JP2000285794A - 電子放出源およびその製造方法ならびにディスプレイ装置 - Google Patents

電子放出源およびその製造方法ならびにディスプレイ装置

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JP2000285794A
JP2000285794A JP9227999A JP9227999A JP2000285794A JP 2000285794 A JP2000285794 A JP 2000285794A JP 9227999 A JP9227999 A JP 9227999A JP 9227999 A JP9227999 A JP 9227999A JP 2000285794 A JP2000285794 A JP 2000285794A
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emission source
electrode
convex structure
electron
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Satoshi Nakada
諭 中田
Eisuke Negishi
英輔 根岸
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電圧駆動、電流量の均一化、電子ビームの
広がり回避、長寿命化を実現し、さらに製造時の電極間
の短絡を防止する。 【解決手段】 下部基板11上には帯状の複数本のカソ
ード電極ライン1313が形成されている。カソード電
極ライン13上には、絶縁層14が形成され、その上に
カソード電極ライン13と交差する帯状の複数本のゲー
ト電極ライン15が形成されている。カソード電極ライ
ン13とゲート電極ライン15との各交差箇所には多数
の微細孔17が形成され、この領域がディスプレイの1
つの画素に対応している。各微細孔17は、上記絶縁層
14とゲート電極ライン15とを貫通してカソード電極
ライン13に到達し、微細孔17内には金属製の断面が
台形状の凸構造161が突設され、その頂部に炭素膜に
よる電子放出部16が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば極薄型のデ
ィスプレイ装置に使用して好適な電子放出源、およびそ
の製造方法、ならびに同電子放出源を用いたディスプレ
イ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば極薄型のディスプレイ装
置としては、画面の内側の箇所にパネル状の電子放出源
を設け、その画素領域内に電子放出材料から成る多数の
マイクロチップを形成し、所定の電気信号に応じて対応
する画素領域のマイクロチップを励起することでスクリ
ーンの蛍光面を光らせるものが提案されている。この電
子放出源では、帯状に形成された複数本のカソード電極
ライン(第1の電極)と、このカソード電極ラインの上
部においてカソード電極ラインと交差して帯状に形成さ
れた複数本のゲート電極ライン(第2の電極)とが設け
られ、上記カソード電極ラインの上記ゲート電極ライン
との各交差領域がそれぞれディスプレイ装置における画
素に対応し、これらの領域に上記マイクロチップが配設
されている。
【0003】具体的に説明すると、従来の電子放出源
は、図14に示したように、例えばガラス材料より成る
下部基板101の表面上に帯状の複数本のカソード電極
ライン103が形成されている。これらのカソード電極
ライン103上には各接続端部103aを除いて絶縁層
104が成膜され、その上に各カソード電極ライン10
3と交差して帯状に形成された複数本のゲート電極ライ
ン105が形成されている。各カソード電極ライン10
3の接続端部103aおよび各ゲート電極ライン105
の接続部端部105aが制御手段109にそれぞれ接続
されている。
【0004】各カソード電極ライン103の各ゲート電
極ライン105との各交差領域には、ゲート電極ライン
105と上記絶縁層104とを貫通してカソード電極ラ
イン103の表面に至る多数の微細孔17が形成され、
微細孔17内にマイクロチップ106が突設されてい
る。これらのマイクロチップ106は、例えばモリブデ
ンなどの電子放出材料より成り、ほぼ円錐体に形成さ
れ、それぞれカソード電極ライン103上に配されてい
る。そして、各マイクロチップ106の円錐体の先端部
は、ゲート電極ライン105の膜面の高さにほぼ位置し
ている。このように、各カソード電極ライン103の各
ゲート電極ライン105との各交差領域には多数のマイ
クロチップ106が設けられて画素領域が形成され、個
々の画素領域がディスプレイ装置の1つの画素(ピクセ
ル)に対応している。
【0005】この電子放出源100においては、上記制
御手段109により所定のカソード電極ライン103お
よびゲート電極ライン105を選択してこれらの間に所
定の電圧をかけることで、対応する画素領域内の各マイ
クロチップ106に上記所定電圧が印加され、各マイク
ロチップ106の先端からトンネル効果によって電子が
放出される。なお、この所定電圧は各マイクロチップ1
06がモリブデンの場合、各マイクロチップ106の円
錐体の先端部付近の電界の強さがおおむね10 8から1
10V/mとなる程度の値である。
【0006】図14の電子放出源100をディスプレイ
装置に用いる場合には、ゲート電極ライン105との間
