JP6077777B2 - 眼科装置及び眼科装置のアライメント方法 - Google Patents
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Description
本先行例においてはアライメント光束の反射像光量はアライメントの良否だけでなく、被検眼の角膜反射率の違いによっても増減することに着目している。アライメント精度を高めるために被検眼に照明光源により照明し、その反射光量によりアライメント光源の光量または、アライメント完了判断基準を変更することを開示している。
しかし、IOLは水晶体に比べ屈折率が高く、角膜に投影した光束がIOL反射光として反射する。そのため、IOL反射ゴーストを、本来のアライメント反射像と誤検知してしまい、アライメント操作が正常に完了しないという問題があった。
アライメント投影光束は角膜Cによって反射され、角膜反射による虚像Pが出来る。
角膜によって反射されなかった投影光束がIOLによって反射され実像P’を形成しIOL反射ゴーストとなってアライメント反射光の受光光学系に入射され、撮像手段によって撮像される。
前記光束の前記被検眼からの反射光束によって形成された複数の輝点像を受光する受光光学系を有する光学ヘッドと、
前記被検眼と前記光学ヘッドとのアライメントを行うアライメント手段と、を有し、更に
前記複数の輝点像から任意の輝点像を抽出可能な抽出手段と、
前記複数組の輝点像において前記任意の輝点像と前記任意の輝点像に対応する輝点像との輝度値の比較を行う輝度値比較手段と、
前記輝度値比較手段による前記輝度値の比較結果に基づいて特定の輝点像を選択する選択手段と、を有し、
前記アライメント手段は前記選択手段により選択された前記特定の輝点像に基づいて前記アライメントを行うことを特徴とする。
図2は本発明に係る眼科装置の一例である眼屈折力計における光学ヘッドを含んだ測定部概略構成図を示している。
反射された光束は被検眼瞳孔Epと略共役な絞り207および円錐形をしたプリズム208で瞳分離され、撮像手段210の受光面にリング像として投影される。
被検眼Eに乱視がある場合はリング像が楕円になり、水平軸と楕円のなす角度が乱視軸角度となる。この楕円の係数を基に屈折力を求める。
拡散板222は測定光投影光学系と測定光受光光学系と共用される位置で、光路内に挿脱可能に設けられている。
絞り207は円環状の開口部を有した2つの絞りである。
固視標投影光学系の光路03上には、レンズ211、ダイクロイックミラー212、レンズ213、折り返しミラー214、レンズ215、固視標216、及び固視標照明用光源217が順次に配列されている。
なお、レンズ215は被検眼Eの視度誘導を行い、雲霧状態を実現するために、固視誘導モータ224により光軸方向に移動できるようになっている。
アライメントプリズム絞り223の挿脱により、アライメントプリズム絞り223が光路04上にある時にはアライメントを、光路から退避しているときは前眼部観察または徹照観察を行うことができる。
また図2に戻ると、被検眼Eの前眼部の斜め前方には、780nm程度の波長を有する前眼部照明光源221a、221bが配置されている。
前眼部照明光源221a、221bによって照明された被検眼Eの前眼部像の光束は、ダイクロイックミラー206、レンズ211、ダイクロイックミラー212、及びアライメントプリズム絞りの中央開口部223cを介して撮像手段220の受光センサ面に結像する。
前述したようにアライメント検出のための光源は、眼屈折力測定用の測定光源201と兼用されている。アライメント時には、半透明の拡散板222が光路に挿入される。
これら絞りを介した光束による輝点像各々の位置関係により被検眼Eのアライメントを行うことができる。
輝点検出手段251は図4のように、被検眼前眼部像とアライメント輝点像T、T1、T2と前眼部照明光源像221a’、221b’が撮像されている状態で検者が測定スイッチにより測定が開始される(S1)と、アライメント制御装置252は画像に対して二値化処理を行い、被検眼の瞳孔を検出し(S2)、その瞳孔中心が光軸01と同軸になるように測定部駆動機構を制御する(S3)。
