JP2000290632A - 変成シリコーン系接着剤組成物 - Google Patents

変成シリコーン系接着剤組成物

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JP2000290632A
JP2000290632A JP11102794A JP10279499A JP2000290632A JP 2000290632 A JP2000290632 A JP 2000290632A JP 11102794 A JP11102794 A JP 11102794A JP 10279499 A JP10279499 A JP 10279499A JP 2000290632 A JP2000290632 A JP 2000290632A
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Japan
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modified silicone
adhesive composition
calcium carbonate
based adhesive
composition according
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JP11102794A
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English (en)
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Kazuhiro Kawabata
和裕 川端
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未硬化状態での高速剪断強度に優れ、例えば
高速で流れる工場ライン用接着剤として用いた場合で
も、接合体(被着体)の擦れや外れ等を起こし難い変成
シリコーン系接着剤組成物を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 ブルックフィールドS型粘度計(BS型
粘度計)を用いて、回転数10rpmで測定した20℃
における粘度が60万cps以上であることを特徴とす
る変成シリコーン系接着剤組成物、及び、表面処理炭酸
カルシウム、脂肪酸アマイドワックス、セピオライト繊
維、針状チタン酸カリウム及び炭酸カルシウムウィスカ
ーからなる群より選択される少なくとも1種が含有され
ていることを特徴とする上記変成シリコーン系接着剤組
成物、並びに、接着剤の塗工後、直ちに運搬装置により
移動を受ける移動物品の接合に用いられることを特徴と
する上記変成シリコーン系接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変成シリコーン系
接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】変成シリコーン系組成物は、1液型であ
り、大気中の湿気により常温硬化するので作業性が良
く、且つ、硬化後は優れた弾性を発揮するので、シーリ
ング剤や接着剤等として従来より広く用いられている
が、特に近年においては、建築や土木等の現場施工用接
着剤としての需要が増大しつつある。
【0003】しかし、反面、例えば工場のライン用接着
剤としては必ずしも広く使用されているとは言えない。
これは、変成シリコーン系接着剤の場合、例えば溶剤型
接着剤や水系接着剤のように溶剤や水が揮散して乾燥し
た後に貼り合わせ作業を行うタイプの接着剤に比較し
て、未硬化状態では殆ど強度を発現しないため即ち初期
接着力が乏しいため、例えば高速で流れる工場ライン上
で衝突等の衝撃を受けると、貼り合わせられた接合体
(被着体)に擦れや外れ等が発生し易いという問題点が
あることによる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、未硬化状態での高速剪断強度に
優れ、例えば高速で流れる工場ライン用接着剤として用
いた場合でも、接合体(被着体)の擦れや外れ等を起こ
し難い変成シリコーン系接着剤組成物を提供することを
課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
(以下、「第1発明」と記す)による変成シリコーン系
接着剤組成物は、ブルックフィールドS型粘度計(BS
型粘度計)を用いて、回転数10rpmで測定した20
℃における粘度が60万cps以上であることを特徴と
する。
【0006】又、請求項2に記載の発明(以下、「第2
発明」と記す)による変成シリコーン系接着剤組成物
は、上記第1発明による変成シリコーン系接着剤組成物
において、表面処理炭酸カルシウム、脂肪酸アマイドワ
ックス、セピオライト繊維、針状チタン酸カリウム及び
炭酸カルシウムウィスカーからなる群より選択される少
なくとも1種が含有されていることを特徴とする。
【0007】さらに、請求項3に記載の発明(以下、
「第3発明」と記す)による変成シリコーン系接着剤組
成物は、上記第1発明又は第2発明による変成シリコー
ン系接着剤組成物において、接着剤の塗工後、直ちに運
搬装置により移動を受ける移動物品の接合に用いられる
ことを特徴とする。
【0008】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物とは、主成分としての変成シリコーンポリマー及び