に間隔をおいて設けた透明な上部基板(図示せず)を電
子放出源100に対して組み合わせる。上部基板の下面
には帯状のアノード電極ラインと、アノード電極ライン
上の蛍光ストライプとが形成されている。アノード電極
ラインは、ITO(Indium Tin Oxid
e)などの透明導電材料から成り、その接続端部におい
て制御手段109に接続されている。上部基板と下部基
板101との間の空間は高真空領域となっている。
【0007】このようなディスプレイ装置において、所
要の画素領域を励起することで各マイクロチップ106
から放出された電子が、制御手段109によりカソード
電極ライン103と上記アノード電極ライン間に印加さ
れた電圧によって加速され、ゲート電極ライン105と
アノード電極ライン間の真空領域を通って上記蛍光スト
ライプに到達する。そして、電子の入射箇所において蛍
光ストライプから可視光が発せられ、この可視光が、透
明なアノード電極ラインや上部基板を通して観察される
ことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記電子放出
源には次のような問題点がある。第1に、マイクロチッ
プ106は、特にその先端部をマイクロチップ106間
で均一に製造することが困難である。マイクロチップ1
06の形状がマイクロチップ106ごとに異なると、各
マイクロチップ106から放出される電子の量、すなわ
ち電流量が画素ごとに変化してしまい、ディスプレイ装
置の上部基板上に形成される光輝点が不均質となって、
画像品質が劣化する。
【0009】第2に、下部基板101と上部基板との間
の高真空領域に残存するガスがイオン化し、マイクロチ
ップ106をスパッタリングすることにより、マイクロ
チップ106の先端形状が経時的に劣化し易く、電流量
が減少するという問題ある。
【0010】第3に、マイクロチップ106から放出さ
れる電子の飛翔方向は、カソード面に垂直な方向に対し
て±30度程度の範囲に広がっているため、蛍光ストラ
イプ面の発光領域も拡大する。これはディスプレイの高
精細化において不利である。
【0011】第4は製造工程上の問題である。マイクロ
チップ106は通常、ゲート電極ライン105上にリフ
トオフスペーサを残して、モリブデンなどの高融点金属
を真空蒸着することで形成される。真空蒸着法の特性で
あるステップカバレッジの悪さを逆に利用することによ
り、円錐形のマイクロチップ106がセルフアラインで
形成される。その後、リフトオフスペーサ上にも堆積し
たモリブデンなどの高融点金属をリフトオフで除去す
る。しかし、このとき剥離した金属片が微細孔内に入り
込み、マイクロチップ106とゲート電極ライン105
とが短絡され、したがって、カソード電極ライン103
とゲート電極ライン105とが短絡してしまうことがあ
り、その結果、製造歩留まりが低下する。
【0012】これらの問題を回避すべく、特開平8−5
5564号公報には、電子放出面を用いた電子放出源が
開示されている。この従来技術では、マイクロチップ1
06の代わりに電子放出面を用いているため、マイクロ
チップ106に係わる上記問題は回避することができ
る。しかし、この技術ではカソード電極ライン103と
ゲート電極ライン105との間の距離が、マイクロチッ
プ106を用いた場合より長くなり、したがって、ディ
スプレイ装置において高輝度を得るために充分な電流量
を確保しようとすると、上記電極間に高い電圧を印加す
る必要があり、絶縁破壊が懸念されるなどの新たな問題
が発生する。
【0013】本発明は、このような従来技術の課題を解
決しようとするものであり、その目的とするところは、
低い電圧で駆動でき、電流量が均一であるとともに電子
ビームの広がりが少なく、しかも長寿命であり、さらに
電極間の短絡の虞の少ない電子放出源を提供し、かつ同
電子放出源の製造方法、ならびに同電子放出源を用いた
ディスプレイ装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、基板上に延在する第1の電極と、前記第1
の電極の上に絶縁層を介して延在する第2の電極とを有
し、前記第2の電極上に開口し前記絶縁層を貫通して前
記第1の電極に至る1つまたは複数の微細孔が形成され
た電子放出源であって、前記微細孔内の前記第1の電極
上に突設された、断面が台形状の金属製の凸構造を備
え、前記凸構造の上面部に電子放出物質から成る膜状の
電子放出部が形成されていることを特徴とする。
【0015】また、本発明は、基板上に第1の電極と、
絶縁層と、第2の電極とをこの順番で形成し、前記第2
の電極上に開口するとともに前記絶縁層を貫通して前記
第1の電極に至る1つまたは複数の微細孔を形成する工
程を含む電子放出源の製造方法であって、前記微細孔内
の前記第1の電極上に、断面が台形状の金属製の凸構造
を突設し、前記凸構造の上面部に電子放出物質から成る
膜状の電子放出部を形成することを特徴とする。
【0016】また、本発明のディスプレイ装置は、基板
上に延在する第1の電極と、前記第1の電極の上に絶縁
層を介して延在する第2の電極とを有し、前記第2の電
極上に開口し前記絶縁層を貫通して前記第1の電極に至
る1つまたは複数の微細孔が形成され、前記微細孔内の
前記第1の電極上に突設された、断面が台形状の金属製
の凸構造を備え、前記凸構造の上面部に炭素から成る膜
状の電子放出部が形成されている電子放出源と、前記電
子放出源との間に間隔をおき前記電子放出源に対向して
配設されたアノード電極および蛍光面とを有し、前記第
