JP2000300520A - 瞳孔測定装置 - Google Patents

瞳孔測定装置

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JP2000300520A
JP2000300520A JP11115720A JP11572099A JP2000300520A JP 2000300520 A JP2000300520 A JP 2000300520A JP 11115720 A JP11115720 A JP 11115720A JP 11572099 A JP11572099 A JP 11572099A JP 2000300520 A JP2000300520 A JP 2000300520A
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light emitting
eyeball
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Shogo Fukushima
省吾 福島
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】計測を容易とし、被験者にも負担を与えること
がなく、開ループ方式の特徴を生かした瞳孔測定装置を
提供することを目的する。 【解決手段】眼球E1、E2を照らす可視光発光ダイオ
ード4と、可視光の点灯/消灯制御や異なる位置に配置
された複数の可視光発光ダイオード4より適切な可視光
発光ダイオード4を選択制御する可視光発光制御手段3
と、可視光による眼球E1、E2への照射光の光束径を
瞳孔Hの径より小さくし可視光の全光束を瞳孔内部に照
射するための集光レンズ5,5と、眼球E1,E2の画
像を取得するCCDカメラ7,7と、暗環境下において
も眼球撮像を可能にする赤外線発光ダイオード6…と、
これらの各構成要素を保持する眼鏡型のフレーム1と、
眼球画像から瞳孔Hの大きさと瞳孔Hの位置若しくは瞳
孔Hの中心位置を算出する撮像信号処理手段2とから構
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、瞳孔測定装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の瞳孔対光反応を計測するための瞳
孔測定装置は,対光反応を誘発するための可視光の光束
径が瞳孔径よりも大きいいわゆる閉ループ系の計測方式
が殆どであった(「外径測定器,電子瞳孔計,および自
律神経機能検査装置」<特開平77−163522号公
報参照>、「瞳孔測定装置およびアルツハイマー病診断
装置」<特開平9−28672号公報参照>、「病態判
定装置」<特開平10−28674号公報参照>)。
【0003】閉ループ方式では、瞳孔を照射する光束径
が瞳孔径より大きいため可視光を照射開始後、瞳孔が小
さくなるにつれて瞳孔内部に入射する全光量は減少す
る。瞳孔に入射する全光量が減少するにつれて縮瞳(瞳
孔が小さくなること)が抑制される作用がはたらき、結
果として瞳孔反応が鈍化する傾向にある。それに対し
て、閉ループ方式で得られる反応より鋭敏な瞳孔反応を
調べるために、対光反応を誘発する可視光の光束径を瞳
孔径よりも小さくし、可視光の全光束を瞳孔内部に照射
するいわゆる開ループ系の計測方式も行われていた(図
3参照)。
【0004】(参考文献:星野聖「瞳孔平滑筋の形態学
的特殊性に基づく対光反応の数理モデル」、テレビジョ
ン学会誌,Vol1.48,No.8、pp1036−
1042,1994)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記の開ルー
プ方式では、眼球運動や頭部運動が生起するとそれに対
応して眼球への照射光がずれ、その結果、照射光の一部
又は全部が瞳孔内部からずれてしまうという問題があ
り、そのため従来の開ループ方式では計測が困難でかつ
被験者に対して頭部運動や眼球運動を固定するなどの負
担を強いることになる。
【0006】本発明は、上記の点に鑑みて為されたもの
で、その目的とするところは、閉ループ方式より鋭敏な
反応が得られる開ループ方式であって、しかも計測が容
