JP2001023506A - 電子放出源およびその製造方法ならびにディスプレイ装置 - Google Patents
電子放出源およびその製造方法ならびにディスプレイ装置Info
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Abstract
広がり回避、長寿命化を実現し、さらに製造時の電極間
の短絡を防止する。 【解決手段】 下部基板11上には帯状の複数本のカソ
ード電極ライン13が形成されている。カソード電極ラ
イン13上には、絶縁層14が形成され、その上にカソ
ード電極ライン13と交差する帯状の複数本のゲート電
極ライン15が形成されている。カソード電極ライン1
3とゲート電極ライン15との各交差箇所には多数の微
細孔17が形成され、この領域がディスプレイの1つの
画素に対応している。各微細孔17は、上記絶縁層14
とゲート電極ライン15とを貫通してカソード電極ライ
ン13に到達し、微細孔17内には金属製の断面が台形
状の凸構造が突設され、その頂部に炭素膜による電子放
出部が形成されている。上記絶縁層14は、微細孔17
の短径の1/2の厚さに形成されている。
Description
ィスプレイ装置に使用して好適な電子放出源、およびそ
の製造方法、ならびに同電子放出源を用いたディスプレ
イ装置に関するものである。
置としては、画面の内側の箇所にパネル状の電子放出源
を設け、その画素領域内に電子放出材料から成る多数の
マイクロチップを形成し、所定の電気信号に応じて対応
する画素領域のマイクロチップを励起することでスクリ
ーンの蛍光面を光らせるものが提案されている。この電
子放出源では、帯状に形成された複数本のカソード電極
ライン(第1の電極)と、このカソード電極ラインの上
部においてカソード電極ラインと交差して帯状に形成さ
れた複数本のゲート電極ライン(第2の電極)とが設け
られ、上記カソード電極ラインの上記ゲート電極ライン
との各交差領域がそれぞれディスプレイ装置における画
素に対応し、これらの領域に上記マイクロチップが配設
されている。
は、図15に示したように、例えばガラス材料より成る
下部基板101の表面上に帯状の複数本のカソード電極
ライン103が形成されている。これらのカソード電極
ライン103上には各接続端部103aを除いて絶縁層
104が成膜され、その上に各カソード電極ライン10
3と交差して帯状に形成された複数本のゲート電極ライ
ン105が形成されている。各カソード電極ライン10
3の接続端部103aおよび各ゲート電極ライン105
の接続部端部105aが制御手段109にそれぞれ接続
されている。
極ライン105との各交差領域には、ゲート電極ライン
105と上記絶縁層104とを貫通してカソード電極ラ
イン103の表面に至る多数の微細孔17が形成され、
微細孔17内にマイクロチップ106が突設されてい
る。これらのマイクロチップ106は、例えばモリブデ
ンなどの電子放出材料より成り、ほぼ円錐体に形成さ
れ、それぞれカソード電極ライン103上に配されてい
る。そして、各マイクロチップ106の円錐体の先端部
は、ゲート電極ライン105の膜面の高さにほぼ位置し
ている。このように、各カソード電極ライン103の各
ゲート電極ライン105との各交差領域には多数のマイ
クロチップ106が設けられて画素領域が形成され、個
々の画素領域がディスプレイ装置の1つの画素(ピクセ
ル)に対応している。
御手段109により所定のカソード電極ライン103お
よびゲート電極ライン105を選択してこれらの間に所
定の電圧をかけることで、対応する画素領域内の各マイ
