JP4489205B2 - インクジェットプリント装置及びインクジェットプリント方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、布帛の着色方法におけるインクジェットプリント装置及びインクジェットプリント方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェットプリント技術は、紙やフィルムの分野のみならず布帛の染色技術分野においても、広く利用されてきている。
またその技術を用いたものとしては、水着、シャツ、スポーツウエア、カーシート、タペストリー、垂幕、幟などあらゆる繊維製品に利用されている。
しかしながら、用途が多様化する中で、様々な問題が生じている。その中の一つとして、最終製品におけるプリント絵柄が所定のサイズに一致しないという問題がある。
例えば、水着などの伸縮性のある布帛素材にインクジェット法によりプリントを行う際、素材布帛が伸縮しやすい為、プリント絵柄を規格通りの大きさでプリントした場合、伸縮から開放された時に目的とする大きさにならないという問題があった。その為、最終製品においてプリント絵柄を所定のサイズに合わせることはかなり困難を伴う。
また、デパートの垂幕や広告用看板などに用いられる広幅の布帛に柄をプリントする場合や、衣類などのカッティングパターンの絵柄をプリントする場合、最終製品においてプリントされた絵柄が規格サイズから外れることは致命的な欠陥となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
インクジェットプリントに使用する布帛は、一般にインクジェットプリント工程の前に、まず、精練(場合によっては漂白)やプレセットと呼ばれる熱処理などの、所謂、精練セット工程を経る(場合によっては染色工程を含む)。こうして、精練セット後のプリント用布帛が得られる。この精練セット後のプリント用布帛に、インクのにじみや浸透を制御するための処理液を付与し熱処理をする、所謂、前処理加工を行う。
この前処理加工中に、布帛(特に布帛の長さ方向)に張力がかかる為、布帛は張力のかかった方向に伸長し、また、張力のかかる方向と垂直の方向に収縮変形する傾向がある。また、前処理工程で布帛に処理液を付与する為、布帛の自重が重くなる。これにより、更に、張力がかかり布帛が伸縮変形する。また、布帛に付与された余分な処理液を取り除いたり、処理液を均一にしみ込ませるために使用される加圧用ローラー(マングル)などでも張力がかかり、布帛が伸縮変形する。特に伸縮性のある布帛はこの傾向が強い。この様に、布帛が変形した状態で処理液が布帛に付与され、伸縮変形した状態のまま乾燥固定される。
更に、インクジェットプリント時にも布帛の送り出しや、巻き取りの際に布帛に張力がかかる為、布帛が更に歪んだ状態でプリントされてしまう。
また、インクジェットプリント後の工程として、プリントされた布帛に対して、発色、洗浄、乾燥、仕上げ等の後処理が行われる。
後処理後の布帛は、張力が開放された状態となるので、布帛はほぼ精練セット後のプリント用布帛の状態にまで収縮する。
【0004】
これに伴い、プリントした絵柄も、布帛が収縮変形した分だけ収縮変形し、その結果、絵柄が歪み、所定の絵柄の形やサイズが得られない。この状態は伸縮変形し易い編物素材はもちろん、特に仮撚り加工糸やスパンデックスなどの伸縮性のある糸を用いて成る織編物などの布帛を用いた場合顕著である。
本発明は、上述の問題点を解決することにあり、伸縮しやすい布帛であっても布帛の伸縮変形に左右されることなく、最終製品において最適な絵柄サイズになるようにプリントする為のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、張力がかかることにより伸縮変形しているインクジェットプリント時の布帛密度データを記憶する手段と、製品規格の布帛密度データを記憶する手段と、前記布帛密度より求められる布帛伸縮率データを記憶する手段と、布帛伸縮率データに基づき最適プリント絵柄サイズを計算する手段と、前記最適プリント絵柄サイズに一致させるように絵柄データを拡大縮小する画像変形手段を備えたインクジェットプリント装置、及び、インクジェットプリント方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、製品規格の布帛密度(最終製品での布帛密度)とインクジェットプリント時の布帛密度の変化を測定し、張力などにより伸縮変形された布帛に合わせて、プリントする絵柄データを拡大縮小してインクジェット法によってプリントするところに特徴がある。