JP2014226369A - 眼科装置、その制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 被検者がIOL挿入眼であっても、その負担を軽減し、検査時間の短縮を可能とする眼科装置を提供する。【解決手段】 眼科装置において、被検眼を固視させるための固視標を投影する固視標投影手段と、被検眼に眼内レンズが挿入されているか否かを判定する判定手段と、固視標投影手段により投影される固視標の明るさを制御する制御手段と、を配し、制御手段は、判定手段による判定に応じて、固視標投影手段により投影される固視標の明るさを切換える、こととする。【選択図】図8
Description
本発明は、被検眼の眼特性を測定または撮影するための眼科装置、及びその制御方法に関するものである。
近年、白内障手術に用いる眼内レンズ(Intraocular Lens、以下IOLと称する。)の普及により、眼内レンズを挿入した被検眼(以下IOL挿入眼と称する。)が増えてきている。IOLはその形状や材質、屈折力調節能力の有無など、水晶体とは異なる特徴を持っているため、IOL挿入眼に合った測定条件への切替えが必要である。
眼屈折力測定装置においては、被検眼がIOL挿入眼であるかどうかを検者が装置に入力し、その入力に応じて装置がジョグダイアルの機能を切り替える技術が知られている(特許文献1)。 そのため、一般に縮瞳しやすいIOL挿入眼に対して検者はジョグダイアルで固指標の光量を調節することができる。
眼科撮影装置においては、フレアの色から被検眼がIOL挿入眼であるかどうかを装置が判定し、合焦方法を切り替える技術が知られている(特許文献2)。そのため一般にフレアが発生しやすいIOL挿入眼に対して緻密な合焦を行うことができる。
また、眼軸長測定装置においては、被検眼前眼部からの反射信号に基づいて被検眼がIOL挿入眼かどうかを装置が判定し、より適切な眼軸長の算出方法を用いる技術が知られている(特許文献3)。
これまでは、IOL挿入眼に対してボタンを押す動作によって固視標の明るさを切替えられる技術があった。この場合、IOL挿入眼であるかどうかという判断は検者によって行われるため、検者の誤認識や入力間違いによって検査が失敗する恐れがあった。
また、IOL挿入眼の判断が正確に行われた場合においても、固視標の明るさを切替えるボタンを操作するという作業負荷が増加する。また、固視標の明るさを切替えた後には、縮瞳確認や測定開始の判断を検者が行わなければならず、検者の誤判断や誤認識によって検査が失敗するという恐れがあった。縮瞳した状態で測定がなされると、測定光束が十分に被検眼眼底へ投影されず、測定エラーや測定値の信頼性が低下するという恐れがある。
本発明はこのような状況に鑑みて為されたものであって、被検者がIOL挿入眼であっても、その負担を軽減し、検査時間の短縮を可能とする眼科装置、その制御方法、及びプログラムの提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る眼科装置は、
被検眼を固視させるための固視標を投影する固視標投影手段と、
前記被検眼に眼内レンズが挿入されているか否かを判定する判定手段と、
前記固視標投影手段により投影される前記固視標の明るさを制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記判定手段による判定に応じて、前記固視標投影手段により投影される固視標の明るさを切換える、ことを特徴とする。
被検眼を固視させるための固視標を投影する固視標投影手段と、
前記被検眼に眼内レンズが挿入されているか否かを判定する判定手段と、
前記固視標投影手段により投影される前記固視標の明るさを制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記判定手段による判定に応じて、前記固視標投影手段により投影される固視標の明るさを切換える、ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る眼科装置の制御方法は、被検眼を固視させるための固視標を投影する工程と、
前記被検眼に眼内レンズが挿入されているか否かを判定する工程と、
投影される前記固視標の明るさを制御する工程と、を有し、
前記固視標の明るさを制御する工程において、前記眼内レンズの挿入の有無の判定の結果に応じて、前記被検眼に投影される前記固視標の明るさを切替えることを特徴とする。
