JP2000304208A - 気化式石油燃焼装置 - Google Patents

気化式石油燃焼装置

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JP2000304208A
JP2000304208A JP11112390A JP11239099A JP2000304208A JP 2000304208 A JP2000304208 A JP 2000304208A JP 11112390 A JP11112390 A JP 11112390A JP 11239099 A JP11239099 A JP 11239099A JP 2000304208 A JP2000304208 A JP 2000304208A
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vaporizer
water
oil
combustion
injection nozzle
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JP11112390A
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Hisashi Iso
久志 磯
Takaya Moriguchi
貴也 森口
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Corona Corp
Original Assignee
Corona Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】給湯機や暖房機に用いられる気化式石油燃焼装
置に関し、燃焼用空気を水蒸気で加湿してNO生成を
抑制しようとするものに於いて、装置の小型化を図る。 【課題を解決する手段】石油噴射ノズル2から噴射され
る石油及び水噴射ノズル3から噴射される水を同一の気
化器1で気化すると共に、石油を水とが互いの気化を阻
害しないよう噴射される石油及び水が気化器1内に吹き
付けられるそれぞれの衝突部を互いに離して設けたの
で、気化器1は良好な気化性能を発揮できると共に、装
置の小型化が実現できるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は給湯機や暖房機に
用いられる加熱用ヒータを備えた気化器を有する気化式
石油燃焼装置に関するもので、燃焼用空気を加湿してN
生成を抑制しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりこの種の燃焼用空気を加湿して
NO生成を抑制しようとするものに於いては、例えば
図14に示す如く、気化ヒータ101を備えた気化筒1
02及び炎口部103を有するバーナ104と、燃焼用
空気をバーナ104に送風する燃焼用送風機105と、
液体燃料を霧化する液体燃料霧化装置106と、燃焼用
空気を加湿するための水を霧化する水霧化装置107と
を備えており、送風機105からの送風される燃焼用空
気は、液体燃料霧化装置106と水霧化装置107とに
分岐され、それぞれ霧化された液体燃料若しくは水が別
個の送風管108、109を介してバーナ104に供給
されて燃焼するものであった。(特公平4−73042
号)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの従来のも
のでは、液体燃料を霧化させるための液体燃料霧化装置
106及び水を霧化させるための水霧化装置107の2
つの霧化装置が必要であると共に、霧化された液体燃料
と燃焼用空気の混合ガス及び霧化された水と燃焼用空気
の加湿空気のそれぞれについて別個の送風管108、1
09が必要で、必然的に装置が大型化してしまい小型化
が求められている給湯機や暖房機の石油燃焼装置には適
さないものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明はこの点に着目
し上記欠点を解決する為、請求項1では特にその構成
を、加熱用ヒータを有する気化器と、石油用電磁ポンプ
