JP2000292236A - 感熱式流量センサおよびその製造方法 - Google Patents

感熱式流量センサおよびその製造方法

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JP2000292236A JP11104938A JP10493899A JP2000292236A JP 2000292236 A JP2000292236 A JP 2000292236A JP 11104938 A JP11104938 A JP 11104938A JP 10493899 A JP10493899 A JP 10493899A JP 2000292236 A JP2000292236 A JP 2000292236A
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智也 山川
Akira Yamashita
彰 山下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度が高く、信頼性の高い感熱式流量センサ
およびその製造方法を得る。 【解決手段】 感熱抵抗膜よりなる発熱抵抗体4および
温度補償抵抗体15とが互いに離間して平板状基板1の
一面1a上に形成され、該発熱抵抗体4の形成領域の該
平板状基板を部分的に除去してダイヤフラム14a、1
4bが形成されてなる流量検出素子21を備え、該発熱
抵抗体の計測流体への熱伝達現象に基づいて計測流体の
流量あるいは流速を計測する感熱式流量センサにおい
て、発熱抵抗体4および温度補償抵抗体15の形成領域
を外れた部位の平板状基板1を部分的に除去してキャビ
ティ30c、30dを形成することによりダイヤフラム
20a、20bを構築している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば内燃機関
の吸入空気量を計測する流量センサおよびそれに用いら
れる流量検出素子の製造方法に関し、特に発熱体を備
え、該発熱体あるいは発熱体によって加熱された部分か
ら流体への熱伝達現象に基づいて該流体の流速ないしは
流量を計測する感熱式流量センサおよびそれに用いられ
る流量検出素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16および図17はそれぞれ例えば特
公平5−7659号公報に開示されている従来の流量検
出素子を示す側断面図および平面図である。図16およ
び図17において、窒化シリコンからなる絶縁性の支持
膜2がシリコン半導体よりなる平板状基板1の一面上に
形成され、感熱抵抗材であるパーマロイからなる発熱抵
抗体4が支持膜2上に形成されている。そして、感熱抵
抗材であるパーマロイからなる測温抵抗体5、6が発熱
抵抗体4を挟んで相対するように支持膜2上に形成され
ている。さらに、窒化シリコンからなる絶縁性の保護膜
3が発熱抵抗体4および測温抵抗体5、6を覆うように
支持膜2上に形成されている。また、発熱抵抗体4およ
び両測温抵抗体5、6の着膜部近傍において、支持膜2
および保護膜3の一部を除去して開口部8が形成され、
窒化シリコンに損傷を与えないエッチング液を用いて該
開口部8から平板状基板1の一部を除去することにより
空気スペース9が形成されている。これにより、ブリッ
ジ13が形成されている。両測温抵抗体5、6は、計測
流体の流れ方向10で発熱抵抗体4を挟んで平面的に並
んでいる。また、感熱抵抗材であるパーマロイからなる
比較抵抗体7が発熱抵抗体4から離れて、計測流体の流
れ方向10の上流側に、設けられている。
【0003】このような従来の流量検出素子では、発熱
抵抗体4に通電する加熱電流が、図示していない制御回
路によって、例えば比較抵抗体7で検出された平板状基
板1の温度より200℃だけ高い一定の温度になるよう
に制御されている。
【0004】発熱抵抗体4で発生した熱は、支持膜2や
保護膜3あるいは感熱抵抗膜を介して測温抵抗体5、6
に伝達される。測温抵抗体5と測温抵抗体6とは、図1
7に示すように、発熱抵抗体4に対して互いに対称な位
置に配置されているので、空気の流れがない場合は、測
温抵抗体5と測温抵抗体6の抵抗値に差は生じない。し
かしながら、空気の流れがある場合は、上流側の測温抵
抗体は空気によって冷却され、他方下流側の測温抵抗体
は、発熱抵抗体4から空気に伝達された熱の影響により
上流側の測温抵抗体ほど冷却されない。例えば、矢印1
0で示す方向の空気の流れが生じた場合は、上流側の測
温抵抗体5は下流側の測温抵抗体6よりも低温となり、
両者の抵抗値の差は、空気の流速ないしは流量が大きい
ときほど拡大される。したがって、測温抵抗体5と測温
抵抗体6の抵抗値の差を検出することにより、空気の流
速ないしは流量を測定することができる。また、空気の
流れ方向が矢印10と逆になった場合は、上流側の測温
抵抗体6の方が下流側の測温抵抗体5より低温になるの
で、空気の方向を検出することも可能である。
【0005】図16および図17に示す従来の流量検出
素子はブリッジタイプの感熱式流量検出素子であるが、
このほかダイヤフラムタイプの感熱式流量検出素子も従
来より広く用いられている。図18および図19はそれ
ぞれ従来のダイヤフラムタイプの感熱式流量検出素子を
示す断面図および平面図である。図18および図19に
おいて、符号1〜10の各構成要素は、それぞれ、図1
