JP2000290644A - 発光素子材料及びそれを使用した発光素子 - Google Patents

発光素子材料及びそれを使用した発光素子

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JP2000290644A
JP2000290644A JP11102752A JP10275299A JP2000290644A JP 2000290644 A JP2000290644 A JP 2000290644A JP 11102752 A JP11102752 A JP 11102752A JP 10275299 A JP10275299 A JP 10275299A JP 2000290644 A JP2000290644 A JP 2000290644A
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Terukazu Yanagi
輝一 柳
Hisashi Okada
久 岡田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色純度が良好でかつ、低電圧駆動、高輝度、
長寿命の発光素子材料及びそれを使用した発光素子を提
供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表される化合物から
なる発光素子材料及びそれを使用した発光素子。 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
8 およびR11はそれぞれ水素原子または置換基を表
す。XはO、SまたはN−R(Rは水素原子、脂肪族炭
化水素基、アリール基またはヘテロ環基を表す。)を表
す。ZはN−Ra b (Ra 、Rb はそれぞれ水素原子、
脂肪族炭化水素基、アリール基またはヘテロ環基を表
す。)あるいは−OM(Mは水素原子、脂肪族炭化水素
基、アリール基、ヘテロ環基またはカチオンを表す。)
を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平面光源や表示に
使用される発光素子用材料および高輝度の発光素子に関
するものである。詳しくは低印加電圧にて高輝度、高効
率発光で緑色から赤色で色純度の良いシャープな発光を
することができる発光材料およびそれらを用いた発光素
子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機物質を使用した発光素子は、固体発
光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途が
有望視され、多くの開発が行われている。一般に発光素
子は、発光層及び該層を挟んだ一対の対向電極から構成
されている。発光は、両電極間に電界が印加されると、
陰極から電子が注入され、陽極から正孔が注入される。
更に、この電子と正孔が発光層において再結合し、エネ
ルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際にエネルギー
を光として放出する現象である。
【0003】従来の発光素子は、駆動電圧が高く、発光
輝度や発光効率も低かった。また、特性劣化も著しく実
用化には至っていなかった。近年、10V以下の低電圧
で発光する高い蛍光量子効率を持った有機化合物を含有
した薄膜を積層した発光素子が報告され(アプライド
フィジックス レターズ、51巻、913頁、1987
年)、関心を集めている。この方法は、金属キレート錯
体、蛍光帯層、アミン化合物を正孔注入層に使用して、
高輝度の緑色発光を得ており、6〜7Vの直流電圧で輝
度は数1000cd/m2に達している。しかしながら
実用的な素子を考えた場合、更なる高輝度化、高効率発
光素子の開発が望まれている。また、フルカラーディス
プレイ、光源としての利用を考えた場合、実用上は三原
色あるいは白色を出す必要がある。上記の素子は発光材
料として8−キノリノールのAl錯体(Alq)を用い
ており、発光色は緑色であり、他の発光色の発光素子の
開発が望まれている。これまで緑色以外に発光する発光
材料が種々開発されているものの発光輝度、発光効率が
低い、耐久性が低いなどの問題があり、実用に供し得な
かった。
【0004】また、従来の発光素子で高い発光効率を示
したものは電荷輸送材料中に蛍光色素等の発光材料を微
量ドープしたものであり、製造上素子特性の再現性を出
すことが難しいことや、色素の耐久性が低いために長時
間使用した場合に輝度の低下、色変化が起きるなどの問
題があった。これを解決する手段として電荷輸送機能と
発光機能を兼ねた材料の開発が望まれているが、これま
で開発された材料では蛍光性色素を電荷輸送材料として
高濃度で用いると、濃度消光等に高輝度発光が難しいこ
とや経時での凝集による素子特性劣化などの問題があっ
た。
【0005】一方、有機発光素子において高輝度発光を
実現しているものは有機物質を真空蒸着によって積層し
ている素子であるが、製造工程の簡略化、加工性、大面
積化等の観点から塗布方式による素子作製が望ましい。
しかしながら、従来の塗布方式で作製した素子では発光
輝度、発光効率の点で蒸着方式で作製した素子に劣って
おり、高輝度、高効率発光化が大きな課題となってい
た。また、有機低分子化合物を有機ポリマー媒体に分散
して塗布した素子では、長時間発光させた場合有機低分
子化合物が凝集すなるなどの原因により均質な面状発光
が難しいといった課題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、低電圧駆動で高輝度、高効率の発光が可能で、繰り
返し使用時での安定性の優れ、均質面状発光可能な発光
素子用材料および発光素子の提供にある。本発明の第二
の目的は色純度の良い発光を有する発光素子用材料およ
び発光素子の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題は下記手段によ
って達成された。 (1)下記一般式(I)で表される化合物であることを
特徴とする発光素子材料。
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
6 、R7 、R8 およびR11はそれぞれ水素原子または
置換基を表す。XはO、SまたはNーR(Rは水素原
子、脂肪族炭化水素基、アリール基またはヘテロ環基を
表す)を表す。ZはN−Rab(Ra 、Rb はそれぞれ
水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基またはヘテロ
環基を表す。)あるいは−OM(Mは水素原子、脂肪族
炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基またはカチオンを
表す。)を表す。)
【0010】(2)一対の電極間に発光層もしくは発光
層を含む複数の有機化合物薄層を形成した発光素子にお
いて、少なくとも一層が前項(1)記載の一般式(I)
で表される化合物を含有する層であることを特徴とする
発光素子。 (3)一対の電極間に発光層もしくは発光層を含む複数
の有機化合物薄層を形成した発光素子において、少なく
とも一層が前項(1)記載の一般式(I)で表される化
合物をポリマーに分散した層であることを特徴とする発
光素子。更に好ましい態様は下記の手段である。 (4)発光層に一般式(I)で表される化合物を含有す
ることを特徴とする前項(2)記載の発光素子。 (5)一対の電極間に発光層もしくは発光層を含む複数
の有機化合物薄層を形成した発光素子において、発光層
と陰極との間の少なくとも一層が前項(1)記載の発光
素子材料を含有する層であることを特徴とする発光素
子。
【0011】
【発明の実施の形態】まず、本発明の一般式(I)で表
される化合物について詳細に説明する。R1 、R2 、R
3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 およびR11はそれぞ
