JP2000306264A - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

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JP2000306264A
JP2000306264A JP11109738A JP10973899A JP2000306264A JP 2000306264 A JP2000306264 A JP 2000306264A JP 11109738 A JP11109738 A JP 11109738A JP 10973899 A JP10973899 A JP 10973899A JP 2000306264 A JP2000306264 A JP 2000306264A
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JP11109738A
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English (en)
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Yoshihisa Usami
由久 宇佐美
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐光保存性に優れると同時に、記録光および
再生光での高反射率を維持することができ、記録再生特
性にも優れる追記型の光情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 基板上に、400〜600nmに最大吸
収波長を有する有機色素を含有する色素記録層と、光反
射層と、をこの順に設け、基板側から600〜700n
mの波長範囲にある記録光または再生光を照射して記録
または再生を行う光情報記録媒体の前記光反射層の50
0〜600nmの光に対する光吸収率を20%以上とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機色素を記録材
料とし、レーザ光を用いて情報の記録及び再生を行うこ
とができる追記型の光情報記録媒体に関し、特に、耐光
保存性に優れると同時に、記録光および再生光での高反
射率を維持することができ記録再生特性にも優れる追記
型の光情報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ光により一回限りの情報の
記録が可能な光情報記録媒体(光ディスク)は、追記型
光情報記録媒体とも称され、市販のプレーヤを用いて再
生できる利点を有しており、また最近では、パーソナル
コンピュータの普及に伴ってその需要も増大している。
【0003】追記型光情報記録媒体の代表的な構造は、
透明な円盤状基板上に有機色素からなる色素記録層、金
などの金属からなる光反射層、さらに樹脂製の保護層を
この順に積層したものである。そしてこの光ディスクへ
の情報の書き込み(記録)は、近赤外域のレーザ光を光
ディスクに照射することにより行われ、色素記録層の照
射部分がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的
あるいは化学的な変化(例えば、ピットなどの生成)が
生じてその光学的特性を変えることにより情報が記録さ
れる。一方、情報の読み取り(再生)も通常、記録用の
レーザ光と同じ波長のレーザ光を光ディスクに照射する
ことにより行われ、色素記録層の光学的特性が変化した
部位(ピットなどの生成による記録部分)と変化しない
部位(未記録部分)との反射率の違いを検出することに
より情報が再生される。
【0004】上記のような色素記録層を持つ追記型光情
報記録媒体は、記録再生特性に優れていること、また市
販のプレーヤを利用して再生できるように記録光、再生
光に対する高い反射率を有していることはもとより、記
録後においても高い耐光性を有していることが望まれ
る。
【0005】従来、色素記録層に含有する色素化合物と
しては、例えば、ベンゾインドレニン骨格(インドレニ
ン骨格にベンゼン環が縮合した構造)を有するシアニン
系色素が用いられている。しかし、上記のようなシアニ
ン系色素は自然光に対する安定性が充分ではなく、経時
保存した場合に、褪色により記録媒体の記録再生特性を
劣化させる。特に、記録再生光の波長が635nmと短
く、高密度記録が可能な現行の追記型デジタルビデオデ
ィスク(DVD−R)では、記録層色素として400〜
600nmに吸収帯の中心波長を有しているものが使用
されるために記録層色素が褪色し易いという問題があ
る。
【0006】このため、色素記録層に含有する色素化合
物の褪色を防止する方法として、特開平3−41640
号公報、特開平4−271031号公報には、基板に含
有した光吸収剤等により記録光、再生光以外の光をすべ
て遮断した光情報記録媒体が提案されている。また、特
開平4−167239号公報には、基板に含有した光吸
収剤等により650nm以下の波長の光を遮断した光情
報記録媒体が提案されている。これらはいずれも、記録
光、再生光を透過させる一方、可視領域から紫外領域に
ある他の波長の光を総て遮断するのが耐光保存性を向上
させる観点からは望ましいという考えに基づくものであ
る。
【0007】しかしながら、特定波長を境に短波長側で
