と織布状支持体とを密着させて製膜する
ことが特徴である。本発明において使用するイオン性重
合体成分は、平均粒子径が0.01〜10μmの範囲、
好ましくは0.02〜1μmの範囲の粒状重合体であ
る。
【0010】本発明で使用するイオン性重合体成分のう
ち、カチオン性重合体成分としては、第一級〜第三級の
アミノ基、第四級アンモニウム基、ピリジニウム基等の
カチオン性基及びそれらの塩の基を有する重合体が挙げ
られ、アニオン性重合体成分としては、スルホン酸、カ
ルボン酸、硫酸エステル、燐酸エステル等のアニオン性
基及びそれらの塩の基を有する重合体が挙げられる。イ
オン性基をその塩の基とするに際しては、カチオン性基
に対しては、例えば、塩酸、硫酸、燐酸、有機酸等の酸
類が使用され、アニオン性基に対しては、例えば、アル
カリ金属、アンモニア、アミン、アルカノールアミン等
のアルカリ又は塩基類が使用する。
【0011】又、上記のイオン性重合体成分は、非イオ
ン性の粒状重合体を調製後、例えば、アミノ化及び第四
級アンモニウム化、加水分解、スルホン化、硫酸エステ
ル化等の化学修飾処理によっても調製することができ
る。尚、本発明においては、イオン性重合体成分の調製
には、イミノジ酢酸基、ポリアミン基等の如く金属イオ
ンとキレートを形成する基を導入する等の化学的処理に
より、非イオン性重合体がカチオン性化或いはアニオン
性化できる処理方法であれば、例示以外の化学修飾処理
法も使用することができる。
【0012】イオン性基及びそれらの塩の基を有するイ
オン性重合体成分を調製するために使用する代表的なモ
ノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、スチレンス
ルホン酸、(メタ)アクリロイルオキシプロピルスルホ
ン酸、(メタ)アクリル酸−2−スルホエチル、2−
(メタ)アクリロイルアミノ−2−メチル−1−プロパ
ンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2−
プロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸等及びそれらの
塩等のアニオン性モノマー;4−ビニルピリジン、2−
ビニルピリジン及びその第四級化物;(メタ)アクリル
酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチル
アミノエチル、4−ビニルベンジルジメチルアミン、2
−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルジメ
チルアミン等及びそれらの塩等のカチオン性モノマーが
挙げられる。
【0013】イオン性重合体は、これらのアニオン性又
はカチオン性モノマーを重合することにより得られる
が、その際、必要に応じて公知の非イオン性モノマーを
イオン性モノマーと共重合させることができる。非イオ
ン性モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸ラウ
リルや(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
非イオン性モノマーの使用割合は、全モノマー中0〜8
0重量%程度である。
【0014】又、化学修飾処理によってイオン性重合体
に変換する非イオン性重合体を調製するために使用する
代表的なモノマーとしては、例えば、スチレン、α−メ
チルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシメチ
ルスチレン等のスチレン系誘導体;(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレン
グリコール、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール等の(メ
タ)アクリル酸エステル誘導体;(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド
等の(メタ)アクリルアミド誘導体;アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル等の化学的修飾処理可能なモノマーが挙
げられる。上記のモノマーを重合する際、必要に応じて
化学修飾処理反応を実質的に受けない公知の非イオン性
モノマーを共重合させることも可能であり、かかるモノ
マーとしては、例えば(メタ)アクリル酸ラウリルや
(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
【0015】上記モノマー等を用いて調製するイオン性
又は非イオン性の粒状重合体は、必ずしも架橋されてい
る必要はないが、製膜に際して有機溶剤を使用すること
から、該粒状重合体は架橋していることが好ましい。粒
状重合体の架橋は、通常、上記のモノマー等を重合する