1および第2の電極の間に電圧を印加して前記電子放出
部より電子を放出させ、前記電子を前記蛍光面に入射さ
せて前記蛍光面を発光させることを特徴とする。
【0017】このように、本発明の電子放出源では、第
1の電極上に凸構造が突設され、その上に電子放出部が
形成されているので、電子放出面を用いた上記従来の電
子放出源に比べ、電子放出部と第2の電極との間の距離
は大幅に短縮し、したがって第1および第2の電極間に
印加する電圧を低くしても充分な電流量を確保すること
ができる。電子放出物質として例えば炭素を用ちいた場
合、数十V/μm程度もしくはそれ以下の電界強度を電
子放出部に印加すれば、ディスプレイ装置として必要な
電流量を確保することができ、そのため、第1および第
2の電極の間に印加する電圧は数十V以下で済み、低電
圧駆動が可能となる。
【0018】そして、断面が台形状の凸構造の上に形成
した電子放出部はマイクロチップのような先鋭な形状で
はないため、均一に製造することが容易であり、したが
って、画素によって電流量がばらつくという問題を解決
できる。また、電子放出部がマイクロチップのような先
鋭な形状でないことから、電子放出部から放出される電
子はあまり広がることなく飛翔する。さらに、同様の理
由で、真空領域に残存するガスがイオン化して電子放出
部に対するスパッタリングが生じたとしても、電子放出
部の形状変化は起こらず、したがって、時間の経過とと
もに電流量が減少するといったことがなく、長寿命であ
る。そして、マイクロチップの場合より、第2の電極と
電子放出部との間の距離を長くとることができるので、
電極間の短絡は生じ難く、その結果、製造歩留まりが向
上する。
【0019】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態例につい
て図面を参照して説明する。 [第1の実施の形態例]まず、第1の実施の形態例につ
いて説明する。図1は実施の形態例の電子放出源を拡大
して示す部分断面側面図、図5は実施の形態例の電子放
出源をさらに拡大して示す部分断面側面図、図3は実施
の形態例の電子放出源を示す部分平面図である。図2は
本発明によるディスプレイ装置の一例を示す斜視図であ
り、このディスプレイ装置200は、図1などに示した
本実施の形態例の電子放出源202と、高真空領域3を
介して電子放出源202の上部に配設された上部基板2
とを含んで構成されている。上部基板2は透明なガラス
基板から構成される。
【0020】電子放出源202は、図1などに示したよ
うに、例えばガラス材よりなる下部基板11を含み、そ
の表面上には帯状の複数本のカソード電極ライン13が
形成されている。カソード電極ライン13上には、絶縁
層14が形成され、絶縁層14の上には、カソード電極
ライン13と交差する帯状の複数本のゲート電極ライン
15が形成されている。各カソード電極ライン13の端
部および各ゲート電極ライン15の端部は不図示の制御
手段にそれぞれ接続されている。
【0021】図3に示したように、カソード電極ライン
13とゲート電極ライン15との各交差箇所には多数の
微細孔17が形成され、ディスプレイ装置200におけ
る1つの画素に対応する領域を構成している。各微細孔
17は、図1および図5に示したように、上記絶縁層1
4とゲート電極ライン15とを貫通してカソード電極ラ
イン13に到達しており、微細孔17の底部のカソード
電極ライン13上には金属製の断面が台形状の凸構造1
61が突設され、その上面部に電子放出部16が形成さ
れている。この電子放出部16は炭素薄膜から成る。
【0022】また、図2に示したディスプレイ装置20
0では、上部基板2は、高真空領域3を介して電子放出
源202と対向して配置されている。上部基板2の下面
部には、ゲート電極ライン15に対してそれぞれ平行な
帯状の複数のアノード電極ライン21が延設され、各ア
ノード電極ライン21の表面にはそれぞれ蛍光ストライ
プがアノード電極ライン21とともに延在している。
【0023】上述のように構成された電子放出源202
において、上記制御手段により所要のカソード電極ライ
ン13およびゲート電極ライン15を選択してこれらの
電極間に所定の電圧をかけると、対応する画素領域内の
電子放出部16に所定電界がかかり、電子放出部16か
らトンネル効果によって電子が放出される。
【0024】このとき、電子放出源202により構成し
たディスプレイ装置200では、所定の画素領域を励起
することで各微細孔17内の電子放出部16から放出さ
れた電子が、上記制御手段によりカソード電極ライン1
3と上部基板2のアノード電極ライン21との間に印加
された電圧によって加速され、ゲート電極ライン15と
上部基板2との間の高真空領域3を通って上記蛍光スト
ライプに到達する。そして、電子が入射するこで蛍光ス
トライプから可視光が発せられ、この可視光は、透明な
アノード電極ライン21や上部基板2を通して観察され
ることになる。
【0025】このように、本実施の形態例の電子放出源
202では、微細孔17内部の金属製の凸構造161の
断面が台形状になっており、その上端はカソード電極ラ
イン13の表面よりゲート電極ライン15に近づいてい
るため、電界が有効に凸構造161上端の電子放出部1
6の表面に印加される。したがって、より低い電圧でフ
ィールドエミッション電流を得ることができる。例えば
数十V/μm程度もしくはそれ以下の電界強度を電子放
出部16に印加すれば、ディスプレイ装置として必要な
電流量を確保することができ、そのため、カソード電極
