JP2000301531A - コンクリート製品の製造方法 - Google Patents

コンクリート製品の製造方法

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JP2000301531A
JP2000301531A JP11654799A JP11654799A JP2000301531A JP 2000301531 A JP2000301531 A JP 2000301531A JP 11654799 A JP11654799 A JP 11654799A JP 11654799 A JP11654799 A JP 11654799A JP 2000301531 A JP2000301531 A JP 2000301531A
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Junichiro Otake
淳一郎 大竹
Shisho Hayashi
志翔 林
Ikuo Uchida
郁夫 内田
Satoru Matsuda
哲 松田
Yukio Miyata
幸夫 宮田
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Taiheiyo Cement Corp
Hokukon Co Ltd
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Taiheiyo Cement Corp
Hokukon Co Ltd
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/02Selection of the hardening environment
    • C04B40/024Steam hardening, e.g. in an autoclave

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  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
  • Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート製品について短い養生時間で
高い圧縮強度を発現させる製造方法の提供 【解決手段】コンクリート製品の製造において、早強ポ
ルトランドセメントを用い、無機硬化促進材の配合下
で、コンクリートの水セメント比を30〜45重量%と
し、型枠打設から脱型までの蒸気養生を70℃以下およ
び積算温度(マチュリティ)210〜290℃・hrの範囲
で行うことを特徴とするコンクリート製品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート製品
の製造において、特定条件下で蒸気養生を行うことによ
って所定強度を備えたコンクリート製品の早期脱型を可
能とし、型枠の使用回数を高めて生産性を向上したコン
クリート製品の製造方法に関する。本発明の製造方法は
特に大型コンクリート製品の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコンクリート製品の製造は、常圧
における蒸気養生が多く採用されている。この蒸気養生
は、型枠に打設したコンクリートを養生室内に存置し、
ここにボイラーを用いて発生させた水蒸気を導入して型
枠内のコンクリートを加湿条件下で昇温させ、セメント
の水和反応を促進して強度発現を早める方法である。そ
の標準的なパターンは次の通りである。すなわち、コン
クリートを型枠に打設し締め固めた後、前養生として常
温で2〜4時間程度放置する。引き続き、蒸気の通気を
開始し、15〜20℃/時間の速度で昇温する。通常は
50〜80℃程度の養生温度に達した後に、その温度を
2〜4時間維持して等温養生を行った後、蒸気の通気を
止め、自然放冷による徐冷期間を経て養生が終了する。
従って、蒸気養生期間は18〜20時間程度必要となる
ため、1日に1つの型枠で、製品を1体しか製造できな
い。
【0003】一方、生産性を高めるために、過酷な蒸気
養生を施して硬化体の強度発現を促進し、脱型を早める
方法もあるが、このような蒸気養生では脱型後の強度増
進はあまり見込めないため製品強度が不足し、また、目
的の強度を発現させるために富配合になり易く、コスト
アップを招く。さらに高温による過酷な蒸気養生ではコ
ンクリート表面にフケやひび割れが発生し、耐久性の低
下や美観低下の問題を生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、コンクリー
ト製品の製造における従来の上記問題を解決したもので
あり、コンクリートの種類および蒸気養生条件を特定す
ることにより、強度不足や耐久性低下、あるいは美観低