際に、これらと架橋性モノマーとを共重合させることに
よって行われる。架橋性モノマーとしては、例えば、ジ
ビニルベンゼン、メチレンビス(メタ)アクリルアミ
ド、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル
酸−1,3−ブチレングリコール等の2官能性モノマ
ー、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の3
官能モノマーやその他の4官能性(メタ)アクリレート
類等が挙げられる。これらの架橋性モノマーは重合体を
構成する前記モノマー100重量部に対して、好ましく
は0.1〜30重量部、更に好ましくは0.5〜10重
量部の範囲で使用する。
【0016】以上の如きモノマー及び架橋性モノマーを
用いて粒状重合体を調製する代表的な方法としては、水
系或いは非水系におけるラジカル重合が挙げられる。重
合の形態としては、例えば、エマルジョン重合、ソープ
フリー重合、懸濁重合、分散重合、逆相乳化重合等の重
合方法が挙げられるが、重合の形態は特にこれらに限定
されない。
【0017】重合開始剤としては、従来公知のラジカル
重合で使用する開始剤はいずれも使用可能であり、例え
ば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’
−アゾビス(メチルイソブチレート)、2,2’−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−
アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイド
ロクロリド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ジアセテート、2,2’−アゾビス(N,N’−ジ
メチレンイソブチルアミジン)ジハイドロクロリド等の
アゾ系化合物;クメンハイドロパーオキシド、ジクミル
パーオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の
有機過酸化物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等
の過硫酸塩等の重合開始剤が挙げられる。
【0018】本発明において、イオン性膜を構成するマ
トリックス成分としては、イオン性膜を形成する際、加
熱乾燥等によって皮膜を形成することができる性質を有
し、耐薬品性、耐溶剤性、耐水性等の物性に優れ、化学
的にも安定で加水分解や酸化分解に対する耐久性に優れ
た重合体が、本発明の目的に最も好ましいマトリックス
成分である。マトリックス成分としては、具体的には、
例えば、下記の式(1)〜(3)等のポリスルホン系樹
脂、下記の式(4)〜(6)等のポリアリレート系樹
脂、下記の式(7)等のポリアミド系樹脂、下記の式
(8)及び(9)等のポリアミドイミド系樹脂、下記の
式(10)及び(11)等のポリイミド系樹脂、下記の
式(12)及び(13)等のポリウレタン樹脂、下記の
式(14)〜(16)等のフッ素系樹脂、下の記式(1
7)等のシリコーン系樹脂、及び下記式(18)等のジ
エン系モノマーの単独重合又は共重合体系樹脂の水素添
加物等の重合体が挙げられる。これらは単独又は2種以
上を組み合わせて使用する。更に得られるイオン性膜に
可撓性を付与するため、上記の重合体にブタジエン−ス
チレン系共重合体、イソプレン−スチレン系共重合体等
のジエン系重合体、又はポリエチレン、ポリエチレンア
イオノマー、ポリプロピレン、ポリオレフィンターポリ
マー、エチレン−酢酸ビニル系共重合体等のポリオレフ
ィン系樹脂等を添加することも可能である。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】本発明において、イオン性膜を構成する織
布状支持体の素材として、例えば、ステンレススチー
ル、アルミニウム、セラミック、ポリエステル、ナイロ
ン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、
ポリエチレン、セルロース、キチン、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリフッ化
ビニリデン、アラミド、カーボン繊維等が挙げられる。
これらの繊維からなる織布状支持体は、その網目構造の
目開きが、通常、1〜5000μmの範囲、好ましくは
10〜1000μmの範囲である。目開きが1μm未満
の場合、電解質の透過する有効面積が不足したり、イオ
ン性膜形成成分(イオン性重合体成分及びマトリックス
成分)と織布状支持体との密着時や、イオン性膜を所定
の形状に切断したり、装置に取り付ける際等にイオン性
膜がひび割れし易くなる。又、支持体の開口部に形成さ
れる膜の膜厚が不均一となり、電解質の透過性能への影
