JPH08122119A - 熱式流量検出素子 - Google Patents
熱式流量検出素子Info
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- JPH08122119A JPH08122119A JP6260214A JP26021494A JPH08122119A JP H08122119 A JPH08122119 A JP H08122119A JP 6260214 A JP6260214 A JP 6260214A JP 26021494 A JP26021494 A JP 26021494A JP H08122119 A JPH08122119 A JP H08122119A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 導電性発熱部材から流体への伝熱量から流体
流量を検出する熱式流量検出素子において、導電性発熱
部材から基板への熱伝導損失を小さくする。 【構成】 導電性発熱部材16を絶縁性材料12,13
に埋設し、導電性発熱部材16と凹部20を介して対向
する半導体基板10に第2の導電性発熱部材17を設け
る。また、第2の導電性発熱部材17の面積を導電性発
熱部材16の面積と同じかそれより大きくする。また、
第2の導電性発熱部材17の温度と導電性発熱部材16
の温度を同じか温度差を一定にする。また、半導体基板
10の表面の一部に設けた凹部を真空にする。
流量を検出する熱式流量検出素子において、導電性発熱
部材から基板への熱伝導損失を小さくする。 【構成】 導電性発熱部材16を絶縁性材料12,13
に埋設し、導電性発熱部材16と凹部20を介して対向
する半導体基板10に第2の導電性発熱部材17を設け
る。また、第2の導電性発熱部材17の面積を導電性発
熱部材16の面積と同じかそれより大きくする。また、
第2の導電性発熱部材17の温度と導電性発熱部材16
の温度を同じか温度差を一定にする。また、半導体基板
10の表面の一部に設けた凹部を真空にする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばエンジンの吸
入空気量などを測定する半導体による熱式流量検出素子
に関するものである。
入空気量などを測定する半導体による熱式流量検出素子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車のエンジンの電子制御式燃
料噴射装置において、空燃比制御のためエンジンへの吸
入空気量を精度良く計測することが重要である。この空
気流量検出装置として従来ベーン式のものが主流であっ
たが、最近、小形で質量流量が得られ、応答性の良い熱
式流量検出装置が普及している。その中で、写真製版、
拡散、エッチング等の半導体製造プロセスを利用して、
半導体基板上に検出素子を形成した流量検出装置が盛ん
に研究されている。
料噴射装置において、空燃比制御のためエンジンへの吸
入空気量を精度良く計測することが重要である。この空
気流量検出装置として従来ベーン式のものが主流であっ
たが、最近、小形で質量流量が得られ、応答性の良い熱
式流量検出装置が普及している。その中で、写真製版、
拡散、エッチング等の半導体製造プロセスを利用して、
半導体基板上に検出素子を形成した流量検出装置が盛ん
に研究されている。
【0003】図13は、従来の半導体による検出素子の
構造を示す断面図である。これは特開昭58−7205
9号公報に記載された半導体装置の検出用チップであ
る。図において、10は半導体基板、12,13は絶縁
体層、20は半導体基板10に設けた凹部、51は検出
素子である。半導体基板10の一部を除去して凹部20
を形成し、この凹部20上に検出素子51の形成された
絶縁体層12,13を保持することにより、検出素子5
1のほとんど大部分が半導体基板10と非接触な状態と
なる構造を有している。検出素子51は絶縁体層12,
13により包まれており、この検出素子には静電素子、
熱電素子、抵抗素子などが適用され、圧力センサ、湿度
センサ、流量センサ、ガスセンサなどに利用できる。
構造を示す断面図である。これは特開昭58−7205
9号公報に記載された半導体装置の検出用チップであ
る。図において、10は半導体基板、12,13は絶縁
体層、20は半導体基板10に設けた凹部、51は検出
素子である。半導体基板10の一部を除去して凹部20
を形成し、この凹部20上に検出素子51の形成された
絶縁体層12,13を保持することにより、検出素子5
1のほとんど大部分が半導体基板10と非接触な状態と
なる構造を有している。検出素子51は絶縁体層12,
13により包まれており、この検出素子には静電素子、
熱電素子、抵抗素子などが適用され、圧力センサ、湿度
センサ、流量センサ、ガスセンサなどに利用できる。
【0004】この半導体による検出素子を流量センサと
して用いる場合は、検出素子51に発熱抵抗素子が適用
され、例えばニッケルと鉄からなるパーマロイ素子など
が用いられる。この発熱抵抗素子を流体通路中に設置し
て通電すると、発熱抵抗素子の温度は上昇する。監視さ
れる流体は、その流れによって発熱抵抗素子から熱をう
ばう。この発熱抵抗素子の最終的な温度は、流体の速度
と熱伝導率の関数となる。即ち、発熱抵抗素子から流体
への伝熱量が流体の流量に依存することを利用して、流
体流量が検出される。
して用いる場合は、検出素子51に発熱抵抗素子が適用
され、例えばニッケルと鉄からなるパーマロイ素子など
が用いられる。この発熱抵抗素子を流体通路中に設置し
て通電すると、発熱抵抗素子の温度は上昇する。監視さ
れる流体は、その流れによって発熱抵抗素子から熱をう
ばう。この発熱抵抗素子の最終的な温度は、流体の速度
と熱伝導率の関数となる。即ち、発熱抵抗素子から流体
への伝熱量が流体の流量に依存することを利用して、流
体流量が検出される。
【0005】図14は、従来の熱式流量検出素子の他の
例を示す上面図であり、これは特開平4ー93768号
公報に記載されている流速センサである。図において、
15はダイアフラム、26は発熱抵抗素子、27は上流
側温度検出素子、28は下流側温度検出素子である。半
導体基板10の一部を除去して凹部20を形成し、この
凹部20の上にダイアフラム15、発熱抵抗素子26、
上流側温度検出素子27、下流側温度検出素子28を形
成している。ダイアフラム15にはスリット24が開け
られ、ここから半導体基板10をエッチングすることに
より凹部20を形成し、発熱抵抗素子26,上流側温度
検出素子27,下流側温度検出素子28と半導体基板1
0間の熱絶縁をとる構成になっている。
例を示す上面図であり、これは特開平4ー93768号
公報に記載されている流速センサである。図において、
15はダイアフラム、26は発熱抵抗素子、27は上流
側温度検出素子、28は下流側温度検出素子である。半
導体基板10の一部を除去して凹部20を形成し、この
凹部20の上にダイアフラム15、発熱抵抗素子26、
上流側温度検出素子27、下流側温度検出素子28を形
成している。ダイアフラム15にはスリット24が開け
られ、ここから半導体基板10をエッチングすることに
より凹部20を形成し、発熱抵抗素子26,上流側温度
検出素子27,下流側温度検出素子28と半導体基板1
0間の熱絶縁をとる構成になっている。
【0006】この流速センサを流路中に設置して発熱抵
抗素子26に電流を流して発熱させる。上流から下流に
流体が移動すると、上流側温度検出素子27は流体によ
って冷却されて降温する。一方、下流側温度検出素子2
8は温度が上昇する。この結果、上流側温度検出素子2