6および図17に示すブリッジタイプの流量検出素子の
同一番号を付した構成要素と実質的に同じものである。
この従来の流量検出素子では、平板状基板1の他面(支
持膜2が形成されている表面と反対側の表面)から該平
板状基板1の一部をエッチング等により除去することに
より凹部12が形成されている。したがって、支持膜2
と保護膜3とは、発熱抵抗体4および両測温抵抗体5、
6を挟んでダイヤフラム14を構築することになる。こ
のような構成によれば、図16および図17に示すブリ
ッジタイプの流量検出素子に比べて、高い強度を得るこ
とができる。従って、自動車用エンジンの吸入空気流量
センサのように、厳しい環境下での使用に適している。
なお、空気の流速ないしは流量の検出原理は、前述のブ
リッジタイプの流量検出素子の場合と同様である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のダイヤフラム構造を持つ流量センサにおいては、
ダイヤフラム14が全周で平板状基板1と接触している
ため、発熱抵抗体4で生じる熱のうち、ダイヤフラム1
4を通して平板状基板1へ伝導する熱が多くなり、流量
検出上の感度の低下や、応答性の低下がおきるといった
問題点があった。そこで、ダイヤフラム14を極力大き
くしたり、薄くすれば、ある程度の感度と応答性の低下
を防止することになるが、その反面、ダイヤフラム14
の強度が非常に小さくなるという問題があった。さら
に、平板状基板1へ伝導した熱が多くなると、該熱が比
較抵抗体7へも伝導し、比較抵抗体7が昇温して正確な
計測流体温度の検出ができず、流量検出精度に悪影響を
与える場合があった。
【0007】この発明は上述のような課題を解決するた
めになされたもので、発熱抵抗体および温度補償抵抗体
の形成部以外の部位にダイヤフラムを構築するように平
板状基板の少なくとも一部を除去してキャビティを形成
し、平板状基板の熱抵抗を大きくし、かつ、熱容量を小
さくして、検出感度と応答性が良く、信頼性が高く、さ
らに温度補償抵抗体の計測流体温度検出精度が高い感熱
式流量センサを得ることを目的とするとともに、該流量
センサを簡単な製造工程で製造することができる感熱式
流量センサの製造方法を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る感熱式流
量センサは、感熱抵抗膜よりなる発熱抵抗体および温度
補償抵抗体とが互いに離間して平板状基板の一面上に形
成され、該発熱抵抗体の形成領域の該平板状基板を該平
板状基板の他面側から部分的に除去して低熱容量部が形
成されてなる流量検出素子を備え、該発熱抵抗体の計測
流体への熱伝達現象に基づいて計測流体の流量あるいは
流速を計測する感熱式流量センサにおいて、上記発熱抵
抗体および温度補償抵抗体の形成領域を外れた部位の上
記平板状基板を該平板状基板の他面側から部分的に除去
してキャビティを形成することによりダイヤフラムを構
築したものである。
【0009】また、上記ダイヤフラムは、上記発熱抵抗
体の形成領域と上記温度補償抵抗体の形成領域との間に
設けられているものである。
【0010】また、穴が上記ダイヤフラムを貫通するよ
うに設けられているものである。
【0011】また、上記温度補償抵抗体が上記平板状基
板の端部に配置されているものである。
【0012】また、上記キャビティは、上記平版状基板
の一面に対して直交する断面形状が矩形である。
【0013】また、上記キャビティは上記平板状基板の
他面側から該平板状基板の一面まで達しないように形成
されているものである。
【0014】また、複数個の上記キャビティが上記平板
状基板に並設され、各キャビティは、上記平板状基板の
一面に対して平行な断面形状が六角形に形成されている
ものである。
【0015】この発明に係る感熱式流量センサの製造方
法は、感熱抵抗膜よりなる発熱抵抗体および温度補償抵
抗体とが互いに離間して平板状基板の一面上に形成さ
れ、該発熱抵抗体の形成領域の該平板状基板を該平板状
基板の他面側から部分的に除去して低熱容量部が形成さ
れてなる流量検出素子を備え、該発熱抵抗体の計測流体
への熱伝達現象に基づいて計測流体の流量あるいは流速
を計測する感熱式流量センサの製造方法であって、上記
発熱抵抗体および温度補償抵抗体の形成領域を外れた部
位の上記平板状基板を該平板状基板の他面側から部分的
に除去してキャビティを形成することによりダイヤフラ
ムを構築するステップにおいて、上記平板状基板に11
0方位のシリコン基板を用い、上記キャビティを異方性
ウェットエッチングにより形成するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による流
量検出素子を示す平面図、図2は図1のII−II矢視
断面図である。図1および図2において、平板状基板1
は、例えば厚さ約0.4mmの100方位を持つシリコ
ン基板からなる。そして、例えば厚さ1μmの窒化シリ
コン等からなる絶縁性の支持膜2が平板状基板1の一面
1a上にスパッタ、蒸着、CVD等の方法で形成されて
いる。
【0017】さらに、白金等の感熱抵抗膜からなる発熱
抵抗体4が支持膜2上に形成されている。この発熱抵抗
体4は、白金等の感熱抵抗材を支持膜2上にスパッタ又
は蒸着等の方法で例えば0.2μmの厚さに着膜し、写
真製版、ウエットエッチング又はドライエッチング等の
