JP2000301422A - 間欠回転装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンドブラスト装置において、回転台上にセ
ットした複数のワークを回転台と一緒にブラスト室の外
側に移動させて、ワークの交換を行う。 【解決する手段】 ブラスト室10に搬入及び排出可能に
基台３を配備し、該基台３上に回転台４を回転自由に搭
載し、該回転台４の回転中心と同心の仮想円上に等間隔
にワーク支持部41及び該ワーク支持部41と同心にローラ
43を設け、加工位置には基台３と一緒に回転台４が加工
位置に侵入した状態で回転台４上のローラ列に噛合可能
なスプロケット64を配備し、該スプロケット64に間欠回
転駆動装置６を連繋している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する分野】本発明は、加工すべきワークを搭
載した回転台を加工位置へ移動させて、加工位置で間欠
回転させる間欠回転装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決する手段】ワークに研磨材
を噴射してワーク表面を研磨するサンドブラスト装置で
は、ブラスト室に配備した回転台上に複数個のワークを
セットして、回転台を間欠回転させつワークを１個づつ
研磨することが行われている。

【０００３】上記ブラスト装置は、回転台の一部をブラ
スト室から臨出させて、該臨出部上でワークの交換を行
っている。ワークの交換を１個づつ行うため、常時作業
者がついておく必要があり、又、回転台の一部をブラス
ト室から外部に臨出させている関係上、研掃材が外部に
漏れ出すことを防止できず、作業環境が悪くなる問題が
ある。

【０００４】本発明は、回転テーブルをブラスト室に搬
入及び排出可能に配備することにより、上記問題を解決
できるサンドブラスト用の間欠回転装置を明らかにする
ものである。本発明の間欠回転装置は、サンドブラスト
装置以外にも、複数のワークを円周上に並べて、順に加
工する装置に応用可能である。

【０００５】

【課題を解決する手段】本発明の間欠回転装置は、加工
位置に侵入及び脱出可能に基台(３)を配備し、該基台
(３)上に回転台(４)を回転自由に搭載し、該回転台(４)
の回転中心と同心の仮想円上に等間隔にワーク支持部(4
1)及び各ワーク支持部(41)と同心にローラ(43)を設け、
加工位置には基台(３)と一緒に回転台(４)が加工位置に
侵入した状態で回転台(４)上のローラ列に噛合可能なス
プロケット(64)を配備し、該スプロケット(64)に間欠回
転駆動装置(６)を連繋している。

【０００６】加工位置への侵入方向と直交する方向に移
動可能な移動台(２)上に複数基の基台(３)(３)を配備
し、各基台(３)上の回転台(４)を選択的に加工位置に送
り出すこともできる。

【０００７】ブラスト装置に応用するには、加工位置を
筺体(14)で覆われたブラスト室(10)内に設定し、筺体(1
4)には回転台(４)の侵入路に対応して扉(12)付きの開口
(11)を設ければよい。

【０００８】各ワーク支持部を自転可能に配備して自転
駆動装置(７)に連繋することもできる。

【０００９】

【作用及び効果】加工位置の外側に回転台(４)を待機さ
せた状態で、回転台(４)上の各ワーク支持部(41)にワー
クをセットする。回転台(４)を加工位置に送り込む。回
転台(４)が加工位置に達すると、待機するスプロケット
(64)と回転台(４)上のローラ列が噛合する。スプロケッ
ト(64)が間欠回転すると、回転台(４)も間欠回転する。
回転台(４)の回転停止中、即ち、ワークが定位置にある
ときワークに対して必要な加工を行う。回転台(４)を１
ピッチづつ間欠回転させて、全てのワークに対する加工
が終了すれば、回転台(４)を加工位置から排出して待機
させ、待機位置でワークを交換し、次の加工に備える。

