JP2000302552A - 紫外線透過窓材 - Google Patents

紫外線透過窓材

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JP2000302552A
JP2000302552A JP11107439A JP10743999A JP2000302552A JP 2000302552 A JP2000302552 A JP 2000302552A JP 11107439 A JP11107439 A JP 11107439A JP 10743999 A JP10743999 A JP 10743999A JP 2000302552 A JP2000302552 A JP 2000302552A
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Japan
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magnesium fluoride
window material
ultraviolet
polycrystalline ceramics
fluoride
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JP11107439A
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English (en)
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Norikazu Sashita
則和 指田
Noboru Miyata
昇 宮田
Yoichi Shirakawa
洋一 白川
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短波長の真空紫外線に用いることができ、か
つ大型複雑形状化が可能であり、しかも安価である紫外
線透過窓材を提供すること。 【解決手段】 主成分がフッ化マグネシウムで残部がフ
ッ化リチウムからなる多結晶セラミックスにより紫外線
透過窓材を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エキシマレーザー
などの真空紫外光を透過する紫外線透過窓材に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程のフォトリソグラフィー
や光硬化高分子材料の反応などに波長200nm以下の
真空紫外線、特にエキシマレーザーが用いられている。
これらの装置には、真空紫外線を透過する窓材が必要で
あり、従来から、必要な波長に合わせて、合成石英や、
酸化アルミニウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシ
ウム、フッ化リチウムなどの単結晶が用いられている。
【0003】近年、エキシマレーザーの中でも、高エネ
ルギーが得られること、高い分解能が得られることか
ら、短波長、特にArF(193.2nm)やAr
(126nm)エキシマレーザーなどに対する需要が
高まっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
窓材にはいくつかの問題がある。合成石英や酸化アルミ
ニウム単結晶の場合、波長170nm以下の光に対して
は吸収が大きく、短波長の真空紫外線に対しては用いる
ことができない。また、フッ化マグネシウムやフッ化カ
ルシウム単結晶の場合は、形状が板状に限られる上、大
きなものを作製することができず、コスト的に高価であ
る。フッ化リチウムの場合は、このような問題に加え
て、さらに、空気中の水分による潮解性を示し、取扱が
不便であるという問題がある。
【0005】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、短波長の真空紫外線に用いることができ、か
つ大型複雑形状化が可能であり、しかも安価である紫外
線透過窓材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、主成分のフッ化マ
グネシムにフッ化リチウムを少量添加してなる多結晶セ
ラミックスが安価でありながら200nm以下の短波長
を透過する紫外線用窓材として用いることができ、しか
も紫外線用窓の大型複雑形状化が可能であることを見出
した。
【0007】すなわち、従来は、上述したように、合成
石英や単結晶セラミックスでなければ、短波長用の紫外
線透過用窓として所望の透過性が得られないと考えられ
ていたが、本発明者らの研究によって上記組成のセラミ
ックスであれば多結晶で十分な透過性を得ることが可能
であることが判明した。また、このような多結晶セラミ
ックスは焼結によって製造することができるので、紫外
