JP2000290882A - インクジェットプリント装置及びインクジェットプリント方法 - Google Patents

インクジェットプリント装置及びインクジェットプリント方法

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JP2000290882A
JP2000290882A JP11097023A JP9702399A JP2000290882A JP 2000290882 A JP2000290882 A JP 2000290882A JP 11097023 A JP11097023 A JP 11097023A JP 9702399 A JP9702399 A JP 9702399A JP 2000290882 A JP2000290882 A JP 2000290882A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】伸縮しやすい布帛であっても布帛の伸縮変形に
左右されることなく、最終製品において最適な絵柄サイ
ズになるようにプリントするためのインクジェットプリ
ント装置及びインクジェットプリント方法を提供する。 【解決手段】張力がかかることにより伸縮変形している
インクジェットプリント時の布帛密度データを記憶する
手段と、製品規格の布帛密度データを記憶する手段と、
前記布帛密度より求められる布帛伸縮率データを記憶す
る手段と、布帛伸縮率データに基づき最適プリント絵柄
サイズを計算する手段と、前記最適プリント絵柄サイズ
に一致させるように絵柄データを拡大縮小する画像変形
手段を備えたインクジェットプリント装置、及びインク
ジェットプリント方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、布帛の着色方法におけ
るインクジェットプリント装置及びインクジェットプリ
ント方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェットプリント技術は、
紙やフィルムの分野のみならず布帛の染色技術分野にお
いても、広く利用されてきている。またその技術を用い
たものとしては、水着、シャツ、スポーツウエア、カー
シート、タペストリー、垂幕、幟などあらゆる繊維製品
に利用されている。しかしながら、用途が多様化する中
で、様々な問題が生じている。その中の一つとして、最
終製品におけるプリント絵柄が所定のサイズに一致しな
いという問題がある。例えば、水着などの伸縮性のある
布帛素材にインクジェット法によりプリントを行う際、
素材布帛が伸縮しやすい為、プリント絵柄を規格通りの
大きさでプリントした場合、伸縮から開放された時に目
的とする大きさにならないという問題があった。その
為、最終製品においてプリント絵柄を所定のサイズに合
わせることはかなり困難を伴う。また、デパートの垂幕
や広告用看板などに用いられる広幅の布帛に柄をプリン
トする場合や、衣類などのカッティングパターンの絵柄
をプリントする場合、最終製品においてプリントされた
絵柄が規格サイズから外れることは致命的な欠陥とな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】インクジェットプリン
トに使用する布帛は、一般にインクジェットプリント工
程の前に、まず、精練(場合によっては漂白)やプレセ
ットと呼ばれる熱処理などの、所謂、精練セット工程を
経る(場合によっては染色工程を含む)。こうして、精
練セット後のプリント用布帛が得られる。この精練セッ
ト後のプリント用布帛に、インクのにじみや浸透を制御
するための処理液を付与し熱処理をする、所謂、前処理
加工を行う。この前処理加工中に、布帛(特に布帛の長
さ方向)に張力がかかる為、布帛は張力のかかった方向
に伸長し、また、張力のかかる方向と垂直の方向に収縮
変形する傾向がある。また、前処理工程で布帛に処理液
を付与する為、布帛の自重が重くなる。これにより、更
に、張力がかかり布帛が伸縮変形する。また、布帛に付