クロチップ106に上記所定電圧が印加され、各マイク
ロチップ106の先端からトンネル効果によって電子が
放出される。なお、この所定電圧は各マイクロチップ1
06がモリブデンの場合、各マイクロチップ106の円
錐体の先端部付近の電界の強さがおおむね10 -8〜10
-10V/mとなる程度の値である。
装置に用いる場合には、ゲート電極ライン105との間
に間隔をおいて設けた透明な上部基板(図示せず)を電
子放出源100に対して組み合わせる。上部基板の下面
には帯状のアノード電極ラインと、アノード電極ライン
上の蛍光ストライプとが形成されている。アノード電極
ラインは、ITO(Indium Tin Oxid
e)などの透明導電材料から成り、その接続端部におい
て制御手段109に接続されている。上部基板と下部基
板101との間の空間は高真空領域となっている。
要の画素領域を励起することで各マイクロチップ106
から放出された電子が、制御手段109によりカソード
電極ライン103と上記アノード電極ライン間に印加さ
れた電圧によって加速され、ゲート電極ライン105と
アノード電極ライン間の真空領域を通って上記蛍光スト
ライプに到達する。そして、電子の入射箇所において蛍
光ストライプから可視光が発せられ、この可視光が、透
明なアノード電極ラインや上部基板を通して観察される
ことになる。
源には次のような問題点がある。第1に、マイクロチッ
プ106は、特にその先端部をマイクロチップ106間
で均一に製造することが困難である。マイクロチップ1
06の形状がマイクロチップ106ごとに異なると、各
マイクロチップ106から放出される電子の量、すなわ
ち電流量が画素ごとに変化してしまい、ディスプレイ装
置の上部基板上に形成される光輝点が不均質となって、
画像品質が劣化する。
に真空蒸着法の特性であるステップカバレッジ悪さを利
用してセルフアラインで形成するので、マイクロチップ
106の高さは、微細孔17の径によって変化する。し
たがって微細孔17の径のばらつきが大きいと、マイク
ロチップ106の高さも大きく変化してしまう。その結
果、微細孔17の開口縁部のゲート電極105とマイク
ロチップ106の先端部との位置関係にばらつきが生
じ、各マイクロチップ106から放出される電子の量が
画素内でも画素間でも変化し、ディスプレイ装置の上部
基板に形成される光輝点の明るさが場所により異なった
ものとなり、画像品質が劣化する。
の高真空領域に残存するガスがイオン化し、マイクロチ
ップ106をスパッタリングすることにより、マイクロ
チップ106の先端形状が経時的に劣化し易く、電流量
が減少するという問題ある。
れる電子の飛翔方向は、カソード面に垂直な方向に対し
て±30度程度の範囲に広がっているため、蛍光ストラ
イプ面の発光領域も拡大する。これはディスプレイの高
精細化において不利である。
チップ106は通常、ゲート電極ライン105上にリフ
トオフスペーサを残して、モリブデンなどの高融点金属
を真空蒸着することで形成される。真空蒸着法の特性で
あるステップカバレッジの悪さを逆に利用することによ
り、円錐形のマイクロチップ106がセルフアラインで
形成される。その後、リフトオフスペーサ上にも堆積し
たモリブデンなどの高融点金属をリフトオフで除去す
る。しかし、このとき剥離した金属片が微細孔内に入り
込み、マイクロチップ106とゲート電極ライン105
とが短絡され、したがって、カソード電極ライン103
とゲート電極ライン105とが短絡してしまうことがあ
り、その結果、製造歩留まりが低下する。
電子を放出させるには、微細孔17の径をたとえば0.
