JPH0579876A - フローセンサ及びその製造方法 - Google Patents

フローセンサ及びその製造方法

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JPH0579876A
JPH0579876A JP3179982A JP17998291A JPH0579876A JP H0579876 A JPH0579876 A JP H0579876A JP 3179982 A JP3179982 A JP 3179982A JP 17998291 A JP17998291 A JP 17998291A JP H0579876 A JPH0579876 A JP H0579876A
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JP
Japan
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substrate
insulating layer
flow rate
flow sensor
flow
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JP3179982A
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English (en)
Inventor
Yozo Hirata
陽三 平田
Keiichi Miyamoto
慶一 宮本
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板表面に形成され周囲から熱的に絶縁され
た領域にヒータ及び感温抵抗体等の回路導体が配置され
てなる橋架構造のフローセンサにおいて、生産性を高く
確保しつつ、検出精度及び特性の安定性を向上させると
ともに、機械的強度を向上させる。 【構成】 基板の裏面側から加工することにより、ヒー
タ及び感温抵抗体等の回路導体が形成された領域の裏側
の位置の基板を部分的に取除き、これによって、前記領
域が周囲から熱的に絶縁された構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極めて微小な流体の流
速を検出するフローセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、微小な流体の流速を検出するフロ
ーセンサとしては、例えば特開平2ー107923号公
報の第3図に見られるように、極めて熱容量の小さい薄
膜橋架構造のフローセンサチップからなるものが知られ
ている。これは、周囲から熱的に絶縁された橋絡部が基
板表面に形成され、この橋絡部上に薄膜形成技術及び薄
膜加工技術によって流量を検出するための回路導体(こ
の場合、発熱体と一対の感温抵抗体)が形成されてなる
もので、回路導体の上流側と下流側における温度(この
場合、一対の感温抵抗体の抵抗値)に流速に応じた差が
生じることを利用して流速を検出するものである。
【0003】そして、前記橋絡部は、基板を表面から異
方性エッチング技術により加工して部分的に開口した孔
を形成し、この孔の上方に残ったブリッジ状部分を前記
橋絡部とすることにより形成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記フローセンサは、
半導体素子の製造技術と同様の技術により製作され極め
て小型なものとすることができるという優れたものであ
るが、チップ表面に開口部が存在することに起因して、
出力特性が不安定となり、あるいは橋絡部が破損する恐
れがあった。
【0005】すなわち、開口部があると、流体の流れに
乱れが生じることによって、また橋絡部の下側の空間に
異物が詰ることによって、特性が短期的にも長期的にも
変動することがあった。また、橋絡部は、開口部が存在
する分だけ周囲と連結する部分が小さくなるため、機械
的強度が弱く、前記流れの乱れの悪影響もあって破損し
易くなっていた。
【0006】なお、特開平2ー107923号公報の第
1図に見られるように、前記開口部に高分子樹脂を充填
してこれを閉塞し、前記流れの乱れの発生や異物の侵入
を防止することが考えられるが、下側に空間を残しつつ
高分子樹脂を充填することは技術的に難しく、たとえ実
現できたとしても生産効率が悪くなることは避けられな
いという問題がある。
【0007】本発明は、上記従来の事情に鑑みなされた
もので、安定した出力特性が得られるとともに、破損の
恐れのないフローセンサ、及び、このフローセンサを容
易に製作するための製造方法を提供することを目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフローセンサ
は、基板と、該基板の表面に形成された絶縁層と、該絶
縁層の表面に形成された流量検出回路導体とよりなり、
前記基板において前記流量検出回路導体の裏側に位置す
る部分が取除かれていることを特徴としている。
【0009】本発明のフローセンサの製造方法は、前記
基板の表面に絶縁層を形成する第1工程と、前記絶縁層
