JP2000295857A - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JP2000295857A
JP2000295857A JP11102088A JP10208899A JP2000295857A JP 2000295857 A JP2000295857 A JP 2000295857A JP 11102088 A JP11102088 A JP 11102088A JP 10208899 A JP10208899 A JP 10208899A JP 2000295857 A JP2000295857 A JP 2000295857A
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filter
phase
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inverter
inverter device
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JP11102088A
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Toshihiro Nomura
年弘 野村
Isamu Muraoka
勇 村岡
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インバータ装置の主回路のスイッチング動作に
伴って、該インバータ装置の負荷への線路に発生するノ
イズを小型,低価格のLCフィルタで抑制する。 【解決手段】単相インバータ主回路2を構成するMOS
FETQ1 〜Q4 に制御回路6より、MOSFETQ1
(又はQ2 )をオフさせた後、LCフィルタ3の共振周
波数から導出される周期TS の1/2時間を経過したと
きに、MOSFETQ4 (又はQ3 )をオフさせること
により、従来LCフィルタ3の出力側に発生した減衰振
動波形の電圧を抑制し、ほぼ方形波状の電圧にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インバータ主回
路の交流出力側に発生するノイズをフィルタにより抑制
したインバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のインバータ装置において、該イ
ンバータ装置を構成する自己消弧形素子とダイオードと
の逆並列回路複数組をブリッジ接続してなるインバータ
主回路が、負荷に供給する交流電力を制御するために、
前記自己消弧形素子それぞれは制御回路からの指令に基
づいてオン又はオフ動作をする。このオン又はオフ動作
に伴って、前記インバータ主回路の交流出力部から負荷
への線路にスイッチングノイズが発生し、このスイッチ
ングノイズが、例えば、前記負荷としての電気機器や前
記インバータ装置の周辺に設置された電子機器などに障
害を与える恐れがあることが知られている。従って、こ
のスイッチングノイズを抑制するために、前記インバー
タ主回路の出力部導体から負荷への経路にノイズフィル
タとしてのLCフィルタを挿設している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のノイズフィルタ
としてのLCフイルタの共振周波数は、前記インバータ
主回路が出力する交流電圧の基本波成分の周波数に対し
てより高く、且つ十分低い値に設定しているために、該
LCフイルタが大型,高価格になり、その結果、インバ
ータ装置全体の小型化,低価格化を阻害する要因となっ
ていた。
【0004】しかしながら、前記LCフイルタを小型,
低価格にするために、該LCフイルタの共振周波数を単
に従来の設定値より高くしたときの問題点を、図6,図
7それぞれに示したインバータ装置の回路構成図を参照
しつつ、以下に説明する。
【0005】図6(イ)は、この種のインバータ装置と
しての誘導加熱用の高周波インバータ装置の従来例を示
す回路構成図であり、1は直流電源、2は自己消弧形素
子として内部に寄生ダイオードを有するMOSFET
(Q1 〜Q4 )を単相ブリッジ接続した単相インバータ
主回路、3はLCフィルタ、4は制御回路、5はこの高
周波インバータ装置で誘導加熱される負荷を示す。
【0006】図6(ロ)は、図6(イ)に示した制御回
路4によりMOSFETQ1 〜Q4それぞれをオン又は
オフさせて単相インバータ主回路2からLCフィルタ3