輝点検出手段251は解析範囲として図4中の点線で囲んだ撮像手段220の中心に対して縦(V画素)、横(H画素)の範囲の各画素の輝度値の解析し、
輝点として認識する条件として、閾値TL以上(例えば150)の画素数(例えば10)が予め設定されている。即ち、撮像手段220中の複数の画素に関して、所定数の画素群が閾値以上の輝度値を有するときに、これら画素群は輝度像を構成していると判断される。なお、この輝度像であるか否かの判断は、アライメント制御装置252において輝点像を抽出可能な抽出手段として機能するモジュール領域により実行される。
閾値TL=150以上の画素数は16個あるので輝点として抽出される。
同様にしてT2、Tに対しても解析が行われT2はT1とは対称の位置にあるので同じ輝度となる。Tは角膜にできるアライメント投影光束の虚像に対して正対位置にあるのでT1、T2よりも輝度が高い。従ってT2、Tも輝点として抽出される。
アライメント輝点像の組合せが決定されたのでこの輝点像を利用してアライメント動作が行われる(S6)。
具体的にはアライメント制御装置252はアライメントに際して、2つの指標像の座標T1(x1、 y1)、T2(x2、 y2)と中心座標T(xt、yt)を算出する。
光路01の光軸と角膜中心が上下方向にずれていると図7のようにy1とy2は一致し、角膜中心C(x0、y0)に対してx0とxtは一致するが、y方向y0、ytは異なるので図示しない駆動機構によって上下方向に測定部を動かして同じ座標になるように制御する。
光路01の光軸と角膜中心が作動距離方向にずれていると図13のように重心位置は角膜中心に一致しているが、x1とx2、y1とy2ともに異なっているので光路01の光軸方向に測定部を動かしてy座標y1とy2を一致させるように制御する。
図14はアライメントが完了した状態である。
IOL装着者であってもS1〜S3は上述した工程と同じである。
但し、被検者がIOLを装着している場合には図8のようにIOLによるアライメント投影光束の反射像(T’、T1’、T2’)が生じる。
この場合、S4に於いて輝点検出手段251は縦(V画素)、横(H画素)の範囲の各画素の輝度値の解析を行う。
閾値TL=150以上の画素数は12個あるので輝点として抽出される。
同様にしてT2’、T’に対しても解析が行われ前述と同様にT2’はT1’とは対称の位置にあるので同じ輝度であるし、T’は角膜にできるアライメント投影光束の虚像に対して正面位置にあるのでT1’、T2’よりも輝度が高い。従ってT2’,T’も輝点として抽出される。
従ってアライメント像候補として(T、T1、T2)と(T’、T1’、T2’)の二つの候補が抽出される。
次に、IOL装着者であっても、屈折率がより高いIOLを装着している被検者や、IOL手術をして間もない被検者の場合にはIOL反射像の輝度が高くなる。
即ちS4に於いて、輝点検出手段251がT1’を解析した結果が図10のようになった場合には最大輝度値は255で、閾値TL=150以上の画素数は12個あるので輝点として抽出される。
この場合にはS9にすすむ。
これは、本来の角膜反射による輝点像が形成される空気と角膜との屈折率の差は、IOLによるゴーストの輝点像が形成される房水とIOLとの屈折率の差よりも大きいので輝点輝度は前者の方が高いことを利用している。
眼屈折力測定及びアライメント指標用光源201を減光した上でS4に戻る。
そして例えばT1が図10、T1’が図11のようになったとすると、最大輝度値は各々255と230となるので、アライメント制御装置252は、(T、T1、T2)をアライメント輝点像として決定し(S8)、アライメント動作を行う(S6)。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
201 眼屈折力測定及びアライメント指標用光源
207 絞り
220 撮像手段
223 アライメントプリズム絞り
251 アライメント手段
252 輝点検出手段
Claims (14)
- 被検眼に光束を投影する投影光学系、及び
前記光束の前記被検眼からの反射光束によって形成された複数の輝点像を受光する撮像素子を含む受光光学系を有する光学ヘッドと、