線用透過窓の大型複雑形状化が可能であり、しかも安価
である。
【0008】本発明はこのような知見に基づいてなされ
たものであり、主成分がフッ化マグネシウムで残部がフ
ッ化リチウムからなる多結晶セラミックスで構成される
ことを特徴とする紫外線透過窓材を提供するものであ
る。
【0009】また、上記紫外線透過窓材において、前記
多結晶セラミックスは、フッ化マグネシウムを95重量
%以上含むことを特徴とする紫外線透過窓材を提供する
ものである。
【0010】さらに、上記いずれかの紫外線透過窓材に
おいて、前記多結晶セラミックスは、結晶粒子の粒径が
10μm以上であって、気孔率が0.5%以下であるこ
とを特徴とする紫外線透過窓材を提供するものである。
【0011】さらにまた、上記多結晶セラミックスの粒
径が10μm以上、気孔率が0.5%以下である紫外線
透過窓材において、波長200nm以下の紫外線に対す
る厚さ1mmの透過率が、同じ厚さ1mmの単結晶フッ
化マグネシウムの透過率の90%以上であることを特徴
とする紫外線透過窓材を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明においては、主成分がフッ化マグネシウ
ム(MgF)で残部がフッ化リチウム(LiF)から
なる多結晶セラミックスで紫外線透過窓材を構成する。
【0013】このような多結晶セラミックスは典型的に
は焼結体であり、このように主成分をフッ化マグネシウ
ムとし残部をフッ化リチウムとすることにより、フッ化
リチウムが焼結助剤として作用し、緻密な焼結体となっ
て波長200nm以下の短波長の紫外線に対する透過率
を良好なものにすることができる。
【0014】この場合に、フッ化マグネシウムを95重
量%以上含むことが好ましい。フッ化マグネシウムが9
5重量%未満では、フッ化リチウムの量が多くなって潮
解性を示すので、通常の大気中で用いる場合に好ましく
ない。なお、良好な焼結性を得る観点からはフッ化リチ
ウムが1重量%以上であることが好ましい。
【0015】また、多結晶セラミックスは、結晶粒子の
粒径が10μm以上であって、気孔率が0.5%以下で
あることが好ましい。これにより、紫外線透過性が極め
て良好になり、紫外線透過窓材として優れたものとな
る。具体的には、このような好ましい範囲を満たす多結
晶セラミックスは、波長200nm以下の紫外線に対す
る厚さ1mmの透過率が、同じ厚さ1mmの単結晶フッ
化マグネシウムの透過率の90%以上と高い透過率を示
す。このような好ましい範囲から外れる場合には、散乱
による損失のため、透過率が若干低下する。
【0016】次に、このような紫外線透過窓材の製造方
法について説明する。原料としては、純度99.9%以
上、平均粒径2μm以下のフッ化マグネシウムとフッ化
リチウム粉末を用いることが好ましい。これら粉末を所
定の配合比で配合し、均一に混合する。この際の配合比
は、セラミックス中のフッ化マグネシウムが95重量%
以上となるように、上記原料100重量部においてフッ
化マグネシウム粉末を95重量部以上とすることが好ま
しい。また、混合粉末の比表面積が大きいほど焼結性が
良好となるから経済性の許容範囲内で微粉砕することが
好ましい。具体的にはBET法による比表面積が10m
/g以上が好ましい。
【0017】次いで、このようにして得られた混合粉末
を成形するが、この際の成形方法は特に限定されるもの
ではなく、混合粉末を金型に入れて加圧する加圧成形
や、石膏型に水に分散してバインダーを添加したスラリ
ーを流し込んで作製する鋳込み成形など、既知のいずれ
の方法を採用してもよい。
【0018】その後、得られた成形体を焼結させる。そ
の際の雰囲気および温度は適宜設定すればよいが、真空
中、水素気流中、MgF雰囲気中で融点以下で焼結さ
せることが好ましい。また、この際の焼結温度は600
〜800℃が好ましい。大気雰囲気でも焼結は可能であ
るが、焼結温度を高くする必要がある。また、この際
に、焼結温度等の焼結条件を調整することにより、上述
した平均粒径10mm以上、気孔率が0.5%以下とな
る焼結体を得ることができる。
【0019】このようにして得られたフッ化マグネシウ
ムとフッ化リチウムからなる多結晶セラミックスで構成
される紫外線透過窓は良好な紫外線透過特性を有するも
のとすることが可能であり、しかも焼結により得ること
ができるから安価であり大型複雑形状も可能である。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)純度99.9%、平均粒径1μmのフッ化
マグネシウムおよびフッ化リチウム粉末を原料とし、フ
ッ化マグネシウムを97重量%、残部をフッ化リチウム
として配合し、高級アルコールを分散剤として、イソプ
ロピルアルコール中に分散させ、スラリーとした。
【0021】アルミナボールを混合媒体として用いて上
記スラリーをボールミルにより混合し、均一組成のスラ