下等の問題を生じることがなく、良好なコンクリート製
品を短時間に脱型して製造することができるコンクリー
ト製品の製造方法を提供するものである。本発明の製造
方法においては、4時間程度の養生時間で脱型すること
ができるので、大型のコンクリート製品についても、型
枠を1日の作業時間内で複数回繰り返し使用することが
できる。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(1)コンクリート製品の製造において、早強ポルトラ
ンドセメントを用い、無機硬化促進材の配合下で、コン
クリートの水セメント比を30〜45重量%とし、型枠
打設から脱型までの蒸気養生を70℃以下およびマチュ
リティ210〜290℃・hrの範囲で行うことを特徴と
するコンクリート製品の製造方法に関する。
【0006】本発明の上記製造方法は、より具体的には
以下の構成からなるものを含む。 (2)上記(1)の製造方法において、コンクリートの水
セメント比30〜42重量%のときはマチュリティを2
10〜290℃・hrとし、水セメント比42〜45重量
%のときはマチュリティMを、M=10×W/C−21
0以上かつ290℃・hr以下として蒸気養生を行うこと
により、4時間以内の蒸気養生期間において、蒸気養生
直後の圧縮強度15N/mm2以上、材齢14日の圧縮強度
40N/mm2以上を発現させるコンクリート製品の製造方
法。 (3)上記(1)または(2)の製造方法において、無機硬化
促進材として、仮焼明ばん、水硬性石膏、石灰、アルミ
ン酸塩化合物の少なくとも1種を、セメント重量に対し
て2〜10重量%用いるコンクリート製品の製造方法。
【0007】
【発明の実施の態様】以下、本発明を実施態様に即して
詳細に説明する。本発明の製造方法は、コンクリート製
品に用いるセメントの種類として早強ポルトランドセメ
ントを用い、かつ無機硬化促進材を配合したものを用い
る。製品の原料として早強ポルトランドセメントを用
い、これに硬化促進材を配合することにより、硬化体の
凝結を促進して強度を高め、脱型時間を短縮することが
できる。硬化促進材としては無機系のものが適当であ
り、具体的には、例えば、仮焼明ばん、水硬性石膏、石
灰、アルミン酸塩化合物の1種または2種以上を、セメ
ント重量に対して2〜10重量%用いると良い。
【0008】ここで、蒸気養生して製造したコンクリー
ト製品について、セメントの種類および硬化促進材の添
加量と圧縮強度の関係を図1に示す。同図は、養生温度
65℃を3時間一定に保持して蒸気養生を行ったときの
脱型時の圧縮強度と材齢14日圧縮強度を、普通ポルト
ランドセメントと早強ポルトランドセメントとについて
硬化促進材の添加量に応じて示したグラフである。な
お、一般に、大型コンクリート製品の脱型の際には15
N/mm2以上の圧縮強度が求められる。また、コンクリー
ト製品の設計強度は一般に材齢14日で管理されてお
り、通常、大型製品の材齢14日強度として40N/mm2
以上の製品強度が求められることが多い。同図中、破線
は圧縮強度15N/mm2、40N/mm2のラインをおのおの示
す。同図に示すように、普通ポルトランドセメントを使
用したコンクリートは脱型強度が不足し、硬化促進材を
添加しても脱型時に必要な強度を発現できず、材齢14
日強度も十分ではない。また、早強ポルトランドセメン
トを用いたものは、硬化促進材をセメント重量に対して
2重量%以上添加することにより、脱型時および材齢1
4日において必要な強度を発現できる。なお、硬化促進
材は10重量%以上添加しても大幅な相違はないので、
その添加量はセメント重量の2〜10重量%が適当であ
る。
【0009】図2は、早強ポルトランドセメントを使用
し、蒸気養生を50℃一定で4時間保持して製造したコ
ンクリート製品について、水セメント比と圧縮強度の関
係を硬化促進材の添加量に応じて示したグラフである。
同図に示すように、水セメント比が高くなると圧縮強度
が低下する傾向があり、脱型時および材齢14日におい
て上記強度を発現させるには、水セメント比を45重量
%以下に制限するのが好ましい。なお、一般にコンクリ
ートの水セメント比が30重量%未満になるとワーカビ
リティが悪化する。従って、本発明の製造方法におい
て、水セメント比は30〜45重量%の範囲が適当であ
る。
【0010】次に、本発明の製造方法は型枠打設から脱
型までの蒸気養生をマチュリティ210〜290℃・hr
の範囲で行う。このマチュリティは円柱テストピース
(直径10cm×高さ20cm)の中心部に熱電対を取り付け、こ
の実測温度に基づき、次式(I)に従って求めることがで
きる(−10℃を基準とした値)。
【0011】 マチュリティM=Σ(θ+10)Δt・・・・・・(I) θ :Δt時間中のコンクリート温度(℃) Δt:時間(hr)
【0012】コンクリート製品について、この養生マチ