硬化触媒としてのシラノール縮合触媒を必須成分とし、
これに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応
じて、硬化助触媒、充填剤、チクソ性付与剤(揺変
剤)、可塑剤(軟化剤)、接着性付与剤、脱水剤、酸化
防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤等の各
種添加剤の1種もしくは2種以上を添加し、混練して成
る接着剤組成物である。
【0009】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物で主成分として用いられる変成シリコーンポリマー
としては、特に限定されるものではないが、例えば、主
鎖がポリオキシアルキレンであり、少なくとも一つの分
子末端に架橋可能な加水分解性シリル基を含有するポリ
マーが挙げられ、好適に用いられる。
【0010】上記変成シリコーンポリマーは、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0011】上記変成シリコーンポリマーの主鎖を構成
するポリオキシアルキレンとしては、特に限定されるも
のではないが、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキ
シプロピレン、ポリオキシブチレン等が挙げられ、好適
に用いられるが、なかでもポリオキシプロピレンがより
好適に用いられる。
【0012】上記ポリオキシアルキレンは、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0013】又、上記変成シリコーンポリマーの少なく
とも一つの分子末端に含有される架橋可能な加水分解性
シリル基としては、特に限定されるものではないが、例
えば、メトキシシリル基やエトキシシリル基等のアルコ
キシシリル基が挙げられ、これらは硬化反応時に有害な
副生成物を生成しないので、好適に用いられる。
【0014】上記加水分解性シリル基は、単独で用いら
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0015】上記変成シリコーンポリマーは、特に限定
されるものではないが、数平均分子量が4000〜30
000であるものが好ましい。
【0016】変成シリコーンポリマーの数平均分子量が
4000未満であると、得られる変成シリコーン系接着
剤組成物の硬化物の伸長性が不十分となることがあり、
逆に変成シリコーンポリマーの数平均分子量が3000
0を超えると、変成シリコーンポリマーの粘度が高くな
り過ぎて、配合工程や混練工程等での取扱い作業性が悪
くなることがある。
【0017】上記数平均分子量を有する変成シリコーン
ポリマーのなかでも、数平均分子量が10000〜30
000であり、且つ、分子量分布(重量平均分子量/数
平均分子量)が1.6以下である変成シリコーンポリマ
ーが、配合工程や混練工程等での取扱い作業性が良好で
あり、且つ、得られる変成シリコーン系接着剤組成物の
硬化物の伸長性も優れるのでより好適に用いられる。
【0018】上記変成シリコーンポリマーの具体例とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、商品名
「MSポリマーS−203」、「MSポリマーS−30
3」、「MSポリマーS−903」等の「MSポリマ
ー」シリーズ(以上、鐘淵化学工業社製);商品名「サ
イリルSAT−200」、「サイリルSAT−35
0」、「サイリルSAT−400」、「サイリルMA−
430」、「サイリルMA−447」等の「サイリル」
シリーズ(以上、鐘淵化学工業社製);商品名「エクセ
スターESS−2410」、「エクセスターESS−2
420」、「エクセスターESS−3630」等の「エ
クセスター」シリーズ(以上、旭硝子社製)等の市販品
が挙げられ、好適に用いられる。
【0019】上記変成シリコーンポリマーは、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0020】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物で硬化触媒として用いられるシラノール縮合触媒と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、ジブ
チル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル
錫ジアセテート、ジブチル錫フタレート、ビス(ジブチ
ル錫ラウリン酸)オキサイド、ジブチル錫ビスアセチル
アセトナート、ジブチル錫ビス(モノエステルマレー
ト)、オクチル酸錫、ジブチル錫オクトエート、ジオク
チル錫オキサイド等の錫系化合物;テトラ−n−ブトキ
シチタネート、テトライソプロポキシチタネート等のチ
タネート系化合物;ジブチルアミン−2−エチルヘキソ
エート等のアミン塩;その他の酸性触媒や塩基性触媒等
が挙げられ、好適に用いられる。
【0021】上記シラノール縮合触媒は、単独で用いら
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0022】変成シリコーンポリマーに対する上記硬化
触媒の添加量は、特に限定されるものではないが、変成
シリコーンポリマー100重量部に対し、硬化触媒0.