から圧送されてくる石油を前記気化器内に噴射する石油
噴射ノズルと、水用電磁ポンプから圧送されてくる水を
前記気化器内に噴射する水噴射ノズルと、前記気化器の
上流側に位置し前記気化器内に燃焼用一次空気を送風す
る燃焼ファンと、前記気化器の下流側に位置し前記気化
器内で気化される石油気化ガスと水蒸気と燃焼用一次空
気より成る混合ガスを燃焼させるバーナ部とを備え、前
記石油噴射ノズルから噴射される石油と前記水噴射ノズ
ルから噴射される水とを同一気化面に衝突させて気化す
ると共に、該気化面上の石油の衝突部と水の衝突部とを
離間させたものである。
【0005】又請求項2では上記請求項1のものにおい
て、前記石油噴射ノズルは石油噴射孔をノズル先端で水
平方向左右に一つずつ形成し、前記水噴射ノズルは水噴
射孔をノズル先端に一つ形成したものである。
【0006】又請求項3では上記請求項1のものにおい
て、前記気化器内に該気化器内の空間を上下に仕切る案
内壁を設けると共に、前記石油噴射ノズルと前記水噴射
ノズルとを前記案内壁を隔てて配置したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】石油噴射ノズル2から噴射された
石油は、加熱用ヒータ15で予熱されて高温となってい
る気化器1内面に吹き付けられて気化し、又水噴射ノズ
ル2から噴射された水も同一の気化器1の内面に吹き付
けられて水蒸気となり、燃焼ファン41から送風される
一次空気と混合されバーナ部24で燃焼するものであっ
て、燃焼火炎への水蒸気の添加により燃焼火炎温度が低
下してNO生成が抑制されると共に、水蒸気とCOが
反応して発熱を伴いCO及びHに変化する水性ガス
変成により有害なCOが低減されるものである。
【0008】又石油及び水は気化器1の同一気化面で気
化ガス及び水蒸気となるため装置の小型化が図れるもの
で、更には石油が吹き付けられる衝突部と水が吹き付け
られる衝突部とを離間させているため石油及び水の気化
を互いに阻害することがないものである。
【0009】
【実施例】次にこの発明に係る気化式石油燃焼装置を図
面に示された一実施例をもとに説明する。 (第1の実施例)1はアルミダイキャストから成る横椀
状の気化器で、石油と燃焼用空気加湿用の水とを気化す
るもので、該気化器1の正面は、石油噴射ノズル2と水
噴射ノズル3と一次空気の噴出口4とを備えた蓋体5で
閉塞され、底部には仕切壁6で2つに仕切られた混合ガ
スの流出口7が形成されている。
【0010】前記気化器1は石油噴射ノズル2及び水噴
射ノズル3と対向する内面を、該石油噴射ノズル2及び
水噴射ノズル3に対して垂直に形成し垂直気化面8とす
ると共に、石油が吹き付けられる衝突部は該石油の均一
な拡散を計る為に石油用平坦面9とし、又水が吹き付け
られる衝突部についても該水の均一な拡散を計る為に水
用平坦面10としていると共に、この石油用平坦面9及
び水用平坦面10の周囲には長さの異なる複数個のビー
ド11を水平方向で且つそれぞれ平行に複数段配置し
て、流下する石油及び水の蛇行路12を形成しているも
のである。
【0011】又上記石油用平坦面9は、石油噴射ノズル
2の石油噴射孔13がノズル先端左右に1つずつ形成さ
れているのに対応して、垂直気化面8上の左右にそれぞ
れ1つずつ設けられており、又上記水用平坦面10は、
石油噴射ノズル2の真下に位置していると共に水用噴射
ノズル3の水噴射孔14がノズル先端中央に1つ形成さ
れているのに対応して、垂直気化面8上の二つの石油用
平坦面9の間の略中央下部に設けられ、互いの平坦面を
離して設けることで石油及び水の気化を阻害しないよう
にしている。
【0012】15は気化器1に鋳込まれたU字状のシー
ズヒータから成る加熱用ヒータで、垂直気化面8上方か
ら一次空気の噴出口4側に突出し、該垂直気化面8の上
方空間を覆う上側壁16と、垂直気化面8下方から稍突
出し流出口7を形成する下側壁17とに鋳込まれている
ものである。
【0013】18は気化器1の蛇行路12最終端に備え
られた平面から見て台形の案内壁で、気化器1内の空間
の中央付近を上下に仕切ると共に、気化器1内で気化さ
