JP2000301665A - 転写シート用離型フィルム及び転写シート - Google Patents

転写シート用離型フィルム及び転写シート

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JP2000301665A
JP2000301665A JP11506499A JP11506499A JP2000301665A JP 2000301665 A JP2000301665 A JP 2000301665A JP 11506499 A JP11506499 A JP 11506499A JP 11506499 A JP11506499 A JP 11506499A JP 2000301665 A JP2000301665 A JP 2000301665A
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transfer sheet
film
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release layer
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Kiyoshi Miyagi
清 宮城
Mikio Matsuoka
幹雄 松岡
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型層の離型性を維持しつつ、転写シートの
変形が大きい場合でも、離型層の切断が生じにくい転写
シート用離型フィルム、及びそれを使用した転写シート
を提供する。 【解決手段】 基材フィルムの少なくとも片面に離型層
を有する転写シート用離型フィルムにおいて、前記離型
層が熱硬化性樹脂90〜20重量部と熱可塑性樹脂10
〜80重量部との混合樹脂を主成分とすると共に、10
0%変形した際に前記離型層に生じる深さ0.05μm
以上の凹部の個数が、1平方センチメートル当り100
個以下であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被転写物に図柄や
金属光沢等を転写するのに使用される転写シート用離型
フィルム、及びそれを使用した転写シートに関し、特
に、成型同時転写を行う際に有効なものである。
【0002】
【従来技術】この種の転写シートは、通常、基材フィル
ムと、離型層と、図柄層又は金属薄膜模様層等の転写層
と、接着層などが順次積層した構造を有する。転写シー
トを用いた転写方法としては、射出成形機やブロー成型
機等の金型に、転写シートを接着層が成形樹脂と接する
ようにセッティングした後、成形樹脂を射出して冷却し
た後、金型より成形品を取り出して転写後の離型フィル
ムを剥離する、いわゆる成形同時転写が一般的に採用さ
れている。
【0003】そして、成形同時転写用の転写シートは、
一般的には基材フィルムに、ワックス、脂肪酸アミド等
の他、熱硬化性樹脂からなる離型剤を塗布して離型層を
形成し、次いでこの上に転写層、接着剤層等を順次形成
して製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、成形同
時転写では金型の成形部分に於いて転写時に転写シート
が変形するため、離型層に熱硬化性樹脂を用いた場合、
次のような問題が生じる。即ち、変形が少ないときは熱
硬化性樹脂が基材フィルムに沿って変形可能であるが、
変形が大きいと、熱硬化性樹脂が切断されてしまい、そ
の形で基材フィルムの上に残ることになる。
【0005】そして、離型層である熱硬化性樹脂が切断
されると、転写後の図柄や金属薄膜模様層に、離型層に
生じた切断の模様がそのまま現れ、所望の図柄や金属薄
膜模様が得られないという欠点があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、離型層の離型性
を維持しつつ、転写シートの変形が大きい場合でも、離
型層の切断が生じにくい転写シート用離型フィルム、及
びそれを使用した転写シートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記目的を
達成すべく、離型層の材料等について鋭意研究した結
果、離型層に用いる熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂を混合
する事で上記の問題を解決出来ることを見いだし、本発
明を完成するに至った。
【0008】本発明の転写シート用離型フィルムは、基
材フィルムの少なくとも片面に離型層を有する転写シー
