JP2000309312A - 包装品 - Google Patents

包装品

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JP2000309312A
JP2000309312A JP11101261A JP10126199A JP2000309312A JP 2000309312 A JP2000309312 A JP 2000309312A JP 11101261 A JP11101261 A JP 11101261A JP 10126199 A JP10126199 A JP 10126199A JP 2000309312 A JP2000309312 A JP 2000309312A
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Hideo Kurashima
秀夫 倉島
Shigeru Takamori
滋 高森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の包装体が、又は1個以上の包装体及び無
包装物が外装体に収納されて正常な製品となる包装品の
中に、特定の包装体が収納されていることが確実になる
ようにする。 【解決手段】複数の包装体2、3が外装体5に収納さ
れ、照射されるX線9によって透視検査を受ける包装品
1の中の、有無を検出すべき包装体3のX線減衰量が、
他の包装体2および外装体5それぞれのX線減衰量の和
の3%以上である包装品1。または鉄粉を分散混練され
たプラスチックより主としてなる包装材によって包装さ
れた包装体3、又は鉄粉を分散混練されたプラスチック
が貼付されている包装材によって包装された包装体が外
装体5に収納された包装品1であって、高周波交流磁界
の中を通過する時、高周波交流磁界によって誘起されて
得られた検出信号34を、高周波交流磁界を発生させる
励磁信号36を磁性体の位相に合わせた同期信号38に
よって検波し、得られた同期検波信号39が閾値L以上
である包装品1であってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばボール箱に
収納されたレトルトパウチ食品や、或いは所謂カップラ
ーメン等のように、複数の包装体が外装体に収納された
包装品、或いは1個または複数の包装体及び無包装物が
外装体に収納された包装品であって、特定の包装体が製
造工程で誤って収納されなかった場合に製品欠陥となる
ため、X線透視検査又は電磁気的検査を受ける包装品に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の所謂レトルトパウチ食品やカップ
ラーメン等の外装体に収納されていた、香辛料やスープ
等を入れる小袋は、透明な熱可塑性プラスチックフィル
ム又はアルミニウム箔と熱可塑性プラスチックとの積層
体から作られていた。これらの小袋は、比較的小さく目
立たないので、製造工程で外装体への収納漏れを生ずる
場合がある。この収納漏れ、すなわち小袋の有無をX線
透視検査によって検出しようとしても、小袋のX線減衰
量が他の包装体又は無包装体のX線減衰量に比べて非常
に小さいため、小袋の有無の検出が不可能であった。ま
た小袋以外にも、アルミニウム箔等の導電性金属を含む
包装体を収納している包装品が多いので、電磁気的方法
で小袋の有無を検出することが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、複数の包装
体が、もしくは1個以上の包装体及び無包装物が外装体
に収納されて正常な製品となる包装品の中に、特定の包
装体が収納されていることが確実な包装品を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の包装品は、複数
の包装体が重なって外装体に収納され、中心軸が重なり
面に対しほぼ垂直方向になるように照射されるX線によ
って透視検査を受ける包装品であって、有無を検出すべ
き包装体のX線減衰量が、他の包装体および外装体それ
ぞれのX線減衰量の和の3%以上であることを特徴とす
る(請求項1)。ほぼ垂直方向とは、垂直方向に対して
約15度以内、好ましくは約10度以内の方向をいう。
有無を検出すべき包装体、すなわち特定の包装体のX線
減衰量(g)が他の包装体および外装体それぞれのX線
減衰量(それぞれhおよびi)の和(h+i)の3%以上