れる石油気化ガスと水蒸気と燃焼用の一次空気による混
合ガスを底部の2つの流出口7にスムーズに分割して案
内するものである。
【0014】19は気化器1下部に備えられたアルミダ
イキャスト製でその内壁面を微細凹凸塗装された混合室
で、流出口7に連通し混合ガスの整流を行うように1段
下方に凹ませて大容量とした整流室20と、該整流室2
0に連通し且つ先細状に区画成形され間に下方に連通す
る二次空気室21を交互に有する複数のガス室22とを
一体成形して構成され、更に整流室20底部にはU字状
のシーズヒータから成る補助ヒータ23が鋳込まれてお
り、予熱時の一定時間のみ通電され混合室19を予熱す
るものである。
【0015】24は混合室19のガス室22及び二次空
気室21上で気化器1の背面側に形成されたバーナ部
で、前記ガス室22上に固定される凸状の炎孔部25
と、前記二次空気室21と連通し且つ隣接する炎孔部2
5間の凹部で形成された二次空気供給部26とで構成さ
れ、炎孔部25頂部にはほぼ中央部から側壁まで延設さ
れた細長逆L字状の炎孔27が、長手方向に沿って左右
交互に形成され、更に二次空気供給部26底部には二次
空気室21と連通する二次空気孔28を、炎孔部25の
フランジ部29に形成した小孔を重合して形成すること
で、炎孔27との距離を取り確実に二次空気の整流が行
えるようにしているものである。
【0016】30は炎孔部25両側に固着された保炎ガ
イドで、炎孔27と対向する上部を該炎孔27とは反対
側の斜め上方に向かって屈曲させ、炎孔27に形成され
る火炎の広がりを抑制すると共に下方から供給される二
次空気の案内を行うものである。
【0017】31は炎孔部27内に備えられた耐熱性の
整流アミで、線径0.29mmの線材をメッシュに編み
上げて構成され、炎孔27から噴出する混合ガスの最後
の整流を行うものである。
【0018】32は気化器1背面からバーナ部24上に
突出した縦長の吸熱フィンで、燃焼ガスとの接触面積を
多くしてヒートバック量を増大させる為に複数に分割形
成され、燃焼時には燃焼熱のヒートバックを気化熱とし
て利用し加熱用ヒータ15の省電力化を計るものであ
り、上端はバーナ部24側に向かって下り傾斜した傾斜
部33とし、上昇してくる燃焼熱の抜けを良くしている
ものである。
【0019】更に前記各吸熱フィン32間下部には炎孔
部25が位置するように配設され、そしてこの吸熱フィ
ン32間の炎孔部25には他の炎孔27の約10倍の大
きさとなる2つの四角形から成る大炎孔34を形成し、
又各吸熱フィン32の突出端面には下端から上端へ抜け
る縦溝35をほぼ中央部に1本設け、大火力燃焼時には
大炎孔34に形成される火炎の広がりで、この縦溝35
にも火炎が入り込み吸熱面積が増大するように構成され
ているものである。
【0020】36は気化器1背面を露呈させバーナ部2
4の上方を囲った上方開放の燃焼室で、外周は所定間隔
を介してカバー枠36で覆われており、該燃焼室36と
カバー枠37との所定間隔は、混合室19外周上端部分
から仕切板38で燃焼室36側と混合室19側とに上下
に仕切られ、上方を燃焼室36冷却用の冷却流路39と
すると共に下方を混合室19保温用の保温流路40とし
ており、この冷却流路39と保温流路40とは気化器1
の反対側の混合室19先端部でのみ連通しているもので
ある。
【0021】41は燃焼量に応じて回転数が制御される
燃焼ファンで、送風路42上面に設けた送風口43を介
して該送風路42とほぼ直角状に連通し、更に送風路4
2は気化器1の噴出口4に一端を開口し石油噴射ノズル
2及び水噴射ノズル3を上方に固着した案内路44と連
通し、該案内路44を介して燃焼用の一次空気を供給す
るものである。
【0022】又送風路42中で案内路44に流通しなか
った燃焼空気は、気化器1外周を通り燃焼室36を冷却
した後、保温流路40を通って二次空気孔28からバー
ナ部24に燃焼用の二次空気として供給されるものであ
る。
【0023】45は上記案内路44より風上側に備えら
れた逆L字状のダンパで、小火力燃焼時ステッピングモ
ータ46の駆動で立設し、送風口43を半分以上閉塞す
ると共に送風路42をダンパ45外周の送風隙間47
