JP2000291634A - 帯電部材、該部材を用いるプロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

帯電部材、該部材を用いるプロセスカートリッジおよび画像形成装置

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JP2000291634A
JP2000291634A JP11094805A JP9480599A JP2000291634A JP 2000291634 A JP2000291634 A JP 2000291634A JP 11094805 A JP11094805 A JP 11094805A JP 9480599 A JP9480599 A JP 9480599A JP 2000291634 A JP2000291634 A JP 2000291634A
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Hiroshi Mayuzumi
博志 黛
Atsushi Murata
淳 村田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電部材、プロセスカートリッジ、画像形成
装置の、帯電部材が異物を像担持体に押し付ける圧を軽
減させ、帯電部材表面の接着力を低下させることによる
長期にわたる像担持体のトナー融着現象や、帯電部材へ
のトナー付着の発生を防止できる画像形成装置の提供。 【解決手段】 帯電部材が、導電性基体、導電性基体を
被覆または導電性基体に支持された弾性抵抗層、弾性抵
抗層を被覆または弾性抵抗層に支持された2層以上の被
覆層を備えた被帯電体表面に当接させて配置した被帯電
体面を帯電する帯電部材の、被覆層が被帯電体表面に当
接する表面抵抗層、表面抵抗層と弾性抵抗層との間に位
置する中間抵抗層から構成され、表面抵抗層の引張弾性
率が中間抵抗層の引張弾性率よりも大きい帯電部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やレーザー
プリンター等に用いられる転写ローラ等の導電部材に関
し、特に接触帯電装置において、像担持体に当接または
近接されて該像担持体を帯電する帯電部材、プロセスカ
ートリッジ、およびそれを備えた画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真装置において、感光体表
面(像担持体)を均一に帯電するための帯電装置や、感光
体表面に形成した可転写のトナー像を紙を主とするシー
ト状の転写材に静電的に転写するための転写装置として
は、タングステン等の細いワイヤーに高電圧を印加し、
その結果発生するコロナ放電を利用したコロトロン帯電
器等が一般的である。
【0003】しかしながら、このコロナ放電を利用した
方法では高圧電源を必要とすることや、発生するオゾン
による強酸化作用のために感光体の劣化などの悪影響を
招く等の欠点があった。そのため従来より数多くのオゾ
ンレス帯電やオゾンレス転写の方式が提案されている
が、それらは主に被帯電体である感光体に導電性の帯電
部材あるいは転写部材から直接電荷を供給することによ
り放電電流を極力減少させ、結果として放電に際してオ
ゾンの発生量を減少させるものであった。
【0004】従来の接触帯電装置を図1に沿って説明す
る。接触帯電装置1は、導電性基体5を抵抗体6、抵抗
層7により覆接された構造を有する帯電部材と電源3と
から構成され、また感光ドラム10は、R方向に回転す
る感光ドラム基体11を感光体12により覆接された構
造をしている。
【0005】帯電部材2は感光体12に当接し、また電
源3を介して感光体12と接続されて電気回路が構成さ
れている。電源3により、帯電部材2と感光体12の当
接部(ニップ部)13が帯電し、該ニップ部13が感光体
12の動きにつれて移動するので感光体12全体が帯電
させる。
【0006】このような帯電部材は、金属等の剛性半導
電体でもよいが、そのような固い帯電部材と被帯電体1
0との当接では、(1)両者の均一な当接状態を確保する
ことが難しく、被帯電体面の均一な帯電が難しいこと、
(2)固い帯電部材で被帯電体面に損傷を与えやすいこ
と、(3)像担持体と帯電部材との間に入った異物(トナ
ー等)が固い帯電部材により像担持体10に強く押し付
けられて像担持体表面に強固に付着してしまうこと、等
の問題がある。
【0007】例えば、像担持体表面のクリーニング手段
