JP2000298110A - 酸化還元電流測定装置 - Google Patents

酸化還元電流測定装置

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JP2000298110A
JP2000298110A JP2000029835A JP2000029835A JP2000298110A JP 2000298110 A JP2000298110 A JP 2000298110A JP 2000029835 A JP2000029835 A JP 2000029835A JP 2000029835 A JP2000029835 A JP 2000029835A JP 2000298110 A JP2000298110 A JP 2000298110A
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working electrode
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oxidation
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Satoyuki Ikegaya
智行 池ケ谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定時の電流のハンチングの発生を防止し、
電流値の安定性を向上させ、測定値の誤差を最小限とす
ることのできる酸化還元電流測定装置を提供する。 【解決手段】 振動の力点である振動用モータ20の取
り付け位置が振動の支点である電極固定用部材22より
も下方に位置し、更に、振動の作用点である作用極13
と対極14の位置が振動の力点である振動用モータより
も下方に位置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作用極と対極とを
有し、少なくとも作用極を振動させることにより酸化還
元電流を検出して試料液(検水)中の測定対象成分の濃
度を検出する、所謂、ポーラログラフ法を利用した酸化
還元電流測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば検水中の遊離残留塩素濃度
を検出するために、所謂、ポーラログラフ法を用いて、
遊離残留塩素などの測定対象成分の酸化還元電流を測定
することが行われている。
【0003】斯かる酸化還元電流測定は、例えばプール
水や水道水(上水)中の遊離残留塩素濃度測定に利用さ
れる。その他、同様の酸化還元電流測定は、検水中の溶
存オゾン濃度測定、溶存二酸化塩素濃度測定、亜塩素酸
(HClO2)濃度測定、溶存酸素濃度測定、溶存水素
濃度測定のために利用することができる。
【0004】このように検水中の測定対象成分をポーラ
ログラフ法にて測定するためには、検水と、作用極及び
対極との間に相対速度を与えることで、作用極表面に活
物質を常に供給することを可能とし、安定な検出電流を
得る。
【0005】そこで、例えば遊離残留塩素の濃度検出の
ために、作用極及び対極を振動させて検水との相対速度
を得るようにした酸化還元電流測定装置が種々提案され
ている。その一例を図5に示す。
【0006】本例の酸化還元電流測定装置1Aは、大径
穴101及び小径穴102を備えた円筒状の電極ボディ
100を有する。細長形状の電極支持体103が電極ボ
ディ100の内側に配置される。つまり、電極支持体1
03は、その上方部分がOリング104を介して電極ボ
ディ100の小径穴102の内側に取り付けられ、電極
ボディ100内へと延在し、電極支持体103の下方部
分は、電極ボディ100の小径穴102から更に下方へ
と電極ボディ100の外方に延在している。
【0007】電極ボディ100の小径穴102から下方
へと延在した電極支持体103の下方部分の先端部に
は、作用極(Pt)105が配置され、その上方部分に
対極(Ag−AgCl)106が設けられている。一
方、電極支持体103の上方部分の上端部は、電極ボデ
ィ100内の大径穴101内に位置しており、振動用モ
ータ107が取り付けられている。
【0008】斯かる構成の酸化還元電流測定装置1A
は、モータ107を駆動することにより、モータ107
の振動がOリング104を支点として電極支持体103
を振動(歳差運動)させることにより、作用極105と
対極106とを同じ振動効率で振動させる。従って、作
用極105が振動し、それにより極面上で流速が発生
し、測定が可能とされる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記酸
化還元電流測定装置1Aの構成では、作用極105及び
対極106の振動が大きく、そのために作用極105で
発生する電流値が大きくなり、電流値のハンチングが発
生し、これにより電流値の安定性が低下し、測定値に誤
差が生じてしまう。又、一定流速の測定時においても、
作用極105と対極106が同じ振動効率で振動してい
るために、電流値のふらつきが生じ測定値の安定性が低
下する。
【0010】本発明者は、上記酸化還元電流測定装置が
有する上述のような問題を解決するべく多くの研究実験
を行った結果、次のことが分かった。