与された余分な処理液を取り除いたり、処理液を均一に
しみ込ませるために使用される加圧用ローラー(マング
ル)などでも張力がかかり、布帛が伸縮変形する。特に
伸縮性のある布帛はこの傾向が強い。この様に、布帛が
変形した状態で処理液が布帛に付与され、伸縮変形した
状態のまま乾燥固定される。更に、インクジェットプリ
ント時にも布帛の送り出しや、巻き取りの際に布帛に張
力がかかる為、布帛が更に歪んだ状態でプリントされて
しまう。また、インクジェットプリント後の工程とし
て、プリントされた布帛に対して、発色、洗浄、乾燥、
仕上げ等の後処理が行われる。後処理後の布帛は、張力
が開放された状態となるので、布帛はほぼ精練セット後
のプリント用布帛の状態にまで収縮する。
【0004】これに伴い、プリントした絵柄も、布帛が
収縮変形した分だけ収縮変形し、その結果、絵柄が歪
み、所定の絵柄の形やサイズが得られない。この状態は
伸縮変形し易い編物素材はもちろん、特に仮撚り加工糸
やスパンデックスなどの伸縮性のある糸を用いて成る織
編物などの布帛を用いた場合顕著である。本発明は、上
述の問題点を解決することにあり、伸縮しやすい布帛で
あっても布帛の伸縮変形に左右されることなく、最終製
品において最適な絵柄サイズになるようにプリントする
為のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方
法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、張力がかかることにより伸縮変形してい
るインクジェットプリント時の布帛密度データを記憶す
る手段と、製品規格の布帛密度データを記憶する手段
と、前記布帛密度より求められる布帛伸縮率データを記
憶する手段と、布帛伸縮率データに基づき最適プリント
絵柄サイズを計算する手段と、前記最適プリント絵柄サ
イズに一致させるように絵柄データを拡大縮小する画像
変形手段を備えたインクジェットプリント装置、及び、
インクジェットプリント方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、製品規格の布帛密度
(最終製品での布帛密度)とインクジェットプリント時
の布帛密度の変化を測定し、張力などにより伸縮変形さ
れた布帛に合わせて、プリントする絵柄データを拡大縮
小してインクジェット法によってプリントするところに
特徴がある。製品規格の布帛密度は一般に、精練セット
後のプリント用布帛の布帛密度と同じであるため、以下
精練セット後のプリント用布帛の布帛密度を用いて説明
を進めるが、精練セット後のプリント用布帛の布帛密度
と製品規格の布帛密度が異なる場合は、必要に応じて製
品規格の布帛密度と、精練セット後のプリント用布帛の
布帛密度を使い分ければよいことは言うまでもない。
【0007】測定された布帛密度はキーボードなどを用
いてオペレータによりコンピュータに入力されたり、補
助記憶装置から保存済のデータとしてコンピュータに入
力されるが、インクジェットプリント機に布帛密度測定
器を設置して、測定された布帛密度を自動的にコンピュ
ータに入力されるようにしても良い。
【0008】布帛に張力を与えると布帛は伸縮し、それ
に伴い布帛密度は変化する。例えば、布帛に対して、長
さ方向に引っ張り張力を与えると、布帛は長さ方向に伸
長し、長さ方向の布帛密度は小さくなり、逆に、巾方向
においては布帛は収縮し、巾方向の布帛密度は大きくな
る。通常、前処理の工程では、長さ方向に張力がかかり
やすい。また、前処理工程で布帛に処理液を付与するの
で布帛の自重が重くなる。これにより、更に、張力が大
きくかかり、布帛が伸縮変形する。このような布帛密度
の状態変化を測定することにより、精練セット後のプリ
ント用布帛に比べて、布帛がどれくらい伸長または収縮
しているのかを簡単にかつ正確に把握することができ
る。
【0009】次に布帛伸縮率について説明する。布帛伸
縮率とは、精練セット後のプリント用布帛に対して、イ
ンクジェットプリント時の布帛がどれくらい伸縮してい