を介して負荷5に所望の周波数,電圧の交流電力を供給
する際に、LCフイルタ3を小型,低価格にするため
に、LCフイルタ3の共振周波数を単に従来の設定値よ
り高くしたときの動作波形図である。
【0007】周知の如くMOSFETQ1 〜Q4 それぞ
れに対して、従来は、MOSFETQ1 ,Q4 (又はQ
2 ,Q3 )を同時にオン又はオフさせているが、MOS
FETQ1 ,Q4 (又はQ2 ,Q3 )がターンオフして
から、MOSFETQ2 ,Q 3 (又はQ1 ,Q4 )をタ
ーンオンを開始するまでには、若干の時間差(いわゆる
デッドタイム)を設けている。さらに、MOSFETQ
1 〜Q4 それぞれをオフさせるタイミングは、負荷5に
流れる電流iO の零点位相(図示の時刻t1 ,t2 ,t
3 ,・・)に対して図示のγだけ進ませている。
【0008】上述の如くMOSFETQ1 〜Q4 それぞ
れをオン又はオフさせると、単相インバータ主回路2の
内部の交流出力端子U−V間には図示の細実線のような
方形波状の出力電圧が発生するが、この方形波状の出力
電圧に基づいて、LCフイルタ3の出力側の端子U’−
V’間には図示の太実線のような減衰振動波形の出力電
圧となる。このときの振動周期TS はLCフイルタ3の
インダクタンスの値をLS 、コンデンサの値をCS とす
ると、TS =2π(LS ・CS 1/2 で表される。ま
た、LCフイルタ3のコンデンサに流れる電流iCSも図
示の如く振動周期TS の減衰振動波形となる。その結
果、この減衰振動波形の出力電圧が新たなノイズになる
という問題が発生する。
【0009】また上述の減衰振動波形の出力電圧は、例
えばLCフィルタ3の内部に抵抗を付加し、そのダンピ
ング効果により該振動を抑制し、方形波状の出力電圧に
することが可能であるが、その際に前記抵抗による電力
損失と発熱とが問題になる。
【0010】図7は、この種のインバータ装置としての
電動機駆動用の三相インバータ装置1従来例を示す回路
構成図であり、11は直流電源、12は自己消弧形素子
としてのIGBT(Q11〜Q16)とダイオードとの逆並
列回路6組を三相ブリッジ接続したインバータ主回路、
13はLCフィルタ、14は制御回路、15はこの三相
インバータ装置で駆動される電動機を示す。
【0011】図7に示した制御回路14により、例えば
IGBTQ11,Q12それぞれは、周知の如く交互にオン
・オフさせるが、このとき、IGBTQ11(又はQ12
がターンオフしてから、IGBTQ12(又はQ11)をタ
ーンオンを開始するまでには、若干の時間差(いわゆる
デッドタイム)を設けている。
【0012】上述の如くIGBTQ11,Q12 それぞれ
を交互にオン・オフさせると、インバータ主回路12の
内部の交流出力端子には方形波状の相電圧が発生する
が、この方形波状の相電圧に基づいて、LCフイルタ1
3の出力側の相電圧は、前述の図6の従来例回路と同様
に減衰振動波形となる。このときの振動周期TS はLC
フイルタ13の各相のインダクタンスの値をLS 、各相
のコンデンサの値をCSとすると、TS =2π(LS
S 1/2 で表される。その結果、この減衰振動波形の
相電圧が新たなノイズになるという問題が発生する。
【0013】また上述の減衰振動波形の相電圧は、例え
ばLCフィルタ13の内部に抵抗を付加し、そのダンピ
ング効果により該振動を抑制し、方形波状の相電圧にす
ることが可能であるが、その際に前記抵抗による電力損
失と発熱とが問題になる。
【0014】この発明の目的は、インバータ装置の出力
側に発生するスイッチングノイズを抑制するLCフィル
タを小型,低価格にしつつ、上記問題点を解決するイン
バータ装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】この第1の発明は、自己
消弧形素子とダイオードとの逆並列回路4組を単相ブリ
ッジ接続してなる単相インバータ主回路と、該単相イン
バータ主回路の出力部導体から負荷への経路に挿設され
たLCフイルタと、前記自己消弧形素子それぞれをオン
又はオフさせて前記負荷に供給する単相交流電力を制御
する制御回路とを備えたインバータ装置において、前記
LCフイルタと、前記出力部導体それぞれの寄生インダ
クタンスと、該導体間の浮遊容量とから導出される共振
周波数を、前記単相交流電力の基本波周波数より十分高
い値とし、前記制御回路により前記単相交流電力を制御
するために、前記単相インバータ主回路の一方のアーム
の上側又は下側自己消弧形素子をオンからオフさせるタ