れ水素原子または置換基を表す。R1 、R2 、R3 、R
4 、R5 、R6 、R7 、R8 およびR11で表される置換
基としては、例えばアルキル基(好ましくは炭素数1〜
20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは
炭素数1〜8であり、例えばメチル、エチル、iso−
プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシ
ル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル
基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数
2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えば
ビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが
挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜
20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは
炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル、3−ペンチ
ニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭
素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好
ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−
メチルフェニル、ナフチルなどが挙げられる。)、アミ
ノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素
数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6であり、例え
ばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノ、ジベンジルアミノなどが挙げられる。)、アルコ
キシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭
素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例
えばメトキシ、エトキシ、ブトキシなどが挙げられ
る。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜2
0、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭
素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、2−ナフ
チルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましく
は炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特
に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、
ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられ
る。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2
〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましく
は炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、
エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオ
キシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好
ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜1
0であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げ
られる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜2
0、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭
素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオ
キシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましく
は炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特
に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルア
ミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコ
キシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、
より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数
2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなど
が挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基
(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7
〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えば
フェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられ
る。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜2
0、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭
素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、
ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スル
ファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好まし
くは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12で
あり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、
ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなど
が挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数
1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好まし
くは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチ
ルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカル
バモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ま
しくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜1
6、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチ
ルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチ
オ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素
数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例
えばフェニルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基
(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1
〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば
メシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基
(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1
〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば
メタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げ
られる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、
より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数
1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フ
ェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基
(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1
〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば
ジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙
げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン
原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ
基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、
イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、よ
り好ましくは1〜12であり、ヘテロ原子としては、例
えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例えば
イミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、ピペリジ
ル、モルホリノ、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾ
リル、ベンズチアゾリルなどが挙げられる。)、シリル
基(好ましくは、炭素数3〜40、より好ましくは炭素
数3〜30、特に好ましくは、炭素数3〜24であり、
例えば、トリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが
挙げられる)などが挙げられる。これらの置換基は更に
置換されてもよい。また、置換基が二つ以上ある場合
は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互
いに連結して環を形成してもよい。
【0012】置換基として好ましくは、アルキル基、ア
ルケニル基、アラルキル基、アリール基、アミノ基、ア
シル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、カルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、
スルファモイル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、ヘ
テロ環基または置換基が連結して縮合環を形成したもの
であり、より好ましくはアルキル基、アルケニル基、ア
ラルキル基、アリール基、アミノ基、カルボニルアミノ
基、スルホニルアミノ基、ヘテロ環基、置換基が連結し
てベンゼン環を形成したものであり、更に好ましくはア
ルキル基、アラルキル基、アリール基、アミノ基、カル
ボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、ヒドロキシ基、
シアノ基、ヘテロ環基、置換基が連結してベンゼン環を
形成したものである。
【0013】R1 、R2 、R3 として好ましくは水素原
子、アルキル基であり、より好ましくは水素原子、低級
アルキル基であり、特に好ましくは、水素原子である。
4 として好ましくは水素原子、アルキル基、より好ま
しくは水素原子、低級アルキル基であり、特に好ましく
は水素原子、メチル基である。R5 、R6 、R7 、R8
として好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、
ハロゲン原子、シアノ基、スルホニル基、ヘテロ環基、
置換基が連結してベンゼン環を形成したものであり、よ
り好ましくは水素原子、低級アルキル基(例えばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、isoープロピル基、
t−ブチル基、トリフルオロメチル基などが挙げられ
る)、アリール基(例えばフェニル基、p−メチルフェ
ニル基、ナフチル基などが挙げられる)ハロゲン原子、
シアノ基がある。さらに好ましくは、水素原子、塩素原
子、シアノ基である。R11として好ましくは水素原子、
アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、より好ま
しくは水素原子、低級アルキル基、アリール基、芳香族
ヘテロ環基であり、更に好ましくは、水素原子、メチル
基、エチル基、炭素数6〜12のアリール基であり、特
に好ましくは、水素原子、メチル基、フェニル基であ
る。
【0014】XはO、SまたはN−R(Rは水素原子、
脂肪族炭化水素基、アリール基またはヘテロ環基を表
す。)を表す。Rで表される脂肪族炭化水素基は、直
鎖、分岐または環状のアルキル基(好ましくは炭素数1
〜30、より好ましくは1〜20、更に好ましくは1〜
12であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピ
ル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n
−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シ
クロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好
ましくは炭素数2〜30、より好ましくは2〜20、更
に好ましくは2〜12であり、例えばビニル、アリル、
2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、
アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好まし
くは2〜20、更に好ましくは2〜12であり、例えば
プロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)で