るかの割合である。布帛伸縮率は下記の式で表される。 布帛伸縮率=精練セット後のプリント用布帛の布帛密度
/インクジェットプリント時の布帛密度 また、インクジェットプリント時の布帛が伸長していれ
ば、布帛伸縮率>1.0となる。張力のかからない場合
は、布帛伸縮率=1.0となる。収縮していれば、布帛
伸縮率<1.0となる。また、布帛伸縮率は、布帛の長
さ方向(y方向)、巾方向(x方向)のそれぞれについ
て求められる。
【0010】布帛の布帛伸縮率は、布帛の種類により異
なり、同一加工条件の下では布帛固有の値を所有する。
布帛伸縮率は、布帛毎に、コンピューターの記憶装置に
データを記憶させ、いつでも情報入手できるようにす
る。また、製品規格の布帛密度とインクジェットプリン
ト時の布帛密度についても、コンピュータにデータ記憶
させる。
【0011】次に解像度拡大縮小率について説明する。
プリンターの解像度とイメージデータの解像度が異なる
とき、プリンターの解像度に合わせてイメージデータの
補間または間引き処理等の拡大縮小処理を行う必要があ
る。このときのイメージデータの拡大縮小率を解像度拡
大縮小率とする。解像度拡大縮小率は下記の式にて算出
される。 解像度拡大縮小率=プリンター解像度/イメージデータ
解像度 イメージデータの解像度はイメージデータのヘッダーか
ら読み込む。ヘッダーに解像度情報がない場合には、手
動にてイメージデータの解像度を入力する。解像度の単
位は、1インチ当たりの線数で表す。プリンターの解像
度は使用するプリンターの解像度を用いる。
【0012】前記で求められた布帛伸縮率データと解像
度拡大縮小率に基づき、最終拡大縮小率(実際のプリン
ト時のプリント絵柄拡大縮小率)を計算する。プリント
絵柄ピクセルサイズは、ピクセル(画素)で表される。
最終拡大縮小率は下記の式で求められる。 最終拡大縮小率=布帛伸縮率×解像度拡大縮小率 最終拡大縮小率もy方向、x方向についてもとめる。絵
柄データは、上述の最終拡大縮小率に基づき絵柄の拡大
縮小の変形処理が行なわれ、プリント絵柄ピクセルサイ
ズが下記の式にて求められる。プリント絵柄ピクセルサ
イズ=原画イメージピクセルサイズ×最終拡大縮小率プ
リント絵柄ピクセルサイズは、y方向、x方向毎に求め
られる。こうして得られたプリント絵柄データをプリン
トされた布帛は、後処理を経て、最適な絵柄サイズを得
た最終製品となる。
【0013】以下に、本発明の実施形態の一例を図面に
基づき説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る情
報処理システム構成図を示す。1〜6の各コンピュータ
は、ネットワークインターフェイスを介して、ネットワ
ーク8に接続されていて、各コンピュータ間でデータフ
ァイル転送、データアクセスを可能としたネットワーク
環境が整備された情報処理システムである。端末コンピ
ュータ1と端末コンピュータ2とCADコンピュータ5
は、布帛データベースサーバコンピュータ3のクライア
ントコンピュータであり、布帛データベースサーバコン
ピュータ3のデータベースファイルのアクセスが可能で
ある。端末コンピュータ1は入力インターフェィスを介
して、布帛コードや製品規格の布帛密度を入力するため
のものであり、端末コンピュータ2は入力インターフェ
ィスを介して、布帛コードやインクジェットプリント時
の布帛密度を入力するためのものである。布帛用インク
ジェットプリンタ7は、印写端末コンピュータ6と双方
向インターフェイス9を介して接続してなる。図1の構
成図は、CADコンピュータ5と印写端末コンピュータ
6は別コンピュータとなっているが、CADコンピュー
タ5に布帛インクジェットプリンタ7を接続させて、印
写端末コンピュータとの兼用も可能である。
【0014】図2は、精練セット後のプリント用布帛の
布帛データベース登録フロー図である。前処理前の精練
セット後のプリント用布帛の布帛密度の測定をステップ
S101で行う。布帛密度の測定は、布帛の密度を測定
できるものであればどの様な機器も使用することができ
る。布帛コードとは、布帛の種類毎に与えられるコード