7と下流側温度検出素子28との間に温度差が生じ、抵
抗値が変化する。この抵抗値の変化を電圧に変換するこ
とにより、流体の流速に応じた電圧出力が得られ、流体
の流れ方向と速度を検出することができる。
抗素子26に電流を流して発熱させる。上流から下流に
流体が移動すると、上流側温度検出素子27は流体によ
って冷却されて降温する。一方、下流側温度検出素子2
8は温度が上昇する。この結果、上流側温度検出素子2
7と下流側温度検出素子28との間に温度差が生じ、抵
抗値が変化する。この抵抗値の変化を電圧に変換するこ
とにより、流体の流速に応じた電圧出力が得られ、流体
の流れ方向と速度を検出することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の熱式流量検出素
子は以上のように構成されており、導電性発熱部材から
の熱伝導損失が大きく、感度が低いという問題点が挙げ
られる。例えば図13に示した構造のものは、凹部20
の深さは半導体基板10の厚さの2分の1程度であり、
流路が下方に回り込んでいるため、凹部20への流体の
流れ込みが少ない。また、図14に示したダイアフラム
構造のものは、開口部分を非常に小さくしているため、
凹部20へ流体の流れ込みはほとんどない。そのため、
図13,図14のいずれにおいても、凹部20内で流体
(空気)が滞留する。発熱抵抗素子26は例えば125
℃程度になり、流体は25℃程度であるため、凹部20
内の滞留空気を通して、発熱抵抗素子26から半導体基
板10へ熱伝導損失が生じる。このため流量検出素子の
感度が低下してしまう。
子は以上のように構成されており、導電性発熱部材から
の熱伝導損失が大きく、感度が低いという問題点が挙げ
られる。例えば図13に示した構造のものは、凹部20
の深さは半導体基板10の厚さの2分の1程度であり、
流路が下方に回り込んでいるため、凹部20への流体の
流れ込みが少ない。また、図14に示したダイアフラム
構造のものは、開口部分を非常に小さくしているため、
凹部20へ流体の流れ込みはほとんどない。そのため、
図13,図14のいずれにおいても、凹部20内で流体
(空気)が滞留する。発熱抵抗素子26は例えば125
℃程度になり、流体は25℃程度であるため、凹部20
内の滞留空気を通して、発熱抵抗素子26から半導体基
板10へ熱伝導損失が生じる。このため流量検出素子の
感度が低下してしまう。
【0008】この発明は上記のような従来の問題点を解
決するためになされたのもので、発熱抵抗素子から半導
体基板への熱伝導損失を小さくして、感度の低下を防止
できる熱式流量検出素子を得ることを目的とするもので
ある。
決するためになされたのもので、発熱抵抗素子から半導
体基板への熱伝導損失を小さくして、感度の低下を防止
できる熱式流量検出素子を得ることを目的とするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る熱式流量検出素子は、表面の一部に凹部を有する半導
体基板、凹部の一部または全部を覆う絶縁性材料、絶縁
性材料に埋設する導電性発熱部材、及び導電性発熱部材
と凹部を介して対向する半導体基板に設けた第2の導電
性発熱部材を備えたものである。
る熱式流量検出素子は、表面の一部に凹部を有する半導
体基板、凹部の一部または全部を覆う絶縁性材料、絶縁
性材料に埋設する導電性発熱部材、及び導電性発熱部材
と凹部を介して対向する半導体基板に設けた第2の導電
性発熱部材を備えたものである。
【0010】また、この発明の請求項2に係る熱式流量
検出素子は、半導体基板、半導体基板より突出した空隙
を形成するように半導体基板に設けた絶縁性材料、絶縁
性材料に埋設する導電性発熱部材、及び導電性発熱部材
と空隙を介して対向する半導体基板に設けた第2の導電
性発熱部材を備えたものである。
検出素子は、半導体基板、半導体基板より突出した空隙
を形成するように半導体基板に設けた絶縁性材料、絶縁
性材料に埋設する導電性発熱部材、及び導電性発熱部材
と空隙を介して対向する半導体基板に設けた第2の導電
性発熱部材を備えたものである。
【0011】また、この発明の請求項3に係る熱式流量
検出素子は、請求項1または請求項2における第2の導
電性発熱部材の面積を、それに対向する導電性発熱部材
の面積と同じか、それより大きく設定したものである。
検出素子は、請求項1または請求項2における第2の導
電性発熱部材の面積を、それに対向する導電性発熱部材
の面積と同じか、それより大きく設定したものである。
【0012】また、この発明の請求項4に係る熱式流量
検出素子は、請求項1または請求項2または請求項3に
おける第2の導電性発熱部材の温度を、流量を検出する
流体の温度より一定の温度だけ高くなるようにしたもの
である。
検出素子は、請求項1または請求項2または請求項3に
おける第2の導電性発熱部材の温度を、流量を検出する
流体の温度より一定の温度だけ高くなるようにしたもの
である。
【0013】また、この発明の請求項5に係る熱式流量
検出素子は、請求項1または請求項2または請求項3に
おける第2の導電性発熱部材の温度を、それに対向する
導電性発熱部材の温度と同じか、一定温度差を有するよ
うにしたものである。
検出素子は、請求項1または請求項2または請求項3に
おける第2の導電性発熱部材の温度を、それに対向する
導電性発熱部材の温度と同じか、一定温度差を有するよ
うにしたものである。
【0014】また、この発明の請求項6に係る熱式流量
検出素子は、表面の一部に真空の凹部を有する半導体基
板、凹部の全部を覆う絶縁性材料からなるダイアフラ
ム、及びダイアフラムに埋設する導電性発熱部材を備え
たものである。
検出素子は、表面の一部に真空の凹部を有する半導体基
板、凹部の全部を覆う絶縁性材料からなるダイアフラ
ム、及びダイアフラムに埋設する導電性発熱部材を備え
たものである。
【0015】また、この発明の請求項7に係る熱式流量
検出素子は、半導体基板、半導体基板より突出した真空
空隙を形成するように半導体基板に設けた絶縁性材料か
らなる中空構造部、中空構造部に埋設する導電性発熱部
材を備えたものである。
検出素子は、半導体基板、半導体基板より突出した真空
空隙を形成するように半導体基板に設けた絶縁性材料か
らなる中空構造部、中空構造部に埋設する導電性発熱部
材を備えたものである。
【0016】また、この発明の請求項8に係る熱式流量
検出素子は、請求項1ないし請求項7のいずれかにおけ
る導電性発熱部材を、タングステンシリサイド、または
多結晶シリコンとタングステンシリサイドの積層膜とし
たものである。
検出素子は、請求項1ないし請求項7のいずれかにおけ
る導電性発熱部材を、タングステンシリサイド、または
多結晶シリコンとタングステンシリサイドの積層膜とし
たものである。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明による熱式流量検出素子
は、第2の導電性発熱部材があることにより、導電性発
熱部材と、第2の導電性発熱部材を含む半導体基板の温
度差が小さくなり、導電性発熱部材から凹部を通って半
導体基板への熱伝導損失を減少させることができる。
は、第2の導電性発熱部材があることにより、導電性発
熱部材と、第2の導電性発熱部材を含む半導体基板の温
度差が小さくなり、導電性発熱部材から凹部を通って半
導体基板への熱伝導損失を減少させることができる。
【0018】また、請求項2記載の発明による熱式流量
検出素子は、第2の導電性発熱部材があることにより、
導電性発熱部材と、第2の導電性発熱部材を含む半導体
基板の温度差が小さくなり、導電性発熱部材から空隙を
