JP5090807B2 - 手術用顕微鏡装置 - Google Patents

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Description

この発明は、眼科手術で使用される手術用顕微鏡装置に関し、特に、照明光を集束させて眼内を照明する前置レンズを備えた手術用顕微鏡装置に関する。
従来、眼科分野における網膜硝子体手術においては、角膜上に手術用コンタクトレンズを載置し、眼内にライトガイド(光ファイバ)を挿入して手術部位を照明することで、眼内を観察していた。この手術方法では、術者は、一方の手でライトガイドを把持し、他方の手で手術器具を把持していたため、微細な作業を行いにくい等の問題が指摘されていた。
この問題に対処するために、被手術眼と対物レンズとの間にレンズ(前置レンズ)を具備した手術用顕微鏡装置が提案されている(たとえば特許文献1参照)。前置レンズは、対物レンズを経由した照明光を集束させて眼内に導くように作用する。実用上、屈折力の異なる複数の前置レンズが用意されている。これらの前置レンズは、眼底の観察位置等に応じて選択的に使用される。
前置レンズを有する手術用顕微鏡装置の一例を図15、図16に示す。手術用顕微鏡装置100は、眼底(網膜)E、角膜Ec及び水晶体El等の手術において、被手術眼Eを観察するために用いられる。
手術用顕微鏡装置100の支柱2の上端には、第1アーム3の一端が接続されている。第1アーム3の他端には、第2アーム4の一端が接続されている。第2アーム4の他端には、駆動装置5が接続されている。駆動装置5には、術者用顕微鏡6が懸架されている。術者用顕微鏡6には、助手用顕微鏡7が付設されている。
手術用顕微鏡装置100には、フットスイッチ8が設けられている。術者は、フットスイッチ8を足で操作することにより、手術用顕微鏡装置100の操作を行う。駆動装置5は、フットスイッチ8等を用いた操作に対応し、術者用顕微鏡6と助手用顕微鏡7を上下方向や水平方向に移動させる。
術者用顕微鏡6の鏡筒部10には、各種光学系や駆動系が収納されている。鏡筒部10の上部には、インバータ部12が設けられている。インバータ部12は、倒像として得られる観察像を正立像に変換する光学ユニットである。インバータ部12の上部には、左右の接眼部11L、11Rが設けられている。
また、術者用顕微鏡6には、保持アーム14の上端部が接続されている。保持アーム14の下端部には、前置レンズ13が保持されている。保持アーム14の上端部は、垂直方向に回動可能に枢設されている。それにより、前置レンズ13を被手術眼Eと対物レンズ15との間の位置に挿入でき、当該位置から退避できる。前置レンズ13と保持アーム14は、図示しない収納部に収納される。
術者用顕微鏡6の鏡筒部10には、図16に示す光学系が収納されている。図16は助手用顕微鏡7側から見たときの光学系の側面図である。この光学系は、照明光学系20と観察光学系30を含んでいる。
観察光学系30は、対物レンズ15の光軸Oの両側にそれぞれ設けられている。各観察光学系30は、ズームレンズ系31、ビームスプリッタ32、結像レンズ33、像正立プリズム34、眼幅調整プリズム35、視野絞り36及び接眼レンズ37を含んで構成される。
ズームレンズ系31は、複数のズームレンズ31a、31b、31cから構成される。ビームスプリッタ32は、被手術眼Eからの光の一部を分離して助手用顕微鏡7やTVカメラ(図示せず)に導く。
照明光学系20は、照明光源21、コンデンサレンズ22、照明野絞り23、スリット板24、照明プリズム25及びコリメータレンズ27を含んで構成される。
スリット板24にはスリット穴24aが形成されている。また、スリット板24は、照明光学系20の照明光路に対して挿脱可能とされている。照明光路に挿入されているとき、スリット板24は、照明光軸O′に直交する方向に移動可能とされる。スリット穴24aは、照明光軸O′とスリット板24の可動方向との双方に直交する方向に形成されている。スリット穴24aの眼底Efへの投影像は、左右の観察光学系30の観察光軸を含む面に対して平行に形成される。
照明野絞り23は、対物レンズ15の前側焦点位置Fと光学的に共役な位置に設けられている。スリット板24は、照明野絞り23の近傍に配設されている。スリット穴24aは、前側焦点位置Fに対して光学的にほぼ共役な位置に形成される。対物レンズ15は、前側焦点位置Fが眼底Er(網膜)と共役になるように位置が調整される。
照明光源21は、鏡筒部10内に収納されていてもよいし、鏡筒部10の外部に設けられていてもよい。後者の場合、照明光源21から出力された照明光を光ファイバで導光し、鏡筒部10内のコンデンサレンズ22まで導く。
特開2003−62003号公報
被手術眼Eに照明光を投射すると、角膜Ecが凸面反射鏡として作用し、照明光の一部が反射される。この角膜反射光が観察野に入ると(つまり眼底反射光に混入すると)、観察野内にフレアが発生して観察を妨げてしまう。
従来の手術用顕微鏡装置では、前置レンズ13と角膜Ecとの距離を手作業で調整することにより、角膜反射光が眼底反射光に混入しないようにしていた。
また、被手術眼Eの位置が変化した場合には、目的の部位を観察するために、光学系20、30や前置レンズ13の位置を調整する必要がある。この位置調整についても、従来は術者が手作業で行っていた。
このように、従来の手術用顕微鏡装置によれば、被手術眼と装置光学系との位置関係を手作業で調整していたため、術者の集中力が妨げられたり、操作が煩雑であったり、手術時間が長くなったりといった問題があった。また、位置の調整を手作業で行うのは、特に非熟練者にとっては容易ではなかった。
この発明は、このような問題を解決するためになされたもので、被手術眼と光学系との位置関係を容易に調整できる手術用顕微鏡装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、対物レンズを介して被手術眼に照明光を投射する照明光学系、前記被手術眼による前記照明光の反射光を前記対物レンズを介して接眼レンズに導く観察光学系、前記対物レンズと前記被手術眼との間に配置される前置レンズと、を含む光学系と、前記光学系を移動させる駆動手段と、前記観察光学系により導かれる前記反射光を検出する検出手段と、前記検出手段により検出される前記反射光の断面パターンが所定の基準パターンになるように、前記被手術眼に対する前記光学系の相対位置を前記駆動手段に変更させる制御手段と、を備えることを特徴とする手術用顕微鏡装置である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記照明光学系は、所定形状の断面を有する光を前記照明光として投射し、前記制御手段は、前記検出手段による前記反射光の検出結果に基づいて前記反射光の断面パターンを求める解析手段を含む、ことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記解析手段は、前記反射光の断面における輝度分布を前記断面パターンとして求める、ことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記所定の基準パターンは、前記照明光の前記所定形状に対応する輝度の基準分布形状であり、前記駆動手段は、前記対物レンズの光軸方向に前記前置レンズを移動させる第1駆動機構を含み、前記制御手段は、前記反射光の輝度分布の形状が前記基準分布形状になるように前記第1駆動機構を制御する、ことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記制御手段は、前記基準分布形状に基づく輝度分布の許容範囲を予め記憶する記憶手段と、前記反射光の輝度分布が前記許容範囲に含まれるか判断する判断手段とを含み、前記許容範囲に含まれると判断されるように前記第1駆動機構を制御する、ことを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記照明光の断面の前記所定形状は矩形であり、前記基準分布形状は矩形パルス状である、ことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項3に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記駆動手段は、前記対物レンズの光軸方向に前記前置レンズを移動させる第1駆動機構を含み、前記制御手段は、前記反射光の輝度分布に基づいて前記前置レンズの移動方向及び/又は移動量を求める演算手段を含み、前記移動方向及び/又は前記移動量に基づいて前記第1駆動機構を制御する、ことを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記制御手段は、前記解析手段により前記反射光の輝度分布が取得された後に、前記第1駆動機構を制御して前記前置レンズを移動させ、前記検出手段は、前記前置レンズの移動後に、前記照明光の反射光を検出し、前記解析手段は、該反射光の検出結果に基づいて新たな輝度分布を求め、前記演算手段は、前記移動前の輝度分布と前記新たな輝度分布とを比較して前記前置レンズの移動方向及び/又は移動量を求める、ことを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項2に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