響が生じ易くなる。目開きが5000μmを超えると、
製膜時及び使用時にイオン性膜にピンホール及びひび割
れが生じ易くなる。
【0023】本発明のイオン性膜の製造方法は、マトリ
ックス成分であるポリスルホン系樹脂、ポリアリレート
系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリア
ミドイミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フッ素系樹
脂、シリコーン系樹脂及びジエン系モノマーの単独重合
又は共重合体系樹脂の水素添加物からなる群から選ばれ
る少なくとも1種の重合体の有機溶剤の溶液又は分散液
に、イオン性(カチオン性及び/又はアニオン性)重合
体成分である粒状重合体を分散させてなる塗布液の層
と、網目構造を有する織布状支持体とを密着させて製膜
することが特徴である。
【0024】先ず、イオン性重合体成分と、マトリック
ス成分の有機溶剤の溶液又は分散液とを混合及び分散さ
せて塗布液を調製する。その際、イオン性重合体成分は
微粉末状態のままで、又は予め有機溶剤に分散させた状
態で使用する。マトリックス成分の有機溶剤の溶液又は
分散液にイオン性重合体成分を混合及び分散させる方法
は、特に制限されないが、例えば、超音波処理;ディゾ
ルバー、ホモミキサー、スターラー等による撹拌等が挙
げられる。イオン性膜を構成するイオン性重合体成分と
マトリックス成分との使用割合は、両成分の合計に対し
てマトリックス成分が、2〜95重量%の範囲が好まし
く、更に好ましくは10〜80重量%の範囲である。
【0025】本発明において使用する溶剤は、マトリッ
クス成分を溶解或いは微細に分散させる有機溶剤であ
る。例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル
−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド,N,N−ジエチ
ルアセトアミド等の含窒素系溶剤;ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル系溶剤;メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;ジメチ
ルスルホキシド、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、キシレン、ジクロルエ
チレン、クロロホルム、シクロヘキサン等が挙げられ
る。これらの有機溶剤の中では、イオン性重合体成分と
マトリックス成分とを混合する際、イオン性重合体成分
は微粉末又は有機溶剤に分散させた状態で使用するた
め、イオン性重合体成分の分散性及び分散安定性に優れ
た含窒素系溶剤が好ましい。又、系を不安定にしない限
りにおいて他の有機溶剤又は水系を併用することも可能
である。
【0026】次に上記で得られる塗布液を用いてイオン
性膜を製膜する。塗布液を公知の塗布方法を用いて、適
当な離型性基材上に塗布又はキャスト(流延)し、その
塗布面に織布状支持体を密着させた後に溶剤を乾燥及び
除去することにより、或いは塗布液を織布状支持体に塗
布、又はキャストし、或いは塗布液に織布状支持体を含
浸し、その後、塗布液を乾燥させて溶剤を除去すること
によってイオン性膜を製膜する。乾燥後製膜された膜
は、必要に応じて加熱融着処理、加熱加圧プレス処理、
第四級化処理等の必要な処理を施し、イオン性膜形成成
分と織布状支持体とが一体化された本発明のイオン性膜
が得られる。
【0027】本発明で使用する前記離型性基材として
は、例えば、ガラス板、アルミニウム板;ポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等のプ
ラスチックシート、フィルム或いは成形板、シリコーン
樹脂又はポリプロピレン樹脂コート離型紙等が挙げられ
る。上記基材及び織布状支持体に塗布液を塗工する方法
としては、例えば、ロールコーティング、ブレードコー
ティング、ナイフコーティング、スクイズコーティン
グ、エアドクターコーティング、グラビアコーティン
グ、ロッドコーティング、スプレーコーティング、含浸
等の従来公知の塗工方法が挙げられる。上記の方法で基
材上に塗布され、その塗布面に織布状支持体が密着され
たものは、例えば、ドラム乾燥、送風乾燥、赤外線ラン
プ乾燥等の方法で乾燥する。本発明のイオン性膜の厚み
は、織布状支持体の厚みにもよるが、通常1〜5000
μmの範囲、更に好ましくは10〜2000μmの範囲
である。
【0028】以上のようにして得られる本発明のイオン
性膜は、イオン性膜形成成分(イオン性重合体成分及び
マトリックス成分)が織布状支持体内に浸透し、両者が
一体化された構造を有するものである。基材上のイオン
性膜形成成分の分散液の塗布面に、織布状支持体を密着
させて該支持体上にイオン性膜形成成分からなる膜を転