であり、繊維の種類、糸種、織編方法、前処理方法、後
処理方法などの違いにより分類され、それぞれに布帛コ
ードが与えられる。図1の端末コンピュータ1により、
例えば、キーボードなどの入力インターフェイスを介し
て、布帛データベースサーバコンピュータ3にアクセス
して、ステップS102にて、データベースに布帛コー
ドの入力を行う。更に端末コンピュータ1により、入力
インターフェイスを介して、布帛データベースサーバコ
ンピュータ3に、ステップS103にて、ステップS1
01で求められた布帛密度測定値の入力を行う。その
後、データベースアクセスを終了して、ステップS10
4にて、精練セット後のプリント用布帛の布帛データベ
ース登録を終了する。精練セット後のプリント用布帛
は、インクジェットプリント時のインクのにじみや浸透
などを制御し染着性を向上するために、水溶性高分子な
どの処理液が付与される。更に処理液が付与された布帛
は、熱処理がなされ、前処理布帛が生成される。
【0015】図3は、インクジェットプリント時の布帛
データベース登録フローである。インクジェットプリン
ト時の布帛も精練セット後のプリント用布帛と同様に、
ステップS201にて、インクジェットプリント時の布
帛密度を測定する。図1の端末コンピュータ2より、入
力インターフェィスを介して、布帛データベースサーバ
ーコンピュータ3にアクセスして、ステップS202に
て、布帛コード入力を行う。更に、ステップS203に
て、ステップS201より求められたインクジェットプ
リント時の布帛密度の入力を行い、ステップS204よ
り、データベースアクセスを終了して、インクジェット
プリント時の布帛データベースの登録を完了する。
【0016】図4は、データベーステーブルを表したも
のである。(a)は、織物用データベースであり、布帛
コード毎に、精練セット後のプリント用布帛の経糸密
度、緯糸密度と、インクジェットプリント時の布帛の経
糸密度、緯糸密度の測定値がテーブル化されている。
(b)は、編物用布帛データベースであり、布帛コード
毎に精練セット後のプリント用布帛の緯密度、経密度と
インクジェットプリント時の布帛の緯密度、経密度がテ
ーブル化されている。更にこれらのデータテーブルに
は、布帛厚み、毛羽長、布帛目付けなどの項目がテーブ
ル化されていても良い。(a)及び(b)のデータベー
ステーブルは、図1の布帛用データベースサーバコンピ
ュータ3にデータベース化されていて、他の端末コンピ
ュータから、布帛コードを入力することにより、布帛密
度データの取得が、ネットワークを通じて可能である。
CADコンピュータ5にはコンピュータバスとのインタ
ーフェィスを持っている中央演算処理装置(CPU)が
含まれる。ランダムアクセスメモリ(RAM)などのメ
インメモリは、コンピュータバスに接続されている。C
PUは、ハードディスクより、RAM上にロードされた
プログラム命令シーケンスを実行可能とする。ROM
は、起動命令シーケンスまたは、キーボードの操作のた
めの基本入力オペレーティングシステム(BIOS)の
命令シーケンスを記憶する。コンピュータバスには、ネ
ットワーク8とのインターフェィスを司るネットワーク
インターフェィス,モニターとのインターフェィスを司
るディスプレィインターフェィス,キーボードインター
フェィス,ポインティングデバイスインターフェィス,
プリンターインターフェィス,ハードディスク,フロッ
ピードライブインターフェィス,CD−ROMドライブ
インターフェィスなどが接続されている。ハードディス
クには、ウィンドウ型オペレーティングシステム(基本
OS)などが記憶されている。また、イメージファイル
は、描画アプリケーションプログラムで作成されたり、
図1のデザインデータベースサーバコンピュータ4から
ネットワーク8を介してデータ転送されたり、フロッピ
ードライブインターフェィスやCD−ROMドライブイ
ンターフェィスより読み込まれて、ハードディスクに記
憶される。また、図1の布帛用インクジェットプリンタ
ー7に出力するためのラスターファイルも、ハードディ