1〜5重量部であることが好ましく、より好ましくは
0.5〜3重量部である。
【0023】変成シリコーンポリマー100重量部に対
する硬化触媒の添加量が0.1重量部未満であると、十
分な硬化促進効果を得られないことがあり、逆に変成シ
リコーンポリマー100重量部に対する硬化触媒の添加
量が5重量部を超えると、もはや硬化促進効果はそれ以
上向上しないにもかかわらず、硬化物の物性低下を来す
ことがある。
【0024】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物に添加されていても良い硬化助触媒としては、特に
限定されるものではないが、例えば、ケトオキシムシラ
ン、アルコキシシラン、アミノキシシラン、アミドシラ
ンのようなアミノ基置換アルコキシシラン等のシラン化
合物やラウリルアミン等のアミン化合物並びにこれらの
誘導体等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が
好適に用いられる。
【0025】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物に添加されていても良い充填剤としては、特に限定
されるものではないが、例えば、炭酸カルシウム、表面
処理炭酸カルシウム、炭酸カルシウムウィスカー、炭酸
マグネシウム、含水珪素、無水珪素、珪酸カルシウム、
シリカ、クレー、タルク、二酸化チタン、カーボンブラ
ック、セピオライト繊維、針状チタン酸カリウム、ガラ
スバルーン等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以
上が好適に用いられる。
【0026】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物に添加されていても良いチクソ性付与剤としては、
特に限定されるものではないが、例えば、水添ひまし
油、脂肪酸ビスアマイド、脂肪酸アマイドワックス、ヒ
ュームドシリカ等が挙げられ、これらの1種もしくは2
種以上が好適に用いられる。
【0027】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物に添加されていても良い可塑剤(軟化剤)として
は、特に限定されるものではないが、例えば、燐酸トリ
ブチル、燐酸トリクレジル等の燐酸エステル類;フタル
酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸2−エチル
ヘキシル等のフタル酸エステル類;グリセリンモノオレ
イン酸エステル等の脂肪酸一塩基酸エステル類;アジピ
ン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル等の脂肪酸二塩基
酸エステル類;ポリプロピレングリコール等のグリコー
ル類等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好
適に用いられる。
【0028】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物に添加されていても良い接着性付与剤としては、特
に限定されるものではないが、例えば、1分子中にアミ
ノ基及びアルコキシシリル基を有する化合物や、1分子
中にアミノ基及びアルコキシシリル基を有する化合物と
エポキシ基を有するシラン化合物との反応生成物等が挙
げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いら
れる。
【0029】1分子中にアミノ基及びアルコキシシリル
基を有する化合物の具体例としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、3−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N’−ビ
ス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレン
ジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシリ
ル)プロピル]エチレンジアミン、N,N’−ビス−
[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]エチレン
ジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリメトキシシリ
ル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ビ
ス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ヘキサメ
チレンジアミン、N,N’−ビス−[3−(メチルジメ
トキシシリル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、
N,N’−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピ
ル]アミン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシ
リル)プロピル]アミン、N,N’−ビス−[3−(メ
チルジメトキシシリル)プロピル]アミン等が挙げら
れ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられ
る。
【0030】又、1分子中にアミノ基及びアルコキシシ
