JP2005289657A - 高強度遠心力成型製品の製造方法およびその高強度遠心力成型製品 - Google Patents

高強度遠心力成型製品の製造方法およびその高強度遠心力成型製品 Download PDF

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Abstract

【課題】 プレストレスをより大きく導入でき、ひびわれ荷重が大きくなり、高耐久性で設計基準強度で100N/mm2以上の高強度遠心力成型製品とその製造方法を提供すること。
【解決手段】 単位量400kg/m3未満の早強ポセ又は超早強ポセのセメントに、高炉スラグ粉末を、又は、高炉スラグ粉末と普通ポセとを配合し、該セメントと、高炉スラグ粉末と、普通ポセとからなる結合材の単位量を450〜650kg/m3とし、高性能AE減水剤を併用して水結合材比30%以下としたコンクリートを遠心力成型し、加熱養生を行なう高強度遠心力成型製品の製造方法、高炉スラグ粉末が、結合材100部中、10〜40部である該高強度遠心力成型製品の製造方法、高性能AE減水剤が、結合材100部に対して、固形分で0.1〜0.6部である該高強度遠心力成型製品の製造方法、圧縮強度が設計基準強度で100N/mm2以上である該高強度遠心力成型製品を構成とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高強度遠心力成型製品の製造方法およびその高強度遠心力成型製品に関し、特に、圧縮強度が設計基準強度で100N/mm2以上のコンクリート杭、鋼管複合杭、推進管、及びポールなどの高強度遠心力成型製品の製造方法およびその高強度遠心力成型製品に関する。
従来、高強度遠心力成型製品を製造するには、普通ポルトランドセメントに石膏及び/又はシリカフュームなどの高強度混和材が使用され、設計基準強度で80〜85N/mm2の高強度杭や推進管等の遠心力成型製品が実用化されている(非特許文献1参照)。
しかしながら、より高強度を得るために水結合材比を小さくすると、振動成型した供試体では設計基準強度で100N/mm2以上の強度は容易に得られるが、遠心力成型すると、水結合材比を小さくすればするほど脱水性が悪くなると同時に、遠心力による骨材の分離があるために、設計基準強度で100N/mm2以上の強度を有する高強度遠心力成型製品の実用化は困難であるという課題がある。
さらに前記高強度混和材を使用しないで高強度遠心力成型製品を製造する方法として、ポリカルボン酸塩系減水剤を使用し、早強ポルトランドセメントや超早強ポルトランドセメントの単位量を400〜600kg/m3とし、水セメント比を32%以下、又は、20〜28%とすることも提案されている(特許文献1参照)。
しかしながらこの方法では、早強ポルトランドセメントや超早強ポルトランドセメントは粉末度が大きいため保水性が高く、遠心力成型による脱水性が悪くなるだけでなく、内面には締まらない軟らかいペースト層が残るために、ペースト層が厚くなるほど遠心力成型体としての強度は低くなる。
また、早強ポルトランドセメントなどの水硬性の高いセメントは、初期強度は高くなるが、その後の強度の伸びが停滞し、その遠心力成型体では設計基準強度で100N/mm2以上の高強度は得られ難いという課題がある。
さらに、この方法に、前記高強度混和材を併用しても、高強度混和材を配合した分、粉体量が多くなるため、遠心力成型性はむしろ悪くなり、前記同様に早強ポルトランドセメントなどの水硬性の高いセメントは、初期強度が高くなるためにその後の強度の伸びが停滞し、設計基準強度で100N/mm2以上の高強度遠心力成型製品の製造は困難であるという課題がある。
特殊混和材を用いた高強度コンクリート、影山 博、中川 晃次、永淵 強、材料、第29巻、第318号、P220〜225、昭和55年3月 特開平07−304014号公報
本発明は、種々検討した結果、水硬性の高い早強ポルトランドセメント又は超早強ポルトランドセメントに、高炉スラグ粉末、又は、高炉スラグ粉末と普通ポルトランドセメントとを配合することにより、遠心力成型性を高め、設計基準強度で100N/mm2以上の高強度遠心力成型製品が製造できることを知見し、本発明を完成させたものである。
