JPH0758346A - マイクロフローセンサ及びその製造方法 - Google Patents

マイクロフローセンサ及びその製造方法

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JPH0758346A
JPH0758346A JP20656293A JP20656293A JPH0758346A JP H0758346 A JPH0758346 A JP H0758346A JP 20656293 A JP20656293 A JP 20656293A JP 20656293 A JP20656293 A JP 20656293A JP H0758346 A JPH0758346 A JP H0758346A
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JP
Japan
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film
pattern
insulating film
silicon substrate
depositing
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JP20656293A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Hashimoto
和彦 橋本
Susumu Kobayashi
晋 小林
Nobuyuki Yoshiike
信幸 吉池
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロフローセンサを容易に正確に形成す
ること。 【構成】 半導体シリコン基板11上に窒化膜SiN膜
12を膜厚1000nm堆積し、この基板の裏面に窒化
膜のパターンを形成し、このパターンをマスクとして、
シリコン基板11の異方性ウエットエッチングをKOH
水溶液を用いて表面のSiN膜が見えるまで行い、次
に、この表面のSiN膜上にドープ型ポリシリコン膜1
3を100nm厚堆積し、この上にレジストパターンを
形成し、このレジストパターンをマスクとして、ドープ
型ポリシリコン膜のエッチングを行い、ポリシリコンパ
ターン13pを形成した。このポリシリコンパターン上
に窒化膜14を1μm厚堆積した。以上のような半導体
シリコンプロセスを用いることによって、少しの流量変
化でも大きな抵抗変化が得られる、安定性、信頼性の高
い破損しにくいマイクロフローセンサを容易に正確に形
成することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体プロセス技術を
用いたマイクロセンサに関するものであり、特に、配線
の抵抗変化を検知することによって流量を検知すること
ができるマイクロフローセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】 家電製品等に非常に多く
使用されているセンサは、それぞれの装置における目や
鼻や耳とでも言うべきものであり、各装置において必要
不可欠のものであり、かつ、さまざまな物理量や化学量
を測定するための多くの種類のセンサが今後益々必要と
されてきている。また、機器のコンパクト化、自動化、
高度化が進んでいっている現在、センサが大きいままで
は装置内に占めるセンサの量も多くなってしまい、セン
サの小型化、高速化、微細化が強く望まれている。この
ような状況の中で半導体プロセス技術を利用してマイク
ロセンサを開発する動きが活発化されてきている。マイ
クロセンサは低消費電力、高速応答が可能であるだけで
なく、集積化も可能であるので、今後益々重要な技術と
なるといえる。
【0003】現在までシリコンマイクロマシーニング技
術で作られているマイクロフローセンサは、すべてホッ
トワイヤ式流速計を応用展開したものである。これは、
加熱した物体を流束中におくと流体に熱を奪われて温度
が下がることを測定原理の基本としたものである。この
形式のセンサの感度を決定する要因は、構造上の要因と
して検知部の熱容量および熱絶縁性、測定回路上の要因
としては温度検知法がある。すなわち、このマイクロフ
ローセンサは配線パターンに電流を流し、温度を上げ、
流束によって温度が低下した分を配線の抵抗変化として
検知するものである。従って、比較的容易にフローをセ
ンシングすることが可能であり、今まで多くの研究開発
がなされている。例えば、R.G.Johnson他 Sensor and A