を擦り抜けた残留トナーが接触帯電部材のように被帯電
体表面を当接している部材によって像担持体表面に強固
に押し付けられ擦れた状態となると、この摩擦で生じた
熱によりトナーが溶けるために、像担持体表面に固着す
る所謂トナー融着現象が発生してしまう。
【0008】像担持体10に融着したトナーは、光を透
過しないために、反転現像系においては露光部において
露光を受けた場合にも、そのトナー融着部の被帯電体表
面の電位が降下せず、トナー融着部分が画像ヌケ(白ポ
チ)となってしまう、等の問題がある。
【0009】しかるに、帯電部材2には低硬度を有する
ものがよく、従来より多くの発明に基づきローラー形
状、ブレード形状、ブロック形状やパット形状を有する
低硬度の帯電部材が提案されている。
【0010】接触帯電装置に用いられる帯電部材2と被
帯電体10との間には、交流電圧を重畳した直流電圧を
印加することにより、被帯電体表面を均一に帯電させる
ため、振動電界によって帯電部材表面が印加電圧の周波
数の2倍の周期で振動して被帯電体表面を叩くことによ
り発生する、所謂「帯電音」が問題となっている。この
問題を解決するために、導電性基体の上に、低硬度化さ
れた弾性層6を形成する必要がある。
【0011】帯電部材の低硬度化を実現するために、弾
性層6は、カーボンブラック等の導電性微粉末を混合し
たEPDM(エチレン-プロピレンターポリマー)やウレ
タン等の材料を用いたゴムや樹脂等の弾性体中に、オイ
ルや可塑剤等の軟化剤を添加させ所望の硬度を得る方法
が知られている。しかし硬度を低下させるため軟化剤を
多量に添加すると、これらの軟化剤は一般に移行性があ
ることにより感光体を汚染する場合があるため、近年で
は弾性体を発泡体とすることにより、軟化剤を極力抑え
て所望の硬度を達成した発泡ローラーが製造されてい
る。
【0012】このように低硬度化された弾性体層の上
に、1層以上の被覆層7を設けることにより、帯電部材
の抵抗の均一化、弾性体層からオイル等の染み出しによ
る被帯電体の劣化を防止、被帯電体とのニップ幅の適切
化が図られている。
【0013】これにより、帯電部材は低硬度化されて、
帯電部材と被帯電体との均一の当接状態が確保され、帯
電音を減少させるとともに、画像形成装置においては帯
電部材による被帯電体へのトナーの押圧力が緩和されて
トナー融着現象の発生が抑制される。
【0014】また、低抵抗の弾性層を被帯電体に当接し
た場合には、被帯電体表面にピンホール等の低耐圧欠陥
部があると、そのピンホール等に帯電部材が対応したと
き、帯電電流がピンホール等に集中的に流れ込んでリー
クし、ピンホール周辺の被帯電体表面では帯電が十分に
行われず画像不良を発生することとなる。そこで、被覆
層7は、均一帯電に必要な帯電電流は流すが、被帯電体
表面のピンホールへの帯電電流の集中を防ぐ範囲の抵抗
値に設定することが必要となる。
【0015】さらに、従来より多くの発明により、弾性
層を低硬度化するだけでなく、被覆層7に用いられるゴ
ムや樹脂等を柔軟化して帯電部材表面の硬度(マイクロ
硬度)を低く設定することにより、トナー融着を防止す
ることが試みられている。
【0016】これは、帯電部材と被帯電部材との間にト
ナー等の異物が進入した状態において、弾性層のみの低
硬度化では、異物の存在による帯電部材の変形を吸収し
きれず、比較的固い被覆層の抗力により、異物が被帯電
体に比較的強く押し付けられることになる。この結果、
トナー等の異物は、装置の耐久過程でトナー融着現象を
発生する可能性が高いものになるためと考えられる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記のよう
に、複数の抵抗層を備えている帯電部材において、被覆
層にエピクロルヒドリンゴム、ニトリルゴム、アクリル
ゴム等の有極性ゴム、あるいはスチレン・ブタジエンゴ
ム、ブチルゴム等の非極性ゴム等を柔軟化して形成され
ているとき、一般にトナーに対する非粘着性が十分でな
いため、帯電部材として長期にわたり使用される場合、
感光体表面にわずかに残留するトナー粒子や紙粉等のロ
ーラ表面への付着あるいは固着が発生し、問題となる場
合がある。
【0018】例えば、初期使用では何ら問題がないもの
の、耐久使用中にクリーニング部材をすり抜けてきたト
ナー粒子や紙粉が帯電ローラ表面に付着、固着した場合
では、ローラ帯電器の機能が失われ、固着部分は、感光
体への正常な帯電が不可能となる。その積ったトナーの