は光透過率0%、長波長側では光透過率100%とする
ような調整は現実には困難であり、記録光、再生光近傍
の光を記録層入射前に全て遮断すると、記録光および再
生光の透過、反射にも影響を与え、ジッター等の記録再
生特性を悪化させるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐光
保存性に優れると同時に、記録光および再生光での高反
射率を維持することができ、記録再生特性にも優れる追
記型の光情報記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、追記型の
光情報記録媒体において、反射層材料が耐光保存性に及
ぼす影響について鋭意検討した結果、色素記録層に含ま
れる色素の吸収帯にある一定範囲の光を吸収する光反射
層を用いることにより、耐光保存性が著しく改善される
ことを知見し、本発明を完成するに至った。すなわち、
本発明は、 (1)基板上に、400〜600nmに最大吸収波長を
有する有機色素を含有する色素記録層と、光反射層と、
をこの順に設け、基板側から600〜700nmの波長
範囲にある記録光または再生光を照射して記録または再
生を行う光情報記録媒体であって、前記光反射層の50
0〜600nmの光に対する光吸収率が、20%以上で
あることを特徴とする光情報記録媒体である。 (2)前記(1)の光情報記録媒体において、前記光反
射層の500〜600nmの光に対する光吸収率が30
%以上であることが好ましい。 (3)前記(1)または(2)の光情報記録媒体におい
て、前記光反射層が、Cu、Cuを主体とする合金、及
びCuを主体とする化合物から選択されるいずれかの材
料から形成されてなることが好ましい。
【0010】本発明者等の研究によれば、シアニン系色
素等、DVD−Rの色素記録層に含有される色素の分解
は、主に、その色素吸収帯の中心にある500〜600
nmの光(以下、「色素分解光」という)により発生
し、それ以外の光による影響は小さく、記録層色素の褪
色を防止するためには、500〜600nmの光にでき
るだけ曝さないようにすることが望ましい。一方、光情
報記録媒体は、一般に、図1に示すように、円盤状基
板、色素記録層、及び光反射層をこの順に積層した構成
を採っている。この構成の光情報記録媒体において、光
反射層側から入射した色素分解光は、矢印Bで示すよう
に、一部は光反射層で反射されるが、残りは光反射層を
通って色素記録層に至る。従って、光反射層側から入射
する色素分解光については、光反射層でこれを吸収する
ことにより、色素分解光が色素記録層に到達せず、色素
記録層への影響は軽減される。また、光反射層表面の反
射率を高めて、色素分解光を反射することにより、色素
分解光が色素記録層に到達しないようにすることもでき
る。一方、基板側から入射した色素分解光は、その殆ど
が矢印Aで示すように色素記録層を通って光反射層に入
射し、色素記録層と光反射層の界面で反射されて、再度
色素記録層を通過して外部に出る。この場合は、同じ光
が色素記録層を2回通過することになり、色素記録層に
含有される色素は、色素分解光に二度曝されることにな
る。この内、入射光の通過は光反射層を工夫してもこれ
を防止することができない。
【0011】本発明の光情報記録媒体においては、光反
射層が色素分解光を吸収する構成としたことで、光反射
層が光反射層側から入射した色素分解光を吸収すると同
時に、基板側から入射した色素分解光のうち光反射層で
反射されて再度色素記録層を通過する色素分解光の光量
を低減することができ、これにより、記録層色素の分解
が防止されて、記録媒体の耐光保存性が改善されるもの
と思われる。また、記録再生に必要な記録光および再生
光の透過を妨げることがないため、高い反射率を確保す
ることができ、良好な記録再生特性を維持することがで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の光情報記録媒体は、その
光反射層の500〜600nmの光に対する光吸収率が
20%以上であり、光吸収率が30%以上であることが
より好ましい。光反射層の500〜600nmの光に対
する光吸収率が20%より小さいと色素の分解を十分に
防止することができない。
【0013】記録層色素には、再生光に対する反射率を
確保するために、記録再生波長より短波長側に吸収帯の
中心波長を有する色素を使用する。このように、記録再
生光の波長を最大吸収波長からずらし比較的強度の小さ
い吸収帯の裾の部分とすることで安定した記録再生を行
うことができる。市販の再生装置で現在使用されている
記録再生波長は635nmであるため、DVD−Rの記
録層色素としては、これより短波長側の400〜600
nmに吸収帯の中心波長を有しているものが使用され
る。色素記録層に含有される色素の分解は、上述の通
り、主に、その色素吸収帯の中心波長近傍の500〜6
00nmの光により発生し、それ以外の光による影響は
小さい。すなわち、DVD−Rの記録層色素について
は、500〜600nmの光が色素分解光ということに
なる。従って、光反射層がこの波長範囲の光を吸収する
ことで、光反射層側から入射した色素分解光を遮断する
と同時に、基板側から入射した色素分解光のうち光反射
層で反射されて再度色素記録層を通過する色素分解光の
光量を低減することができる。