ト用離型フィルムにおいて、前記離型層が熱硬化性樹脂
90〜20重量部と熱可塑性樹脂10〜80重量部との
混合樹脂を主成分とすると共に、100%変形した際に
前記離型層に生じる深さ0.05μm以上の凹部の個数
が、1平方センチメートル当り100個以下であること
を特徴とする。
【0009】上記において、前記熱可塑性樹脂のガラス
転移温度が30℃以下であることが好ましい。ここで、
ガラス転移温度は、実施例に記載の方法により測定され
る温度を指す。
【0010】前記熱可塑性樹脂としては、ガラス転移温
度が30℃以下であり、熱硬化性樹脂に混合可能なもの
が使用できるが、ポリエステル系樹脂またはポリエステ
ルウレタン系樹脂であることが好ましい。
【0011】また、前記基材フィルムは、厚さ5μm以
上の二軸延伸ポリエステルフィルムであることが好まし
い。
【0012】本発明の転写シート用離型フィルムは、成
型同時転写に使用されることが好ましい。
【0013】一方、本発明の転写シートは、上記いずれ
かに記載の転写シート用離型フィルムを使用したもので
ある。
【0014】〔作用効果〕本発明によると、実施例の結
果が示すように、前記離型層が、熱硬化性樹脂90〜2
0重量部と熱可塑性樹脂10〜80重量部との混合樹脂
を主成分とするため、転写シートの変形が大きい場合で
も、離型層の切断が生じにくい。即ち本発明は、熱硬化
性樹脂が離型性に、熱可塑性樹脂が切断性に寄与してい
る事を見いだし、特に前者/後者の重量比を9/1〜2
/8とすることで、離型性を維持しながら、離型層の切
断を抑える事が出来る事を見いだしたものである。かか
る離型性の維持と離型層の切断防止の観点から、好まし
い重量比は8/2〜3/7である。また、100%変形
した際に前記離型層に生じる深さ0.05μm以上の凹
部の個数が、1平方センチメートル当り100個以下で
あるため、転写後の図柄や金属薄膜模様層などに、凹凸
模様などが生じにくく、所望の図柄や金属薄膜模様が得
られ易くなる。
【0015】前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度が30
℃以下である場合、100%変形した際に離型層に生じ
る凹部の個数をより少なくすることができる。
【0016】前記熱可塑性樹脂がポリエステル系樹脂ま
たはポリエステルウレタン系樹脂である場合、離型性や
強度の点でより優れたものとなる。
【0017】前記基材フィルムが、厚さ5μm以上の二
軸延伸ポリエステルフィルムである場合、二軸延伸ポリ
エステルフィルムは、一般的に強度、寸法安定性、耐熱
性、コストに優れ、厚さ5μm以上とすることで基材フ
ィルムとして優れた性能が発揮できる。また、ポリエス
テル系樹脂やポリエステルウレタン系樹脂との親和性が
高いため、基材フィルムとの密着性が良く、基材フィル
ムを100%変形させても切断が生じにくくなる。
【0018】本発明の転写シート用離型フィルムが、成
型同時転写に使用される場合、成型同時転写では、前述
のように転写シートの変形が起こり易いため、本発明の
離型フィルムが特に有効なものとなる。
【0019】一方、本発明の転写シートは、離型層の離
型性を維持しつつ、転写シートの変形が大きい場合で
も、離型層の切断が生じにくい本発明の転写シート用離
型フィルムを使用したものであるため、良好な転写を行
うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の転写シート用離型フィル
ムは、基材フィルムの少なくとも片面に、熱硬化性樹脂
と熱可塑性樹脂との混合樹脂を主成分とする離型層を有
するものである。
【0021】本発明に用いられる熱硬化性樹脂として
は、熱硬化型のアクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン
樹脂や、エステル樹脂、アルキッド樹脂を挙げることが
出来る。又上記熱硬化性樹脂の混合物でもよく、好まし
くはメラミン樹脂とエステル樹脂の混合物や、メラミン
樹脂とアクリル樹脂の混合物等である。
【0022】メラミン樹脂としてはブチル基型メラミ
ン、エチル基型メラミン、メチル基型メラミン、イミノ
基型メラミン、イミノ基型エチル基型混合メラミン、ブ
チロール基型メラミン、エチロール基型メラミン、メチ
ロール基型メラミン、等があげられる。
【0023】又、熱硬化型のアクリル樹脂としては、主
鎖又は側鎖に水酸基、メチロール基、エチロール基、ブ
チロール基、アルコキシメチル基、アルコキシエチル
基、アルコキシブチル基、エポキシ基、イミノ基等を有