写した場合にも、少なくとも両者の界面ではイオン性膜
形成成分と該支持体は一体化されている。尚、本発明の
イオン性膜は、有効な膜面積を増加させ、電解質の透過
効率を向上させ、且つ耐圧性を向上させるために、平膜
状、スパイラル状、ひだ折り状、円筒状又は中空細管状
に加工して使用することができる。
【0029】本発明のイオン性膜が、単独イオン性膜の
場合には、該膜はイオン性重合体成分としてカチオン性
重合体成分、又はアニオン性重合体成分を有し、対イオ
ンは吸着或いは透過できるが、副イオンは反発するとい
う機能を有する。荷電モザイク膜の場合には、カチオン
性重合体成分とアニオン性重合体成分とが膜の厚さ方向
に対して実質的に電気的に連続しており、該膜は低分子
量の電解質は透析できるが、非電解質は透析しないか、
或いは透析速度が非常に遅いという機能を有している。
【0030】従って、本発明の単独イオン性膜は、電気
透析用、拡散透析用、電解透析用、電池用等のイオン交
換膜、金属イオンのキレート化材、電着塗装液に副生す
る酸又はアミン等の除去や精製に有用である。特に本発
明の単独イオン性膜は、海水濃縮製塩、塩水淡水化、医
薬・食品工業におけるイオン成分の分離精製、金属精
錬、表面処理工程での酸の分離、廃酸回収、電解酸化、
還元用隔膜等のイオン交換膜として有用であり、又、廃
水中の有害金属イオンの除去及び海水中に含まれている
有用金属を採取する吸着分離材としても有用である。
【0031】又、本発明の荷電モザイク膜は、電解質の
選択的透過に使用することができる。その具体的な例と
しては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸
ナトリウム、リン酸ナトリウム、塩化カルシウム等の低
分子量の電解質の脱塩用、更には、塩酸、酢酸、水酸化
ナトリウム等の脱イオン用等として有用であり、例え
ば、飲料用、工業用水、純水、超純水等の水処理工業に
おける脱塩、化学工業、金属工業等の工業排水の脱塩、
色素製造工業における染料及び顔料の脱塩、発酵工業及
び食品工業等の生化学関連製品の脱塩、医薬品の脱塩、
記録媒体として染料の吸着等に有用である。
【0032】特に本発明のイオン性膜のうち、荷電モザ
イク膜は、タンパク質、DNA等の脱塩、染料、顔料、
界面活性剤等の脱塩等、従来、電気透析においては発熱
による目的物質の変質、イオン的吸着による膜汚染等に
より適用できなかった分野において有用である。又、本
発明の荷電モザイク膜は、上記の如き膜構造を有するこ
とから、膜の導電性、イオンの通過性等の性質を利用し
た電気透析、拡散透析、電気分解、電池等の隔膜等にも
有用である。
【0033】
【実施例】次に合成例、実施例を挙げて本発明を更に具
体的に説明する。尚、文中の部及び%は特に断りのない
限り重量基準である。
【0034】 合成例1(ポリマーA:カチオン性粒状重合体) 4−ビニルピリジン 20.0部 ジビニルベンゼン 2.0部 2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリド 0.4部 水 1,000部 上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、80℃で8
時間重合した。重合生成物を凍結乾燥して、内部が架橋
した粒状重合体を得た。該粒状重合体の平均粒子径は走
査型電子顕微鏡で測定したところ約350nmであっ
た。
【0035】 合成例2(ポリマーB:カチオン性粒状重合体) クロロメチルスチレン 200.0部 ジビニルベンゼン 10.0部 過硫酸カリウム 4.0部 チオ硫酸ナトリウム 4.0部 ラウリル硫酸ナトリウム 40.0部 水 1,000部 上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、50℃で1
2時間重合した。分離した粒状重合体を温水及びメチル
アルコールで十分に洗浄し、粒状重合体表面の界面活性
剤を取り除いた。続いて、粒状重合体をメチルエチルケ
トンに分散させて分散液を調製し、これにトリエチルア
ミンを添加し、70℃で12時間撹拌し第四級アンモニ
ウム塩化した。該粒状重合体の平均粒子径は約150n
mであった。
【0036】 合成例3(ポリマーC:アニオン性粒状重合体) スチレン 41.6部 アクリロニトリル 7.1部 ヒドロキシエチルメタクリレート 8.1部 ジビニルベンゼン 8.7部 過硫酸カリウム 0.5部 水 1,000部 上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、80℃で8
時間重合した。得られた重合体の平均粒子径は約180
nmであった。上記粒状重合体を濾過により分離し、乾
燥後粉砕して粒状重合体を得た。この粒状重合体100
部を、650部の98%濃硫酸に徐々に添加し、50℃
で24時間、次いで80℃で3時間撹拌した。その後、
冷却し、反応混合液を大量の氷水に投入した。炭酸ナト