リーとした。この混合スラリーに、ポリビニルアルコー
ル系の結合剤を添加し、噴霧乾燥により顆粒とした。
【0022】この顆粒を用いてCIP(冷間静水圧プレ
ス)成形により円筒形状を作製し、脱脂後、750℃、
真空中で焼成し、図1の(a)のような形状の焼結体を
得た。この焼結体を電子顕微鏡により観察したところ、
焼結粒子の平均粒径は12μmであった。また、気孔率
は0.1%であった。
【0023】得られた焼結体から一部を切り出し、加工
により厚さ1mmとして、紫外吸光分析を行った。その
結果、図2に示すように、200nm以下の紫外線に対
する透過率が、合成石英よりも大幅に高く、単結晶フッ
化マグネシウムの透過率に対して90%以上の透過率を
示すことが確認された。
【0024】また、該焼結体を25℃、湿度98%中に
100時間放置した後、同様に紫外吸光分析を行ったと
ころ、放置前と全く同じ透過率を示し、水分に対して耐
性を有することが確認された。
【0025】(実施例2)実施例1と同じ原料を用い、
フッ化マグネシウムを80重量%とし、残部をフッ化リ
チウムとして配合した。粉末を、ポリカルボン酸アンモ
ニウムを分散剤として、水に分散させスラリーとし、実
施例1と同じアルミナボールを媒体として、均一スラリ
ーを得た。
【0026】このスラリーに水溶性アクリル樹脂を添加
し、真空中で脱泡後、石膏型に流し込み、皿形の形状を
得た。得られた成形体を水素気流中で600℃で焼結し
て、図1の(b)に示す焼結体を得た。得られた焼結体
の組織を観察したところ、焼結粒子の平均粒径は8μm
であった。また、気孔率が0.7%であった。
【0027】実施例1と同様に、試料から1mmの試料
を切り出し、紫外吸光分析を行ったところ、図2に示す
ように、実施例1よりは透過率がやや悪いが、合成石英
に比べて高い透過率を示す材料が得られた。
【0028】また、実施例1と同様に、25℃、湿度9
8%中に100時間放置した結果、焼結体が白色にな
り、200nm以下の紫外線を全く透過しなくなった。
これは、フッ化リチウムが水により水酸化物に化学変化
したためであると考えられる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
主成分がフッ化マグネシウムで残部がフッ化リチウムか
らなる多結晶セラミックスを用いることにより、短波長
の真空紫外線に対して用いることができ、かつ大型複雑
形状化が可能であり、しかも安価である紫外線透過窓材
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の円筒形状焼結体および実施例2の皿
形状焼結体の形状およびサイズを示す図。
【図2】実施例1および実施例2の紫外吸光分析による
波長に対する透過率を合成石英と対比して示す図。
フロントページの続き (72)発明者 白川 洋一 東京都江東区清澄一丁目2番23号 太平洋 セメント株式会社研究本部内 Fターム(参考) 4G030 AA58 AA59 BA14 CA04 CA07 GA04 GA14 GA16 GA22 GA26 GA27 PA21

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分がフッ化マグネシウムで残部がフ
    ッ化リチウムからなる多結晶セラミックスで構成される
    ことを特徴とする紫外線透過窓材。
  2. 【請求項2】 前記多結晶セラミックスは、フッ化マグ
    ネシウムを95重量%以上含むことを特徴とする請求項
    1に記載の紫外線透過窓材。
  3. 【請求項3】 前記多結晶セラミックスは、結晶粒子の
    粒径が10μm以上であって、気孔率が0.5%以下で
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    紫外線透過窓材。
  4. 【請求項4】 波長200nm以下の紫外線に対する厚
    さ1mmの透過率が、同じ厚さ1mmの単結晶フッ化マ
    グネシウムの透過率の90%以上であることを特徴とす
    る請求項3に記載の紫外線透過窓材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004342554A (ja) * 2003-05-19 2004-12-02 Nippon Chem Ind Co Ltd リチウム二次電池正極活物質の製造方法
CN100533643C (zh) * 2004-12-31 2009-08-26 中国科学院西安光学精密机械研究所 一种近紫外光输入窗及其制作方法
CN110981484A (zh) * 2019-11-21 2020-04-10 天津津航技术物理研究所 一种热压法制备纳米级氟化镁透明陶瓷的方法

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