リル基を有する化合物とエポキシ基を有するシラン化合
物との反応生成物の具体例としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルトリメトキシシランやN−(2−アミ
ノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン等と3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等
との反応生成物等が挙げられ、これらの1種もしくは2
種以上が好適に用いられる。
【0031】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物に添加されていても良い脱水剤としては、特に限定
されるものではないが、例えば、ビニルトリメトキシシ
ラン、ジメチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
フェニルトリメチルシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ン等のシラン化合物;オルト蟻酸メチル、オルト蟻酸エ
チル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸エチル等の加水分
解性エステル化合物等が挙げられ、これらの1種もしく
は2種以上が好適に用いられるが、なかでもビニルトリ
メトキシシランやテトラエトキシシラン等がより好適に
用いられる。
【0032】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物に添加されていても良い酸化防止剤としては、特に
限定されるものではないが、例えば、ヒンダードフェノ
ール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、ベ
ンゾトリアゾール系酸化防止剤等が挙げられ、これらの
1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0033】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物に添加されていても良い着色剤としては、特に限定
されるものではないが、例えば、カーボンブラック、酸
化チタン、弁柄等が挙げられ、これらの1種もしくは2
種以上が好適に用いられる。
【0034】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物の製造方法は、特別なものではなく、必須成分であ
る変成シリコーンポリマー及び硬化触媒(シラノール縮
合触媒)の各所定量、及び、必要に応じて添加される上
記各種添加剤の1種もしくは2種以上の各所定量とを秤
量し、ミキサーやニーダー等の混合機で予備混合を行っ
た後、減圧下で常温脱水もしくは加熱脱水を行い、次い
で、例えば上記混合機や三本ロール等を用いて均一に混
練りすることにより所望の変成シリコーン系接着剤組成
物を得ることが出来る。
【0035】第1発明による変成シリコーン系接着剤組
成物は、1液型接着剤として設計されても良いし、2液
混合型接着剤として設計されても良いが、施工が簡便で
作業性に優れる1液型接着剤として設計されることが好
ましい。
【0036】こうして得られる第1発明による変成シリ
コーン系接着剤組成物は、ブルックフィールドS型粘度
計(BS型粘度計)を用いて、回転数10rpmで測定
した20℃における粘度が60万cps以上であること
が必要である。
【0037】変成シリコーン系接着剤組成物の20℃に
おける上記粘度が60万cps未満であると、未硬化状
態での高速剪断強度が不十分となり、例えば高速で流れ
る工場ライン用接着剤として用いた場合、接合体(被着
体)の擦れや外れ等が発生し易くなる。
【0038】又、第1発明による変成シリコーン系接着
剤組成物は、特に限定されるものではないが、下記算出
式で求められるチクソ指数{チクソトロピックインデッ
クス(TI)}が5以上であることが好ましい。 〔算出式〕 チクソ指数=回転数1rpmで測定した粘度/回転数1
0rpmで測定した粘度
【0039】変成シリコーン系接着剤組成物の上記チク
ソ指数が5未満であると、未硬化状態での高速剪断強度
が不十分となることがあり、例えば高速で流れる工場ラ
イン用接着剤として用いた場合、接合体(被着体)の擦
れや外れ等が発生し易くなることがある。
【0040】次に、第2発明による変成シリコーン系接
着剤組成物は、上述した第1発明による変成シリコーン
系接着剤組成物において、表面処理炭酸カルシウム、脂
肪酸アマイドワックス、セピオライト繊維、針状チタン
酸カリウム及び炭酸カルシウムウィスカーからなる群よ
り選択される少なくとも1種が含有されていることが必
要である。
【0041】変成シリコーン系接着剤組成物中に、表面
処理炭酸カルシウム、脂肪酸アマイドワックス、セピオ
ライト繊維、針状チタン酸カリウム及び炭酸カルシウム
ウィスカーからなる群より選択される少なくとも1種を
含有させることにより、前記ブルックフィールドS型粘
度計(BS型粘度計)を用いて、回転数10rpmで測
定した20℃における粘度が容易に60万cps以上と
なり、又、前記チクソ指数が容易に5以上となるので、
得られる変成シリコーン系接着剤組成物の未硬化状態で
の高速剪断強度が一段と向上し、例えば高速で流れる工
場ライン用接着剤として用いた場合でも、接合体(被着
体)の擦れや外れ等の発生を効果的に防止することが出