易で、被験者に負担を与えることがない、瞳孔測定装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、眼球を照らす可視光を生成する
可視光発光素子よりなる可視光発光手段と、可視光の点
灯/消灯制御や異なる位置に配置された複数の可視光発
光素子より適切な可視光発光素子を選択制御する可視光
発光制御手段と、可視光による眼球への照射光の光束径
を瞳孔径より小さくし可視光の全光束を瞳孔内部に照射
するための可視光集光手段と、眼球の画像を取得する眼
球撮像手段と、自然光の少ない暗環境下においても眼球
撮像を可能にする赤外線発光手段と、可視発光手段と可
視光集光手段と眼球撮像手段と赤外線発光手段の各構成
要素が頭部運動によってずれることを防止するために各
構成要素を保持する眼鏡型フレームによって構成される
保持手段と、眼球撮像手段により得られる眼球画像から
瞳孔の大きさと瞳孔の位置若しくは瞳孔の中心位置を算
出する撮像信号処理手段とから構成され、瞳孔対光反応
を計測することを特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、撮像信号処理手段により得られる左右の瞳孔中心位
置から固定指標点を注視中の瞳孔位置のずれを検出する
瞳孔位置ずれ検出手段を備えて成ることを特徴とする。
【0009】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、検出された瞳孔位置のずれに対応して可視光の照射
光の全光束が瞳孔内部に照射されるように複数の可視光
発光素子のうち適切な位置に存在する可視光発光素子を
選択し可視光発光の点灯/消灯制御を行う可視光発光制
御手段を備えて成ることを特徴とする。
【0010】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、撮像信号処理手段により得られる左右どちらかの又
は両方の瞳孔中心位置と、赤外線発光手段の赤外線発光
素子の眼球表面上の輝点位置の相対的距離により固定指
標点を注視中の瞳孔位置のずれを検出する瞳孔位置ずれ
検出手段を備えて成ることを特徴とする。
【0011】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、検出された瞳孔位置のずれに対応して照射光の全光
束が瞳孔内部に照射されるように複数の可視光発光素子
のうち適切な位置に存在する可視光発光素子を選択し可
視光発光の点灯/消灯制御を行う可視光発光制御手段を
備えたことを特徴とする。
【0012】請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れ
かの発明において、可視光発光素子をオフからオンに制
御することによる瞳孔対光反応時の縮瞳率を撮像信号処
理手段で求め、該縮瞳率と所定の値とを比較して縮瞳率
が所定の値より小さいときに当該被験者が痴呆であると
判定する第1の痴呆判定手段を備えたことを特徴とす
る。請求項7の発明は、請求項1乃至5の何れかの発明
において、可視光発光素子をオフからオンに制御するこ
とによる瞳孔対光反応時の縮瞳時間を撮像信号処理手段
で求め、該縮瞳時間と所定の値とを比較して縮瞳時間が
所定の値より大きいときに当該被験者が痴呆であると判
定する第2の痴呆判定手段を備えたことを特徴とする。
【0013】請求項8の発明は、請求項1乃至5の何れ
かの発明において、可視光発光素子をオフからオンに制
御することによる瞳孔対光反応時の縮瞳率と縮瞳時間を
撮像信号処理手段で求め、該縮瞳率と所定の値とを比較
して縮瞳率が所定の値より小さいとき、又は該縮瞳時間
と所定の値とを比較して縮瞳時間が所定の値より大きい
ときの少なくとも一方の場合に当該被験者が痴呆である
と判定する第3の痴呆判定手段を備えたことを特徴とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明を実施形態により説明
する。
【0015】(実施形態1)本実施形態の概略構成を図
1に示す。
【0016】本実施形態は図示するように、赤外線発光
手段、可視光集光手段、可視光発光手段、眼球撮像手段