ctuators11 p.63 (1987)に示されているように、白金の
配線パターンを使用することによって、ヒーター領域と
検出領域を形成することができる。
【0004】この従来のマイクロフローセンサの製造方
法の工程断面図を図6に示す。半導体シリコン基板71
上に窒化膜SiN膜72を堆積し、さらにこの上に白金
膜73をスパッタ堆積する(図6(b))。次に、レジ
ストパタ−ンをマスクとして白金膜のエッチングを行
い、白金パターン73pを形成する(図6(c))。こ
の上に窒化膜SiN膜74を堆積し(図6(d))、さ
らにレジストパタ−ンをマスクとして窒化膜74、72
のエッチングを行う(図6(e))。この窒化膜をマス
クとしてシリコン基板71の異方性ウエットエッチング
を行い、窒化膜と白金パターンとからなるブリッジ構造
のパターンを形成する(図6(f))。以上のような半
導体シリコンプロセスを用いることによって、小型のマ
イクロフローセンサを形成することができる。
【0005】さらに、このマイクロフローセンサの構造
のより具体的な断面模式図を図7(b)に示す。センサ
は窒化膜82でおおわれた白金83パターンがダイアフ
ラムのような構造をしており、電流を流して熱せられる
ヒーター領域84と抵抗の変化を検知される検知領域8
5とからなる。しかし、ここで用いられる金属の白金薄
膜は温度変化に対する抵抗の変化は非常に少なく、この
抵抗変化を検知するためには回路上での工夫が必要であ
り、さらに微量の流量変化は検知しにくいという欠点が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、上記のよう
に、従来のマイクロフローセンサは白金のような金属を
配線パターン、ヒーター線・検出線として用いている。
そして、白金線に電流を流して、温度を上昇させ、流束
によって起こった温度変化を白金線の抵抗変化として検
知しているものである。
【0007】しかし、このようなマイクロフローセンサ
では、流量の微量変化を検知しにくいという問題点があ
る。図2に温度に対する白金の導電率の関係を示す。図
に示しているように、ここで用いられる金属の白金薄膜
は温度変化に対する抵抗の変化が非常に少なく、この温
度変化に対する抵抗変化を検知することは困難であるこ
とがわかる。
【0008】さらに、シリコン基板を異方性ウエットエ
ッチングして、ブリッジ構造を形成する必要があるた
め、ウエットエッチングの時間管理を行う必要がある。
また、このようなブリッジ構造を形成するためには、膜
の応力による破損も起こりやすいので、プロセス的にも
非常に困難であり、複雑で再現性の低いプロセスである
という大きな問題点がある。
【0009】本発明は、これら従来のセンサの課題を考
慮し、簡便な半導体シリコンプロセスを用いて、容易に
正確に微量の流量変化を検知することが可能なマイクロ
フローセンサを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のマイクロフロー
センサは、半導体シリコン基板上に絶縁膜を形成し、前
記絶縁膜上にドープ型ポリシリコン膜パターンを形成
し、前記ドープ型ポリシリコン膜パターンを配線パター
ンとして使用し、前記配線パターンの抵抗変化を測定す
ることによって流量を検知することができるマイクロフ
ローセンサである。
【0011】また、望ましくは、前記半導体シリコン基
板の一部を裏面からエッチングして、前記絶縁膜とポリ
シリコン膜パターンのみを残す領域を形成することを特
徴とするものである。
【0012】また、本発明は、半導体シリコン基板両面
上に絶縁膜を堆積し、裏面の絶縁膜上にパターン形成を
行い、前記絶縁膜パターンをマスクとして前記シリコン
基板を裏面から表面の絶縁膜まで異方性ウエットエッチ
ングを行う工程と、前記表面の絶縁膜上にドープ型ポリ
シリコン膜を堆積し、前記ポリシリコン膜のパターン形
成を行う工程と、前記ポリシリコン膜上に第2の絶縁膜
を堆積し、前記第2の絶縁膜のパターン形成を行う工程
とからマイクロセンサを形成し、前記ドープ型ポリシリ
コン膜のパターンを配線パターンとして使用し、前記配
線パターンの抵抗変化を測定することによって流量を検
知することができるマイクロフローセンサの製造方法で
ある。
【0013】また、本発明は、半導体シリコン基板両面
上に絶縁膜を堆積し、前記表面に形成した絶縁膜上にド
ープ型ポリシリコン膜を堆積し、前記ポリシリコン膜の
パターン形成を行う工程と、前記ポリシリコン膜上に第