するものが挙げられる。更に、水酸基を有するアクリレ
ート、カルボキシ基を有するアクリレートと、メチルメ
タクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリ
レート等の共重合体が挙げられる。
【0024】上記メラミン樹脂、アクリル樹脂、以外に
エステル樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、スチレ
ン樹脂、アミノ樹脂等を用いることができるが、転写シ
ートの剥離性を好適なものにするためには、これらの樹
脂の混合物を用いるのが好ましい。例えば、メラミン樹
脂とアクリル樹脂との混合物では、その混合比は重量比
でメラミン樹脂:アクリル樹脂=100:1〜1:10
0、特に100:5〜5:100が好ましい。
【0025】又、本発明に用いる熱可塑性樹脂とは、予
め重合、重縮合反応等により2次元あるいは3次元の長
鎖高分子量化された樹脂は言うまでもなく、使用前の時
点で低分子或いはオリゴマー状であっても、熱硬化性樹
脂との混合工程において反応温度、時間等により、2次
元あるいは3次元の高分子化合物となる如き樹脂も含ま
れる。これらの熱可塑性樹脂としては、基本的には、熱
硬化性樹脂と混合可能なものであれば任意に選択し得る
が、中でもポリエステル系樹脂または芳香族ポリエステ
ルを一成分として含有するポリエステルウレタン系樹脂
からなる樹脂が、優れた離型性や強度が得られやすく好
ましく用い得る。
【0026】このようなポリエステル系樹脂としては、
酸成分がイソフタル酸、オルソフタル酸、テレフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸
類、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、
ドデカンジカルボン酸、アゼライン酸などの脂肪族ジカ
ルボン酸類、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸1,2−シクロヘキサンジジカル
ボン酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メ
チルヘキサヒドロ無水フタル酸、2−メチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸、ジカルボキシ水素添加ビスフェノール
A、ジカルボキシ水素添加ビスフェノールS、水素添加
ダイマー酸、水素添加ナフタレンジカルボン酸、トリシ
クロデカンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸類と
グリコール成分が炭素数3〜10のアルキレングリコー
ルからなる単独重合体やポリエステル系共重合体が挙げ
られる。
【0027】本発明で用いられる炭素数3〜10のアル
キレングリコールは、具体的には、プロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1、5−
ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオ
ール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、
2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、
1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロ
ヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタ
ノールなどが挙げられる。
【0028】ポリウレタン系樹脂としては、上述のポリ
エステル系樹脂のようなポリエステルポリオールや、あ
るいはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチ
レングリコール等のポリアルキレングリコール類等のポ
リアルキルエーテル類や、ポリフェニレンオキサイド等
のポリアリールエーテル類等のポリエーテルポリオール
と、ポリイソシアネート類と反応させることによって得
られるポリウレタン系樹脂が挙げられる。但し、ポリオ
ール成分として上述のポリエステルポリオール成分を含
んでいるのが好ましく、特に、芳香族ポリエステルを含
むポリエステルウレタン系樹脂であることが好ましい。
ポリオール成分がポリエーテルポリオールのみであるポ
リウレタンである場合は、耐熱性が不十分であり好まし