本発明が解決しようとする課題は、高強度遠心力成型製品の製造方法およびその高強度遠心力成型製品を提供するものであり、特に、圧縮強度が設計基準強度で100N/mm2以上の高強度遠心力成型製品の製造方法およびその高強度遠心力成型製品を提供するものである。
本発明は、単位量400kg/m3未満の早強ポルトランドセメント又は超早強ポルトランドセメントに、高炉スラグ粉末を、又は、高炉スラグ粉末と普通ポルトランドセメントとを配合し、早強ポルトランドセメント又は超早強ポルトランドセメントと、高炉スラグ粉末と、普通ポルトランドセメントとからなる結合材の単位量を450〜650kg/m3とし、高性能AE減水剤を併用して水結合材比30%以下としたコンクリートを遠心力成型し、加熱養生を行なう高強度遠心力成型製品の製造方法であり、高炉スラグ粉末が、結合材100部中、10〜40部である該高強度遠心力成型製品の製造方法であり、高性能AE減水剤が、結合材100部に対して、固形分で0.1〜0.6部である該高強度遠心力成型製品の製造方法であり、さらに、石膏類及び/又はシリカフュームを併用する該高強度遠心力成型製品の製造方法であり、石膏類が、結合材100部に対して、CaSO4換算で15部以下である該高強度遠心力成型製品の製造方法であり、シリカフュームが、結合材100部に対して、15部以下である該高強度遠心力成型製品の製造方法であり、該高強度遠心力成型製品の製造方法で製造された高強度遠心力成型製品であり、圧縮強度が、設計基準強度で100N/mm2以上である該高強度遠心力成型製品である。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明で使用する部や%は特に規定のない限り質量基準である。
本発明は、早強ポルトランドセメント又は超早強ポルトランドセメント(以下、早強ポセ類という)に、高炉スラグ粉末を、又は、高炉スラグ粉末と普通ポルトランドセメントとを配合して結合材として使用するものである。
早強ポセ類の単位量は、400kg/m3未満であり、300〜390kg/m3が好ましい。400kg/m3以上では粉末度が大きいために、脱水性等の遠心力成型性が悪く、遠心力成型体の強度は高くならず、同一スランプを得るための高性能AE減水剤の使用量も増加して不経済となる場合がある。
また、早強ポセ類の単位量が300kg/m3未満と少なすぎると、遠心力成型性は良くなるが、結合材全体の水硬性が弱くなるため、目的とする強度は得られ難くなる場合がある。
本発明では、早強ポセ類に、高炉スラグ粉末を、又は、高炉スラグ粉末と普通ポルトランドセメントとを配合して結合材とする。
結合材の単位量は、450〜650kg/m3であり、470〜600kg/m3が好ましい。450kg/m3未満では高性能AE減水剤を最大限使用しても、設計基準強度で100N/mm2以上の高強度遠心力成型製品は得難い場合があり、650kg/m3を超えると強度は頭打ちとなり、経済的にも好ましくない場合がある。
本発明で使用する高炉スラグ粉末(以下、スラグ粉という)は、高炉で鉄鋼石から銑鉄をつくる際に副生する溶融スラグを、水等により急冷し、粉砕又は粉砕・分級して得られる微粉末であり、JIS A 6206に規定されるものが好ましい。
スラグ粉の粉末度は、大きいほど潜在水硬性は高くなるため、強度的には好ましいが、通常、高炉セメントに使用されている、ブレーン比表面積値(以下、ブレーン値という)で4,000〜4,500cm2/g程度のスラグ粉の使用が可能である。
スラグ粉の使用量は、結合材100部中、10〜40部が好ましく、15〜35部がより好ましく、20〜30部が最も好ましい。
スラグ粉は、遠心力成型時の脱水性を高め遠心力成型体の強度を高めると共に、同一スランプを得るための高性能AE減水剤量を少なくする効果を有するが、スラグ粉が10部未満では、脱水性等の遠心力成型性が悪くなり、遠心力成型体の強度発現の改善効果も小さくなる場合があり、40部を超えると、結合材全体の水硬性が低下して、遠心力成型体の強度の改善効果も小さくなる場合がある。
本発明で使用する普通ポルトランドセメント(以下、普通ポセという)は、早強ポルトランドセメント(以下、早強ポセという)などよりも水硬性は低いが、遠心力成型性は良い。また、スラグ粉よりは遠心力成型性は劣るが、水硬性が高いので、遠心力成型体の強度を高めるために適量を併用することが可能である。