2の絶縁膜を堆積する工程と、裏面の絶縁膜上にパター
ン形成を行い、前記絶縁膜パターンをマスクとして前記
シリコン基板を裏面から表面の絶縁膜まで異方性ウエッ
トエッチングを行う工程と、前記表面の第2の絶縁膜の
パターン形成を行う工程とからマイクロセンサを形成
し、前記ドープ型ポリシリコン膜のパターンを配線パタ
ーンとして使用し、前記配線パターンの抵抗変化を測定
することによって流量を検知することができるマイクロ
フローセンサの製造方法である。
【0014】また、本発明は、半導体シリコン基板両面
上に絶縁膜を堆積し、裏面の絶縁膜上にパターン形成を
行い、前記絶縁膜パターンをマスクとして前記シリコン
基板を裏面から表面の絶縁膜まで異方性ウエットエッチ
ングを行う工程と、前記表面の絶縁膜上にポリシリコン
膜を堆積し、さらにBSG膜を堆積し、前記BSG膜の
パターン形成を行う工程と、前記基板を高温アニール処
理することによって前記BSG膜からポリシリコン膜中
にイオンドーピングを行う工程と、前記BSG膜を除去
する工程とからマイクロセンサを形成し、前記ドープさ
れたポリシリコン膜のパターンを配線パターンとして使
用し、前記配線パターンの抵抗変化を測定することによ
って流量を検知することができるマイクロフローセンサ
の製造方法である。
【0015】また、本発明は、半導体シリコン基板両面
上に絶縁膜を堆積し、前記絶縁膜上にポリシリコン膜を
堆積し、さらにBSG膜を堆積し、前記BSG膜のパタ
ーン形成を行う工程と、前記基板を高温アニール処理す
ることによって前記BSG膜からポリシリコン膜中にイ
オンドーピングを行う工程と、前記BSG膜を除去する
工程と、前記ポリシリコン膜上に第2の絶縁膜を堆積
し、裏面の絶縁膜上にパターン形成を行い、前記絶縁膜
パターンをマスクとして前記シリコン基板を裏面から表
面の絶縁膜まで異方性ウエットエッチングを行う工程
と、前記表面の第2の絶縁膜のパターン形成を行う工程
とからマイクロセンサを形成し、前記ドープされたポリ
シリコン膜のパターンを配線パターンとして使用し、前
記配線パターンの抵抗変化を測定することによって流量
を検知することができるマイクロフローセンサの製造方
法である。
【0016】
【作用】図2に従来の白金の場合と同様に、温度に対す
るドープ型ポリシリコンの導電率の関係図を示す。この
図より、ドープ型ポリシリコンは温度変化に対する抵抗
変化が、白金に比べて大きく、少しの温度変化に対して
抵抗が大きく変化することが分かる。このドープ型ポリ
シリコンパターンの形成にBSG膜を使用しても、容易
に自己整合的に配線パターンを形成することができる。
また、破損しやすいブリッジ構造とはせずにダイアフラ
ム型の構造とすることで、プロセスも容易に形成するこ
とができる。さらに、シリコン基板の異方性ウエットエ
ッチングにおいて、エッチングストッパがあるので、厳
密な時間管理をする必要がなく、また、白金を使用する
かわりにポリシリコンを使用しているので、コスト的に
も低くすることができる。従って、このようなプロセ
ス、構造を用いて、非常に正確に流量変化を検知するこ
とができるマイクロフローセンサを容易に形成すること
ができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0018】(実施例1)図1は本発明の第1の実施例
におけるマイクロフローセンサの製造方法の工程断面図
を示すものである。すなわち、先ず半導体シリコン基板
11上に窒化膜SiN膜12を堆積した(図1
(b))。SiN膜12はLPCVD法によって作製し
た。堆積温度750℃、SiH2Cl2・70sccm、
NH3・700sccm、圧力70Pa、堆積時間35
0分で堆積を行い、膜厚1000nmのSiN膜12を
形成した。この基板の裏面に窒化膜のパターンを形成
し、このパターンをマスクとして、シリコン基板11の
異方性ウエットエッチングをKOH水溶液を用いて行っ
た(図1(c))。エッチングは表面のSiN膜12が
見えるまで行った。次に、この表面のSiN膜12上に
ドープ型ポリシリコン膜13を堆積した(図1
(d))。ドープ型ポリシリコン膜13はLPCVD法
によって作製した。堆積温度625℃、SiH4900
sccm、PH310sccm、圧力65Paで堆積を
行い、100nm厚のポリシリコン膜13を形成した。
次に、この上にレジストパターンを形成し、このレジス
トパターンをマスクとして、ドープ型ポリシリコン膜1
3のエッチングを行い、ポリシリコンパターン13pを