あり、好ましくはアルキル基、アルケニル基であり、よ
り好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、アリル基である。
【0015】Rで表されるアリール基としては、好まし
くは炭素数6〜30の単環または二環のアリール基(例
えばフェニル、ナフチルなどが挙げられる。)であり、
より好ましくは炭素数6〜20のフェニル基、更に好ま
しくは6〜12のフェニル基である。
【0016】Rで表されるヘテロ環基は、N、Oまたは
S原子の少なくとも一つを含む3ないし10員の飽和も
しくは不飽和のヘテロ環であり、これらは単環であって
もよいし、更に他の環と縮合環を形成してもよい。ヘテ
ロ環基として好ましくは、芳香族ヘテロ環基であり、よ
り好ましくは窒素原子を含む5芳香族ヘテロ環基であ
り、更に好ましくは窒素原子を1ないし2原子含む芳香
族ヘテロ環基である。ヘテロ環の具体例としては、例え
ばピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルフォリ
ン、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピ
ラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾ
ール、トリアジン、インドール、インダゾール、プリ
ン、チアゾリン、チアゾール、チアジアゾール、オキサ
ゾリン、オキサゾール、オキサジアゾール、キノリン、
イソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリ
ン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジ
ン、フェナントロリン、フェナジン、テトラゾール、ベ
ンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾ
ール、ベンゾトリアゾール、テトラザインデンなどが挙
げられる。ヘテロ環として好ましくは、ピロール、イミ
ダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジ
ン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾ
ール、チアジアゾール、オキサジアゾール、キノリン、
フタラジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、
テトラゾール、チアゾール、オキサゾールベンズイミダ
ゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベン
ゾトリアゾールであり、より好ましくはイミダゾール、
ピリジン、キノリン、チアゾール、オキサゾール、ベン
ズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾー
ル、ベンゾトリアゾールであり、更に好ましくは、ピリ
ジン、キノリンである。
【0017】Rで表される脂肪族炭化水素基、アリール
基及びヘテロ環基は置換基を有してもよく、置換基とし
てはR1 からR8 の置換基として挙げたものが適用でき
る。Rとして好ましくはアルキル基、アルケニル基、ア
リール基であり、より好ましくはアルキル基、フェニル
基である。Xとして好ましくはO、N−Rであり、より
好ましくはOである。
【0018】Zは−NRa b またはで−OMで表され
る基であり、Ra およびRb は同一または異なっていて
もよく、水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基また
はヘテロ環基を表す。なおRa とRb は連結して環を形
成してもよい、また、Ra 、R b がベンゼン環と結合し
て縮合環を形成してもよい。Mは水素原子、脂肪族炭化
水素基、アリール基,ヘテロ環基またはカチオンを表
す。
【0019】Ra 、Rb で表される脂肪族炭化水素基
は、直鎖、分岐または環状のアルキル基(好ましくは炭
素数1〜30、より好ましくは1〜20、更に好ましく
は1〜12であり、例えばメチル、エチル、iso−プ
ロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシ
ル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル
基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは2〜2
0、更に好ましくは2〜12であり、例えばビニル、ア
リル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられ
る。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、よ
り好ましくは2〜20、更に好ましくは2〜12であ
り、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げら
れる。)であり、好ましくはアルキル基、アルケニル基
であり、より好ましくはメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、アリル基、Ra 、Rb がベンゼン環と結
合して縮合環(例えばユロリジン環など)を形成したも
のである。
【0020】Ra 、Rb で表されるアリール基は炭素数
6〜30の単環または二環のアリール基(例えばフェニ
ル、ナフチルなどが挙げられる。)であり、好ましくは
炭素数6〜20のフェニル基、更に好ましくは6〜12
のフェニル基である。また、可能な場合にはRa とRb
は連結して環を形成してもよく、Ra とRb がベンゼン
環と結合して縮合環を形成してもよい。。
【0021】Ra 、Rb で表される表されるヘテロ環基
は、N、OまたはS原子の少なくとも一つを含む3ない
し10員の飽和もしくは不飽和のヘテロ環であり、これ
らは単環であってもよいし、更に他の環と縮合環を形成
してもよい。ヘテロ環基として好ましくは、芳香族ヘテ
ロ環基であり、より好ましくは窒素原子あるいは硫黄原
子を含む芳香族ヘテロ環基である。ヘテロ環の具体例と
しては、例えばピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、
モルフォリン、チオフェン、フラン、ピロール、イミダ
ゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジ
ン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾ
ール、プリン、チアゾリン、チアゾール、チアジアゾー
ル、オキサゾリン、オキサゾール、オキサジアゾール、
キノリン、イソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、
キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、
アクリジン フェナントロリン、フェナジン、テトラゾ
ール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベン
ズチアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラザインデン
などが挙げられる。ヘテロ環として好ましくは、チオフ
ェン、トリアゾール、オキサゾール、ピペリジン、トリ
アジン、キノリンであり、より好ましくはチオフェン、
ピペリジン、トリアジン、キノリンである。更に好まし
くは、チオフェンである。
【0022】Ra 、Rb で表される脂肪族炭化水素基、
アリール基及びヘテロ環基は置換基を有してもよく、置
換基としてはR1 からR8 の置換基として挙げたものが
適用できる。
【0023】Ra 、Rb として好ましくは水素原子、ア