【0014】また、光反射層は、500nm未満の可視
から紫外領域の光をも吸収することが好ましい。500
nm未満の光は、同じエネルギーの光を照射したときの
褪色率はさほど大きくないが、太陽光は光の放射エネル
ギーが高いために、実際の使用条件ではこの領域の光が
色素の褪色に与える影響は比較的大きくなる。従って、
光反射層の500nm未満の光に対する光吸収率は10
%以上が好ましく、20%以上がより好ましく、30%
以上がさらに好ましい。
【0015】なお、本発明においては光反射層に色素分
解光を吸収させることとしたが、基板側から入射した色
素分解光が光反射層を透過するようにしても同様に、再
度色素記録層を通過する色素分解光の光量を低減するこ
とができる。ただし、この場合には、光反射層側から入
射する色素分解光を他の方法で遮断する必要がある。
【0016】本発明の光情報記録媒体は、円盤状基板上
に、少なくとも有機色素を含有する色素記録層と光反射
層とがこの順に設けられているものであり、光反射層の
上に、更に保護層が設けられていることが好ましい。以
下に、本発明の光情報記録媒体をその製造方法に従って
詳述する。
【0017】基板(保護基板も含む)は、従来の光情報
記録媒体の基板として用いられている各種の材料から任
意に選択することができる。基板材料としては、例え
ば、ガラス;ポリカーボネート;ポリメチルメタクリレ
ート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共
重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルフ
ァスポリオレフィンおよびポリエステル等を挙げること
ができ、所望によりそれらを併用してもよい。なお、こ
れらの材料はフィルム状としてまたは剛性のある基板と
して使うことができる。上記材料の中では、耐湿性、寸
法安定性および価格などの点からポリカーボネートが好
ましい。基板は、その直径が120±3mmで厚みが
0.6±0.1mm、あるいはその直径が80±3mm
で厚みが0.6±0.1mmのものが一般に用いられ
る。
【0018】色素記録層が設けられる側の基板表面に
は、平面性の改善、接着力の向上および色素記録層の変
質防止の目的で、下塗層が設けられてもよい。下塗層の
材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ア
クリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレ
イン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロー
ルアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合
体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロー
ス、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエス
テル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、
エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;およびシ
ランカップリング剤などの表面改質剤を挙げることがで
きる。下塗層は、上記物質を適当な溶剤に溶解または分
散して塗布液を調製した後、この塗布液をスピンコー
ト、ディップコート、エクストルージョンコートなどの
塗布法を利用して基板表面に塗布することにより形成す
ることができる。下塗層の層厚は一般に0.005〜2
0μmの範囲にあり、好ましくは0.01〜10μmの
範囲である。
【0019】基板(または下塗層)上には、トラッキン
グ用溝またはアドレス信号等の情報を表す溝(プレグル
ーブ)が形成されている。図2はプレグルーブの形状を
表す概略断面図である。Dは溝深さであり、溝形成前の
基板表面から溝の最も深い箇所までの距離である。Wは
溝幅であり、D/2の深さでの溝の幅である。溝傾斜部
幅は、溝形成前の基板表面からD/10の深さでの溝幅
W1と溝の最も深い箇所からD/10の高さでの溝幅W
2との差である。
【0020】プレグルーブの溝幅は450nm以下であ
り、400nm以下が好ましく、350nm以下がより
好ましい。溝幅が450nmを超えると、ピットの不均
一な広がりを防止することができない。また、溝幅の下
限は50nm以上が好ましく、100nm以上がより好
ましく、150nm以上がさらに好ましい。溝傾斜部幅
は180nm以下であり、160nm以下が好ましく、
150nm以下がより好ましい。溝傾斜部幅が180n
mを超えると、溝の傾斜がなだらかになりピットの不均
一な広がりを防止することができない。また、溝傾斜部
幅の下限は20nm以上が好ましく、40nm以上がよ
り好ましく、50nm以上がさらに好ましい。
【0021】溝深さは300nm以下であることが好ま
しく、250nm以下がより好ましく、200nm以下
がさらに好ましい。溝深さが300nmより深いと反射
率が低下する。また、溝深さの下限は50nm以上が好
ましく、70nm以上がより好ましく、80nm以上が
さらに好ましい。溝深さが50nmより浅いと、ピット
の不均一な広がりを防止することができない。トラック