5μm以下にまで小さくしなければならず、そのような
微細なパターンを形成するには縮小露光装置(ステッパ
の一種)を使用する必要がある。したがって、この点で
も製造歩留まりが低下しがちである。
5564号公報には、電子放出面を用いた電子放出源が
開示されている。この従来技術では、マイクロチップ1
06の代わりに電子放出面を用いているため、マイクロ
チップ106に係わる上記問題は回避することができ
る。しかし、この技術ではカソード電極ライン103と
ゲート電極ライン105との間の距離が、マイクロチッ
プ106を用いた場合より長くなり、したがって、ディ
スプレイ装置において高輝度を得るために充分な電流量
を確保しようとすると、上記電極間に高い電圧を印加す
る必要があり、絶縁破壊が懸念されるなどの新たな問題
が発生する。
決しようとするものであり、その目的とするところは、
低い電圧で駆動でき、電流量が均一であるとともに電子
ビームの広がりが少なく、しかも長寿命であり、さらに
電極間の短絡の虞の少ない電子放出源を提供し、かつ同
電子放出源の製造方法、ならびに同電子放出源を用いた
ディスプレイ装置を提供することにある。
成するため、基板上に延在する第1の電極と、前記第1
の電極の上に絶縁層を介して延在する第2の電極とを有
し、前記第2の電極上に開口し前記絶縁層を貫通して前
記第1の電極に至る1つまたは複数の微細孔が形成され
た電子放出源であって、前記微細孔内の前記第1の電極
上に突設された、断面が台形状の金属製の凸構造を備
え、前記凸構造の頂部に電子放出物質から成る電子放出
部が形成され、前記絶縁層の厚さは、前記微細孔の短径
の1/2以下であることを特徴とする。
絶縁層と、第2の電極とをこの順番で形成し、前記第2
の電極上に開口するとともに前記絶縁層を貫通して前記
第1の電極に至る1つまたは複数の微細孔を形成する工
程を含む電子放出源の製造方法であって、前記微細孔内
の前記第1の電極上に、断面が台形状の金属製の凸構造
を突設し、前記凸構造の頂部に電子放出物質から成る電
子放出部を形成し、前記絶縁層は、前記微細孔の短径の
1/2以下の厚さに形成することを特徴とする。
電極と、前記第1の電極の上に絶縁層を介して延在する
第2の電極とを有し、前記第2の電極上に開口し前記絶
縁層を貫通して前記第1の電極に至る1つまたは複数の
微細孔が形成され、前記微細孔内の前記第1の電極上に
突設された、断面が台形状の金属製の凸構造を備え、前
記凸構造の頂部に炭素から成る膜状の電子放出部が形成
され、前記絶縁層の厚さは、前記微細孔の短径の1/2
以下である電子放出源と、前記電子放出源との間に間隔
をおき前記電子放出源に対向して配設されたアノード電
極および前記アノード電極上に形成された蛍光面を含む
基板とを有し、前記第1および第2の電極の間に電圧を
印加して前記電子放出部より電子を放出させ、前記電子
を前記蛍光面に入射させて前記蛍光面を発光させること
を特徴とする。
1の電極上に凸構造が突設され、その上に電子放出部が
形成されているので、電子放出面を用いた上記従来の電
子放出源に比べ、電子放出部と第2の電極との間の距離
は大幅に短縮し、したがって第1および第2の電極間に
印加する電圧を低くしても充分な電流量を確保すること
ができる。電子放出物質として例えば炭素を用いた場
合、数十V/μm程度もしくはそれ以下の電界強度を電
子放出部に印加すれば、ディスプレイ装置として必要な
電流量を確保することができ、そのため、第1および第
2の電極の間に印加する電圧は数十V以下で済み、低電
圧駆動が可能となる。
した電子放出部はマイクロチップのような先鋭な形状で
はないため、均一に製造することが容易であり、したが
って、画素によって電流量がばらつくという問題を解決
できる。また、電子放出部がマイクロチップのような先
鋭な形状でないことから、電子放出部から放出される電
子はあまり広がることなく飛翔する。さらに、同様の理
由で、真空領域に残存するガスがイオン化して電子放出
部に対するスパッタリングが生じたとしても、電子放出
部の形状変化は起こらず、したがって、時間の経過とと
もに電流量が減少するといったことがなく、長寿命であ
る。そして、マイクロチップの場合より、第2の電極と
電子放出部との間の距離を長くとることができるので、
電極間の短絡は生じ難く、その結果、製造歩留まりが向
上する。また、絶縁層の厚さ、すなわち微細孔の深さが
微細孔の短径の1/2以下であるため、凸構造を形成す
る際に成膜膜厚を小さく抑えることができ、材料費の削