の構成要素を固定保持し、両側のつる部1a、1aを被
験者の耳に掛けて被験者の顔面に装着するフレーム1
と、このフレーム1とは別体に配置される撮像信号処理
手段2及び可視光発光制御手段3とからなる。
【0017】可視光発光手段は、フレーム1の前枠部1
bの被験者側の面に所定間隔で例えば後述するようにマ
トリクス状に配置される複数の可視光発光ダイオート゛4
…から構成され、この可視光発光ダイオート゛4…が消灯
した状態から点灯した状態へ変化することにより瞳孔対
光反応を誘発させるためのものである。
【0018】可視光集光手段は、フレーム1の前枠部1
bの中央部から被験者方向に突出して左右の眼球E1,
E2に対応するように左右両側に分離する分離体1cの
両側に夫々が保持固定され、分離体1cで左右に分離配
置される上記可視光発光ダイオート゛4…に夫々対向配置
された集光レンズ5,5から構成され、これら集光レン
ズ5,5により、可視光発光ダイオート゛4…から照射さ
れる可視光を集光して、フレーム1を装着した被験者の
眼球E1,E2の瞳孔Hの径より光束径を小さくする。
【0019】赤外線発光手段は、分離体1cの被験者側
の先部の両側に設けた支持部8に、眼球E1,E2に対
して照射方向を持たせるように保持固定された赤外線発
光ダイオード6…からなり、自然光が少ない暗環境下に
おいても眼球E1,E2を赤外線発光ダイオード6…の
赤外光で照射して、眼球撮像手段のCCDカメラ7で眼
球画像を取得できるようにするためのもので、照射する
光の波長領域として赤外波長領域を用いるため、被験者
に感知されることはない。ここで赤外線発光ダイオード
6…の個数や赤外線出力は、使用環境によって入射する
自然光の量により設定される。また赤外線発光ダイオー
ド6…及び支持部8は被験者の視野を妨げないように配
置することにより、被験者の注意を他の注視対象に向け
させるように配慮してある。
【0020】眼球撮像手段は、フレーム1の両側のつる
部1a,1aに夫々集光レンズ5,5の光軸方向と直交
する方向に撮像方向を持つように取り付けられたCCD
カメラ7と、各支持部8に保持固定され、集光レンズ
4、4で集光された可視光を眼球E1,E2側へ透過さ
せ、かつ眼球E1,E2からの光をCCDカメラ7へ入
射させるように反射するハーフミラー9とで構成され、
このハーフミラー9はCCDカメラ7の位置を被験者の
視界外に配置するために眼球E1,E2の撮像と可視光
発光ダイオート゛4…の可視光による眼球E1,E2への
照射を可能としている。
【0021】保持手段たる眼鏡型フレーム1は被験者が
顔面に装着することにより、フレーム1が被験者の顔と
ずれない限り、上記の可視光発光ダイオード6…、集光
レンズ5,5、ハーフミラー9,9、CCDカメラ7,
7、赤外線発光ダイオード6…等の構成要素が頭部運動
によってずれるのを防止するためのもである。
【0022】撮像信号処理手段2は、眼球撮像手段を構
成するCCDカメラ7,7から得られる眼球画像より眼
球E1,E2の瞳孔Hの大きさを計算し、またフレーム
1が頭部とずれた場合や眼球運動が生じた場合などの理
由によりCCDカメラ7で得られた画像内の瞳孔Hの中
心位置のずれ量を検出する瞳孔位置ずれ検出手段の機能
を備えている。瞳孔Hの大きさとしては瞳孔径(横径又
は縦径)や瞳孔面積などが計算される。
【0023】撮像信号処理手段2で検出された瞳孔Hの
中心位置のずれ量の情報DAは可視光発光制御手段3で
利用される。
【0024】可視光発光制御手段3は、撮像信号処理手
段2より得られる瞳孔中心位置のずれ量の情報DAに基
づいて、可視光発光ダイオード4…から照射され、集光
レンズ5で集光される可視光の全光束が位置ずれが生じ
た後の瞳孔Hの中心位置に対しても瞳孔Hの内部に入射
するように、異なる位置にある可視光発光ダイオード4
…を点灯するように変更制御するもので、この点灯制御
によって集光された光束が常に瞳孔Hの内部に入射する
ようになる。
【0025】尚10,11は信号線である。
【0026】而して、図1において、赤外線発光ダイオ
ード6…によって照らされた眼球E1,E2は、ハーフ
ミラー9,9を経由してCCDカメラ7,7によって撮
像される。撮像された眼球画像は撮像信号処理手段2に