ピッチは1200nm以下であることが好ましく、10
00nm以下がより好ましく、900nm以下がさらに
好ましい。また、トラックピッチの下限は100nm以
上が好ましく、200nm以上がより好ましく、300
nm以上がさらに好ましい。
【0022】また、プレグルーブの形成を、プレグルー
ブ層を設けることにより行ってもよい。プレグルーブ層
の材料としては、アクリル酸のモノエステル、ジエステ
ル、トリエステルおよびテトラエステルのうちの少なく
とも一種のモノマー(またはオリゴマー)と光重合開始
剤との混合物を用いることができる。プレグルーブ層の
形成は、例えば、まず精密に作られた母型(スタンパ)
上に上記のアクリル酸エステルおよび重合開始剤からな
る混合液を塗布し、更にこの塗布液層上に基板を載せた
のち、基板または母型を介して紫外線を照射することに
より塗布層を硬化させて基板と塗布層とを固着させる。
次いで、基板を母型から剥離することにより得ることが
できる。プレグルーブ層の層厚は一般に、0.05〜1
00μmの範囲にあり、好ましくは0.1〜50μmの
範囲である。
【0023】基板上(又は下塗層)のプレグルーブが形
成されているその表面上には、有機色素を含有する色素
記録層が設けられる。有機色素としては、前記の通り、
400〜600nmに最大吸収波長を有し、光照射時に
光学的特性に変化を生じて記録可能なものであれば特に
制限はないが、シアニン系色素、アゾ系色素、フタロシ
アニン系色素、オキソノール系色素、ピロメテン系色素
が挙げられ、シアニン系色素、アゾ系色素、オキソノー
ル系色素が好ましく、シアニン系色素、オキソノール系
色素が特に好ましい。
【0024】色素記録層の形成は、例えば、有機色素の
他、所望により退色防止剤及び結合剤などを溶剤に溶解
して塗布液を調製し、次いでこの塗布液を基板のプレグ
ルーブが形成されているその表面に塗布して塗膜を形成
したのち乾燥することにより行うことができる。塗布液
中には更に酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、及び潤滑
剤など各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
【0025】色素記録層塗布液の溶剤の例としては、酢
酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエステル;メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチル
ケトンなどのケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロ
ルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水素;ジメチ
ルホルムアミドなどのアミド;シクロヘキサンなどの炭
化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキ
サンなどのエーテル;エタノール、n−プロパノール、
イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコ
ールなどのアルコール;2,2,3,3−テトラフロロ
プロパノールなどのフッ素系溶剤;エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなど
のグリコールエーテル類などを挙げることができる。こ
の中でも、色素に対する溶解性、塗布液の乾燥性の面か
ら、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム、シクロヘ
キサン、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、2,2,3,3−テトラフロロ
プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルが好ましく、2,2,
3,3−テトラフロロプロパノールが特に好ましい。上
記溶剤は使用する色素の溶解性を考慮して単独または二
種以上を適宜併用することができる。
【0026】退色防止剤の代表的な例としては、ニトロ
ソ化合物、金属錯体、ジオンモニウム塩、及びアミニウ
ム塩などを挙げることができる。これらの例は、例え
ば、特開平2−300288号、同3−224793
号、あるいは同4−146189号等の各公報に記載さ
れている。退色防止剤を使用する場合には、その使用量
は、色素の量に対して、通常0.1〜50重量%の範囲
であり、好ましくは、0.5〜45重量%の範囲、更に
好ましくは、3〜40重量%の範囲、特に5〜25重量
%の範囲である。
【0027】結合剤の例としては、例えば、ゼラチン、
セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの
天然有機高分子物質;およびポリウレタン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン
等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビ
ニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸
メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素
化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム
誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化
性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げること
ができる。色素記録層の材料として結合剤を併用する場
合に、結合剤の使用量は、色素100重量部に対して
0.2〜20重量部、好ましくは、0.5〜10重量
部、更に好ましくは1〜5重量部である。結合剤を色素
記録層に含有させることにより色素記録層の保存安定性
を改良することも可能である。
【0028】このようにして調製される塗布液中の色素
の濃度は一般に0.01〜10重量%の範囲にあり、好
ましくは0.1〜5重量%の範囲にある。
【0029】塗布方法としては、スプレー法、スピンコ
ート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。色素記録層は単層でも重層でもよい。色
素記録層のその溝部での層厚は、厚過ぎるとピットが広
がり易くなるため、40〜230nmの範囲にあること
が好ましく、60〜200nmの範囲がより好ましく、
70〜180nmの範囲がさらに好ましい。また、ラン
ド部での色素記録層の厚さは、グルーブ部での厚さの5
0〜100%の範囲とすることが好ましい。
【0030】色素記録層と光反射層との間には、反射率
向上と感度向上のために中間層を設けてもよい。中間層
に用いられる材料としては、SiO2、SiN、Mg
2、TiO2等の無機物質、ブタジエンゴム等の有機物
質を挙げることができる。中間層は、真空成膜やスピン
コートなどを利用して形成することができる。
【0031】上記色素記録層の上には、情報の再生時に
おける反射率の向上の目的で、光反射層が設けられる。
光反射層の記録光または再生光に対する反射率は50%
以上が好ましく、70%以上がより好ましく、80%以
上がさらに好ましい。光反射層の材料である光反射性物
質は、光反射層自身の500〜600nmの光に対する
光吸収率が20%以上である限り、特に制限はないが、
Cu、Cuを主体とする合金、及びCuを主体とする化
合物から選択されるいずれかの材料を用いることが好ま
しい。コスト、取り扱い易さ等を考慮すると、この中で
も、Cuが特に好ましい。これらの物質は単独で用いて
もよいし、あるいは二種以上の組み合わせて用いてもよ
い。ここで、主成分とは光反射層材料中に少なくとも5
0%以上含有されていることを意味し、70%以上がよ
り好ましく、85%以上がさらに好ましい。
【0032】光反射層には、耐蝕防止等の目的で、Cu
以外に、B、C、N、O、Si、Sc、Ti、V、C
r、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ga、Ge、S
e、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Pd、
Ag、Cd、In、Sn、Te、ランタノイド、Hf、
Ta、W、Ir、Au、Tl、Pb、Bi、Thなどの
金属及び半金属を含んでいてもよい。これらのうちで好
ましいものは、B、C、N、O、Si、Ti、V、C
r、Co、Ni、Cu、Ge、Sr、Y、Zr、Nb、
Mo、ランタノイド、Hf、W、Au、Bi、Thであ
り、より好ましくはC、N、O、Si、Cu、Mo、
W、Au、Biである。
【0033】光反射層は、例えば、上記反射性物質を、
蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングする
ことにより色素記録層の上に形成することができる。本
発明においては、保存性を向上させる目的、或いは外観
を変える目的で、光反射層は上記材料を単層で積層して
もよく、2種以上の材料を多層に積層してもよい。
【0034】光反射層の層厚は、10〜350nmの範
囲が好ましく、より好ましくは30〜300nmの範
囲、更に好ましくは40〜250nmの範囲である。光
反射層の層厚が350nmを超えると、光吸収の効果が
不十分となり、また、膜質も低下する。10nmより薄
いと反射率が低くなり過ぎたり、光反射層上に保護層を
積層する場合に、色素記録層に含まれる材料が、保護層
に用いられる材料と相互作用して化学変化を起こし、劣
化する場合がある。また、光反射層は一層でも良いが、
さらに基板と色素記録層の間に光反射層を形成するな
ど、媒体中に複数の光反射層を形成しても良い。
【0035】光反射層の上には、色素記録層などを物理
的および化学的に保護する目的で保護層を設けることが
好ましい。この保護層は、基板の色素記録層が設けられ
ていない側にも耐傷性、耐湿性を高める目的で設けるこ
ともできる。保護層に用いられる材料の例としては、S
iO、SiO2、MgF2、SnO2、Si34等の無機
物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等
の有機物質を挙げることができる。
【0036】保護層は、例えば、プラスチックの押出加
工で得られたフィルムを接着剤を介して光反射層上及び
/または基板上にラミネートすることにより形成するこ