ルキル基(好ましくは炭素数1ないし8の置換、未置換
のアルキル基(置換基としてはR1 からR8 の置換基と
して挙げたものが適用できる。)、アリール基、芳香族
ヘテロ環基であり、より好ましくはアリール基、芳香族
ヘテロ環基であり、更に好ましくはアリール基(好まし
くは炭素数6〜30の単環または二環のアリール基(例
えばフェニル、ナフチルなどが挙げられる。)であり、
より好ましくは炭素数6〜20のフェニル基、更に好ま
しくは6〜12のフェニル基である。)である。
【0024】Mで表される脂肪族炭化水素基は、直鎖、
分岐または環状のアルキル基(好ましくは炭素数1〜3
0、より好ましくは1〜20、更に好ましくは1〜12
であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、t
ert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキ
サデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘ
キシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましく
は炭素数2〜30、より好ましくは2〜20、更に好ま
しくは2〜12であり、例えばビニル、アリル、2−ブ
テニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキ
ニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは2
〜20、更に好ましくは2〜12であり、例えばプロパ
ルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)であり、
好ましくはアルキル基、アルケニル基であり、より好ま
しくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ア
リル基である。
【0025】Mで表されるアリール基は、炭素数6〜3
0の単環または二環のアリール基(例えばフェニル、ナ
フチルなどが挙げられる。)であり、好ましくは炭素数
6〜20のフェニル基、更に好ましくは6〜12のフェ
ニル基である。
【0026】Mで表されるヘテロ環基は、N、Oまたは
S原子の少なくとも一つを含む3ないし10員の飽和も
しくは不飽和のヘテロ環であり、これらは単環であって
もよいし、更に他の環と縮合環を形成してもよい。ヘテ
ロ環基として好ましくは、芳香族ヘテロ環基であり、よ
り好ましくは窒素原子あるいは硫黄原子を含む芳香族ヘ
テロ環基である。ヘテロ環の具体例としては、例えばピ
ロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルフォリン、チ
オフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾー
ル、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、
トリアジン、インドール、インダゾール、プリン、チア
ゾリン、チアゾール、チアジアゾール、オキサゾリン、
オキサゾール、オキサジアゾール、キノリン、イソキノ
リン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナ
ゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、フェナ
ントロリン、フェナジン、テトラゾール、ベンズイミダ
ゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベン
ゾトリアゾール、テトラザインデンなどが挙げられる。
ヘテロ環として好ましくは、チオフェン、トリアゾー
ル、オキサゾール、ピペリジン、トリアジン、キノリン
であり、より好ましくはチオフェン、ピペリジン、トリ
アジン、キノリンである。更に好ましくは、チオフェン
である。
【0027】Mで表されるカチオンとしては、金属カチ
オン(例えば、リチウムカチオン、ナトリウムカチオ
ン、カリウムカチオン、セシウムカチオン、マグネシウ
ムカチオン、カルシウムカチオン、アルミニウムカチオ
ン、ユーロピウムカチオンなど)および、4級アンモニ
ウムイオン(好ましくは炭素数1〜30、より好ましく
は1〜20、さらに好ましくは1〜10であり、例えばテ
トラブチルアンモニウムイオンなど)などが挙げられ
る。上記金属カチオンは配位子を有してもよい。
【0028】また、Mで表される脂肪族炭化水素、アリ
ール基、ヘテロ環基は置換基を有してもよく、置換基と
してはR1 〜R8 で挙げた置換基が挙げられ、好ましく
はアルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好まし
くは1〜20、さらに好ましくは1〜10であり、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、isoープロピ
ル基、メトキシエトキシメチルなど)、アリール基(好
ましくは炭素数6〜30、より好ましくは6〜20、さ
らに好ましくは6〜10であり、例えば、フェニル基、p
−メトキシフェニル基など)であり、より好ましくはア
ルキル基である。Mとしては好ましく水素原子、アルキ
ル基、アリール基、アルカリ金属イオン、アルカリ土類
金属イオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ユーロ
ピウムイオン、4級アンモニウムイオンであり、より好
ましくは水素原子、アルキル基、アリール基であり、さ
らに、好ましくは水素原子、メチル基である。Zとして
好ましくは−NRa b である。
【0029】一般式(I)で表される化合物のうち好ま
しくは一般式(I−a )で表される化合物である。
【0030】
【化3】
【0031】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
6 、R7 、R8 、R11、X、はそれぞれ一般式(I)
におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様
である。R21およびR22はアリール基またはヘテロ環基
を表す。アリール基として好ましくは炭素数6〜30の
単環または二環のアリール基であり、より好ましくは炭
素数6〜20のフェニル基、更に好ましくは6〜12の
フェニル基である。ヘテロ環基として好ましくは芳香族
ヘテロ環基である。 R21、R22としてより好ましくは、
炭素数6〜30の単環または二環のアリール基であり、
更に好ましくは炭素数6〜20のフェニル基、特に好ま
しくは6〜12のフェニル基である。)
【0032】一般式(I)で表される化合物のうちより
好ましくは一般式(I−b)で表される化合物である。
【0033】
【化4】
【0034】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
6 、R7 、R8 、R11はそれぞれ一般式(I)におけ
るそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様であ
る。Ar1およびAr2 はアリール基または芳香族ヘテロ環
基を表す。アリール基として好ましくは炭素数6〜30
の単環または二環のアリール基であり、より好ましくは
炭素数6〜20のフェニル基、更に好ましくは6〜12
のフェニル基である。 Ar1、Ar2 としてより好ましく
は、炭素数6〜30の単環または二環のアリール基であ
り、更に好ましくは炭素数6〜20のフェニル基、特に
に好ましくは6〜12のフェニル基である。)
【0035】また、一般式(I)で表される化合物は低
分子であっても良いし、残基がポリマー主鎖の接続され
た高分子量化合物(好ましくは重量平均分子量1000
〜5000000、より好ましくは5000〜2000