来る。
【0042】表面処理炭酸カルシウムとしては、特に限
定されるものではないが、例えば、商品名「白艶華C
C」、「白艶華CCR」、「ホモカルD」、「Visc
olite−U」(以上、白石工業社製)等が挙げら
れ、好適に用いられる。
【0043】上記表面処理炭酸カルシウムは、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0044】脂肪酸アマイドワックスとしては、特に限
定されるものではないが、例えば、商品名「ディスパロ
ン6500」、「ディスパロン6600」(以上、楠本
化成社製)等が挙げられ、好適に用いられる。
【0045】上記脂肪酸アマイドワックスは、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0046】セピオライト繊維としては、特に限定され
るものではないが、例えば、商品名「エードプラスML
−50D」(水澤化学工業社製)、商品名「ミルコンL
S」(昭和鉱業社製)等が挙げられ、好適に用いられ
る。
【0047】上記セピオライト繊維は、単独で用いられ
ても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0048】針状チタン酸カリウムとしては、特に限定
されるものではないが、例えば、商品名「ティスモー
D」(大塚化学社製)等が挙げられ、好適に用いられ
る。
【0049】炭酸カルシウムウィスカーとしては、特に
限定されるものではないが、例えば、商品名「ウィスカ
ルA」(丸尾カルシウム社製)等が挙げられ、好適に用
いられる。
【0050】上記炭酸カルシウムウィスカーは、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0051】次に、第3発明による変成シリコーン系接
着剤組成物は、上述した第1発明又は第2発明による変
成シリコーン系接着剤組成物において、接着剤の塗工
後、直ちに運搬装置により移動を受ける移動物品の接合
に用いられることを特徴とする。
【0052】第1発明〜第3発明(以下、「本発明」と
記す)による変成シリコーン系接着剤組成物は、未硬化
状態での高速剪断強度に優れるので、接合体(被着体)
の擦れや外れが起こり難く、例えば運搬装置により高速
で移動を受ける移動物品の接合のような高速で流れる工
場ライン用接着剤として優れている。
【0053】本発明による変成シリコーン系接着剤組成
物が有効に用いられるラインスピードは、特に限定され
るものではないが、5m/分以上であることが好まし
く、なかでもより好ましくは7m/分であり、特に好ま
しくは10m/分である。
【0054】本発明による変成シリコーン系接着剤組成
物は、上記高速で流れる工場ライン用接着剤としてのみ
ならず、各種工業用接着剤や現場施工用接着剤並びに一
般用接着剤等として用いられても良い。
【0055】
【作用】第1発明による変成シリコーン系接着剤組成物
は、ブルックフィールドS型粘度計(BS型粘度計)を
用いて、回転数10rpmで測定された20℃における
粘度が60万cps以上とされているので、未硬化状態
における優れた高速剪断強度を発揮する。
【0056】又、第2発明による変成シリコーン系接着
剤組成物は、上記第1発明による変成シリコーン系接着
剤組成物において、表面処理炭酸カルシウム、脂肪酸ア
マイドワックス、セピオライト繊維、針状チタン酸カリ
ウム及び炭酸カルシウムウィスカーからなる群より選択
される少なくとも1種が含有されているので、未硬化状
態における一段と優れた高速剪断強度を発揮する。
【0057】さらに、第3発明による変成シリコーン系
接着剤組成物は、上記第1発明又は第2発明による変成
シリコーン系接着剤組成物において、接着剤の塗工後、
直ちに運搬装置により移動を受ける移動物品の接合に用
いられるので、貼り合わせられた接合体(被着体)が擦
れや外れ等のトラブルを起こすことがなく、従って高い
生産性で効率的に移動物品の接合を行うことが出来る。
【0058】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は
「重量部」を意味する。
【0059】(実施例1)
【0060】(1)変成シリコーン系接着剤組成物の製
造 プラネタリーミキサーを用いて、変成シリコーンポリマ
ーとして商品名「MSポリマーS−303」(鐘淵化学
工業社製)100部、表面処理炭酸カルシウムとして商
品名「Viscolite−U」(白石工業社製)15
0部、充填剤として炭酸カルシウム(商品名「ホワイト
ンP−30」、白石工業社製)50部及び可塑剤(軟化
剤)としてフタル酸ジオクチル(DOP、積水化学工業
社製)30部を混合し、減圧下、110℃で1時間加熱
脱水を行った。次いで、室温まで冷却した後、接着性付
与剤として3−アミノプロピルトリメトキシシラン(商
品名「A−1120」、日本ユニカー社製)10部、脱
水剤としてビニルトリメトキシシラン(商品名「TSL
−8310」、東芝シリコーン社製)5部及び硬化触媒
として商品名「U−100」(日東化成社製)2部を添
加し、均一に攪拌混合して、1液型の変成シリコーン系
接着剤組成物を得た。
【0061】(2)粘度及びチクソ指数の測定 ブルックフィールドS型粘度計(BS型粘度計)を用い
て、回転数10rpm及び回転数1rpmで、上記で得
られた変成シリコーン系接着剤組成物の20℃における
粘度を測定した。又、下記算出式により、チクソ指数を
求めた。その結果は表1に示すとおりであった。 〔算出式〕 チクソ指数=回転数1rpmで測定した粘度/回転数1