スクに記憶されている。ラスターファィルは、イメージ
ラスター変換アプリケーションプログラムで作成され
る。
【0017】図5は、ラスターファイル作成フロー図で
ある。CADコンピュータ5で、イメージラスター変換
アプリケーションプログラムを起動させる。ステップS
601にて、布帛用インクジェットプリンター7に印写
するイメージファイル名を入力する。ステップS602
にて、布帛コードを入力する。ステップS603にて、
イメージ拡大縮小計算を行う。
【0018】ステップS603の詳細については図6に
て説明する。図6は、イメージ拡大縮小計算フロー図で
ある。ステップS701にて、イメージデータの解像度
をイメージデータのヘッダーから読み込む。ヘッダーに
解像度情報がない場合には、手動にてイメージデータの
解像度を入力する。解像度の単位は、1インチ当たりの
線数で表す。ステップS702にて、プリンターの解像
度の入力を行う。ステップS703にて、解像度拡大縮
小率計算を行う。解像度拡大縮小率は、下記の式で求め
られる。 解像度拡大縮小率=プリンター解像度/イメージ解像度 ステップS602から入力された布帛コードより、布帛
データベースサーバコンピュータ3にアクセスして、ス
テップS704で、精練セット後のプリント用布帛の布
帛密度の読み込みを行い、ステップS705にて、イン
クジェットプリント時の布帛密度を読み込む。ステップ
S706にて、布帛伸縮率は、下記の式で求められる。 布帛伸縮率=精練セット後のプリント用布帛の布帛密度
/インクジェットプリント時の布帛密度 また、布帛伸縮率は巾方向(x方向)、長さ方向(y方
向)が存在する。最終的なイメージのx方向とy方向の
ピクセルサイズの拡大縮小率となる最終拡大縮小率は、
ステップS707にて、ステップS703で求められた
解像度拡大縮小率とS706で求められた布帛伸縮率よ
り下記の式で求められる。 最終拡大縮小率=解像度拡大縮小率×布帛伸縮率 図5のステップS604では、ステップS601で入力
されたイメージファイルをハードディスクに記憶されて
いるイメージファイルから読み込み、RAM上に記憶す
る。ステップS601で読み込まれたイメージファイル
の原画イメージピクセルサイズのx方向ピクセルサイズ
をPx、y方向のピクセルサイズをPyとする。Px、
Pyは画素であるため、整数となる。S603で求めら
れた拡大縮小率のx方向をRx、y方向をRyとする。
Rx、Ryは浮動小数とする。最終的なx方向プリント
絵柄ピクセルサイズLxは、Lx=Px×Rxで求めら
れ、y方向のプリント絵柄ピクセルサイズLyは、Ly
=Py×Ryで求められる。ステップS605イメージ
の拡大縮小処理では、インデックスカラーの時には最近
傍法を用い、また、RGBカラーの場合は線形補間法を
用いて、布帛の伸縮に等しいイメージが作成される。ス
テップS605で得られたイメージデータは、ステップ
S606にて、布帛用インクジェットプリンター7で印
写されるYMCKカラーなどの各ヘッドのノズルのドッ
ト吐出のONまたはOFFを制御する2値のラスターデ
ータに変換される。
【0019】ステップS606の詳細は図7にて説明す
る。図7は、RGBカラーの場合のラスター処理フロー
図である。ステップS801にて、既に入力された布帛
コードS602に対応したカラーデータをハードディス
クのカラーデータベースよりRAM上に読み込む。カラ
ーデータベースには、イメージのRGB値をXYZまた
はlabなどの表色系の値に変換可能なモニター色(光
源色)変換データが含まれる。更に、XYZやlabな
どの表色系の値から布帛用インクジェットプリンター7
で表現されるYMCK値に変換可能なプリンター変換デ
ータも含まれる。モニター変換データを用いて、ステッ
プS802にて、イメージのピクセルのRGB値をXY
Zに変換を行う。イメージデータからラスターデータに
変換するときの疑似中間階調画像の作成法は、ステップ
S803にて、オペレーターが判断を行い、ステップS
805の誤差拡散法または、ステップS804のディザ