くない。もちろん、ポリエステルポリオールとポリエー
テルポリオールの両方をポリオール成分としたポリウレ
タン系樹脂であってもよい。
【0029】上記ポリイソシアネート類としては、トリ
レンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、
フェニレンジイソシアネート、ビフェニルメタンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラ
メチレンジイソシアネート、ジメトキシビフェニレンジ
イソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジメチ
ルビフェニレンジイソシアネート、ジフェニレンジイソ
シアネート、ジイソシアネートジフェニルエーテル、キ
シリレンジイソシアネート、ジイソシアネートメチルシ
クロヘキサン、ジイソシアネートジシクロヘキサン、ジ
イソシアネートシクロヘキシルメタン、イソホロンジイ
ソシアネート等のジイソシアネート化合物等が挙げられ
る。
【0030】上記のポリエステルウレタン系樹脂の中で
も、上記のような化合物を用いてウレタン系プレポリマ
ーを得、次いでこれをさらにジオール類やジアミン類等
によって鎖延長したものがより好ましく用い得る。鎖延
長剤としてのジオール類は先述のジオール類のうち、ブ
タンジオール、ヘキサンジオール等が、ジアミン類とし
てはエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が有
効であり代表的に用い得る。
【0031】本発明における熱可塑性樹脂としては、以
上のようなポリエステル系樹脂やポリウレタン系樹脂の
他、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、
ポリアクリル系樹脂等を使用することができる。
【0032】熱可塑性樹脂は、そのガラス転移温度が−
30℃〜30℃、特に−20℃〜10℃であることが好
ましい。ガラス転移温度が−30℃未満の場合には離型
層としての物性や耐熱性が不十分となり、30℃を超え
る場合には離型層がもろく切断が発生しやすい。
【0033】本発明における基材フィルムとしては、プ
ラスチックフィルムが好ましい。プラスチックフィルム
としては特に制限はなく、例えばポリオレフィン、ポリ
エステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、ポリメタクリレート等からなる様々
のプラスチックフィルムを使用出来るが、これらの中で
も特に好ましいのは、ポリエステル系フィルムである。
【0034】これらのフィルムの厚みも特に制限はない
が成型同時転写用としての一般的な強度特性を確保する
意味から、好ましくは1〜5000μm、より好ましく
は5〜500μmの範囲のものが推奨される。
【0035】プラスチックフィルムとして好適に使用さ
れるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレート、若しくはこれらの樹脂の構成ポリマ
ー成分を主成分とする共重合体が用いられるが、中でも
ポリエチレンテレフタレートが特に好適である。
【0036】共重合体を用いる場合、そのジカルボン酸
成分としてはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカル
ボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、及び
2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン
酸、トリメリット酸及びピロメリット酸等の多官能カル
ボン酸等が用いられる。また、グリコール成分としては
エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、プロピレングリコール及びネオペンチ
ルグリコール等の脂肪酸グリコール;p−キシレングリ
コール等の芳香族グリコール;1,4−シクロヘキサン
ジメタノール等の脂環族グリコール;平均分子量が15
0〜20000のポリエチレングリコール等が用いられ
る。
【0037】好ましい共重合体の比率は20重量%未満
である。20重量%以上ではフィルム強度、透明性、耐
熱性が劣る場合がある。
【0038】また、上記プラスチックフィルムには、各
種の添加剤が含有されていても良い。添加剤として例え
ば、帯電防止剤、UV吸収剤、安定剤等が挙げられる。
【0039】また、ポリエステルフィルム用の樹脂ペレ
ットの固有粘度は、0.45から0.70dl/gの範