前記被検眼と前記光学ヘッドとのアライメントを行うアライメント手段と、を有し、更に
前記複数の輝点像から任意の輝点像を抽出可能な抽出手段と、
前記複数の輝点像において前記任意の輝点像と前記任意の輝点像に対応する輝点像との輝度値の比較を行う輝度値比較手段と、
前記輝度値比較手段による前記輝度値の比較結果に基づいて特定の輝点像を選択する選択手段と、を有し、
前記アライメント手段は前記選択手段により選択された前記特定の輝点像に基づいて前記アライメントを行うことを特徴とした眼科装置。 - 前記抽出手段が抽出する任意の輝点像は複数組の輝点像であり、
前記輝度値比較手段が輝度値を比較する輝点像は、前記複数組の輝点像の各々の組にて対応する輝点像であり、
前記選択手段により選択される特定の輝点像は前記複数組における一組の輝点像であることを特徴とした請求項1に記載の眼科装置。 - 前記投影光学系より前記被検眼に投影される光束の光量を調整する調整手段を更に有し、
前記調整手段は、前記輝度値の比較において、対応する輝点像の前記輝度値の比較の結果が同じであった場合には、前記被検眼に投影される光束の光量を減光することを特徴とした請求項1又は2に記載の眼科装置。 - 前記受光光学系において受光の際にゲインを調整する調整手段を更に有し、
前記調整手段は、前記輝度値の比較において、対応する輝点像の前記輝度値の比較の結果が同じであった場合には、前記受光光学系のゲインを低くすることを特徴とした請求項1又は2に記載の眼科装置。 - 前記被検眼の前眼部を照明する前眼部照明光源を更に有し、前記調整手段は前記受光光学系のゲインを低くした場合に、該前眼部照明光源の光量を増光することを特徴とした請求項4に記載の眼科装置。
- 前記抽出手段は、所定の間隔を明けて配置される二つの輝点像と前記輝点像の中央の輝点像とからなる三つの輝点像を前記複数組における一組の輝点像として抽出することを特徴とした請求項2に記載の眼科装置。
- 前記受光光学系は前記反射光束を受光する複数の画素を有し、
前記抽出手段は、前記複数の画素における所定数の画素群が閾値以上の輝度値を有するときに、前記画素群は前記輝点像を構成すると判断することを特徴とした請求項1乃至6の何れか一項に記載の眼科装置。 - 前記選択手段は、前記比較結果に基づいて、前記任意の輝点像と前記任意の輝点像に対応する輝点像のうちの前記輝度値が高いほうの輝点像を選択することを特徴とした請求項1乃至7の何れか一項に記載の眼科装置。
- 前記選択手段は、前記比較結果に基づいて、前記任意の輝点像と前記任意の輝点像に対応する輝点像のうちの前記輝度値が低いほうの輝点像を選択しないことを特徴とした請求項8の何れか一項に記載の眼科装置。
- 前記輝度値比較手段は、前記任意の輝点像の輝度値と、前記任意の輝点像以外の輝点像の輝度値とを比較することを特徴とした請求項1乃至9の何れか一項に記載の眼科装置。
- 投影光学系より被検眼に光束を投影し、
受光光学系により前記光束の前記被検眼からの反射光束によって形成された複数の輝点像を受光し、
前記複数の輝点像から複数組の輝点像を抽出し、
前記複数組の輝点像において対応する輝点像の輝度値の比較を行い、
前記輝度値の比較結果に基づいて一組の輝点像を選択し、
選択された前記一組の輝点像に基づいて前記被検眼と前記投影光学系及び前記受光光学系とのアライメントを実行することを特徴とした眼科装置のアライメント方法。 - 前記輝度値の比較において、対応する輝点像の前記輝度値の比較の結果が同じであった場合には、前記投影光学系より前記被検眼に投影される光束の光量を減光することを特徴とした請求項11に記載の眼科装置のアライメント方法。
- 前記輝度値の比較において、対応する輝点像の前記輝度値の比較の結果が同じであった場合には、前記受光光学系のゲインを低くすることを特徴とした請求項11に記載の眼科装置のアライメント方法。
- 請求項11乃至13の何れか一項に記載の眼科装置のアライメント方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴としたプログラム。
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