製品規格の布帛密度は一般に、精練セット後のプリント用布帛の布帛密度と同じであるため、以下精練セット後のプリント用布帛の布帛密度を用いて説明を進めるが、精練セット後のプリント用布帛の布帛密度と製品規格の布帛密度が異なる場合は、必要に応じて製品規格の布帛密度と、精練セット後のプリント用布帛の布帛密度を使い分ければよいことは言うまでもない。
【0007】
測定された布帛密度はキーボードなどを用いてオペレータによりコンピュータに入力されたり、補助記憶装置から保存済のデータとしてコンピュータに入力されるが、インクジェットプリント機に布帛密度測定器を設置して、測定された布帛密度を自動的にコンピュータに入力されるようにしても良い。
【0008】
布帛に張力を与えると布帛は伸縮し、それに伴い布帛密度は変化する。例えば、布帛に対して、長さ方向に引っ張り張力を与えると、布帛は長さ方向に伸長し、長さ方向の布帛密度は小さくなり、逆に、巾方向においては布帛は収縮し、巾方向の布帛密度は大きくなる。
通常、前処理の工程では、長さ方向に張力がかかりやすい。また、前処理工程で布帛に処理液を付与するので布帛の自重が重くなる。これにより、更に、張力が大きくかかり、布帛が伸縮変形する。
このような布帛密度の状態変化を測定することにより、精練セット後のプリント用布帛に比べて、布帛がどれくらい伸長または収縮しているのかを簡単にかつ正確に把握することができる。
【0009】
次に布帛伸縮率について説明する。布帛伸縮率とは、精練セット後のプリント用布帛に対して、インクジェットプリント時の布帛がどれくらい伸縮しているかの割合である。布帛伸縮率は下記の式で表される。
布帛伸縮率=精練セット後のプリント用布帛の布帛密度/インクジェットプリント時の布帛密度
また、インクジェットプリント時の布帛が伸長していれば、布帛伸縮率>1.0となる。張力のかからない場合は、布帛伸縮率=1.0となる。収縮していれば、布帛伸縮率<1.0となる。
また、布帛伸縮率は、布帛の長さ方向(y方向)、巾方向(x方向)のそれぞれについて求められる。
【0010】
布帛の布帛伸縮率は、布帛の種類により異なり、同一加工条件の下では布帛固有の値を所有する。布帛伸縮率は、布帛毎に、コンピューターの記憶装置にデータを記憶させ、いつでも情報入手できるようにする。また、製品規格の布帛密度とインクジェットプリント時の布帛密度についても、コンピュータにデータ記憶させる。
【0011】
次に解像度拡大縮小率について説明する。
プリンターの解像度とイメージデータの解像度が異なるとき、プリンターの解像度に合わせてイメージデータの補間または間引き処理等の拡大縮小処理を行う必要がある。このときのイメージデータの拡大縮小率を解像度拡大縮小率とする。解像度拡大縮小率は下記の式にて算出される。
解像度拡大縮小率=プリンター解像度/イメージデータ解像度
イメージデータの解像度はイメージデータのヘッダーから読み込む。ヘッダーに解像度情報がない場合には、手動にてイメージデータの解像度を入力する。解像度の単位は、1インチ当たりの線数で表す。プリンターの解像度は使用するプリンターの解像度を用いる。
【0012】
前記で求められた布帛伸縮率データと解像度拡大縮小率に基づき、最終拡大縮小率(実際のプリント時のプリント絵柄拡大縮小率)を計算する。プリント絵柄ピクセルサイズは、ピクセル(画素)で表される。最終拡大縮小率は下記の式で求められる。
最終拡大縮小率=布帛伸縮率×解像度拡大縮小率
最終拡大縮小率もy方向、x方向についてもとめる。
絵柄データは、上述の最終拡大縮小率に基づき絵柄の拡大縮小の変形処理が行なわれ、プリント絵柄ピクセルサイズが下記の式にて求められる。
プリント絵柄ピクセルサイズ=原画イメージピクセルサイズ×最終拡大縮小率
プリント絵柄ピクセルサイズは、y方向、x方向毎に求められる。
こうして得られたプリント絵柄データをプリントされた布帛は、後処理を経て、最適な絵柄サイズを得た最終製品となる。
【0013】
