JP2000290147A - 頭髪洗浄用組成物 - Google Patents
頭髪洗浄用組成物Info
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Abstract
力や洗浄力を低下させずに、洗髪時や洗髪乾燥後に毛髪
を滑らかに保つことが可能な、ヘアシャンプー等の頭髪
洗浄用組成物を提供すること。 【解決手段】アニオン界面活性剤を主成分とする頭髪洗
浄用組成物において、これにサクシノグルカンを配合す
ることにより、洗浄用組成物本来の起泡力や洗浄力を低
下させずに、洗髪時や洗髪乾燥後に毛髪を滑らかに保つ
ことが可能な、ヘアシャンプー等の頭髪洗浄用組成物を
目的とする頭髪洗浄用組成物が提供され、上記課題を解
決することが可能であることを見出した。
Description
得る組成物、特に、頭髪洗浄に用いる頭髪洗浄料として
用い得る組成物に関する技術分野の発明である。
様であるヘアシャンプーは、起泡洗浄剤として、アニオ
ン界面活性剤を多量に含有している。しかしながら、こ
のアニオン活性剤には、頭髪の汚れを除去すると共に、
本来毛髪の状態を好ましい状態に維持するために必要
な、頭髪表面の皮脂や油分までもを、洗い落としてしま
う作用が認められることも事実である。
が洗い落とされてしまうと、頭髪の感触が悪くなって、
毛髪にパサツキが生じたり、櫛通りが悪くなったりする
ことが認められる。また、アニオン界面活性剤により、
頭皮の油分が過度に除去されると、かえってフケが発生
しやすくなることも認められている。
剤として用いられているアニオン性界面活性剤の属性に
より、惹き起こされる様々な問題点を克服して、よりよ
い製品を作出しようとする試みが、従来よりなされてい
る。
や頭皮から過度に喪失してしまう油分等を積極的に補う
ために、油分をヘアシャンプー中に配合する試みがなさ
れている。しかしながら、上記のように、頭髪や頭皮か
ら過度に喪失してしまう油分を、十分補うほどの量の油
分を、ヘアシャンプー中に配合することは、製剤技術
上、非常に困難である。また、所望のように、油分が多
量に配合されているヘアシャンプーにおいては、起泡効
果や洗浄効果が、十分に発揮されない傾向が認められる
ことも、否定することができない。
シャンプーの起泡剤として用いた場合は、洗髪時に、生
じた泡の持続性に問題が認められ、その結果として、ヘ
アシャンプーの使用感触が劣ってしまう傾向も認められ
ている。そこで、このアニオン界面活性剤により生ずる
泡の持続性を向上させるために、リン脂質、特定のタン
パク質、特定のタンパク質の分解物、第4級窒素含有水
溶性ポリマー等を、さらにヘアシャンプーに配合する試
みがなされている。
アシャンプーにおいても、その泡持ちが、十分に満足可
能なレベルに至っているとはいえない。また、第4級窒
素含有水溶性ポリマーを配合したヘアシャンプーは、す
すぎ中の滑らかさを向上させることは可能であるが、タ
オルドライの後や、乾燥時においては、髪の滑らかさや
しなやかさを向上させる効果は認められず、逆に、上記
の水溶性ポリマーを多量に配合すると、乾燥時におい
て、毛髪をゴワつかせてしまう傾向が認められ、その改
善が望まれていた。
すべき課題は、洗髪時の泡持ちが良好で、さらに、本来
の起泡力や洗浄力を低下させずに、洗髪時や洗髪乾燥後
に毛髪を滑らかに保つことが可能な、ヘアシャンプー等
の頭髪洗浄用組成物を提供することにある。
解決に向けて、鋭意検討を重ねた結果、アニオン界面活
性剤を主成分とする頭髪洗浄用組成物において、これに
サクシノグルカンを配合することにより、目的とする頭
髪洗浄用組成物が提供され得ることを見出し、本発明を
完成した。
を主成分とする頭髪洗浄用組成物において、サクシノグ
ルカンを含有する頭髪洗浄用組成物(以下、本発明頭髪
洗浄用組成物という)を提供する発明である。
物」とは、ヘアシャンプー等、頭髪において使用する、
洗浄効果が認められる組成物を意味するものであり、頭
髪の洗浄作用がない、単なるヘアリンス、ヘアトリート
メント、ヘアコンディショナー等は、除外される。ただ
し、この頭髪洗浄用組成物の範囲は、あくまで、その頭
髪用組成物に洗浄作用があるか否かで、区別されるもの
であり、表面上の商品名によって区別されるものではな
く、例えば、洗浄作用が認められる、リンスインシャン
プー等も、本発明の「頭髪洗浄用組成物」の範疇に含ま
れる。
て説明する。 A.本発明頭髪洗浄用組成物の必須成分について 「サクシノグルカン」について 本発明頭髪洗浄用組成物に配合されるサクシノグルカン
は、微生物に由来する多糖類の一種であり、ガラクトー
ス及びグルコースから誘導される糖単位に加え、コハク
酸及びピルビン酸並びに随意成分としての酢酸、又はこ
れらの酸の塩から誘導される残基を含む微生物に由来す
る多糖類を意味する。
分子量が約600万の以下の構造式を有するガラクトー
ス残基:1,グルコース残基:7,コハク酸残基:0.