記解析手段は、前記反射光の断面形状を前記断面パターンとして求める、ことを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記所定の基準パターンは、前記照明光の前記所定形状に対応する基準断面形状であり、前記駆動手段は、前記対物レンズの光軸に直交する方向に前記光学系を移動させる第2駆動機構を含み、前記制御手段は、前記反射光の断面形状が前記基準断面形状になるように前記第2駆動機構を制御する、ことを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記制御手段は、前記基準断面形状に基づく断面形状の許容範囲を予め記憶する記憶手段と、前記反射光の断面形状が前記許容範囲に含まれるか判断する判断手段とを含み、前記許容範囲に含まれると判断されるように前記第2駆動機構を制御する、ことを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記照明光の断面の前記所定形状は矩形であり、前記基準断面形状は矩形である、ことを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、請求項10に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記駆動手段は、前記対物レンズの光軸に直交する方向に前記光学系を移動させる第2駆動機構を含み、前記制御手段は、前記反射光の断面形状と前記基準断面形状とに基づいて前記光学系の移動方向及び/又は移動量を求める演算手段を含み、前記移動方向及び/又は前記移動量に基づいて前記第2駆動機構を制御する、ことを特徴とする。
また、請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記照明光の断面の前記所定形状は矩形であり、前記基準断面形状は矩形であり、前記演算手段は、前記反射光の断面形状の重心位置を求め、前記重心位置から当該断面形状の四辺のそれぞれまでの距離を求め、前記反射光の断面形状における二組の対向する二辺について、各組の二辺までの距離が等しくなるような前記光学系の移動方向及び/又は移動量を求める、ことを特徴とする。
また、請求項15に記載の発明は、請求項13に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記制御手段は、前記解析手段により前記反射光の断面形状が取得された後に、前記第2駆動機構を制御して前記光学系を移動させ、前記検出手段は、前記光学系の移動後に、前記照明光の反射光を検出し、前記解析手段は、該反射光の検出結果に基づいて新たな断面形状を求め、前記演算手段は、前記移動前の断面形状と前記新たな断面形状とを比較して前記光学系の移動方向及び/又は移動量を求める、ことを特徴とする。
この発明に係る手術用顕微鏡装置によれば、被手術眼に照明光を投射し、被手術眼による照明光の反射光を検出し、この反射光の断面パターンが所定の基準パターンになるように、被手術眼に対する光学系の相対位置を変更させることができるので、従来の手作業と比較して、被手術眼と光学系との位置関係の調整を容易に行うことが可能である。
この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
この発明に係る手術用顕微鏡装置は、被手術眼に投射された照明光の反射光を検出し、この反射光の断面パターンを被手術眼に対する光学系の相対位置の指標として光学系の位置調整を行うように機能する。それにより、従来の眼科手術において発生していた問題、たとえば術者の集中力が妨げられること、操作が煩雑であること、手術が長引くこと等の解決を図るものである。
ここで、反射光の断面パターンとは、反射光の断面の形態を表す情報(後述の形態情報)である。断面パターンは、たとえば、反射光の断面の様々な位置における光強度を表す情報や、反射光の断面の形状を表す情報を含んでいる。なお、反射光の断面とは、反射光の進行方向に(ほぼ)直交する平面による断面である。
以下、従来の手術用顕微鏡装置と同様の構成部分については、図15、図16と同じ符号を用いて説明することにする。
〈第1の実施形態〉
[外観構成]
まず、この発明の第1の実施形態に係る手術用顕微鏡装置の外観構成について説明する。この実施形態に係る手術用顕微鏡装置は、従来と同様に(図15参照)、支柱2、第1アーム3、第2アーム4、駆動装置5、術者用顕微鏡6、助手用顕微鏡7及びフットスイッチ8とを含んで構成される。
駆動装置5は、術者用顕微鏡6や助手用顕微鏡7を3次元的に移動させる。駆動装置5は、モータ等のアクチュエータを含んで構成される。駆動機構5は、この発明の「第2駆動機構」の一例である。
術者用顕微鏡6の外観を図1に示す。術者用顕微鏡6の鏡筒部10には、各種光学系や駆動系などが収納されている。鏡筒部10の上部にはインバータ部12が設けられている。インバータ部12は、倒像として得られる観察像を正立像に変換する。インバータ部12の上部には、左右一対の接眼部11L、11Rが設けられている。
また、術者用顕微鏡6には、前置レンズ13が保持アーム14を介して接続されている。前置レンズ13は、対物レンズ15の光軸上の位置に挿脱可能に構成されている。特に、被手術眼Eを観察しているときには、前置レンズ13は、対物レンズ15の前側焦点位置と被手術眼Eとの間の位置(「使用位置」と呼ぶ。)に配置可能である。前置レンズ13は、照明光を集束させて被手術眼Eの眼内を照明する。なお、対物レンズ15は、鏡筒部10の下端に設けられている。
前置レンズ13としては、異なる屈折力(たとえば40D、80D、120D等)を有する複数個のレンズが用意されており、これらが択一的に使用される。
前置レンズ13は、その周囲を取り囲むように形成された保持板141aにより保持される。保持板141aは、枢軸141bを介してアーム部141に接続され、枢軸141bを中心に回動可能とされている。保持板141aには傾斜部141cが形成されている。
アーム部141の上端部分には、コイルスプリング154が巻回されている。アーム部141の上端は、枢軸174aにより収納部174の一端に枢設されている。アーム部141には、術者側から見て左右方向に延びる前置レンズ操作ノブが設けられている(図示せず)。術者は、この前置レンズ操作ノブを把持し、保持アーム14を枢軸174aを中心に旋回させることにより、前置レンズ13を前述の使用位置と後述の収納位置とにそれぞれ配置させることができる。
術者用顕微鏡6の本体部6aには、駆動部175が設けられている。駆動部175は、この発明の「第1駆動機構」の一例である。駆動部175には、支持部材176を介して昇降アーム171が接続されている。昇降アーム171の上端にはフリンジ部171aが形成され、昇降アーム171が支持部材176から落下するのを防止している。駆動部175は、支持部材176とともに昇降アーム171を上下方向に移動させる。なお、昇降アーム171が移動されると、前置レンズ13も一体的に移動されるようになっている。
昇降アーム171の下端には接続部171bが設けられている。接続部171bには、上昇規制部材172が接続されている。上昇規制部材172は、昇降アーム171が所定位置まで上昇されたときに、本体部6a側の上昇規制部材177に当接する。このように、上昇規制部材172、177は、昇降アーム171が所定位置より上方に移動しないように作用する。
接続部171bには、連結ノブ713が設けられている。連結ノブ173は、回転ネジを有している(図示せず)。連結ノブ173を所定方向に回転させると、回転ネジの先端が連結穴177aに嵌入される。それにより、前置レンズ13、保持アーム14、収納部174等が本体部6aに連結される。この連結状態では、前置レンズ13等の移動が禁止される。
上昇規制部材172には、収納部174が接続されている。収納部174は、保持アーム14(及び前置レンズ13)を収納する。図2は、保持アーム14が収納状態を表している。収納部174の下面には、収納部174の長手方向に沿って凹状の収納部が形成されている。保持アーム14は、枢軸174aを中心に旋回されることにより、この収納部内に収納される。
保持アーム14が収納された状態では、図2に示すように、前置レンズ13のレンズ面が上下方向を向いた状態となる。これは、保持板141aの傾斜部141cと、収納部174の端部に取り付けられた接触部材174bとの作用によるものである。すなわち、枢軸174aを中心にアーム部141が上方に旋回されると、傾斜部141cが接触部材174bに接触し、傾斜部141cに案内されて保持板141aが枢軸141bを中心に回転する。それにより、前置レンズ13は、図2に示すような状態で当該収納位置に配置される。
なお、図1に示す前置レンズ13は、被手術眼Eと対物レンズ15との間の使用位置に挿入された状態を示している。この状態から前置レンズ13を収納する場合、術者は、前述の前置レンズ操作ノブを把持して保持アーム14を上方に旋回させることで、前置レンズ13と保持アーム14を収納部174に収納する。一方、収納部174に収納された前置レンズ13を使用状態にするには、逆の要領で保持アーム14を下方に旋回させる。
収納部174は、上昇規制部材172に対して着脱可能に形成されている。これは、前置レンズ13や保持アーム14を滅菌する際に術者用顕微鏡6から取り外すためである。収納部174から前置レンズ13までは一体的に構成されている。前置レンズ13等を取り外した状態では、手術用顕微鏡装置1は、前置レンズ13の無い手術用顕微鏡装置として使用できる。