リウムで中和した後、濾過して粒状重合体を分離し、十
分水洗した。得られた粒状重合体は、赤外線吸収スペク
トル及びイオンクロマトグラフィー等の分析によって、
芳香環にほぼ1個のスルホン酸基が導入されていること
が確認できた。この粒状重合体の平均粒子径は約240
nmであった。
【0037】 合成例4(ポリマーD:アニオン性粒状重合体) スチレンスルホン酸ナトリウム 25.0部 スチレン 10.0部 ブチルアクリレート 5.0部 アクリルアミド 2.8部 ジビニルベンゼン 1.8部 2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリド 1.0部 水 1,000部 上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、75℃で1
0時間重合した。得られた重合体をアセトン−水による
再沈法で精製した。この粒状重合体の平均粒子径は約1
00nmであった。
【0038】実施例1 ポリマーA8.6部をN−メチル−2−ピロリドン2
0.0部中に分散させ、該分散液とポリスルホン樹脂
(化学式(1))の20%N−メチル−2−ピロリドン
溶液71.4部とを1時間混合した。その後、真空ポン
プで脱泡処理して塗布液を調製した。該塗布液をポリプ
ロピレン樹脂をコートした離型紙(以下単に「離型紙」
という)上にナイフコーターで塗布し、更に塗布面上に
ポリエステル織布(目開き:200μm、開口率:50
%、厚さ:100μm)を密着させ、熱風乾燥した。次
に上記乾燥物をヨウ化メチル雰囲気中に室温で12時間
放置し、更に希塩酸で塩交換を行い十分洗浄及び風乾
し、本発明のイオン性膜を得た。上記の方法で製膜され
たイオン性膜は、厚みが約110μmで、ピンホールや
ひび割れがなく、使用時の耐久性及びハンドリングは良
好であった。
【0039】実施例2 ポリマーC11.0部をN−メチル−2−ピロリドン2
5.0部中に分散させ、該分散液とポリスルホン樹脂
(化学式(1))の20%N−メチル−2−ピロリドン
溶液64.0部とを1時間混合し、脱泡処理して塗布液
を調製した。該塗布液を離型紙上にナイフコーターで塗
布し、更に塗布面上にポリエステル織布(目開き:20
0μm、開口率:50%、厚さ:100μm)を密着さ
せ、熱風乾燥した。上記の方法で製膜されたイオン性膜
は、厚みが約110μmで、ピンホールやひび割れがな
く、使用時の耐久性及びハンドリングは良好であった。
【0040】実施例1及び2で得られたカチオン性及び
アニオン性膜をそれぞれ電気透析用のイオン交換膜とし
て使用して塩化ナトリウム水溶液の濃縮に応用したとこ
ろ、良好な透析性能を有することが確認された。
【0041】実施例3 ポリマーA2.0部をN−メチル−2−ピロリドン8.
0部中に分散させた。この分散液とポリアリレート(化
学式(4))の10%N−メチル−2−ピロリドン溶液
66.7部とを1時間混合し、更にこの分散液とポリマ
ーC4.7部とN−メチル−2−ピロリドン18.7部
とからなる分散液を混合し、脱泡処理して塗布液を調製
した。該塗布液を離型紙上にナイフコーターで塗布し、
更に塗布面にナイロン織布(目開き:500μm、開口
率:50%、厚さ:200μm)を密着させ、熱風乾燥
した。次いで、ヨウ化メチル雰囲気中に室温で12時間
放置後、水洗及び風乾して本発明の荷電モザイク膜を得
た。上記の方法で製膜された荷電モザイク膜は、約21
0μmの膜厚で、且つ均一な厚みを有していた。
【0042】(膜の評価)電解質として0.1mol/
lの塩化カリウム水溶液100mlと、非電解質として
0.1mol/lのグルコース水溶液100mlを図1
の容器Aに入れ、容器Bに200mlの脱イオン水を入
れ、25℃、常圧下で透析を行ったところ図2に示すよ
うに十分な透析分離性能を示した。
【0043】実施例4 ポリマーB4.6部をN,N−ジメチルホルムアミド2
5.8部中に分散させた。この分散液とポリエーテルポ
リウレタン樹脂の29%N,N−ジメチルホルムアミド
溶液37.6部とを1時間混合し、更にこの分散液と、
ポリマーD6.4部とN,N−ジメチルホルムアミド2
5.5部とからなる分散液を混合して塗布液を調製し
た。該塗布液を離型紙上にナイフコーターで塗布し、更
に塗布面上にポリエステル不織布を密着させ、熱風乾燥
して本発明の荷電モザイク膜を得た。上記のようにして
得られた荷電モザイク膜の電解質の透析分離性能を実施
例3と同様にして評価したが、実施例3とほぼ同等の結
果であり、且つ使用時の耐久性及びハンドリング性は良
好であった。
【0044】実施例5 ポリマーA3.0部をN,N−ジメチルホルムアミド1
2.0部中に分散させ、該分散液とアクリロニトリル−
ブタジエン共重合樹脂の水素添加物(化学式(18))
の20%N,N−ジメチルホルムアミド溶液50.0部
とを1時間混合した。更にこの分散液とポリマーC7.