通って半導体基板への熱伝導損失を減少させることがで
きる。
検出素子は、第2の導電性発熱部材があることにより、
導電性発熱部材と、第2の導電性発熱部材を含む半導体
基板の温度差が小さくなり、導電性発熱部材から空隙を
通って半導体基板への熱伝導損失を減少させることがで
きる。
【0019】また、請求項3記載の発明による熱式流量
検出素子は、請求項1または請求項2に加え、第2の導
電性発熱部材によって半導体基板の温度をある程度均一
に加熱でき、導電性発熱部材からの熱伝導損失を減少さ
せることができる。
検出素子は、請求項1または請求項2に加え、第2の導
電性発熱部材によって半導体基板の温度をある程度均一
に加熱でき、導電性発熱部材からの熱伝導損失を減少さ
せることができる。
【0020】また、請求項4記載の発明による熱式流量
検出素子は、請求項1または請求項2または請求項3に
加え、第2の導電性発熱部材の温度を流量を検出する流
体の温度に応じて設定し、導電性発熱部材からの熱伝導
損失を減少させる。
検出素子は、請求項1または請求項2または請求項3に
加え、第2の導電性発熱部材の温度を流量を検出する流
体の温度に応じて設定し、導電性発熱部材からの熱伝導
損失を減少させる。
【0021】また、請求項5記載の発明による熱式流量
検出素子は、請求項1または請求項2または請求項3に
加え、第2の導電性発熱部材の温度を導電性発熱部材の
温度に応じて設定し、導電性発熱部材からの熱伝導損失
を減少させる。
検出素子は、請求項1または請求項2または請求項3に
加え、第2の導電性発熱部材の温度を導電性発熱部材の
温度に応じて設定し、導電性発熱部材からの熱伝導損失
を減少させる。
【0022】また、請求項6記載の発明による熱式流量
検出素子は、導電性発熱部材とそれに対向する半導体基
板間の凹部が真空であるため、導電性発熱部材から凹部
内を通して半導体基板への熱伝導損失を減少させること
ができる。
検出素子は、導電性発熱部材とそれに対向する半導体基
板間の凹部が真空であるため、導電性発熱部材から凹部
内を通して半導体基板への熱伝導損失を減少させること
ができる。
【0023】また、請求項7記載の発明による熱式流量
検出素子は、導電性発熱部材とそれに対向する半導体基
板間の空隙が真空であるため、導電性発熱部材から空隙
内を通して半導体基板への熱伝導損失を減少させること
ができる。
検出素子は、導電性発熱部材とそれに対向する半導体基
板間の空隙が真空であるため、導電性発熱部材から空隙
内を通して半導体基板への熱伝導損失を減少させること
ができる。
【0024】また、請求項8記載の発明による熱式流量
検出素子は、従来のMOSプロセスを利用して製造で
き、導電性発熱部材からの熱伝導損失を減少させること
ができる。
検出素子は、従来のMOSプロセスを利用して製造で
き、導電性発熱部材からの熱伝導損失を減少させること
ができる。
【0025】
実施例1.図1は、この発明の実施例1による熱式流量
検出素子を示す断面図である。図において、10は半導
体基板、12,13は絶縁性材料による絶縁体層、16
は導電性発熱部材、17は第2の導電性発熱部材、20
は半導体基板10の表面の一部に形成された凹部、13
0は半導体基板10の凹部20に載置され、凹部20の
一部を覆う架橋部か、または凹部20の全部を覆うダイ
アフラム部である。
検出素子を示す断面図である。図において、10は半導
体基板、12,13は絶縁性材料による絶縁体層、16
は導電性発熱部材、17は第2の導電性発熱部材、20
は半導体基板10の表面の一部に形成された凹部、13
0は半導体基板10の凹部20に載置され、凹部20の
一部を覆う架橋部か、または凹部20の全部を覆うダイ
アフラム部である。
【0026】この熱式流量検出素子は、導電性発熱部材
16に対向する半導体基板10に、第2の導電性発熱部
材17を備えていることを特徴とする。導電性発熱部材
16は例えば125℃程度に発熱し、流体は大気温度程
度で25℃であり、第2の導電性発熱部材17は、例え
ば100℃〜120℃程度に発熱させる。この第2の導
電性発熱部材17によって、半導体基板10は100℃
〜120℃程度に加熱され、さらに凹部20内も加熱さ
れることになる。このため、導電性発熱部材16と、第
2の導電性発熱部材17を含む半導体基板10の温度差
が小さくなり、導電性発熱部材16から凹部20を介し
て半導体基板10への熱伝導損失を減少させることがで
きる。
16に対向する半導体基板10に、第2の導電性発熱部
材17を備えていることを特徴とする。導電性発熱部材
16は例えば125℃程度に発熱し、流体は大気温度程
度で25℃であり、第2の導電性発熱部材17は、例え
ば100℃〜120℃程度に発熱させる。この第2の導
電性発熱部材17によって、半導体基板10は100℃
〜120℃程度に加熱され、さらに凹部20内も加熱さ
れることになる。このため、導電性発熱部材16と、第
2の導電性発熱部材17を含む半導体基板10の温度差
が小さくなり、導電性発熱部材16から凹部20を介し
て半導体基板10への熱伝導損失を減少させることがで
きる。
【0027】以下、このような構成の熱式流量検出素子
の製造方法について述べる。図2は、実施例1に係る熱
式流量検出素子の製造方法を工程順に示す断面図であ
る。図2(a)では、半導体基板n型層112上にドー
ピング用保護膜110を成膜し、パターニングする。次
に、図2(b)でp型不純物を注入し、ドーピング用保
護膜110を除去した後熱処理し、半導体基板p型層1
11を所望の厚さまで拡散させる。図2(c)では、別
のドーピング用保護膜110を成膜し、n型不純物を注
入する。そして、ドーピング用保護膜110を除去した
後熱処理し、半導体基板n型層112を拡散させ、拡散
下部の半導体基板p型層111が数百nm程度の厚みに
なるようにする。この半導体基板p型層111が第2の
導電性発熱部材17となる。図2(d)では、絶縁体層
13、導電性発熱部材16、絶縁体層12を成膜する。
図2(e)で基板エッチング用の窓開けをした後、テト
ラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)
や水酸化カリウム(KOH)などのアルカリのエッチン
グ溶液で半導体基板n型層112を、第2の導電性発熱
部材17表面の近く、または第2の導電性発熱部材17
の表面が現れるまでエッチングする。このエッチングに
より凹部20と、架橋部またはダイアフラム部130が
形成される。また、第2の導電性発熱部材の端子部を出
すために絶縁体層12,13の表面の一部をエッチング
すれば、図1に示す熱式流量検出素子が得られる。
の製造方法について述べる。図2は、実施例1に係る熱
式流量検出素子の製造方法を工程順に示す断面図であ
る。図2(a)では、半導体基板n型層112上にドー
ピング用保護膜110を成膜し、パターニングする。次
に、図2(b)でp型不純物を注入し、ドーピング用保
護膜110を除去した後熱処理し、半導体基板p型層1
11を所望の厚さまで拡散させる。図2(c)では、別
のドーピング用保護膜110を成膜し、n型不純物を注
入する。そして、ドーピング用保護膜110を除去した
後熱処理し、半導体基板n型層112を拡散させ、拡散
下部の半導体基板p型層111が数百nm程度の厚みに
なるようにする。この半導体基板p型層111が第2の
導電性発熱部材17となる。図2(d)では、絶縁体層
13、導電性発熱部材16、絶縁体層12を成膜する。
図2(e)で基板エッチング用の窓開けをした後、テト
ラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)