【0011】つまり、 (1)作用極と対極の振動が大きい場合には、作用極表
面における活物質の供給速度と反応生成物の拡散速度が
振動の影響で絶えず変化し、作用極上での活物質の供給
と反応生成物の拡散が不均一となり、発生する電流値に
ハンチングが発生するために、電流値の安定性が低下し
測定値に誤差が生じてしまう。又、 (2)対極では、作用極で行われる還元反応を受けて酸
化反応が行われるが、対極が必要以上に振動することで
意図しない反応が対極上で進行して、電流値が不安定と
なり測定誤差の原因となる。 (3)検水の流速が変化すると作用極上での活物質の供
給速度と反応生成物の拡散速度が変化し、得られる電流
値が変化してしまう。従って、ポーラログラフ法を用い
た測定では、検水の流速の影響を受ける。プール水のよ
うな流速のある検水の測定においては、検水の流速が変
化することで測定値に誤差を生じる。ことを見出した。
【0012】従って、本発明の目的は、一般には、測定
時の電流のハンチングの発生を防止し、電流値の安定性
を向上させ、測定値の誤差を最小限とすることのできる
酸化還元電流測定装置を提供することである。
【0013】本発明の他の目的は、測定時の電流のハン
チングの発生を防止し、電流値の安定性を向上させ、測
定値の誤差を最小限として、測定対象成分として検水中
の遊離残留塩素、溶存オゾン、溶存二酸化塩素、亜塩素
酸、溶存酸素、溶存水素などの濃度を測定することがで
きる酸化還元電流測定装置を提供することである。
【0014】又、本発明の更に他の目的は、測定時の電
流のハンチングの発生を防止し、電流値の安定性を向上
させ、測定値の誤差を最小限としつつ、特に、溶存オゾ
ン、溶存二酸化塩素、溶存酸素、溶存水素の濃度を妨害
物質の影響なく精度良く検出することができる酸化還元
電流測定装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
酸化還元電流測定装置にて達成される。要約すれば、本
発明は、作用極と対極とを有し、少なくとも作用極を振
動させることにより酸化還元電流を検出して検水中の測
定対象成分の濃度を検出する酸化還元電流測定装置にお
いて、振動の力点である振動用モータの取り付け位置が
振動の支点である電極固定用部材よりも下方に位置し、
更に、振動の作用点である作用極と対極の位置が振動の
力点である振動用モータよりも下方に位置していること
を特徴とする酸化還元電流測定装置である。
【0016】本発明の一実施態様によると、前記作用極
と対極は、同じ周期或いは振幅、又は、同じ周期及び振
幅で振動するか、更には、前記作用極と対極は、異なる
周期及び振幅で振動する。
【0017】本発明の他の実施態様によると、前記電極
固定用部材は弾性材で形成される。
【0018】本発明の他の実施態様によると、概略円筒
状とされる本体ホルダーと、本体ホルダーの下方端部に
固着された電極支持体とを有し、前記電極支持体には、
その下方端に前記作用極を設け、前記作用極の上方或い
は下方に対極が配置され、更にその上方に前記振動用モ
ータが取り付けられており、前記本体ホルダーは、前記
振動用モータより更に上方に位置して前記電極固定用部
材により支持される。
【0019】本発明の他の実施態様によると、更に、前
記電極支持体の少なくとも前記作用極及び対極とを検水
から隔離するように少なくとも測定対象成分を透過する
隔膜を備えた隔膜固定手段を設け、前記電極支持体と前
記隔膜と前記隔膜固定手段とによって形成される領域を
電解液で満たして前記作用極及び対極を電気的に導通さ
せる。
【0020】本発明の他の実施態様によると、前記作用
極或いは対極は、弾性体を介して前記電極支持体に取り
付けられる。
【0021】本発明の好ましい実施態様によると、更
に、検水を収容するための容器を備え、少なくとも前記
作用極及び対極の配置位置相当部は、前記容器内の検水
に浸漬される。
【0022】本発明の一実施態様によると、測定対象成
分は、遊離残留塩素、溶存オゾン、溶存二酸化塩素、亜
塩素酸、溶存酸素又は溶存水素である。
【0023】本発明の好ましい実施態様によると、測定
対象成分が遊離残留塩素である場合には前記作用極は金
電極又は白金電極、前記対極は銀電極又は銀−塩化銀電
極であり、測定対象成分が溶存オゾンである場合には前
記作用極は金電極又はガラス状不透過性炭素電極、前記
対極は銀−塩化銀電極であり、測定対象成分が溶存二酸
化塩素である場合には前記作用極は金電極、前記対極は
銀−塩化銀電極であり、測定対象成分が亜塩素酸である
場合には前記作用極はガラス状不透過性炭素電極、前記
対極は銀−塩化銀電極であり、測定対象成分が溶存酸素
である場合には前記作用極は銀電極又は白金電極、前記
対極は鉛電極であり、測定対象成分が溶存水素である場
合には前記作用極は白金電極、前記対極は銀−塩化銀電
極である。
【0024】本発明の他の実施態様によると、測定時に
前記作用極に印加する電圧は、測定対象成分が遊離残留
塩素である場合には+200〜−300mV、測定対象
成分が溶存オゾンである場合には+200〜+500m
V、測定対象成分が溶存二酸化塩素である場合には+2
00〜+400mV、測定対象成分が亜塩素酸である場
合には+600〜+950mV、測定対象成分が溶存酸