ライン13およびゲート電極ライン15の間に印加する
電圧は数十V以下で済み、低電圧駆動が可能となる。し
たがって、電子放出源202により構成したディスプレ
イ装置200も低電圧で駆動することができる。
【0026】そして、断面が台形状の凸構造161の上
に形成した電子放出部16はマイクロチップ106(図
14)のような先鋭な形状ではないため、均一に製造す
ることが容易であり、したがって、画素によって電流量
がばらつくという問題を解決できる。これにより、ディ
スプレイ装置200の上部基板2に形成される光輝点も
均一となり、画質が向上する。また、電子放出部16が
マイクロチップ106のような先鋭な形状でないことか
ら、電子放出部16から放出される電子はあまり広がる
ことなく飛翔する。これにより、ディスプレイ装置20
0の上部基板2に形成される光輝点のサイズが小さくな
り、画像が鮮明となって画質が向上する。
【0027】さらに、同様の理由で、真空領域に残存す
るガスがイオン化して電子放出部16に対するスパッタ
リングが生じたとしても、電子放出部16の形状変化は
起こらず、したがって、時間の経過とともに電流量が減
少するといったことがなく、長寿命である。そのため、
電子放出源202により構成したディスプレイ装置20
0も長寿命となる。そして、マイクロチップ106の場
合より、ゲート電極ライン(第2の電極)と電子放出部
16との間の距離を長くとることができるので、電極間
の短絡は生じ難く、その結果、製造歩留まりが向上す
る。これによりディスプレイ装置200の製造コストが
低下する。
【0028】なお、本実施の形態例では、電子放出源と
なる微細孔17の形状は、図3に示したように円形であ
るとしたが、この形状は円形に限らず多角形や楕円形で
あってもかまわず、さらに図3に相当する図4の部分平
面図に示した微細孔17Aのように1方向に延在する溝
状であってもよい。また、電子放出部16を構成する炭
素の皮膜は、DLC(ダイアモンドライクカーボン)膜
や、アモルファスダイアモンド膜であってもよい。さら
に、電子放出部16を成す炭素の薄膜に窒素を含有させ
て抵抗率を低下させることも有効であり、その結果、い
っそう低い電圧によって電子放出源202を駆動するこ
とが可能となる。また、本実施の形態のディスプレイ装
置200では、図2に示されているように、前記電子放
出源との間に間隔をおいて上部基板2(特許請求の範囲
のガラス基板に相当)を設け、アルミニウムなどの金属
を上部基板2の電子放出源202に対向する下面部(電
子放出源202に対向する面)に蒸着することでアノー
ド電極ライン21(特許請求の範囲のアノード電極に相
当)を形成し、蛍光面を前記アノード電極ライン21の
表面(特許請求の範囲の電子放出源に対向する面に相
当)に形成した。しかしながら、ディスプレイ装置にお
けるアノード電極と蛍光面の位置関係は上記と逆であっ
てもよい。すなわち、電子放出源202との間に間隔を
おいて前記上部基板2を設け、蛍光面を前記上部基板2
の電子放出源202に対向する面に形成し、アルミニウ
ムなどの金属を前記蛍光面の前記電子放出源202に対
向する面に蒸着することでアノード電極ライン21を形
成するようにしてもよい。
【0029】次に、電子放出源202の製造方法につい
て説明する。図6ないし図9は電子放出源202の製造
工程の各段階を示す部分断面側面図である。まず、図6
に示したように、ガラスなどから成る下部基板11上に
ニオビウム、モリブデンまたはクロムなどを材料として
厚さ約2000オングストローム程度の導体膜を形成す
る。その後、写真製版法および反応性イオンエッチング
法によりこの導体膜をライン形状に整形してカソード電
極ライン13とする。
【0030】次に絶縁層14を、例えば二酸化珪素をス
パッタリングあるいは化学蒸着法により上記カソード電
極ライン13上に成膜し、さらに絶縁層14上にゲート
電極材料として例えばニオビウムまたはモリブデンを用
いて成膜する。その後、写真製版法および反応性イオン
エッチング法によりこの導体膜をカソード電極ライン1
3と交差するようなライン形状にしてゲート電極ライン
15とする。そして、ゲート電極ライン15と絶縁層1
4とを貫通してカソード電極ライン13の表面に到達す
る平面視円形の微細孔17を写真製版法および反応性イ
オンエッチング法により形成する。次に、基板を回転さ
せながら、斜め蒸着によってリフトオフの犠牲層である
アルミニウム膜40を形成する。斜め方向(矢印A)か
ら蒸着するのは、微細孔17の底部にアルミニウムが付
着しないようにするためである。
【0031】つづいて、図7の部分断面側面図に示した
ように、断面が台形状の凸構造161をタングステン、
タンタル、モリブデン、ニオビウム、ニッケルなどの金
属を蒸着することにより微細孔17内部に形成する。こ
のとき、金属膜は微細孔底部と犠牲層の上部に成長する
が、成長とともに犠牲層の上部に成長する金属膜44は
微細孔17の開口の縁からせり出すように成長し、微細
孔17の口径を狭めていく。それに伴って、微細孔底部
に成長する金属膜46は上部が除々に狭まって成長して
いく。そのためその断面形状は台形状となる。金属膜4
6が一定の高さまで成長したら、微細孔17の開口が金
属膜44により完全に閉じられる前に蒸着を完了する。
これにより微細孔17内に形成された金属膜46が凸構
造161となる。
【0032】そして、図8に示したように、電子放出部
16である炭素の膜をアーク放電法またはレーザアブレ
ーション法によって凸構造161の上面部に形成する。