や水酸化カリウム(KOH)などのアルカリのエッチン
グ溶液で半導体基板n型層112を、第2の導電性発熱
部材17表面の近く、または第2の導電性発熱部材17
の表面が現れるまでエッチングする。このエッチングに
より凹部20と、架橋部またはダイアフラム部130が
形成される。また、第2の導電性発熱部材の端子部を出
すために絶縁体層12,13の表面の一部をエッチング
すれば、図1に示す熱式流量検出素子が得られる。
【0028】この実施例では、第2の導電性発熱部材1
7の面積は導電性発熱部材16の面積より大きくしてい
る。このため、凹部20内の温度を均一にすることがで
き、導電性発熱部材16からの熱伝導損失を小さくでき
る。なお、第2の導電性発熱部材17の面積は導電性発
熱部材16の面積より大きくするか、少なくとも同じに
すれば、凹部20内の温度分布を小さくでき、導電性発
熱部材16からの熱伝導損失を減少させるのに効果があ
る。
7の面積は導電性発熱部材16の面積より大きくしてい
る。このため、凹部20内の温度を均一にすることがで
き、導電性発熱部材16からの熱伝導損失を小さくでき
る。なお、第2の導電性発熱部材17の面積は導電性発
熱部材16の面積より大きくするか、少なくとも同じに
すれば、凹部20内の温度分布を小さくでき、導電性発
熱部材16からの熱伝導損失を減少させるのに効果があ
る。
【0029】また、動作時においては、第2の導電性発
熱部材17の温度は空気の温度より高く設定する必要が
あるが、常に一定の温度だけ高くなるように制御するこ
とで、より安定な動作を得ることができる。また、第2
の導電性発熱部材17の温度は導電性発熱部材16の温
度と常に同じか、あるいは導電性発熱部材16との温度
差が一定温度になるように制御すると更に効果的であ
る。なお、第2の導電性発熱部材17を設ける位置は、
上記のように、半導体基板10の凹部20の表面でもよ
いが、これに限るものではない。例えば、半導体基板1
0の中に埋設してもよいし、凹部20の半導体基板10
側の周囲を取り囲むように形成してもよい。即ち、絶縁
性発熱部材16に対向する半導体基板10を加熱できる
位置に形成すればよい。
熱部材17の温度は空気の温度より高く設定する必要が
あるが、常に一定の温度だけ高くなるように制御するこ
とで、より安定な動作を得ることができる。また、第2
の導電性発熱部材17の温度は導電性発熱部材16の温
度と常に同じか、あるいは導電性発熱部材16との温度
差が一定温度になるように制御すると更に効果的であ
る。なお、第2の導電性発熱部材17を設ける位置は、
上記のように、半導体基板10の凹部20の表面でもよ
いが、これに限るものではない。例えば、半導体基板1
0の中に埋設してもよいし、凹部20の半導体基板10
側の周囲を取り囲むように形成してもよい。即ち、絶縁
性発熱部材16に対向する半導体基板10を加熱できる
位置に形成すればよい。
【0030】実施例2.図3は、この発明の実施例2に
よる熱式流量検出素子を示す断面図である。図におい
て、11,12,13,14は絶縁性材料による絶縁体
層、16は導電性発熱部材、17は第2の導電性発熱部
材、21は半導体基板10と導電性発熱部材16の間に
設けられ、半導体基板10より突出した空隙である。ま
た、130は絶縁体層11,12の内部に導電性発熱部
材16が形成された構成の架橋構造またはダイアフラム
部である。
よる熱式流量検出素子を示す断面図である。図におい
て、11,12,13,14は絶縁性材料による絶縁体
層、16は導電性発熱部材、17は第2の導電性発熱部
材、21は半導体基板10と導電性発熱部材16の間に
設けられ、半導体基板10より突出した空隙である。ま
た、130は絶縁体層11,12の内部に導電性発熱部
材16が形成された構成の架橋構造またはダイアフラム
部である。
【0031】この実施例では、実施例1と同様、導電性
発熱部材16と空隙21を介して対向する部分に第2の
導電性発熱部材17を備えていることを特徴とする。な
お、導電性発熱部材16と第2の導電性発熱部材17に
は配線がそれぞれ必要であるが、煩雑さを避けるためこ
こでは図示していない。このような構成の熱式流量検出
素子の動作は、実施例1と同様であり、第2の導電性発
熱部材17によって、半導体基板10は加熱され、さら
に、半導体基板10より突出した空隙21内も加熱され
る。このため、導電性発熱部材16と、第2の導電性発
熱部材17を含む半導体基板10の温度差が小さくな
り、導電性発熱部材16から半導体基板10への熱伝導
損失を減少させることができる。
発熱部材16と空隙21を介して対向する部分に第2の
導電性発熱部材17を備えていることを特徴とする。な
お、導電性発熱部材16と第2の導電性発熱部材17に
は配線がそれぞれ必要であるが、煩雑さを避けるためこ
こでは図示していない。このような構成の熱式流量検出
素子の動作は、実施例1と同様であり、第2の導電性発
熱部材17によって、半導体基板10は加熱され、さら
に、半導体基板10より突出した空隙21内も加熱され
る。このため、導電性発熱部材16と、第2の導電性発
熱部材17を含む半導体基板10の温度差が小さくな
り、導電性発熱部材16から半導体基板10への熱伝導
損失を減少させることができる。
【0032】以下、このような構成の熱式流量検出素子
の製造方法について述べる。図4は、実施例2に係る熱
式流量検出素子の製造方法を工程順に示す断面図であ
る。図4(a)で半導体基板10上に窒化シリコン、酸
化シリコンなどからなる絶縁体層14、第2の導電性発
熱部材17、絶縁体層13をそれぞれ成膜しパターニン
グする。図4(b)で、その上に多結晶シリコンやシリ
コンからなる犠牲層120を数百nm〜数μm成膜しパ
ターニングする。犠牲層120を覆うように絶縁体層1
2を成膜し、導電性発熱部材16、絶縁体層11をそれ
ぞれ成膜しパターニングする。図4(c)では最後にT
MAHなどのエッチング溶液で犠牲層のみエッチング
し、空隙21を形成する。なお、エッチング窓を大きく
形成し、絶縁体層12,導電性発熱部材16,絶縁体層
11が空隙21に架橋するように形成してもよいし、ま
たは、エッチング窓を小さく形成し絶縁体層12,導電
性発熱部材16,絶縁体層11をダイアフラムにするこ
ともできる。
の製造方法について述べる。図4は、実施例2に係る熱
式流量検出素子の製造方法を工程順に示す断面図であ
る。図4(a)で半導体基板10上に窒化シリコン、酸
化シリコンなどからなる絶縁体層14、第2の導電性発
熱部材17、絶縁体層13をそれぞれ成膜しパターニン
グする。図4(b)で、その上に多結晶シリコンやシリ
コンからなる犠牲層120を数百nm〜数μm成膜しパ
ターニングする。犠牲層120を覆うように絶縁体層1
2を成膜し、導電性発熱部材16、絶縁体層11をそれ
ぞれ成膜しパターニングする。図4(c)では最後にT
MAHなどのエッチング溶液で犠牲層のみエッチング
し、空隙21を形成する。なお、エッチング窓を大きく
形成し、絶縁体層12,導電性発熱部材16,絶縁体層
11が空隙21に架橋するように形成してもよいし、ま
たは、エッチング窓を小さく形成し絶縁体層12,導電
性発熱部材16,絶縁体層11をダイアフラムにするこ
ともできる。
【0033】なお、この実施例においても、第2の導電
性発熱部材17は、導電性発熱部材16からの熱伝導損
失を減少させるために設けたものなので、空隙21内の
温度分布はなるべく小さい方が効果的である。そのた
め、第2の導電性発熱部材17の面積は導電性発熱部材
16の面積より大きいか、少なくとも同じにする方が効
果的である。
性発熱部材17は、導電性発熱部材16からの熱伝導損