素である場合には−200〜+150mV、測定対象成
分が溶存水素である場合には−400〜−700mVで
あり、好ましくは、測定時に前記作用極に印加する電圧
は、測定対象成分が遊離残留塩素である場合には−50
〜−100mV、測定対象成分が溶存オゾンである場合
には+250〜+450mV、測定対象成分が溶存二酸
化塩素である場合には+250〜+350mV、測定対
象成分が亜塩素酸である場合には+750〜+850m
V、測定対象成分が溶存酸素である場合には−100〜
+50mV、測定対象成分が溶存水素である場合には−
500〜−600mVである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る酸化還元電流
測定装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0026】図1に本発明の酸化還元電流測定装置の一
実施例を示す。本実施例にて、酸化還元電流測定装置1
は、全体形状が概略細長棒状とされる電極本体2を有す
る。電極本体2は、円筒状とされる通常樹脂にて作製さ
れる本体ホルダー3と、本体ホルダー3に一体に取り付
けられた電極支持体4とを有する。
【0027】電極支持体4は、例えば樹脂にて作製さ
れ、上方の大径支持部5と、下方の小径測定軸部6とを
有し、中心軸線に沿って細長の中心孔7が形成される。
中心孔7は上方端部は開口しているが、下方端部は閉鎖
されている。電極支持体4は、大径支持部5に形成され
たネジ部8を本体ホルダー3の下方開口端部に形成され
たネジ溝9に螺合することにより、本体ホルダー3に固
着される。電極支持体4の大径支持部5の下端にはO−
リング10が配置され、この本体ホルダー3と電極支持
体4との螺合接続部から本体ホルダー3内へと検水が侵
入するのを防止する。一方、本体ホルダー3の、前記電
極支持体4を取り付けた側とは反対の上方端には、ゴム
ブッシング11を介して電極ケーブル12が取り付けら
れる。
【0028】電極支持体4の測定軸部6の下方端には、
作用極13が設けられ、その上方に対極14が配置され
る。必要に応じて、対極14は、作用極13の下方に配
置することも可能である。
【0029】本実施例では、これら作用極13及び対極
14は、その少なくとも一部は、電極支持体4の測定軸
部6の外表面に露出し、検水Sに接触するように構成さ
れる。
【0030】本実施例で作用極13はロッド形状のもの
を測定軸部6に圧入、接着或いは注型により取り付けて
いるが、対極14は、線状電極部材を測定軸部6の外周
面に螺旋状に巻き付けることにより設けられている。こ
のとき、特に対極14は、弾性体15を介して測定軸部
6に取り付けるのが好ましい。弾性体としては、例えば
厚さ0.1〜2.0mm程度のシリコンチューブを測定
軸部6に装着して設けることができる。勿論、作用極1
3も又、所望に応じて、弾性体を介して測定軸部6に取
り付けることができる。
【0031】上記作用極13及び対極14には、それぞ
れリード線16、17の一端が接続され、リード線1
6、17の他端は、細長中央孔7内を通って、本体ホル
ダー3に取り付けられた電極ケーブル12に接続され
る。電極ケーブル12は、測定装置本体(図示せず)の
電源回路、測定回路などに接続されている。
【0032】作用極13と対極14との間には、電源回
路から所定の電圧が印加され、その時の電流値を電流計
にて測定することにより、検水中の測定対象成分の濃度
が求められる。尚、本実施例によると、細長中央孔7内
には、サーミスタや白金測温体のような温度測定素子1
8が配置され、リード線19が細長中央孔7内を通っ
て、測定装置本体に接続されている電極ケーブル12に
接続される。
【0033】本発明の酸化還元電流測定装置は、これら
に限定されるものではないが、例えば、 (1)プール水、水道水(上水)中などの遊離残留塩素
濃度測定。 (2)水道水(上水)、半導体製造プロセス(ICチッ
プの洗浄など)の洗浄水中などの溶存オゾン濃度測定。 (3)プール水、食料品(カット野菜など)の洗浄水若
しくは漂白剤中などの溶存二酸化塩素(ClO2)濃度
測定。 (4)プール水中などの亜塩素酸(HClO2)濃度測
定。 (5)水道水(上水)、河川水中などの溶存酸素濃度測
定。 (6)ボイラー水中などの溶存水素濃度測定。 などのために利用することができる。作用極13及び対
極14の材料、及び対極14を基準として作用極13に
印加する電圧は、上記各目的のために適宜選択すること
ができる。
【0034】例えば遊離残留塩素濃度の測定を行う場
合、好ましくは、作用極13は金(Au)又は白金(P
t)電極とされ、対極14は銀(Ag)又は銀−塩化銀
(Ag−AgCl)電極とされる。同様に、溶存オゾン
濃度の測定を行う場合には、好ましくは、作用極13は
金(Au)又はガラス状不透過性炭素電極(例えば、東
海カーボン株式会社製:商品名グラッシーカーボン)、
対極14は銀−塩化銀(Ag−AgCl)電極とされ、
溶存二酸化塩素濃度の測定を行う場合には、好ましく
は、作用極13は金(Au)電極、対極14は銀−塩化
銀(Ag−AgCl)電極とされ、亜塩素酸濃度の測定
を行う場合には、好ましくは、作用極13はガラス状不
透過性炭素電極、対極14は銀−塩化銀(Ag−AgC