最後に、塩酸などの酸溶液もしくは水酸化ナトリウムな
どのアルカリ溶液によって犠牲層であるアルミニウム膜
40をエッチングするとともにその上部の金属膜44
と、電子放出部形成時に被着した炭素の膜とを除去し、
図9に示した電子放出源202を完成させる。
【0033】本実施の形態例では、上述のように断面が
台形状の凸構造161を形成した後は金属膜44のせり
出し分の距離だけ微細孔17の口径が狭まっているた
め、電子放出部16を形成する際に炭素薄膜によるゲー
ト、カソード間の電気的接触のトラブルが減少し信頼性
が向上する。
【0034】なお、電子放出部16の形成はより具体的
には次のようにして行うことができる。すなわち、炭素
固形物をアーク放電によってイオン化させて炭素イオン
および荷電炭素クラスタのいずれか一方または両方を生
成し、生成した炭素イオンおよび荷電炭素クラスタのい
ずれか一方または両方を、磁場によって屈曲した軌道に
沿って飛翔させて、下部基板11に入射させ、微細孔1
7内の凸構造161の上面部に被着させて電子放出部1
6を形成する。
【0035】また、別の方法として、レンズにより収束
させたレーザ光を真空中においた炭素固形物のターゲッ
トの表面に入射させて炭素イオン、中性炭素原子、なら
びに炭素クラスタのいずれか1つまたは複数を生成し、
生成した炭素イオン、中性炭素原子、ならびに炭素クラ
スタのいずれか1つまたは複数をターゲットに対向配置
した下部基板11に入射させ、微細孔17内の凸構造1
61の上面部に被着させるという方法を採ることも可能
である。
【0036】[第2の実施の形態例]次に第2の実施の
形態例について説明する。図10、図11は第2の実施
の形態例の製造方法により電子放出源を製造する際の各
工程を示す断面側面図である。図中、図6などと同一の
要素には同一の符号が付されている。第2の実施の形態
例の電子放出源の製造方法が上記第1の実施の形態例の
製造方法と異なるのは、犠牲層であるアルミニウム膜4
0の形成法の点であり、以下ではこの点を中心に説明す
る。図10に示したように、下部基板11上にカソード
電極ライン13、絶縁層14、ならびにゲート電極ライ
ン15を形成した後、犠牲層であるアルミニウム膜40
を蒸着またはスパッタリングにより形成する。そして、
図11に示したように、写真製版法とエッチングにより
微細孔17をアルミニウム膜40、ゲート電極ライン1
5、ならびに絶縁層14を貫通させて形成する。その
後、微細孔17内部の凸構造161および電子放出部1
6である炭素薄膜を、図7ないし図9を参照してすでに
説明したようにして形成し、本発明にもとづく電子放出
源を完成させる。したがって、この第2の実施の形態例
では、アルミニウム膜40を形成した後に微細孔17を
形成するので、蒸着により微細孔17の底部にアルミニ
ウム膜40が形成されることがなく、基板を回転させな
がら斜め蒸着を行う必要がないので工程が簡素になると
いう効果が得られる。微細孔17の形状は円形に限ら
ず、多角形や楕円、さらには図4に示したような溝状で
あってもよく、いずれの形状の微細孔17でも第2の実
施の形態例の製造方法により形成することができる。
【0037】[第3の実施の形態例]次に第3の実施の
形態例について説明する。図12は第3の実施の形態例
の電子放出源を示す断面側面図、図13は同部分平面図
である。図中、図1、図3などと同一の要素には同一の
符号が付されており、それらに関する詳しい説明はここ
では省略する。
【0038】第3の実施の形態例の電子放出源204は
上記第1の実施の形態例の電子放出源202とほぼ同様
の構成を有するが、図13に示したように、カソード電
極ライン13aの1画素に対応する領域が複数箇所で切
り取られて網状となっており、さらに、図12に示した
ように、カソード電極ライン13aの上に導体の薄膜1
8を形成した点で異なっている。すなわち、図13に示
したように、カソード電極ライン13aは、その1画素
に対応する領域において、複数の矩形領域13bで削除
した形状に形成されている。矩形領域13b(削除領
域)は本実施の形態例ではほぼ正方形であり、一例とし
て3×3のマトリクス状に配列されている。
【0039】図12に示したように、カソード電極ライ
ン13aの上に、矩形領域13bの箇所も含めて全体
に、カソード電極ライン13aより高い抵抗値を有する
導体の薄膜18が形成されている。この薄膜18はカソ
ード電極ライン13aに接しているため、カソード電極
ライン13aと同電位となり、カソード電極として機能
する。そして、各矩形領域13b中央部のほぼ正方形の
領域に、多数の微細孔17が形成され、各微細孔17は
図12に示したように、上記薄膜18の表面に達する深
さに形成されている。各微細孔17の内部には薄膜18
上に凸構造161がそれぞれ突設されている。各凸構造
161の上面部には上記実施の形態例と同様、炭素膜に
よる電子放出部16が形成されている。
【0040】このような構成の電子放出源204では、
図13に示したように、各矩形領域13bにおいて、外
側の微細孔17とカソード電極ライン13aの内縁4と
の間には一定の距離を確保でき、各矩形領域13b内の
各凸構造161と周囲のカソード電極ライン13aとの
間に、充分な距離をおいて薄膜18を介在させることが
できる。したがって、本実施の形態例では、第1の実施
の形態例と同様の効果が得られ、さらに、製造時に金属
片などが微細孔17内に入り込んでカソード電極ライン
13aとゲート電極ライン15とが短絡したとしても、