前記被検眼に眼内レンズが挿入されているか否かを判定する工程と、
投影される前記固視標の明るさを制御する工程と、を有し、
前記固視標の明るさを制御する工程において、前記眼内レンズの挿入の有無の判定の結果に応じて、前記被検眼に投影される前記固視標の明るさを切替えることを特徴とする。
本発明によれば、IOL挿入眼かどうかの判断に基づき、IOL挿入眼に適した測定条件への移行を自動的に行い、測定を開始することができる。そのため、検者の誤認識や入力ミスによって検査が失敗する恐れがない。そのため、被検者の負担を軽減し、検査時間を短縮できるという効果がある。
[実施例1]
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る眼科装置の一例である眼屈折力測定装置の概略構成図を示している。
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る眼科装置の一例である眼屈折力測定装置の概略構成図を示している。
ベース100に対してフレーム102は左右方向(図1のX軸方向)に移動可能である。モータ103の回転により、送りねじ(不図示)、ナット(不図示)を介してフレーム102が左右方向に移動する。フレーム102に対してフレーム106は上下方向(図1のY軸方向)に移動可能である。モータ104の回転により、送りねじ105、ナット114を介してフレーム106が上下方向に移動する。フレーム106に対してフレーム107は前後方向(図1のZ軸方向)に移動可能である。モータ108の回転により、送りねじ109、ナット115を介してフレーム107が前後方向に移動する。
フレーム107上には測定を行うための測定ユニット110が固定されている。ベース100には、測定ユニット110の位置を制御するジョイスティック101が設けられている。ジョイスティック101の下部には、回転によって頂点間距離の設定を行うジョグダイアル113が設けられている。
眼屈折力の測定を行う際には、被検者は顎受け112上に顎を乗せ、かつベース100に固定されている顔受けフレーム(不図示)の額受け部分に額を押し当てることで被検眼の位置を固定させることができる。
測定ユニット110の検者側端部には、被検眼Eを観察するための表示部材であるLCDモニタ116が設けられており、測定結果等を表示することができる。
図2は測定ユニット110内部の光学系配置図である。
波長880nmの光を照射する眼屈折力測定用光源201から被検眼Eに至る光路01は装置の光軸に対応する。光路01上には、レンズ202、被検眼Eの瞳孔Epとほぼ共役な絞り203、孔あきミラー204、挿脱可能な拡散板222、レンズ205、被検眼E側から可視光を全反射し波長880nmの光束を一部反射するダイクロイックミラー206が順次に配置されている。
波長880nmの光を照射する眼屈折力測定用光源201から被検眼Eに至る光路01は装置の光軸に対応する。光路01上には、レンズ202、被検眼Eの瞳孔Epとほぼ共役な絞り203、孔あきミラー204、挿脱可能な拡散板222、レンズ205、被検眼E側から可視光を全反射し波長880nmの光束を一部反射するダイクロイックミラー206が順次に配置されている。
孔あきミラー204の反射方向の光路02上には、眼屈折力測定絞り207、光束分離プリズム208、レンズ209、撮像素子210が順次に配列されている。眼屈折力測定時、半透明の拡散板222は拡散板挿脱ソレノイド410(図4参照)により光路外に配置されている。測定用光源201から発せられた光束は、絞り203で光束が絞られつつ、レンズ202によりレンズ205の手前で1次結像し、レンズ205、ダイクロイックミラー206を透過して被検眼Eの瞳中心に投光される。
その光束は眼底Erで結像し、その反射光は瞳中心を通って再びレンズ205に入射する。入射した光束はレンズ205を透過後に、孔あきミラー204の周辺で反射する。
反射した光束は被検眼瞳孔Epと略共役な眼屈折力測定絞り207と光束分離プリズム208で瞳分離される。眼屈折力測定絞り207はリング状のスリットを有しているため、瞳分離された光束は眼屈折力測定用の撮像素子210の受光面にリング像として投影される。