l)電極とさ、溶存酸素濃度の測定を行う場合には、好
ましくは、作用極13は銀(Ag)又は白金(Pt)電
極、対極14は鉛電極とされ、溶存水素濃度の測定を行
う場合には、好ましくは、作用極13は白金(Pt)電
極、対極は銀−塩化銀(Ag−AgCl)電極とされ
る。
【0035】又、例えば遊離残留塩素濃度の測定を行う
場合、作用極13と対極14との間には、例えば+20
0〜−300mV、好ましくは−50〜−100mV
が、対極14を基準として作用極13に印加される。同
様に、溶存オゾン濃度の測定を行う場合には、例えば+
200〜+500mV、好ましくは+250〜+450
mV、溶存二酸化塩素濃度の測定を行う場合には、例え
ば+200〜+400mV、好ましくは、+250〜+
350mV、亜塩素酸濃度の測定を行う場合には、例え
ば+600〜+950mV、好ましくは+750〜+8
50mV、溶存酸素濃度の測定を行う場合には、例えば
−200〜+150mV、好ましくは−100〜+50
mV、溶存水素濃度の測定を行う場合には、例えば−4
00〜−700mV、好ましくは−500〜−600m
Vが、対極14を基準として作用極13に印加される。
【0036】上述の各測定対象成分に対する作用極13
及び対極14の材料、測定時に対極14を基準として作
用極13に印加する電圧の実施例を表1に示す。
【0037】
【表1】 又、電極支持体4の大径部支持部5の上端に、振動用モ
ータ20が取り付けられる。本実施例では、モータ20
の振動量は0.5〜2Gとした。
【0038】本発明によると、本体ホルダー3は、振動
用モータ20の取り付け位置より、例えば10〜40m
m程度上方位置に取り付けフランジ21を一体的に備え
ており、このフランジ21を介して電極固定用部材22
に載置される。電極固定用部材22は、適当な厚さ、例
えば1〜10mmとされ且つ中心に貫通穴23が形成さ
れた円盤状の弾性材にて作製される。弾性材としては、
任意のものを使用し得るが、例えば、発泡シリコンやシ
リコンシートなどが好適に使用される。電極本体ホルダ
ー3は、電極固定用部材22の貫通穴23に嵌合して挿
入される。
【0039】本実施例では、電極固定用部材22は、検
水Sを収容し得る容器30の開口端部31に着脱自在に
取り付けられる容器蓋40に一体に取り付けられてい
る。つまり、電極固定用部材22の支持体としての容器
蓋40は、容器30の開口部31に、例示するようにね
じ込み式にて螺合するか、或いは、単に、開口部31に
挿入することにより嵌合する開口部41を備えた概略円
筒形状とされ、上壁部42に、電極本体ホルダー3が貫
通するための中心穴43が形成される。又、上壁部42
より上方へと突出して、環状の溝部44が形成され、こ
の溝部44内に電極固定用部材22の外周部22aが押
入される。
【0040】本発明は、電極固定部材22の形状を図1
及び図2に示す形状に限定するものではない。例えば、
図3に示すように、容器蓋40の上壁部42より上方へ
と突出した溝部44の高さを適宜高くし、この溝部44
に押入される電極固定用部材22の外周部22aから貫
通穴23の中心方向へ所定幅分の高さを、溝部44の高
さに適合するように高くして電極固定用部材22の突起
縁部22cを形成する。そして、この突起縁部22cの
内周部22bが取り付けフランジ21の外周部に当接す
るようにし、取り付けフランジ21を突起縁部22cに
て形成された凹部に嵌入する構成とする。こうすること
で、電極固定用部材22による本体ホルダー3の保持力
を強くすることができる。
【0041】このように、上述の電極固定用部材22の
材料、並びに外周部22aの厚さや高さなどの寸法や形
状を適宜選択することにより、本体ホルダー3の保持力
を調節することができ、電極本体2の必要以上の振動を
抑えたり、又電極が適度に振動するように調節すること
ができる。
【0042】本実施例では、上述のように、容器30内
に検水Sを汲み取り、電極本体2を容器蓋40に電極固
定用部材22を介して取り付ける構成とすることによ
り、周囲から検水Sと電極本体2とを遮断することが可
能となり、検水Sの流速の影響を受けずに安定した測定
が可能となる。勿論、所望に応じて、図2に示すよう
に、容器30を除去した状態で電極本体2を検水中に浸
漬して検水測定をすることも可能である。
【0043】本発明の特徴とするところは、電極固定用
部材22が電極本体2の振動の支点とされ、電極本体2
の力点である振動用モータ20は、上述のように、振動
の支点より10〜40mm下方に設定され、更に、電極
本体2の作用点である作用極13と対極14が、振動用
モータ20より更に20〜60mm下方に配置されてい
ることである。
【0044】斯かる構成とすることによって、本発明の
酸化還元電流測定装置1は、電極本体2の作用点である
作用極13と対極14の振動が制限され、これによっ
て、作用極13と対極14を必要以上に振動することが
なく、結果として検水中の測定対象成分の濃度を測定す
る際に発生する電流値が必要以上に大きくなるのを抑え
ることができる。従って、本発明の酸化還元電流測定装
置1では、電流値のハンチングが発生することがなくな
り測定精度を上げることができる。
【0045】更に、本発明によれば、弾性材にて作製さ