失を減少させるために設けたものなので、空隙21内の
温度分布はなるべく小さい方が効果的である。そのた
め、第2の導電性発熱部材17の面積は導電性発熱部材
16の面積より大きいか、少なくとも同じにする方が効
果的である。
【0034】また、動作時においては、第2の導電性発
熱部材17の温度は空気の温度より高く設定する必要が
あるが、常に一定の温度だけ高くなるように制御するこ
とで、より安定な動作を得ることができる。また、第2
の導電性発熱部材17の温度は導電性発熱部材16の温
度と常に同じか、または導電性発熱部材16との温度差
が一定温度になるように制御すると更に効果的である。
熱部材17の温度は空気の温度より高く設定する必要が
あるが、常に一定の温度だけ高くなるように制御するこ
とで、より安定な動作を得ることができる。また、第2
の導電性発熱部材17の温度は導電性発熱部材16の温
度と常に同じか、または導電性発熱部材16との温度差
が一定温度になるように制御すると更に効果的である。
【0035】実施例3.図5は、この発明の実施例3に
よる熱式流量検出素子を示す断面図である。図におい
て、15は絶縁性材料からなるダイアフラム、22は半
導体基板10の表面の一部に設けた真空の凹部、121
はエッチングホールである。この実施例では、ダイアフ
ラム15は3層の絶縁体層11,12,13で構成さ
れ、その中に導電性発熱部材16が埋設されている。ま
た、ダイアフラム15は真空凹部22の全体を覆ってい
る。
よる熱式流量検出素子を示す断面図である。図におい
て、15は絶縁性材料からなるダイアフラム、22は半
導体基板10の表面の一部に設けた真空の凹部、121
はエッチングホールである。この実施例では、ダイアフ
ラム15は3層の絶縁体層11,12,13で構成さ
れ、その中に導電性発熱部材16が埋設されている。ま
た、ダイアフラム15は真空凹部22の全体を覆ってい
る。
【0036】この実施例では、導電性発熱部材16とそ
れに対向する半導体基板10間の凹部22を真空とした
ことを特徴としている。このような構成の熱式流量検出
素子の動作は、凹部22が真空であるため、導電性発熱
部材16から凹部22内を通して半導体基板10へ熱が
伝導するのをある程度防止できるので、熱伝導損失を減
少させることができる。
れに対向する半導体基板10間の凹部22を真空とした
ことを特徴としている。このような構成の熱式流量検出
素子の動作は、凹部22が真空であるため、導電性発熱
部材16から凹部22内を通して半導体基板10へ熱が
伝導するのをある程度防止できるので、熱伝導損失を減
少させることができる。
【0037】以下、このような構成の熱式流量検出素子
の製造方法について述べる。図6は、実施例3に係る熱
式流量検出素子の製造方法を工程順に示す断面図であ
る。図6(a)で半導体基板10上に窒化シリコン、酸
化シリコンなどからなる絶縁体層13,導電性発熱部材
16,絶縁体層12をそれぞれ成膜し、パターニングす
る。図6(b)では、絶縁体層12,13を貫通し半導
体基板10に達するエッチングホール121を形成し、
そこからTMAH、KOHなどのエッチング溶液を導入
して半導体基板10をエッチングし、半導体基板10の
表面の一部とダイアフラム15との間に凹部20を形成
する。次に、図6(c)で、絶縁体層12上に、窒化シ
リコン、酸化シリコンなどの絶縁性材料を成膜すると、
膜は次第にエッチングホール121を覆い、最終的にエ
ッチングホール121を塞ぎ、絶縁体層11が形成され
る。この絶縁性材料は真空中で成膜するので、結果的に
凹部20は真空となり、真空凹部22が形成される。
の製造方法について述べる。図6は、実施例3に係る熱
式流量検出素子の製造方法を工程順に示す断面図であ
る。図6(a)で半導体基板10上に窒化シリコン、酸
化シリコンなどからなる絶縁体層13,導電性発熱部材
16,絶縁体層12をそれぞれ成膜し、パターニングす
る。図6(b)では、絶縁体層12,13を貫通し半導
体基板10に達するエッチングホール121を形成し、
そこからTMAH、KOHなどのエッチング溶液を導入
して半導体基板10をエッチングし、半導体基板10の
表面の一部とダイアフラム15との間に凹部20を形成
する。次に、図6(c)で、絶縁体層12上に、窒化シ
リコン、酸化シリコンなどの絶縁性材料を成膜すると、
膜は次第にエッチングホール121を覆い、最終的にエ
ッチングホール121を塞ぎ、絶縁体層11が形成され
る。この絶縁性材料は真空中で成膜するので、結果的に
凹部20は真空となり、真空凹部22が形成される。
【0038】以上にようにこの構成によれば、凹部22
内が真空であるため、ダイアフラム15中に形成した導
電性発熱部材16から凹部22を通して半導体基板10
への熱伝導損失を大幅に減少させることができる。ま
た、凹部22を真空にするのに特別な製造方法を用いる
必要がなく、通常の製造方法で凹部22を真空にするこ
とができる。
内が真空であるため、ダイアフラム15中に形成した導
電性発熱部材16から凹部22を通して半導体基板10
への熱伝導損失を大幅に減少させることができる。ま
た、凹部22を真空にするのに特別な製造方法を用いる
必要がなく、通常の製造方法で凹部22を真空にするこ
とができる。
【0039】実施例4.図7は、この発明の実施例4に
よる熱式流量検出素子を示す断面図である。図におい
て、23aは絶縁体層11,12,13からなる中空構
造部、23bは中空構造部23aで形成された真空空隙
である。この実施例では、導電性発熱部材16は中空構
造部23aに埋設するように構成されている。
よる熱式流量検出素子を示す断面図である。図におい
て、23aは絶縁体層11,12,13からなる中空構
造部、23bは中空構造部23aで形成された真空空隙
である。この実施例では、導電性発熱部材16は中空構
造部23aに埋設するように構成されている。
【0040】このような構成の熱式流量検出素子の動作
は、実施例3と同様であり、空隙23b内が真空である
ため、中空構造部23a中に形成した導電性発熱部材1
6から空隙23bを通して半導体基板10への熱伝導損
失を大幅に減少させることができる。
は、実施例3と同様であり、空隙23b内が真空である
ため、中空構造部23a中に形成した導電性発熱部材1
6から空隙23bを通して半導体基板10への熱伝導損
失を大幅に減少させることができる。
【0041】以下、このような構成の熱式流量検出素子
の製造方法について述べる。図8は、実施例4に係る熱
式流量検出素子の製造方法を工程順に示す断面図であ
る。まず、半導体基板10上に窒化シリコン、酸化シリ
コンなどからなる絶縁体層14、多結晶シリコンなどか
らなる犠牲層120と、犠牲層120を覆うように絶縁
体層13を成膜してパターニングする。さらに導電性材
料からなる導電性発熱部材16、絶縁体層12を成膜し
パターニングして図8(a)に示すものが得られる。次
に、図8(b)で、絶縁体層12,13を貫通し、犠牲
層120に達するエッチングホール121を形成し、そ
こからTMAH、KOHなどのエッチング溶液を導入し
て犠牲層120をエッチングし、中空構造部23aを形
成する。さらに、図8(c)に示すように、絶縁体層1
2上に、窒化シリコン、酸化シリコンなどの絶縁性材料
を成膜すると、膜は次第にエッチングホール121を覆
う。最終的にエッチングホール121を塞ぎ、絶縁体層
11が形成される。この絶縁性材料は真空中で成膜する
ので結果的に空隙23bは真空となり、中空構造部23
aが形成される。
の製造方法について述べる。図8は、実施例4に係る熱
式流量検出素子の製造方法を工程順に示す断面図であ