被検眼Eが正視眼であれば、このリング像は所定の大きさを有する、即ち所定の径を有した円になり、近視眼では正視眼に対して円が小さく、遠視眼では正視眼に対して円が大きくなる。被検眼Eに乱視がある場合、リング像は楕円になり、水平軸と楕円の長軸あるいは短軸がなす角度が乱視軸角度となる。この楕円の係数を基に屈折力を求める。
一方、ダイクロイックミラー206の反射方向には、固視標投影光学系と、被検眼の前眼部観察とアライメント検出が共用されるアライメント受光光学系が配置されている。
固視標投影光学系の光路03上には、レンズ211、ダイクロイックミラー212、レンズ213、折り返しミラー214、レンズ215、固視標216、固視標照明用光源217が順次に配列されている。固視標照明用光源217の光量を変更することで、固視標の明るさを切替えることができる。これら構成は本発明の固視標投影手段を構成するが、所定の固視標を被検眼に投影可能であれば、ここに例示した構成とは異なる公知の種々の構成の適用が可能である。
固視誘導時に、点灯された固視標照明用光源217の投影光束は、固視標216を裏側から照明し、レンズ215、折り返しミラー214、レンズ213、ダイクロイックミラー212、レンズ211を介して被検眼Eの眼底Erに投影される。なお、レンズ215は被検眼Eの雲霧状態を実現するため、視度誘導制御を行う固視誘導モータ224により、光軸方向に移動できるようになっている。
ダイクロイックミラー212の反射方向の光路04上には、アライメントプリズム絞り223、レンズ218、撮像素子220が順次に配列されている。
波長780nm程度の前眼部照明光源221a、221bによって照明された被検眼Eの前眼部像の光束は、ダイクロイックミラー206、レンズ211、ダイクロイックミラー212、アライメントプリズム絞り223、レンズ218を介して撮像素子220へ結像される。
波長780nm程度の前眼部照明光源221a、221bによって照明された被検眼Eの前眼部像の光束は、ダイクロイックミラー206、レンズ211、ダイクロイックミラー212、アライメントプリズム絞り223、レンズ218を介して撮像素子220へ結像される。
アライメントを行う際には、拡散板222は拡散板挿抜ソレノイド410により光路上に挿入される。挿入される位置は、測定光源201の投影レンズ202による略一次結像位置であり、かつレンズ205の焦点位置である。
アライメント検出のための光源は、前述の眼屈折力測定用の測定光源201と兼用されている。測定光源201の像が拡散板222上に一旦結像し、それが二次光源となりレンズ205から被検眼Eに向かって太い光束の平行光束として投影される。この平行光束が被検眼角膜Efで反射され、反射光束は再びダイクロイックミラー206でその一部が反射され、レンズ211、ダイクロイックミラー212、アライメントプリズム絞り223、レンズ218を介して撮像素子220に結像される。
図3はアライメントプリズム絞り223の形状を示したものである。
円盤状の絞り板に3つの開口部223a、223b、223cが設けられ、ダイクロイックミラー212側の開口部223b、223cには波長880nm付近のみの光束を透過するアライメントプリズム301b、301cが貼付されている。
円盤状の絞り板に3つの開口部223a、223b、223cが設けられ、ダイクロイックミラー212側の開口部223b、223cには波長880nm付近のみの光束を透過するアライメントプリズム301b、301cが貼付されている。
図4はシステムブロック図である。
IOL挿入眼であるか否かの自動判定に基づく、固視標の明るさの切替え、および、眼屈折力測定の基本的な流れについて図4を用いて説明する。システム全体を制御しているシステム制御部401は、プログラム格納部、データ格納部、各種デバイスとの入出力を制御する入出力制御部、各種デバイスから得られたデータを演算する演算処理部を有している。
IOL挿入眼であるか否かの自動判定に基づく、固視標の明るさの切替え、および、眼屈折力測定の基本的な流れについて図4を用いて説明する。システム全体を制御しているシステム制御部401は、プログラム格納部、データ格納部、各種デバイスとの入出力を制御する入出力制御部、各種デバイスから得られたデータを演算する演算処理部を有している。
まず、システム制御部401は光源駆動回路413を介して測定用光源201、前眼部照明光源221a、221b、及び固視標照明用光源217を点灯し、位置合わせとIOL挿入眼判定、屈折力測定の準備を行う。