よって瞳孔Hの大きさが計算され、かつ瞳孔Hの中心位
置を計算して、瞳孔Hの中心位置のずれ量を算出する。
【0027】ここでハーフミラー9,9に反射防止膜な
どのコーティングを行うことによって被験者にCCDカ
メラ7,7が見えることはない。可視光発光制御手段3
の制御の下で各眼球E1,E2に夫々対応した可視光発
光ダイオード4…のいずれか1つを点灯させ、照射され
た光束を可視光集光手段である集光レンズ5、5によっ
て集光して瞳孔Hの径より小さな光束径の光を図2に示
すように眼球E1(E2)に照射することにより、一般
に瞳孔Hは小さくなり(縮瞳と呼ぶ)瞳孔対光反応が観
察される。つまり、瞳孔Hの径が小さくなるため入射光
量が不変となる開ループ系を構成する。
【0028】ここで図3に示すように眼球Eの瞳孔Hの
径より大きな光束径を持つ光を照射する閉ループ系の場
合では、縮瞳時に入射光量が減少して、瞳孔Hを大きく
する作用が働くため、瞳孔Hの縮瞳量の変化が緩慢とな
るのに対して、本実施形態のように開ループ系では入射
光量が不変であるため、ステップ状対光反応による瞳孔
Hの大きさの変化において、図4に示すように閉ループ
系の潜時t1に比べて、本実施形態では潜時t2が短い
(すぐに反応開始)。また縮瞳量も閉ループ系に比べて
大きく、縮瞳時間も短い。つまり閉ループ系に比べて開
ループ系を構成する本実施形態の場合の方が鋭敏な反応
を得ることができるという特徴がある。
【0029】点灯させるべき可視光発光ダイオード4…
は撮像信号処理手段2によって算出された瞳孔Hの中心
位置ずれに応じて可視光発光制御手段3の制御により変
更される。
【0030】ここで瞳孔位置ずれ検出の方法を図5によ
り説明する。
【0031】図5は固定視標点(例えば一つの可視光発
光ダイオード4)注視中の左右の眼球E1,E2の瞳孔
Hの中心位置の画面基準位置(画面の中心点)からのず
れ(ΔXL,ΔYL)、(ΔXR、ΔYR)を画像処理
により夫々検出する原理を示しており、同図(a)の
(イ)(ロ)はCCDカメラ7、7の眼球画像の画面中
心と、左右の眼球E1,E2の瞳孔Hの中心位置とが一
致した場合の画面を示しているが、保持手段を構成する
フレーム1が被験者の頭部に対してずれる場合、もしく
はある固定された対象を注視中に眼球運動が生じた場合
の、左右の眼球E1,E2の画像は、画面中心に対して
同図(b)(c)(d)(e)に示すようにずれる。図
(b)は例えばフレーム1が右へ、同図(c)はフレー
ム1が左へずれ、眼球E1,E2の画像が画面中心より
左や右へずれた場合を示し、また同図(d)はフレーム
1が下部に、同図(e)はフレーム1が上部にずれて眼
球E1,E2の画像が画面中心より上や下へずれた場合
を示す。
【0032】従って撮像信号処理手段2は画像処理によ
り、左右の眼球E1,E2の瞳孔Hの中心位置のずれ量
(△XL,△YL)、(ΔXR,ΔYR)を算出し、その
算出した位置ずれの情報DAを可視光発光制御手段3に
与えて、可視光発光ダイオード4の点灯を制御する。尚
瞳孔Hの中心位置がずれる場合、左右の眼球E1,E2
とも同一方向に同程度にずれるのが一般的である。この
ことより、左右のずれ量のうちどちらか一方のみの瞳孔
中心位置の計測により両眼のずれ量とすることも可能で
ある。
【0033】可視光発光制御手段3が、撮像信号処理手
段2で算出されたずれ量に対応して可視光発光ダイオー
ド4…の点灯を制御する方法の原理を図6に示す。図6
において、保持手段であるフレーム1がずれるか若しく
は眼球運動が生起するなどの理由により測定対象の眼球
Eの位置が例えば図に示すように右にずれた場合、眼球
撮像手段のCCDカメラ7によって、そのずれた眼球E
が撮像され、上述のように撮像信号処理手段2によって
ずれ量が算出されるのであるが、算出されたずれ量に対
応して、可視光発光制御手段3により発光させるべき可
視光発光ダイオード素子を例えば図示するようにマトリ
クス状には移設された41…の可視光発光ダイオードか
ら46の可視光発光ダイオードへと変更させる。このよ
うにして眼球Eの移動、もしくは保持手段であるフレー
ム1がずれることによって瞳孔Hの中心位置がずれた場
合でも、適切な可視光発光ダイオード4を点灯させるこ