以下に、本発明の実施形態の一例を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理システム構成図を示す。1〜6の各コンピュータは、ネットワークインターフェイスを介して、ネットワーク8に接続されていて、各コンピュータ間でデータファイル転送、データアクセスを可能としたネットワーク環境が整備された情報処理システムである。
端末コンピュータ1と端末コンピュータ2とCADコンピュータ5は、布帛データベースサーバコンピュータ3のクライアントコンピュータであり、布帛データベースサーバコンピュータ3のデータベースファイルのアクセスが可能である。
端末コンピュータ1は入力インターフェィスを介して、布帛コードや製品規格の布帛密度を入力するためのものであり、端末コンピュータ2は入力インターフェィスを介して、布帛コードやインクジェットプリント時の布帛密度を入力するためのものである。
布帛用インクジェットプリンタ7は、印写端末コンピュータ6と双方向インターフェイス9を介して接続してなる。図1の構成図は、CADコンピュータ5と印写端末コンピュータ6は別コンピュータとなっているが、CADコンピュータ5に布帛インクジェットプリンタ7を接続させて、印写端末コンピュータとの兼用も可能である。
【0014】
図2は、精練セット後のプリント用布帛の布帛データベース登録フロー図である。前処理前の精練セット後のプリント用布帛の布帛密度の測定をステップS101で行う。
布帛密度の測定は、布帛の密度を測定できるものであればどの様な機器も使用することができる。
布帛コードとは、布帛の種類毎に与えられるコードであり、繊維の種類、糸種、織編方法、前処理方法、後処理方法などの違いにより分類され、それぞれに布帛コードが与えられる。図1の端末コンピュータ1により、例えば、キーボードなどの入力インターフェイスを介して、布帛データベースサーバコンピュータ3にアクセスして、ステップS102にて、データベースに布帛コードの入力を行う。
更に端末コンピュータ1により、入力インターフェイスを介して、布帛データベースサーバコンピュータ3に、ステップS103にて、ステップS101で求められた布帛密度測定値の入力を行う。その後、データベースアクセスを終了して、ステップS104にて、精練セット後のプリント用布帛の布帛データベース登録を終了する。
精練セット後のプリント用布帛は、インクジェットプリント時のインクのにじみや浸透などを制御し染着性を向上するために、水溶性高分子などの処理液が付与される。更に処理液が付与された布帛は、熱処理がなされ、前処理布帛が生成される。
【0015】
図3は、インクジェットプリント時の布帛データベース登録フローである。インクジェットプリント時の布帛も精練セット後のプリント用布帛と同様に、ステップS201にて、インクジェットプリント時の布帛密度を測定する。図1の端末コンピュータ2より、入力インターフェィスを介して、布帛データベースサーバーコンピュータ3にアクセスして、ステップS202にて、布帛コード入力を行う。更に、ステップS203にて、ステップS201より求められたインクジェットプリント時の布帛密度の入力を行い、ステップS204より、データベースアクセスを終了して、インクジェットプリント時の布帛データベースの登録を完了する。
【0016】
図4は、データベーステーブルを表したものである。(a)は、織物用データベースであり、布帛コード毎に、精練セット後のプリント用布帛の経糸密度、緯糸密度と、インクジェットプリント時の布帛の経糸密度、緯糸密度の測定値がテーブル化されている。(b)は、編物用布帛データベースであり、布帛コード毎に精練セット後のプリント用布帛の緯密度、経密度とインクジェットプリント時の布帛の緯密度、経密度がテーブル化されている。更にこれらのデータテーブルには、布帛厚み、毛羽長、布帛目付けなどの項目がテーブル化されていても良い。
(a)及び(b)のデータベーステーブルは、図1の布帛用データベースサーバコンピュータ3にデータベース化されていて、他の端末コンピュータから、布帛コードを入力することにより、布帛密度データの取得が、ネットワークを通じて可能である。
CADコンピュータ5にはコンピュータバスとのインターフェィスを持っている中央演算処理装置(CPU)が含まれる。