である。すなわちgが0.03*(h+i)以上である。
そのため特定の包装体が他の包装体および外装体に重な
っている所と、重なっていない所のX線減衰量の差が3
%以上、好ましくは5%以上になるので、特定の包装体
の有無をX線透視検査によって確実に検出することがで
きる。
【0005】本発明の包装品はさらに、1個以上の包装
体及び無包装物が重なって外装体に収納され、中心軸が
重なり面に対しほぼ垂直方向になるように照射されるX
線によって透視検査を受ける包装品であって、有無を検
出すべき包装体のX線減衰量が、他の包装体及び無包装
物ならびに外装体それぞれのX線減衰量の和の3%以上
であることを特徴とする(請求項2)。この場合も、ほ
ぼ垂直方向とは、垂直方向に対して約15度以内、好ま
しくは約10度以内の方向をいう。有無を検出すべき包
装体、すなわち特定の包装体のX線減衰量(g)が他の
包装体(包装体が複数の場合)、無包装物および外装体
それぞれのX線減衰量(それぞれh、jおよびi)の和
(h+j+i)の3%以上であり、すなわちgが0.0
3*(h+j+i)以上である。そのため特定の包装体
が他の包装体(包装体が複数の場合)および無包装物な
らびに外装体に重なっている所と、重なっていない所の
X線減衰量の差が3%以上、好ましくは5%以上になる
ので、特定の包装体の有無をX線透視検査によって確実
に検出することができる。
【0006】有無を検出すべき包装体、すなわち特定の
包装体が、鉄粉を混練された熱可塑性プラスチックより
主としてなる包装材によって包装されているのが好まし
い(請求項3)。本明細書においては、純鉄、鋼、鋳鉄
を含めて鉄とよぶ。また表面が若干の酸化鉄で覆われて
いる鉄粉をも鉄粉とよぶ。鉄粉としては、還元鉄粉、噴
霧鉄粉、粉砕鉄粉、電解鉄粉等適宜のものが採用され
る。X線の鉄に対する質量吸収係数は、通常包装体の内
容物(例えば食品)や無包装物(例えば食品)、および
包装材や外装体の材料として用いられる熱可塑性プラス
チックやアルミニウムに比べて格段に大きい。従って鉄
粉を適量混練された熱可塑性プラスチックより主として
なる包装材によって包装された包装体は、そのX線減衰
量が、他の包装体および外装体(包装材が通常熱可塑性
プラスチック、熱可塑性プラスチックとアルミニウム箔
との積層体或いは紙等よりなる)等それぞれのX線減衰
量の和の3%以上、好ましくは5%以上になるので、段
落番号0005に記載と同様の理由により、この包装体
の有無をX線透視検査によって確実に検出することがで
きる。また鉄粉は安価であり、衛生上の問題もない。
【0007】有無を検出すべき包装体の包装材に、鉄粉
を適量混練された熱可塑性プラスチックが貼付されてい
るのが好ましい(請求項4)。鉄粉を混練された熱可塑
性プラスチックが貼付されている包装材部分のX線減衰
量が、他の包装体および外装体等それぞれのX線減衰量
の和の3%以上、好ましくは5%以上になるので、段落
番号0005に記載と同様の理由により、この包装体の
有無をX線透視検査によって確実に検出することができ
る。
【0008】本発明の包装品は更に、少なくとも、鉄粉
を分散混練された熱可塑性プラスチックより主としてな
る包装材によって包装された包装体、又は鉄粉を分散混
練された熱可塑性プラスチックが貼付されている包装材
によって包装された包装体が外装体に収納された包装品
であって、高周波交流磁界の中を通過する時、高周波交
流磁界によって誘起されて得られた検出信号を、高周波
交流磁界を発生させる励磁信号を磁性体の位相に合わせ
た同期信号によって検波し、得られた同期検波信号が閾
値L(Lは0より大きい値である)以上であることを特
徴とする(請求項5)。
【0009】鉄粉を分散混練された熱可塑性プラスチッ
クは、鉄粉がプラスチックの中で分散して、プラスチッ
クによって互いに電気絶縁状態にあるので完全な磁性体
である。従って鉄粉を分散混練された熱可塑性プラスチ
ックより主としてなる包装材によって包装された包装
体、又は鉄粉を分散混練された熱可塑性プラスチックが
貼付されている包装材によって包装された包装体が、交
流磁界の中に置かれた時、周波数による位相の変化が起
こらない(図6の43参照)。一方包装品にアルミニウ
ム箔等の金属等が含まれる場合は、これらは導電体であ
るので、交流磁界の中に置かれた時渦電流を発生し、周
波数が大きくなる程、位相が大きく変化する(図6の4
4参照)。
【0010】そのため包装品が、高周波交流磁界の中を