とによって、可視光集光手段である集光レンズ5によっ
て集光された全光束が瞳孔H内部に入射させることが可
能となる。
【0034】可視光を用いた眼球の瞳孔Hの中心位置の
ずれを算出する原理は上述したとおりであるが、瞳孔H
の中心位置と赤外線発光ダイオード6…の眼球E表面上
の角膜反射像との相対的位置のずれによって瞳孔Hの中
心位置のずれ量を導出する方法を次に説明する。赤外線
発光ダイオード6を用いて瞳孔Hの位置ずれを検出する
方法は、瞳孔Hの中心位置の赤外線発光ダイオード6の
虚像(輝点)との相対的位置変化を画像処理により夫々
検出するもので、図7(a)に示すように眼球Eの瞳孔
Hの中心と、CCDカメラ7の画面の中心が一致してい
る場合には角膜で反射される赤外線発光ダイオード6…
の虚像(輝点)6’は図示するように眼球Eの上下に映
ることなる(この場合赤外線発光ダイオード6…は上下
2列に配置されているものとし、CCDカメラ7は赤外
線カットフィルタなどを設けずに赤外線領域を撮像でき
るものとする)。
【0035】ここで保持手段であるフレーム1がずれる
か若しくは眼球運動により瞳孔Hの中心位置がCCDカ
メラ7の画面に関して左又は右に移動した場合、瞳孔中
心位置と赤外線発光ダイオード素子6…の眼球Eの角膜
表面上の虚像(輝点)6’との相対的位置関係が図7
(b)<右への眼球運動>又は同図(c)<左への眼球
運動>に示すように変化する。この変化量をずれ量とし
て画像処理により算出することで位置ずれ量を可視光の
場合と同様に検出することができるのである。このずれ
量の情報DAにより可視光発光ダイオード4…の点灯制
御を行うのは上述の通りである。
【0036】(実施形態2)本実施形態は、瞳孔対光反
応により痴呆診断が可能であるという従来の知見を利用
するものである。つまり、『史学敏、内山尚志、福本_
朗「瞳孔対光反応を用いた痴呆簡易検査法の研究」、医
用電子と生体工学、Vol.36,No.3pp.21
0−214,1998』の文献で示されるように、痴呆
患者の場合、健常者と比較して瞳孔対光反応時の縮瞳率
が減少し、縮瞳時間が長くなる。
【0037】そこで本実施形態は、実施形態1の構成を
基本的な構成とし、撮像した画像から瞳孔対光反応時の
縮瞳率或いは縮瞳時間又はその両者或いは縮瞳率を求め
る機能を撮像信号処理手段2に備え、例えば縮瞳率の値
と、メモリ等に登録してある痴呆患者と判定するための
所定の値とを比較し、所定の値より小さいときに被験者
が痴呆であると診断する手段或いは、縮瞳時間の値と、
メモリ等に登録してある痴呆患者と判定するための所定
の値とを比較し、所定の値より大きいときに被験者が痴
呆であると診断する手段又は、縮瞳率とメモリ等に予め
登録してある所定の値と比較して縮瞳率が所定の値より
小さいとき、又は縮瞳時間を予めメモリ等に登録した所
定の値と比較して縮瞳時間が所定の値より大きいときの
少なくとも一方の場合に当該被験者が診断する手段から
構成される痴呆判定手段12を設けて判定を行うことが
できるようにしたものでる。
【0038】
【発明の効果】請求項1の発明は、眼球を照らす可視光
を生成する可視光発光素子よりなる可視光発光手段と、
可視光の点灯/消灯制御や異なる位置に配置された複数
の可視光発光素子より適切な可視光発光素子を選択制御
する可視光発光制御手段と、可視光による眼球への照射
光の光束径を瞳孔径より小さくし可視光の全光束を瞳孔
内部に照射するための可視光集光手段と、眼球の画像を
取得する眼球撮像手段と、自然光の少ない暗環境下にお
いても眼球撮像を可能にする赤外線発光手段と、可視発
光手段と可視光集光手段と眼球撮像手段と赤外線発光手
段の各構成要素が頭部運動によってずれることを防止す
るために各構成要素を保持する眼鏡型フレームによって
構成される保持手段と、眼球撮像手段により得られる眼
球画像から瞳孔の大きさと瞳孔の位置若しくは瞳孔の中
心位置を算出する撮像信号処理手段とから構成され、瞳
孔対光反応を計測するので、開ループ系の瞳孔対光反応
に対しても安定的に瞳孔測定が行えるものであって、頭
部運動や眼球運動が原因となって計測困難となるという
従来の問題も解決でき、その結果被験者に負担を与える