ランダムアクセスメモリ(RAM)などのメインメモリは、コンピュータバスに接続されている。CPUは、ハードディスクより、RAM上にロードされたプログラム命令シーケンスを実行可能とする。
ROMは、起動命令シーケンスまたは、キーボードの操作のための基本入力オペレーティングシステム(BIOS)の命令シーケンスを記憶する。
コンピュータバスには、ネットワーク8とのインターフェィスを司るネットワークインターフェィス,モニターとのインターフェィスを司るディスプレィインターフェィス,キーボードインターフェィス,ポインティングデバイスインターフェィス,プリンターインターフェィス,ハードディスク,フロッピードライブインターフェィス,CD−ROMドライブインターフェィスなどが接続されている。
ハードディスクには、ウィンドウ型オペレーティングシステム(基本OS)などが記憶されている。また、イメージファイルは、描画アプリケーションプログラムで作成されたり、図1のデザインデータベースサーバコンピュータ4からネットワーク8を介してデータ転送されたり、フロッピードライブインターフェィスやCD−ROMドライブインターフェィスより読み込まれて、ハードディスクに記憶される。また、図1の布帛用インクジェットプリンター7に出力するためのラスターファイルも、ハードディスクに記憶されている。ラスターファィルは、イメージラスター変換アプリケーションプログラムで作成される。
【0017】
図5は、ラスターファイル作成フロー図である。CADコンピュータ5で、イメージラスター変換アプリケーションプログラムを起動させる。ステップS601にて、布帛用インクジェットプリンター7に印写するイメージファイル名を入力する。ステップS602にて、布帛コードを入力する。ステップS603にて、イメージ拡大縮小計算を行う。
【0018】
ステップS603の詳細については図6にて説明する。
図6は、イメージ拡大縮小計算フロー図である。ステップS701にて、イメージデータの解像度をイメージデータのヘッダーから読み込む。ヘッダーに解像度情報がない場合には、手動にてイメージデータの解像度を入力する。解像度の単位は、1インチ当たりの線数で表す。ステップS702にて、プリンターの解像度の入力を行う。ステップS703にて、解像度拡大縮小率計算を行う。解像度拡大縮小率は、下記の式で求められる。
解像度拡大縮小率=プリンター解像度/イメージ解像度
ステップS602から入力された布帛コードより、布帛データベースサーバコンピュータ3にアクセスして、ステップS704で、精練セット後のプリント用布帛の布帛密度の読み込みを行い、ステップS705にて、インクジェットプリント時の布帛密度を読み込む。ステップS706にて、布帛伸縮率は、下記の式で求められる。
布帛伸縮率=精練セット後のプリント用布帛の布帛密度/インクジェットプリント時の布帛密度
また、布帛伸縮率は巾方向(x方向)、長さ方向(y方向)が存在する。最終的なイメージのx方向とy方向のピクセルサイズの拡大縮小率となる最終拡大縮小率は、ステップS707にて、ステップS703で求められた解像度拡大縮小率とS706で求められた布帛伸縮率より下記の式で求められる。
最終拡大縮小率=解像度拡大縮小率×布帛伸縮率
図5のステップS604では、ステップS601で入力されたイメージファイルをハードディスクに記憶されているイメージファイルから読み込み、RAM上に記憶する。ステップS601で読み込まれたイメージファイルの原画イメージピクセルサイズのx方向ピクセルサイズをPx、y方向のピクセルサイズをPyとする。Px、Pyは画素であるため、整数となる。S603で求められた拡大縮小率のx方向をRx、y方向をRyとする。Rx、Ryは浮動小数とする。最終的なx方向プリント絵柄ピクセルサイズLxは、Lx=Px×Rxで求められ、y方向のプリント絵柄ピクセルサイズLyは、Ly=Py×Ryで求められる。
ステップS605イメージの拡大縮小処理では、インデックスカラーの時には最近傍法を用い、また、RGBカラーの場合は線形補間法を用いて、布帛の伸縮に等しいイメージが作成される。
ステップS605で得られたイメージデータは、ステップS606にて、布帛用インクジェットプリンター7で印写されるYMCKカラーなどの各ヘッドのノズルのドット吐出のONまたはOFFを制御する2値のラスターデータに変換される。