ュリティと圧縮強度の関係を図3および図4に示す。図
3は、早強ポルトランドセメントを使用し、水セメント
比42重量%とし、硬化促進材を早強ポルトランドセメ
ント重量に対して2重量%添加したコンクリートについ
て4時間蒸気養生を行い、円柱テストピース(直径10cm
×高さ20cm)の中心部で測定した蒸気養生中の実測マチ
ュリティと脱型時および材齢14日の圧縮強度の関係を
示したグラフである。
【0013】図示するように、脱型時の圧縮強度σは実
測マチュリティMに比例して増大する。一方、材齢14
日の圧縮強度σは実測マチュリティMの増加に伴って低
下することが分かる。このグラフから、脱型時の圧縮強
度σは以下の近似式(II)によって示すことができ、材齢
14日の圧縮強度は以下の近似式(III)によって示すこ
とができる。同図に示すように、蒸気養生のマチュリテ
ィが約210℃・hr以上の範囲で脱型時に15N/mm2以上
の圧縮強度が得られる。また、蒸気養生のマチュリティ
が約290℃・hr以下の範囲で40N/mm2以上の材齢14
日の圧縮強度が得られる。 σ(脱型時) =0.098M−6.188・・・・・・(II) σ(14日材齢)=−0.173M+90.25・・・・(III)
【0014】図4は、水セメント比を45重量%とした
以外は図3の場合と同様にして製造したコンクリート製
品について、その実測マチュリティと脱型時および材齢
14日の圧縮強度の関係を示すグラフである。この場合
も図3の場合と同様に、脱型時の圧縮強度σは実測マチ
ュリティMに比例して増大する。また、材齢14日の圧
縮強度σは実測マチュリティMの増加に伴って低下す
る。このグラフから、脱型時の圧縮強度σは以下の近似
式(IV)によって示すことができ、材齢14日の圧縮強度
は以下の近似式(V)によって示すことができる。この結
果によれば、蒸気養生のマチュリティを約240℃・hr
以上の範囲で脱型時に15N/mm2以上の圧縮強度が発現
する。また、蒸気養生のマチュリティを約300℃・hr
以下の範囲で40N/mm2以上の材齢14日圧縮強度が発
現する。 σ(脱型時) =0.110M−12.12・・・・・・(IV) σ(14日材齢)=−0.067M+59.06・・・・(V)
【0015】以上のことから、早強ポルトランドセメン
トを使用し、硬化促進材を早強ポルトランドセメント重
量に対し2重量%添加したコンクリート製品において、
4時間の蒸気養生で、蒸気養生直後(脱型時)15N/mm2
以上および材齢14日40N/mm2以上の圧縮強度を発現
させるには、水セメント比と蒸気養生のマチュリティを
制御し、水セメント比42重量%のときはマチュリティ
を210〜290℃・hrとして蒸気養生を行い、水セメ
ント比45重量%のときはマチュリティを240〜29
0℃・hrとして蒸気養生を行えば良いことが分かる。
【0016】図3および図4の場合と同様にして、蒸気
養生を行ったコンクリート製品について、一定範囲の水
セメント比および養生積算温度について圧縮強度を測定
し、脱型時圧縮強度15N/mm2以上、材齢14日圧縮強
度40N/mm2以上を発現させる水セメント比と実測マチ
ュリティの範囲を図5に示した。同図に示すように、コ
ンクリート製品について上記圧縮強度を発現させるに
は、水セメント比30〜42重量%のときはマチュリテ
ィを210〜290℃・hrとして蒸気養生を行い、水セ
メント比42〜45重量%のときはマチュリティMを、
M=10×W/C−210以上かつ290℃・hr以下と
して蒸気養生を行えば良いことが分かる。
【0017】なお、以上の蒸気養生において、過度な高
温養生や、養生初期に急激な温度上昇を行うと、コンク
リートにフケやひび割れを生じるので避ける必要があ
る。具体的には、例えば、養生期間中、70℃以上の高
温を一定に保持するような蒸気養生や養生開始30分程
度の間に70℃付近まで温度を急激に上昇させるような
蒸気養生は好ましくない。
【0018】以上のように、本発明の製造方法はコンク
リート製品について、型枠からの早期脱型を可能とする
製造方法であり、特に大型コンクリート製品について、
その利点が大きい。ここで大型コンクリート製品とは、
製品重量が5t以上(普通コンクリート容積で約2.1m3
上)であるものを云う。本発明の製造方法は、上記原料
配合および積算温度条件下で蒸気養生を行うことによ
り、4時間以内の蒸気養生で、養生直後の脱型強度15
N/mm2以上、材齢14日強度40N/mm2以上の圧縮強度を
発現させることができる。また、本発明はコンクリート
の成型法を問わず幅広く利用することができる。
【0019】従って、本発明の製造方法によれば、大型
コンクリート製品の2回転製造が可能である。ここで、
2回転製造法とは、通常の作業工程の中で、同一の型枠
を用いて2サイクルの製造(2体の製造)を行うことを云