検者はジョイスティック101を操作して被検眼Eに対する測定ユニット110の位置合わせを行う。ジョイスティック101上には、前後左右に傾けたときの傾倒角度検出機構402、回転させたときのエンコーダ入力機構403、測定開始時に押下する測定開始スイッチ404が配置されている。システム制御部401は傾斜角度検出機構402、エンコーダ入力機構403の入力に応じてモータ駆動回路414によりX軸モータ103、Y軸モータ104、Z軸モータ108を駆動し、測定ユニット110の位置を制御する。
検者はジョイスティック101を操作して被検眼Eに対する測定ユニット110の位置合わせを行う。ジョイスティック101上には、前後左右に傾けたときの傾倒角度検出機構402、回転させたときのエンコーダ入力機構403、測定開始時に押下する測定開始スイッチ404が配置されている。システム制御部401は傾斜角度検出機構402、エンコーダ入力機構403の入力に応じてモータ駆動回路414によりX軸モータ103、Y軸モータ104、Z軸モータ108を駆動し、測定ユニット110の位置を制御する。
同時にシステム制御部401は前眼部像用の撮像素子220によって撮像された被検眼Eの前眼部像を、文字、図形データと合成してLCDモニタ116に表示する。検者はLCDモニタ116を見ながらアライメント完了条件を満たす位置まで測定ユニット110の位置合せを行う。
検者が位置合わせをしている間にシステム制御部401は後述するIOL挿入眼か否かの判定を行う。システム制御部401は、本発明において被検眼に眼内レンズIOLが挿入されているか否かを判定する判定手段として機能するモジュール領域を包含する。IOL挿入眼である場合には、固視標の明るさの切替えを実施する。通常、システム制御部401は光源駆動回路413を介して、メモリ408に格納されている通常の設定光量で、固視標照明用光源217を点灯している。システム制御部401によってIOL挿入眼であると判断された場合には、システム制御部401は、メモリ408に格納されているIOL挿入眼用の設定光量で、固視標照明用光源217を点灯する。換言すれば、システム制御部401は本発明における制御手段として固視標の明るさを制御し、被検眼がIOL挿入眼であると判定された場合に、当該判定に応じて固視標の明るさを切換え、制御する。
さらに位置合せが完了すると、眼屈折力測定装置は被検眼の縮瞳確認を行う。前眼部像用の撮像素子220によって撮像された被検眼Eの前眼部像を二値化し、閾値以下を被検眼瞳孔のエッジ部とすることで、瞳孔を抽出することができる。システム制御部401は抽出された瞳孔のエッジから瞳孔径を算出する。以上の操作は、システム制御部401において被検眼の画像を基に瞳孔の大きさを測定する瞳孔測定手段として機能するモジュール領域により実行される。さらに、システム制御部401はメモリ408に格納されている設定値と算出した瞳孔径とを比較することで、縮瞳確認を行う。当該操作は、システム制御部401において測定された瞳孔の大きさが所定値以下であるか否かを判断する縮瞳判断手段として機能するモジュール領域により実行される。縮瞳確認は、眼屈折力測定に影響がなければよい。光路02に眼屈折力測定絞り207が配置されているときには、瞳孔径が3mm以上であれば縮瞳による影響はなくなる。この瞳孔径の設定値は、眼屈折力測定絞り207の絞り径を変更することで、変更可能である。眼屈折力測定絞り207の絞り径を小さくすることで、縮瞳の影響がない瞳孔径も小さくすることができるが、眼屈折力測定の測定精度が落ちる。
システム制御部401は、縮瞳確認結果に基づいて眼屈折力測定を開始する。眼屈折力測定においては、システム制御部401は光路01に挿入していた拡散板222を光路01から退避させ、被検眼Eの眼底Erに測定光束を投影する。
眼底からの反射光は光路02を辿り、眼屈折力測定用の撮像素子210で受光される。撮像された眼底像は眼屈折力測定絞り207により、リング状に撮像される。このリング像はメモリ408に格納される。次に、システム制御部401はメモリ408に格納されたリング像の重心座標を算出し、周知の方法により楕円の方程式を求める。求められた楕円の長径、短径および長径軸の傾きを算出して、被検眼Eの眼屈折力を算出し、LCDモニタ116に表示する。なお、求められた楕円の長径、短径に相当する眼屈折力値および撮像素子210の受光面上での楕円軸の角度と乱視軸との関係は、予め装置の製造工程において校正されている。