囲が好ましい。固有粘度が0.45dl/gよりも低い
と、耐引き裂き性向上効果が悪化し、0.70dl/g
より大きいと濾圧上昇が大きくなり高精度濾過が困難と
なる傾向がある。
【0040】熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の混合物の塗
布の方法としてはグラビヤコート、グラビヤリバースコ
ート、リバースコート、ナイフコート、コンマドクター
コートが可能である。その際、塗布液としては、熱硬化
性樹脂やその原料と熱可塑性樹脂とを適当な溶媒を用い
て、溶解又は分散したものが用いられる。その際、固形
分の濃度は0.5〜70重量%程度が好ましい。塗布
後、乾燥、硬化等が行われて、離型層が形成される。な
お、離型層(即ち塗布液)には、無機及び/又は有機の
粒子、帯電防止剤、紫外線吸収剤、抗菌剤等の添加剤を
含有してもよい。
【0041】離型層の厚みは、0.05〜10μmが好
ましく、0.1〜5μmがより好ましい。0.05μm
より小さいと成形同時転写時の離型性が不安定となり、
10μmより大きいと基材フィルムの変形が70%以下
のところで、離型層に切断が生じる傾向がある。
【0042】一方、本発明の転写シートは、以上の如き
本発明の転写シート用離型フィルムを使用するものであ
る。かかる転写シートは、加圧タイプ、加熱タイプ、加
熱加圧タイプ、接着タイプなど、種々の転写方式に使用
可能であるが、特に前述のような成型同時転写に使用さ
れるものが好ましい。
【0043】転写シートの構造は、離型フィルムの離型
層の上に、更に、図柄層又は金属薄膜模様層等の転写層
と、接着層、又はホットメルト層などが順次積層された
ものである。なお、転写シートを構成する離型フィルム
以外の層は、特に限定されず、転写シートに形成される
公知の層がいずれも包含される。
【0044】
【実施例】以下、本発明の構成及び効果をより具体的に
示す実施例等について説明するが、当然、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。なお、実施例等に
おける「部」は特に断りのない限り「重量部」を示す。
【0045】(評価方法)以下に本発明で用いた評価方
法について説明する。
【0046】(1)100%伸度でのサンプル作成 JIS C−2318の測定法に従い幅15mm、長さ
240mmの試験片を、取り試験機のつかみの間隔を1
00mmとし、試験片をこのつかみに取り付け、1分間
に200mmの速さで引張り、100%の伸度迄変形さ
せた。
【0047】(2)フィルムの凹凸の高さ及び深さの測
定 非接触式三次元粗さ計( マイクロマップ社製 550) を使
用して測定した。上記の100%伸度を与えた後に採取
したサンプルの熱硬化性樹脂の表面を観察して、非接触
式三次元粗さ計(マイクロマップ社製 550)でフィルム
面に対して垂直方向から観察した時の凹凸の大きさと高
さ及び深さを測定した。その際、熱硬化性樹脂の切断に
よる凹部の深さを測定し、凹部の深さが0.05μm以
上の切断箇所の個数を計測して1cm2 当りの個数を求
めた。
【0048】(3)表面粗さRa フィルム試料を適当な大きさに切り取って、フィルム表
面および離型面の表面にAl蒸着を行い、非接触式三次
元粗さ計( マイクロマップ社製 550) で、測定面に対し
て垂直方向から測定した。測定は、1/2インチのCC
Dカメラを用い、対物レンズは×10を用いて、607
μm×462μmの測定領域で表面粗さRaを求めた。
このようにして求めた5点の値を平均して表面粗さRa
(μm)とした。
【0049】(4)グロス JIS K7105の測定法に従い、100×100m
mの大きさの試験片を取り、光沢計を用いて60度鏡面
光沢度を測定した。
【0050】(5)ガラス転移温度 ガラス転移点温度示差走査熱量計(DSC)を用いて、
20℃/分の昇温速度で測定した。サンプルは試料5m
gをアルミニウム押え蓋型容器に入れ、クリンプして用
いた。
【0051】(実施例1)合成例(A)として、攪拌
機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器に1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸122部、1,2−シク
ロヘキサンジカルボン酸50部、ネオペンチルグリコー
ル156部、1,6−ヘキサンジオール414部、テト
ラブチルチタネート0.255部を仕込み、160℃か
ら250℃まで4時間かけてエステル化反応を行った。