と、案内路44の延長線上部分に備えた4個の通気孔4
8のみの通気面積として、送風圧と送風量とを同時に低
減して小火力燃焼に応じた最適な燃焼空気量とするもの
であり、又大火力燃焼時にはダンパ45は送風口43下
方に傾斜して位置し送風の案内を行い乱流を防止できる
ものである。
【0024】49は石油噴射ノズル2に送油管50を介
して石油を圧送する石油用電磁ポンプで、燃焼ファン4
1及びダンパ45と連動して石油の供給量を負荷に応じ
て可変し、大火力から小火力燃焼までバーナ部24の燃
焼量を制御するものである。又51は水噴射ノズル3に
送水管52を介して水を圧送する水用電磁ポンプで、こ
こでは一定の供給量で水を供給するものである。
【0025】次にこの第1の実施例の作動について説明
する。今加熱用ヒータ15に通電し気化器1を所定温度
まで加熱すれば、これを適所に備えた温度センサー(図
示せず)で検知し、燃焼ファン41及び石油用電磁ポン
プ49を駆動させることで、気化器1には石油噴射ノズ
ル2から石油が、又噴出口4からは燃焼用の一次空気が
それぞれ供給される。
【0026】そして気化器1では、石油噴射ノズル2か
ら噴射された石油は垂直気化面8の石油用平坦面9に衝
突し凹凸がないので均一に周囲に拡散するが、直ぐには
落下せず周囲のビード11上を供給される一次空気の送
風力もあって蛇行路12に沿って順次移動し、十分な気
化時間となって気化が促進されると共に、ビード11に
よる凹凸で供給される一次空気も乱流を起こし気化ガス
との混合も十分に行われ、良好な混合ガスを得ることが
できるものである。
【0027】従って、垂直気化面8によって軽量・コン
パクトな気化器1を得て、小型で強力な燃焼装置が得ら
れると共に、気化能力を低下させることなく常に十分な
混合ガスを形成することができるものである。
【0028】又垂直気化面8で気化された気化ガスは、
該垂直気化面8に衝突して跳ね返される一次空気と共
に、横椀状の気化器1内で加熱用ヒータ15を備えた上
下側壁16・17側に流れるが、この上下側壁16・1
7は加熱用ヒータ17によって十分加熱されているの
で、気化ガスの気化は更に促進されると共に、一次空気
も良好に加熱され、しかも気化器1は横椀状で気化ガス
と一次空気とは直ぐには流出せず、ある程度気化器1内
にとどまり十分混合した後、流出口7から流出されるも
のである。
【0029】一方この流出口7から流出した混合ガスは
混合室19内に流入するが、該混合室19は上記気化器
1の予熱と同時に通電される補助ヒータ23によって一
定時間加熱され、高温の予熱状態が維持されているの
で、流入した混合ガスは液化することがないものであ
る。
【0030】そして、混合ガスは整流室20で整流を促
進した後、直ぐに複数のガス室22に細かく分割して流
入し、内壁面の塗装面による微細凹凸と先細形状とによ
って炎孔部25の炎孔27から噴出する混合ガスの噴出
速度は、長手方向に関係なく全体が均一となり、又混合
ガスは炎孔27から噴出される直前に整流アミ31を通
過して最後に整流されて噴出し、適宜点火手段(図示せ
ず)で点火されれば燃焼が開始されるものである。
【0031】又この燃焼時吸熱フィン32間では、炎孔
部25の大炎孔34が多量の混合ガスの供給を受けて他
の炎孔27に比べて大火炎で燃焼し、吸熱フィン32間
のみにヒートバック専用の火炎が形成される小火力燃焼
時でも、ある程度良好なヒートバック量を得ることがで
きるものであり、更に大火力燃焼時には、大炎孔34に
形成される火炎の広がりによって、隣接する吸熱フィン
32の縦溝35内に両側から火炎が入り込み、この縦溝
35内を下端から上端にかけて火炎が通過することで、
実質的に吸熱面積が増大したこととなり、気化量が増え
る大火力燃焼時でも十分なヒートバック量を得て良好な
燃焼が行えるものである。
【0032】従って、ヒートバック量がそれほど多く必
要でない小火力時には、通常のヒートバックが行われ多
すぎることによる気化器1の溶解を防止でき、多量のヒ
ートバック量が必要な大火力時には、火炎の広がりと縦
溝35を利用して自然にヒートバック量が増大すること
ができ、即ち火力に応じて自動的に吸熱面積を増減で