【００１０】加工位置への進行方向と直交する方向に移
動可能に配備された移動台(２)上に、夫々回転台(４)を
搭載した複数基の基台(３)を配備しておけば、加工位置
でワークの加工を行いつつ、外側で待機する回転台(４)
上でワークの交換作業が出来、作業能率が向上する。

【００１１】本発明をブラスト装置に応用する場合、筺
体(14)で覆われたブラスト室(10)内に加工位置を設定
し、筺体(14)に回転台(４)の侵入路に対応して扉(12)付
きの開口(11)を設ければ、ブラスト作業の際は、扉(12)
を閉じてブラスト室(10)を密閉できるため、研掃材の外
部への漏れを防止できる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、ブラスト装置(１)における
本発明の実施例を説明する。図１はブラスト装置(１)の
正面図、図２は平面図、図３は右側面図である。ブラス
ト装置(１)は、夫々複数のワーク支持部(41)を円周上に
設けた２基の回転台(４)(４)をブラスト室(10)の前方に
て選択的に停止させ、ブラスト室(10)の前で停止した回
転台(４)をブラスト室(10)に搬入して、該回転台(４)を
本発明に係る間欠回転装置により間欠的に停止させて、
ワークを１個ずつ研磨し、回転台(４)上の全てのワーク
の研磨が終了すれば、ブラスト室(10)から回転台(４)を
搬出し、待機していた回転台をブラスト室(10)に搬入し
て、上記同様にしてブラストを行う。ブラスト室(10)の
外に排出された回転上のワークを交換して次の研磨に備
える。

【００１３】本発明の間欠回転装置は、各回転台(４)上
に円周上に配備したローラ(43)列と、ブラスト室(10)内
に配備されゼネバストップ(61)によって間欠回転するス
プロケット(64)を、回転台(４)がブラスト室(10)に搬入
した際に噛み合わせることにより構成される。

【００１４】縦長筺体(14)の上部にブラスト室(10)が形
成されており、該ブラスト室(10)は前面が開口して、上
下スライド式の扉(12)が設けられている。扉(12)は開閉
用シリンダ装置(13)に連繋されている。

【００１５】筺体(14)の前方にて、床面に敷設したレー
ル(20)上に筺体(14)と直交して移動台(２)が配備され、
該移動台(２)の上面に２基の搬入装置(21)(21)が設けら
れる。各搬入装置(21)上に基台(３)を介して回転台(４)
が搭載されている。移動台(２)は移動駆動装置(26)に連
繋され、２基の回転台(４)の内、一方をブラスト室(10)
の前面開口(11)に選択的に位置させることができる。

【００１６】各搬入装置(21)は、両端に鍔付き受けロー
ラ部(22)(22)を備えたローラ軸(23)を水平面内にて平行
に配備し、モータ(24)で駆動される周回チェーン(25)を
各ローラ軸(23)に係合して一斉に回転させ、ローラ軸(2
3)上の物品を移動台(２)の移動方向と直交する方向に搬
送する。基台(３)は、各ローラ軸(23)の受けローラ部(2
2)(22)に跨って載置され、該ローラ部(22)の鍔(22a)に
よって基台(３)は真っ直ぐに案内される。

【００１７】回転台(４)は円板状に形成されその中心
が、基台(３)上の中央に立設した回転支持筒(32)の回転
自由に支持される。回転台(４)の外周には該台と同心の
仮想円上に等間隔に複数の、実施例では１２個のワーク
支持部(41)が設けられる。ワーク支持部(41)は、回転台
(４)を回転自由に貫通した回転軸(75)の上端に設けられ
ており、回転軸(75)の下部にはローラ(43)及びチェーン
スプロケット(76)が取り付けられている。ローラ(43)は
回転軸(75)に回転自由に嵌まり、チェーンスプロケット
(76)は回転軸(75)に固定されている。