[光学系の構成]
図3、図4は、手術用顕微鏡装置1の光学系の構成を表している。ここで、図3は助手用顕微鏡7側から見た図であり、図4は術者側から見た図である。なお、この実施形態において、上下、左右、前後等の方向は、特に言及しない限り術者側から見た場合の方向とする。
〔観察光学系〕
観察光学系30は、図4に示すように左右一対設けられている。左側の観察光学系30Lを左観察光学系と呼び、右側の観察光学系30Rを右観察光学系と呼ぶ。符号OLは左観察光学系30Lの観察光軸を示し、符号ORは右観察光学系30Rの観察光軸を示す。左右の観察光学系30L、30Rは、対物レンズ15の光軸Oを挟むようにして形成されている。
左右の観察光学系30L、30Rは、それぞれ、ズームレンズ系31、ビームスプリッタ32(右観察光学系30Rのみ)、結像レンズ33、像正立プリズム34、眼幅調整プリズム35、視野絞り36及び接眼レンズ37を有する。ズームレンズ系31は複数のズームレンズ31a、31b、31cを含んでいる。
右観察光学系30Rのビームスプリッタ32は、被手術眼Eから観察光軸ORに沿って導光された観察光の一部を分離してTVカメラ撮像系に導く。このTVカメラ撮像系は、結像レンズ54、反射ミラー55及びTVカメラ56を含んで構成される。
TVカメラ56は撮像素子56aを備えている。撮像素子56aは、たとえば、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等によって構成される。撮像素子56aとしては、たとえば2次元の受光面を有するものが用いられる。
手術用顕微鏡1の使用時には、撮像素子56aの受光面は、たとえば、角膜Ecの表面と光学的に共役な位置、又は、角膜曲率半径の1/2だけ角膜頂点から深さ方向に離れた位置と光学的に共役な位置に配置される。
助手用顕微鏡7は、術者を補助する助手が用いる顕微鏡である。助手用顕微鏡7は、対物レンズ15を経由する左右の観察光路を形成する光学系を備える。この光学系は、図4に示すように、プリズム50、結像レンズ51、反射ミラー52及び接眼レンズ53を含んで構成される。
プリズム50は、対物レンズ15の周端の近傍に設けられている。被手術眼Eからの観察光は、対物レンズ15を経由してプリズム50に入射し、反射面50aにて反射される。そして、この観察光は、結像レンズ51により集光され、反射ミラー52により反射されて接眼レンズ53に導かれる。助手用顕微鏡7の光学系の入射瞳は、プリズム50の反射面50aとなっている。
なお、図示は省略するが、助手用顕微鏡7に専用のズームレンズ系を設けてもよい。その場合、助手側のズーム倍率を術者側のズーム倍率(ズームレンズ系31によるズーム倍率)に連動させることが望ましい。
〔照明光学系〕
照明光学系20は、図3に示すように、照明光源21、光ファイバ21a、出射口絞り26、コンデンサレンズ22、照明野絞り23、スリット板24、コリメータレンズ27及び照明プリズム25を含んで構成される。
照明野絞り23は、対物レンズ15の前側焦点位置Fと光学的に共役な位置に設けられている。また、スリット板24のスリット穴24aは、前側焦点位置Fに対して光学的にほぼ共役な位置に形成されている。更に、被手術眼Eの観察時には、対物レンズ15の前側焦点位置Fが眼底Erに共役になるように、鏡筒部10の上下位置が調整される。
照明光源21は、術者用顕微鏡6の鏡筒部10の外部に設けられている。照明光源21には光ファイバ21aの一端が接続されている。光ファイバ21aの他端は、鏡筒部10内のコンデンサレンズ22に臨む位置に配置されている。照明光源21から出力された照明光は、光ファイバ21aにより導光されてコンデンサレンズ22に入射する。
光ファイバ21aの出射口(コンデンサレンズ22側のファイバ端)に臨む位置には、出射口絞り26が設けられている。出射口絞り26は、光ファイバ21aの出射口の一部領域を遮蔽するように作用する。出射口絞り26による遮蔽領域が変更されると、照明光の出射領域が変更される。それにより、照明光による照射角度、つまり被手術眼Eに対する照明光の入射方向と対物レンズ15の光軸Oとが成す角度などを変更することができる。
スリット板24は、たとえば、図5に示すように、長方形状の複数のスリット穴24a1、24a2、24a3を有する。スリット板24は、遮光性を有するたとえば円盤状の部材により形成されている。このように、スリット板24は、矩形状の断面を有する照明光を生成する。
スリット穴24a1、24a2、24a3は、それぞれ異なるスリット幅を有している。たとえば、スリット穴24a1、24a2、24a3のスリット幅は、それぞれ、2.5mm、5mm、9mmに設定される。なお、スリット穴の個数やスリット幅は、当該ケースに限定されるものではない。
また、スリット板24は、その中心位置に回動軸24bを有している。回動軸24bは、スリット板24を回転駆動する後述の駆動機構に接続されている。各スリット穴24a1、24a2、24a3は、スリット板24の回動中心からそれぞれ等距離の位置に形成されている。それにより、スリット板24を回転させることで、照明光学系20の照明光路上に各スリット穴24a1、24a2、24a3を択一的に配置させることができる。このとき、照明光路上に配置されたスリット穴24a1、24a2、24a3が、図3におけるスリット穴24aとして機能する。
また、スリット板24は、駆動機構により、照明光軸O′に直交する方向(図3に示す矢印Aの方向)に移動される。
コリメータレンズ27は、スリット穴24aを通過した照明光を平行光束にする。平行光束になった照明光は、照明プリズム25の反射面25aにて反射されて対物レンズ15に入射し、更に前置レンズ13を経由して被手術眼Eに入射する。
図6は、観察光学系30の上方から見たときの、照明光学系20の射出瞳及び観察光学系30の入射瞳の形状及び位置関係を表している。なお、同図における下方向が術者側になっている。
照明光学系20の射出瞳は、照明プリズム25の反射面25aに形成される。射出瞳25a(反射面25aと同一視する。)は、観察光学系30L、30Rを挟んで術者の反対側の位置に形成される。また、射出瞳25aの形状は、左右の観察光軸OL、ORを結ぶ方向(図6における左右方向)を長手方向とする長方形状である。この射出瞳25aの形状は、スリット穴24aの形状に対応している。
左観察光学系30Lの入射瞳PLは、図4に示すように、対物レンズ15と左観察光学系30Lのズームレンズ系31との間の位置に形成される。同様に、右観察光学系30Rの入射瞳PRは、対物レンズ15と右観察光学系30Rのズームレンズ系31との間の位置に形成される。左右の観察光学系30L、30Rの入射瞳PL、PRは、それぞれ、図6に示すように観察光軸OL、ORを中心に形成される。
[制御系の構成]
手術用顕微鏡装置1の制御系の構成を説明する。図7に示すブロック図は、手術用顕微鏡装置1の制御系の構成の一例を表している。
〔制御部〕
手術用顕微鏡装置1の制御系は、制御部60を中心として構成される。制御部60は、手術用顕微鏡装置1の各部を制御する。また、制御部60は、各種のデータ処理を実行する。
制御部60は、手術用顕微鏡装置1の筐体(図15参照)内に格納されていてもよいし、その筐体の外部に配置されていてもよい。筐体外に配置させる場合、たとえば、手術用顕微鏡装置1とデータ通信可能なコンピュータを制御部60として用いることが可能である。
制御部60は、マイクロプロセッサや記憶装置を含んで構成される。マイクロプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)等により構成される。記憶装置は、主記憶装置や外部記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、たとえば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置により構成される。外部記憶装置は、たとえば、ROM(Read Only Memory)やハードディスクドライブ等の不揮発性記憶装置により構成される。
不揮発性記憶装置には、手術用顕微鏡装置1を制御するためのコンピュータプログラムやデータが予め記憶されている。また、手術用顕微鏡装置1の使用中には、各種データが記憶装置に適宜に記憶される。マイクロプロセッサは、これらのコンピュータプログラムやデータに基づいて、手術用顕微鏡装置1を制御する。
制御部60は、照明光源21の点灯/消灯を制御する。更に、制御部60は、照明光源21を制御し、照明光の出力光量を変更する。
撮像素子56aは、被手術眼Eの画像を撮影し、その撮影データを制御部60に入力する。撮像素子56aの受光面には、光検出素子が配列されている。撮像データには、各光検出素子による検出値(検出強度等)や、各光検出素子の配列位置を表す情報(座標値等)などが含まれている。また、制御部60は、撮像素子56aの動作を制御する。その制御対象としては、電荷蓄積時間やフレームレートなどがある。
なお、制御部60は、撮像素子56aにより撮影された画像を、外部のコンピュータや表示装置や記憶装置に送信することができる。これらの外部装置は、この撮影画像を表示したり記憶したりする。