イミングと、該単相インバータ主回路の他方のアームの
下側又は上側自己消弧形素子をオンからオフさせるタイ
ミングとの間に所定の時間差を設けたことを特徴とす
る。
【0016】第2の発明は前記第1の発明において、前
記時間差は、前記共振周波数の1周期のほぼ1/2に基
づく値としたことを特徴とする。
【0017】また第3の発明は、自己消弧形素子とダイ
オードとの逆並列回路複数組をブリッジ接続してなるイ
ンバータ主回路と、該インバータ主回路の出力部導体か
ら負荷への経路に挿設されたLCフイルタと、前記自己
消弧形素子それぞれをオン又はオフさせて負荷に供給す
る交流電力を制御する制御回路とを備えたインバータ装
置において、前記LCフイルタと、前記出力部導体それ
ぞれの寄生インダクタンスと、該導体間の浮遊容量とか
ら導出される共振周波数を、前記交流電力の基本波周波
数より十分高い値とし、前記制御回路により前記交流電
力を制御するために、前記インバータ主回路のそれぞれ
のアームの上側又は下側自己消弧形素子をオン又はオフ
させる直前に、所定の周期で所望の回数のオンオフ動作
若しくはオフオン動作を行わせることを特徴とする。
【0018】第4の発明は前記第3の発明において、前
記周期は、前記共振周波数の1周期のほぼ1/2n(n
=1、2、3、・・)に基づく値とし、この周期で前記
n回のオンオフ動作若しくはオフオン動作を行わせるこ
とを特徴とする。
【0019】さらに第5の発明は前記第1〜第4のいず
れかの発明において、前記LCフィルタのそれぞれの構
成要素を、前記出力部導体それぞれの寄生インダクタン
ス又は該導体間の浮遊容量のうち、いずれか一方若しく
は双方から形成したことを特徴とする。
【0020】この発明によれば、インバータ装置の出力
側に発生するスイッチングノイズを抑制するLCフィル
タを、従来の制御回路に簡単な制御機能を付加すること
により、後述の如く小型,低価格にできる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、この発明のインバータ装
置の第1の実施例を示す回路構成図とその動作波形図で
あり、図6(イ)に示した従来例回路と同一機能を有す
るものには同一符号を付している。
【0022】すなわち、図1(イ)はこの発明のインバ
ータ装置としての誘導加熱用の高周波インバータ装置の
回路構成図であり、1は直流電源、2は自己消弧形素子
として内部に寄生ダイオードを有するMOSFET(Q
1 〜Q4 )を単相ブリッジ接続した単相インバータ主回
路、3はLCフィルタ、5はこの高周波インバータ装置
で誘導加熱される負荷、6は制御回路を示す。
【0023】また図1(ロ)は図1(イ)に示した制御
回路6によりMOSFETQ1 〜Q 4 それぞれをオン又
はオフさせて単相インバータ主回路2からLCフィルタ
3を介して負荷5に所望の周波数,電圧の交流電力を供
給する際に、LCフイルタ3を小型,低価格にするため
に、LCフイルタ3の共振周波数を、負荷5に供給する
単相交流電力の基本波周波数より十分高い値としたとき
の動作波形図である。
【0024】図1(ロ)において、MOSFETQ1
2 それぞれをオフさせるタイミングは、負荷5に流れ
る電流iO の零点位相(図示の時刻t1 ,t2 ,t3
・・)に対して図示のγだけ進ませている。一方、MO
SFETQ3 をオフさせるタイミングは、MOSFET
2 をオフさせ、さらに時間〔TS /2〕((TS
2)<γ)を経過した後オフせさるようにし、同様に、
MOSFETQ4 をオフさせるタイミングは、MOSF
ETQ1 をオフさせ、さらに時間〔TS /2〕を経過し
た後オフせさるようにしている。
【0025】このときの時間〔TS /2〕は、LCフイ
ルタ3のインダクタンスの値をLS、コンデンサの値を
S としたときのLCフィルタ3の共振周波数に基づく
周期TS =2π(LS ・CS 1/2 に基づく値である。
【0026】上述の如くMOSFETQ1 〜Q4 それぞ
れをオン又はオフさせると、単相インバータ主回路2の
内部の交流出力端子U−V間には、図示の細実線のよう
に零電位の区間を〔TS /2〕時間有する階段波状の出
力電圧が発生する。
【0027】この階段波状の前記端子U−V間の出力電
圧に基づいて、LCフイルタ3の出力側の端子U’−
V’間には、図示の太実線のように電位変化時の波形が
正弦波の一部である方形波状の出力電圧となる。同様
に、LCフイルタ3のコンデンサの電流iCSも図示の如
く正弦波状になる。
【0028】すなわち、MOSFETQ1 (又はQ2