0rpmで測定した粘度
【0062】(3)高速剪断強度の測定 上記で得られた変成シリコーン系接着剤組成物の高速剪
断強度を以下の方法で測定した。その結果は表1に示す
とおりであった。 〔測定方法〕接合体(被着体)として亜鉛鋼板2枚を用
い、亜鉛鋼板同士を接着面積が30mm×30mm、塗
布厚みが0.5mmとなるように貼り合わせた後、直ち
に、工場ライン上での衝撃を想定した30m/分の高速
で剪断強度(kgf)を測定した。
【0063】(実施例2)表1に示すように、変成シリ
コーン系接着剤組成物の配合組成の充填剤及びチクソ性
付与剤部分を、表面処理炭酸カルシウムとして「Vis
colite−U」50部、脂肪酸アマイドワックスと
して商品名「ディスパロン6500」(楠本化成社製)
8部及び炭酸カルシウムとして「ホワイトンP−30」
150部としたこと以外は実施例1の場合と同様にし
て、1液型の変成シリコーン系接着剤組成物を得た。
【0064】(実施例3)表1に示すように、変成シリ
コーン系接着剤組成物の配合組成の充填剤及びチクソ性
付与剤部分を、表面処理炭酸カルシウムとして「Vis
colite−U」50部、セピオライト繊維として商
品名「ミルコンLS」(昭和鉱業社製)20部及び炭酸
カルシウムとして「ホワイトンP−30」130部とし
たこと以外は実施例1の場合と同様にして、1液型の変
成シリコーン系接着剤組成物を得た。
【0065】(実施例4)表1に示すように、変成シリ
コーン系接着剤組成物の配合組成の充填剤及びチクソ性
付与剤部分を、表面処理炭酸カルシウムとして「Vis
colite−U」30部、針状チタン酸カリウムとし
て商品名「ティスモーD」(大塚化学社製)60部及び
炭酸カルシウムとして「ホワイトンP−30」110部
としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、1液型
の変成シリコーン系接着剤組成物を得た。
【0066】(実施例5)表1に示すように、変成シリ
コーン系接着剤組成物の配合組成の充填剤及びチクソ性
付与剤部分を、表面処理炭酸カルシウムとして「Vis
colite−U」30部、炭酸カルシウムウィスカー
として商品名「ウィスカルA」(丸尾カルシウム社製)
60部及び炭酸カルシウムとして「ホワイトンP−3
0」110部としたこと以外は実施例1の場合と同様に
して、1液型の変成シリコーン系接着剤組成物を得た。
【0067】(比較例1)表1に示すように、変成シリ
コーン系接着剤組成物の配合組成の充填剤及びチクソ性
付与剤部分を、表面処理炭酸カルシウムとして「Vis
colite−U」50部及び炭酸カルシウムとして
「ホワイトンP−30」150部としたこと以外は実施
例1の場合と同様にして、1液型の変成シリコーン系接
着剤組成物を得た。
【0068】実施例2〜5、及び、比較例1で得られた
5種類の変成シリコーン系接着剤組成物の粘度及びチク
ソ指数、及び、高速剪断強度を実施例1の場合と同様に
して測定した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0069】
【表1】
【0070】表1から明らかなように、本発明による実
施例1〜5の変成シリコーン系接着剤組成物は、優れた
高速剪断強度を発揮した。これは、例えば工場ライン上
で衝突等の衝撃を受けた場合でも、接合体(被着体)の
擦れや外れが起こり難いことを示している。
【0071】これに対し、ブルックフィールドS型粘度
計(BS型粘度計)を用いて、回転数10rpmで測定
した20℃における粘度が60万cps未満であり、且
つ、チクソ指数も低かった比較例1の変成シリコーン系
接着剤組成物は、高速剪断強度が低かった。これは、例
えば工場ライン上で衝突等の衝撃を受けた場合、接合体
(被着体)の擦れや外れが起こり易いことを示してい
る。
【0072】.
【発明の効果】以上述べたように、本発明による変成シ
リコーン系接着剤組成物は、未硬化状態での高速剪断強
度に優れるので、例えば工場ライン上で衝突等の衝撃を
受けた場合でも、接合体(被着体)の擦れや外れが起こ
り難い。従って、主として、例えば運搬装置により高速
で移動を受ける移動物品の接合のような高速で流れる工
場ライン用接着剤として好適に用いられる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブルックフィールドS型粘度計(BS型
    粘度計)を用いて、回転数10rpmで測定した20℃
    における粘度が60万cps以上であることを特徴とす
    る変成シリコーン系接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 表面処理炭酸カルシウム、脂肪酸アマイ
    ドワックス、セピオライト繊維、針状チタン酸カリウム
    及び炭酸カルシウムウィスカーからなる群より選択され
    る少なくとも1種が含有されていることを特徴とする請
    求項1に記載の変成シリコーン系接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 接着剤の塗工後、直ちに運搬装置により
    移動を受ける移動物品の接合に用いられることを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の変成シリコーン系接
    着剤組成物。
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