また、制御部60は、駆動装置5、駆動機構70、駆動部71、175など、手術用顕微鏡装置1の駆動系をそれぞれ制御する。ここで、駆動装置5は、術者用顕微鏡6や助手用顕微鏡7を3次元的に移動させる。特に、駆動装置5は、対物レンズ15の光軸Oに直交する方向(左右方向、前後方向)に術者用顕微鏡6等を移動させる。駆動機構70は、スリット板24を回転させて、スリット穴24a1〜24a3を選択的に照明光軸O′上に配置させる。駆動部71は、ズームレンズ系31を駆動してズーム倍率を変更する。駆動部175は、対物レンズ15の光軸Oの方向に前置レンズ13を移動させる。これらの駆動系は、従来と同様に、アクチュエータや伝達機構(ギア等)を含んで構成される。
フットスイッチ8が操作されると、その操作内容に応じた信号が制御部60に入力される。制御部60は、この信号に基づいて、当該操作内容に応じた動作を手術用顕微鏡装置1に実行させる。たとえば、術者用顕微鏡6等を移動させるための操作がなされた場合、制御部60は駆動装置5を制御する。また、ズーム倍率を変更するための操作がなされた場合、制御部60は駆動部71を制御する。
制御部60には、観察光解析部61、輝度分布判断部64、断面形状判断部65、記憶部66及び変位演算部67が含まれている。観察光解析部61には、輝度分布演算部62と断面形状演算部63が含まれている。
(観察光解析部)
観察光解析部61は、被手術眼Eによる照明光の反射光(観察光)の検出結果に基づいて、観察光の形態を表す情報(形態情報)を求める。観察光は、撮像素子56aにより検出される。観察光解析部61は、撮像素子56aから入力される信号を解析することにより形態情報を求める。なお、この実施形態では、2種類の形態情報(輝度分布、断面形状)について説明するが、これらのうちの一方のみを用いるように構成してもよい。
(輝度分布演算部)
輝度分布演算部62は、形態情報の一例として、観察光の輝度分布を求める。前述のように、撮像素子56aは、観察光を検出すると、各光検出素子による検出値や各光検出素子の座標値を含む撮影データを制御部60に入力する。輝度分布演算部62は、この検出値や座標値に基づいて輝度画像を生成する。この処理は、従来と同様に行うことができる。この輝度画像は、観察光の輝度分布、つまり観察光の断面における光の強度分布を表現している。
なお、輝度分布演算部62は求める輝度分布は、1次元的な分布であってもよいし、2次元的な分布であってもよい。
1次元的な輝度分布を求める場合、輝度分布演算部62は、光検出素子の座標値に基づいて、撮像素子56aの受光面上の1次元領域(たとえば直線状の領域)を特定する。そして、輝度分布演算部62は、この1次元領域に含まれる各光検出素子による検出値に基づいて、1次元的な輝度分布を求める。
観察光における1次元的な輝度分布の具体例を図8に示す。図8に示すグラフにおいて、横軸は1次元領域上の位置を表し、縦軸は輝度値を表す。
なお、1次元領域として特定される領域は、常に同じであってもよいし、検出の度毎に変更してもよい。前者の場合、たとえば、受光面の中心位置を通る所定長さの線分上の領域を特定するように構成できる。一方、後者の場合には、たとえば、2次元の受光面において検出値が最大の光検出素子を特定し、その光検出素子を通過する或る長さの線分上の領域を特定するように構成できる。また、前述した2次元の輝度画像をまず形成し、この輝度画像中で輝度値が最大の画素を特定し、この画素を通過する或る長さの線分上の領域を上記1次元領域として用いてもよい。
2次元的な輝度分布を求める場合、輝度分布演算部62は、前述した2次元の輝度画像を求める。なお、この輝度画像中の2次元部分領域を抽出して、以降の処理に供するようにしてもよい。また、撮像素子56aの受光面上の2次元部分領域を決定しておき、この部分領域における輝度画像を生成するように構成することも可能である。
なお、観察光の輝度分布のみを形態情報として用いる場合であって、かつ、1次元的な輝度分布のみを用いる場合においては、光検出素子が1次元的に配列された撮像デバイス(ラインセンサ)を撮像素子56aとして用いることが可能である。
(断面形状演算部)
断面形状演算部63は、形態情報の一例として、観察光の断面形状を求める。ここで、観察光の断面形状とは、観察光の進行方向に直交する断面における光束の形状を意味する。
断面形状演算部63は、たとえば次のようにして観察光の断面形状を求める。まず、断面形状演算部63は、輝度分布演算部62と同様にして2次元の輝度画像を生成する。
続いて、断面形状演算部63は、この輝度画像(フレーム)中において、観察光を表す画像領域(観察光領域)の境界を特定する。この処理は、閾値処理などにより行うことができる。より具体例としては、まず、輝度画像中の輝度の最大の画素を特定し、この最大輝度値に基づいて閾値を設定する。この閾値としては、たとえば最大輝度値の所定割合(1/50等)の値を設定できる。そして、輝度画像を形成する画素を、当該閾値を超える輝度値を有する画素と、当該閾値以下の輝度値を有する画素とに分類することにより、観察光領域の境界を特定する。
なお、このように、最大輝度値に基づいて閾値を設定する代わりに、予め設定された閾値を用いることも可能である。たとえば、閾値として輝度値0を用いることができる。すなわち、輝度値が0の画素と輝度値が0を超える画素とに分類し、後者の境界を特定するように構成できる。観察光の断面形状の求め方は、以上の手法に限定されるものではなく、公知の画像処理等の任意の手法を適用できる。
断面形状演算部63により取得される観察光の断面形状の具体例を図9に示す。なお、スリット板24の作用により照明光の断面形状は矩形であるので、観察光の断面形状は、矩形、ないしは台形等の歪んだ矩形などの形状である(後述)。図9に示す横軸及び縦軸は、撮像素子56aの受光面に対応する平面領域(若しくは、2次元の輝度画像のフレーム)を表す。
(記憶部)
記憶部66は、制御部60が実行する処理に供される各種のデータが記憶されている。特に、記憶部66には、許容範囲情報Dが予め記憶されている。以下、許容範囲情報Dについて説明する。記憶部66は、この発明の「記憶手段」の一例である。
前述のように、被手術眼Eに投射される照明光の断面形状は、スリット板24により、矩形状(長方形状)である。また、この矩形状の断面における輝度分布は、ほぼ一様である。したがって、被手術眼Eに対する光学系の位置関係が適正であれば、被手術眼Eによる照明光の反射光である観察光も、断面形状はほぼ矩形状であり、断面における輝度分布はほぼ一様である。なお、この実施形態では、角膜Ecの表面における照明光の反射光、又は、角膜曲率半径の1/2だけ角膜頂点から深部に位置する面における反射光を考慮する(撮像素子56aの位置に対応している。)。
許容範囲情報Dは、このような観察光の理想的な形態を基準としたときの許容範囲を表す。この実施形態の許容範囲情報Dは、輝度分布の許容範囲情報(輝度分布許容範囲情報)と、断面形状の許容範囲情報(断面形状許容範囲情報)とを含んでいる。
輝度分布許容範囲情報は、基準となる輝度分布の形状(基準分布形状)に基づいて設定される。基準分布形状は、照明光の断面の形状(矩形)に対応する形状に設定される。基準分布形状は、この発明の「所定の基準パターン」の一例である。
1次元的な輝度分布を用いる場合、基準分布形状は、図10に示すように、1次元的な矩形パルス状になる。なお、矩形パルス状とは、定義域内の所定の連結領域において第1の値を取り、当該連結領域の周囲の領域において第2の値を取るグラフのような形状である。輝度分布許容範囲情報は、この矩形パルスからの形状の相違の許容範囲を定義する。その定義内容としては、パルスの高さの許容範囲、矩形の角の丸みの許容範囲、パルスの幅の許容範囲などがある。
2次元的な輝度分布を用いる場合、基準分布形状は、2次元的な矩形パルス状になる(図示せず)。すなわち、2次元的な輝度分布は、2次元平面を定義域とする2値データであり、矩形状の平面からなる頂部と、その周囲に位置する平面状の底部とからなる形状を有する。輝度分布許容範囲情報は、この2次元的な矩形パルスからの形状の相違の許容範囲を定義する。その定義内容は、1次元の場合と同様である。
断面形状許容範囲情報は、基準となる断面形状(基準断面形状)に基づいて設定される。基準断面形状は、照明光の断面の形状(矩形)に対応する形状に設定される。基準分布形状は、たとえば、照明光の断面形状である矩形と相似な形状に設定できる。基準断面形状は、この発明の「所定の基準パターン」の一例である。基準断面形状の例を図11に示す。
断面形状許容範囲情報は、基準断面形状からの形状の相違の許容範囲を定義している。その定義内容としては、長手方向と短手方向との長さの比の許容範囲、長手方向や短手方向における歪みの許容範囲などがある。
なお、上記以外の観察光の形態に基づいて処理を行う場合には、その形態に応じた許容範囲情報が記憶部66に予め記憶される。
(輝度分布判断部)
輝度分布判断部64は、輝度分布演算部62により取得された観察光の輝度分布の適否を判断する。より具体的には、輝度分布判断部64は、観察光の輝度分布が許容範囲情報Dに示す許容範囲に含まれるか判断する。この処理は、観察光の輝度分布の形状と、輝度分布許容範囲情報に示す許容範囲とを比較することで実行できる。輝度分布判断部64は、この発明の「判断手段」の一例である。
(断面形状判断部)
