JP2000289193A - にじみのない画像を形成可能なインクジェット記録方法 - Google Patents
にじみのない画像を形成可能なインクジェット記録方法Info
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Abstract
少ない画像が実現できるインクジェット記録方法の提
供。 【解決手段】 画像の輪郭部の少なくとも1または2画
素を緩浸透性インク組成物により印刷し、他の画像部分
を超浸透性インク組成物により印刷することを特徴とす
る。このインクジェット記録方法によれば、超浸透性イ
ンク組成物の利点を享受しながら、にじみの少ない画像
を実現することができる。
Description
能なインクジェット記録方法に関する。
させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法
である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度、高
品位な画像を高速で印刷可能であるという特徴を有す
る。
成物は、水を主成分とし、これに着色成分および目詰ま
り防止等の目的でグリセリン等の湿潤剤を含有したもの
が一般的である。
は、良好な印字、具体的にはエッジが鋭くまたは鮮鋭度
が高い、そしてヒゲなどの少ない印字が種々の記録媒体
において実現できること、とりわけ「普通紙」において
実現できることである。ここで「普通紙」とは、広範な
多種多様な市販の記録紙、とりわけ静電コピーに用いら
れる紙を意味する。このような紙は、インクジェットプ
リンターの用途に最適化された構造、組成、または特性
を付与されていない。しかし、最近、普通紙に優れた印
字品質を実現できるインクジェットプリンターが益々要
求されてきている。
録媒体への浸透性の高いインク組成物を用いてインクジ
ェット記録を行うことが提案されてきている。浸透性の
高いインク組成物を用いることで、乾燥時間を短くし、
また少ないインク量で大きなドットを形成してインク消
費量を低く抑えることができるとの利点が得られる。一
方で浸透性の高いインク組成物は記録媒体にしみこみや
すいことから、にじみが生じやすい。
ながらにじみの少ない画像が実現できるインクジェット
記録方法の提供をその目的としている。
超浸透性インク組成物と緩浸透性インク組成物とを用い
たインクジェット記録方法であって、画像の輪郭部の少
なくとも1または2画素を緩浸透性インク組成物により
印刷し、他の画像部分を超浸透性インク組成物により印
刷することを特徴とするものである。
れば、超浸透性インク組成物の利点を享受しながら、に
じみの少ない画像を実現することができる。
明する。図1は、本発明によるインクジェット記録方法
によって単一色に印刷されたアルファベットAである。
図2は、図1中のSで示された領域の拡大図であり、ア
ルファベットAがインクジェット記録方法によって印字
された多数の画素(ドット)によって形成されてなるこ
とを示した図である。
の少なくとも1または2画素、すなわち図中の1のみ、
または図中の1および2で示される画素群を緩浸透性イ
ンク組成物により印刷する。そして、他の部分、すなわ
ち図中の3で示された画素群を超浸透性インク組成物に
より印刷する。超浸透性インク組成物によれば、乾燥時
間が短く、また少ない少ないインク量で画像画形成でき
るとの利点を享受できる。一方で、記録媒体ににじみに
くい緩浸透性インク組成物により画像領域の輪郭部を形
成することで、全体として超浸透性インク組成物の利点
を享受しながら、にじみの少ない画像が形成できる。
ラック画像である場合に、特に画像がブラックキャラク
ターである場合に、好ましく本発明によるインクジェッ
ト記録方法を適用することができる。
ク組成物 本発明において用いられるインク組成物は、少なくとも
着色剤と水とを含んでなる。そして、記録媒体へのその
浸透性は、浸透剤の添加によって制御されてよい。イン
ク組成物の浸透性の程度は、表面張力を指標に制御され
てよい。そして、本発明による方法に用いられる超浸透
性インク組成物は、その表面張力の上限が35mN/m
程度であり、より好ましくは33mN/mであり、その
下限は25mN/m程度であり、より好ましくは28m
N/mである。また、緩浸透性インク組成物は、その表
面張力の上限が65mN/m程度であり、より好ましく
は50mN/mであり、その下限は40mN/m程度で
あり、より好ましくは45mN/mである。
は、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非
イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の各種界面活性
剤、メタノール、エタノール、iso−プロピルアルコー
ル等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレン
グリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール
モノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチ
ルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル
などがあげられる。
して下記式(I)で表わされる化合物を添加することが
好ましい。
は独立してアルキル基である)
ものとして具体的にはオルフィンY、サーフィノール8
2、サーフィノール440、サーフィノール465、サ
ーフィノール485(いずれも製造:Air Prod
ucts and Chemicals.Inc.)等
がある。これらは単独でまたは2種類以上添加しても良
い。
成物の粘度は1.5mPa・s以上10mPa・s以下の
範囲とされるのが好ましい。
含まれる着色剤としては、染料、顔料のいずれであって
もよいが、インク組成物の不溶化あるいは増粘等の作用
によって、インク中の着色成分の浸透を抑制する場合
は、水性媒体中に溶解している染料よりも分散している
顔料の方が有利である。
染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、
可溶性建染染料、反応分散染料、など通常インクジェッ
ト記録に使用する各種染料を使用することができる。
することができる。無機顔料としては、酸化チタンおよ
び酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマ
ル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラ
ックを使用することができる。また、有機顔料として
は、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ
顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例
えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔
料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサ
ジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、
キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基
性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ
顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用でき
る。
%程度が好ましく、より好ましくは3〜8重量%程度で
ある。
料は、顔料を分散剤で溶媒中に分散させて得られた顔料
分散液としてインク組成物に添加されるのが好ましい。
好ましい分散剤としては、従来公知の顔料分散液を調製
するのに用いられている公知の分散剤、例えば高分子分
散剤、界面活性剤を利用することができる。
分子が挙げられ、その具体例としては、にかわ、ゼラチ
ン、ガゼイン、アルブミンなどのタンパク質類;アラビ
アゴム、トラガントゴムなどの天然ゴム類;サボニンな
どのグルコシド類;アルギン酸およびアルギン酸プロピ
レングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールア
ミン、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘導
体;メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチル
セルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。
成高分子が挙げられ、ポリビニルアルコール類;ポリビ
ニルピロリドン類;ポリアクリル酸、アクリル酸−アク
リロニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリロ
ニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共
重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重
合体などのアクリル系樹脂;スチレン−アクリル酸共重
合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メ
タクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、ス
チレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、ス
チレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸
アルキルエステル共重合体などのスチレン−アクリル酸
樹脂;スチレン−マレイン酸;スチレン−無水マレイン
酸;ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体;ビニルナ
フタレン−マレイン酸共重合体;酢酸ビニル−エチレン
共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合
体、酢酸ビニルマレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニ
ルクロトン酸共重合体、酢酸ビニルアクリル酸共重合体
などの酢酸ビニル系共重合体およびこれらの塩が挙げら
れる。これらのなかで、特に疎水性基を持つモノマーと
親水性基を持つモノマーとの共重合体、および、疎水性
基と親水性基とを合わせ持ったモノマーからなる重合体
が好ましい。上記の塩としては、ジエチルアミン、アン
モニア、エチルアミン、トリエチルアミン、プロピルア
ミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチル
アミン、イソブチルアミン、トリエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、アミノメチルプロパノール、モルホ
リンなどとの塩が挙げられる。これらの共重合体は、重
量平均分子量が3,000〜30,000であるのが好
ましく、より好ましくは5,000〜15,000であ
る。
例としては、脂肪酸塩類、高級アルキルジカルボン酸
塩、高級アルコール硫酸エステル塩類、高級アルキルス
ルホン酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、スルホ琥
珀酸エステル塩、ナフテン酸塩、液体脂肪油硫酸エステ
ル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類などの陰イオン
界面活性剤;脂肪酸アミン塩、第四アンモニウム塩、ス
ルホニウム塩、ホスホニウムなどの陽イオン界面活性
剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキ
シエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエ
ステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエス
テル類などの非イオン性界面活性剤などが挙げられる。
性有機溶媒との混合物を基本溶媒として形成されるのが
好ましい。
は、好ましくは低沸点有機溶剤であり、その好ましい例
としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアル
コール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノー
ル、sec−ブタノール、tert−ブタノール、is
o−ブタノール、n−ペンタノールなどがあげられる。
特に一価アルコールが好ましい。低沸点有機溶剤は、イ
ンク組成物の乾燥時間を短くする効果がある。
発明によるインク組成物は、ノズルにおける目詰まりを
防止するため、さらに高沸点有機溶媒を含んでなること
が好ましい。高沸点有機溶媒剤の好ましい例としては、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリ
コール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコ
ール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコ
ール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレ
ングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコール
のアルキルエーテル類、尿素、2−ピロリドン、N−メ
チル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、トリエタノールアミンなどがあげられる。
0.5〜10重量%が好ましく、より好ましくは1.5
〜6重量%の範囲である。また、高沸点有機溶媒の添加
量は、インク組成物の0.5〜40重量%が好ましく、
より好ましくは2〜20重量%の範囲である。
よるインク組成物は糖を含有してもよい。糖類の例とし
ては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖
類を含む)および多糖類があげられ、好ましくはグルコ
ース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロー
ス、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシ
シール、ソルビット、マルトース、セロビオース、ラク
トース、スクロース、トレハロース、マルトトリオー
ス、などがあげられる。ここで、多糖類とは広義の糖を
意味し、アルギン酸、α−シクロデキストリン、セルロ
ースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いる
こととする。
記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式H
OCH2(CHOH)nCH2OH(ここで、n=2〜5
の整数を表す)で表される)、酸化糖(例えば、アルド
ン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ糖などがあげら
れる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマ
ルチトール、ソルビットなどがあげられる。
0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%の
範囲が適当である。
剤、防かび剤等を添加しても良い。
単一色に印刷されたアルファベットAである。
ルファベットAがインクジェット記録方法によって印字
された多数の画素(ドット)によって形成されてなるこ
とを示した図である。図中で、1のみまたは1および2
で示される画素群を緩浸透性インク組成物により印刷
し、3で示された画素群を超浸透性インク組成物により
印刷する。
Claims (5)
- 【請求項1】超浸透性インク組成物と緩浸透性インク組
成物とを用いたインクジェット記録方法であって、 画像の輪郭部の少なくとも1または2画素を緩浸透性イ
ンク組成物により印刷し、 他の画像部分を超浸透性インク組成物により印刷するこ
とを特徴とする、インクジェット記録方法。 - 【請求項2】超浸透性インク組成物の表面張力が25〜
35mN/mであり、緩浸透性インク組成物の表面張力
が40〜65mN/mである、請求項1に記載のインク
ジェット記録方法。 - 【請求項3】画像がブラック画像であり、超浸透ブラッ
クインク組成物と緩浸透ブラックインク組成物によって
画像が印刷される、請求項1または2記載のインクジェ
ット記録方法。 - 【請求項4】画像がブラックキャラクターである、請求
項3に記載のインクジェット記録方法。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれか一項に記載の記録
方法によって印字された、記録物。
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