【0019】
ステップS606の詳細は図7にて説明する。
図7は、RGBカラーの場合のラスター処理フロー図である。ステップS801にて、既に入力された布帛コードS602に対応したカラーデータをハードディスクのカラーデータベースよりRAM上に読み込む。カラーデータベースには、イメージのRGB値をXYZまたはlabなどの表色系の値に変換可能なモニター色(光源色)変換データが含まれる。更に、XYZやlabなどの表色系の値から布帛用インクジェットプリンター7で表現されるYMCK値に変換可能なプリンター変換データも含まれる。
モニター変換データを用いて、ステップS802にて、イメージのピクセルのRGB値をXYZに変換を行う。イメージデータからラスターデータに変換するときの疑似中間階調画像の作成法は、ステップS803にて、オペレーターが判断を行い、ステップS805の誤差拡散法または、ステップS804のディザ法を選択する。ステップS806にて、YMCK値などのプリンタードット吐出制御データであるラスターデータが作成される。
ラスターデータは、ファイル化されて、ハードディスクのラスターファイルとして記憶される。ラスターファイルは、図5ステップS607にて、図1のCADコンピュータ5から、ネットワーク8を介して、印写端末コンピュータ6に転送される。双方向インターフェィス9を通して、印写端末コンピュータ6に記憶されているプリンタードライバーによって、ラスターデータが制御されて、布帛の伸縮比率に等しい画像が印写される。
【0020】
印写された布帛は、発色、洗い、乾燥、ヒートセットなどの後処理が行われ、最終的な布帛密度は、精練セット後のプリント用布帛の状態とほぼ等しくなる。布帛上の画像は、歪みのない最適な画像サイズとなる。
【0021】
また、前処理時に布帛を伸長させ、印写することによりモアレ縞の発生を押さえることも可能である。モアレ縞はインクジェット記録装置のヘッドのノズル解像度と布帛の糸の干渉で発生する。モアレ縞が発生しにくいように、前処理時に布帛を伸長させ糸密度をノズル解像度と干渉しないように設定することにより、布帛の画像上にモアレの発生は防止できるのである。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0023】
【実施例1】
プリント絵柄として、水着用の絵柄を作成した。プリント絵柄は、前見頃と後見頃からなるパターンであり、縫製前の裁断に利用するカッティングラインの入った絵柄である。原画サイズは、ヨコ(x方向)150cm、タテ(y方向)100cmである。また、原画サイズは、規格サイズに等しい。今回使用するイメージデータは、BMP形式であり、その解像度は、x方向、y方向共に180dpiのデータを用意した。原画イメージピクセルサイズは、ヨコ(x方向)10630ピクセル、タテ(y方向)7087ピクセルである。
今回使用するインクジェットプリンタの解像度は、タテ、ヨコ共に360dpiである。イメージデータの解像度は、180dpiなので、解像度拡大縮小率は、2.0となる。
今回使用するインクジェットプリンタの解像度は、360dpiで、プリント絵柄サイズのピクセル数は、ヨコ(x方向)21260ピクセル、タテ(y方向)14173ピクセルである。また、ファイル形式は、BMP形式とした。
布帛は、伸縮性のあるナイロンスパンデックスを使用したツーウェイトリコットを使用した。
【0024】
精練セット後のプリント用布帛の布帛密度データを、コンピューターの記憶装置に入力する。布帛に処理液などを付与する前処理後のインクジェットプリント後の布帛密度データを測定して入力する。布帛伸縮率は、布帛密度が入力された時点で、コンピューターにて計算されてデータ記憶される。今回の測定した布帛密度と計算された布帛伸縮率、解像度拡大縮小率および最終拡大縮小率を表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0004489205
【0026】
次に布帛にインクジェトプリントを行なう。前記で求められた最終拡大縮小率を元に、コンピュータが自動でプリント絵柄サイズを変更する。規格サイズと実際のプリント絵柄サイズを表2に示す。
【0027】
【表2】
Figure 0004489205
【0028】