000、さらに好ましくは10000〜100000
0)もしくは、本発明の化合物主鎖に持つ高分子量化合
物(好ましくは重量平均分子量1000〜500000
0、より好ましくは5000〜2000000、さらに
好ましくは10000〜1000000)であっても良
い。高分子量化合物の場合はホモポリマーであっても良
いし、他のポリマーとの共重合体であっても良い。本発
明で用いる化合物としては、好ましくは低分子量化合物
である。また、上記一般式では便宜的に極限構造で表し
ているがその互変異性体であっても良い。
【0036】以下に一般式(I)で表される化合物の具
体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】
【化7】
【0040】
【化8】
【0041】
【化9】
【0042】
【化10】
【0043】
【化11】
【0044】
【化12】
【0045】上記化合物例はその互変異性体であっても
よい。
【0046】本発明の発光素子は陽極、陰極の一対の電
極間に発光層もしくは発光層を含む複数の有機化合物薄
層を形成した素子であり、発光層のほか正孔注入層、正
孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、保護層などを有し
てもよく、またこれらの各層はそれぞれ他の機能を備え
たものであってもよい。各層の形成にはそれぞれ種々の
材料を用いることができる。
【0047】陽極は正孔注入層、正孔輸送層、発光層な
どに正孔を供給するものであり、金属、合金、金属酸化
物、電気伝導性化合物、またはこれらの混合物などを用
いることができ、好ましくは仕事関数が4eV以上の材
料である。具体例としては酸化スズ、酸化亜鉛、酸化イ
ンジウム、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性金
属酸化物、あるいは金、銀、クロム、ニッケル等の金
属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物
または積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物
質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなど
の有機導電性材料、およびこれらとITOとの積層物な
どが挙げられ、好ましくは、導電性金属酸化物であり、
特に、生産性、高導電性、透明性等の点からITOが好
ましい。陽極の膜厚は材料により適宜選択可能である
が、通常10nm〜5μmの範囲のものが好ましく、よ
り好ましくは50nm〜1μmであり、更に好ましくは
100nm〜500nmである。
【0048】陽極は通常、ソーダライムガラス、無アル
カリガラス、透明樹脂基板などの上に層形成したものが
用いられる。ガラスを用いる場合、その材質について
は、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アル
カリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライ
ムガラスを用いる場合、シリカなどのバリアコートを施
したものを使用することが好ましい。基板の厚みは、機
械的強度を保つのに十分であれば特に制限はないが、ガ
ラスを用いる場合には、通常0.2mm以上、好ましく
は0.7mm以上のものを用いる。陽極の作製には材料
によって種々の方法が用いられるが、例えばITOの場
合、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着
法、化学反応法(ゾルーゲル法など)、酸化インジウム
スズの分散物の塗布などの方法で膜形成される。陽極は
洗浄その他の処理により、素子の駆動電圧を下げたり、
発光効率を高めることも可能である。例えばITOの場
合、UV−オゾン処理などが効果的である。
【0049】陰極は電子注入層、電子輸送層、発光層な
どに電子を供給するものであり、電子注入層、電子輸送
層、発光層などの負極と隣接する層との密着性やイオン
化ポテンシャル、安定性等を考慮して選ばれる。陰極の
材料としては金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合
物、またはこれらの混合物を用いることができ、具体例
としてはアルカリ金属(例えばLi、Na、K等)また
はそのフッ化物、アルカリ土類金属(例えばMg、Ca
等)またはそのフッ化物、金、銀、鉛、アルミニウム、
ナトリウム−カリウム合金またはそれらの混合金属、リ
チウム−アルミニウム合金またはそれらの混合金属、マ
グネシウム−銀合金またはそれらの混合金属、インジウ
ム、イッテリビウム等の希土類金属等が挙げられ、好ま
しくは仕事関数が4eV以下の材料であり、より好まし
くはアルミニウム、リチウム−アルミニウム合金または
それらの混合金属、マグネシウム−銀合金またはそれら
の混合金属等である。陰極の膜厚は材料により適宜選択
可能であるが、通常10nm〜5μmの範囲のものが好
ましく、より好ましくは50nm〜1μmであり、更に
好ましくは100nm〜1μmである。陰極の作製には
電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、コ
ーティング法などの方法が用いられ、金属を単体で蒸着
することも、二成分以上を同時に蒸着することもでき
る。さらに、複数の金属を同時に蒸着して合金電極を形
成することも可能であり、またあらかじめ調整した合金
を蒸着させてもよい。陽極及び陰極のシート抵抗は低い
方が好ましく、数百Ω/□以下が好ましい。
【0050】発光層の材料は、電界印加時に陽極または
正孔注入層、正孔輸送層から正孔を注入することができ
ると共に陰極または電子注入層、電子輸送層から電子を
注入することができる機能や、注入された電荷を移動さ
せる機能、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させ
る機能を有する層を形成することができるものであれば
何でもよい。好ましくは発光層に本発明の化合物を含有
するものであるが、本発明の化合物の他の発光材料を用
いることもできる。例えばベンゾオキサゾール誘導体、
ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、
スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェ
ニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導
体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、ペリレン
誘導体、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ア
ルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエ
ン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリ
ドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリ
ジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミ
ン誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノ
ール誘導体の金属錯体や希土類錯体に代表される各種金
属錯体等、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェ
ニレンビニレン等のポリマー化合物等が挙げられる。発
光層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常1n