方法により該感熱抵抗膜をパターニングすることによ
り、電流路を構成するよう形成されている。ここでは、
この発熱抵抗体部の大きさは、例えば1mm×0.3m
mである。
【0018】さらに、白金等の感熱抵抗膜からなる温度
補償抵抗体15が支持膜2上に発熱抵抗体4から離れて
形成されている。この温度補償抵抗体15は、白金等の
感熱抵抗材を支持膜2上にスパッタ又は蒸着等の方法で
例えば0.2μmの厚さに着膜し、写真製版、ウエット
エッチング又はドライエッチング等の方法により該感熱
抵抗膜をパターニングすることにより、電流路を構成す
るよう形成されている。ここでは、この温度補償抵抗体
部の大きさは、例えば1mm×0.3mmである。な
お、発熱抵抗体4と温度補償抵抗体15とが、同じ材料
で、同じ膜厚で形成されるものであれば、同一工程で作
製することができる。
【0019】発熱抵抗体4および温度補償抵抗体15の
上には、例えば厚さ1μmの窒化シリコン等からなる絶
縁性の保護膜3がスパッタ、蒸着又はCVD等の方法で
形成されている。発熱抵抗体4および温度補償抵抗体1
5は、リードパターン16a〜16dを介して、流量検
出素子21の外部との電気的接続を行なうための電極1
7a〜17dに接続されている。これらのリードパター
ン16a〜16dは、発熱抵抗体4および温度補償抵抗
体15のパターニング時に同時に形成される。また、電
極17a〜17d上の保護膜3は、電極17a〜17d
にボンディングワイヤ等を接続するために除去されてい
る。ただし、図1(図6、図7、図8、図9、図11、
図13も同様)では、支持膜2上のパターンを明確にす
るため、保護膜3全体を取り除いて示している。
【0020】また、キャビティ30a、30b、30
c、30dが平板状基板1の他面1b(一面1aと反対
側の面)側に互いに分離されて設けられて、ダイヤフラ
ム14a、14b、20a、20bが構築されている。
低熱容量部としてのダイヤフラム14aには発熱抵抗体
4が配置され、低熱容量部としてのダイヤフラム14b
には温度補償抵抗体15が配置されている。そして、ダ
イヤフラム20a、20bは、発熱抵抗体4および温度
補償抵抗体15の形成領域以外の部位に設けられてい
る。これらのダイヤフラム14a、14b、20a、2
0bは、裏面保護膜18が平板状基板1の他面1b上に
形成され、ついでエッチングホール19a、19b、1
9c、19dが例えば写真製版等の方法で裏面保護膜1
8を除去して形成され、その後キャビティ30a、30
b、30c、30dが例えばアルカリエッチング等によ
りエッチングホール19a、19b、19c、19dか
ら露出する平板状基板1を他面1b側から支持膜2に至
るように台形状に除去することにより形成されて、構築
されている。ここで、ダイヤフラム14a、14bの大
きさは、例えば1.5mm×0.9mmで、ダイヤフラ
ム20a、20bの大きさは、例えば5mm×0.2m
mである。なお、エッチングホール19bは図2に示さ
れていないが、ダイヤフラム14bを形成するためのも
のである。
【0021】ついで、このように構成された流量検出素
子21を用いた流量センサについて説明する。図3はこ
の発明の実施の形態1に係る流量センサを示す正面図、
図4は図3の流量センサの横断面図である。図3および
図4において、この流量センサは、計測流体の通路を構
成する円筒状の主通路管23と、この主通路管23内に
同軸に配置された円筒状の検出管24とから構成されて
いる。そして、図1および図2に示される流量検出素子
21が、その一面1aを計測流体の流れ方向10とほぼ
平行にして検出管24内に固定されている。
【0022】主通路管23の外周部には、ケース25が
設けられている。ケース25内には、流量検出素子21
を制御するための制御回路を含む回路基板27が収容さ
れている。また、ケース27の外部には、制御回路を電
源に接続したり、出力信号を外部に取り出したりするた
めのコネクタ26が設けられている。なお、図3および
図4に示される流量センサの構成は以下に述べる他の実
施の形態においても同様である。
【0023】このような流量センサに流量検出素子21
を組み込むことにより、計測流体の流量を安定して検出
することができる。
【0024】この流量センサにおいては、発熱抵抗体4
は、図5に示される制御回路によって所定の平均温度と
なるような抵抗値に制御されている。この制御回路は、
温度補償抵抗体15および発熱抵抗体4を含むブリッジ
回路となっている。図中、抵抗R1、R2、R3、R
4、R5は固定抵抗、OP1、OP2は演算増幅器、T
R1、TR2はトランジスタ、BATTは電源である。
また、温度補償抵抗体15と発熱抵抗体4を除く制御回
路は、回路基板27上に構成されている。この制御回路
は、図5中のa点とb点の電位を略等しくするように働
き、発熱体4の加熱電流IHを制御する。計測流体の流
速が早くなると、発熱体4から計測流体への熱伝達が多
くなるため発熱体4の平均温度を所定の値に保つ時の加
熱電流IHは増加する。この加熱電流を抵抗R3の両端
で電圧Voutとして検出すると、流速あるいは所定の
通路断面積を有する通路内を流れる流量が検出できる。
発熱抵抗体4の抵抗値をRH、発熱抵抗体4の平均温度
をTH、計測流体温度をTA、所定の通路断面積を有す
る通路内を流れる流量Qとすると、式(1)が成り立