8及びピルビン酸残基:1に、随意成分である酢酸残基
を含む水溶性高分子である。
残基を表す。また.括弧内の表示は糖残基同士の結合様
式を表す。例えば(β1,4 )は,β1−4結合を表
す。) このサクシノグルカンの供給源となる微生物としては、
例えばシュードモナス属,リゾビウム属,アルカリゲネ
ス属又はアグロバクテリウム属に属する細菌を挙げるこ
とができる。これらの細菌の中でも、アグロバクテリウ
ム属に属する細菌であるアグロバクテリウム・ツメファ
シエンスI−736〔ブタペスト条約に従い1988年
3月1日に微生物培養締約国収集機関(CNCM)に寄
託され、I−736の番号で公に入手し得る。〕が特に
サクシノグルカンの供給源として好ましい。
地中で培養することによって製造することができる。よ
り具体的には、概ねグルコース,蔗糖,デンプンの加水
分解物等の炭素源;カゼイン,カゼイネート,野菜粉
末,酵母エキス,コーンスティープリカー(CSL)等
の有機窒素源;金属の硫酸塩,リン酸塩,炭酸塩等の無
機塩類や随意微量元素等を含む培地で上記の微生物を培
養することによって製造することができる。
力下、25〜35℃で、攪拌培養等の好気条件に設定し
て行うことが好ましい。また、培地のpHは5〜9,好
ましくは6〜8である。
イソプロパノール等の有機溶媒と連続的に接触させるこ
とにより、サクシノグルカンを単離することができる。
サクシノグルカンを培養培地から単離する際に、好まし
くはこれを濾過し、遠心分離を施し、加圧し、乾燥する
ことにより、本発明頭髪洗浄用組成物に配合するサクシ
ノグルカンを得ることができる。
ようにして製造したサクシノグルカンをそのまま配合し
得ることは勿論、必要に応じて酸分解,アルカリ分解,
酵素分解,超音波処理等の分解処理物も同様に配合する
ことができる。
グルカンの配合量は、組成物全体に対して0.001〜
2.0重量%であることが好ましく、特に好ましくは、
同0.005〜1.0重量%である。このサクシノグル
カンの配合量が、組成物全体に対して0.001重量%
未満では、本発明の所期の効果を発揮させることは困難
であり、好ましくなく、同2.0重量%を超えて配合す
ると、組成物において、サクシノグルカン自体のべたつ
きを伴う傾向が強くなり好ましくない。
界面活性剤が配合されている頭髪洗浄用組成物である。
から、洗浄用組成物における洗浄成分として用いられて
いるアニオン界面活性剤を広く例示することが可能であ
り、具体的には、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、ポリオキシアルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸
エステル塩、オレフィンスルホン酸塩、アルキル−N−
メチルタウリン塩、脂肪酸塩、ジアルキルスルホコハク
酸塩等のアニオン界面活性剤を、挙げることができる。
の技術」において述べたように、通常、頭髪洗浄用組成
物の主体となる成分であると同時に、過度に油分や皮脂
を除去してしまう等の問題点が認められる成分である。
前述のように、本発明頭髪洗浄用組成物においては、こ
のアニオン界面活性剤と共に、サクシノグルカンを配合
することにより、前記のアニオン界面活性剤に係わる問
題点を解決することができる。
においては、アニオン界面活性剤を主成分とする頭髪洗
浄用組成物において、サクシノグルカンを含有させるこ
とにより、泡立ち・泡持ちが良好で、さらに洗髪時や洗
髪乾燥後に毛髪を滑らかに保つことが可能な、ヘアシャ
ンプー等の頭髪洗浄用組成物が提供される。
態 本発明頭髪洗浄用組成物には、必須成分であるアニオン
界面活性剤及びサクシノグルカンと共に、「毛髪洗浄剤
組成物」として必要な諸成分が配合され得ることは勿論
である。
ル、ポリオキシエチエレン硬化ヒマシ油誘導体、脂肪酸
ジエタノールアミド等の非イオン界面活性剤や、例え
ば、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン等の両