をオフさせ、さらに時間〔TS /2〕を経過した後、M
OSFETQ4 (又はQ3 )をオフさせることにより、
上述の如く前記端子U−V間に零電位の区間を〔TS
2〕時間を有し、この零電位の区間により、図6(ロ)
に示した従来例回路の動作波形図の如き前記端子U’−
V’間に発生した周期TS の振動を抑制することができ
る。
【0029】図2はこの発明のインバータ装置の第2,
3の実施例を示す回路構成図であり、図7に示した従来
例回路と同一機能を有するものには同一符号を付してい
る。
【0030】すなわち図2は、この発明のインバータ装
置としての電動機駆動用の三相インバータ装置の回路構
成図であり、11は直流電源、12は自己消弧形素子と
してのIGBT(Q11〜Q16)とダイオードとの逆並列
回路6組を三相ブリッジ接続したインバータ主回路、1
3はLCフィルタ、15はこの三相インバータ装置で駆
動される電動機、16,17は制御装置である。
【0031】図3は、図2に示したこの発明の第2の実
施例としての制御回路16によりMOSFETQ11〜Q
16それぞれをオン又はオフさせてインバータ主回路12
からLCフィルタ13を介して電動機15に所望の周波
数,電圧の三相交流電力を供給する際に、LCフイルタ
13を小型,低価格にするために、LCフイルタ13の
共振周波数を、電動機5に供給する三相交流電力の基本
波周波数より十分高い値としたときの動作波形図であ
る。
【0032】図3に示した動作波形図において、制御回
路16により例えばIGBTQ11,Q12それぞれをPW
M制御により交互にオン・オフさせると、インバータ主
回路13の内部の相電圧は、図3(イ)の太実線に示す
如く方形波状に変化し、破線の如く前記相電圧の基本波
成分が変化する。
【0033】図3(ロ)は、前記相電圧の変化の時間を
拡大した動作波形図を示す。この図においては、LCフ
イルタ13の各相のインダクタンスの値をLS とし、各
相のコンデンサの値をCS としたLCフィルタ13の共
振周波数の周期TS〔2π(LS ・CS 1/2 〕に基づ
き、図3(イ)で示した如くIGBTQ11,Q12をPW
M制御によりオン又はオフさせる際に、制御回路16に
より前記周期TS のほぼ1/2(前記n=1)に基づく
値で、1回(前記n=1)オンオフ動作若しくはオフオ
ン動作をほぼ等間隔で行わせたときの動作波形図であ
る。
【0034】すなわち図3(ロ)において、時刻t1
らIGBTQ11をオフ→オン→オフさせ、同じタイミン
グでIGBTQ12をオン→オフ→オンさせることにより
インバータ主回路13の内部の相電圧は図示の細実線の
波形になり、また、時刻t2からIGBTQ11をオン→
オフ→オンさせ、同じタイミングでIGBTQ12をオフ
→オン→オフさせることにより前記相電圧は図示の細実
線の波形となる。
【0035】この細実線の波形のインバータ主回路13
の内部の相電圧に基づいて、LCフイルタ13の出力側
の相電圧は、インバータ主回路13でのオンオフ動作、
またはオフオン動作により、図示の太実線のように電位
変化時の波形が正弦波の一部である方形波状の電圧とな
り、LCフイルタ13の出力側の相電圧における図7に
示した従来例回路で発生した周期TS の振動を抑制する
ことができる。なおこのとき、LCフイルタ13のコン
デンサの電流iCSは、図3(ハ)に示す如き正弦波の一
部から形成される波形になる。
【0036】図4は、図2に示したこの発明の第3の実
施例としての制御回路17によりMOSFETQ11〜Q
16それぞれをオン又はオフさせてインバータ主回路12
からLCフィルタ13を介して電動機15に所望の周波
数,電圧の三相交流電力を供給する際に、LCフイルタ
13を小型,低価格にするために、LCフイルタ13の
共振周波数を、電動機5に供給する三相交流電力の周波
数より十分高い値としたときの動作波形図である。
【0037】図4に示した動作波形図において、制御回
路17により例えばIGBTQ11,Q12それぞれをPW
M制御により交互にオン・オフさせると、インバータ主
回路13の内部の相電圧は、図4(イ)の太実線に示す
如く方形波状に変化し、破線の如く前記相電圧の基本波
成分が変化する。
【0038】図4(ロ)は、前記相電圧の変化の時間を
拡大した動作波形図を示す。この図においては、LCフ
イルタ13の各相のインダクタンスの値をLS とし、各
相のコンデンサの値をCS としたLCフィルタ13の共
振周波数の周期TS〔2π(LS ・CS 1/2 〕に基づ
き、図4(イ)で示した如くIGBTQ11,Q12をPW