ことがなく、開ループ系の特徴を生かせるという効果が
ある。
【0039】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、撮像信号処理手段により得られる左右の瞳孔中心位
置から固定指標点を注視中の瞳孔位置のずれを検出する
瞳孔位置ずれ検出手段を備えているので、左右の眼球の
瞳孔位置のずれ量のうちどちらか一方のみの瞳孔中心位
置の計測により両眼球のずれ量とすることが可能であ
る。
【0040】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、検出された瞳孔位置のずれに対応して可視光の照射
光の全光束が瞳孔内部に照射されるように複数の可視光
発光素子のうち適切な位置に存在する可視光発光素子を
選択し可視光発光の点灯/消灯制御を行う可視光発光制
御手段を備えてあるので、眼球の移動、若しくは保持手
段であるフレームがずれることによって瞳孔中心位置が
ずれた場合でも,適切な可視光発光素子を点灯させるこ
とによって,可視光集光手段によって集光された全光束
を瞳孔内部に入射させることが可能となる。
【0041】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、撮像信号処理手段により得られる左右どちらかの又
は両方の瞳孔中心位置と、赤外線発光手段の赤外線発光
素子の眼球表面上の輝点位置の相対的距離により固定指
標点を注視中の瞳孔位置のずれを検出する瞳孔位置ずれ
検出手段を備えてあるので、保持手段であるフレームが
ずれる又は眼球運動により瞳孔中心位置がCCDカメラ
画像に関して右又は左に移動した場合であっても、瞳孔
中心位置と赤外線発光素子の眼球表面上の虚像(輝点)
との相対的位置関係の変化量によりずれ量を検出するこ
とが可能で、暗環境にも対応できる。
【0042】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、検出された瞳孔位置のずれに対応して照射光の全光
束が瞳孔内部に照射されるように複数の可視光発光素子
のうち適切な位置に存在する可視光発光素子を選択し可
視光発光の点灯/消灯制御を行う可視光発光制御手段を
備えたので、暗環境下において請求項3と同様な効果が
得られる。
【0043】請求項6の発明では、請求項1乃至5の何
れかの発明において、可視光発光素子をオフからオンに
制御することによる瞳孔対光反応時の縮瞳率を撮像信号
処理手段で求め、該縮瞳率と所定の値とを比較して縮瞳
率が所定の値より小さいときに当該被験者が痴呆である
と判定する第1の痴呆判定手段を備えたので、また請求
項7の発明では、請求項1乃至5の何れかの発明におい
て、可視光発光素子をオフからオンに制御することによ
る瞳孔対光反応時の縮瞳時間を撮像信号処理手段で求
め、該縮瞳時間と所定の値とを比較して縮瞳時間が所定
の値より大きいときに当該被験者が痴呆であると判定す
る第2の痴呆判定手段を備えたので、請求項8の発明で
は、請求項1乃至5の何れかの発明において、可視光発
光素子をオフからオンに制御することによる瞳孔対光反
応時の縮瞳率と縮瞳時間を撮像信号処理手段で求め、該
縮瞳率と所定の値とを比較して縮瞳率が所定の値より小
さいとき、又は該縮瞳時間と所定の値とを比較して縮瞳
時間が所定の値より大きいときの少なくとも一方の場合
に当該被験者が痴呆であると判定する第3の痴呆判定手
段を備えたので、痴呆診断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の構成図である。
【図2】同上に於ける開ループ系の瞳孔対光反応の説明
図である。
【図3】同上に対する従来の閉ループ系の瞳孔対光反応
の説明図である。
【図4】同上と従来例の比較説明図である。
【図5】同上の瞳孔位置ずれ検出の原理説明図である。
【図6】同上の瞳孔位置ずれに対応した可視光発光ダイ
オードの点灯制御の説明図である。
【図7】同上の赤外線発光ダイオードの虚像を用いた瞳
孔位置ずれ検出の原理説明図である。
【図8】本発明の実施形態2の構成図である。
【符号の説明】