断面形状判断部65は、断面形状演算部63により取得された観察光の断面形状の適否を判断する。より具体的には、断面形状判断部65は、観察光の断面形状が許容範囲情報Dに示す許容範囲に含まれるか判断する。この処理は、観察光の断面形状と、断面形状許容範囲情報に示す許容範囲とを比較することで実行できる。断面形状判断部65は、この発明の「判断手段」の一例である。
なお、輝度分布判断部64や断面形状判断部65は、次のような判断処理を行ってもよい。以下、輝度分布判断部64の処理について説明する(断面形状判断部65の処理も同様である)。
輝度分布判断部64は、まず、輝度分布演算部62により取得された観察光の輝度分布の形状と、基準分布形状とを比較し、それらの相関係数を演算する。この相関係数は、たとえば、双方を画像と見たときの相関(画像相関)や、双方をグラフと見たときの相関を考慮することにより演算できる。そして、輝度分布判断部64は、この相関係数が所定の許容範囲に含まれるか判断する。
この例では、相関係数の許容範囲は、事前に設定されて許容範囲情報Dとして記憶部66に記憶される。更に、基準分布形状を表す情報も記憶部66に予め記憶される。
(変位演算部)
変位演算部67は、輝度分布判断部64により観察光の輝度分布が不適正と判断されたときに、前置レンズ13の変位を演算する。前置レンズ13の変位は、対物レンズ15の光軸Oに沿う方向における変位である。また、この変位は、変位方向と変位量を含むベクトル量である。なお、この変位方向及び変位量は、それぞれ、制御部60による前置レンズ13の移動方向及び移動量に対応する。
また、変位演算部67は、断面形状判断部65により観察光の断面形状が不適正と判断されたときに、光学系(照明光学系20、観察光学系30及び前置レンズ13)の変位を演算する。光学系の変位は、対物レンズ15の光軸Oに直交する方向における変位である。また、この変位は、変位方向と変位量を含むベクトル量である。なお、この変位方向及び変位量は、それぞれ、制御部60による前置レンズ13の移動方向及び移動量に対応する。
変位演算部67は、上記の演算処理を実行するために、たとえば、観察光解析部61により取得された形態情報と、記憶部66に記憶された情報とを参照する。記憶部66に記憶された参照情報としては、許容範囲情報Dやその他の情報がある。一例として、変位演算部67は、形態情報と許容範囲情報Dとのずれを求め、このずれに基づいて変位を求める。なお、変位演算部67が実行する処理については、後述の第2の実施形態や変形例において具体例を説明することにする。
[動作]
手術用顕微鏡装置1の動作について説明する。図12に示すフローチャートは、被手術眼Eに対する光学系の位置合わせに関する、手術用顕微鏡装置1の動作の一例を表している。
患者は、手術台上に仰向けで横たわっている。まず、オペレータは、フットスイッチ8等を操作して照明光源21を点灯させる(S1)。このとき、スリット板24のスリット穴24a1〜24a3のうちの一つが照明光軸O′上に配置されているとする(必要に応じて選択可能である)。各スリット穴24a1〜24a3の形状は、前述のように矩形である。また、前置レンズ13は、使用位置に配置されているものとする。
次に、被手術眼Eに対する光学系の位置合わせを手作業で行う(S2)。より具体的に説明すると、オペレータ(術者、助手等)は、まず、被手術眼Eの上方に鏡筒部10を移動させ、照明光が角膜Ec上に投射されるように鏡筒部10の位置を調整する。なお、対物レンズ15の光軸Oは垂直方向に配置している。
このとき、角膜Ec上には、照明光の投影像が形成される。この投影像は、一般に、歪んだ矩形状を有する。撮像素子56aは、この投影像(照明光の角膜反射光:観察光)を検出する(S3)。撮像素子56aは、観察光の検出結果を表す撮影データを制御部60に入力する。
輝度分布演算部62は、この撮影データに基づいて、観察光の輝度分布を求める(S4)。輝度分布判断部64は、この輝度分布と許容範囲情報D(輝度分布許容範囲情報)とに基づいて、観察光の輝度分布が許容範囲に含まれるか判断する(S5)。
また、断面形状演算部63は、ステップ3で得られた撮影データに基づいて、観察光の断面形状を求める(S6)。断面形状判断部65は、この断面形状と許容範囲情報D(断面形状許容範囲情報)とに基づいて、観察光の断面形状が許容範囲に含まれるか判断する(S7)。
なお、輝度分布に関する処理の前に断面形状に関する処理を実行してもよい。また、これらの処理を並行して実行してもよい。
続いて、ステップ5及びステップ7の判断結果について、双方が許容範囲内である場合(S8:Y)、前置レンズ13単体や光学系を移動させる必要はなく、被手術眼Eに対する光学系の位置合わせ処理は終了となる。
一方、観察光の輝度分布及び断面形状のうちの一方又は双方が許容範囲外であると判断された場合(S8:N)、変位演算部67は、許容範囲外であると判断された情報に対応する変位を演算する(S9)。
具体的には、ステップ5において輝度分布が許容範囲外であると判断された場合、変位演算部67は、基準分布形状に対応する位置(前置レンズ基準位置)と、前置レンズ13の現在位置との間の変位を演算する。また、ステップ7において断面形状が許容範囲外であると判断された場合、変位演算部67は、基準断面形状に対応する位置(光学系基準位置)と、光学系の現在位置との間の変位を演算する。
制御部60は、ステップ9で取得された前置レンズ13単体の変位、及び/又は、光学系の変位に基づいて駆動部175及び/又は駆動装置5を制御して、前置レンズ13及び/又は光学系を移動させる(S10)。
すなわち、ステップ9で前置レンズ13の変位が演算された場合、制御部60は、駆動部175を制御し、当該変位に対応する移動方向に、かつ当該変位に対応する移動量だけ前置レンズ13を移動させる。また、ステップ9で光学系の変位が演算された場合、制御部60は、駆動装置5を制御し、当該変位に対応する移動方向に、かつ当該変位に対応する移動用だけ光学系を移動させる。以上で、被手術眼Eに対する光学系の位置合わせ処理は終了となる。
[作用・効果]
手術用顕微鏡装置1の作用及び効果について説明する。
手術用顕微鏡装置1は、照明光学系20、観察光学系30及び前置レンズ13を含む光学系を移動させる駆動手段を有する。この駆動手段としては、駆動装置5と駆動部175が設けられている。駆動装置5は、光学系全体を3次元的に移動させるものであり、特に水平方向(対物レンズ15の光軸Oに直交する方向)に光学系を移動させる。駆動部175は、垂直方向(光軸Oに沿う方向)に前置レンズ13のみを移動させる。
また、手術用顕微鏡装置1は、観察光学系30により導かれる照明光の反射光(観察光)を検出する撮像素子56aを有する。撮像素子56aは、この発明の「検出手段」の一例として作用する。
更に、手術用顕微鏡装置1は、撮像素子56aによる観察光の検出結果に基づいて駆動手段を制御し、被手術眼Eに対する光学系の相対位置を変更させる制御部60を備えている。制御部60は、この発明の「制御手段」の一例として作用する。
このような手術用顕微鏡装置1によれば、被手術眼Eに対する光学系(前置レンズ13のみの場合も含む)の位置合わせを自動的に実行するように構成されているので、被手術眼Eと光学系との位置関係を調整する作業の容易化を図ることができる。
特に、図12のフローチャートに示したように、大まかな位置合わせを手作業で行うだけで、精密な位置調整を自動的に行うことが可能である。
それにより、観察野内にフレアが発生する事態を容易に防止することができる。また、被手術眼Eの位置が変化した場合であっても、被手術眼Eに対する光学系の位置調整を容易に行うことができる。更に、位置合わせに手間取ることなく手術に集中できる、操作が簡便である、手術の長時間化を防止できる、非熟練者であっても容易に位置合わせができるなどの効果が期待できる。
このような作用効果を奏するために、照明光学系20は、所定形状(この実施形態では矩形)の断面を有する光を照明光として被手術眼Eに投射する。そして、制御部60の観察光解析部61は、撮像素子56aによる観察光の検出結果に基づいて、この観察光の形態を表す形態情報を求める。制御部60は、この形態情報に基づいて駆動手段を制御するようになっている。
形態情報としては、観察光の輝度分布や断面形状がある。輝度分布は、前置レンズ13の垂直方向の位置調整に利用される。また、断面形状は、光学系の水平方向の位置調整に利用される。なお、観察光解析部61は、この発明の「解析手段」の一例として機能している。
〈第2の実施形態〉
この発明に係る手術用顕微鏡装置の第2の実施形態について説明する。この実施形態では、光学系の変位の演算方法について特に詳しく説明する。なお、以下に説明する変位の演算方法は、前述した第1の実施形態(変位演算部67)にも適用可能である。
[構成]
この実施形態に係る手術用顕微鏡装置は、第1の実施形態の手術用顕微鏡装置1と同様の光学系を有する(図1〜図6参照)。この光学系には、照明光学系20、観察光学系30及び前置レンズ13が含まれる。特に、この実施形態の手術用顕微鏡装置は、第1の実施形態と同様に、所定形状(矩形)の断面を有する照明光を被手術眼に投射するようになっている。また、図13は、この実施形態の手術用顕微鏡装置の制御系の構成の一例を表している。以下、第1の実施形態と同様の構成部分については同じ符号を用いることにする。
〔制御部〕
図13に示す手術用顕微鏡装置80は、第1の実施形態と同様の制御部60を有する。この実施形態の制御部60には、観察光解析部61、記憶部66及び変位演算部67が設けられている。