M制御によりオン又はオフさせる際に、制御回路17に
より前記周期TS のほぼ1/4(前記n=2)に基づく
値で、2回(前記n=2)オンオフ動作若しくはオフオ
ン動作をほぼ等間隔で行わせたときの動作波形図であ
る。
【0039】すなわち図4(ロ)において、時刻t1
らIGBTQ11をオフ→オン→オフ→オン→オフさせ、
同じタイミングでIGBTQ12をオン→オフ→オン→オ
フ→オンさせることによりインバータ主回路13の内部
の相電圧は図示の細実線の波形になり、また、時刻t2
からIGBTQ11をオン→オフ→オン→オフ→オンさ
せ、同じタイミングでIGBTQ12をオフ→オン→オフ
→オン→オフさせることにより前記相電圧は図示の細実
線の波形となる。
【0040】この細実線の波形のインバータ主回路13
の内部の相電圧に基づいて、LCフイルタ13の出力側
の相電圧は、インバータ主回路13でのオンオフ動作、
またはオフオン動作により、図示の太実線のような電圧
変化時には正弦波の一部から形成される電圧となり、L
Cフイルタ13の出力側の相電圧における図7に示した
従来例回路で発生した周期TS の振動を抑制することが
できる。なおこのとき、LCフイルタ13のコンデンサ
の電流iCSは、図4(ハ)に示す如き正弦波の一部から
形成される波形になる。
【0041】また、図2に示した実施例回路は三相イン
バータ装置の回路構成であるが、インバータ主回路をハ
ーフブリッジ構成にした単相インバータ装置において
も、上述の如きタイミングで該インバータ主回路を構成
する自己消弧形素子をオンオフさせることでLCフィル
タを小型,低価格にすることができる。
【0042】図5は、この発明のインバータ装置の第4
の実施例を示す回路構成図であり、図1に示した実施例
回路と同一機能を有するものには同一符号を付してい
る。すなわち、図5はこの発明のインバータ装置として
の誘導加熱用の高周波インバータ装置の回路構成図であ
り、直流電源1,単相インバータ主回路2,制御回路6
aからなるインバータ1の参照符号21、インバータ2
の参照符号22、・・・、インバータkの参照符号23
にそれぞれリアクトル24〜26を介して出力母線27
の導体27a,27bに接続されている。この出力母線
27は導体27a,27bとの間には絶縁フィルム27
cが挟装されて、いわゆるラミネートブスバーを形成
し、さらに導体27a,27bにはコンデンサ28と、
この高周波インバータ装置で誘導加熱される負荷5とが
接続されている。なお、制御回路6aは先述の制御回路
6の機能の他に、インバータ1、2、・・・k間の出力
電圧の位相を同期させる機能を有している。
【0043】すなわち制御回路6aでは、リアクトル2
4〜26それぞれのインダクタンスと、導体27a,2
7bそれぞれの寄生インダクタンスと、導体27a,2
7b間の浮遊容量と、コンデンサ28の容量とに基づく
共振周波数の周期の1/2の値により各単相インバータ
主回路2のMOSFETQ1 〜Q4 を先述の第1の実施
例の如くオンオフ制御している。
【0044】さらに図5の回路構成において、リアクト
ル24〜26は導体27a,27bそれぞれの寄生イン
ダクタンスのみで構成してもよく、同様にコンデンサ2
8は導体27a,27b間の浮遊容量のみで構成しても
よい。
【0045】例えば、図5に示した回路構成で形成され
る500kHz,250kWの高周波インバータ装置に
おいて、導体27の寄生インダクタンスは約10nH、
浮遊容量は約5nFであった。従って、リアクトル24
〜26は省略し、コンデンサ28の容量を20nF程度
とすることにより、前記〔TS /2〕を50nS程度と
することができ、その結果、負荷5への給電線路のdV
/dtを従来の30kV/μSから10kV/μSとな
り、このdV/dtによる前記給電線路及び負荷5のコ
イル,共振コンデンサなどの寄生振動も抑制できた。
【0046】このとき、コンデンサ28に流れる電流も
50A以下となり、その結果、従来のLCフィルタ+抵
抗では2kWの損失が発生したのに対して、この発明の
高周波インバータ装置では、その損失が僅か10Wであ
った。
【0047】
【発明の効果】この発明によれば、インバータ装置の出
力側に発生するスイッチングノイズを抑制するLCフィ
ルタを小型,低価格,低損失にできる。さらにインバー
タ装置の出力電圧の立ち上がり波形,立ち下がり波形を
円滑な正弦波の一部とすることができ、その結果、負荷
への給電線路のdV/dtを従来装置に対して数分の1
程度に低減することが可能となる。