れた電極固定用部材22を振動の支点に配置することに
より、対極14の振動を制限することができ、検水中の
測定対象成分の濃度を測定する際に発生する電流値のふ
らつき現象を除去することができる。
【0046】つまり、上述のように本発明の構成によれ
ば、電極本体2の力点、振動の支点、作用点の位置を調
整することにより、又、電極固定用部材22の材料或い
は寸法形状を適宜変更することにより、更には、例えば
作用極13或いは対極14を弾性体15で支持すること
などにより、作用極13と対極14は、同じ周期或いは
振幅、又は、同じ周期及び振幅で振動するように構成す
ることができ、又、作用極13と対極14とを異なる周
期及び振幅で振動させることも可能であり、上述の作用
効果を達成し得る。
【0047】これに対して、図5に示す酸化還元電流測
定装置1Aの構成では、上述したように、作用極105
と対極106を同じ電極支持体103上に固定した場合
に、作用極105と対極106の振動効率が同じとな
り、濃度測定の際に発生する電流値のふらつき現象が確
認された。
【0048】実施例2 図4に本発明の他の実施例に係る酸化還元電流測定装置
1′を示す。本実施例の酸化還元電流測定装置は基本的
に実施例1の装置と同様とされ、詳しくは後述するよう
に、電極本体が更に隔膜を備えていることが異なる。従
って、同一機能及び構成を有する部材には同一符号を付
し、詳しい説明は省略する。
【0049】ポーラログラフ法を用いた酸化還元電流測
定において、実施例1の構成、即ち、作用極13及び対
極14の少なくとも一部が測定軸部6の外表面に露出し
て検水Sに接する構成では、検水中に金属イオンなどの
妨害物質が存在する場合、検出電流が影響を受けて測定
値に誤差が生じることがある。
【0050】このような問題は、例えば上述のプール水
や水道水(上水)中の遊離残留塩素濃度測定の場合には
ほとんど発生しないが、例えば、上述の半導体製造プロ
セス(ICチップの洗浄など)の洗浄水中の溶存オゾン
濃度測定、食料品(カット野菜など)の洗浄水若しくは
漂白剤中の二酸化塩素濃度測定、河川水中の溶存酸素濃
度測定、ボイラー水中の溶存水素濃度測定などを行う場
合には、検出電流に対する妨害物質の影響が無視できな
い程度となる可能性がある。
【0051】そこで本実施例では、実施例1と同様の原
理を適用した酸化還元電流測定装置に更に作用極13及
び対極14への妨害物質の到達を阻止する隔膜を設ける
構成とする。
【0052】更に説明すると、図4に示す本実施例の酸
化還元電流測定装置1′は、実施例1と概略同様の電極
本体2を備えているが、実施例1の装置とは、隔膜を備
えた隔膜固定手段としての隔膜固定用袋ナット50が設
けられることが異なる。
【0053】本実施例によると、電極支持体4の大径支
持部5は、実施例1のものより電極本体2の軸線方向に
長くされ、その上方端側は、実施例1と同様にして本体
ホルダー3に螺合され固着される。即ち、電極支持体4
は、大径支持部5に形成されたネジ部8を本体ホルダー
3の下方開口端部に形成されたネジ溝9に螺合すること
により、本体ホルダー3に固着される。大径支持部5の
上端側に形成されたネジ部8の下端にはO−リング10
が配置される。
【0054】そして、大径支持部5の下方端側周面には
更にネジ部53が形成されており、このネジ部53に
は、通常樹脂にて作製される概略円筒状の隔膜固定用袋
ナット50の、上方開口端部に形成されたネジ溝54が
螺合され、電極支持体4と隔膜固定用ナット50とが固
着される。大径支持部5の下方端側に形成されたネジ部
53の上端にはO−リング52が配置され、後述する電
解液Eが本体ホルダー3内へと侵入することを防止す
る。
【0055】本実施例では、作用極13は、電極支持体
4の測定軸部6の下方端頂部に配置され、測定軸部6に
圧入、接着或いは注型によって取り付けられる。又対極
14は、実施例1と同様にして、測定軸部6の外周面に
螺旋状に巻き付けるて設けられる。実施例1にて説明し
たように、特に対極14は、弾性体15を介して測定軸
部6に取り付けることが好ましい。
【0056】又、隔膜固定用袋ナット50の下方端側開
口部55には隔膜51が張設され、この隔膜13は作用
極13の表面に当接される。そして、隔膜固定用ナット
50は、その内径が小径測定軸部6の外径より大きな概
略円筒形状とされており、隔膜固定用袋ナット50、隔
膜51、電極支持体4にて形成される領域には電解液E
が満たされ、作用極13と対極14とは、電圧が印加さ
れた際に電気的に導通する。
【0057】隔膜51及び電解液Eは、特に限定される
ものではなく、当業者には周知であるように、特別の目
的のために所望のものから適宜選択すればよい。例え
ば、隔膜51としては少なくとも測定対象成分を透過す
る、例えばテフロン製膜などを好適に用いることができ
る。又、電解液Eとしては、例えば、クエン酸三ナトリ
ウム二水和物水溶液、酢酸ナトリウム水溶液、酢酸水溶
液、塩化カリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液を適宜
好適に用いることができる。
【0058】本実施例によると、酸化還元電流測定装置
1′の電極本体2は、実施例1と同様にして、容器30