通過する時、高周波交流磁界によって誘起されて得られ
た検出信号を、高周波交流磁界を発生させる励磁信号を
磁性体の位相に合わせた同期信号によって検波し、得ら
れた同期検波信号が閾値L(Lは0より大きい値であ
る)以上である包装品は、アルミニウム箔等の導電性金
属が含まれるか否かに拘わらず、鉄粉を分散混練された
熱可塑性プラスチックより主としてなる包装材によって
包装された包装体、又は鉄粉を分散混練された熱可塑性
プラスチックが貼付されている包装材によって包装され
た包装体を収納している。 〔発明の詳細な説明〕
【0011】
【発明の実施の形態】図1、図2において、レトルトパ
ウチ包装品1は、レトルトパウチ食品2と小袋3が重な
り、接触して外装箱5に収納されてなっている。重なり
面は、厚さ方向にほぼ垂直になっている。小袋3の重な
り面方向の面積は、レトルトパウチ食品2のそれより遙
かに小さい。レトルトパウチ食品2は、レトルトパウチ
2aにカレー等の液状食品2bがヒートシールにより密
封されることによって形成されている。2a1はヒートシ
ール部である。レトルトパウチ2aは長方形状であっ
て、透明または半透明な熱可塑性プラスチックフィルム
積層体、またはアルミニウム箔と熱可塑性プラスチック
フィルムの積層体よりなっていて、ガスバリヤー性が高
い構成になっている。
【0012】小袋3には、液状食品2bへの香辛料等の
添加物4がヒートシールにより密封されている。3aは
ヒートシール部である。小袋3は、鉄粉(図示されな
い)と熱可塑性プラスチックを溶融混練(電磁気的検査
を受ける場合は、十分に鉄粉が分散するように混練す
る)した後、カレンダー法、Tダイス法、リングダイ法
等の公知の溶融製膜法で形成されたフィルムよりなって
いる。フィルムの厚さは、通常約20〜200μmであ
る。フィルムの外観を良くするため、鉄粉と一緒に酸化
チタン等の白色顔料等を添加してもよい。必要に応じ
て、その他の適宜の粉末を添加してもよい。
【0013】鉄粉の平均粒径は、フィルムの厚さの約5
0%以下、好ましくは500μm以下で、約10μm以
上であることが好ましい。上記約50%より大きいと、
若しくは500μmより大きいと、フィルムの強度が低
下したり、ヒートシールが困難になるからである。約1
0μmより小さい微粉になると、混合、充填等の工程で
粉立ちしたり、流動性が悪くなるからである。熱可塑性
プラスチックとしては、オレフィン系樹脂、スチレン系
樹脂、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド系樹脂等適宜
のものが用いられる。鉄粉の含有量は、重量率(鉄粉と
樹脂の重量の合計に対する)で約5〜60%であること
が好ましい。約60%より多いと、フィルムの強度が低
下したり、ヒートシールが困難になるからである。一方
約5%より少ないと、フィルムの厚さ等にもよるが、X
線減衰量が低下して、レトルトパウチ食品2と外装箱5
それぞれのX線減衰量の和の3%以上、好ましくは5%
以上にすることができないからである。電磁気的検査の
場合の鉄粉の最低の含有量は、重量率で約5%である。
図示は省略したが、通常の透明又は半透明のフィルムよ
りなる小袋の片面または両面の適宜の面積に、上記の鉄
粉入りフィルムを貼付してなる小袋を用いてもよい。外
装箱5は、薄手(例えば厚さ約0.1〜0.5mm)の
通常のボール紙よりなっている。
【0014】レトルトパウチ包装品1のX線透視検査
は、例えば次のようにして行われる。図3において、X
線照射装置7より直線状の固定スリット8を通って平面
状のX線9が常時照射されている。X線の中心軸9aはベ
ルトコンベア6の表面にほぼ垂直方向に向かっている。
この照射域を、ベルトコンベア6に、厚さ方向がコンベ
ア表面に垂直になるように載置されて、矢印方向に移動
するレトルトパウチ包装品1が通過する。レトルトパウ
チ包装品1とベルトコンベア6の上部ベルトを透過した
X線9は、ベルトコンベア6の上部ベルトの下方に配置
されたX線検出器10によって検出される。X線検出器1
0は、X線を光に変換する蛍光体と光ダイオード列とか
らなっている。X線検出器10からの出力信号は、画像
処理・判別装置11に入力し、増幅、A/D変換等が行
われて、X線透視画像を形成する。
【0015】画像処理・判別装置11は、X線透視画像
を画素濃度値に基づいた所定の閾値で2値化して、鉄粉