とができる。あるいは真空蒸着、スパッタリング、塗布
等の方法により設けられてもよい。また、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に溶
解して塗布液を調製したのち、この塗布液を塗布し、乾
燥することによっても形成することができる。UV硬化
性樹脂の場合には、溶剤を使用することなくそのままも
しくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの
塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによ
っても形成することができる。これらの塗布液中には、
更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤、着色剤、防
黴剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。
【0037】保護層の硬度は、ピットの保護層方向への
不均一な広がりを防止するため、鉛筆の引掻き硬度でF
以上であることが好ましく、H以上がより好ましい。保
護層の層厚は2.5〜23μmの範囲にあることが好ま
しく、より好ましくは3.5〜20μm、さらに好まし
くは4.0〜15μmである。
【0038】光反射層と保護層との間には、反射率の向
上等、光学特性を調整するために、中間層を設けてもよ
い。中間層に用いられる材料としては、例えば、Si
O、SiO2、MgF2、SnO2、Si34などの無機
物質を挙げることができる。また、この中間層は、蒸
着、スパッタリング等の真空成膜により形成することが
できる。
【0039】以上の工程により、基板上に色素記録層、
及び光反射層、そして所望により保護層等を設けた積層
体を作製することができる。そして得られた二枚の積層
体を各々の色素記録層が内側となるように接着剤等で貼
り合わせることにより、二つの色素記録層を持つDVD
−R型の光情報記録媒体を製造することができる。また
得られた積層体と、該積層体の基板と略同じ寸法の円盤
状保護基板とを、その色素記録層が内側となるように接
着剤等で貼り合わせることにより、片側のみに色素記録
層を持つDVD−R型の光情報記録媒体を製造すること
ができる。
【0040】接着剤として、前記保護層の形成に用いた
UV硬化性樹脂を用いてもよいし、合成接着剤を用いて
もよい。合成接着剤としては、カチオン硬化型エポキシ
樹脂のような遅効型接着剤や紫外線硬化型アクリレート
樹脂のようなスピン硬化型接着剤を挙げることができ、
遅効型接着剤がより好ましい。この接着剤の層に保護層
の機能を兼用させることもできる。接着剤層の厚さは、
反りを防止するため、5〜55μmの範囲が好ましく、
より好ましくは10〜47μm、さらに好ましくは13
〜40μmである。また、二枚の積層体の貼り合わせ
は、その他に両面テープなどを用いて行ってもよい。い
ずれの態様のDVD−R型の光情報記録媒体においても
その全体の厚みは、1.2±0.2mmとなるように調
製することが好ましい。
【0041】保護層と接着層との間には、保存性や接着
性を向上させるために、バッファー層を設けてもよい。
バッファー層に用いられる材料としては、例えば、Si
O、SiO2、MgF2、SnO2、Si34などの無機
物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等
の有機物質を挙げることができる。このバッファー層
は、真空成膜やスピンコート等を利用して形成すること
ができる。
【0042】記録再生のための光が入射する側とは反対
側の記録媒体の表面に、印刷可能な層を設けることがで
きる。即ち、媒体に記録されている内容を表示するため
にインクジェットプリンターなどで印刷するのに適した
層を保護層などの上に形成する。インクジェット方式の
印刷ではインクは通常親水性であるので、上記印刷可能
層はその表面が親水性であることが望ましい。例えば、
紫外線硬化樹脂中にタンパク質粒子などのような親水性
粒子を均一に分散した層が印刷可能層として形成され
る。印刷可能層上に印刷された背景が金属反射層や色素
記録層からの透過光の影響で着色されてしまう場合があ
る。そのような着色を防止するために印刷可能層中に背
景色を決めるための顔料を含有させたり、さらに、印刷
可能層の下にさらに着色遮蔽層を形成して印刷画像の審
美性を高めることもできる。また、印刷可能層中には、
帯電防止剤、防黴剤、着色剤などの各種の添加剤をその
目的に応じて含有させることもできる。
【0043】本発明の光情報記録媒体には、例えば、次
のようにして情報の記録、再生が行われる。本発明の光
情報記録媒体は、通常のDVDフォーマットの場合の1
倍速(3.5〜3.9m/秒)を始めとして、4倍速、
6倍速、もしくはそれ以上の高速記録にも利用できる。
まず、光情報記録媒体を所定の線速度(DVDフォーマ
ットの場合は3.5〜3.9m/秒)又は所定の定角速
度にて回転させながら、基板側から半導体レーザ光など
の記録用の光を照射する。この光の照射により、色素記
録層がその光を吸収して局所的に温度上昇し、例えば、
ピットが生成してその光学特性を変えることにより情報
が記録される。上記のように記録された情報の再生は、
光情報記録媒体を所定の定線速度で回転させながら半導