性界面活性剤を、起泡成分として配合することが可能で
ある。
パラフィン、シリコーン油、スクワラン等の油分や、グ
リセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレング
リコール、ヒアルロン酸等の保湿剤、さらには、セルロ
ースエーテル類、カルボキシビニルポリマー、キサンタ
ンガム等の増粘剤を、毛髪に潤いや艶等を与える等の目
的で配合することも可能である。
度の配合であっても、増粘性に優れているため、他の増
粘剤の配合量を減量することが可能であり、その結果と
して、本発明頭髪洗浄用組成物のべたついた使用感は、
当然に緩和される傾向にある。
剤、防腐剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、各種の粉
末、天然抽出エキス、色剤、香料等を、本発明頭髪洗浄
用組成物に配合することができる。
的に説明する。尚、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
い製造した。すなわち、後述する組成の培養培地で、ア
グロバクテリウム・ツメファシエンスI−736株を用
いて醗酵を行った。すなわち、この培養培地にアグロバ
クテリウム・ツメファシエンスI−736株を接種し
て、使用容量15リットルを有する20リットルのBiol
affite(登録商標)容器中で、28℃下、Ruston(登録
商標)タイプ攪拌機を用いて400rpm の攪拌培養を行
い、培地を825リットル/時の風量で曝気した。蔗糖
の全消費乃至事実上全消費に相当する90時間の攪拌培
養後、使用蔗糖重量に関して定義されるヘテロ多糖類6
6重量%が得られた。30rpm での円筒形スピンドルN
o.4を用いたブルックフィールドLTV(登録商標)
粘度計により測定した醗酵液の粘度は6800Pa・秒
であった。
処理した上記醗酵液2kgから回収された。すなわち、こ
のようにして熱処理された醗酵液にイソプロピルアルコ
ール2300mlを加え、硫酸ナトリウム150g で沈澱
を生じさせた。次いで、この沈澱から生じた繊維をイソ
プロピルアルコール1200mlで脱水処理を2回行な
い、この脱水済繊維を加圧してばらばらに引き裂いて、
85℃のオーブンで乾燥させた。得られた乾燥物を粉砕
し、篩別した。このようにして、クリーム色のサクシノ
グルカン粉末を得た。
用いた。
れる効果を、試験品が発揮するか否かを検討するための
試験方法を示す。
試験法 シャンプーを1重量%になるように、40℃の精製水
(CaCl2 、70ppm硬水)で400mlに希釈し、3
000ml容のガラスカップミキサーで、4500回転/
分で攪拌した。そして、液面が200mlになるまでの時
間を、「泡持ち時間」として測定した。評価基準は以下
の通りである。 ○…泡持ち時間が5分以上であった。 △…泡持ちが3分〜5分未満であった。 ×…泡持ちが3分未満であった。
いての試験法 洗髪乾燥後の、毛髪の滑らかさの有無を、専門パネラー
10名により使用テストを実施し、自然乾燥後の毛髪の
滑らかさと洗髪前の状態を、官能比較評価した。評価基
準は以下の通りである。 ○…専門パネラーの7名以上が、洗髪前より滑らかと感
じた。 △…専門パネラーの4〜6名が、洗髪前より滑らかと感
じた。 ×…専門パネラーの3名以下しか、洗髪前より滑らかと
感じなかった。
よる、洗髪時の毛髪の滑らかさの物理測定試験法 毛髪束を、一定量の試料で洗髪処理(試料塗布、すすぎ
処理)後、自然乾燥した毛髪の動摩擦係数を、プーリー
法により測定した。滑らかさの評価は、μk比(洗髪処
理した毛髪の動摩擦係数/未処理毛髪の動摩擦係数)を
指標にして行った。評価基準は以下の通りである。 ○…滑らか(μk比0.5未満) △…少し滑らか(μk比0.5〜0.8未満) ×…滑らかでない(μk比が0.8以上)
ついての試験法 洗髪乾燥後の、毛髪のべたつきの有無を、専門パネラー
10名により使用テストを実施し、自然乾燥後の髪のべ
たつきを、洗髪前の状態と官能比較評価した。評価基準