る。まず、半導体基板10上に窒化シリコン、酸化シリ
コンなどからなる絶縁体層14、多結晶シリコンなどか
らなる犠牲層120と、犠牲層120を覆うように絶縁
体層13を成膜してパターニングする。さらに導電性材
料からなる導電性発熱部材16、絶縁体層12を成膜し
パターニングして図8(a)に示すものが得られる。次
に、図8(b)で、絶縁体層12,13を貫通し、犠牲
層120に達するエッチングホール121を形成し、そ
こからTMAH、KOHなどのエッチング溶液を導入し
て犠牲層120をエッチングし、中空構造部23aを形
成する。さらに、図8(c)に示すように、絶縁体層1
2上に、窒化シリコン、酸化シリコンなどの絶縁性材料
を成膜すると、膜は次第にエッチングホール121を覆
う。最終的にエッチングホール121を塞ぎ、絶縁体層
11が形成される。この絶縁性材料は真空中で成膜する
ので結果的に空隙23bは真空となり、中空構造部23
aが形成される。
【0042】以上のようにこの構成によれば、空隙23
bが真空であるため、中空構造部23a中に形成した導
電性発熱部材16から空隙23bを通して半導体基板1
0への熱伝導損失を大幅に減少させることができる。ま
た、空隙23bを真空にするのに特別な製造方法を用い
る必要がなく、通常の製造方法で空隙23bを真空にす
ることができる。
bが真空であるため、中空構造部23a中に形成した導
電性発熱部材16から空隙23bを通して半導体基板1
0への熱伝導損失を大幅に減少させることができる。ま
た、空隙23bを真空にするのに特別な製造方法を用い
る必要がなく、通常の製造方法で空隙23bを真空にす
ることができる。
【0043】実施例5.図9,図10は、この発明の実
施例5による熱式流量検出素子を示す断面図である。図
9に示したものは、実施例3と同様、半導体基板10の
表面の一部に真空凹部22を形成したものに対応する。
また、図10に示したものは、実施例4と同様、半導体
基板10に真空空隙23bを介して中空構造部23aを
形成したものに対応する。いずれも、導電性発熱部材1
6の他にダイアフラム15または中空構造部23aの中
心部と外周部にピエゾ抵抗層122を備えている。ピエ
ゾ抵抗層122の材料は、例えばp型またはn型不純物
元素を高濃度に注入した多結晶シリコンなどである。な
お、ピエゾ抵抗層122には当然、導電線及び接続端子
が必要であるが、煩雑になるためここでは図示しない。
施例5による熱式流量検出素子を示す断面図である。図
9に示したものは、実施例3と同様、半導体基板10の
表面の一部に真空凹部22を形成したものに対応する。
また、図10に示したものは、実施例4と同様、半導体
基板10に真空空隙23bを介して中空構造部23aを
形成したものに対応する。いずれも、導電性発熱部材1
6の他にダイアフラム15または中空構造部23aの中
心部と外周部にピエゾ抵抗層122を備えている。ピエ
ゾ抵抗層122の材料は、例えばp型またはn型不純物
元素を高濃度に注入した多結晶シリコンなどである。な
お、ピエゾ抵抗層122には当然、導電線及び接続端子
が必要であるが、煩雑になるためここでは図示しない。
【0044】この実施例でも、実施例3,4と同様、導
電性発熱部材16から半導体基板10への熱伝導損失を
大幅に減少させることができる。さらに、この実施例で
はピエゾ抵抗層122を備えることで、流体の流量と共
に圧力も同時に検出することができる。即ち、従来、圧
力センサと流量センサを別々に製造していたものが一体
にでき、基板、回路の共有ができるため、センサの製造
コストを低減することができるという効果もある。
電性発熱部材16から半導体基板10への熱伝導損失を
大幅に減少させることができる。さらに、この実施例で
はピエゾ抵抗層122を備えることで、流体の流量と共
に圧力も同時に検出することができる。即ち、従来、圧
力センサと流量センサを別々に製造していたものが一体
にでき、基板、回路の共有ができるため、センサの製造
コストを低減することができるという効果もある。
【0045】なお、実施例1〜実施例5における導電性
発熱部材16は、タングステンシリサイド(WSi)で
例えば0.5〜0.6μmの厚さで構成している。ま
た、タングステンシリサイド(WSi)約3000Åと
多結晶シリコン約3000Åを2層にして積層して構成
してもよい。導電性発熱部材16をこのような材質で構
成すれば、その製造工程において従来のMOSプロセス
をそのまま使用することができる。また、第2の導電性
発熱部材17に関しても同様、タングステンシリサイド
(WSi)、または多結晶シリコンとタングステンシリ
サイド(WSi)の積層膜からなる薄膜にすれば、MO
Sプロセスをそのまま使用することができる。即ち、マ
スクを変えるだけでセンサの導電性発熱部材を形成する
ことができ、必要な回路も同時に形成することができる
ため、量産性の面から見て非常に有利である。
発熱部材16は、タングステンシリサイド(WSi)で
例えば0.5〜0.6μmの厚さで構成している。ま
た、タングステンシリサイド(WSi)約3000Åと
多結晶シリコン約3000Åを2層にして積層して構成
してもよい。導電性発熱部材16をこのような材質で構
成すれば、その製造工程において従来のMOSプロセス
をそのまま使用することができる。また、第2の導電性
発熱部材17に関しても同様、タングステンシリサイド
(WSi)、または多結晶シリコンとタングステンシリ
サイド(WSi)の積層膜からなる薄膜にすれば、MO
Sプロセスをそのまま使用することができる。即ち、マ
スクを変えるだけでセンサの導電性発熱部材を形成する
ことができ、必要な回路も同時に形成することができる
ため、量産性の面から見て非常に有利である。
【0046】実施例6.図11,図12は、この発明の
実施例6による熱式流量検出素子を応用したカルマン渦
式流量検出装置を示す説明図である。図中、140は管
路、141はカルマン渦を発生させるための二等辺三角
形の上流柱状体、142は等脚台形の下流柱状体、14
3,144はカルマン渦による圧力変化を導入するスリ
ット、145はスリット143,144からの圧力導入
管である。149は実施例1〜実施例5のいずれかに記
載した熱式流量検出素子である。図中、矢印Aは空気
流、矢印Bは発生したカルマン渦を示している。
実施例6による熱式流量検出素子を応用したカルマン渦
式流量検出装置を示す説明図である。図中、140は管
路、141はカルマン渦を発生させるための二等辺三角
形の上流柱状体、142は等脚台形の下流柱状体、14
3,144はカルマン渦による圧力変化を導入するスリ
ット、145はスリット143,144からの圧力導入
管である。149は実施例1〜実施例5のいずれかに記
載した熱式流量検出素子である。図中、矢印Aは空気
流、矢印Bは発生したカルマン渦を示している。
【0047】熱式流量検出素子149はこの圧力導入管
145内に設けられ、流体の流れを計測することによ
り、渦発生の周波数を計測する。熱式流量検出素子14
9の配置は例えば図11のように2つの素子を圧力導入
管145内に設けても良く、また図12のように1つの
素子を圧力導入管145内に設けても良い。
145内に設けられ、流体の流れを計測することによ
り、渦発生の周波数を計測する。熱式流量検出素子14
9の配置は例えば図11のように2つの素子を圧力導入
管145内に設けても良く、また図12のように1つの
素子を圧力導入管145内に設けても良い。
【0048】従来、カルマン渦式流量検出装置の渦の検
出には、可動ミラー、LED、フォトトランジスタなど
による複雑な構造が用いられていた。この実施例のよう