形成した(図1(e))。このポリシリコンパターン上
に窒化膜14を1μm厚堆積した(図1(f))。以上
のような半導体シリコンプロセスを用いることによっ
て、少しの流量変化でも大きな抵抗変化が得られる、安
定性、信頼性の高い破損しにくいマイクロフローセンサ
を容易に正確に形成することができた。
【0019】以上のように、本実施例によれば、半導体
シリコンプロセスで形成したマイクロフローセンサを用
いることによって、微量流量の制御が可能となり、高制
御性で、応答性が早く、安定してフローをセンシングす
ることができる。
【0020】このマイクロフローセンサの表面構造の模
式図を図7(a)に示す。ヒーター線21の両側に検出
線22が形成されており、ヒーター線21の熱が検出線
22を暖める。流束によってこの検出線22の温度が低
下し、抵抗の変化となってあらわれる。この時、ヒータ
ー線21は白金のような金属でもよく、検知領域のみド
ープ型ポリシリコンであってもよい。
【0021】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0022】図3は本発明の第2の実施例におけるマイ
クロフローセンサの製造方法の工程断面図を示すもので
ある。半導体シリコン基板41上に窒化膜SiN膜42
を堆積した(図3(b))。SiN膜42はLPCVD
法によって作製した。堆積温度750℃、SiH2Cl2
・70sccm、NH3・700sccm、圧力70P
a、堆積時間350分で堆積を行い、膜厚1000nm
のSiN膜42を形成した。次に、この表面のSiN膜
42上にドープ型ポリシリコン膜43を堆積した(図3
(c))。ドープ型ポリシリコン膜43はLPCVD法
によって作製した。堆積温度625℃、SiH4900
sccm、PH310sccm、圧力65Paで堆積を
行い、100nm厚のポリシリコン膜43を形成した。
次に、この上にレジストパターンを形成し、このレジス
トパターンをマスクとして、ドープ型ポリシリコン膜の
エッチングを行い、ポリシリコンパターン43pを形成
した(図3(d))。このポリシリコンパターン43p
上に窒化膜44を1μm厚堆積した(図3(e))。こ
の基板41の裏面に窒化膜のパターンを形成し、このパ
ターンをマスクとして、シリコン基板41の異方性ウエ
ットエッチングをKOH水溶液を用いて行った。エッチ
ングは表面のSiN膜42が見えるまで行った(図3
(f))。以上のような半導体シリコンプロセスを用い
ることによって、少しの流量変化でも大きな抵抗変化が
得られる、安定性、信頼性の高い破損しにくいマイクロ
フローセンサを容易に正確に形成することができた。
【0023】以上のように、本実施例によれば、半導体
シリコンプロセスで形成したマイクロフローセンサを用
いることによって、微量流量の制御が可能となり、高制
御性で、応答性が早く、安定してフローをセンシングす
ることができる。
【0024】(実施例3)以下本発明の第3の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0025】図4は本発明の第3の実施例におけるマイ
クロフローセンサの製造方法の工程断面図を示すもので
ある。半導体シリコン基板51上に窒化膜SiN膜52
を膜厚1000nm堆積した(図4(b))。この基板
51の裏面に窒化膜52のパターンを形成し、このパタ
ーンをマスクとして、シリコン基板51の異方性ウエッ
トエッチングをKOH水溶液を用いて行った。エッチン
グは表面のSiN膜52が見えるまで行った(図4
(c))。次に、この表面のSiN膜52上にポリシリ
コン膜53を100nm厚堆積し、さらにこのポリシリ
コン膜53上にBSG膜54を600nm厚堆積した
(図4(d))。次に、この上にレジストパターンを形
成し、このレジストパターンをマスクとして、BSG膜
のエッチングを行い、BSG膜パターン54pを形成し
た(図4(e))。この基板51を800℃でシンター
することによって、BSG膜中のボロンをポリシリコン
膜中にドーピングし、ドープ型ポリシリコン55のパタ
ーンを得た(図4(f))。以上のような半導体シリコ
ンプロセスを用いることによって、少しの流量変化でも
大きな抵抗変化が得られる、安定性、信頼性の高い破損
しにくいマイクロフローセンサを容易に正確に形成する
ことができた。
【0026】以上のように、本実施例によれば、半導体
シリコンプロセスで形成したマイクロフローセンサを用
いることによって、微量流量の制御が可能となり、高制