本発明では、早強ポセ類に、スラグ粉、又は、スラグ粉と普通ポセとを配合するが、早強ポセ類に、スラグ粉と普通ポセとを配合することは、コンクリート製品工場において、サイロを3本必要とするため、既に、JIS製品として普通ポセとスラグ粉を規定範囲量混合した高炉セメントが市販されているため、高炉セメントを使用する方が便利である。
本発明で使用する高性能AE減水剤は、ポリアルキルアリルスルホン酸塩系、芳香族アミノスルホン酸塩系、及びメラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩系などの高性能減水剤よりも減水性能が高く、少量で高減水性を発揮する。
高性能AE減水剤は、通常、ポリカルボン酸塩系減水剤と呼称され、構造の異なるものもあるが、例えば、不飽和カルボン酸モノマーを含む重合体又はその塩、具体的には、ポリアルキレングリコールモノアクリル酸エステル、ポリアルキレングリコールモノメタクリル酸エステル、無水マレイン酸、アクリル酸、及びメタクリル酸の重合体、並びに、ポリアルキレングリコールモノアクリル酸エステル、ポリアルキレングリコールモノメタクリル酸エステル、無水マレイン酸、アクリル酸、及びメタクリル酸と、これらと共重合可能な単量体とからなる重合体等を挙げることができる。
また、これらの市販の高性能AE減水剤としては、(株)エヌエムビー社商品名「レオビルドSP−8N」、竹本油脂(株)社商品名「チュポールHP−8」、「チュポールHP−11」、グレースケミカルズ(株)社商品名「ダーレックススーパー200」、「スーパー300」や「スーパー1000」のシリーズ、日本油脂(株)社商品名「マリアリムA−60」、花王(株)社商品名「マィティ2000WHZ」、及び東邦化学(株)社商品名「セメロールR−222M」などが挙げられる。
高性能AE減水剤の使用量は、高性能AE減水剤の銘柄によって減水率と遅延性が異なるので、適宜、選択して使用するもので、一義的に決定することは困難ではあるが、通常、結合材100部に対して、固形分で0.15〜0.6部使用される。0.15部未満では減水率が小さく、0.60部を超えて使用しても減水率が頭打ちとなり、経済的にも好ましくない。
本発明において、石膏類及び/又はシリカフュームをさらに配合することにより、より高強度な遠心力成型製品が得られる。
石膏類は、二水石膏、半水石膏、II型の無水石膏、及びIII型無水石膏が使用されるが、特に、II型の無水石膏は、より高強度を発現する面から好ましい。
II型の無水石膏は、天然産無水石膏、フッ酸発生時に副生するフッ酸石膏、及び他の形態の石膏を350℃以上の温度で熱処理したものが使用される。
石膏類の粉末度はセメントと同等以上であれば特に限定されるものではない。
石膏類の使用量は、結合材100部に対して、CaSO4換算で15部以下が好ましく、10部以下がより好ましく、1.5〜6部が最も好ましい。15部を超えて配合しても水結合材比が小さくなるほど未反応で残るようになるため遠心力成型体の強度は頭打ちとなる。また、1.5部未満では遠心力成型体の強度の増加は小さいため好ましくない。
シリカフューム(以下、SFという)は、金属シリコンやシリコン合金を電気炉で製造するときに発生する非晶質の球形の超微粉であり、遠心力成型体の強度を高める。
SFの使用量は、結合材100部に対して、15部以下が好ましく、12部以下がより好ましく、2〜10部が最も好ましい。15部を超えて配合しても、遠心力成型性は悪くなるため遠心力成型体の強度も頭打ちとなるため好ましくない。また、2部未満では遠心力成型体の強度の増加は小さいため好ましくない。
また、石膏類とSFを併用して配合する場合は、石膏類とSFの合計で30部以下であるが、それぞれの好ましい量やより好ましい量の合計量でよく、両成分を併用添加するほうが効率よく高強度遠心力成型製品が製造できる。
水結合材比は、30%以下であり、29%以下が好ましい。水結合材比は、小さくするほど遠心力成型体の強度も高くなるが、高性能AE減水剤の能力から、17%前後が限界であり、それより小さくすると、単位結合材量が多くなりすぎ、作業性が悪くなると同時に、遠心力成型性も悪くなり、遠心力成型体の強度も頭打ちとなる場合がある。
本発明において、コンクリートを練り混ぜる際に、早強ポセ類、スラグ粉や普通ポセ、高性能AE減水剤、骨材、石膏類、SF、及び水等のミキサへの投入順序や練り混ぜ方法は特に限定されるものではなく、通常の方法が使用される。