法を選択する。ステップS806にて、YMCK値など
のプリンタードット吐出制御データであるラスターデー
タが作成される。ラスターデータは、ファイル化され
て、ハードディスクのラスターファイルとして記憶され
る。ラスターファイルは、図5ステップS607にて、
図1のCADコンピュータ5から、ネットワーク8を介
して、印写端末コンピュータ6に転送される。双方向イ
ンターフェィス9を通して、印写端末コンピュータ6に
記憶されているプリンタードライバーによって、ラスタ
ーデータが制御されて、布帛の伸縮比率に等しい画像が
印写される。
【0020】印写された布帛は、発色、洗い、乾燥、ヒ
ートセットなどの後処理が行われ、最終的な布帛密度
は、精練セット後のプリント用布帛の状態とほぼ等しく
なる。布帛上の画像は、歪みのない最適な画像サイズと
なる。
【0021】また、前処理時に布帛を伸長させ、印写す
ることによりモアレ縞の発生を押さえることも可能であ
る。モアレ縞はインクジェット記録装置のヘッドのノズ
ル解像度と布帛の糸の干渉で発生する。モアレ縞が発生
しにくいように、前処理時に布帛を伸長させ糸密度をノ
ズル解像度と干渉しないように設定することにより、布
帛の画像上にモアレの発生は防止できるのである。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0023】
【実施例1】プリント絵柄として、水着用の絵柄を作成
した。プリント絵柄は、前見頃と後見頃からなるパター
ンであり、縫製前の裁断に利用するカッティングライン
の入った絵柄である。原画サイズは、ヨコ(x方向)1
50cm、タテ(y方向)100cmである。また、原
画サイズは、規格サイズに等しい。今回使用するイメー
ジデータは、BMP形式であり、その解像度は、x方
向、y方向共に180dpiのデータを用意した。原画
イメージピクセルサイズは、ヨコ(x方向)10630
ピクセル、タテ(y方向)7087ピクセルである。今
回使用するインクジェットプリンタの解像度は、タテ、
ヨコ共に360dpiである。イメージデータの解像度
は、180dpiなので、解像度拡大縮小率は、2.0
となる。今回使用するインクジェットプリンタの解像度
は、360dpiで、プリント絵柄サイズのピクセル数
は、ヨコ(x方向)21260ピクセル、タテ(y方
向)14173ピクセルである。また、ファイル形式
は、BMP形式とした。布帛は、伸縮性のあるナイロン
スパンデックスを使用したツーウェイトリコットを使用
した。
【0024】精練セット後のプリント用布帛の布帛密度
データを、コンピューターの記憶装置に入力する。布帛
に処理液などを付与する前処理後のインクジェットプリ
ント後の布帛密度データを測定して入力する。布帛伸縮
率は、布帛密度が入力された時点で、コンピューターに
て計算されてデータ記憶される。今回の測定した布帛密
度と計算された布帛伸縮率、解像度拡大縮小率および最
終拡大縮小率を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】次に布帛にインクジェトプリントを行な
う。前記で求められた最終拡大縮小率を元に、コンピュ
ータが自動でプリント絵柄サイズを変更する。規格サイ
ズと実際のプリント絵柄サイズを表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】プリント絵柄サイズに合わせて、絵柄デー
タを拡大縮小して画像変形してインクジェットプリント
を行なう。インクは、酸性染料を使用した。プリントが
終了後、発色、洗浄、乾燥の後処理工程を経て、最終製
品ができあがった。最終製品のプリントサイズ実測値と
規格サイズとの誤差を表3に表す。この結果、本実施例
において、問題なく最適なプリント絵柄サイズを得るこ
とができた。
【0029】
【表3】
【0030】
【比較例1】実施例1の布帛、プリント絵柄、及び、イ
ンクジェットプリンタを用いて、水着用の絵柄を作成し
た。拡大縮小率においては、布帛伸縮率を考慮せずに解