上に前記流量検出回路導体を形成する第2工程と、前記
基板の前記流量検出回路導体の裏側に位置する部分を取
除く第3工程とよりなり、この第3工程は前記基板を裏
側から加工することにより行うことを特徴としている。
【0010】
【作用】本発明のフローセンサであると、絶縁層におい
て流量検出回路導体が配置された部分は、基板から熱的
に絶縁されるので、従来同様、この流量検出回路導体に
おける温度差により流速を検出することができる。
【0011】しかも、フローセンサの表面には開口部が
存在しない構成であるため、流れの乱れや異物の詰りが
発生せず、安定的な特性が維持され精度の高い流速検出
が可能になるとともに、破損の恐れもなくなる。
【0012】また、本発明のフローセンサの製造方法で
あると、全工程が通常の薄膜形成あるいは薄膜加工の技
術により容易に実施でき、高い生産性を維持することが
できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図8により
説明する。本実施例のフローセンサは、図1,図2に示
す如く、基板1と、この基板1の表面に形成された絶縁
層3と、この絶縁層3の表面に形成された流量検出回路
導体5,6,7と、これら流量検出回路導体5,6,7
を覆うように絶縁層3の表面に形成された絶縁膜4と、
基板1の下面側の絶縁膜9とよりなる。
【0014】そして、流量検出回路導体5,6,7の裏
側には、基板1が部分的に取除かれることにより、絶縁
層3を裏側に露出させる開口部2が形成され、また、基
板1の一側面にはこの開口部2を外部に連通させる連通
溝8(連通路)が形成されたものである。また、この場
合、流量検出回路導体は、ヒータ6(発熱体)と、絶縁
層3の表面におけるヒータ6の両側の位置に形成された
感温抵抗体5,7(上流側抵抗体5、下流側抵抗体7)
とよりなる。
【0015】なお、このフローセンサは、裏面側が流路
を形成する管の内面等に取り付けられ、流体がその表面
側を図1において符号Xで示す方向に流れるように設置
されるものであるが、連通溝8は、図1に示す如くこの
流れの向きに対して裏側となる側面に形成されている。
【0016】また、例えば、基板1の板厚は200〜4
00μm、絶縁層3及び絶縁膜4の厚さは400nm、
ヒータ6及び感温抵抗体5,7の厚さは80nmとされ
ている。
【0017】そして、上記フローセンサは、例えば以下
の手順で容易に製作できる。すなわち、図3に示す如
く、前記板厚の基板1としてシリコン基板を用いる。
【0018】まず、図4に示す如く、基板1の両面に絶
縁膜(窒化シリコン)をスパッタ法、プラスマCVD法
等により堆積し、一面の絶縁膜を前記絶縁層3とし(第
1工程)、他面の絶縁膜を前記絶縁膜9とする。なお、
絶縁膜9は、後述する如く、基板1に開口部2を形成す
るために設けられるものである。
【0019】つぎに、図5に示す如く、絶縁層3にヒー
タ6及び感温抵抗体5,7を形成する金属膜を蒸着し、
リソグラフィにより所望の形状に加工する(第2工
程)。金属膜は、Ni,Ni−Fe,Pt等を用いて、真空
蒸着法、スパッタ法等により成膜する。
【0020】つぎに、図6に示す如く、絶縁膜4を絶縁
層3又は絶縁膜9と同様に形成する。
【0021】つぎに、開口部2を形成しようとするヒー
タ6等の裏側の位置において絶縁膜9の一部を除去し、
シリコン面(基板1の下面)を露出させる。そして、そ
の後、異方性エッチングにより露出しているシリコン面
からエッチングを行い、開口部2を形成する(第3工
程)。
【0022】なお、異方性エッチング液としては、一般
に用いられるKOH(水酸化カリウム)溶液を用いる。
このエッチング液はシリコンをエッチングするが、絶縁
膜(窒化シリコン)はエッチングしないので、ヒータ6
等の裏側の位置のみを所定の面積だけ取除くことができ
るのである。
【0023】また、この開口部2を形成する工程におい
て、やはり、絶縁膜9を部分的に除去してエッチングす
れば、同時に前記連通溝8を形成することができる。
【0024】このように、上記フローセンサは、通常の
薄膜形成あるいは薄膜加工の技術により容易に製造で
き、高い生産性を維持することができる。すなわち、前
述した従来のフローセンサのように、一部をブリッジ状
に残してエッチングした後その開口部を閉塞するための
高分子樹脂を充填する工程が不要であるから、生産性が
向上する。
【0025】しかも、上記フローセンサであると、下記
の如く動作して、従来のフローセンサより以上に、高い
精度で安定的に流速検出が可能となり、また破損等の恐
れもなくなるという効果がある。
【0026】すなわち、ヒータ6を周囲温度よりも一定
の高い温度で制御すれば、流体の流れがない場合、温度
分布はヒータ6を中心にその両側で対称となる。流体が
図1において矢印Xで示す如く移動すると上流側の感温
抵抗体5は冷却され、下流側の感温抵抗体7は流体の流
れを媒体としてヒータ6からの熱伝導が促進され温度が
上昇し、結果として両抵抗体5,7において温度差が生
じる。このため、各感温抵抗体5,7をホイートストン