に、カルマン渦検出部分に、実施例1〜実施例5のいず
れかに示したような導電性発熱部材からの熱伝導損失が
少ない、感度の良い熱式流量検出素子を用いたことによ
り、従来の装置のような複雑な構造が不要となり、コス
トが低減できる。
出には、可動ミラー、LED、フォトトランジスタなど
による複雑な構造が用いられていた。この実施例のよう
に、カルマン渦検出部分に、実施例1〜実施例5のいず
れかに示したような導電性発熱部材からの熱伝導損失が
少ない、感度の良い熱式流量検出素子を用いたことによ
り、従来の装置のような複雑な構造が不要となり、コス
トが低減できる。
【0049】また、カルマン渦式流量検出装置は大気温
度と大気圧の補正が必要であるが、実施例5で示したよ
うに、ピエゾ抵抗層122を備えて流量と共に圧力も同
時に検出する素子を用いることで、大気温度と大気圧の
補正用センサを別に設ける必要が無く、さらにコスト低
減できる効果がある。
度と大気圧の補正が必要であるが、実施例5で示したよ
うに、ピエゾ抵抗層122を備えて流量と共に圧力も同
時に検出する素子を用いることで、大気温度と大気圧の
補正用センサを別に設ける必要が無く、さらにコスト低
減できる効果がある。
【0050】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、表面の一部に凹部を有する半導体基板、凹部の
一部または全部を覆う絶縁性材料、絶縁性材料に埋設す
る導電性発熱部材、及び導電性発熱部材と凹部を介して
対向する半導体基板に設けた第2の導電性発熱部材を備
えたことにより、導電性発熱部材からの熱伝導損失が少
ない、感度の良い熱式流量検出素子を得ることができる
効果がある。
よれば、表面の一部に凹部を有する半導体基板、凹部の
一部または全部を覆う絶縁性材料、絶縁性材料に埋設す
る導電性発熱部材、及び導電性発熱部材と凹部を介して
対向する半導体基板に設けた第2の導電性発熱部材を備
えたことにより、導電性発熱部材からの熱伝導損失が少
ない、感度の良い熱式流量検出素子を得ることができる
効果がある。
【0051】また、請求項2記載の発明によれば、半導
体基板、半導体基板より突出した空隙を形成するように
半導体基板に設けた絶縁性材料、絶縁性材料に埋設する
導電性発熱部材、及び導電性発熱部材と空隙を介して対
向する半導体基板に設けた第2の導電性発熱部材を備え
たことにより、導電性発熱部材からの熱伝導損失が少な
い、感度の良い熱式流量検出素子を得ることができる効
果がある。
体基板、半導体基板より突出した空隙を形成するように
半導体基板に設けた絶縁性材料、絶縁性材料に埋設する
導電性発熱部材、及び導電性発熱部材と空隙を介して対
向する半導体基板に設けた第2の導電性発熱部材を備え
たことにより、導電性発熱部材からの熱伝導損失が少な
い、感度の良い熱式流量検出素子を得ることができる効
果がある。
【0052】また、請求項3記載の発明によれば、請求
項1または請求項2記載の発明において、第2の導電性
発熱部材の面積は、それに対向する導電性発熱部材の面
積と同じか、それより大きく設定したことにより、半導
体基板を均一に加熱でき、導電性発熱部材からの熱伝導
損失が少ない、感度の良い熱式流量検出素子を得ること
ができる効果がある。
項1または請求項2記載の発明において、第2の導電性
発熱部材の面積は、それに対向する導電性発熱部材の面
積と同じか、それより大きく設定したことにより、半導
体基板を均一に加熱でき、導電性発熱部材からの熱伝導
損失が少ない、感度の良い熱式流量検出素子を得ること
ができる効果がある。
【0053】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項1または請求項2または請求項3記載の発明におい
て、第2の導電性発熱部材の温度は、流量を検出する流
体の温度より一定の温度だけ高くなるようにしたことに
より、導電性発熱部材からの熱伝導損失が少ない、感度
の良い熱式流量検出素子を得ることができる効果があ
る。
項1または請求項2または請求項3記載の発明におい
て、第2の導電性発熱部材の温度は、流量を検出する流
体の温度より一定の温度だけ高くなるようにしたことに
より、導電性発熱部材からの熱伝導損失が少ない、感度
の良い熱式流量検出素子を得ることができる効果があ
る。
【0054】また、請求項5記載の発明によれば、請求
項1または請求項2または請求項3記載の発明におい
て、第2の導電性発熱部材の温度は、それに対向する導
電性発熱部材の温度と同じか、一定温度差を有するよう
にしたことにより、導電性発熱部材からの熱伝導損失が
少ない、感度の良い熱式流量検出素子を得ることができ
る効果がある。
項1または請求項2または請求項3記載の発明におい
て、第2の導電性発熱部材の温度は、それに対向する導
電性発熱部材の温度と同じか、一定温度差を有するよう
にしたことにより、導電性発熱部材からの熱伝導損失が
少ない、感度の良い熱式流量検出素子を得ることができ
る効果がある。
【0055】また、請求項6記載の発明によれば、表面
の一部に真空の凹部を有する半導体基板、凹部の全部を
覆う絶縁性材料からなるダイアフラム、及びダイアフラ
ムに埋設する導電性発熱部材を備えたことにより、導電
性発熱部材からの熱伝導損失が少ない、感度の良い熱式
流量検出素子を得ることができる効果がある。
の一部に真空の凹部を有する半導体基板、凹部の全部を
覆う絶縁性材料からなるダイアフラム、及びダイアフラ
ムに埋設する導電性発熱部材を備えたことにより、導電
性発熱部材からの熱伝導損失が少ない、感度の良い熱式
流量検出素子を得ることができる効果がある。
【0056】また、請求項7記載の発明によれば、半導
体基板、半導体基板より突出した真空空隙を形成するよ
うに半導体基板に設けた絶縁性材料からなる中空構造
部、中空構造部に埋設する導電性発熱部材を備えたこと
により、導電性発熱部材からの熱伝導損失が少ない、感
度の良い熱式流量検出素子を得ることができる効果があ
る。
体基板、半導体基板より突出した真空空隙を形成するよ
うに半導体基板に設けた絶縁性材料からなる中空構造
部、中空構造部に埋設する導電性発熱部材を備えたこと
により、導電性発熱部材からの熱伝導損失が少ない、感
度の良い熱式流量検出素子を得ることができる効果があ
る。
【0057】また、請求項8記載の発明によれば、請求
項1ないし請求項7のいずれかに記載の導電性発熱部材
は、タングステンシリサイド、または多結晶シリコンと
タンングステンシリサイドの積層膜であることを特徴と
することにより、MOSプロセスを用いて製造でき、導
電性発熱部材からの熱伝導損失が少ない、感度の良い熱
式流量検出素子を得ることができる効果がある。
項1ないし請求項7のいずれかに記載の導電性発熱部材
は、タングステンシリサイド、または多結晶シリコンと
タンングステンシリサイドの積層膜であることを特徴と
することにより、MOSプロセスを用いて製造でき、導
電性発熱部材からの熱伝導損失が少ない、感度の良い熱
式流量検出素子を得ることができる効果がある。
【図1】 この発明の実施例1による熱式流量検出素子
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図2】 実施例1に係る熱式流量検出素子の製造方法
を工程順に示す断面図である。
を工程順に示す断面図である。
【図3】 この発明の実施例2による熱式流量検出素子
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図4】 実施例2に係る熱式流量検出素子の製造方法
を工程順に示す断面図である。
を工程順に示す断面図である。