薄膜18の抵抗によって電子放出部16を通じて流れる
電流が抑えられ、電子放出部16の破壊を防止できると
いう効果が得られる。また、本実施の形態例では、薄膜
18に生じる電圧降下の作用によって、各電子放出部か
ら放出される電流量のバラツキを小さくするという効果
を得ることができる。すなわち、電流が多く流れる電子
放出部には、薄膜18を電流が流れることによる電圧降
下が生じ、有効に印加される電圧が減少して電流量が制
限される。この結果、電流が流れやすい電子放出部と電
流が流れにくい電子放出部の電流量のバラツキを、抵抗
層18を採用しない場合に比べて小さくすることがで
き、その結果、画素間の輝度の均一性を向上させること
ができる。
【0041】なお、本実施の形態例では、カソード電極
ライン13aの上に薄膜18を形成するとしたが、薄膜
18の上にカソード電極ライン13aを形成する構造と
してもよく、同様の効果が得られる。また、薄膜18の
材料としては、動作時に電子放出部16がカソード電極
ライン13aと実質的に同電位になる範囲で、カソード
電極ライン13aより抵抗値の大きい導体を用いればよ
い。したがって、半導体材料を用いることも無論可能で
ある。
【0042】そして、本実施の形態例ではカソード電極
ライン13aの1画素に相当する領域においてカソード
電極ライン13aを複数の正方形の矩形領域13bで削
除した形状に形成するとしたが、削除する領域の形状は
正方形に限らず、長方形としてもよく、さらに他の形状
とすることも可能である。また矩形領域13bの数も、
本実施の形態例のように9とする以外にも、1あるいは
その他の数とすることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、基板上に
延在する第1の電極と、前記第1の電極の上に絶縁層を
介して延在する第2の電極とを有し、前記第2の電極上
に開口し前記絶縁層を貫通して前記第1の電極に至る1
つまたは複数の微細孔が形成された電子放出源であっ
て、前記微細孔内の前記第1の電極上に突設された、断
面が台形状の金属製の凸構造を備え、前記凸構造の上面
部に電子放出物質から成る膜状の電子放出部が形成され
ていることを特徴とする。
【0044】また、本発明は、基板上に第1の電極と、
絶縁層と、第2の電極とをこの順番で形成し、前記第2
の電極上に開口するとともに前記絶縁層を貫通して前記
第1の電極に至る1つまたは複数の微細孔を形成する工
程を含む電子放出源の製造方法であって、前記微細孔内
の前記第1の電極上に、断面が台形状の金属製の凸構造
を突設し、前記凸構造の上面部に電子放出物質から成る
膜状の電子放出部を形成することを特徴とする。
【0045】また、本発明のディスプレイ装置は、基板
上に延在する第1の電極と、前記第1の電極の上に絶縁
層を介して延在する第2の電極とを有し、前記第2の電
極上に開口し前記絶縁層を貫通して前記第1の電極に至
る1つまたは複数の微細孔が形成され、前記微細孔内の
前記第1の電極上に突設された、断面が台形状の金属製
の凸構造を備え、前記凸構造の上面部に炭素から成る膜
状の電子放出部が形成されている電子放出源と、前記電
子放出源との間に間隔をおき前記電子放出源に対向して
配設されたアノード電極および蛍光面とを有し、前記第
1および第2の電極の間に電圧を印加して前記電子放出
部より電子を放出させ、前記電子を前記蛍光面に入射さ
せて前記蛍光面を発光させることを特徴とする。
【0046】このように、本発明の電子放出源および本
発明の電子放出源の製造方法により製造した電子放出源
では、第1の電極上に凸構造が突設され、その上に電子
放出部が形成されているので、電子放出面を用いた上記
従来の電子放出源に比べ、電子放出部と第2の電極との
間の距離は大幅に短縮し、したがって第1および第2の
電極間に印加する電圧を低くしても充分な電流量を確保
することができる。電子放出物質として例えば炭素を用
いた場合、数十V/μm程度もしくはそれ以下の電界強
度を電子放出部に印加すれば、ディスプレイ装置として
必要な電流量を確保することができ、そのため、第1お
よび第2の電極の間に印加する電圧は数十V以下で済
み、低電圧駆動が可能となる。
【0047】そして、断面が台形状の凸構造の上に形成
した電子放出部はマイクロチップのような先鋭な形状で
はないため、均一に製造することが容易であり、したが
って、画素によって電流量がばらつくという問題を解決
できる。また、電子放出部がマイクロチップのような先
鋭な形状でないことから、電子放出部から放出される電
子はあまり広がることなく飛翔する。さらに、同様の理
由で、真空領域に残存するガスがイオン化して電子放出
部に対するスパッタリングが生じたとしても、電子放出
部の形状変化は起こらず、したがって、時間の経過とと
もに電流量が減少するといったことがなく、長寿命であ
る。そして、マイクロチップの場合より、第2の電極と
電子放出部との間の距離を長くとることができるので、
電極間の短絡は生じ難く、その結果、製造歩留まりが向
上する。特に大型のディスプレイ装置では、電子放出源
も大型化することからその製造歩留まりの影響が大き
く、電子放出源の歩留まり向上の効果は大きい。
【0048】また、このような電子放出源により構成し
た本発明のディスプレイ装置は、低電圧で駆動すること
ができる。そして、電子放出源において画素ごとの電流
量がばらつくという問題がなく、かつ電子の広がりが少
ないので高画質である。さらに、電子放出源の電子放出
部の形状変化が起こらないので長寿命である。そして、