眼屈折力が得られると、モータ駆動回路414は固視標誘導モータ224によりレンズ215を被検眼Eの屈折力値に相当する位置へ移動させる。その後、レンズ215を所定量だけ遠方へ移動し、固視標216によって被検眼を雲霧させ、再び測定光源201を点灯し眼屈折力を測定する。このように、眼屈折力の測定と固視標216による雲霧を繰り返し、あらかじめ定められた終了条件を測定値が満たした段階で、眼屈折力の真値を得ることができる。
次に、眼屈折力測定においてIOL挿入眼であるか否かを判定する一つの方法について図5から図7を用いて説明する。
図5は、被検眼前眼部における角膜輝点を示したものである。測定光源201による光束の一部が角膜Ecによって反射され、角膜反射による虚像Pができる。角膜によって反射されなかった投影光束により、水晶体またはIOL501で反射した実像P’ができる。P’はPより角膜に近い位置にできる。
図5は、被検眼前眼部における角膜輝点を示したものである。測定光源201による光束の一部が角膜Ecによって反射され、角膜反射による虚像Pができる。角膜によって反射されなかった投影光束により、水晶体またはIOL501で反射した実像P’ができる。P’はPより角膜に近い位置にできる。
通常の水晶体は屈折率が硝子体に近いため裏面での反射率は低く、像P’は像Pに比べて非常に暗い。一方、IOLの屈折率は硝子体と大きく異なるため、裏面での反射率が高い。そのためP’は水晶体の場合に比べて明るくなる。したがって、測定光源201によるP’の明るさを確認することで、被検眼がIOL挿入眼かどうかを判定することができる。測定光源201は、このようにIOL挿入眼判定光源として用いることができる。
図6は前眼部像撮像素子220によって撮像された像の例を示したものである。
図6の(a)は非IOL挿入眼より得られた像を、図6の(b)はIOL挿入眼より得られた像を各々表している。前眼部像Tは、前眼部照明光源221a、221bによって照明された被検眼Eの前眼部を撮像したものである。輝点像221a’、221b’はそれぞれ前眼部照明光源221a、221bの角膜Efによる反射を撮像したものである。前眼部照明光源221a、221bは波長が780nm程度であるため、アライメントプリズム絞りの開口部223aのみを透過する。一方、測定光源201は波長が880nm程度であるため、アライメントプリズム絞りの開口部223a、223b、223cの全てを透過し、プリズム301b、301cを介して屈折する。角膜輝点像Ta、Tb、Tcは、図5の像Pがそれぞれアライメントプリズム絞りの開口部223a、223b、223cを透過して撮像されたものである。
図6の(a)は非IOL挿入眼より得られた像を、図6の(b)はIOL挿入眼より得られた像を各々表している。前眼部像Tは、前眼部照明光源221a、221bによって照明された被検眼Eの前眼部を撮像したものである。輝点像221a’、221b’はそれぞれ前眼部照明光源221a、221bの角膜Efによる反射を撮像したものである。前眼部照明光源221a、221bは波長が780nm程度であるため、アライメントプリズム絞りの開口部223aのみを透過する。一方、測定光源201は波長が880nm程度であるため、アライメントプリズム絞りの開口部223a、223b、223cの全てを透過し、プリズム301b、301cを介して屈折する。角膜輝点像Ta、Tb、Tcは、図5の像Pがそれぞれアライメントプリズム絞りの開口部223a、223b、223cを透過して撮像されたものである。
アライメントプリズム301b、301cは、角膜輝点像Ta、Tb、Tcが縦に一列に並んだ時に被検眼と装置の光軸方向の距離が図2に示す適切な距離になるような屈折力を有している。また、角膜輝点像Taが前眼部像の中央にあるとき、装置の光軸に垂直な方向に関する被検眼の位置は図2に示す適切な位置にある。そのため、角膜輝点像Ta,Tb,Tcの位置から、装置と被検眼のアライメント状態を確認することができる。撮像素子220は、非IOL挿入眼の像Pが撮像され像P’は撮像されない感度に設定されている。
図6の(b)はIOL挿入眼を撮像したものである。図6の(a)に示される輝点像群に加えて輝点像Ta’、Tb’、Tc’が撮像されている。これらは、図5の像P’がそれぞれアライメントプリズム絞りの開口部223a、223b、223cを透過して撮像されたものである。撮像素子の感度は図6の(b)と同じ設定になっているが、IOL裏面の反射率が高いため、像P’も撮像されている。