0部とN,N−ジメチルホルムアミド28.0部とから
なる分散液を混合して塗布液を調製した。該塗布液を離
型紙上にナイフコーターで塗布し、更に塗布面上にポリ
プロピレン不織布(目開き:300μm、開口率:50
%、厚さ:200μm)を密着させ、熱風乾燥し、本発
明の荷電モザイク膜を得た。上記のようにして得られた
荷電モザイク膜の電解質の透析分離性能を実施例3と同
様にして評価したが、実施例3とほぼ同等の結果であ
り、且つ使用時の耐久性及びハンドリング性は良好であ
った。
【0045】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば,カチオン性
重合体成分及び/又はアニオン性重合体成分が粒状重合
体であり、マトリックス成分がポリスルホン系樹脂、ポ
リアリレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系
樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、
フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂及びジエン系モノマー
の単独重合又は共重合体系樹脂の水素添加物からなる群
から選ばれる少なくとも1種の重合体であり、網目構造
を有する織布状支持体と上記のイオン性重合体成分とマ
トリックス成分とが一体に形成された、製膜時及びハン
ドリング時にピンホールやひび割れが生じ難く、更に支
持体の開口部に形成される膜の膜厚が均一で、且つ機械
的強度を保持した薄膜のイオン性膜が提供される。従っ
て、本発明のイオン性膜は、電解質の選択的透過、例え
ば、電解質の移動、分離、濃縮、或いは吸着等に使用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で使用する装置を説明する図。
【図2】 実施例3の透析結果を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 63/14 B01D 63/14 69/02 69/02 71/82 500 71/82 500 (72)発明者 小熊 尚実 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 土居 誠司 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 中村 道衛 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA17 HA41 HA61 HA71 MA03 MA09 MA11 MA28 MA40 MB17 MC21 MC23X MC24X MC28 MC48 MC48X MC53 MC53X MC54 MC58 MC62 MC62X MC65 NA04 NA10 NA12 NA41 NA46 NA62 NA63 NA64 4F071 AA09 AA12 AA15 AA20 AA22 AA26 AA27 AA28 AA32 AA33 AA34 AA35 AA36 AA37 AA39 AA43 AA48 AA50 AA53 AA54 AA56 AA60 AA64 AA67 AA70 AB03 AB09 AB12 AB29 AC06 AC07 AC12 AD01 AD02 AD06 AE19 AH02 BB02 FB01 FB02 FC01 FC04 FC05 FC06 FC08 FC11 FC12 FD03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン性重合体成分及び/又はアニオ
    ン性重合体成分とマトリックス成分とからなるイオン性
    膜形成成分と、織布状支持体とから一体に形成されたイ
    オン性膜において、上記各イオン性重合体成分は平均粒
    子径が0.01〜10μmの範囲の粒状重合体であり、
    織布状支持体が網目構造を有することを特徴とするイオ
    ン性膜。
  2. 【請求項2】 粒状重合体が架橋している請求項1に記
    載のイオン性膜。
  3. 【請求項3】 イオン性重合体成分とマトリックス成分
    との使用割合が、両成分の合計に対してマトリックス成
    分が、2〜95重量%の範囲である請求項1に記載のイ
    オン性膜。
  4. 【請求項4】 織布状支持体の目開き(繊維の間隔)
    が1〜5000μmの範囲である請求項1に記載のイオ
    ン性膜。
  5. 【請求項5】 マトリックス成分が、ポリスルホン系
    樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
    イミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリウレタン
    系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂及びジエン系
    モノマーの単独重合又は共重合体系樹脂の水素添加物か
    らなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体である請
    求項1に記載のイオン性膜。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のイオン性膜を製造する
    に際し、マトリックス成分の有機溶剤の溶液又は分散液
    に、イオン性重合体成分を分散させてなる塗布液の層と
    織布状支持体とを密着させて製膜することを特徴とする
    イオン性膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 有機溶剤が含窒素有機溶剤である請求項
    6に記載のイオン性膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 塗布液を、離型性支持体面に塗布して塗
    布層を形成し、該塗布層に織布状支持体を密着させて製
    膜する請求項6に記載のイオン性膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のイオン性膜を、電解
    質の透過に使用することを特徴とするイオン性膜の使用
    方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のイオン性膜を備え
    たことを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載のイオン性膜が、平
    膜状、スパイラル状、ひだ折り状、円筒状又は中空細管
    状であることを特徴とする請求項10に記載の装置。
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JP2006021193A (ja) * 2004-06-07 2006-01-26 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd イオン交換複合膜体および電気透析装置
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CN113416968A (zh) * 2021-06-08 2021-09-21 万华化学集团股份有限公司 一种无氧化剂电化学催化制备角黄素的方法
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