う。一般に大型コンクリート製品の製造作業は、現状で
は、作業開始から1〜2時間までに前日分の脱型を行
い、引き続き1サイクル目の準備とコンクリートの打設
を行う。次に、1サイクル目のコンクリートの蒸気養生
を行う。通常、この蒸気養生は先に述べたように18〜
20時間程度行われるので、脱型は翌日になる。一方、
本発明の製造方法では、4時間程度の蒸気養生で脱型で
きるので、1日の作業時間内で1サイクル目の製造後、
2サイクル目の打設準備を行うことができる。因みに、
2サイクル目の養生が1日の作業時間を越える場合に
は、通常の蒸気養生を行い、翌日の作業開始時に2サイ
クル目の脱型を行うことができる。これらの作業時間は
概ね7〜8時間程度であり、従来の製造方法より作業時
間が大幅に短縮されるので、2サイクルの製造が可能で
ある。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に示
す。実施例で用いた材料、配合および製造方法は以下の
とおりである。 (イ)使用材料:早強ポルトランドセメント、無機硬化促
進材(仮焼明ばん,水硬性石膏)、膨張材、陸砂(表乾比重
2.60,粗粒率2.87)、硬質砂岩砕石(表乾比重2.63,粗粒率
6.97)、ポリカルボン酸系高性能減水剤。 (ロ)配合:表1に示す配合比に従ってコンクリートを調
製した。なお、高性能減水剤は所定のスランプが得られ
る量を添加した。 (ハ)蒸気養生パターン:図6に示すパターンに従って蒸
気養生を行った。 (ニ)実験方法:表1に示す配合比のコンクリート材料を
コンクリートミキサに入れて十分に練り混ぜた後、円柱
テストピース(直径10cm×高さ20cm)に打設して所定の蒸
気養生を施した。なお、テストピースは円柱側面から流
し込む形状であり、両端面は平滑に仕上がるため、脱型
後は直ちに圧縮強度試験に供することが出来る。圧縮強
度試験は規格(JIS A 1108)に準じて行った。
【0021】
【表1】
【0022】実施例1 上記使用材料および表1に示す配合比に従って調製した
コンクリートについて、温度を65℃一定とし3時間保
持して蒸気養生を行った。また、普通ポルトランドセメ
ントを用いたコンクリートについても同様に蒸気養生を
行った。この結果を図1に示した。同図に示すように、
普通ポルトランドセメントを用いたものは十分な脱型強
度および材齢14日強度が得られない。一方、早強ポル
トランドセメントを用い、これに硬化促進材をセメント
重量の2重量%以上添加したものは目標強度(脱型時1
5N/mm2,材齢14日40N/mm2)を発現している。
【0023】
【表2】
【0024】実施例2 上記使用材料および表2に示す配合比に従って調製した
コンクリートについて、温度を50℃一定とし4時間保
持して蒸気養生を行った。この結果を図2に示した。同
図に示すように、水セメント比を45重量%以下の範囲
に制御することにより、目標強度(脱型時15N/mm2,材
齢14日40N/mm2)を発現することができる。
【0025】実施例3,4 早強ポルトランドセメントを用い、これに硬化促進材を
2重量%添加し、水セメント比をおのおの42重量%,
45重量%としたコンクリートについて、図6に示すパ
ターン等に従って蒸気養生を行い、蒸気養生直後の脱型
時強度と材齢14日強度を測定し、圧縮強度と蒸気養生
の実測マチュリティとの関係を求めた。この結果を図3
および図4に示した。コンクリートの温度は円柱テスト
ピース(直径10cm×高さ20cm)中心部に埋め込んだ熱電対
によって測定した。各図に示すように、水セメント比4
2重量%のときはマチュリティを210〜290℃・hr
として蒸気養生を行い、水セメント比45重量%のとき
はマチュリティを240〜290℃・hrとして蒸気養生
を行うことにより、目標強度(脱型時15N/mm2,材齢1
4日40N/mm2)を発現できることがわかる。
【0026】実施例5 早強ポルトランドセメントを用い、硬化促進材を2重量
%添加したコンクリートについて、表3に示す条件下で
蒸気養生を行い、蒸気養生パターンによる影響を調べ
た。この結果を表3に示した。同表に示すように、過度
に高い養生温度を一定時間保持するもの(図6No.5:75
℃一定)や、養生の極く初期に高温の蒸気温度が設定さ
れたもの(図6No.4:養生開始30分以内に70℃まで昇温)
は、コンクリート製品にフケやひび割れ等を生じ、耐久
性が低下すると共に美観の低下を招き、また材齢14日
強度が不足することが確認された。また、フケやひび割
れが生じないものでも、マチュリティが高い場合(図6
No.3:マチュリティ315℃・hr)は、材齢14日強度
不足が見られた。従って、蒸気養生の設定マチュリティ
や最高温度は、必要な強度が得られる範囲で低くする方
が良い。この最高温度は70℃以下が好ましく、かつ養