観察光解析部61には、第1の実施形態と同様に、輝度分布演算部62と断面形状演算部63が含まれている。記憶部66には、参照情報Rが予め記憶されている。変位演算部67には、垂直変位演算部68と水平変位演算部69が設けられている。
(参照情報)
参照情報Rは、光学系の変位を演算する処理で利用される。参照情報Rには、垂直変位参照情報と水平変位参照情報が含まれている。垂直変位参照情報は、前置レンズ13の垂直方向(対物レンズ15の光軸Oの方向)への変位を演算する処理において参照される。水平変位参照情報は、光学系の水平方向(光軸Oに直交する方向)への変位を演算する処理において参照される。
垂直変位参照情報は、たとえば、観察光の輝度分布の形状と、前置レンズ13の垂直方向への変位とを関連付ける情報である。
この垂直変位参照情報の具体例を説明する。前置レンズ13と角膜Ecとの距離が適正な状態(照明光が角膜Ecに適正に合焦されている状態)では、観察光の輝度分布は、図10に示すように(ほぼ)矩形パルス状(基準分布形状)になる。一方、この距離が適正でない状態では、観察光の輝度分布は、図8に示すように矩形パルスが崩れた形状になる。
このような輝度分布の形状は、適正な距離からのずれに応じて変化する。特に、距離が適正でない場合には、角膜における照明光の投影像が拡大して角膜反射光の一部が前置レンズ13に帰ってこなくなるなどの理由により、距離が適正な場合と比較して、輝度の最大値が小さくなる(つまり、輝度分布における最大値が基準分布形状における最大値より小さくなる)。また、同様の理由により、観察光の光量が、距離が適正な場合と比較して小さくなる(つまり、輝度分布のグラフの積分値が基準分布形状のグラフの積分値より小さくなる)。
輝度分布の形状と前置レンズ13の変位との関係(垂直変位参照情報)は、理論的に求めることもできるし、実測により求めることもできる。理論的に求める具体例として、一般的な角膜曲率の値を仮定するとともに、角膜と前置レンズとの様々な距離についてシミュレーション(光線追跡等)を実施することにより、輝度分布の形状と前置レンズ13の変位との関係を求めることができる。このとき、様々な角膜曲率の値についてそれぞれ同様のシミュレーションを行うこともできる。この場合、被手術眼Eの角膜曲率(既知とする)に応じた垂直変位参照情報を選択的に参照することが可能である。
一方、実測により求める具体例としては、Gullstrand模型眼を用いた実測値から輝度分布の形状と前置レンズ13の変位との関係を求めることもできるし、人眼を用いて臨床的に求めることもできる。
次に、水平変位参照情報について説明する。水平変位参照情報は、たとえば、観察光の断面形状と、角膜Ecに対する光学系の水平方向への変位とを関連付ける情報である。なお、この変位は、たとえば角膜Ecの頂点位置に対する変位とされる。
この水平変位参照情報の具体例を説明する。角膜Ecに対する光学系の水平方向の位置が適正な状態(対物レンズ15の光軸Oが角膜頂点に一致している状態)では、観察光の断面形状は、図11に示すように(ほぼ)矩形状(基準断面形状)になる。一方、この位置が適正でない状態では、観察光の断面形状は、図9に示すように矩形が崩れた形状になる。
このような観察光の断面形状は、適正な位置からのずれに応じて変化する。特に、位置が適正でない場合には、ずれ方向に対峙している二辺の長さが相違する。
たとえば、図9は、左右方向への断面の形態を表しているとする。この場合、左側(縦軸側)の辺と右側の辺とを比較すると、左側の辺が右側の辺より長くなっている。これは、角膜頂点位置に対して照明光の投射位置が左右方向にずれていることによる。
このとき、角膜頂点位置に対するずれの方向(この場合、右方向又は左方向)は、前置レンズ13から角膜Ecに向かう光が集束光であるか発散光であるかによって決まる(角膜頂点位置が最も上方に位置し、それからの距離が遠いほど下方に位置することによる)。集束光である場合、照明光の投射位置は短い辺の方向にずれている(図9では右方向にずれている)。一方、発散光である場合、照明光の投射位置は長い辺の方向にずれている(図9では左方向にずれている)。なお、上下方向へのずれについても同様である。また、一般に、前置レンズ13から角膜Ecに向かう照明光は集束光である。
このような照明光の投射位置のずれは、光学系(光軸O)の水平方向への変位に起因している。したがって、観察光の断面形状と、光学系の水平方向への変位方向は、互いに関連している。
更に、観察光の断面形状には、光学系の水平方向への変位量も反映される。すなわち、角膜Ecの形状を考慮すると、照明光の投射位置が角膜頂点位置から外れるほどに、観察光の断面形状が大きく歪むことが分かる。
この歪みの度合いは、たとえば、対向する二辺の長さを比較することで評価できる。具体的には、右側の辺の長さと左側の辺の長さとを比較することで、光学系の左右方向への変位量を評価できる。また、上側の辺の長さと下側の辺の長さとを比較することで、光学系の上下方向(垂直方向)への変位量を評価できる。評価方法としては、たとえば、対向する二辺の長さの比により評価することが可能である。
また、辺の長さに基づいて、観察光の断面形状の歪みの度合いを評価することも可能である。具体的には、或るズーム倍率が適用されている場合において、光学系の変位がゼロのときの辺の長さを予め取得するとともに、光学系の変位と辺の長さとの関係を予め取得する。
以上のような観察光の断面形状と光学系の変位(水平変位参照情報)との関係は、垂直変位参照情報の場合と同様に、理論的に求めることもできるし、実測により求めることもできる。
(変位演算部)
変位演算部67には、前置レンズ13の変位や光学系の変位を演算する。変位演算部67は、この発明の「演算手段」の一例である。垂直変位演算部68と水平変位演算部69が設けられている。
(垂直変位演算部)
垂直変位演算部68は、観察光の輝度分布に基づいて前置レンズ13の変位を求める。この変位は、前置レンズ13の移動方向及び移動量に相当する。
垂直変位演算部68には、輝度分布演算部62により取得された観察光の輝度分布の情報が入力される(図8参照)。垂直変位演算部68は、参照情報Rの垂直変位参照情報を参照し、この輝度分布に対応する前置レンズ13の垂直方向への変位を取得する。
(水平変位演算部)
水平変位演算部69は、観察光の断面形状に基づいて光学系の変位を求める。この変位は、光学系の移動方向及び移動量に相当する。
水平変位演算部69には、断面形状演算部63により取得された観察光の断面形状の情報が入力される(図9参照)。水平変位演算部69は、参照情報Rの水平変位参照情報を参照し、この断面形状に対応する光学系(光軸O)の水平方向への変位を取得する。
[動作]
手術用顕微鏡装置80の動作について説明する。図14に示すフローチャートは、被手術眼Eに対する光学系の位置合わせに関する、手術用顕微鏡装置80の動作の一例を表している。
まず、フットスイッチ8等を操作して照明光源21を点灯させる(S21)。このとき、スリット板24のスリット穴24a1〜24a3のうちの一つが照明光軸O′上に配置されている。また、前置レンズ13は、使用位置に配置されている。
次に、被手術眼Eに対する光学系の位置合わせを手作業で行う(S22)。それにより、角膜Ec上には、歪んだ矩形状の照明光の投影像が形成される。撮像素子56aは、この投影像(照明光の角膜反射光:観察光)を検出する(S23)。撮像素子56aは、観察光の検出結果を表す撮影データを制御部60に入力する。
輝度分布演算部62は、この撮影データに基づいて、観察光の輝度分布を求める(S24)。垂直変位演算部68は、この輝度分布と参照情報R(垂直変位参照情報)とに基づいて、前置レンズ13の垂直方向への変位を演算する(S25)。
また、断面形状演算部63は、ステップ3で得られた撮影データに基づいて、観察光の断面形状を求める(S26)。水平変位演算部69は、この断面形状と参照情報R(水平変位参照情報)とに基づいて、光学系(光軸O)の水平方向への変位を演算する(S27)。
なお、前置レンズ13の変位に関する処理の前に、光学系の変位に関する処理を実行してもよい。また、これらの処理を並行して実行してもよい。
制御部60は、ステップ25で取得された変位に基づいて駆動部175を制御し、当該変位に対応する移動方向に、かつ、当該変位に対応する移動量だけ前置レンズ13を垂直方向に移動させる(S27)。
また、制御部60は、ステップ27で取得された変位に基づいて駆動装置5を制御し、当該変位に対応する移動方向に、かつ、当該変位に対応する移動量だけ光学系(鏡筒部10を水平方向に移動させる(S28)。
なお、前置レンズ13の移動の前に光学系の移動を行うようにしてもよい。また、双方の移動を同時に行ってもよい。
[作用・効果]
手術用顕微鏡装置80は、観察光の輝度分布に基づいて前置レンズ13の垂直方向への変位を演算し、この変位に基づいて前置レンズ13の位置合わせを自動的に行う。このとき、観察光の輝度分布の形状が基準分布形状になるように(少なくともこれに近づくように)前置レンズ13の位置が変更される。
また、手術用顕微鏡装置80は、観察光の断面形状に基づいて光学系の水平方向への変位を演算し、この変位に基づいて光学系の位置合わせを自動的に行う。このとき、観察光の断面形状が基準断面形状になるように(少なくともこれに近づくように)光学系の位置が変更される。