せいでカブリ等の画像異常を起こす等の新たな問題が発
生することが明らかになってきた。
【0019】さらに、最近は、画像形成装置の解像度の
増加、色彩の鮮明度の向上を達成するために、トナーの
小粒径化、低融点化が進んでおり、被帯電体表面へのト
ナーや紙粉の付着・固着のみならず、帯電体表面へのト
ナーや紙粉の付着・固着による異常画像を防止すること
が非常に重要となっている。
【0020】本発明は係る事情に鑑みなされたものであ
って、被帯電体表面に接触配置されて被帯電体表面を帯
電する帯電部材において、被帯電体表面を均一に帯電
し、且つ被帯電体に対するトナー融着や、帯電部材への
トナーや紙粉等による帯電部材の汚れによる異常画像の
発生を長期にわたり防止することのできる帯電部材、な
らびにプロセスカートリッジ、およびそれを備えた画像
形成装置の供給を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の課題・目的は以下
に示す本発明によって解決・達成される。すなわち本発
明は、下記の構成を有する帯電部材、プロセスカートリ
ッジ、画像形成装置であることを特徴としている。すな
わち、導電性基体と、該導電性基体を被覆または導電性
基体に支持された弾性抵抗層と、該弾性抵抗層を被覆ま
たは弾性抵抗層に支持された2層以上の被覆層とを備え
た、被帯電体表面に当接させて配置した被帯電体表面を
帯電する帯電部材において、被覆層が、前記被帯電体表
面に当接する表面抵抗層と、該表面抵抗層と弾性抵抗層
との間に位置する中間抵抗層から構成され、前記表面抵
抗層の引張弾性率が中間抵抗層の引張弾性率より大きい
ことを特徴とする帯電部材である。
【0022】さらに、好ましくは、中間抵抗層の引張り
弾性率が、1500kgf/cm2以下であることを特徴とす
る帯電部材であり、さらには、表面抵抗層の引張弾性率
が、1800kgf/cm2以上であることを特徴とする帯電
部材であり、さらに好ましくは、被帯電体表面に直接的
に接触する接触面のマイクロ硬度が75°以下であるこ
とを特徴とする帯電部材である。
【0023】また、画像形成装置本体に対して着脱自在
に装着されるプロセスカートリッジ、または画像形成装
置本体において、少なくとも像担持体である被帯電体
と、該被帯電体表面に当接する表面抵抗層と、該表面抵
抗層と弾性抵抗層との間に位置する中間抵抗層から構成
され、前記表面抵抗層の引張弾性率が、中間抵抗層の引
張弾性率よりも大きいことを特徴とする帯電部材とをカ
ートリッジ容器に一体的に組み込んでなることを特徴と
するプロセスカートリッジ、または画像形成装置であ
る。
【0024】また、画像形成装置本体に対して着脱自在
に装着されるプロセスカートリッジ、または画像形成装
置本体において、少なくとも像担持体である被帯電体
と、該被帯電体表面に当接する表面抵抗層と、該表面抵
抗層と弾性抵抗層との間に位置する中間抵抗層から構成
され、前記表面抵抗層の引張弾性率が中間抵抗層の引張
弾性率よりも大きく、中間抵抗層の引張弾性率が、15
00kgf/cm2以下である帯電部材とをカートリッジ容器
に一体的に組み込んでなることを特徴とするプロセスカ
ートリッジまたは画像形成装置である。
【0025】さらに、画像形成装置本体に対して着脱自
在に装着されるプロセスカートリッジ、または画像形成
装置本体において、少なくとも像担持体である被帯電体
と、該被帯電体表面に当接する表面抵抗層と、該表面抵
抗層と弾性抵抗層との間に位置する中間抵抗層から構成
され、前記表面抵抗層の引張弾性率が、中間抵抗層の引
張弾性率よりも大きく、表面抵抗層の引張弾性率が18
00kgf/cm2以上である帯電部材とをカートリッジ容器
に一体的に組み込んでなることを特徴とするプロセスカ
ートリッジまたは画像形成装置である。
【0026】また、画像形成装置本体に対して着脱自在
に装着されるプロセスカートリッジ、または画像形成装
置本体において、少なくとも像担持体である被帯電体
と、該被帯電体表面に当接する表面抵抗層と、該表面抵
抗層と弾性抵抗層との間に位置する中間抵抗層から構成
され、前記表面抵抗層の引張弾性率が中間抵抗層の引張
弾性率よりも大きく、被帯電体表面に直接的に接触する
接触面のマイクロ硬度が75°以下である帯電部材とを
カートリッジ容器に一体的に組み込んでなることを特徴
とするプロセスカートリッジまたは画像形成装置であ
る。
【0027】(作用)本発明者らは、鋭意検討を重ねた結
果、帯電部材の表面抵抗層21の引張弾性率を、中間抵