本発明において、高強度遠心力成型製品を製造する遠心力成型方法は常法でよく、通常、コンクリートを軸方向に延ばす3G以下、コンクリートを型枠に遠心力で貼り付けたままでモルタルを軸方向に延ばす6〜10G、粗骨材を外側に移動させながら締め固める15〜25G、並びに、より強く締め固める30〜40Gの各段階を3〜5段階で組み合わせることが好ましい。
本発明の高強度遠心力成型製品は、遠心力成型した後は数時間の前養生を行った後に適度な温度勾配で昇温し、40℃以上の温度で加熱養生を行う。
加熱方法としては、通常の蒸気養生方法や、熱したオイルを配管に循環させて行う方法その他があるが、遠心力成型体両端の解放部を密閉しない場合は、蒸気養生を行う方法が好ましい。
養生温度が低い場合は時間を長くし、養生温度が高い場合は時間を短くすることができ、40〜50℃の養生温度で8〜10時間保持することが好ましく、60〜100℃の養生温度で4〜6時間保持することがより好ましく、70〜85℃の養生温度で5時間保持することが最も好ましい。そして、養生後は養生槽の中で翌日までゆっくり自然冷却する。
なお、100℃を超える高温高圧養生では、スラグ粉を配合するとアルミナ分が多くなり、その分、結晶形が立方体で結合力が弱いハイドロガーネットを多く生成するようになり、遠心力成型体の強度が低下するため好ましくない。
その後は養生槽の中で翌日までゆっくり自然冷却するか、養生槽に保温性の良い蓋を乗せて40℃程度の温度で1晩養生することが好ましい。
本発明の高強度遠心力成型製品の製造方法により、(1) 設計基準強度で100N/mm2以上の高強度遠心力成型製品が製造できるため、杭の場合は支持力が大きく取れ、杭の施工本数が減り経済的となる。また、プレストレスをより大きく導入できるため、地震に対して強い、耐震性の杭の製造が可能となる。(2) 推進管(推進工法用ヒューム管)では推進延長距離が長くなり、工費が安価となる。(3) ポールではひびわれ荷重が大きくなり、高耐久性のポールの製造が可能となるなどの効果を奏する。
以下、本発明を実施例にて詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限られるものではない。
表1に示す早強ポセ類、スラグ粉、普通ポセ、高炉セメント、高性能AE減水剤、及び水を用い、空気量1.5%で、単位粗骨材量を1,100kg/m3として1m3となるよう細骨材量を調節したコンクリート配合で、スランプ15〜20cmのコンクリートを調製した。
調製したコンクリートを、外径20cm×長さ30cmの円筒型枠に17.5kg詰め、初速1.5G×2分、低速3G×5分、中速I 8G×1分、中速II 15G×2分、及び高速35G×3分の条件で遠心力成型した。
遠心力成型した供試体は、遠心力成型後、4時間、前養生してから、20〜80℃まで3時間で上げて、そのまま5時間保持してから蒸気を止め、養生槽の中でそのままゆっくり冷却し、翌日、脱型後、室内で気乾養生した。
遠心力成型後の遠心力成型供試体ののろ量を測定し、遠心力成型供試体の締まりを観察すると共に、圧縮強度を測定した。結果を表1に併記する。
なお、コンクリートの練り混ぜは、結合材、細骨材、及び粗骨材を30秒間空練りした後、高性能AE減水剤を溶解した練り混ぜ水を添加して3分間二軸ミキサで練り混ぜた。
<使用材料>
早強ポセ類:電気化学工業(株)社製、早強ポセ、密度3.12g/cm3
スラグ粉 :高炉スラグ粉末、粉砕品、ブレーン値4,500cm2/g、密度2.90g/cm3
普通ポセ :電気化学工業(株)社製、密度3.16g/cm3
高炉セメント:電気化学工業(株)社製、密度3.03g/cm3、スラグ粉の含有率43%
石膏類 :不溶性無水石膏、天然産、ブレーン値5,000cm2/g、密度2.85g/cm3
SF :エルケム社製シリカフューム、密度2.44g/cm3
高性能AE減水剤:グレースケミカルズ(株)社製、「ダーレックススーパー200」、固形分18%
細骨材 :砂、新潟県姫川産川砂、5mm下、密度2.62g/cm3
粗骨材 :砕石、新潟県姫川産砕石、5〜13mm、密度2.64g/cm3
<試験方法>
のろ :ノロ発生量、cc/遠心力成型供試体1個分
締まり :遠心力成型供試体の内面状態の遠心力成型性、「良」は脱水して内面のペースト層は硬い、「やや良」はペースト層はダレないが軟らかい状態で張り付いており、ペースト層の締まりが悪い、及び「不良」はペースト層が波打ち状態を示す