このような手術用顕微鏡装置80によれば、観察野内にフレアが発生する事態を容易に防止することができる。また、被手術眼Eの位置が変化した場合であっても、被手術眼Eに対する光学系の位置調整を容易に行うことができる。更に、位置合わせに手間取ることなく手術に集中できる、操作が簡便である、手術の長時間化を防止できる、非熟練者であっても容易に位置合わせができるなどの効果が期待できる。
なお、変位の演算結果が許容範囲に含まれるか判断し、含まれないと判断されたときにのみ前置レンズ13や光学系を移動させるように構成することが可能である。この判断処理は、制御部60が実行する。また、この許容範囲は、たとえば第1の実施形態と同様にして設定できる。設定された許容範囲は、記憶部66に予め記憶される。
〈変形例〉
以上に説明した手術用顕微鏡装置は、この発明を実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形を適宜に施すことが可能である。
〔変位の演算方法について〕
前置レンズや光学系の変位の演算方法の変形例を説明する。まず、前置レンズ13の変位の演算方法の変形例を説明する。
最初に、第2の実施形態と同様に(ステップ21〜24)、観察光の輝度分布を求める。次に、制御部60は、駆動部175を制御して、前置レンズ13を所定方向に所定距離だけ移動させる。このときの移動方向及び移動距離は、予め決定されていてもよいし、上記輝度分布に基づいて決定するようにしてもよい。
前置レンズ13が移動されたら、撮像装置56aは観察光を検出する。輝度分布演算部62は、この新たな観察光の輝度分布を求める。垂直変位演算部68は、前置レンズ13の移動の前後の観察光の輝度分布を比較し、前置レンズ13の変位を求める。この変位は、たとえば、基準分布形状に対応する適正位置に対する、前置レンズ13の移動後の位置の変位である。
変位の演算方法の具体例を説明する。前置レンズ13の移動により、移動前後の輝度分布は互いに相違する。垂直変位演算部68は、前置レンズ13の移動方向及び移動距離と、それに対応する輝度分布の変化とを比較することにより、輝度分布を基準分布形状に移行させるために必要な前置レンズ13の移動方向及び移動量を求める。
移動方向の特定方法の具体例を説明する。前置レンズ13の移動により輝度分布形状の歪み(基準分布形状に対する歪み)が増大した場合には、これとは逆の方向を目的の移動方向として特定する。一方、前置レンズ13の移動により歪みが減少した場合には、この方向を目的の移動方向として特定する。
移動量の特定方法の具体例を説明する。前置レンズ13の移動量と、移動前後における輝度分布の形状の変化とを比較する。具体的には、たとえば輝度の最大値の変化や輝度分布の積分値(観察光の光量)の変化などを比較する。この比較結果から、所定の単位距離だけ前置レンズ13を移動させたときの輝度分布の形状の変化量(単位変化量)を求めることができる。この処理は、たとえば、輝度分布の形状の変化量を前置レンズ13の移動距離で除算するなどして得られる。このとき、角膜曲率に応じた係数などを作用させてもよい。
制御部60は、以上のようにして得られた変位に基づいて駆動部175を制御して前置レンズ13を移動させる。このときの移動方向及び移動量は、当該変位に対応する方向及び量である。
なお、上記の例では、前置レンズ13の二つの位置についての観察光の輝度分布を比較しているが、三つ以上の位置について輝度分布を取得して比較することにより、位置合わせ精度の向上を図ることができる。
この変形例によれば、個々の被手術眼Eに応じて前置レンズ13の位置合わせを精度良く行うことができる。
次に、光学系の変位の演算方法の変形例を説明する。最初に、第2の実施形態と同様に(ステップ21〜23、ステップ26)、観察光の断面形状を求める。
続いて、制御部60は、駆動装置5を制御して、光学系(鏡筒部10)を所定方向に所定距離だけ移動させる。このときの移動方向及び移動距離は、予め決定されていてもよいし、上記輝度分布に基づいて決定するようにしてもよい。
光学系が移動されたら、撮像装置56aは観察光を検出する。断面形状演算部63は、この新たな観察光の断面形状を求める。水平変位演算部69は、光学系の移動の前後の観察光の断面形状を比較し、光学系の変位を求める。この変位は、たとえば、基準断面形状に対応する適正位置に対する、光学系の移動後の位置の変位である。
変位の演算方法の具体例を説明する。光学系の移動により、移動前後の断面形状は互いに相違する。水平変位演算部69は、光学系の移動方向及び移動距離と、それに対応する断面形状の変化とを比較することにより、断面形状を基準断面形状に移行させるために必要な光学系の移動方向及び移動量を求める。
移動方向の特定方法の具体例を説明する。光学系の移動により断面形状の歪み(基準断面形状に対する歪み)が増大した場合には、これとは逆の方向を目的の移動方向として特定する。一方、光学系の移動により歪みが減少した場合には、この方向を目的の移動方向として特定する。このような歪みの変化は、たとえば、対向する二辺の長さの比の変化や、各辺の長さの変化などにより評価できる。
なお、断面形状の歪みの変化は、前後方向及び左右方向のそれぞれについて個別に特定される。したがって、光学系の移動により、両方向の歪みが共に増大することもあるし、共に減少することもあるし、一方の方向の歪みが増大し、他方の方向の歪みが減少する場合もある。
移動量の特定方法の具体例を説明する。光学系の移動量と、移動前後における断面形状の変化とを比較する。具体的には、たとえば、対向する二辺の長さの比の変化や、各辺の長さの変化などを比較する。この比較結果から、所定の単位距離だけ光学系を移動させたときの断面形状の変化量(単位変化量)を求めることができる。この処理は、たとえば、断面形状の変化量を光学系の移動距離で除算するなどして得られる。このとき、角膜曲率に応じた係数などを作用させてもよい。なお、移動量についても、前後方向及び左右方向のそれぞれについて個別に求める。
制御部60は、以上のようにして得られた変位に基づいて駆動装置5を制御して光学系を移動させる。このときの移動方向及び移動量は、当該変位に対応する方向及び量である。
なお、上記の例では、光学系の二つの位置についての観察光の断面形状を比較しているが、三つ以上の位置について断面形状を取得して比較することにより、位置合わせ精度の向上を図ることができる。
この変形例によれば、個々の被手術眼Eに応じて光学系の位置合わせを精度良く行うことができる。
上記の例のように、前後方向及び左右方向の両方向の成分を含む方向に光学系を移動させることにより、一回の移動で両方向の変位を求めることが可能である。なお、前後方向に光学系を移動させて前後方向への変位を求め、これとは別個に、左右方向に光学系を移動させて左右方向への変位を求めるようにしてもよい。
光学系の変位の演算方法の他の変形例を説明する。最初に、第2の実施形態と同様に(ステップ21〜23、ステップ26)、観察光の断面形状を求める。
次に、水平変位演算部69は、この断面形状の重心位置を特定する。この処理は、たとえば、2次元画像の重心位置を求めるための任意の公知技術により実行される。
更に、水平変位演算部69は、この断面形状の各辺について、当該重心位置からの距離を求める。この処理は、各辺について、当該辺に対して直交し、かつ、当該重心位置を通過する直線を求め、当該辺と当該重心位置を両端とする線分を求め、この線分の長さを求めることにより行う。
続いて、水平変位演算部69は、二組の対向する二辺について、重心位置から各組の二辺までの距離を等しくさせるように、光学系の移動方向や移動量を求める。
ここで、観察光の断面形状は、前述のように四つの辺を有している(図9参照)。四つの辺は、二組の対向する二辺に分類される。たとえば、図9においては、上方の辺と下方の辺からなる組と、左方の辺と右方の辺からなる組とに分類される。
水平変位演算部69は、重心位置から各組の二辺までの距離がそれぞれ等しくなるような、光学系の移動方向や移動量を求める。すなわち、観察光の断面形状が矩形(基準断面形状:図11参照)になるような、光学系の移動方向や移動量を求める。
この移動方向や移動量の演算方法としては、たとえば、前後方向及び左右方向の各方向について、重心位置から二辺までの距離の差と、光学系の移動方向や移動量とを関連付ける情報を予め記憶しておき、この情報を参照することで、実際の距離差から移動方向や移動量を求めることができる。また、上記変形例と同様に、複数の位置における上記距離差の変化に基づいて、移動方向や移動量を求めることも可能である。
〔その他の変形例〕
上記の実施形態や変形例では、前置レンズ13や光学系の移動方向及び移動量の双方を求める構成について説明したが、それらの一方のみを求めるように構成してもよい。その求め方は、上記の実施形態や変形例に説明した通りである。
移動方向のみを求める場合、前置レンズ13の移動方向(上方又は下方)を表す情報や、光学系の移動方向(前方又は後方、左方又は右方)を表す情報を呈示することができる。これらの情報は、図示しない表示デバイス(LCD、CRT等)を用いて呈示することもできるし、光学系内に小型のLCD等に表示して接眼レンズ37を通じて呈示することもできる。また、音声情報として呈示してもよい。
また、たとえばフットスイッチ8の操作に対応して当該移動方向への移動を開始させ、オペレータが所望の位置で移動を停止させるようにしてもよい。
移動量のみを求める場合には、その移動量を表す情報を呈示することができる。