【0048】また、インバータ装置から負荷への経路の
導体の寄生インダクタンスと浮遊容量とでLCフィルタ
を形成することも可能で、その結果、該インバータ装置
をより小型,低価格にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す回路構成図とそ
の動作波形図
【図2】この発明の第2,第3の実施例を示す回路構成
【図3】この発明の第2の実施例として図2の動作を説
明する波形図
【図4】この発明の第3の実施例として図2の動作を説
明する波形図
【図5】この発明の第4の実施例を示す回路構成図
【図6】従来例を示す回路構成図とその動作波形図
【図7】図6とは別の従来例を示す回路構成図
【符号の説明】
1…直流電源、2…単相インバータ主回路、3…LCフ
ィルタ、4,6,6a…制御回路、5…負荷、11…直
流電源、12…インバータ主回路、13…LCフィル
タ、14,16,17…制御回路、15…電動機、21
〜23…インバータ1〜k、24〜26…リアクトル、
27…出力母線、27a,27b…導体、27c…絶縁
フィルム、28…コンデンサ、Q1 〜Q4 …MOSFE
T、Q11〜Q16…IGBT。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自己消弧形素子とダイオードとの逆並列回
    路4組を単相ブリッジ接続してなる単相インバータ主回
    路と、該単相インバータ主回路の出力部導体から負荷へ
    の経路に挿設されたLCフイルタと、前記自己消弧形素
    子それぞれをオン又はオフさせて前記負荷に供給する単
    相交流電力を制御する制御回路とを備えたインバータ装
    置において、 前記LCフイルタと、前記出力部導体それぞれの寄生イ
    ンダクタンスと、該導体間の浮遊容量とから導出される
    共振周波数を、前記単相交流電力の基本波周波数より十
    分高い値とし、 前記制御回路により前記単相交流電力を制御するため
    に、前記単相インバータ主回路の一方のアームの上側又
    は下側自己消弧形素子をオンからオフさせるタイミング
    と、該単相インバータ主回路の他方のアームの下側又は
    上側自己消弧形素子をオンからオフさせるタイミングと
    の間に所定の時間差を設けたことを特徴とするインバー
    タ装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のインバータ装置におい
    て、 前記時間差は、前記共振周波数の1周期のほぼ1/2に
    基づく値としたことを特徴とするインバータ装置。
  3. 【請求項3】自己消弧形素子とダイオードとの逆並列回
    路複数組をブリッジ接続してなるインバータ主回路と、
    該インバータ主回路の出力部導体から負荷への経路に挿
    設されたLCフイルタと、前記自己消弧形素子それぞれ
    をオン又はオフさせて負荷に供給する交流電力を制御す
    る制御回路とを備えたインバータ装置において、 前記LCフイルタと、前記出力部導体それぞれの寄生イ
    ンダクタンスと、該導体間の浮遊容量とから導出される
    共振周波数を、前記交流電力の基本波周波数より十分高
    い値とし、 前記制御回路により前記交流電力を制御するために、前
    記インバータ主回路のそれぞれのアームの上側又は下側
    自己消弧形素子をオン又はオフさせる直前に、所定の周
    期で所望の回数のオンオフ動作若しくはオフオン動作を
    行わせることを特徴とするインバータ装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のインバータ装置におい
    て、 前記周期は、前記共振周波数の1周期のほぼ1/2n
    (n=1、2、3、・・)に基づく値とし、この周期で
    前記n回のオンオフ動作若しくはオフオン動作を行わせ
    ることを特徴とするインバータ装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載のインバ
    ータ装置において、 前記LCフィルタのそれぞれの構成要素を、前記出力部
    導体それぞれの寄生インダクタンス又は該導体間の浮遊
    容量のうち、いずれか一方若しくは双方から形成したこ
    とを特徴とするインバータ装置。
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