【００１８】前記回転支持筒(32)には円形回転体(33)の
中心が回転自由に嵌まっている。回転体(33)は、小径部
(33a)と大径部(33b)の２段に形成され、両方の外周面に
チェーン(35)(36)が無端状に周設されている。小径部(3
3a)のチェーン(35)に前記回転軸(75)上のチェーンスプ
ロケット(76)が噛合している。

【００１９】前記ブラスト室(10)に、前記基台(３)及び
回転台(４)を前面開口(11)から奥方に案内する補助搬入
装置(５)が、前記移動台(２)上の搬入装置(21)と同じ高
さ位置に配備されている。補助搬入装置(５)は、搬入装
置(21)と同様にして、水平面内で平行に設けたローラ軸
(52)上に基台(３)の幅に対応して鍔付きの受けローラ部
(51)(51)を設け、モータ(53)に連繋した周回チェーン(5
4)によってローラ軸(52)を一斉に回転させるものであ
る。

【００２０】ブラスト室(10)の底面は中央部に向けて傾
斜しており、該ブラスト室(10)の前面開口(11)に対して
奥方に、間欠回転駆動装置(６)に連繋したスプロケット
(64)が前記回転台(４)のローラ(43)の高さに対応して配
備されている。間欠回転駆動装置(６)は、ブラスト室(1
0)の傾斜底面を貫通して回転軸(63)を回転自由に支持
し、該回転軸(63)の下端にゼネバストップ(61)を介して
モータ(62)を連繋して構成され、該回転軸(63)上端にス
プロケット(64)が固定され、実施例のスプロケット(64)
は歯を６つ有し、回転台(４)上のローラ(43)列に噛合可
能である。

【００２１】回転軸(63)と同心に回転筒(71)が設けら
れ、回転筒(71)の下端はチェーン(73)を介してモータ(7
2)に連繋され、上部には前記基台(３)上の回転体(33)の
下段のチェーン(36)に噛合するチェーンスプロケット(7
4)が固定されている。上記モータ(72)、チェーン(73)、
回転筒(71)、チェーンスプロケット(74)、下段チェーン
(36)、回転体(33)、上段チェーン(35)及びチェーンスプ
ロケット(76)によって、ワーク支持部(41)を自転させる
自転駆動装置(７)が構成される。

【００２２】ブラスト室(10)には、該ブラスト室(10)内
に搬入された回転台(４)上の特定位置のワークを狙って
１又は複数のブラストノズル(図示せず)が配備されてい
る。又、ブラスト室(10)には研掃材回収装置、集塵装置
等が連繋されるが本発明とは直接関係がないので説明は
省略する。

【００２３】然して、移動台(２)上の回転台(４)(４)の
各ワーク支持部(41)に研磨すべきワーク(図示せず)をセ
ットする。一方の回転台(４)をブラスト室(10)の前面開
口(11)に対応して位置させ、該回転台(４)の搬入装置(2
1)を駆動して、基台(３)と一緒に回転台(４)をブラスト
室(10)に搬入する。搬入装置(21)の駆動と同時に補助搬
入装置(５)を駆動させ、搬入装置(21)から補助搬入装置
(５)に基台(３)を受け渡す。

【００２４】基台(３)と一緒に補助搬入装置(５)がブラ
スト室(10)の奥に達すると、回転台(４)上のローラ(43)
列にスプロケット(64)が噛合し、又、回転体(33)の下段
のチェーン(36)にチェーンスプロケット(74)が噛合す
る。開閉用シリンダ装置(13)によって扉(12)を閉じる。

【００２５】モータ(62)とゼネバストップ(61)により、
スプロケット(64)を間欠回転させると回転台(４)も間欠
回転し、ワーク支持部(41)上のワークが間欠的に公転す
る。又、モータ(72)によってチェーンスプロケット(74)
が回転すると回転体(33)が回転台(４)の回転とは無関係
に連続回転し、チェーンスプロケット(76)、回転軸(75)
を介してワーク支持部(41)、即ちワークが自転する。上
記動作により、回転台(４)のワークは自転しつつ間欠的
に公転し、ブラストノズルが狙う停止位置で研磨が行わ
れる。