体レーザ光を基板側から照射して、その反射光を検出す
ることにより行うことができる。
【0044】本発明の光情報記録媒体においては、光反
射層が光反射層側から入射した色素分解光を吸収すると
同時に、基板側から入射した色素分解光のうち光反射層
で反射されて再度色素記録層を通過する色素分解光の光
量を低減し、記録層色素の分解が防止されて、記録媒体
の耐光保存性が改善される。
【0045】また、記録再生に必要な記録光および再生
光の透過を妨げることがないため、高い反射率を確保す
ることができ、良好な記録再生特性を維持することがで
きる。
【0046】また、従来、追記型の光情報記録媒体の光
反射層には金や銀といった高価な貴金属が使用されてき
たが、本発明の光情報記録媒体は、その光反射層の50
0〜600nmの光に対する光吸収率が20%以上であ
る限り、金や銀に限られず、これらの貴金属に比べて安
価な材料を光反射層材料として選択することができるた
め、原材料のコストを低く抑えることができる。
【0047】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に
説明する。まず、色素記録層に用いる下記のシアニン系
色素の分光透過率と光照射による分光褪色率との相関を
調べた。
【0048】
【化1】
【0049】前記シアニン系色素2.65gを、2,
2,3,3−テトラフルオロプロパノール100mlに
溶解して塗布液を調製した。この塗布液を、0.6mm
厚さの透明ポリカーボネート基板(帝人(株)製、「パ
ンライトAD5503」)表面に、回転数を300rp
m〜2000rpmまで変化させながらスピンコートに
より塗布し、乾燥して、色素層(厚さ約90nm)を形
成した。色素層形成後の基板について、分光透過率(3
00nm〜800nmの各波長での色素光学濃度)を測
定した。測定した分光透過率を図3に示す。図3から、
このシアニン系色素は400nm〜650nmには吸収
があるが、650nm〜700nmにはほとんど吸収が
無いことが分かる。
【0050】キセノン光を回折格子で分光し、分光後の
光をサンプルに照射することができる回折格子照射分光
器を用い、色素層形成後の基板を、この回折格子照射分
光器にセットして、8時間照射し、このときの色素光学
濃度を測定し、色素光学濃度の減少率を照射エネルギー
で規格化して、各波長での褪色率を算出した。例えば、
未露光での光学濃度が0.84、露光後の光学濃度が
0.65、照射エネルギーが1.10(メガエルグ/c
2)の場合は、光学濃度減少率が(0.84−0.6
5)/0.84=0.230となり、褪色率は0.23
0/1.10=0.2094となる。これによりどの程
度の光エネルギーでどれだけの色素光学濃度が減少した
かが明確になる。
【0051】なお、色素光学濃度は、誤差を最小限にす
るため、照射する光の波長にかかわらず、光学濃度の大
きい500nmの波長で測定した。
【0052】図4は、このときの分光褪色率を示すグラ
フである。図4から、色素吸収帯のある500nm〜6
00nmの領域の光を照射した場合は、分光褪色率が高
くなるが、これ以外の光では褪色はほとんど起こってい
ないことが分かる。以上の結果から、前記シアニン系色
素を記録層色素に用いる場合、褪色を防止するために
は、光反射層によって500nm〜600nmの領域の
光を吸収すればよく、これより長波長の光は透過させて
も問題がないことが分かる。
【0053】[実施例1]射出成形により表面にスパイ
ラルプレグルーブを形成したポリカーボネート基板(厚
さ:0.6mm、外径:120mm、内径:15mm、
帝人(株)製、商品名「パンライトAD5503」)を
作製した。プレグルーブの溝深さ、溝幅、溝ピッチ、溝
傾斜部の幅は、以下の通りである。溝深さ、溝幅、溝ピ
ッチ、溝傾斜部の幅の測定は原子間力顕微鏡(AFM)
で行った。 溝深さ:150nm 溝幅:300nm 溝ピッチ:740nm 溝傾斜部の幅:120nm(片側60nm)
【0054】前記シアニン色素1gを、2,2,3,3
−テトラフルオロ−1−プロパノール100mlに溶解
し、この色素記録層形成用塗布液を、得られた基板のプ
レグルーブ面に、回転数を300〜3000rpmまで
変化させながらスピンコート法により塗布し、乾燥して
色素記録層を形成した。色素記録層の厚さは、色素記録
層の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して
計測したところプレグルーブ内では130nm、ランド
部では80nmであった。
【0055】次いで、アルゴン雰囲気中での、DCスパ
ッタリングにより、色素記録層上に厚さ120nmのC
uからなる光反射層を形成した。光反射層の500〜6
00nmの光に対する光吸収率が34%であった。
【0056】更に、光反射層上に、UV硬化性樹脂(商
品名「SD−316」、大日本インキ化学工業(株)
製)を回転数を300rpm〜4000rpmまで変化
させながらスピンコートにより塗布した。塗布後、その
上から高圧水銀灯により紫外線を照射して、硬化させ、
層厚8μmの保護層を形成した。表面硬度は鉛筆の引っ
かき硬度で2Hであった。このようにして基板上に、色
素記録層、光反射層及び保護層が順に設けられた積層体
を得た。
【0057】別に、保護層のみ形成したポリカーボネー
ト製の円盤状保護基板(直径:120mm、厚さ:0.