の開口端部31に着脱自在に取り付けられる容器蓋40
に取り付けられる。尚、図3に示す実施例において、電
極固定用部材22は、突起縁部22cを設けた構成とし
ている。
【0059】本発明に従い、本実施例の酸化還元電流測
定装置1′においても電極固定用部材22が電極本体2
の振動の支点とされ、電極本体2の力点である振動用モ
ータ20は、この振動の支点(電極固定用部材22)よ
り下方に設定され、更に、電極本体2の作用点である作
用極13と対極14が振動用モータ20より更に下方に
配置される。本実施例では、振動用モータ20は電極固
定用部材22より10〜40mm、作用極13と対極1
4は振動用モータ20より20〜60mm下方に配置さ
れる。
【0060】斯かる構成とすることによって、本実施例
の酸化還元電流測定装置1′は、実施例1と同様、電極
本体2の作用点である作用極13と対極14の振動が制
限され、これによって、作用極13と対極14を必要以
上に振動することがなく、結果として濃度測定の際に発
生する電流値が必要以上に大きくなるのを抑えることが
できる。従って、本実施例の酸化還元電流測定装置1′
によっても、電流値のハンチングが発生することがなく
なり測定精度を上げることができる。
【0061】更に、弾性材にて作成された電極固定用部
材22を振動の支点に配置することにより、対極14の
振動を制限することができ、測定の際に発生する電流値
のふらつき現象を除去することができる。
【0062】このように、本実施例構成においても、電
極本体2の力点、振動の支点、作用点の位置を調整する
ことにより、又、電極固定部材22の材料或いは寸法形
状を適宜変更することにより、更には、例えば作用極1
3或いは対極14を弾性体15で支持することなどによ
り、作用極13と対極14は、同じ周期或いは振幅、又
は、同じ周期及び振幅で振動するように構成することが
でき、又、作用極13と対極14とを異なる周期及び振
幅で振動させることも可能であり、上述の作用効果を達
成し得る。
【0063】更に、本実施例の酸化還元電流測定装置
1′では、検水中に金属イオンなど、ポーラログラフ法
の妨害物質が存在するような場合にも、隔膜固定手段を
介して設けられた隔膜51によって作用極13及び対極
14にこれら妨害物質が到達することを防止することが
できる。従って、特に、ポーラログラフ法の妨害物質を
含んでいる可能性のある検水中の溶存オゾン、溶存二酸
化塩素、亜塩素酸、溶存酸素、溶存水素などの濃度を測
定する場合にはより好都合である。勿論、本実施例の酸
化還元電流測定装置1′はプール水や水道水(上水)な
ど、通常妨害物質がさほど存在しない検水中の遊離残留
塩素濃度測定、亜塩素酸濃度測定などにも好適に用いる
ことができる。
【0064】次に、本発明の酸化還元電流測定装置の作
用効果を、次に説明する実験例に則して説明する。以下
に示す実験例では、実施例1にて説明した装置1(図
1)を用いて行った。
【0065】実験例1 図6(A)、(B)は、振動用モータ20の位置の違い
における測定結果を示す。
【0066】実験例1では、作用極13を金(Au)電
極、対極14を銀(Ag)電極とし、測定時に対極14
を基準として作用極13に対し−100mVの電圧を印
加した。作用極13の位置は、振動の支点、即ち、電極
固定用部材22位置から60mm下方に設定し、対極1
4の位置は、振動の支点に対し50mm下方に設定し
た。検水Sは、遊離残留塩素3.0mg/L、液温2
5.0℃の溶液とした。
【0067】上記構成にて、力点である振動用モータ2
0の位置を振動の支点よりも10mm上方に設定した場
合には、図6(A)に示すように、遊離残留塩素測定時
の電流値が大きくなり、結果として電流値のハンチング
が確認された。
【0068】振動用モータ20の位置を、本発明の構成
に従って、振動の支点よりも30mm下方に設定した場
合には、図6(B)に示すように、遊離残留塩素測定時
の電流値がハンチングを起こすほど大きくはならず、結
果として電流値の安定性の低下を防ぐことができた。
【0069】尚、本発明者の更なる検討によると、溶存
オゾン、溶存二酸化塩素、亜塩素酸、溶存酸素、溶存水
素の濃度測定においても、それぞれ実施例1にて記載し
た極構成及び印加電圧条件の下に、各測定対象成分に対
して検出電流値の範囲は異なるが、検出電流値の傾向は
振動用モータ20の位置によって図6(A)、(B)に
示すものと同様となることが分かった。
【0070】実験例2 図7(A)、(B)は、対極14固定時の弾性体(シリ
コンチューブ)15の有無による測定結果を示す。
【0071】実験例2では、作用極13を金(Au)電
極、対極14を銀(Ag)電極とし、測定時に対極14
を基準として作用極13に対し−100mVの電圧を印
加した。振動用モータ20の位置は、振動の支点に対
し、30mm下方に設定した。作用極13の位置は、振
動の支点に対して60mm下方に設定し、対極14の位
置は、振動の支点に対し50mm下方に設定した。
【0072】測定に際しては、対極14の下に弾性体
(シリコンチューブ)15を装着していない場合と、装
着した場合とで測定を行い、電流値の安定性を確認し
た。検水Sは、水道水(遊離残留塩素0.45mg/
L、水温25.0℃)とした。