【図5】 この発明の実施例3による熱式流量検出素子
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図6】 実施例3に係る熱式流量検出素子の製造方法
を工程順に示す断面図である。
を工程順に示す断面図である。
【図7】 この発明の実施例4による熱式流量検出素子
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図8】 実施例4に係る熱式流量検出素子の製造方法
を工程順に示す断面図である。
を工程順に示す断面図である。
【図9】 この発明の実施例5による熱式流量検出素子
の一例を示す断面図である。
の一例を示す断面図である。
【図10】 この発明の実施例5による熱式流量検出素
子の他の例を示す断面図である。
子の他の例を示す断面図である。
【図11】 この発明の実施例6による熱式流量検出素
子を用いたカルマン渦式流量検出装置の一例を示す説明
図である。
子を用いたカルマン渦式流量検出装置の一例を示す説明
図である。
【図12】 この発明の実施例6による熱式流量検出素
子を用いたカルマン渦式流量検出装置の他の例を示す説
明図である。
子を用いたカルマン渦式流量検出装置の他の例を示す説
明図である。
【図13】 従来の半導体による検出素子の構造を示す
断面図である。
断面図である。
【図14】 従来の半導体による熱式流量検出素子の他
の例を示す上面図である。
の例を示す上面図である。
10 半導体基板、11,12,13、14 絶縁性材
料、15 ダイアフラム、16 導電性発熱部材、17
第2の導電性発熱部材、20 凹部、21空隙、22
真空凹部、23a 中空構造部、23b 真空空隙、
110 ドーピング用保護膜、111 半導体基板p型
層、112 半導体基板n型層、121 エッチングホ
ール、122 ピエゾ抵抗層、130 架橋部またはダ
イアフラム部、149 熱式流量検出素子。
料、15 ダイアフラム、16 導電性発熱部材、17
第2の導電性発熱部材、20 凹部、21空隙、22
真空凹部、23a 中空構造部、23b 真空空隙、
110 ドーピング用保護膜、111 半導体基板p型
層、112 半導体基板n型層、121 エッチングホ
ール、122 ピエゾ抵抗層、130 架橋部またはダ
イアフラム部、149 熱式流量検出素子。
Claims (8)
- 【請求項1】 表面の一部に凹部を有する半導体基板、
上記凹部の一部または全部を覆う絶縁性材料、上記絶縁
性材料に埋設する導電性発熱部材、及び上記導電性発熱
部材と上記凹部を介して対向する半導体基板に設けた第
2の導電性発熱部材を備えた熱式流量検出素子。 - 【請求項2】 半導体基板、上記半導体基板より突出し
た空隙を形成するように上記半導体基板に設けた絶縁性
材料、上記絶縁性材料に埋設する導電性発熱部材、及び
上記導電性発熱部材と上記空隙を介して対向する半導体
基板に設けた第2の導電性発熱部材を備えた熱式流量検
出素子。 - 【請求項3】 第2の導電性発熱部材の面積は、それに
対向する導電性発熱部材の面積と同じか、それより大き
く設定したことを特徴とする請求項1または請求項2記
載の熱式流量検出素子。 - 【請求項4】 第2の導電性発熱部材の温度は、流量を
検出する流体の温度より一定の温度だけ高くなるように
したことを特徴とする請求項1または請求項2または請
求項3記載の熱式流量検出素子。 - 【請求項5】 第2の導電性発熱部材の温度は、それに
対向する導電性発熱部材の温度と同じか、一定温度差を
有するようにしたことを特徴とする請求項1または請求
項2または請求項3記載の熱式流量検出素子。 - 【請求項6】 表面の一部に真空の凹部を有する半導体
基板、上記凹部の全部を覆う絶縁性材料からなるダイア
フラム、及び上記ダイアフラムに埋設する導電性発熱部
材を備えた熱式流量検出素子。 - 【請求項7】 半導体基板、上記半導体基板より突出し
た真空空隙を形成するように上記半導体基板に設けた絶
縁性材料からなる中空構造部、上記中空構造部に埋設す
る導電性発熱部材を備えた熱式流量検出素子。 - 【請求項8】 導電性発熱部材は、タングステンシリサ
イド、または多結晶シリコンとタングステンシリサイド
の積層膜であることを特徴とする請求項1ないし請求項
7のいずれかに記載の熱式流量検出素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6260214A JPH08122119A (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | 熱式流量検出素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6260214A JPH08122119A (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | 熱式流量検出素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08122119A true JPH08122119A (ja) | 1996-05-17 |
Family
ID=17344936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6260214A Pending JPH08122119A (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | 熱式流量検出素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08122119A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007320801A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Casio Comput Co Ltd | 反応装置、反応装置の製造方法、その反応装置を用いた発電装置、及び、電子機器 |
CN104364617A (zh) * | 2012-06-15 | 2015-02-18 | 日立汽车系统株式会社 | 热式流量计 |
-
1994
- 1994-10-25 JP JP6260214A patent/JPH08122119A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007320801A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Casio Comput Co Ltd | 反応装置、反応装置の製造方法、その反応装置を用いた発電装置、及び、電子機器 |
CN104364617A (zh) * | 2012-06-15 | 2015-02-18 | 日立汽车系统株式会社 | 热式流量计 |
US20150185060A1 (en) * | 2012-06-15 | 2015-07-02 | Hitachi Automotive Systems, Ltd. | Thermal Flow Meter |
US9804009B2 (en) * | 2012-06-15 | 2017-10-31 | Hitachi Automotive Systems, Ltd. | Thermal flow meter with diaphragm forming a reduced pressure sealed space |
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