次いで系内を徐々に減圧していき、50分かけて5mm
Hgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、
260℃にて60分間重縮合反応を行った。得られた共
重合ポリエステル(A)はNMR等の組成分析の結果、
酸成分がモル比で1,4−シクロヘキサンジカルボン酸
/1,2−シクロヘキサンジカルボン酸=71/29で
あり、グリコール成分がモル比でネオペンチルグリコー
ル/1,6−ヘキサンジオール=25/75であった。
また、ガラス転移温度は7℃であった。
【0052】この様に得られた共重合ポリエステル
(A)を3部、トルエン/メチルエチルケトン(6/4
重量比)27部とメチル化メラミン樹脂(住友化学工
業:スミマールM−100)6.3部、ステアリン酸変
性アルキッド樹脂0.7部を、トルエン/メチルエチル
ケトン(6/4重量比)63部に溶解させて調製した固
形分濃度10重量%の塗布液(塗布液A)を厚さ38μ
m、表面粗さRaが0.025の二軸配向ポリエステル
フルムの片面にグラビヤコート法にて塗布した。コート
後乾燥、熱硬化させ樹脂層の膜厚1.0μmのフィルム
を得た。
【0053】(実施例2)合成例(B)として、実施例
1と同様の方法で原料を変えて重合して得られた共重合
ポリエステル(B)は、NMR等の組成分析の結果、酸
成分がモル比でイソフタル酸/オルソフタル酸=71/
29であり、グリコール成分がモル比でネオペンチルグ
リコール/1,6−ヘキサンジオール=25/75であ
った。ガラス転移温度10℃であった。
【0054】この様に得られた共重合ポリエステル
(B)を5部、トルエン/メチルエチルケトン(6/4
重量比)45部とメチル化メラミン樹脂(住友化学工
業:スミマールM−100)4.5部、ステアリン酸変
性アルキッド樹脂0.5部を、トルエン/メチルエチル
ケトン(6/4重量比)45部に溶解させて調製した固
形分濃度10重量%の塗布液(塗布液B)を厚さ38μ
m、表面粗さRaが0.025の二軸配向ポリエステル
フルムの片面にグラビヤコート法にて塗布した。コート
後乾燥、熱硬化させ樹脂層の膜厚1.0μmのフィルム
を得た。
【0055】(実施例3)熱硬化させた樹脂層の膜厚を
0.4μmとする以外は、実施例1と同様の方法でフィ
ルムを得た。
【0056】(実施例4)熱硬化させた樹脂層の膜厚を
0.4μmとする以外は、実施例2と同様の方法でフィ
ルムを得た。
【0057】(実施例5)用いた二軸配向ポリエステル
フィルムの表面粗さRaを0.011μmとした以外
は、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
【0058】(実施例6)塗布液として、共重合ポリエ
ステル(A)を3部、トルエン/メチルエチルケトン
(6/4重量比)27部とメチル化メラミン樹脂(三井
サイテック社製:サイメル)4.2部、熱硬化型アクリ
ル樹脂(三菱レーヨン社製:ダイヤナール)2.1部、
ステアリン酸変性アルキッド樹脂0.7部を、トルエン
/メチルエチルケトン(6/4重量比)63部に溶解さ
せて調製した固形分濃度10重量%の塗布液を(塗布液
Cとする)を用い、二軸配向ポリエステルフィルムの表
面粗さRaを0.041μmとした以外は、実施例1と
同様の方法でフィルムを得た。
【0059】(実施例7)熱硬化させた樹脂層の膜厚を
0.6μmとした以外は、実施例6と同様の方法でフィ
ルムを得た。
【0060】(比較例1)実施例1に用いた離型層をメ
チル化メラミン樹脂(住友化学工業:スミマールM−1
00)9部、ステアリン酸変性アルキッド樹脂1部を、
トルエン/メチルエチルケトン( 6/4重量比) 90部
に溶解させて調製した固形分濃度10重量%の塗布液
(塗布液D)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で
フィルムを得た。
【0061】(比較例2)用いた二軸配向ポリエステル
フィルムの表面粗さRaを0.041μmとした以外
は、比較例1と同様の方法でフィルムを得た。
【0062】(比較例3)熱硬化させた樹脂層の膜厚を
0.4μmとした以外は比較例2と同様の方法でフィル
ムを得た。
【0063】(比較例4)塗布液として、メチル化メラ
ミン樹脂(三井サイテック社製:サイメル)6部、熱硬
化型アクリル樹脂(三菱レーヨン社製:ダイヤナール)
3部、ステアリン酸変性アルキッド樹脂1部を、トルエ
ン/メチルエチルケトン(6/4重量比)90部に溶解
させて調製した固形分濃度10重量%の塗布液を(塗布