【0073】上記構成にて、対極14の下に弾性体15
がない場合には、図7(A)に示すように、電流値が不
安定であった。一方、対極14の下に弾性体15がある
場合には、図7(B)に示すように、電流値が安定し、
結果として電流値の安定性の低下を防ぐことができた。
【0074】尚、実験例1同様、本発明者の更なる検討
によると、溶存オゾン、溶存二酸化塩素、亜塩素酸、溶
存酸素、溶存水素の濃度測定においても、それぞれ実施
例1にて記載した極構成及び印加電圧条件の下に、各測
定対象成分に対して検出電流値の範囲は異なるが、検出
電流値の傾向は弾性体(シリコンチューブ)の有無によ
って図7(A)、(B)に示すものと同様となることが
分かった。
【0075】実験例3 図8(A)、(B)は、容器30を用いて測定した場合
と、プールでの浸漬測定を行った場合とを比較し、プー
ル水測定での流速の影響による測定結果を示す。
【0076】実験例3では、作用極13を金(Au)電
極、対極14を銀(Ag)電極とし、測定時に対極14
を基準として作用極13に対し−100mVの電圧を印
加した。振動用モータ20の位置は、振動の支点に対
し、30mm下方に設定した。作用極13の位置は、振
動の支点に対して60mm下方に設定し、対極14の位
置は、振動の支点に対し50mm下方に設定した。対極
14の下に弾性体(シリコンチューブ)15を装着し
た。
【0077】測定に際しては、電極本体2をプールに直
接浸漬した場合と、容器30にプール水を汲み取った場
合とで測定を行い、電流値の安定性を確認した。検水S
は、プール水(遊離残留塩素0.85mg/L、水温2
7.4℃)であった。
【0078】上記構成にて、プールに浸漬した場合に
は、プール水の自然な流速の影響を受け、図8(A)に
示すように、電流値が不安定となった。一方、容器Sに
水を汲み取った場合には、図8(B)に示すように、電
流値が安定し、結果として電流値の安定性の低下を防ぐ
ことができた。
【0079】実験例4 図5に示す構成の酸化還元電流測定装置1A(比較例装
置)及び本発明に従って構成される実施例1の酸化還元
電流測定装置1を使用してプールでの浸漬測定を行った
結果を示す。ただし、比較例装置1Aは、プール水の自
然な流速中にて測定したが、本発明の1は、プール水を
専用の容器30に汲み取って測定した。検水Sは、プー
ル水(遊離残留塩素0.85mg/L、水温27.4
℃)であった。
【0080】図9(A)に示すように、比較例装置1A
では、プールでの浸漬測定において、プール水の流速の
変動の影響を受け、表示値が不安定となることが確認で
きた。一方、本発明の装置1では、図9(B)に示すよ
うに、サンプル水が、外部から遮蔽されていることによ
り、流速の影響を受けずに安定した測定が可能であるこ
とが確認できた。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の酸化還元
電流測定装置は、作用極と対極とを有し、少なくとも作
用極を振動させることにより酸化還元電流を検出して検
水中の測定対象成分の濃度を検出する酸化還元電流測定
装置において、振動の力点である振動用モータの取り付
け位置が振動の支点である電極固定用部材よりも下方に
位置し、更に、振動の作用点である作用極と対極の位置
が振動の力点である振動用モータよりも下方に位置して
いる構成とされるので、測定時の電流のハンチングの発
生を防止し、電流値の安定性を向上させ、測定値の誤差
を最小限とすることができる。
【0082】本発明によれば、例えば、検水中の遊離残
留塩素、溶存オゾン、溶存二酸化塩素、亜塩素酸、溶存
酸素、溶存水素などの濃度を好適に検出することがで
き、更に、本発明に従って隔膜を併用することにより、
上記作用効果に加えて、検水中にポーラログラ法の妨害
物質を含むような場合にも測定対象成分の濃度をより好
適に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る酸化還元電流測定装置の一実施例
の概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明に係る酸化還元電流測定装置の他の実施
例の概略構成を示す断面図である。
【図3】本発明に係る酸化還元電流測定装置の他の実施
例の概略構成を示す断面図である。
【図4】本発明に係る酸化還元電流測定装置の他の実施
例の概略構成を示す断面図である。
【図5】従来の酸化還元電流測定装置の概略構成を示す
断面図である。
【図6】振動用モータの位置の違いにおける測定結果を
示すグラフである。
【図7】対極固定時の弾性体の有無での測定結果を示す
グラフである。
【図8】容器での測定結果とプールでの測定結果を示す
グラフである。
【図9】本発明の酸化還元電流測定装置と従来の酸化還
元電流測定装置との測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 酸化還元電流測定装置 2 電極本体 3 本体ホルダー 4 電極支持体 5 支持部 6 測定軸部 13 作用極 14 対極 15 弾性体 21 フランジ 20 振動用モータ 22 電極固定用部材 50 隔膜固定用袋ナット(隔膜固定
手段) 51 隔膜 E 電解液 S 検水