6mm)を用意した。上記で得た積層体と保護層のみ形
成した基板とを、基板側が内側となるように重ね合わ
せ、貼り合わせ層の厚さが17μmとなるように、ソニ
ーケミカル社製の遅効型接着剤(カチオン硬化型エポキ
シ樹脂)「SK7000」を用いて貼り合わせ、本発明
に従うDVD−R型の光ディスクを製造した。得られた
光ディスクの反射率は90%であった。なお、反射率は
パルステック社製DDU−1000を用いて最適パワー
で測定した。
【0058】[実施例2]色素記録層上に、厚さ50n
mのCuからなる光反射層を形成した以外は、実施例1
と同様にして本発明に従うDVD−R型の光ディスクを
得た。光反射層の500〜600nmの光に対する光吸
収率は43%であった。また、得られた光ディスクの反
射率は82%であった。
【0059】[実施例3]色素記録層上に、厚さ120
nmのCuとAgの合金(Cu/Agの含有割合90/
10)からなる光反射層を形成した以外は、実施例1と
同様にして本発明に従うDVD−R型の光ディスクを得
た。光反射層の500〜600nmの光に対する光吸収
率は31%であった。また、得られた光ディスクの反射
率は84%であった。
【0060】[比較例1]実施例1において、光反射層
の金属をCuからAgに変えた以外は、実施例1と同様
にして比較用のDVD−R型の光ディスクを得た。光反
射層の500〜600nmの光に対する光吸収率は 5
%であった。また、得られた光ディスクの反射率は95
%であった。
【0061】[耐光保存性の評価]実施例及び比較例で
得られた光ディスクを波長635nm、線速3.5m/
sで3Tの8・16変調信号をレーザーパワーを4mW
〜9mWまで振って記録した。その後、得られた光ディ
スクに、スガ試験機(株)製フェードメータ(照射光
量:335W/m2)を使用し、60℃、75%RHの
環境条件下で12時間、キセノン光を照射した。キセノ
ン光の照射前(保存前)と所定時間照射後(保存後)の
光ディスクに対してパルステック社製DDU−1000
を用いて最適パワーでの記録再生特性(ジッター)を調
べ、耐光保存性を評価した。ジッターは8−16変調信
号再生時のシステムクロックと比較した平均ジッターで
あり、その単位は%である。
【0062】
【表1】
【0063】上記表1の結果から、光反射層により色素
分解光を吸収することとした本発明の光情報記録媒体
は、記録光に対しては高反射率を維持することができ、
高温高湿度の条件下でキセノン光を長時間照射した後
(保存後)においてもジッターの増加量が少なく、記録
後の耐光性が顕著に改善されていることが分かる。一
方、光反射層により色素分解光を吸収しない光情報記録
媒体の場合には、ジッターが増加することが分かる。特
に、露光後のジッターの増加が著しい(比較例1、比較
例2)。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、耐光保存性に優れると
同時に、記録光および再生光での高反射率を維持するこ
とができ、記録再生特性にも優れる追記型の光情報記録
媒体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】光情報記録媒体中の記録層色素の分解のメカニ
ズムを説明する図である。
【図2】プレグルーブの形状を表す概略断面図である。
【図3】色素層形成後の基板の未露光での分光透過率を
示す吸収スペクトルである。
【図4】色素層形成後の基板の露光後の分光褪色率を示
すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、400〜600nmに最大吸
    収波長を有する有機色素を含有する色素記録層と、光反
    射層と、をこの順に設け、基板側から600〜700n
    mの波長範囲にある記録光または再生光を照射して記録
    または再生を行う光情報記録媒体であって、 前記光反射層の500〜600nmの光に対する光吸収
    率が、20%以上であることを特徴とする光情報記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 前記光反射層の500〜600nmの光
    に対する光吸収率が30%以上であることを特徴とする
    請求項1に記載の光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記光反射層が、Cu、Cuを主体とす
    る合金、及びCuを主体とする化合物から選択されるい
    ずれかの材料から形成されてなることを特徴とする請求
    項1または2に記載の光情報記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002021524A1 (fr) * 2000-09-04 2002-03-14 Sony Corporation Couche reflechissante, support d'enregistrement optique et cible de pulverisation cathodique permettant de former une couche reflechissante

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002021524A1 (fr) * 2000-09-04 2002-03-14 Sony Corporation Couche reflechissante, support d'enregistrement optique et cible de pulverisation cathodique permettant de former une couche reflechissante

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