は以下の通りである。 ○…専門パネラー全員がべたつきを感じなかった。 △…専門パネラーのうち、1〜4名が、洗髪前よりも、
べたつきを感じた。 ×…専門パネラーのうち、5名以上が、洗髪前よりも、
べたつきを感じた。
(CaCl2 、70ppm硬水)で400mlに希釈し、3
000ml容のガラスカップミキサーで、4500回転/
分で攪拌した。そして、攪拌直後の液面(体積)を測定
し、泡立ちの評価を行った。評価基準は、以下の通りで
ある。 ○…泡立ちが良好であった(体積が2000ml以上)。 △…泡立ちが普通であった(体積が1500〜2000
ml未満)。 ×…泡立ちが悪かった(体積が1500ml未満)
髪にまんべんなく塗布し、泡立て、毛髪の油汚れの洗浄
力を官能評価した。評価基準は、以下の通りである。 ○…毛髪の油汚れが十分に取れ、使用者に満足感があ
る。 △…毛髪の油汚れが十分には取れず、使用者に不満足感
が、やや残る。 ×…毛髪の油汚れが取れず、使用者が明らかな不満足感
を訴えた。
表、第2表、第3表及び第4表に記載した配合組成か
ら、実施例1〜10及び比較例1〜10の頭髪洗浄料
(ヘアシャンプー)を常法により製造し、これらの試験
品について、上述の試験(1〜4)を行って、評価を行
い、これらの結果もまた、第1表〜第4表中に示した。
配合した本発明品(実施例)は、サクシノグルカン以外
の増粘剤を配合した比較品(比較例)に比べ、明らか
に、洗髪時の泡立ち・泡持ちに優れると共に、洗髪時や
乾燥後において毛髪に滑らかさを付与し、さらに、使用
に際してべたつかない頭髪洗浄用組成物であることが明
らかになった。
を、実施例として示す。これらの実施例の本発明頭髪洗
浄用組成物は、上述の各試験(試験1〜4)のいずれに
おいても、「○」の評価であった。なお、これらの実施
例の本発明頭髪洗浄用組成物は、各配合成分を、常法に
より混合して製造した。
で、さらに、本来の起泡力や洗浄力を低下させずに、洗
髪時や洗髪乾燥後に毛髪を滑らかに保つことが可能な、
ヘアシャンプー等の頭髪洗浄用組成物が提供される。
Claims (1)
- 【請求項1】アニオン界面活性剤を主成分とする頭髪洗
浄用組成物において、サクシノグルカンを含有する頭髪
洗浄用組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP09330999A JP3642976B2 (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 頭髪洗浄用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09330999A JP3642976B2 (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 頭髪洗浄用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000290147A true JP2000290147A (ja) | 2000-10-17 |
JP3642976B2 JP3642976B2 (ja) | 2005-04-27 |
Family
ID=14078735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09330999A Expired - Fee Related JP3642976B2 (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 頭髪洗浄用組成物 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3642976B2 (ja) |
-
1999
- 1999-03-31 JP JP09330999A patent/JP3642976B2/ja not_active Expired - Fee Related
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