つ。 IH2×RH=(a+b×Qn)×(TH−Ta) ・・・(1) なお、a、b、nは流量検出素子の形態によって決まる
定数である。"a"は流量に依存しない熱量に相当する係
数であり、その大部分は発熱体4から平板状基板1へ伝
わる熱伝導損失である。一方、"b"は強制対流熱伝達に
相当する係数である。"n"は発熱体4の近傍の流れの様
相によって決まる値であり、その値は0.5程度とな
る。式(1)より明らかなように、係数"a"に相当する
熱量は流量検出に寄与しない。従って、他のダイヤフラ
ム20a、20bを設けることで平板状基板1の容積を
低減することは、平板状基板1の熱抵抗を大きくするこ
とになり、結果的に発熱体4から平板状基板1へ伝わる
熱伝導損失を小さくすることができ、流量センサの感度
を向上することができる。また、平板状基板1の熱容量
を小さくできるので、平板状基板1を流れる熱の変化す
る時間は早くなり、流量センサに電源を供給して起動し
てから、流量センサが正確な流量信号を出力するまでの
時間も短くなる。
【0025】実施の形態2.図6はこの発明の実施の形
態2に係る流量センサに用いられる流量検出素子を示す
平面図である。この実施の形態2では、図6に示される
ように、発熱抵抗体4と温度補償抵抗体15の間の領域
において、平板状基板1を他面1b側から支持膜2に至
るように台形状に除去してキャビティ30eを形成する
ことによりダイヤフラム20cが構築されている。な
お、他の構成は、上記実施の形態1と同様である。
【0026】このような流量検出素子21Aでは、ダイ
ヤフラム20a、20bに加えてダイヤフラム20cが
さらに設けられているので、平板状基板1の容積がさら
に低減され、平板状基板1の熱抵抗を大きくすることが
できる。そこで、結果的に、発熱体4から平板状基板1
へ伝わる熱伝導損失をさらに小さくすることができ、流
量センサの感度を向上することができる。また、平板状
基板1の熱容量をさらに小さくできるので、平板状基板
1を流れる熱の変化する時間は早くなり、流量センサに
電源を供給して起動してから、流量センサが正確な流量
信号を出力するまでの時間も短くなる。
【0027】さらに、発熱抵抗体4と平板状基板1との
間の熱絶縁が不十分で、熱伝導により平板状基板1が昇
温した場合でも、ダイヤフラム20cにより発熱抵抗体
4と温度補償抵抗体15の間の熱伝導経路が狭くなるの
で、温度補償抵抗体15が配置される箇所の昇温が低減
され、正確な流体温度計測ができるようになり、流量検
出精度を向上させることができる。
【0028】実施の形態3.図7はこの発明の実施の形
態3に係る流量センサに用いられる流量検出素子を示す
平面図である。この実施の形態3では、図7に示される
ように、発熱抵抗体4と温度補償抵抗体15との間の領
域にダイヤフラム20cが設けられ、さらにダイヤフラ
ム20cに穴22が形成されている。なお、他の構成
は、上記実施の形態1と同様である。
【0029】このような流量検出素子21Bでは、ダイ
ヤフラム20a、20bに加えてダイヤフラム20cが
さらに設けられているので、平板状基板1の容積がさら
に低減され、平板状基板1の熱抵抗を大きくすることが
できる。そこで、結果的に、発熱体4から平板状基板1
へ伝わる熱伝導損失をさらに小さくすることができ、流
量センサの感度を向上することができる。また、平板状
基板1の熱容量をさらに小さくできるので、平板状基板
1を流れる熱の変化する時間は早くなり、流量センサに
電源を供給して起動してから、流量センサが正確な流量
信号を出力するまでの時間も短くなる。
【0030】さらに、発熱抵抗体4と平板状基板1との
間の熱絶縁が不十分で、熱伝導により平板状基板1が昇
温しても、穴22により発熱抵抗体4と温度補償抵抗体
15の間の熱伝導経路が遮断されるので、温度補償抵抗
体15が配置される箇所の昇温が低減され、正確な流体
温度計測ができるようになり、流量検出精度を向上させ
ることができる。
【0031】実施の形態4.図8はこの発明の実施の形
態4に係る流量センサに用いられる流量検出素子を示す
平面図である。この実施の形態4では、図8に示される
ように、温度補償抵抗体15が電極17a〜17dとは
反対側の平板状基板1の端部に設けられている。また、
発熱抵抗体4と温度補償抵抗体15との間の領域にダイ
ヤフラム20cが設けられている。さらに、温度補償抵
抗体15の下部のキャビティ30bは設けられていな
い。なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様であ
る。
【0032】このような流量検出素子21Cでは、ダイ
ヤフラム20a、20bに加えてダイヤフラム20cが
さらに設けられているので、平板状基板1の容積がさら
に低減され、平板状基板1の熱抵抗を大きくすることが
できる。そこで、結果的に、発熱体4から平板状基板1
へ伝わる熱伝導損失をさらに小さくすることができ、流
量センサの感度を向上することができる。また、平板状
基板1の熱容量をさらに小さくできるので、平板状基板
1を流れる熱の変化する時間は早くなり、流量センサに
電源を供給して起動してから、流量センサが正確な流量
信号を出力するまでの時間も短くなる。
【0033】さらに、発熱抵抗体4と平板状基板1との
間の熱絶縁が不十分で、熱伝導により平板状基板1が昇
温した場合でも、ダイヤフラム20cにより発熱抵抗体
4と温度補償抵抗体15の間の熱伝導経路が狭くなるの