き、常に最適な気化熱で良好な気化が行え良好な燃焼が
維持されるものであり、勿論、燃焼開始後は加熱用ヒー
タ15に通電する必要もなく確実に省電力化を計ること
ができるものである。
【0033】次にフレームロッド(図示せず)で石油の
気化ガスと一次空気との混合ガスで良好な着火が得られ
たことを確認したならば、水用電磁ポンプ50を17g/
minの供給量で駆動開始して水噴射ノズル3から水が気
化器1内に供給され、水用平坦面10に衝突して気化さ
れ水蒸気となり、石油の気化ガスと同様に気化器1内に
ある程度留まり、気化ガス及び一次空気と十分に混合し
た後に流出口7から流出するものである。
【0034】尚、このとき水噴射ノズル3から噴射され
た水は水用平坦面10に衝突して水蒸気となるが、水用
平坦面10は2つある石油用平坦面9の間の略中央下部
に設けられているので、同一の気化器1であっても噴射
された水及び石油が気化器1内に吹き付けられるそれぞ
れの衝突部は互いにある程度の距離を保つことができ、
水と石油は互いに気化を阻害することなく良好に気化さ
れるものである。
【0035】気化器1の流出口7から流出した加湿混合
ガスは混合室及び各ガス室22を通過してバーナ部24
に達して燃焼が継続するもので、炎孔26から燃焼火炎
の根本に水蒸気が添加され、火炎中心に水蒸気を直接供
給することができ火炎中心温度を良好に低下させると共
に、炎孔部24と交互に配列された二次空気供給部25
からの二次空気により火炎は空気過剰となり火炎表面温
度も良好に低下させて完全燃焼することによりNO
成を大幅に抑制され、更には水蒸気と燃焼で発生するC
Oとが反応し発熱を伴いながらCO及びHに変化す
る水性ガス変成によりCOが低減されるものである。
【0036】又水用電磁ポンプ51駆動開始時には既に
石油と一次空気の混合ガスで燃焼が行われているため、
気化器1からバーナ部24までの区間は燃焼熱のヒート
バックで高温となっており、一旦気化された水蒸気が結
露してしまうことはないものであり、更に石油と水とが
気化器1内に同時に供給開始されないようにしているた
め、石油及び水の噴射開始時に予熱で高温となっている
気化器1を過剰に温度低下させることなく、気化不良に
よる不着火や異常燃焼を引き起こす心配もないものであ
る。
【0037】尚、水用電磁ポンプ51の駆動開始の時点
は、フレームロッドによる着火確認のみならず石油用電
磁ポンプ49駆動開始から所定時間の経過によってもよ
いものであり、又水用電磁ポンプ51の供給量は一定に
限らず、予め実験等で求めた各燃焼量に対応した供給量
で駆動しても良いことはもちろんのことであり、又石油
噴射ノズル及び水噴射ノズルの上下の位置関係は上下逆
となってもよいものである。
【0038】次に大火力燃焼時には、燃焼ファン41の
回転数制御と石油用電磁ポンプ49の駆動制御によっ
て、負荷に応じた燃焼量制御が行われるものであり、こ
のときダンパ45は図1の破線で示すように送風口43
直下に傾斜状態に位置しているので、直角方向の燃焼フ
ァン41からの燃焼空気を気化器1及びバーナ部24側
に良好に送風案内することができ、乱流の発生を防止し
て良好な燃焼を得ることができるものである。
【0039】又小火力燃焼時には、燃焼ファン41の回
転数制御では間に合わないので、該燃焼ファン41の回
転数を最低回転数よりやや上の安定回転数状態のままに
して、ステッピングモータ46を駆動させダンパ45を
立設させれば、燃焼空気量は強制的に且つ急激に低下さ
せられ、即ちダンパ45の立設で送風口43と送風路4
2の通気面積が同時に減少し、送風口43の半閉塞で送
風圧が抑制され風切り音等の騒音防止や、乱流の発生を
阻止できるものであり、燃焼空気は送風隙間47と通気
孔48を流通して気化器1及びバーナ部24に供給さ
れ、最適な空気量で完全燃焼が行えるものである。
【0040】第11図及び第12図は、この第1の実施
例に於ける燃焼排ガス中のNO生成の抑制効果及びC
Oの低減効果を示すグラフである。実線は第1の実施例
のNO及びCOの濃度であり、破線は同一の装置を用
いて一次空気を加湿しなかった場合のNO及びCOの