を含む小袋3、レトルトパウチ食品2及び外装箱5に相
当する濃度値の画素(黒画素)をカウントし、それが閾
値x以下の時に、リジェクト信号12を出力して小袋3
を含まない不良レトルトパウチ包装品1をリジェクトス
テーション(図示されない)においてリジェクトする。
閾値xを超えた時は、当該レトルトパウチ包装品1をそ
のまま次工程へ送る。また金属片等の異物が混入してい
て、閾値y(yはxより大きい)を超える場合もリジェ
クト信号12を出力する。X線検出器として、イメージ
・インテンシファイア(I.I.)やX線用TVカメラ等
を用いてもよい。
【0016】図4は所謂カップラーメン15の断面図で
ある。発泡ポリスチレンよりなる外装カップ16に、無
包装の、すなわち裸の乾燥ラーメン18、その上にそば
スープ等の添加液20が充填後ヒートシールされた透明
熱可塑性プラスチックフィルムよりなる小袋19、さら
にその上に乾燥天ぷら等の添加具22と、それを包むセ
ロハン紙よりなる包装体21が重なり接触し収納されて
いる。外装カップ16のフランジ部16aには、アルミ
ニウム箔を含むシール蓋17がヒートシールされてい
る。小袋19は、図1,図2に示す小袋3と同様の構成
をしており、鉄粉が適量混練されている。カップラーメ
ン15に小袋19が収納されているか否かは、レトルト
パウチ包装品1と同様の方法でX線透視検査される。
【0017】X線吸収係数が高く、かつ比較的入手し易
い材料として、鉄粉の他に錫箔、チタン酸鉛、銅箔、銀
ペースト、硫酸バリウム等がある。包装品の種類によっ
ては、これらの材料を有無を検出すべき包装体に使用し
てもよい。しかしコストや衛生上の安全性から鉄粉が好
ましい。有無を検出すべき包装体は、カップ体等であっ
てもよい。有無を検出すべき包装体の面積(重なり面に
平行な)と、他の包装体または無包装物の面積(重なり
面に平行な)が同じ場合は、両者がずれるように固定し
て収納するのが好ましい。
【0018】次にレトルトパウチ包装品1の中に小袋3
が入っているか否かの電磁気的検査は、例えば次のよう
にして行われる。小袋3は、鉄粉(好ましくは粒径50
0μm以下の)の微粒子が、プラスチックの中で分散し
て、プラスチックによって互いに電気絶縁状態にあるの
で、交流磁界に置かれた時渦電流を発生することがな
く、完全な、すなわち導電性の無い磁性体である。従っ
て小袋3が交流磁界の中に置かれた時、周波数によるイ
ンダクタンスの変化、すなわち位相の変化が起こらない
で、位相はほぼ+90度である(図6の43参照)。一
方レトルトパウチ2aに含まれるアルミニウム箔は、導
電体であるので、交流磁界の中に置かれた時渦電流を発
生する。渦電流の大きさは、面積が大きい程、また周波
数が高い程(周波数の2乗で利く)大きくなるので、ア
ルミニウム箔が交流磁界の中に置かれると、周波数が大
きくなる程、インダクタンスが低下して、位相も大きく
変化する(図6の44参照)。図6に示すように、周波
数が10KHz程度では、アルミニウム箔による信号の
位相はほぼ0度である。周波数が100KHzを越え、
1000KHzに近づくと、アルミニウム箔による信号
の位相は、−90度に近づく。レトルトパウチ2aがア
ルミニウム箔を含む場合、この位相差を利用して小袋3
の有無を検出する方法について次に述べる。
【0019】図5において、レトルトパウチ包装品1の
中の小袋3の有無を検出する検出部29は、交流発振器
30、送信コイル31、および送信コイル31に対向し
て配置された2個のコイル32aおよび32bよりなる
検出コイル32、ならびに増幅器33を備えている。交
流発振器30の発信周波数は、10HKz以上、好まし
くは50KHz以上の高周波である。検出コイル32に
おけるコイル32aおよび32bは、磁束が等量交わる
ように設定された差動コイルであって、各出力は差動増
幅器33に入力する。差動増幅器33の増幅度は比較的
低く設定されていて、小袋3の磁性によって検出信号3
4が飽和しないようになっている。
【0020】増幅器33から出力される検出信号34は
同期検波器35に入力する。また発信器30の励磁信号
36は、位相器37に入力して、位相器37で磁性体の
位相(+90度)に合わせた同期信号38に変換されて
検出器35に入力する。そのため検波器35において増
幅器33の出力信号34が同期検波され、検出信号34
中における磁性体の振幅と等しい振幅の磁性体信号すな
わち同期検波信号39が出力されて判別器40に入力す