抗層22の引張弾性率よりも大きくすること、好ましく
は中間抵抗層22の引張弾性率が、1500kgf/cm2
下であり、さらには表面抵抗層21の引張弾性率が、1
800kgf/cm2以上であり、さらに好ましくは、被帯電
体表面に直接的に接触する接触面のマイクロ硬度を75
°以下にすることにより、装置の耐久過程においても、
クリーニング部材との被帯電体との間を擦り抜けた残留
トナーや紙粉等の、帯電部材表面への付着・固着が効果
的に抑制されること、且つ被帯電体表面へのトナー固着
によるトナー融着の発生が抑制されることを見出した。
【0028】例えば、トナーの被帯電体表面への固着
は、帯電部材2と被帯電体10との間に異物(トナー)が
進入した状態において、異物の存在により生じる帯電部
材2の変形を、帯電部材2のマイクロ硬度を低下させる
ことにより、十分に吸収でき、さらに変形に対する帯電
部材2の抗力を低下できることから、被帯電体表面に対
する異物の固着(トナー融着)を抑制することができる。
【0029】しかしながら、一般に帯電部材表面のマイ
クロ硬度の低下は、帯電部材2の表面に使用されるゴム
ないし樹脂の粘着性を増加させる結果となり、逆にトナ
ーや紙粉等の異物を帯電部材表面に付着・蓄積させるこ
とになる。
【0030】その結果、カブリ等の画像異常の発生を招
くことになる。一般に、弾性率の増加は、特に初期接着
力の低下、2相間のなじみ難さを増加させることによ
り、2相間は接着し難くなる。
【0031】本発明のように、表面抵抗層21の引張弾
性率を、中間抵抗層22の引張弾性率よりも大きくする
ことにより、被帯電体表面に対する異物の固着を抑制す
るとともに、トナーや紙粉等の帯電部材への付着・蓄積
を抑制することができる。このとき、表面抵抗層21の
膜厚が厚すぎると、帯電部材全体のマイクロ硬度が増加
してしまい、逆にトナー融着を助長させる結果となる。
このため、表面抵抗層21の膜厚としては、好ましく
は、30μm以下、より好ましくは10μm以下に設定す
ることにより、中間抵抗層22の小さい弾性率を打ち消
すことなく、帯電部材のマイクロ硬度を低下せさること
ができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の詳細を実施例により図面に基
づいて説明するが、本発明がこれらによってなんら限定
されるものではない。
【0033】[実施例1]図2は、本発明に係る帯電部材
をローラ形状として適用した一例を示す。図2におい
て、帯電ローラ25は、芯金部材5、外周面にゴム材料
で所定の厚さに作られた弾性抵抗層23、中間抵抗層2
2、表面抵抗層21を備えている。
【0034】アゾジカルボンアミドの発泡剤と導電材と
して導電性カーボンブラックを分散させたEPDMを押
出機にてチューブ状に押出す。得られたチューブを加熱
蒸気釜(加硫缶)により発泡させ発泡チューブを得る。導
電性基体5として直径6mmの金属製芯棒に、弾性抵抗体
層23として発泡チューブを覆接し、直径12mmになる
ように研磨砥石にて研磨する。抵抗体層23の材質の適
用例としては、EPDMのほか天然ゴム、ブタジエンゴ
ム、ウレタンゴム、等の合成ゴムあるいは樹脂等のいず
れでもよい。
【0035】使用形態はソリッド状でもスポンジ状でも
よいが、ニップ幅を適正にするための低硬度の点からス
ポンジ状のものが好ましいが、所望の硬度を実現できれ
ば、発泡体とせずともよい。発泡剤としては種々のもの
が用いられるが、より好ましくは有機系の分解型のもの
が発泡温度の立ち上がりがよく、均一なセル径の発泡体
が得られる。
【0036】導電材としては、導電性カーボン粉や金属
粉および繊維や、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン等の
半導電性粉等いずれも用いられる。また非回転ローラや
ブレード状のパッド部材等であってもよい。
【0037】中間抵抗層22として、酸化スズを導電性
フィラーとして分散させたウレタンとメラミン樹脂から
なる塗液を弾性抵抗層に塗布し、平均130μmの塗膜
とした。
【0038】表面抵抗層21として、酸化スズを導電性
フィラーとして分散させたアクリル変性ウレタンとメラ
ミン樹脂からなる塗液を中間抵抗層の上に塗布し、帯電
ローラー(1)を得た。表面抵抗層の平均膜厚は9μmで
あった。
【0039】中間抵抗層、および表面抵抗層の引張弾性
率は、それぞれ1480kgf/cm2と1830kgf/cm2であ
った。引張弾性率や、テンシロンRTM-250(OIENTIC CORP