で、温度補償抵抗体15が配置される箇所の昇温が低減
され、正確な流体温度計測ができるようになり、流量検
出精度を向上させることができる。
【0034】ここで、流量検出素子は電極17a〜17
d側の端部を支持されて取り付けられるので、電極17
a〜17d側の端部の機械的強度が要求される。そこ
で、温度補償抵抗体15が発熱抵抗体4と電極17a〜
17dとの間に設けられる場合には、電極17a〜17
d周りの機械的強度を確保するために、温度補償抵抗体
15(キャビティ30b)を電極17a〜17dから離
して形成する必要があり、発熱抵抗体4と電極17a〜
17dとの間の距離がその分長くなり、平板状基板1の
大型化を招いていた。この実施の形態4による流量検出
素子21Cでは、温度補償抵抗体15が発熱抵抗体4を
挟んで電極17a〜17dと反対側の平板状基板1の端
部に配置されているので、上述の制約がなくなり、発熱
抵抗体4と電極17a〜17dとの間の距離が短くな
り、平板状基板1の小型化が図られ、つまり平板状基板
1の容積が低減される。また、図8中、温度補償抵抗体
15の上側のスペースが著しく少なくなり、その分平板
状基板1の小型化が図られる。その結果、平板状基板1
の熱容量が小さくなり、温度補償抵抗体15の温度追従
性が向上し、計測流体温度の変化に対する応答性を向上
することができる。
【0035】実施の形態5.図9はこの発明の実施の形
態5に係る流量センサに用いられる流量検出素子を示す
平面図、図10は図9のX−X矢視断面図である。この
実施の形態5では、例えば厚さ約0.4mmの110方
位を持つシリコンからなる平板状基板1を異方性ウェッ
トエッチングすることで、平板状基板1の一面1aに対
して直交する断面形状が矩形であるキャビティ30a、
30b、30c、30dを形成して、ダイヤフラム14
a、14b、20a、20bを構築している。さらに、
ダイヤフラム14a、14bの大きさは、例えば1.5
mm×0.9mmの菱形形状で、ダイヤフラム20a、
20bの大きさは、例えば5mm×0.2mmの菱形形
状である。なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様
である。
【0036】このような流量検出素子21Dでは、平板
状基板1のエッチングにより除去されたキャビティ30
a、30b、30c、30dが矩形断面形状であるた
め、平板状基板1の所定の面積上で、より多く平板状基
板1を除去でき、平板状基板1の熱抵抗を大きくするこ
とになる。結果的に、発熱抵抗体4から平板状基板1へ
伝わる熱伝導損失を小さくすることにより、流量センサ
の感度を向上することができる。また、平板状基板1の
熱容量を小さくできるので、平板状基板1を流れる熱の
変化する時間は早くなり、流量センサに電源を供給して
起動してから、流量センサが正確な流量信号を出力する
までの時間も短くなる。
【0037】実施の形態6.図11はこの発明の実施の
形態6に係る流量センサに用いられる流量検出素子を示
す平面図、図12は図11のXII−XII矢視断面図
である。この実施の形態6では、例えば厚さ約0.4m
mのシリコンからなる平板状基板1を他面1b側から支
持膜2に達するまでドライエッチングすることで、平板
状基板1の一面1aに直交する断面形状が矩形であるキ
ャビティ30a、30bを形成して、ダイヤフラム14
a、14bを構築する。さらに、平板状基板1を他面1
b側から支持膜2に達する手前まで、例えば平板状基板
1の厚みが10μmとなるまでドライエッチングするこ
とで、平板状基板1の一面1aに直交する断面形状が矩
形であるキャビティ30c、30dを形成して、ダイヤ
フラム20a、20bを構築する。ここで、ダイヤフラ
ム14a、14bの大きさは、例えば1mm×0.9m
mで、ダイヤフラム20a、20bの大きさは、例えば
5mm×0.3のmmである。なお、他の構成は、上記
実施の形態1と同様である。
【0038】このような流量検出素子21Eでは、ダイ
ヤフラム20a、20bを厚くすることで、平板状基板
1の強度を落とすことなく該ダイヤフラム20a、20
bを大きくすることができるため、平板状基板1の熱抵
抗を大きくすることになり、結果的に発熱体4から平板
状基板1へ伝わる熱伝導損失を小さくすることにより流
量センサの感度を向上することができる。また、平板状
基板1の熱容量を小さくできるので、平板状基板1を流
れる熱の変化する時間は早くなり、流量センサに電源を
供給して起動してから、流量センサが正確な流量信号を
出力するまでの時間も短くなる。
【0039】実施の形態7.図13はこの発明の実施の
形態7に係る流量センサに用いられる流量検出素子を示
す平面図、図14は図13のXIV−XIV矢視断面図
である。図13および図14において、平板状基板1
は、例えば厚さ約0.4mmの100方位を持つシリコ
ン基板からなる。そして、例えば厚さ1μmの窒化シリ
コン等からなる絶縁性の支持膜2が平板状基板1の一面
1a上にスパッタ、蒸着、CVD等の方法で形成されて
いる。
【0040】さらに、白金等の感熱抵抗膜からなる発熱
抵抗体4および温度補償抵抗体15が支持膜2上に互い
に離れて形成されている。この発熱抵抗体4および温度
補償抵抗体15は、白金等の感熱抵抗材を支持膜2上に
スパッタ又は蒸着等の方法で例えば0.2μmの厚さに
着膜し、写真製版、ウエットエッチング又はドライエッ