濃度である。尚、図中のア、ア’より少油量側はダンパ
閉状態であり、イ、イ’より多油量側はダンパ開状態と
なっている。このように混合ガスを加湿することにより
NO生成を大幅に抑制することができ、更にCOを低
減できるものである。
【0041】(第2の実施例)次に図14に示す本発明
の第2の実施例について説明する。尚、第1の実施例と
同じものについての説明は省略する。この第2の実施例
に於いては、水噴射ノズル3は案内路44の下方で気化
器1内に蓋体5からノズル先端を突出された状態で設け
られており、水噴射ノズル3から噴射される水は案内壁
18と仕切壁6との間の垂直気化面8及び下側壁17に
衝突して水蒸気となるものである。
【0042】このとき石油は案内壁18より上方の空間
で又水は案内壁18より下方の空間でそれぞれ気化ガス
及び水蒸気となった後に混合されるので、水と石油が互
いの気化を阻害することが全くなく、同一の気化器1を
用いて石油と水とを気化しても良好な気化性能を発揮で
きるものである。
【0043】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、NO
生成を大幅に抑制し且つCOを低減でき、更に同一の気
化器を用いて石油及び水を気化することができると共に
互いの気化を阻害することがないものであるので、燃焼
用空気を加湿するためだけの気化装置を設ける必要がな
く、同一の気化器1を用いて石油と水とを気化しても良
好な気化性能を発揮でき、小型化が求められている給湯
機や暖房機の石油燃焼装置として適するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の気化式石油燃焼装置
の断面図。
【図2】同気化器の正面図。
【図3】同燃焼室の横断面図。
【図4】同石油噴射ノズル先端の横断面図。
【図5】同石油噴射ノズル先端の正面図。
【図6】同水噴射ノズル先端の横断面図。
【図7】同水噴射ノズル先端の正面図。
【図8】同バーナ部の断面図。
【図9】同バーナ部の分解斜視図。
【図10】同送風路の断面図。
【図11】この発明の第1の実施例に於ける油量とNO
濃度との関係を示す図。
【図12】同油量とCO濃度との関係を示す図。
【図13】この発明の第2の実施例の気化式石油燃焼装
置の要部断面図。
【図14】従来の燃焼装置の断面図。
【符号の説明】
1 気化器 2 石油噴射ノズル 3 水噴射ノズル 13 石油噴射孔 14 水噴射孔 15 加熱用ヒータ 18 案内壁 24 バーナ部 41 燃焼ファン 49 石油用電磁ポンプ 51 水用電磁ポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱用ヒータを有する気化器と、石油用
    電磁ポンプから圧送されてくる石油を前記気化器内に噴
    射する石油噴射ノズルと、水用電磁ポンプから圧送され
    てくる水を前記気化器内に噴射する水噴射ノズルと、前
    記気化器の上流側に位置し前記気化器内に燃焼用一次空
    気を送風する燃焼ファンと、前記気化器の下流側に位置
    し前記気化器内で気化される石油気化ガスと水蒸気と燃
    焼用一次空気より成る混合ガスを燃焼させるバーナ部と
    を備え、前記石油噴射ノズルから噴射される石油と前記
    水噴射ノズルから噴射される水とを同一気化面に衝突さ
    せて気化すると共に、該気化面上の石油の衝突部と水の
    衝突部とを離間させたことを特徴とする気化式石油燃焼
    装置。
  2. 【請求項2】 前記石油噴射ノズルは石油噴射孔をノズ
    ル先端で水平方向左右に一つずつ形成し、前記水噴射ノ
    ズルは水噴射孔をノズル先端に一つ形成したことを特徴
    とする請求項1記載の気化式石油燃焼装置。
  3. 【請求項3】 前記気化器内に該気化器内の空間を上下
    に仕切る案内壁を設けると共に、前記石油噴射ノズルと
    前記水噴射ノズルとを前記案内壁を隔てて配置したこと
    を特徴とする請求項1記載の気化式石油燃焼装置。
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