ORATION)を用い、厚み0.5mm、引張り速度5mm/minで
測定し、初期の一時的な変形区間から求めた。
【0040】帯電ローラー(1)のマイクロ硬度は、73
°であった。マイクロ硬度は、マイクロ硬度計MD-1(ア
スカー社製)により測定した。また、帯電ローラー(1)
の抵抗値は、6.8×106Ωであった。
【0041】抵抗値は、帯電ローラーを円柱状の金属ド
ラムに当接させ、回転させた状態で、導電性基体5と金
属ドラム間に直流100Vの電圧を印加し、金属ドラム
と直列に接続した抵抗体にかかる電圧を測定することに
より測定した。
【0042】得られた帯電ローラー(1)をプリンターに
帯電部材として搭載し、感光ドラムとしてOPC感光ド
ラム、感光ドラム回転周速94mm/sec、帯電ローラーに
印加する直流電圧700Vに交流電圧(ピーク間電圧)2
000Vを重畳し、周波数920Hzで、常温常湿(23℃
50%)環境下、毎分16枚で計8000枚の画出しを行
い、8000枚後のトナー融着画像、ドラム表面観察、
ベタ黒、ベタ白、ハーフトーンの画像ムラ、および帯電
ローラー表面に付着した異物(トナー)等を評価した。そ
の結果を表1にまとめて示す。
【0043】帯電ローラー(1)では、非常に優れた画像
が得られ、トナー融着による異常画像や、ドラム表面へ
のトナー融着、および画像ムラは観察されず、帯電ロー
ラー(1)表面への異物付着は非常に軽微なものであっ
た。
【0044】表1中、トナー融着に関して、全く発生し
てにないものを「◎」、画像上見えないがドラム上みに軽
微に発生しているものを「○」、また、画像上発生してい
るものを「×」とした。また、異物付着による画像ムラに
関して、全く発生してないものを「◎」、帯電ローラー表
面に付着が進行しているものの良好な画像が得られたも
のを「○」、顕著に画像ムラが観察されたものを「×」とし
た。
【0045】[実施例2]メラミン樹脂添加量を変えて、
中間抵抗層22を形成し、帯電ローラー(2)を作製した
以外は、実施例1と同様である。帯電ローラー(2)の中
間抵抗層22の引張弾性率は、1610kgf/cm2、表面
抵抗層21の引張弾性率は1830kgf/cm2であった。
また、帯電ローラー(2)のマイクロ硬度は75°、抵抗
値は、6.4×106Ωであった。
【0046】帯電ローラー(2)を、プリンターに搭載
し、画出し耐久試験を行った結果は、トナー融着による
異常画像、および画像ムラは観察されず、帯電ローラー
(2)表面への異物の付着は非常に軽微であったが、ドラ
ム表面に軽微にトナー融着が発生していた。
【0047】[実施例3]メラミン樹脂添加量を変えて、
表面抵抗層21を形成し、帯電ローラー(3)を作製した
以外は、実施例1と同様である。帯電ローラー(3)の中
間抵抗層22の引張弾性率は、1480kgf/cm2、表面
抵抗層21の引張弾性率は1620kgf/cm2であった。
【0048】また、帯電ローラー(3)のマイクロ硬度は
70°、抵抗値は、6.4×106Ωであった。帯電ロー
ラー(3)を、プリンターに搭載し、画出し耐久試験を行
った結果は、トナー融着による異常画像、ドラム表面観
察、および画像ムラは観察されなかったが、帯電ローラ
ー(3)表面への異物の付着はローラー全面にわたってい
た。
【0049】[実施例4]表面抵抗層21の平均膜厚を3
0μmに変えて、帯電ローラー(4)を作製した以外は、
実施例1と同様である。帯電ローラー(4)の中間抵抗層
22の引張弾性率は、1480kgf/cm2、表面抵抗層2
1の引張弾性率は1830kgf/cm2であった。
【0050】また、帯電ローラー(4)のマイクロ硬度は
79°、抵抗値は、7.1×106Ωであった。帯電ロー
ラー(4)を、プリンターに搭載し、画出し耐久試験を行
った結果は、トナー融着による異常画像、および画像ム
ラは観察されず、帯電ローラー4表面への異物の付着は
非常に軽微であったが、ドラム表面に軽微にトナー融着
が発生していた。
【0051】[比較例1]中間抵抗層22の原料として、
ヒドリンゴム、エチレンチオウレア、酸化鉛、ステアリ
ン酸スズおよび酸化チタンを、オーブンロールにて冷却
しながら20分間混練し、コンパウンドを調製した。こ
のコンパウンドをトルエンで希釈、溶解し、固形分5%
のヒドリンゴム塗料を調製した。このヒドリンゴム塗料
を、実施例1と同様に弾性抵抗層に塗布し、平均90μ
mの塗膜とした。
【0052】表面抵抗層21として、ウレタンゴム、エ