チング等の方法により該感熱抵抗膜をパターニングする
ことにより、電流路を構成するよう形成されている。こ
こでは、発熱抵抗体部および温度補償抵抗体部の大きさ
は、例えば1mm×0.3mmである。
【0041】発熱抵抗体4および温度補償抵抗体15の
上には、例えば厚さ1μmの窒化シリコン等からなる絶
縁性の保護膜3がスパッタ、蒸着又はCVD等の方法で
形成されている。発熱抵抗体4および温度補償抵抗体1
5は、リードパターン16a〜16dを介して、流量検
出素子21の外部との電気的接続を行なうための電極1
7a〜17dに接続されている。これらのリードパター
ン16a〜16dは、発熱抵抗体4および温度補償抵抗
体15のパターニング時に同時に形成されている。ま
た、電極17a〜17d上の保護膜3は、電極17a〜
17dにボンディングワイヤ等を接続するために除去さ
れている。
【0042】また、キャビティ30a、30b、30
c、30dが平板状基板1の他面1b側に互いに分離さ
れて設けられて、ダイヤフラム14a、14b、20
a、20bが構築されている。ダイヤフラム14aには
発熱抵抗体4が配置され、ダイヤフラム14bには温度
補償抵抗体15が配置されている。そして、ダイヤフラ
ム20a、20bは、発熱抵抗体4および温度補償抵抗
体15の形成領域以外の部位に設けられている。ダイヤ
フラム14a、14bは、裏面保護膜18が平板状基板
1の他面1b上に形成され、ついでエッチングホール1
9a、19bが例えば写真製版等の方法で裏面保護膜1
8を除去して形成され、その後キャビティ30a、30
bが例えばアルカリエッチング等によりエッチングホー
ル19a、19bから露出する平板状基板1を他面1b
側から支持膜2に至るように台形状に除去することによ
り形成されて、構築されている。ダイヤフラム20a、
20bは、ダイヤフラム14a、14bが形成された
後、エッチングホール19c、19dが例えば写真製版
等の方法で裏面保護膜18を除去して形成され、その後
キャビティ30c、30dがIBE(Ion Beam Etchin
g)、RIE(Reactive Ion Etching)、ICP(Inductive
ly Coupled Plasma)等のドライエッチングにより、平板
状基板1の一面1aに対して水平方向が六角形で、か
つ、垂直方向が矩形に除去することにより形成されて、
構築されている。ここで、ダイヤフラム14a、14b
の大きさは、例えば1.5mm×0.9mmで、ダイヤ
フラム20a、20bの大きさは、例えば一辺が0.1
mmの六角形状である。なお、エッチングホール19b
は図13に示されていないが、ダイヤフラム14bを形
成するためのものである。なお、他の構成は、上記実施
の形態1と同様である。
【0043】このような流量検出素子21Fでは、平板
状基板1の一面1aに直交するキャビティ30c、30
dの断面形状が矩形であるため、平板状基板1の所定の
面積上で、より多く平板状基板1を除去でき、平板状基
板1の熱抵抗を大きくすることになり、結果的に発熱体
4から平板状基板1へ伝わる熱伝導損失を小さくするこ
とにより流量センサの感度を向上することができる。ま
た、平板状基板1の熱容量を小さくできるので、平板状
基板1を流れる熱の変化する時間は早くなり、流量セン
サに電源を供給して起動してから、流量センサが正確な
流量信号を出力するまでの時間も短くなる。さらに、ダ
イヤフラム20a、20bが平板状基板1の一面1aに
平行な断面形状を六角形とするキャビティ30c、30
dを並列に多数配置されて構成されているので、強度を
落とすことなく熱絶縁の向上を図ることができる。
【0044】実施の形態8.図15はこの発明の実施の
形態8に係る流量センサに用いられる流量検出素子の製
造工程を説明する工程断面図であり、図15の(a)は
裏面保護膜が形成された状態を示す図、図15の(b)
はエッチングホールが形成された状態を示す図、図15
の(c)はキャビティが形成された状態を示す図であ
る。まず、窒化シリコンを厚さ約0.4mmの110方
位を持つシリコン基板からなる平板状基板1の一面1a
上に1μmの厚さにスパッタ、蒸着、CVD等の方法で
着膜することにより、支持膜2が平板状基板1の一面1
a上に形成される。ついで、白金を支持膜2上に0.2
μmの厚さにスパッタ、蒸着等の方法で着膜した後、写
真製版、ウエットエッチング又はドライエッチング等の
方法により該白金膜をパターニングすることにより、感
熱抵抗膜からなる発熱抵抗体4および温度補償抵抗体1
5が支持膜2上に互いに離れて形成される。さらに、窒
化シリコンを支持膜2上に1μmの厚さにスパッタ、蒸
着、CVD等の方法で着膜することにより、保護膜3が
発熱抵抗体4および温度補償抵抗体15を覆うように支
持膜2上に形成される。さらにまた、窒化シリコンを平
板状基板1の他の面1b上に1μmの厚さにスパッタ、
蒸着、CVD等の方法で着膜することにより、図15の
(a)に示されるように、裏面保護膜18が平板状基板
1の他面1b上に形成される。
【0045】ついで、例えば写真製版等の方法で裏面保
護膜18を部分的に除去して、図15の(b)に示され
るように、エッチングホール19が形成される。その
後、アルカリ異方法性エッチングを施して、エッチング
ホール19から露出する平板状基板1を他面1b側から
支持膜2に至るように矩形形状に除去することにより、
図15の(c)に示されるように、キャビティ30が形