液Eとする)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で
フィルムを得た。
【0064】(比較例5)塗布液Eを用いて熱硬化性樹
脂の膜厚を0.4μmとした以外は、実施例5と同様の
方法でフィルムを得た。
【0065】(比較例6)合成例(C)として、実施例
1と同様の方法で原料を変えて重合し得られた共重合ポ
リエステル(C)は、NMR等の組成分析の結果、酸成
分がモル比でイソフタル酸/テレフタル酸/セバシン酸
=45/45/10であり、グリコール成分がモル比で
エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=55/
45であった。また、ガラス転移温度は45℃であっ
た。
【0066】この様に得られた共重合ポリエステル
(C)を5部、トルエン/メチルエチルケトン(6/4
重量比)45部とメチル化メラミン樹脂(住友化学工
業:スミマールM−100)4.5部、ステアリン酸変
性アルキッド樹脂0.5部を、トルエン/メチルエチル
ケトン(6/4重量比)45部に溶解させて調製した固
形分濃度10重量%の塗布液(塗布液F)を、厚さ38
μm、表面粗さRaが0.025の二軸配向ポリエステ
ルフルムの片面にグラビヤコート法にて塗布した。コー
ト後乾燥、熱硬化させ樹脂層の膜厚1.0μmのフィル
ムを得た。
【0067】
【表1】 表1の結果が示すように、実施例の離型フィルムでは、
変形時の凹部の個数がゼロであり、100%の変形時に
おいても、離型層の切断が生じていないことが分かる。
これに対して、熱可塑性樹脂を使用しない比較例1〜5
や、熱可塑性樹脂のガラス転移温度が30℃を超える比
較例6では、離型層の切断が頻繁に生じていた。
【0068】なお、実施例の離型フィルムは、いずれも
転写シート用の離型フィルムとして、十分な離型性が維
持されていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B005 EB01 FE12 FG04X FG04Y FG06Y FG08Y FG09Y GA06 GB01 4F071 AA14 AA15 AA15X AA22 AA28 AA28X AA33 AA41 AA43 AA44 AA45 AA53 AA54 AH19 BA02 BB02 BC01 BC14 4F100 AK25 AK36 AK41 AK41B AK41C AK51B AK51C AL01 AL05B AL05C AS00B AS00C AT00A BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C EC04B EC04C EH46 EH462 EJ38B EJ38C JA05B JA05C JB12B JB12C JB13 JB16B JB16C JK01 JK14B JK14C JL14 YY00B YY00C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムの少なくとも片面に離型層
    を有する転写シート用離型フィルムにおいて、 前記離型層が熱硬化性樹脂90〜20重量部と熱可塑性
    樹脂10〜80重量部との混合樹脂を主成分とすると共
    に、100%変形した際に前記離型層に生じる深さ0.
    05μm以上の凹部の個数が、1平方センチメートル当
    り100個以下であることを特徴とする転写シート用離
    型フィルム。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度が3
    0℃以下である請求項1記載の転写シート用離型フィル
    ム。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂が、ポリエステル系樹
    脂またはポリエステルウレタン系樹脂である請求項1又
    は2記載の転写シート用離型フィルム。
  4. 【請求項4】 前記基材フィルムが、厚さ5μm以上の
    二軸延伸ポリエステルフィルムである請求項1〜3いず
    れかに記載の転写シート用離型フィルム。
  5. 【請求項5】 成型同時転写に使用されるものである請
    求項1〜4いずれかに記載の転写シート用離型フィル
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれかに記載の転写シー
    ト用離型フィルムを使用した転写シート。
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