電子放出源の製造歩留まりが良好であることから低コス
トで製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態例の電子放出源を拡大して示す部分
断面側面図である。
【図2】本発明によるディスプレイ装置の一例を示す斜
視図である。
【図3】実施の形態例の電子放出源を示す部分平面図で
ある。
【図4】実施の形態例の電子放出源の他の例を示す部分
平面図である。
【図5】実施の形態例の電子放出源をさらに拡大して示
す部分断面側面図である。
【図6】電子放出源の製造工程の1段階を示す部分断面
側面図である。
【図7】電子放出源の製造工程の1段階を示す部分断面
側面図である。
【図8】電子放出源の製造工程の1段階を示す部分断面
側面図である。
【図9】電子放出源の製造工程の1段階を示す部分断面
側面図である。
【図10】第2の実施の形態例の製造方法により電子放
出源を製造する際の1工程を示す断面側面図である。
【図11】第2の実施の形態例の製造方法により電子放
出源を製造する際の1工程を示す断面側面図である。
【図12】第3の実施の形態例の電子放出源を示す部分
断面側面図である。
【図13】第3の実施の形態例の電子放出源を示す部分
平面図である。
【図14】従来の電子放出源の一例を示す部分断面側面
図である。
【符号の説明】
2……上部基板(ガラス基板)、3……高真空領域、4
……内縁、11……下部基板、13……カソード電極ラ
イン、13a……カソード電極ライン、13b……矩形
領域、14……絶縁層、15……ゲート電極ライン、1
6……電子放出部、17、17A……微細孔、18……
薄膜、21……アノード電極ライン(アノード電極)、
40……アルミニウム膜、44……金属膜、46……金
属膜、101……下部基板、103……カソード電極ラ
イン、103a……接続端部、104……絶縁層、10
5……ゲート電極ライン、105a……接続部端部、1
06……マイクロチップ、109……制御手段、161
……凸構造、200……ディスプレイ装置、202……
電子放出源、204……電子放出源。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に延在する第1の電極と、前記第
    1の電極の上に絶縁層を介して延在する第2の電極とを
    有し、前記第2の電極上に開口し前記絶縁層を貫通して
    前記第1の電極に至る1つまたは複数の微細孔が形成さ
    れた電子放出源であって、 前記微細孔内の前記第1の電極上に突設された、断面が
    台形状の金属製の凸構造を備え、 前記凸構造の上面部に電子放出物質から成る膜状の電子
    放出部が形成されていることを特徴とする電子放出源。
  2. 【請求項2】 前記電子放出部の面積は前記微細孔の開
    口面積より小さいことを特徴とする請求項1記載の電子
    放出源。
  3. 【請求項3】 電子放出物質は炭素であることを特徴と
    する請求項1記載の電子放出源。
  4. 【請求項4】 前記電子放出部は窒素を含むことを特徴
    とする請求項3記載の電子放出源。
  5. 【請求項5】 前記微細孔の開口の形状は平面視略円
    形、楕円形、矩形のいずれかであることを特徴とする請
    求項1記載の電子放出源。
  6. 【請求項6】 前記微細孔は溝状に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の電子放出源。
  7. 【請求項7】 前記第1の電極は、相対的に抵抗値の小
    さい電極本体と、前記電極本体に重ねて延設された、相
    対的に抵抗値の大きい導体とから成り、前記電極本体に
    は、1箇所または複数箇所において部分的な削除領域が
    形成され、前記微細孔は前記削除領域内に、前記削除領
    域の縁部との間に間隔をおいて形成されていることを特
    徴とする請求項1記載の電子放出源。
  8. 【請求項8】 前記電極本体の前記削除領域は矩形に形
    成されていることを特徴とする請求項7記載の電子放出
    源。
  9. 【請求項9】 電極本体に複数の前記削除領域が形成さ
    れ、複数の前記削除領域はマトリクス状に配列されてい
    ることを特徴とする請求項7記載の電子放出源。
  10. 【請求項10】 前記凸構造の材料は前記第1の電極の
    材料とは異なっていることを特徴とする請求項1記載の
    電子放出源。
  11. 【請求項11】 基板上に第1の電極と、絶縁層と、第
    2の電極とをこの順番で形成し、前記第2の電極上に開
    口するとともに前記絶縁層を貫通して前記第1の電極に
    至る1つまたは複数の微細孔を形成する工程を含む電子
    放出源の製造方法であって、 前記微細孔内の前記第1の電極上に、断面が台形状の金
    属製の凸構造を突設し、 前記凸構造の上面部に電子放出物質から成る膜状の電子
    放出部を形成することを特徴とする前記電子放出源の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 電子放出物質は炭素であることを特徴
    とする請求項11記載の電子放出源の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記微細孔を形成した後、アルミニウ
    ムその他の金属を、基板を回転させつつ基板に対して斜
    め蒸着してリフトオフの犠牲層を形成し、 その後、前記凸構造の材料としてタングステン、タンタ