像Pと像P’の結像位置によっては輝点像TaとTa’が撮像素子上で重なってしまい、分離できない場合もある。しかし、図5に示すように像Pと像P’は光軸方向の結像位置が異なるため、プリズム301b、301cで屈折されると、像Pの場合とは異なる角度で撮像素子220へ投影される。したがって、輝点像TbとTb’や、TcとTc’は重ならず、撮像素子220上で分離された位置で確認することができる。
図7はIOL挿入眼であるか否かの判定のフローを示したものである。まず、ステップS701で測定光源201を点灯し、ステップS702でその時の前眼部像をメモリ408へ格納する。次にステップS703で記憶した前眼部像Aに輝点像Ta、Tb、Tc、Ta’、Tb’、Tc’が含まれていれば検出を行う。検出は以下のように行う。
前眼部像Aの中央の一定の領域の最大輝度値を求め、その最大輝度値の半分の値を閾値として、閾値より輝度の高い画素を抽出する。次に抽出したそれぞれの領域の面積を求め、面積が規定の範囲内にあるものを輝点像として検出する。
被検眼がIOL挿入眼でない場合、輝点像Ta’、Tb’、Tc’は検出されず、輝点像は最大で3個である。したがってステップS704で検出された輝点像の個数を判断し、4個未満であればステップS706で被検眼がIOL挿入眼ではないと判定する。検出された輝点像の数が4個以上であれば、ステップS705で被検眼がIOL挿入眼であると判定する。
以上のフローにより、被検眼がIOL挿入眼であるか否か判定することができる。
以上のフローにより、被検眼がIOL挿入眼であるか否か判定することができる。
即ち、本発明におけるIOL挿入眼についての判定手段として機能するシステム制御部401におけるモジュール領域は、更に被検眼の前眼部像より輝点を抽出する抽出手段と、抽出された輝点の数を所定値と比較する輝点数比較手段と、して各々機能するモジュール領域を有する。
また、IOL挿入眼判定光源は、前眼部照明光源221aまたは221bまたはその両方を用いるなど、測定光源と独立していてもよい。また、IOL挿入眼判定光源による投影光束は、装置の光軸と異なる角度で被検眼に入射していてもよい。また、図7のIOL挿入眼判定フローは、図2とは異なる光学系配置で用いてもよい。その場合は、検出する輝点像の数など、像の検出に関する条件を光学系配置に合わせて変更する必要がある。
また、IOL挿入眼であるか否かを判定する手段は、眼屈折力測定装置に限るものではない。眼科撮影装置や眼軸長測定装置、OCTなど眼屈折力測定装置以外の眼科装置においても、IOL挿入眼の判定を適用可能である。眼科撮影装置や眼軸長測定装置は特許文献2や特許文献3に示されるような技術によりIOL挿入眼であるか否かの判定が可能である。
図8は、IOL挿入眼判定後の測定条件切替えのフローを示したものである。
まず、ステップS801において前述した各フレームについて、付随するモータを駆動して被検眼と眼屈折率測定装置とのアライメント等を行い、ステップS802において被検眼の前眼部像を取得する。ステップS802からステップS804で、前述のIOL挿入眼判定を含む、IOL挿入眼であるか否かの判定が為される。被検眼がIOL挿入眼でないと判定された場合には、通常測定と同様にステップS808で再度アライメントを行い、ステップS812の眼屈折力測定が行われる。
まず、ステップS801において前述した各フレームについて、付随するモータを駆動して被検眼と眼屈折率測定装置とのアライメント等を行い、ステップS802において被検眼の前眼部像を取得する。ステップS802からステップS804で、前述のIOL挿入眼判定を含む、IOL挿入眼であるか否かの判定が為される。被検眼がIOL挿入眼でないと判定された場合には、通常測定と同様にステップS808で再度アライメントを行い、ステップS812の眼屈折力測定が行われる。