ブリッジ回路に組込むことにより上記温度差を電圧に変
換すれば、流速に応じた電圧出力が得られ流体の流速が
検出できる。
【0027】そして、ヒータ6,感温抵抗体5,7は非
常に薄い絶縁膜3,4に包まれており、またこれらの下
部の空間2で熱絶縁されているため、熱損失が少なくヒ
ータ6への供給電力が少なくてよく、さらに流体の流れ
による感温抵抗体5,7の応答は早い。
【0028】しかも、フローセンサチップ表面に開口部
がなく平坦であるため、流体の乱れや異物の詰りがな
く、出力電圧のふらつきや変化が抑えられ、さらにヒー
タ6,感温抵抗体5,7が形成された領域の機械的強度
が高くなる。
【0029】なお、上記フローセンサの裏面側がなんら
かの支持部材に取り付けられることによって開口部2が
閉塞された場合、開口部2内と外部との間に圧力差が生
じることがあると、ヒータ6,感温抵抗体5,7が形成
された領域に無用な力が加わる恐れがあるが、上記フロ
ーセンサであると、この場合であっても開口部2内は連
通溝8により外部と連通しているので前記圧力差は生じ
ず、前記領域の破損に対する信頼性はいかなる場合も高
く確保される。
【0030】以上、流量検出回路導体としてヒータ6と
感温抵抗体5,7を用いた例を説明したが、図9に示す
如く、流量検出回路導体が二つの発熱体10,11より
構成され、この発熱体の温度に流速に応じた差が生じる
ことを利用した方式のものであっても、裏側に開口部2
を設けて本発明を適用することができ、同様の効果を奏
することができる。
【0031】また、開口部2を表面側に連通させる連通
路は、上記実施例における連通溝8に限らず、例えば絶
縁層3及び絶縁膜4に設けた小孔であってもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のフローセ
ンサであると、高精度で安定した流速測定が可能とな
り、橋架構造でありながら機械的強度が高く破損の恐れ
もなくなるという効果がある。
【0033】しかも、本発明の製造方法により製造すれ
ば、全工程が通常の薄膜形成あるいは薄膜加工の技術に
より容易に実施でき、高い生産性を維持することができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】フローセンサの斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】フローセンサの製造工程を示す側断面図であ
る。
【図4】フローセンサの製造工程を示す側断面図であ
る。
【図5】フローセンサの製造工程を示す側断面図であ
る。
【図6】フローセンサの製造工程を示す側断面図であ
る。
【図7】フローセンサの製造工程を示す側断面図であ
る。
【図8】フローセンサの製造工程を示す側断面図であ
る。
【図9】フローセンサの斜視図である。
【符号の説明】
1 基板 3 絶縁層 5,6,7 流量検出回路導体 8 連通路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、該基板の表面に形成された絶縁層
    と、該絶縁層の表面に形成された流量検出回路導体とよ
    りなり、前記基板において前記流量検出回路導体の裏側
    に位置する部分が取除かれていることを特徴とするフロ
    ーセンサ。
  2. 【請求項2】前記流量検出回路導体が、前記絶縁層の表
    面に形成された発熱体と、前記絶縁層の表面における前
    記発熱体の両側の位置に形成された感温抵抗体とよりな
    ることを特徴とするフローセンサ。
  3. 【請求項3】前記流量検出回路導体が、前記絶縁層の表
    面に並んで形成された一対の発熱体よりなることを特徴
    とするフローセンサ。
  4. 【請求項4】 前記基板の表面に絶縁層を形成する第1
    工程と、前記絶縁層上に前記流量検出回路導体を形成す
    る第2工程と、前記基板の前記流量検出回路導体の裏側
    に位置する部分を取除く第3工程とよりなり、この第3
    工程は前記基板を裏側から加工することにより行うこと
    を特徴とする請求項1記載のフローセンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基板の表面層と前記流量検出回路導
    体の裏側とを連通させる連通路が形成されていることを
    特徴とする請求項1記載のフローセンサ。
JP3179982A 1991-07-19 1991-07-19 フローセンサ及びその製造方法 Withdrawn JPH0579876A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6393907B1 (en) 1999-03-24 2002-05-28 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Thermo-sensitive flow rate sensor

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 19981008