    ル、ならびにモリブデンのうちのいずれかを基板に対し
    ておおむね垂直方向から蒸着し、前記微細孔の開口部が
    前記凸構造の材料により閉塞される前に蒸着を停止して
    前記凸構造を形成し、 つづいて前記凸構造の上面部に前記電子放出部を形成
    し、 その後、前記犠牲層をエッチングにより前記犠牲層上の
    前記凸構造の前記材料および炭素の膜と共に除去するこ
    とを特徴とする請求項12記載の電子放出源の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 前記第2の電極を形成した後に前記第
    2の電極上にアルミニウムその他の金属による犠牲層を
    蒸着またはスパッタリングにより形成し、 その後、前記犠牲層、前記第2の電極、前記絶縁層をエ
    ッチングして前記微細孔を形成し、 つづいて、前記微細孔内に前記凸構造を突設することを
    特徴とする請求項12記載の電子放出源の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記凸構造の材料としてタングステ
    ン、タンタル、ならびにモリブデンのうちのいずれかを
    基板に対しておおむね垂直方向から蒸着し、前記微細孔
    の開口部が前記凸構造の材料により閉塞される前に蒸着
    を停止して前記凸構造を形成し、 つづいて前記凸構造の上面部に前記電子放出部を形成
    し、 その後、前記犠牲層をエッチングにより前記犠牲層上の
    前記凸構造の前記材料および炭素の膜と共に除去するこ
    とを特徴とする請求項14記載の電子放出源の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 炭素固形物をアーク放電によってイオ
    ン化させて炭素イオンおよび荷電炭素クラスタのいずれ
    か一方または両方を生成し、 生成した前記炭素イオンおよび前記荷電炭素クラスタの
    いずれか一方または両方を、磁場によって屈曲した軌道
    に沿って飛翔させて、基板に入射させ、前記微細孔内の
    前記凸構造の上面部に被着させて前記電子放出部を形成
    することを特徴とする請求項12記載の電子放出源の製
    造方法。
  17. 【請求項17】 レンズにより収束させたレーザ光を真
    空中において炭素固形物のターゲットの表面に入射させ
    て炭素イオン、中性炭素原子、ならびに炭素クラスタの
    いずれか1つまたは複数を生成し、 生成した前記炭素イオン、中性炭素原子、ならびに炭素
    クラスタのいずれか1つまたは複数を前記ターゲットに
    対向配置した基板に入射させ、前記微細孔内の前記凸構
    造の上面部に被着させて前記電子放出部を形成すること
    を特徴とする請求項12記載の電子放出源の製造方法。
  18. 【請求項18】 基板上に延在する第1の電極と、前記
    第1の電極の上に絶縁層を介して延在する第2の電極と
    を有し、前記第2の電極上に開口し前記絶縁層を貫通し
    て前記第1の電極に至る1つまたは複数の微細孔が形成
    され、前記微細孔内の前記第1の電極上に突設された、
    断面が台形状の金属製の凸構造を備え、前記凸構造の上
    面部に炭素から成る膜状の電子放出部が形成されている
    電子放出源と、 前記電子放出源との間に間隔をおき前記電子放出源に対
    向して配設されたアノード電極および蛍光面とを有し、 前記第1および第2の電極の間に電圧を印加して前記電
    子放出部より電子を放出させ、前記電子を前記蛍光面に
    入射させて前記蛍光面を発光させることを特徴とするデ
    ィスプレイ装置。
  19. 【請求項19】 基板上に、複数の帯状の前記第1の電
    極が側方に間隔をおいてほぼ同一方向に延設され、複数
    の帯状の前記第2の電極が側方に間隔をおき前記第1の
    電極に交差して延設され、前記第1および第2の電極が
    交差する箇所に前記微細孔が形成され、複数の帯状の前
    記アノード電極が各第2の電極にそれぞれ対向して延設
    されていることを特徴とする請求項18記載のディスプ
    レイ装置。
  20. 【請求項20】 前記電子放出源との間に間隔をおいて
    ガラス基板が設けられ、前記アノード電極は前記ガラス
    基板の前記電子放出源に対向する面に形成され、前記蛍
    光面は前記アノード電極の前記電子放出源に対向する面
    に形成されていることを特徴とする請求項18記載のデ
    ィスプレイ装置。
  21. 【請求項21】 前記電子放出源との間に間隔をおいて
    ガラス基板が設けられ、前記蛍光面は前記ガラス基板の
    前記電子放出源に対向する面に形成され、前記アノード
    電極は前記蛍光面の前記電子放出源に対向する面に形成
    されていることことを特徴とする請求項18記載のディ
    スプレイ装置。
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KR101938230B1 (ko) 2016-09-28 2019-01-15 한국과학기술연구원 전압을 인가하여 에피택셜 리프트오프 공정을 고속화하기 위한 반도체 소자의 제조 방법 및 식각 장비

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