プリント絵柄サイズに合わせて、絵柄データを拡大縮小して画像変形してインクジェットプリントを行なう。インクは、酸性染料を使用した。
プリントが終了後、発色、洗浄、乾燥の後処理工程を経て、最終製品ができあがった。
最終製品のプリントサイズ実測値と規格サイズとの誤差を表3に表す。この結果、本実施例において、問題なく最適なプリント絵柄サイズを得ることができた。
【0029】
【表3】
Figure 0004489205
【0030】
【比較例1】
実施例1の布帛、プリント絵柄、及び、インクジェットプリンタを用いて、水着用の絵柄を作成した。拡大縮小率においては、布帛伸縮率を考慮せずに解像度拡大縮小率2.0のみを考慮しプリント絵柄サイズを求め、インクジェットプリントを行った。
インクは、酸性染料を使用した。
インクジェットプリントが終了した後、発色、洗浄、乾燥の後処理を経て、最終製品ができあがった。
最終製品のプリントサイズ実測値と規格サイズとの誤差を表4に表す。
【0031】
【表4】
Figure 0004489205
【0032】
【発明の効果】
本発明の布帛用インクジェットプリント技術は、(1)前処理時の布帛伸縮比率に関わらず、最終製品において歪みのない最適なプリント画像を形成でき、(2)モアレ縞などの発生を防止することができるため、伸縮性のない織物は勿論、伸縮性のある編物や、仮撚り加工糸やスパンデックスなど伸縮性のある糸を用いた織編物においても歪みのない高品位のインクジェットプリント法によるプリント画像を形成提供できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリント装置である。
【図2】精練セット後のプリント用布帛の布帛データベース登録フロー図である。
【図3】インクジェットプリント時の布帛データベース登録フロー図である。
【図4】布帛データベーステーブルの一例であり、(a)は織物用、(b)は編物用である。
【図5】イメージデータをラスターファイル化するフロー図である。
【図6】図5のラスターフロー内に含まれる拡大縮小率計算フロー図である。
【図7】RGBカラーイメージの場合のラスター処理フロー図である。
【符号の説明】
1 端末コンピュータ1
2 端末コンピュータ2
3 布帛データベースサーバコンピュータ
4 デザインデータベースサーバコンピュータ
5 CADコンピュータ
6 印写端末コンピュータ
7 布帛用インクジェットプリンタ
8 ネットワーク
9 双方向インターフェィス

Claims (4)

  1. インクジェットプリント時の布帛密度データを記憶する手段と、製品規格の布帛密度データを記憶する手段と、前記プリント時と製品規格の布帛密度より求められる布帛伸縮率データを記憶する手段と、布帛伸縮率データに基づきプリント絵柄サイズを計算する手段と、前記プリント絵柄サイズに一致させるように絵柄データを拡大縮小する画像変形手段を備えたことを特徴とするインクジェットプリント装置。
  2. インクジェットプリント時の布帛密度データを記憶する手段と、精練セット後のプリント用布帛の布帛密度データを記憶する手段と、前記プリント時と精練セット後のプリント用布帛の布帛密度より求められる布帛伸縮率データを記憶する手段と、布帛伸縮率データに基づきプリント絵柄サイズを計算する手段と、前記プリント絵柄サイズに一致させるように絵柄データを拡大縮小する画像変形手段を備えたことを特徴とするインクジェットプリント装置。
  3. インクジェットプリント時の布帛密度データと、製品規格の布帛密度データと、前記プリント時と製品規格の布帛密度より求められる布帛伸縮率データに基づきプリント絵柄サイズを計算し、前記プリント絵柄サイズに一致させるように絵柄データを拡大縮小しインクジェットプリントすることを特徴とするインクジェットプリント方法。
  4. インクジェットプリント時の布帛密度データと、精練セット後のプリント用布帛の布帛密度データと、前記プリント時と精練セット後のプリント用布帛の布帛密度より求められる布帛伸縮率データに基づきプリント絵柄サイズを計算し、前記プリント絵柄サイズに一致させるように絵柄データを拡大縮小しインクジェットプリントすることを特徴とするインクジェットプリント方法。
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