m〜5μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは5
nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜500
nmである。発光層の形成方法は、特に限定されるもの
ではないが、抵抗加熱蒸着、電子ビーム、スパッタリン
グ、分子積層法、コーティング法(スピンコート法、キ
ャスト法、ディップコート法など)、LB法などの方法
が用いられ、好ましくは抵抗加熱蒸着、コーティング法
である。
【0051】正孔注入層、正孔輸送層の材料は、陽極か
ら正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能、陰極から
注入された電子を障壁する機能のいずれかを有している
ものであればよい。その具体例としては、カルバゾール
誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オ
キサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリ
ールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘
導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導
体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン
誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチ
ルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化
合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系
化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、
ポリ(N−ビニルカルバゾール)誘導体、アニリン系共
重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導
電性高分子オリゴマー等が挙げられる。正孔注入層、正
孔輸送層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常
1nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好ましく
は5nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜5
00nmである。正孔注入層、正孔輸送層は上述した材
料の1種または2種以上からなる単層構造であってもよ
いし、同一組成または異種組成の複数層からなる多層構
造であってもよい。正孔注入層、正孔輸送層の形成方法
としては、真空蒸着法やLB法、前記正孔注入輸送剤を
溶媒に溶解または分散させてコーティングする方法(ス
ピンコート法、キャスト法、ディップコート法など)が
用いられる。コーティング法の場合、樹脂成分と共に溶
解または分散することができ、樹脂成分としては例え
ば、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレ
ート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオ
キシド、ポリブタジエン、ポリ(N−ビニルカルバゾー
ル)、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポ
リアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹
脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂など
が挙げられる。
【0052】電子注入層、電子輸送層の材料は、陰極か
ら電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から
注入された正孔を障壁する機能のいずれか有しているも
のであればよい。その具体例としては、トリアゾール誘
導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、
フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ア
ントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピラン
ジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニ
リデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフ
タレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フ
タロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯
体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベン
ゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種
金属錯体等が挙げられる。電子注入層、電子輸送層の膜
厚は特に限定されるものではないが、通常1nm〜5μ
mの範囲のものが好ましく、より好ましくは5nm〜1
μmであり、更に好ましくは10nm〜500nmであ
る。電子注入層、電子輸送層は上述した材料の1種また
は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組
成または異種組成の複数層からなる多層構造であっても
よい。電子注入層、電子輸送層の形成方法としては、真
空蒸着法やLB法、前記電子注入輸送剤を溶媒に溶解ま
たは分散させてコーティングする方法(スピンコート
法、キャスト法、ディップコート法など)などが用いら
れる。コーティング法の場合、樹脂成分と共に溶解また
は分散することができ、樹脂成分としては例えば、正孔
注入輸送層の場合に例示したものが適用できる。
【0053】保護層の材料としては水分や酸素等の素子
劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能
を有しているものであればよい。その具体例としては、
In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、N
i等の金属、MgO、SiO、SiO2 、Al23
GeO、NiO、CaO、BaO、Fe23 、Y23
、TiO2 等の金属酸化物、MgF2 、LiF、Al
3 、CaF2 等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、
ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロ
トリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレ
ン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロ
エチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少な
くとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重
合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有
する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、
吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。保護