ポシキ樹脂、導電性カーボンブラックからなる混合物
を、8重量%になるようにベンジルアルコールに溶解し
たウレタンゴム塗料を中間層抵抗22の上に塗布し、帯
電ローラー(5)を得た。表面抵抗層21の平均膜厚は1
0μmであった。
【0053】中間抵抗層22、および表面抵抗層21の
引張弾性率は、それぞれ150kgf/cm2、80kgf/cm2
あった。また、マイクロ硬度は55°、抵抗値は1.2
×106Ωであった。
【0054】帯電ローラー(5)を、プリンターに搭載
し、画出し耐久試験を行った結果は、トナー融着による
異常画像は観察されなかったが、帯電ローラー(5)表面
への異物の付着は非常に多量で、画像ムラが顕著に発生
していた。
【0055】[比較例2]メラミン樹脂添加量を変えて、
表面抵抗層21、および中間抵抗層22を形成し、帯電
ローラー(6)を作製した以外は、実施例1と同様であ
る。帯電ローラー(6)の中間抵抗層22の引張弾性率
は、2670kgf/cm2、表面抵抗層21の引張弾性率は
2670kgf/cm2であった。
【0056】また、帯電ローラー(6)のマイクロ硬度は
90°、抵抗値は、8.2×106Ωであった。帯電ロー
ラー(6)を、プリンターに搭載し、画出し耐久試験を行
った結果は、トナー融着による異常画像が観察された。
また、帯電ローラー(6)表面への異物の付着は非常に軽
微で、画像ムラは観察されなかった。
【0057】[比較例3]図3は、本比較例の概要を示す
概念図である。表面抵抗層を形成せずに、中間抵抗層2
2のみを形成し、帯電ローラー(7)を作製した以外は、
比較例1と同様である。
【0058】帯電ローラー(7)の中間抵抗層22の引張
弾性率は150kgf/cm2であった。また、帯電ローラー
(7)のマイクロ硬度は56°、抵抗値は、5.6×106
Ωであった。
【0059】帯電ローラー(7)を、プリンターに搭載
し、画出し耐久試験を行った結果は、トナー融着による
異常画像が観察されなかったが、帯電ローラー(7) 表
面への異物の付着は非常に多量で画像ムラが顕著に発生
していた。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】上記のように、本発明の帯電部材は、導
電性基体を弾性抵抗層で被覆ないし、弾性抵抗層を導電
性基体で支持すること、さらに、弾性抵抗層の上に、2
層以上の被覆層を形成することにより、省電力化、オゾ
ン発生の低減、帯電音の減少を現することができる。
【0062】さらに、表面抵抗層の引張弾性率を中間抵
抗層の引張弾性率よりも高くすることにより、帯電部材
表面へのトナー等の異物の付着を抑制でき、異常画像の
発生を抑制できる。
【0063】また、中間抵抗層の引張弾性率を1500
kgf/cm2以下にすることにより、帯電部材を低硬度化で
きるため、被帯電体表面へのトナーの融着を防止でき、
異常画像の発生を抑制できる。表面抵抗層の引張弾性率
をそれ以上とすることにより帯電部材表面へのトナー等
の異物の付着を抑制でき、異常画像の発生を抑制でき
る。
【0064】また、表面抵抗層の引張弾性率を1800
kgf/cm2以上とすることにより、帯電部材表面へのトナ
ーなどの異物の付着を抑制でき、異常画像の発生を抑制
できる。また、中間抵抗層の引張り弾性率をそれ以下と
することにより、帯電部材表面へのトナー等の異物の付
着をさらに抑制できるとともに、帯電部材を低硬度化で
きるため、被帯電体表面へのトナーの融着を防止でき、
異常画像の発生を抑制できる。
【0065】被帯電体表面に直接に接触する接触面のマ
イクロ硬度が75°以下に設定し、表面抵抗層の引張弾
性率が、中間抵抗層の引張弾性率よりも高くすることに
より帯電部材を低硬度化できるため、帯電部材表面への
トナー等の異物の付着をさらに抑制できるとともに、帯
電部材を低硬度化できるため、被帯電体表面へのトナー
の融着を防止でき、異常画像の発生を抑制できる。
【0066】これにより、装置の長期にわたる使用にお
いても、像担持体表面へのトナー融着や帯電部材表面へ
のトナー付着による異常画像の発生を効果的に防止する
ことができ、良好な画像を長期にわたり提供できる等の
顕著な効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1,2,3,4および比較例1,
2,3に適用される接触帯電装置の断面概念図。
【図2】本発明の実施例1,2,3,4および比較例1,2
に適用されるローラー状の帯電部材の断面概念図。
【図3】本発明の比較例3に適用されるローラー状の帯