る。判別器40で、同期検波信号39は予め設定されて
いた閾値Lと比較される。閾値Lは、小袋3が収納され
た正常なレトルトパウチ包装品1を、図5の装置で予め
検査した時の同期検波信号39の最大振幅より若干小さ
い値に定められる。従って閾値Lは0より大きい値であ
る。また、詳細には検出信号34にはマテリアルエフェ
クトすなわち、レトルトパウチ2a内の食品2bによる
位相差あ含まれる。そこで、位相器37における位相を
+90度より若干ずらすことが必要になる。
【0021】次に以上の装置の動作について説明する。
レトルトパウチ包装品1が送信コイル31と検出コイル
32の間を、コンベア(図示されない)に載置されて矢
印方向に通過すると、レトルトパウチ包装品1は、完全
な磁性体である小袋3と、電気良導体であるアルミニウ
ム箔を含むので、差動増幅器33から、磁性体に基づく
信号(43)と電気良導体に基づく信号(44)を合成
した検出信号34が出力される。しかし発信器30の励
磁信号36が、位相器37に入力して、位相器37で磁
性体の位相に合わせた同期信号38に変換されて同期検
波器35に入力して、検波器35において検出信号34
が同期検波されるので、検出信号34中における磁性体
(小袋3)の信号、すなわち同期検波信号(磁性体信
号)39のみが検波器35から出力され、判別器40に
入力する。判別器40で、同期検波信号39の値が閾値
L以上であると判別されたレトルトパウチ包装品1は、
小袋3を備えた正常な製品である。閾値Lより小さい場
合は、小袋3が装入漏れであると判別されて、当該包装
品1はリジェクトされる。
【0022】
【実施例】以下にX線によって透視検査を受ける包装品
の実施例について述べる。 実施例1:外層が厚さ15μmのポリエチレンテレフタ
レート系樹脂フィルム、中間層が厚さ9μmのアルミニ
ウム箔、内層が厚さ70μmのポリプロピレン樹脂フィ
ルムよりなる積層体より形成されたパウチ2aにカレー
を充填後、ヒートシール、レトルト殺菌処理してなる、
約16cmx10.5cmx1.5cm(最大高さ)の
レトルトパウチ食品2と、香辛料が入った、約7.5c
mx3.5cmx0.5mm(最大高さ)の小袋3を、
17.5cmx12.0cmx2.0cmの、厚さ0.
39mmのボール紙よりなる外装箱5に図1,図2に示
すように重ねて収納した。小袋3として、平均粒径が2
0μmの還元鉄粉が重量率30%で混入された厚さ85
μmのポリプロピレン樹脂フィルムよりなるものを用い
た。
【0023】X線照射装置(X線管電圧:55kV、X線
管電流:2.8mA)によって、小袋3を乗せたレトル
トパウチ食品2を外装箱5に入れたものの厚さ方向にX
線を照射して、イメージ・インテンシファイア(I.
I.)によってX線減衰量を測定した。この場合、X線透
視像を画像処理して、X線減衰量を明暗で評価した(暗
い程、値は大きくなる)。この時のX線減衰量は、85
(相対値)であった。同様にしてレトルトパウチ食品2
のみが外装箱5に入れられたもののX線減衰量を測定し
た結果は、79(相対値)であった。すなわち小袋3の
X線減衰量は、レトルトパウチ食品2および外装箱5そ
れぞれのX線減衰量の和の、{(85−79)/79}
x100%=7.6%であった。この場合のX線透視画
像をモニタで観察した所、小袋3が明瞭に識別された。
【0024】実施例2:小袋3の鉄粉混入率を重量率で
10%にした以外は、実施例1と同様にしてX線減衰量
を測定した。小袋3を乗せたレトルトパウチ食品2を外
装箱5に入れたもののX線減衰量は82(相対値)であ
った。この場合小袋3のX線減衰量は、レトルトパウチ
食品2および外装箱5それぞれのX線減衰量の和の、
{(82−79)/79}x100%=3.8%であ
る。この場合のX線透視画像をモニタで観察した所、小
袋3を識別することができたが、実施例1の場合程明瞭
ではなかった。
【0025】比較例:小袋3の鉄粉混入率を重量率で2
%にした以外は、実施例1と同様にしてX線減衰量を測
定した。小袋3を乗せたレトルトパウチ食品2を外装箱
5に入れたもののX線減衰量は80(相対値)であっ
た。この場合小袋3のX線減衰量は、レトルトパウチ食
品2および外装箱5それぞれのX線減衰量の和の、
{(80−79)/79}x100%=1.3%であ
る。この場合のX線透視画像をモニタで観察した所、小
袋3を識別することが困難であった。
【0026】
【発明の効果】請求項1、請求項2に係わる発明は、複