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作用極と対極とを有し、少なくとも作用
    極を振動させることにより酸化還元電流を検出して検水
    中の測定対象成分の濃度を検出する酸化還元電流測定装
    置において、 振動の力点である振動用モータの取り付け位置が振動の
    支点である電極固定用部材よりも下方に位置し、更に、
    振動の作用点である作用極と対極の位置が振動の力点で
    ある振動用モータよりも下方に位置していることを特徴
    とする酸化還元電流測定装置。
  2. 【請求項2】 前記作用極と対極は、同じ周期或いは振
    幅、又は、同じ周期及び振幅で振動することを特徴とす
    る請求項1の酸化還元電流測定装置。
  3. 【請求項3】 前記作用極と対極は、異なる周期及び振
    幅で振動することを特徴とする請求項1の酸化還元電流
    測定装置。
  4. 【請求項4】 前記電極固定用部材は弾性材で形成され
    ることを特徴とする請求項1、2又は3の酸化還元電流
    測定装置。
  5. 【請求項5】 概略円筒状とされる本体ホルダーと、本
    体ホルダーの下方端部に固着された電極支持体とを有
    し、前記電極支持体には、その下方端に前記作用極を設
    け、前記作用極の上方或いは下方に対極が配置され、更
    にその上方に前記振動用モータが取り付けられており、
    前記本体ホルダーは、前記振動用モータより更に上方に
    位置して前記電極固定用部材により支持されることを特
    徴とする請求項4の酸化還元電流測定装置。
  6. 【請求項6】 更に、前記電極支持体の少なくとも前記
    作用極及び対極とを検水から隔離するように少なくとも
    測定対象成分を透過する隔膜を備えた隔膜固定手段を設
    け、前記電極支持体と前記隔膜と前記隔膜固定手段とに
    よって形成される領域を電解液で満たして前記作用極及
    び対極を電気的に導通させることを特徴とする請求項5
    の酸化還元電流測定装置。
  7. 【請求項7】 前記作用極或いは対極は、弾性体を介し
    て前記電極支持体に取り付けられることを特徴とする請
    求項5又は6の酸化還元電流測定装置。
  8. 【請求項8】 更に、検水を収容するための容器を備
    え、少なくとも前記作用極及び対極の配置位置相当部
    は、前記容器内の検水に浸漬されることを特徴とする請
    求項1〜7のいずれかの項に記載の酸化還元電流測定装
    置。
  9. 【請求項9】 測定対象成分は、遊離残留塩素、溶存オ
    ゾン、溶存二酸化塩素、亜塩素酸、溶存酸素又は溶存水
    素であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項
    に記載の酸化還元電流測定装置。
  10. 【請求項10】 測定対象成分が遊離残留塩素である場
    合には前記作用極は金電極又は白金電極、前記対極は銀
    電極又は銀−塩化銀電極であり、測定対象成分が溶存オ
    ゾンである場合には前記作用極は金電極又はガラス状不
    透過性炭素電極、前記対極は銀−塩化銀電極であり、測
    定対象成分が溶存二酸化塩素である場合には前記作用極
    は金電極、前記対極は銀−塩化銀電極であり、測定対象
    成分が亜塩素酸である場合には前記作用極はガラス状不
    透過性炭素電極、前記対極は銀−塩化銀電極であり、測
    定対象成分が溶存酸素である場合には前記作用極は銀電
    極又は白金電極、前記対極は鉛電極であり、測定対象成
    分が溶存水素である場合には前記作用極は白金電極、前
    記対極は銀−塩化銀電極であることを特徴とする請求項
    9の酸化還元電流測定装置。
  11. 【請求項11】 測定時に前記作用極に印加する電圧
    は、測定対象成分が遊離残留塩素である場合には+20
    0〜−300mV、測定対象成分が溶存オゾンである場
    合には+200〜+500mV、測定対象成分が溶存二
    酸化塩素である場合には+200〜+400mV、測定
    対象成分が亜塩素酸である場合には+600〜+950
    mV、測定対象成分が溶存酸素である場合には−200
    〜+150mV、測定対象成分が溶存水素である場合に
    は−400〜−700mVである請求項9又は10の酸
    化還元電流測定装置。
  12. 【請求項12】 測定時に前記作用極に印加する電圧
    は、測定対象成分が遊離残留塩素である場合には−50
    〜−100mV、測定対象成分が溶存オゾンである場合
    には+250〜+450mV、測定対象成分が溶存二酸
    化塩素である場合には+250〜+350mV、測定対
    象成分が亜塩素酸である場合には+750〜+850m
    V、測定対象成分が溶存酸素である場合には−100〜
    +50mV、測定対象成分が溶存水素である場合には−
    500〜−600mVである請求項11の酸化還元電流
    測定装置。
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