成される。これにより、ダイヤフラムが構築される。こ
こで使われるエッチャントとしては、KOH、TMAH
(Tetra Methyl Ammonium Hydroxide)、NaOH等が
ある。
【0046】かくして、図15(a)〜(c)に示すよ
うに、平板状基板1でエッチングにより除去されるキャ
ビティ30の断面形状が矩形であるため、エッチングに
よって低減される平板状基板1の容積が拡大し、発熱体
4から平板状基板1へ伝わる熱伝導損失を小さくするこ
とにより流量センサの感度を向上することができる。ま
た、アルカリ異方性ウェットエッチングは、ドライエッ
チングに比べてエッチングの選択比が非常に大きく、シ
リコンは窒化シリコンに対して100から1000倍あ
る。そこで、ドライエッチングで基板を除去する場合、
均一性を出すためにかなりオーバーエッチングを行う必
要があり、支持膜2(ダイヤフラム)が薄くなってしま
う危険性があるのに対して、アルカリ異方性ウェットエ
ッチングでは、少々オーバーエッチングを行っても支持
膜2(ダイヤフラム)はほとんど溶けない。よって、1
10方位を持つシリコンウェハからなる基板1をアルカ
リ異方性ウェットエッチングすることで、矩形状のキャ
ビティが容易に製造できる。
【0047】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。
【0048】この発明によれば、感熱抵抗膜よりなる発
熱抵抗体および温度補償抵抗体とが互いに離間して平板
状基板の一面上に形成され、該発熱抵抗体の形成領域の
該平板状基板を該平板状基板の他面側から部分的に除去
して低熱容量部が形成されてなる流量検出素子を備え、
該発熱抵抗体の計測流体への熱伝達現象に基づいて計測
流体の流量あるいは流速を計測する感熱式流量センサに
おいて、上記発熱抵抗体および温度補償抵抗体の形成領
域を外れた部位の上記平板状基板を該平板状基板の他面
側から部分的に除去してキャビティを形成することによ
りダイヤフラムを構築したので、平板状基板の容積が低
減されて、感熱抵抗体で発熱した熱量のうちの平板状基
板に伝わる量が少なくなり、熱絶縁性が高まり、検出感
度および応答性が向上された感熱式流量センサが得られ
る。
【0049】また、上記ダイヤフラムが上記発熱抵抗体
の形成領域と上記温度補償抵抗体の形成領域との間に設
けられているので、発熱抵抗体で発熱した熱量のうちの
平板状基板を通って温度補償抵抗体に伝わる熱量が低減
されて、測定精度を向上させることができる。
【0050】また、穴が上記ダイヤフラムを貫通するよ
うに設けられているので、発熱抵抗体と温度補償抵抗体
との間の熱伝達経路が遮断され、正確な計測流体温度が
温度補償抵抗体により計測される。
【0051】また、上記温度補償抵抗体が上記平板状基
板の端部に配置されているので、平板状基板の容積を少
なくでき、平板状基板の熱抵抗を大きくし、かつ、熱容
量を小さくすることができる。
【0052】また、上記キャビティは、上記平版状基板
の一面に対して直交する断面形状が矩形であるので、除
去される平板状基板の容積を増大でき、強度を落とすこ
となく熱絶縁の向上を図ることができる。
【0053】また、上記キャビティは上記平板状基板の
他面側から該平板状基板の一面まで達しないように形成
されているので、平板状基板の強度を大きくすることが
できる。
【0054】また、複数個の上記キャビティが上記平板
状基板に並設され、各キャビティは、上記平板状基板の
一面に対して平行な断面形状が六角形に形成されている
ので、除去される平板状基板の容積を増大でき、強度を
落とすことなく熱絶縁の向上を図ることができる。
【0055】この発明によれば、感熱抵抗膜よりなる発
熱抵抗体および温度補償抵抗体とが互いに離間して平板
状基板の一面上に形成され、該発熱抵抗体の形成領域の
該平板状基板を該平板状基板の他面側から部分的に除去
して低熱容量部が形成されてなる流量検出素子を備え、
該発熱抵抗体の計測流体への熱伝達現象に基づいて計測
流体の流量あるいは流速を計測する感熱式流量センサの
製造方法であって、上記発熱抵抗体および温度補償抵抗
体の形成領域を外れた部位の上記平板状基板を該平板状
基板の他面側から部分的に除去してキャビティを形成す
ることによりダイヤフラムを構築するステップにおい
て、上記平板状基板に110方位のシリコン基板を用
い、上記キャビティを異方性ウェットエッチングにより
形成するので、除去される平板状基板の容積を増大で
き、強度を落とすことなく優れた熱絶縁を有する流量検
出素子を簡単なプロセスで得ることができる感熱式流量
センサの製造方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る流量センサに
用いられる流量検出素子を示す平面図である。
【図2】 図1のII−II矢視断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る流量センサを
示す正面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係る流量センサを
示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係る流量センサに
用いられる流量検出素子の制御回路を示す回路図であ
る。
【図6】 この発明の実施の形態2に係る流量センサに