圧縮強度 :JIS A 1136 に準じて、室内で気乾養生した材齢28日の強度を測定
Figure 2005289657
表1より、結合材量を一定にし、水結合材比を29%一定とした場合、スラグ粉の含有率が多くなると脱水性が向上し、早強ポセ類の単位量が少なくても遠心力成型体の強度は高くなる。そして、スラグ粉が、結合材100部中、10〜40部で100N/mm2以上の強度が得られ、15〜35部がより高強度であり、20〜30部が最も強度が得られる。
この際、早強ポセは300kg/m3以上必要であり、390kg/m3を超える量を配合しても強度の伸びは期待できないことも示される(実験No.1- 2〜実験No.1- 9)。
結合材中のスラグ粉の含有率を一定とし、結合材の単位量を変えた場合では、結合材450kg/m3以上で100N/mm2が得られ、650kg/m3を超えると強度の伸びは頭打ちとなることが示され、470〜600kg/m3以上がより好ましい(実験No.1-10、実験No.1-14)。
また、水結合材比は小さくなれば、小さくなるほど遠心力成型体の強度も高くなることも示される(実験No.1-17〜実験No.1-22)。
実施例1の実験No.1- 4のコンクリート配合を用いて、表2に示す無水石膏、SFを使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に併記する。
なお、遠心力成型体の強度は材齢7日で測定し、コンクリートのスランプが硬くなる場合や軟らかくなる場合は高性能AE減水剤量を加減した。
Figure 2005289657
表2より、結合材100部に対して、無水石膏は1.5部以上、SFは2.0部以上で効果を発揮し、結合材中のスラグ粉の含有率を選択すると使用量が少なくても、材齢7日で、100N/mm2以上が得られるようになり、石膏類とSFを併用すると120N/mm2以上の強度も短期間で得られることも示される。

Claims (9)

  1. 単位量400kg/m3未満の早強ポルトランドセメント又は超早強ポルトランドセメントに、高炉スラグ粉末を配合し、早強ポルトランドセメント又は超早強ポルトランドセメントと、高炉スラグ粉末とからなる結合材の単位量を450〜650kg/m3とし、高性能AE減水剤を併用して水結合材比30%以下としたコンクリートを遠心力成型し、加熱養生を行なうことを特徴とする高強度遠心力成型製品の製造方法。
  2. 単位量400kg/m3未満の早強ポルトランドセメント又は超早強ポルトランドセメントに、高炉スラグ粉末と普通ポルトランドセメントとを配合し、早強ポルトランドセメント又は超早強ポルトランドセメントと、高炉スラグ粉末と、普通ポルトランドセメントとからなる結合材の単位量を450〜650kg/m3とし、高性能AE減水剤を併用して水結合材比30%以下としたコンクリートを遠心力成型し、加熱養生を行なうことを特徴とする高強度遠心力成型製品の製造方法。
  3. 高炉スラグ粉末が、結合材100部中、10〜40部であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高強度遠心力成型製品の製造方法。
  4. 高性能AE減水剤が、結合材100部に対して、固形分で0.1〜0.6部である請求項1〜3のうちの1項に記載の高強度遠心力成型製品の製造方法。
  5. さらに、石膏類及び/又はシリカフュームを併用することを特徴とする請求項1〜4のうちの1項に記載の高強度遠心力成型製品の製造方法。
  6. 石膏類が、結合材100部に対して、CaSO4換算で15部以下であることを特徴とする請求項5に記載の高強度遠心力成型製品の製造方法。
  7. シリカフュームが、結合材100部に対して、15部以下であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の高強度遠心力成型製品の製造方法。
  8. 請求項1〜7のうちの1項に記載の高強度遠心力成型製品の製造方法で製造された高強度遠心力成型製品。
  9. 圧縮強度が、設計基準強度で100N/mm2以上であることを特徴とする請求項8に記載の高強度遠心力成型製品。
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