像度拡大縮小率2.0のみを考慮しプリント絵柄サイズ
を求め、インクジェットプリントを行った。インクは、
酸性染料を使用した。インクジェットプリントが終了し
た後、発色、洗浄、乾燥の後処理を経て、最終製品がで
きあがった。最終製品のプリントサイズ実測値と規格サ
イズとの誤差を表4に表す。
【0031】
【表4】
【0032】
【発明の効果】本発明の布帛用インクジェットプリント
技術は、(1)前処理時の布帛伸縮比率に関わらず、最
終製品において歪みのない最適なプリント画像を形成で
き、(2)モアレ縞などの発生を防止することができる
ため、伸縮性のない織物は勿論、伸縮性のある編物や、
仮撚り加工糸やスパンデックスなど伸縮性のある糸を用
いた織編物においても歪みのない高品位のインクジェッ
トプリント法によるプリント画像を形成提供できるので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリント装置であ
る。
【図2】精練セット後のプリント用布帛の布帛データベ
ース登録フロー図である。
【図3】インクジェットプリント時の布帛データベース
登録フロー図である。
【図4】布帛データベーステーブルの一例であり、
(a)は織物用、(b)は編物用である。
【図5】イメージデータをラスターファイル化するフロ
ー図である。
【図6】図5のラスターフロー内に含まれる拡大縮小率
計算フロー図である。
【図7】RGBカラーイメージの場合のラスター処理フ
ロー図である。
【符号の説明】
1 端末コンピュータ1 2 端末コンピュータ2 3 布帛データベースサーバコンピュータ 4 デザインデータベースサーバコンピュータ 5 CADコンピュータ 6 印写端末コンピュータ 7 布帛用インクジェットプリンタ 8 ネットワーク 9 双方向インターフェィス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクジェットプリント時の布帛密度デー
    タを記憶する手段と、製品規格の布帛密度データを記憶
    する手段と、前記プリント時と製品規格の布帛密度より
    求められる布帛伸縮率データを記憶する手段と、布帛伸
    縮率データに基づきプリント絵柄サイズを計算する手段
    と、前記プリント絵柄サイズに一致させるように絵柄デ
    ータを拡大縮小する画像変形手段を備えたことを特徴と
    するインクジェットプリント装置。
  2. 【請求項2】インクジェットプリント時の布帛密度デー
    タを記憶する手段と、精練セット後のプリント用布帛の
    布帛密度データを記憶する手段と、前記プリント時と精
    練セット後のプリント用布帛の布帛密度より求められる
    布帛伸縮率データを記憶する手段と、布帛伸縮率データ
    に基づきプリント絵柄サイズを計算する手段と、前記プ
    リント絵柄サイズに一致させるように絵柄データを拡大
    縮小する画像変形手段を備えたことを特徴とするインク
    ジェットプリント装置。
  3. 【請求項3】インクジェットプリント時の布帛密度デー
    タと、製品規格の布帛密度データと、前記プリント時と
    製品規格の布帛密度より求められる布帛伸縮率データに
    基づきプリント絵柄サイズを計算し、前記プリント絵柄
    サイズに一致させるように絵柄データを拡大縮小しイン
    クジェットプリントすることを特徴とするインクジェッ
    トプリント方法。
  4. 【請求項4】インクジェットプリント時の布帛密度デー
    タと、精練セット後のプリント用布帛の布帛密度データ
    と、前記プリント時と精練セット後のプリント用布帛の
    布帛密度より求められる布帛伸縮率データに基づきプリ
    ント絵柄サイズを計算し、前記プリント絵柄サイズに一
    致させるように絵柄データを拡大縮小しインクジェット
    プリントすることを特徴とするインクジェットプリント
    方法。
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