層の形成方法についても特に限定はなく、例えば真空蒸
着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、M
BE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム
法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波
励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レ
ーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コ
−ティング法を適用できる。
【0054】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれにより限定されるものではない。 実施例1 発光素子作製評価 25mm×25mm×0.7mmのガラス基板上にIT
Oを150nmの厚さで製膜したもの(東京三容真空
(株)製)を透明支持基板とした。この透明支持基板を
エッチング、洗浄後、ポリ(N−ビニルカルバゾール)
40mg、PBD(2−(4−ビフェニルイル)−5−
(4―tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキ
サジアゾール)12mg、表1記載の化合物0.5mg
を1,2−ジクロロエタン3mlに溶解し、洗浄したI
TO基板上にスピンコートした。生成した有機薄層の膜
厚は、約120nmであった。有機薄層上にパターニン
グしたマスク(発光面積が5mm×5mmとなるマス
ク)を設置し、蒸着装置内でマグネシウム:銀=10:
1を50nm共蒸着した後、銀50nmを蒸着して発光
素子を作成した。東陽テクニカ製ソースメジャーユニッ
ト2400型を用いて、直流定電圧を発光素子に印加し
発光させ、その輝度をトプコン社の輝度計BM−8、発
光波長およびCIE 色度座標を浜松ホトニクス社製スペク
トルアナライザーPMA−11を用いて測定した。ま
た、作製した素子を60℃、20%RHの条件下に3時間
放置させた後(駆動電圧15V)発光面でのダークスポ
ットの有無を評価した。その結果を表1に示す。
【0055】
【化13】
【0056】表1の結果から明らかなように、本発明の
化合物を用いた素子では、公知の比較化合物A、Bおよ
びは日本国特許(特開平6−228544)に記載の比
較化合物Cに比べ、低電圧駆動、高輝度発光が可能であ
り、また経時でのダークスポットの発生が少ないといっ
た均質面状発光性、耐久性面での優れた性能を示した。
特に通常発光輝度の低い塗布方式で良好な発光特性が得
られた。
【0057】
【表1】
【0058】実施例2 実施例1と同様にITO基板をエッチング、洗浄後、T
PD(N,N−ビス(3−メチルフェニル)−N,N−
ジフェニルベンジジン)約40nm、表2記載の化合物
約20nm、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,
4−オキサジアゾール約40nmを順に10-5〜10-6
Torrの真空中で、基板温度室温の条件下蒸着した。
次いで実施例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作成
し、評価を行った。結果を表2に示す。表2の結果から
明らかなように、本発明の化合物を用いた素子では、経
時でのダークスポットの発生が少なく、蒸着方式でも比
較化合物に比べ、高輝度発光を示した。
【0059】
【表2】
【0060】実施例3 実施例1と同様にITO基板をエッチング、洗浄後、T
PD約40nm蒸着した後、表3記載の化合物およびA
lq(トリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウ
ム)をそれぞれ蒸着速度0.04Å/秒、4Å/秒で膜
厚約60nmとなるように共蒸着した。次いで実施例1
と同様に陰極を蒸着して発光素子を作成し、評価を行っ
た。結果を表3に示す。表3の結果から明らかなよう
に、本発明の化合物を用いた素子では、蒸着方式ドープ
系でも比較化合物に比べ、良好な色純度、高輝度発光を
示した。
【0061】
【表3】
【0062】実施例4 実施例1と同様にITO基板をエッチング、洗浄後、T
PD約40nm蒸着した後、例示化合物6を約40nm
蒸着し、その後、Alq(トリス(8−ヒドロキシキノ
リナト)アルミニウム)をそれぞれ蒸着速度0.04Å
/秒、4Å/秒で膜厚約20nm蒸着した。次いで実施
例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作成し、評価を
行った結果、最低駆動電圧、6V、最高輝度18V時に
7200cd/cm2 を示したλmax=640nm、C
IE色度(x、y)=(0.69、0.29)、ダーク
スポットの発生は見られなかった。これら結果から明ら
かなように、本発明の化合物を用いた素子では、蒸着方
式非ドープ系でも高輝度発光を示した。
【0063】実施例5 実施例1と同様にITO基板をエッチング、洗浄後、例
示化合物6を約60nm蒸着し、その後、Alq(トリ
ス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム)を膜厚
約40nm蒸着した。次いで実施例1と同様に陰極を蒸
着して発光素子を作成し、評価を行った結果、最駆動
電圧、5V、最高輝度18V時に400cd/cm2
λmax =640nmを示した。これら結果から明らかな
ように、本発明の化合物は正孔注入輸送兼発光剤として
も有効であり、高輝度発光を示すことことが分かっ
た。。
【0064】
【発明の効果】本発明により、従来に比べて色純度が良
好でかつ、低電圧駆動、高輝度、長寿命の発光素子を得
ることができた。特に通常発光輝度の低い塗布方式でも
良好な発光特性が得られ、製造コスト面等で有利な素子
作製が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K007 AB00 AB02 AB03 AB04 AB06 AB12 AB13 AB18 BB00 CA01 CA05 CB01 DA00 DB03 EB00 FA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される化合物であ
    ることを特徴とする発光素子材料。 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
    8 およびR11はそれぞれ水素原子または置換基を表
    す。XはO、SまたはN−R(Rは水素原子、脂肪族炭
    化水素基、アリール基またはヘテロ環基を表す。)を表
    す。ZはN−Ra b (Ra 、Rb はそれぞれ水素原
    子、脂肪族炭化水素基、アリール基またはヘテロ環基を
    表す。)あるいは−OM(Mは水素原子、脂肪族炭化水
    素基、アリール基、ヘテロ環基またはカチオンを表
    す。)を表す。
  2. 【請求項2】一対の電極間に発光層もしくは発光層を含
    む複数の有機化合物薄層を形成した発光素子において、
    少なくとも一層が請求項1記載の一般式(I)で表され
    る化合物を含有する層であることを特徴とする発光素
    子。
  3. 【請求項3】一対の電極間に発光層もしくは発光層を含
    む複数の有機化合物薄層を形成した発光素子において、
    少なくとも一層が請求項1記載の一般式(I)で表され
    る化合物をポリマーに分散した層であることを特徴とす
    る発光素子。
JP11102752A 1999-03-26 1999-04-09 発光素子材料及びそれを使用した発光素子 Pending JP2000290644A (ja)

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