御性で、応答性が早く、安定してフローをセンシングす
ることができる。
【0027】(実施例4)以下本発明の第4の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0028】図5は本発明の第4の実施例におけるマイ
クロフローセンサの製造方法の工程断面図を示すもので
ある。半導体シリコン基板61上に窒化膜SiN膜62
を膜厚1000nm堆積した(図5(b))。次に、こ
の表面のSiN膜62上にポリシリコン膜63を100
nm厚堆積し、さらにこのポリシリコン膜63上にBS
G膜64を600nm厚堆積した(図5(c))。次
に、この上にレジストパターンを形成し、このレジスト
パターンをマスクとして、BSG膜64のエッチングを
行い、BSG膜パターン64pを形成した(図5
(d))。この基板61を800℃でシンターすること
によって、BSG膜中のボロンをポリシリコン膜63中
にドーピングし、ドープ型ポリシリコン66のパターン
を得た。さらに、このポリシリコン膜上に窒化膜65を
堆積した(図5(e))。この基板61の裏面に窒化膜
62のパターンを形成し、このパターンをマスクとし
て、シリコン基板61の異方性ウエットエッチングをK
OH水溶液を用いて行った。エッチングは表面のSiN
膜が見えるまで行った(図5(f))。以上のような半
導体シリコンプロセスを用いることによって、少しの流
量変化でも大きな抵抗変化が得られる、安定性、信頼性
の高い破損しにくいマイクロフローセンサを容易に正確
に形成することができた。
【0029】以上のように、本実施例によれば、半導体
シリコンプロセスで形成したマイクロフローセンサを用
いることによって、微量流量の制御が可能となり、高制
御性で、応答性が早く、安定してフローをセンシングす
ることができる。
【0030】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明によれば、半導体シリコンプロセスを用いて、微
量な流量変化を検知することができるマイクロフローセ
ンサを、容易に正確に形成することができる。
【0031】特に、白金線のかわりにドープ型ポリシリ
コン膜を用いることによって、温度変化に対する抵抗変
化を大きくすることが可能であるので、より正確に流量
変化を検知することができる。
【0032】また、破損しやすいブリッジ構造とは違
い、薄膜のダイアフラム型の構造とすることで、プロセ
スも容易に形成することができ、また、シリコン基板の
異方性ウエットエッチングにおいて、エッチングストッ
パが形成されているので、厳密な時間管理をする必要が
ない。
【0033】また、白金を使用するかわりにポリシリコ
ンを使用しているので、コスト的にも低くすることがで
き、より簡便な半導体シリコンプロセスを使用すること
ができる。
【0034】従って、本発明を用いることによって、流
量の微量変化を安定して再現性良く検知することができ
るマイクロフローセンサを、容易に高精度に形成するこ
とに有効に作用し、マイクロフローセンサの製造に大き
く寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるマイクロフロー
センサの製造方法の工程断面図である。
【図2】白金とポリシリコンとの導電率の温度に対する
関係を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施例におけるマイクロフロー
センサの製造方法の工程断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例におけるマイクロフロー
センサの製造方法の工程断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例におけるマイクロフロー
センサの製造方法の工程断面図である。
【図6】従来のマイクロフローセンサの製造方法の工程
断面図である。
【図7】従来のマイクロフローセンサの構造を示す表面
および断面模式図である。
【符号の説明】 11 シリコン基板 51 シ
リコン基板 12 窒化膜 52 窒
化膜 13 ドープ型ポリシリコン膜 53 ポ
リシリコン膜 13p ポリシリコンパターン 54 B
SG膜 14 窒化膜 54p B
SG膜パターン 21 ヒーター線 55 ド
ープ型ポリシリコン 22 検出線 61 シ
リコン基板 23 エッチング領域 62 窒
化膜 41 シリコン基板 63 ポ
リシリコン膜 42 窒化膜 64 B