1 フレーム 2 撮像信号処理手段 3 可視光発光制御手段 4 可視光発光ダイオード 5 集光レンズ 6 赤外線発光ダイオード 7 CCDカメラ 8 支持部 9 ハーフミラー 10、11 信号線 E1,E2 眼球 H 瞳孔

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】眼球を照らす可視光を生成する可視光発光
    素子よりなる可視光発光手段と、可視光の点灯/消灯制
    御や異なる位置に配置された複数の可視光発光素子より
    適切な可視光発光素子を選択制御する可視光発光制御手
    段と、可視光による眼球への照射光の光束径を瞳孔径よ
    り小さくし可視光の全光束を瞳孔内部に照射するための
    可視光集光手段と、眼球の画像を取得する眼球撮像手段
    と、自然光の少ない暗環境下においても眼球撮像を可能
    にする赤外線発光手段と、可視発光手段と可視光集光手
    段と眼球撮像手段と赤外線発光手段の各構成要素が頭部
    運動によってずれることを防止するために各構成要素を
    保持する眼鏡型フレームによって構成される保持手段
    と、眼球撮像手段により得られる眼球画像から瞳孔の大
    きさと瞳孔の位置若しくは瞳孔の中心位置を算出する撮
    像信号処理手段とから構成され、瞳孔対光反応を計測す
    ることを特徴とする瞳孔測定装置。
  2. 【請求項2】撮像信号処理手段により得られる左右の瞳
    孔中心位置から固定指標点を注視中の瞳孔位置のずれを
    検出する瞳孔位置ずれ検出手段を備えて成ることを特徴
    とする請求項1記載の瞳孔測定装置。
  3. 【請求項3】検出された瞳孔位置のずれに対応して可視
    光の照射光の全光束が瞳孔内部に照射されるように複数
    の可視光発光素子のうち適切な位置に存在する可視光発
    光素子を選択し可視光発光の点灯/消灯制御を行う可視
    光発光制御手段を備えて成ることを特徴とする請求項2
    記載の瞳孔測定装置。
  4. 【請求項4】撮像信号処理手段により得られる左右どち
    らかの又は両方の瞳孔中心位置と、赤外線発光手段の赤
    外線発光素子の眼球表面上の輝点位置の相対的距離によ
    り固定指標点を注視中の瞳孔位置のずれを検出する瞳孔
    位置ずれ検出手段を備えて成ることを特徴とする請求項
    1記載の瞳孔測定装置。
  5. 【請求項5】検出された瞳孔位置のずれに対応して照射
    光の全光束が瞳孔内部に照射されるように複数の可視光
    発光素子のうち適切な位置に存在する可視光発光素子を
    選択し可視光発光の点灯/消灯制御を行う可視光発光制
    御手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の瞳孔測
    定装置。
  6. 【請求項6】可視光発光素子をオフからオンに制御する
    ことによる瞳孔対光反応時の縮瞳率を撮像信号処理手段
    で求め、該縮瞳率と所定の値とを比較して縮瞳率が所定
    の値より小さいときに当該被験者が痴呆であると判定す
    る第1の痴呆判定手段を備えたことを特徴とする請求項
    1乃至5の何れか記載の瞳孔測定装置。
  7. 【請求項7】可視光発光素子をオフからオンに制御する
    ことによる瞳孔対光反応時の縮瞳時間を撮像信号処理手
    段で求め、該縮瞳時間と所定の値とを比較して縮瞳時間
    が所定の値より大きいときに当該被験者が痴呆であると
    判定する第2の痴呆判定手段を備えたことを特徴とする
    請求項1乃至5の何れか記載の瞳孔測定装置。
  8. 【請求項8】可視光発光素子をオフからオンに制御する
    ことによる瞳孔対光反応時の縮瞳率と縮瞳時間を撮像信
    号処理手段で求め、該縮瞳率と所定の値とを比較して縮
    瞳率が所定の値より小さいとき、又は該縮瞳時間と所定
    の値とを比較して縮瞳時間が所定の値より大きいときの
    少なくとも一方の場合に当該被験者が痴呆であると判定
    する第3の痴呆判定手段を備えたことを特徴とする請求
    項1乃至5の何れか記載の瞳孔測定装置。
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