【００２６】回転台(４)上の全てのワークに対する研磨
が終了すれば、補助搬入装置(５)及び、ブラスト室(10)
の前面開口(11)に対応して待機している空の搬入装置(2
1)を逆転させ、基台(３)と一緒に回転台(４)を補助搬入
装置(５)から搬入装置(21)に受け渡す。

【００２７】移動台(２)を移動して、次の回転台(４)を
ブラスト室(10)前に停止させ、上記同様の動作を繰り返
す。待機中の移動台(２)から研磨済みのワークを外し
て、未研磨のワークをセットする。

【００２８】上記のサンドブラスト装置は、ブラスト室
(10)内で待機する間欠回転スプロケット(64)に、回転台
(42)上のローラ列を噛合して構成されるため、スプロケ
ット(64)とローラ(43)との間に研磨材が噛み込んでも、
歯車どうしの噛み合い部に研磨材が噛み込んだ場合の様
な回転に支障となるトラブルを招来することはない。
又、回転台(４)をスプロケット(64)から離間させること
ができるため、回転台(４)全体をブラスト室(10)の外に
移動させてワークの交換ができ、ワーク交換の作業性が
よい。

【００２９】回転台(４)全体をブラスト室(10)に収容し
て、ブラスト室(10)を扉(12)で閉じて外気と遮断できる
ため、研磨材が外部に漏れ出て作業環境を悪化させるこ
とを防止できる。

【００３０】実施例の様に、２基の回転台(４)(４)を選
択的にブラスト室(10)に搬入すれば、待機中の回転台に
ワークをセットできるため、ブラス装置の稼働率を高め
ることができる。尚、移動台(２)上に３基以上の回転台
(４)を配備して、順にブラスト室(10)に搬入排出して研
磨を行うこともできる。

【００３１】本発明は、ブラスト装置に係わらず、回転
台(４)上にセットしたワークを間欠回転させながら加工
させることのできる加工装置であれば実施可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】サンドブラスト装置の正面図である。

【図２】同上の平面図である。

【図３】同上の右側面図である。

【図４】回転台と間欠回転歯車の係合状態を示す断面で
ある。

【図５】ブラスト室内の平面図である。

【図６】間欠回転軸上のゼネバストップ及びチェーンス
プロケットの平面図である。

【符号の説明】

(10) ブラスト室 (21) 搬入装置 (３) 基台 (４) 回転台 (５) 補助搬入装置 (６) 間欠回転駆動装置

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 加工位置に侵入及び脱出可能に基台(３)
   を配備し、該基台(３)上に回転台(４)を回転自由に搭載
   し、該回転台(４)の回転中心と同心の仮想円上に等間隔
   にワーク支持部(41)及び各ワーク支持部(41)と同心にロ
   ーラ(43)を設け、加工位置には基台(３)と一緒に回転台
   (４)が加工位置に侵入した状態で回転台(４)上のローラ
   列に噛合可能なスプロケット(64)を配備し、該スプロケ
   ット(64)に間欠回転駆動装置(６)を連繋している間欠回
   転装置。
2. 【請求項２】 基台(３)は、加工位置への進行方向と直
   交する方向に移動可能に配備された移動台(２)上に複数
   基配備され、選択的に加工位置に送り出される請求項１
   に記載の間欠回転装置。
3. 【請求項３】 加工位置は筺体(14)で覆われたブラスト
   室(10)内にあり、筺体(14)は回転台(４)の侵入路に対応
   して開口しており、該開口(11)に扉(12)が設けられてい
   る請求項１又は２に記載の間欠回転装置。
4. 【請求項４】 各ワーク支持部(41)は自転可能に配備さ
   れて自転駆動装置(７)に連繋されている請求項１乃至３
   の何れかに記載の間欠回転装置。