SG膜 43 ドープ型ポリシリコン膜 64p B
SG膜パターン 43p ポリシリコンパターン 65 窒
化膜 44 窒化膜 66 ド
ープ型ポリシリコン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体シリコン基板と、その基板上に形
    成された絶縁膜と、その絶縁膜上に形成されたドープ型
    ポリシリコン膜パターンとを備え、前記ドープ型ポリシ
    リコン膜パターンを配線パターンとして使用し、前記配
    線パターンの抵抗変化を測定することによって流量を検
    知することができることを特徴とするマイクロフローセ
    ンサ。
  2. 【請求項2】 半導体シリコン基板の一部を裏面からエ
    ッチングして、前記絶縁膜とポリシリコン膜パターンの
    みを残す領域が形成されていることを特徴とする請求項
    1記載のマイクロフローセンサ。
  3. 【請求項3】 半導体シリコン基板両面上に絶縁膜を堆
    積し、裏面の絶縁膜上にパターン形成を行い、前記絶縁
    膜パターンをマスクとして前記シリコン基板を裏面から
    表面の絶縁膜まで異方性ウエットエッチングを行う工程
    と、前記表面の絶縁膜上にドープ型ポリシリコン膜を堆
    積し、前記ポリシリコン膜のパターン形成を行う工程
    と、前記ポリシリコン膜上に第2の絶縁膜を堆積し、前
    記第2の絶縁膜のパターン形成を行う工程とを備えたこ
    とを特徴とするマイクロフローセンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体シリコン基板両面上に絶縁膜を堆
    積し、前記表面に形成した絶縁膜上にドープ型ポリシリ
    コン膜を堆積し、前記ポリシリコン膜のパターン形成を
    行う工程と、前記ポリシリコン膜上に第2の絶縁膜を堆
    積する工程と、裏面の絶縁膜上にパターン形成を行い、
    前記絶縁膜パターンをマスクとして前記シリコン基板を
    裏面から表面の絶縁膜まで異方性ウエットエッチングを
    行う工程と、前記表面の第2の絶縁膜のパターン形成を
    行う工程とを備えたことを特徴とするマイクロフローセ
    ンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体シリコン基板両面上に絶縁膜を堆
    積し、裏面の絶縁膜上にパターン形成を行い、前記絶縁
    膜パターンをマスクとして前記シリコン基板を裏面から
    表面の絶縁膜まで異方性ウエットエッチングを行う工程
    と、前記表面の絶縁膜上にポリシリコン膜を堆積し、さ
    らにBSG膜を堆積し、前記BSG膜のパターン形成を
    行う工程と、前記基板を高温アニール処理することによ
    って前記BSG膜からポリシリコン膜中にイオンドーピ
    ングを行う工程と、前記BSG膜を除去する工程とを備
    えたことを特徴とするマイクロフローセンサの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 半導体シリコン基板両面上に絶縁膜を堆
    積し、前記絶縁膜上にポリシリコン膜を堆積し、さらに
    BSG膜を堆積し、前記BSG膜のパターン形成を行う
    工程と、前記基板を高温アニール処理することによって
    前記BSG膜からポリシリコン膜中にイオンドーピング
    を行う工程と、前記BSG膜を除去する工程と、前記ポ
    リシリコン膜上に第2の絶縁膜を堆積し、裏面の絶縁膜
    上にパターン形成を行い、前記絶縁膜パターンをマスク
    として前記シリコン基板を裏面から表面の絶縁膜まで異
    方性ウエットエッチングを行う工程と、前記表面の第2
    の絶縁膜のパターン形成を行う工程とを備えたことを特
    徴とするマイクロフローセンサの製造方法。
JP20656293A 1993-08-20 1993-08-20 マイクロフローセンサ及びその製造方法 Pending JPH0758346A (ja)

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JP20656293A JPH0758346A (ja) 1993-08-20 1993-08-20 マイクロフローセンサ及びその製造方法

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