電部材の断面概念図。
【符号の説明】
2 帯電部材 3 電源 5 導電性基体、芯金部材 6 抵抗体、弾性層 7 抵抗層、被覆層、弾性抵抗体層 10 感光ドラム、被帯電体、像担持体 11 感光ドラム基体 12 感光体 13 ニップ部 21 表面抵抗層 22 中間抵抗層 23 弾性抵抗層 25 帯電ローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H003 BB11 BB16 CC05 EE12 EE16 2H032 AA05 BA01 3J103 AA02 AA15 AA23 AA32 AA51 AA72 AA85 BA31 EA05 FA02 FA07 FA20 GA02 GA57 GA58 GA74 HA04 HA12 HA20 HA46 HA48 HA54

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体、該導電性基体を被覆または
    導電性基体に支持された弾性抵抗層、および弾性抵抗層
    を被覆または弾性抵抗層に支持された2層以上の被覆層
    を備えた、被帯電体表面に当接させて配置した被帯電体
    表面を帯電する帯電部材において、被覆層が、前記被帯
    電体表面に当接する表面抵抗層と、該表面抵抗層と前記
    弾性抵抗層との間に位置する中間抵抗層から構成され、
    前記表面抵抗層の引張弾性率が中間抵抗層の引張弾性率
    より大きいことを特徴とする帯電部材。
  2. 【請求項2】 前記中間抵抗層の引張り弾性率が、15
    00kgf/cm2以下であることを特徴とする請求項1記載
    の帯電部材。
  3. 【請求項3】 前記表面抵抗層の引張り弾性率が、18
    00kgf/cm2以上であることを特徴とする、請求項1ま
    たは2記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 前記被帯電体表面に直接的に接触する接
    触面のマイクロ硬度が75°以下であることを特徴とす
    る、請求項1ないし3のいずれかに記載の帯電部材。
  5. 【請求項5】 画像形成装置本体に対して着脱自在に装
    着されるプロセスカートリッジにおいて、少なくとも像
    担持体である被帯電体、および請求項1ないし4のいず
    れかに記載の帯電部材をカートリッジ容器に一体的に組
    み込んでなることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記像担持体、請求項1ないし4のいず
    れかに記載の帯電部材、帯電部材に電圧を印加する電
    源、像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段、潜像
    にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段、お
    よび像担持体上のトナー像を転写材上に転写する転写手
    段、を具備してなることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001036831A1 (en) * 1999-11-12 2001-05-25 Daikin Industries,Ltd. Cylindrical article and method for manufacturing the same
KR100450909B1 (ko) * 2002-11-27 2004-10-01 자화전자 주식회사 대전롤러의 제조방법
JP2005024931A (ja) * 2003-07-02 2005-01-27 Japan Gore Tex Inc フッ素樹脂チューブ状物、定着ロール、定着ベルトおよび画像定着装置
US8385780B2 (en) 2009-02-24 2013-02-26 Ricoh Company, Ltd. Charging member, charging device including the charging member, process cartridge including the charging device and image forming apparatus including the process cartridge

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