数の包装体が重なって、もしくは1個以上の包装体及び
無包装物が重なって外装体に収納されて正常な製品とな
る包装品の中に、特定の包装体が収納されていることが
X線透視検査によって確実であるいう効果を奏する。請
求項3に係わる発明は、請求項1、請求項2に係わる発
明の効果に加えて、衛生的、かつ安価であるという利点
を有する。請求項4に係わる発明は、請求項3に係わる
発明の効果に加えて、より安価であるという利点を有す
る。請求項5に係わる発明は、複数の包装体が、もしく
は1個以上の包装体及び無包装物が外装体に収納されて
正常な製品となる包装品の中に、導電性の無い磁性体を
包装材、または包装材の一部とする特定の包装体が収納
されていることが電磁気的検査によって確実であるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である包装品の平面
図である。
【図2】図1のIIーII線に沿う縦断面図である。
【図3】図1の包装品を工業的にX線透視する方法の例
を示す説明用図面である。
【図4】本発明の第2の実施の形態である包装品の縦断
面図である。
【図5】図1の包装品を電磁気的に検査する装置の例の
ブロック図である。
【図6】導電性の無い磁性体およびアルミニウム箔の、
周波数と位相との関係の例を示す線図である。
【符号の説明】
1 レトルトパウチ包装品(包装品) 2 レトルトパウチ食品(包装体) 3 小袋(包装体) 5 外装箱(外装体) 9 X線 9a 中心軸 15 カップラーメン(包装品) 16 外装カップ(外装体) 17 シール蓋(外装体) 18 乾燥ラーメン(無包装物) 19 小袋(包装体) 21 包装体 31 送信コイル(高周波交流磁界を発生する手段) 34 検出信号 35 同期検波器 36 励磁信号 37 位相器 38 同期信号 39 同期検波信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G001 AA01 AA07 AA10 BA11 CA01 DA01 DA02 DA08 HA12 HA13 JA09 JA16 KA03 KA05 LA01 LA05 PA03 PA11 SA01 2G053 AA13 AA21 AB21 BA02 BB03 BC02 BC14 CA03 CA17 CB16 CB24 DA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の包装体が重なって外装体に収納さ
    れ、中心軸が重なり面に対しほぼ垂直方向になるように
    照射されるX線によって透視検査を受ける包装品であっ
    て、有無を検出すべき包装体のX線減衰量が、他の包装
    体および外装体それぞれのX線減衰量の和の3%以上で
    あることを特徴とする包装品。
  2. 【請求項2】1個以上の包装体及び無包装物が重なって
    外装体に収納され、中心軸が重なり面に対しほぼ垂直方
    向になるように照射されるX線によって透視検査を受け
    る包装品であって、有無を検出すべき包装体のX線減衰
    量が、他の包装体及び無包装物ならびに外装体それぞれ
    のX線減衰量の和の3%以上であることを特徴とする包
    装品。
  3. 【請求項3】有無を検出すべき包装体が、鉄粉を混練さ
    れた熱可塑性プラスチックより主としてなる包装材によ
    って包装されている請求項1、請求項2記載の包装品。
  4. 【請求項4】有無を検出すべき包装体の包装材に、鉄粉
    を混練された熱可塑性プラスチックが貼付されている請
    求項1、請求項2記載の包装品。
  5. 【請求項5】少なくとも、鉄粉を分散混練された熱可塑
    性プラスチックより主としてなる包装材によって包装さ
    れた包装体、又は鉄粉を分散混練された熱可塑性プラス
    チックが貼付されている包装材によって包装された包装
    体が外装体に収納された包装品であって、高周波交流磁
    界の中を通過する時、高周波交流磁界によって誘起され
    て得られた検出信号を、高周波交流磁界を発生させる励
    磁信号を磁性体の位相に合わせた同期信号によって検波
    し、得られた同期検波信号が閾値L(Lは0より大きい
    値である)以上であることを特徴とする包装品。
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