この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態の外観構成の一例を表す概略図である。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態の外観構成の一例を表す概略図である。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態の光学系の構成の一例を表す概略図である。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態の光学系の構成の一例を表す概略図である。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態の光学系の構成の一例を表す概略図である。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態の光学系の構成の一例を表す概略説明図である。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態の制御系の構成の一例を表す概略ブロック図である。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態における観察光の輝度分布の一例を表す概略図である。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態における観察光の断面形状の一例を表す概略図である。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態における観察光の基準分布形状の一例を表す概略図である。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態における観察光の基準断面形状の一例を表す概略図である。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態の動作の一例を表すフローチャートである。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態の制御系の構成の一例を表す概略ブロック図である。 この発明に係る手術用顕微鏡装置の実施形態の動作の一例を表すフローチャートである。 手術用顕微鏡装置の外観構成の一例を表す概略図である。 手術用顕微鏡装置の光学系の構成の一例を表す概略図である。
符号の説明
1、80 手術用顕微鏡装置
5 駆動装置
8 フットスイッチ
10 鏡筒部
13 前置レンズ
15 対物レンズ
20 照明光学系
21 照明光源
30 観察光学系
60 制御部
61 観察光解析部
62 輝度分布演算部
63 断面形状演算部
64 輝度分布判断部
65 断面形状判断部
66 記憶部
67 変位演算部
68 垂直変位演算部
69 水平変位演算部
175 駆動部
E 被手術眼

Claims (15)

  1. 対物レンズを介して被手術眼に照明光を投射する照明光学系、前記被手術眼による前記照明光の反射光を前記対物レンズを介して接眼レンズに導く観察光学系、前記対物レンズと前記被手術眼との間に配置される前置レンズと、を含む光学系と、
    前記光学系を移動させる駆動手段と、
    前記観察光学系により導かれる前記反射光を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出される前記反射光の断面パターンが所定の基準パターンになるように、前記被手術眼に対する前記光学系の相対位置を前記駆動手段に変更させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする手術用顕微鏡装置。
  2. 前記照明光学系は、所定形状の断面を有する光を前記照明光として投射し、
    前記制御手段は、前記検出手段による前記反射光の検出結果に基づいて前記反射光の断面パターンを求める解析手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡装置。
  3. 前記解析手段は、前記反射光の断面における輝度分布を前記断面パターンとして求める、
    ことを特徴とする請求項2に記載の手術用顕微鏡装置。
  4. 前記所定の基準パターンは、前記照明光の前記所定形状に対応する輝度の基準分布形状であり、
    前記駆動手段は、前記対物レンズの光軸方向に前記前置レンズを移動させる第1駆動機構を含み、
    前記制御手段は、前記反射光の輝度分布の形状が前記基準分布形状になるように前記第1駆動機構を制御する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の手術用顕微鏡装置。
  5. 前記制御手段は、前記基準分布形状に基づく輝度分布の許容範囲を予め記憶する記憶手段と、前記反射光の輝度分布が前記許容範囲に含まれるか判断する判断手段とを含み、前記許容範囲に含まれると判断されるように前記第1駆動機構を制御する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の手術用顕微鏡装置。
  6. 前記照明光の断面の前記所定形状は矩形であり、
    前記基準分布形状は矩形パルス状である、
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の手術用顕微鏡装置。
  7. 前記駆動手段は、前記対物レンズの光軸方向に前記前置レンズを移動させる第1駆動機構を含み、
    前記制御手段は、前記反射光の輝度分布に基づいて前記前置レンズの移動方向及び/又は移動量を求める演算手段を含み、前記移動方向及び/又は前記移動量に基づいて前記第1駆動機構を制御する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の手術用顕微鏡装置。
  8. 前記制御手段は、前記解析手段により前記反射光の輝度分布が取得された後に、前記第1駆動機構を制御して前記前置レンズを移動させ、
    前記検出手段は、前記前置レンズの移動後に、前記照明光の反射光を検出し、
    前記解析手段は、該反射光の検出結果に基づいて新たな輝度分布を求め、
    前記演算手段は、前記移動前の輝度分布と前記新たな輝度分布とを比較して前記前置レンズの移動方向及び/又は移動量を求める、
    ことを特徴とする請求項7に記載の手術用顕微鏡装置。
  9. 前記解析手段は、前記反射光の断面形状を前記断面パターンとして求める、
    ことを特徴とする請求項2に記載の手術用顕微鏡装置。
  10. 前記所定の基準パターンは、前記照明光の前記所定形状に対応する基準断面形状であり、
    前記駆動手段は、前記対物レンズの光軸に直交する方向に前記光学系を移動させる第2駆動機構を含み、
    前記制御手段は、前記反射光の断面形状が前記基準断面形状になるように前記第2駆動機構を制御する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の手術用顕微鏡装置。
  11. 前記制御手段は、前記基準断面形状に基づく断面形状の許容範囲を予め記憶する記憶手段と、前記反射光の断面形状が前記許容範囲に含まれるか判断する判断手段とを含み、前記許容範囲に含まれると判断されるように前記第2駆動機構を制御する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の手術用顕微鏡装置。
  12. 前記照明光の断面の前記所定形状は矩形であり、
    前記基準断面形状は矩形である、
    ことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の手術用顕微鏡装置。
  13. 前記駆動手段は、前記対物レンズの光軸に直交する方向に前記光学系を移動させる第2駆動機構を含み、
    前記制御手段は、前記反射光の断面形状と前記基準断面形状とに基づいて前記光学系の移動方向及び/又は移動量を求める演算手段を含み、前記移動方向及び/又は前記移動量に基づいて前記第2駆動機構を制御する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の手術用顕微鏡装置。
  14. 前記照明光の断面の前記所定形状は矩形であり、
    前記基準断面形状は矩形であり、
    前記演算手段は、前記反射光の断面形状の重心位置を求め、前記重心位置から当該断面形状の四辺のそれぞれまでの距離を求め、前記反射光の断面形状における二組の対向する二辺について、各組の二辺までの距離が等しくなるような前記光学系の移動方向及び/又は移動量を求める、
    ことを特徴とする請求項13に記載の手術用顕微鏡装置。
  15. 前記制御手段は、前記解析手段により前記反射光の断面形状が取得された後に、前記第2駆動機構を制御して前記光学系を移動させ、
    前記検出手段は、前記光学系の移動後に、前記照明光の反射光を検出し、
    前記解析手段は、該反射光の検出結果に基づいて新たな断面形状を求め、
    前記演算手段は、前記移動前の断面形状と前記新たな断面形状とを比較して前記光学系の移動方向及び/又は移動量を求める、
    ことを特徴とする請求項13に記載の手術用顕微鏡装置。
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