一方、被検眼がIOL挿入眼であると判定された場合には、直ちにステップS805で固視標を通常時の半分以下の明るさとなるよう固視標光源217の発する光を暗くする。この操作により、通常眼よりも透過率が高く縮瞳し易いIOL挿入眼に対して生じ得る、固視標の投影による瞳孔の縮瞳を回避する。このようにIOL挿入眼であると判定された直後に固視標光量を半分以下に暗くすることで、被検眼眼底に対する固視標照明光の照射量を最小限にでき、固視標を暗くした後の散瞳に要する時間を短くすることができる。また、以下に述べるように、瞳孔の大きさを測定し、これが所定値以下であるか否か当を判定することにより、被検眼が縮瞳しているかどうかの判定を行う。システム制御部401は、被検眼がIOL挿入眼であると判断すると、この被検眼の縮瞳の有無についての測定するモジュール領域を動作させる。
次にステップS806で、通常の眼屈折力測定条件から、IOL挿入眼に適した眼屈折力測定条件への切替えを行う。ここで、IOL挿入眼に適した眼屈折力測定条件とは、雲霧の削除や、眼屈折力測定光量の初期値を半分以下に下げることなどである。まず、IOL挿入眼の特徴として、屈折力調節ができないことが挙げられる。したがって、雲霧は不要となるため、IOL挿入眼であると判定された場合には、固視標の雲霧を省略し、削除することができる。続いて、IOL挿入眼は、測定光束の透過率が通常眼よりも高い。そのため、眼屈折力測定用撮像素子210に撮像されるリング像は通常よりも輝度値が高くなる。したがって、IOL挿入眼であると判定された場合には、眼屈折力測定光量の初期値を半分以下に下げておくことで、最適な光量に設定するまでの時間を短縮することができる。即ち、システム制御部401は、眼屈折力測定の際に被検眼に導かれる測定光の測定光量を、非IOL挿入眼の場合の測定光量よりも小さく制御する。その後、ステップS807で、被検眼と測定装置とのアライメントを行う。
次に、眼屈折力測定の直前のステップS809からステップS811で縮瞳確認を行う。ステップS809で前眼部像を取得し、ステップS810で前眼部像の瞳孔のエッジを抽出することで瞳孔径を算出する。ステップS811で、メモリ408に格納されている設定値と算出した瞳孔径とを比較することで、縮瞳の確認を行う。設定値は、一定値でも、ステップS802で取得した前眼部像より算出した瞳孔径などの一定値でない値でもよい。また、その両方でもよく、被検眼の瞳孔径の変化が眼屈折力測定に影響があるか否かを判断できればよい。
縮瞳による影響がないと判定された場合には、眼屈折力測定をステップS812で行う。また、縮瞳があると判定され、眼屈折力測定に影響がある場合には、ステップS809に戻って再度前眼部像を取得し、縮瞳による影響があるか否かを判定する。眼屈折力測定の直前に縮瞳確認を行うことで、ステップS805からステップS811までの間に、被検眼を散瞳させることができる。
ステップS801からステップS812までを行うことで、IOL挿入眼においても最適な眼屈折力測定条件で自動測定を行うことができる。
ステップS801からステップS812までを行うことで、IOL挿入眼においても最適な眼屈折力測定条件で自動測定を行うことができる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
E 被検眼
101 ジョイスティック
201 測定用光源
210 撮像素子
220 前眼部像用撮像素子
401 システム制御部
101 ジョイスティック
201 測定用光源
210 撮像素子
220 前眼部像用撮像素子
401 システム制御部
Claims (10)
- 被検眼を固視させるための固視標を投影する固視標投影手段と、
前記被検眼に眼内レンズが挿入されているか否かを判定する判定手段と、
前記固視標投影手段により投影される前記固視標の明るさを制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記判定手段による判定に応じて、前記固視標投影手段により投影される固視標の明るさを切換えることを特徴とする眼科装置。 - 前記被検眼の画像を基に前記被検眼の瞳孔の大きさを測定する瞳孔測定手段と
前記瞳孔測定手段により測定された瞳孔の大きさが所定値以下であるか否かを判断する縮瞳判断手段と、を有し、
前記制御手段は、前記固視標の明るさを切換えた場合に、前記瞳孔測定手段及び前記縮瞳判断手段を動作させることを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。 - 前記縮瞳判断手段により前記瞳孔の大きさが前記所定値以下であって、被検眼が縮瞳していないと判断された場合に、