生開始30分以内に70℃以上に昇温することは好まし
くない。養生温度を50℃に保持するもの(No.1)、養生
開始30分以内の温度上昇が65℃までのもの(No.2)は
何れもフケやひび割れの問題を生じない。また、本発明
の養生条件下の圧縮強度(No.1,No.2)は通常の蒸気養生
を行ったものとほぼ同等であり、しかも養生時間は通常
の場合よりも大幅に短く4時間以内である。
【0027】
【表3】
【0028】以上の結果により、大型コンクリート製品
の脱型強度(15N/mm2)および材齢14日強度(40N/mm
2)を満たす養生条件は、水セメント比と養生マチュリテ
ィについて図5に示す範囲が妥当である。また、表2に
示すように、蒸気養生の極初期に、蒸気養生パターンが
高温に設定されたコンクリートは、フケやひび割れ等の
耐久性や美観の低下を招く。また、過度に蒸気養生のマ
チュリティを上げた場合、それと同配合で通常の蒸気養
生を行ったコンクリートより材齢14日圧縮強度が大き
く低下するので好ましくない。
【0029】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、コンクリー
ト製品の蒸気養生時間を大幅に短縮することができ、早
期脱型により生産性を大幅に向上することができる。具
体的には、例えば、大型コンクリート製品について2回
転製造を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の圧縮強度試験の結果を示すグラ
フ。
【図2】 実施例2の圧縮強度試験の結果を示すグラ
フ。
【図3】 実施例3の圧縮強度試験の結果を示すグラ
フ。
【図4】 実施例4の圧縮強度試験の結果を示すグラ
フ。
【図5】 本発明の製造方法において、水セメント比と
蒸気養生における積算温度の妥当な範囲を示すグラフ。
【図6】 実施例5の蒸気養生の設定パターンを示すグ
ラフ。
【符号の説明】
No.1:50℃一定で4時間保持したパターン No.2:20℃から65℃まで30分で昇温し、その後放
冷したパターン No.3:20℃から70℃まで1時間で昇温し、その後3
時間保持したパターン No.4:20℃から70℃まで30分で昇温し、その後3
0分保持した後、3時間で放冷したパターン No.5:75℃一定で3時間保持したパターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 志翔 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 太平洋 セメント株式会社佐倉研究所内 (72)発明者 内田 郁夫 石川県金沢市広岡三丁目1番1号 太平洋 セメント株式会社北陸支店内 (72)発明者 松田 哲 福井県武生市北府一丁目2番38号 株式会 社ホクコン内 (72)発明者 宮田 幸夫 福井県武生市北府一丁目2番38号 株式会 社ホクコン内 Fターム(参考) 4G055 AA05 BA04 4G056 AA08 DA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート製品の製造において、早強
    ポルトランドセメントを用い、無機硬化促進材の配合下
    で、コンクリートの水セメント比を30〜45重量%と
    し、型枠打設から脱型までの蒸気養生を70℃以下およ
    びマチュリティ210〜290℃・hrの範囲で行うこと
    を特徴とするコンクリート製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の製造方法において、コンクリ
    ートの水セメント比30〜42重量%のときはマチュリ
    ティを210〜290℃・hrとし、水セメント比42〜
    45重量%のときはマチュリティMを、M=10×W/
    C−210以上かつ290℃・hr以下として蒸気養生を
    行うことにより、4時間以内の蒸気養生期間において、
    蒸気養生直後の圧縮強度15N/mm2以上、材齢14日の
    圧縮強度40N/mm2以上を発現させるコンクリート製品
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の製造方法において、
    無機硬化促進材として、仮焼明ばん、水硬性石膏、石
    灰、アルミン酸塩化合物の少なくとも1種を、セメント
    重量に対して2〜10重量%用いるコンクリート製品の
    製造方法。
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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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