用いられる流量検出素子を示す平面図である。
【図7】 この発明の実施の形態3に係る流量センサに
用いられる流量検出素子を示す平面図である。
【図8】 この発明の実施の形態4に係る流量センサに
用いられる流量検出素子を示す平面図である。
【図9】 この発明の実施の形態5に係る流量センサに
用いられる流量検出素子を示す平面図である。
【図10】 図9のX−X矢視断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態6に係る流量センサ
に用いられる流量検出素子を示す平面図である。
【図12】 図11のXII−XII矢視断面図であ
る。
【図13】 この発明の実施の形態7に係る流量センサ
に用いられる流量検出素子を示す平面図である。
【図14】 図13のXIV−XIV矢視断面図であ
る。
【図15】 この発明の実施の形態8に係る流量センサ
に用いられる流量検出素子の製造工程を説明する工程断
面図である。
【図16】 従来のブリッジタイプの感熱式流量検出素
子を示す断面図である。
【図17】 図16に示す従来の感熱式流量検出素子の
保護膜を取り除いた状態を示す平面図である。
【図18】 従来のダイヤフラムタイプの感熱式流量検
出素子を示す断面図である。
【図19】 図18に示す従来の感熱式流量検出素子の
保護膜を取り除いた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 平板状基板、4 発熱抵抗体、14a、14b ダ
イヤフラム(低熱容量部)、15 温度補償抵抗体、2
0a、20b、20c ダイヤフラム、21、21A、
21B、21C、21D、21E、21F 流量検出素
子、22 穴、30c、30d、30e キャビティ。
フロントページの続き (72)発明者 山下 彰 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 坂井 裕一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2F035 AA02 EA03 EA04 EA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感熱抵抗膜よりなる発熱抵抗体および温
    度補償抵抗体とが互いに離間して平板状基板の一面上に
    形成され、該発熱抵抗体の形成領域の該平板状基板を該
    平板状基板の他面側から部分的に除去して低熱容量部が
    形成されてなる流量検出素子を備え、該発熱抵抗体の計
    測流体への熱伝達現象に基づいて計測流体の流量あるい
    は流速を計測する感熱式流量センサにおいて、 上記発熱抵抗体および温度補償抵抗体の形成領域を外れ
    た部位の上記平板状基板を該平板状基板の他面側から部
    分的に除去してキャビティを形成することによりダイヤ
    フラムを構築したことを特徴とする感熱式流量センサ。
  2. 【請求項2】 上記ダイヤフラムは、上記発熱抵抗体の
    形成領域と上記温度補償抵抗体の形成領域との間に設け
    られていることを特徴とする請求項1記載の感熱式流量
    センサ。
  3. 【請求項3】 穴が上記ダイヤフラムを貫通するように
    設けられていることを特徴とする請求項2記載の感熱式
    流量センサ。
  4. 【請求項4】 上記温度補償抵抗体が上記平板状基板の
    端部に配置されていることを特徴とする請求項2記載の
    感熱式流量センサ。
  5. 【請求項5】 上記キャビティは、上記平版状基板の一
    面に対して直交する断面形状が矩形であることを特徴と
    する請求項1記載の感熱式流量センサ。
  6. 【請求項6】 上記キャビティは上記平板状基板の他面
    側から該平板状基板の一面まで達しないように形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の感熱式流量セン
    サ。
  7. 【請求項7】 複数個の上記キャビティが上記平板状基
    板に並設され、各キャビティは、上記平板状基板の一面
    に対して平行な断面形状が六角形に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の感熱式流量センサ。
  8. 【請求項8】 感熱抵抗膜よりなる発熱抵抗体および温
    度補償抵抗体とが互いに離間して平板状基板の一面上に
    形成され、該発熱抵抗体の形成領域の該平板状基板を該
    平板状基板の他面側から部分的に除去して低熱容量部が
    形成されてなる流量検出素子を備え、該発熱抵抗体の計
    測流体への熱伝達現象に基づいて計測流体の流量あるい
    は流速を計測する感熱式流量センサの製造方法であっ
    て、 上記発熱抵抗体および温度補償抵抗体の形成領域を外れ
    た部位の上記平板状基板を該平板状基板の他面側から部
    分的に除去してキャビティを形成することによりダイヤ
    フラムを構築するステップにおいて、 上記平板状基板に110方位のシリコン基板を用い、上
    記キャビティを異方性ウェットエッチングにより形成す
    ることを特徴とする感熱式流量センサの製造方法。
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