前記制御手段は、前記被検眼への光束の投影を開始することを特徴とする請求項2に記載の眼科装置。 - 前記眼科装置は、眼屈折力測定手段を有する眼屈折力測定装置であることを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
- 前記判定手段により前記被検眼に前記眼内レンズが挿入されていると判断された場合に、
前記制御手段は、前記被検眼の眼屈折力測定の際の測定光量を、前記眼内レンズが挿入されていない前記被検眼の前記眼屈折力測定の場合より小さく制御することを特徴とする請求項4に記載の眼科装置。 - 前記判定手段により前記被検眼に前記眼内レンズが挿入されていると判断された場合に、
前記制御装置は、前記固視標投影手段が実施する前記固視標の雲霧を省略することを特徴とする請求項4に記載の眼科装置。 - 前記判定手段は、前記被検眼の前眼部像より輝点を抽出する抽出手段と、抽出された前記輝点の数を所定値と比較する輝点数比較手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の眼科装置。
- 被検眼を固視させるための固視標を投影する工程と、
前記被検眼に眼内レンズが挿入されているか否かを判定する工程と、
投影される前記固視標の明るさを制御する工程と、を有し、
前記固視標の明るさを制御する工程において、前記眼内レンズの挿入の有無の判定の結果に応じて、前記被検眼に投影される前記固視標の明るさを切替えることを特徴とする眼科装置の制御方法。 - 前記固視標の明るさを切換える工程の後に行われる、
前記被検眼の画像を基に前記被検眼の瞳孔の大きさを測定する工程と
前記瞳孔測定手段により測定された瞳孔の大きさが所定値以下であるか否かを判断する工程と、を有することを特徴とする請求項8に記載の眼科装置の制御方法。 - 請求項8又は9に記載の眼科装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013109012A JP2014226369A (ja) | 2013-05-23 | 2013-05-23 | 眼科装置、その制御方法、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013109012A JP2014226369A (ja) | 2013-05-23 | 2013-05-23 | 眼科装置、その制御方法、及びプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014226369A true JP2014226369A (ja) | 2014-12-08 |
Family
ID=52126751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013109012A Pending JP2014226369A (ja) | 2013-05-23 | 2013-05-23 | 眼科装置、その制御方法、及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014226369A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019062982A (ja) * | 2017-09-28 | 2019-04-25 | 株式会社トプコン | 眼科装置及び瞳孔状態計測方法 |
JP2022040228A (ja) * | 2017-09-28 | 2022-03-10 | 株式会社トプコン | 眼科装置及び瞳孔状態計測方法 |
-
2013
- 2013-05-23 JP JP2013109012A patent/JP2014226369A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019062982A (ja) * | 2017-09-28 | 2019-04-25 | 株式会社トプコン | 眼科装置及び瞳孔状態計測方法 |
JP2022040228A (ja) * | 2017-09-28 | 2022-03-10 | 株式会社トプコン | 眼科装置及び瞳孔状態計測方法 |
JP7221587B2 (ja) | 2017-09-28 | 2023-02-14 | 株式会社トプコン | 眼科装置 |
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