減や製造時間の短縮を実現できる。
て図面を参照して説明する。 [第1の実施の形態例]まず、第1の実施の形態例につ
いて説明する。図1は実施の形態例の電子放出源を拡大
して示す部分断面側面図、図5は実施の形態例の電子放
出源をさらに拡大して示す部分断面側面図、図3は実施
の形態例の電子放出源を示す部分平面図である。図2は
本発明によるディスプレイ装置の一例を示す斜視図であ
り、このディスプレイ装置200は、図1などに示した
本実施の形態例の電子放出源202と、高真空領域3を
介して電子放出源202の上部に配設された上部基板2
とを含んで構成されている。
うに、例えばガラス材よりなる下部基板11を含み、そ
の表面上には帯状の複数本のカソード電極ライン13が
形成されている。カソード電極ライン13上には、絶縁
層14が形成され、絶縁層14の上には、カソード電極
ライン13と交差する帯状の複数本のゲート電極ライン
15が形成されている。各カソード電極ライン13の端
部および各ゲート電極ライン15の端部は不図示の制御
手段にそれぞれ接続されている。
13とゲート電極ライン15との各交差箇所には多数の
微細孔17が形成され、ディスプレイ装置200におけ
る1つの画素に対応する領域を構成している。各微細孔
17は、図1および図5に示したように、上記絶縁層1
4とゲート電極ライン15とを貫通してカソード電極ラ
イン13に到達しており、微細孔17の底部のカソード
電極ライン13上には金属製の断面が台形状の凸構造1
61が突設され、その頂部に電子放出部16が形成され
ている。この電子放出部16は炭素薄膜から成る。そし
て、本実施の形態例では、絶縁層14の厚さは微細孔1
7の短径の1/2以下に形成され、微細孔の短径は2μ
m以上となっている。また、凸構造161は、本実施の
形態例では、絶縁層14の厚さの1/2以上の高さに形
成されている。
は、上部基板2は、高真空領域3を介して電子放出源2
02と対向して配置されている。上部基板2の下面部に
は、ゲート電極ライン15に対してそれぞれ平行な帯状
の複数のアノード電極ライン21が延設され、各アノー
ド電極ライン21の表面にはそれぞれ蛍光ストライプが
アノード電極ライン21とともに延在している。
において、上記制御手段により所要のカソード電極ライ
ン13およびゲート電極ライン15を選択してこれらの
電極間に所定の電圧をかけると、対応する画素領域内の
電子放出部16に所定電界がかかり、電子放出部16か
らトンネル効果によって電子が放出される。
たディスプレイ装置200では、所定の画素領域を励起
することで各微細孔17内の電子放出部16から放出さ
れた電子が、上記制御手段によりカソード電極ライン1
3と上部基板2のアノード電極ライン21との間に印加
された電圧によって加速され、ゲート電極ライン15と
上部基板2との間の高真空領域3を通って上記蛍光スト
ライプに到達する。そして、電子が入射するこで蛍光ス
トライプから可視光が発せられ、この可視光は、透明な
アノード電極ライン21や上部基板2を通して観察され
ることになる。
202では、微細孔17内部の金属製の凸構造161の
断面が台形状になっており、その上端はカソード電極ラ
イン13の表面よりゲート電極ライン15に近づいてい
るため、電界が有効に凸構造161上端の電子放出部1
6の表面に印加される。したがって、より低い電圧でフ
ィールドエミッション電流を得ることができる。例えば
数十V/μm程度もしくはそれ以下の電界強度を電子放
出部16に印加すれば、ディスプレイ装置として必要な
電流量を確保することができ、そのため、カソード電極
ライン13およびゲート電極ライン15の間に印加する
電圧は数十V以下で済み、低電圧駆動が可能となる。し
たがって、電子放出源202により構成したディスプレ
イ装置200も低電圧で駆動することができる。特に、
本実施の形態例では、凸構造161は絶縁層14の1/
2以上の高さに形成されているので、その上部はゲート
電極15に充分に近く、確実に低電圧駆動を実現でき
る。しかも、電子放出部から放出された電子が、ゲート
電極15に流れ込むことなく微細孔17の開口部から飛
び出してアノード電極に入射するす割合が増加するの
で、効率よく蛍光面を発光させることができ、ディスプ
レイ装置200の消費電力を抑える上で有効である。
に形成した電子放出部16はマイクロチップ106(図
15)のような先鋭な形状ではないため、均一に製造す
ることが容易であり、したがって、画素によって電流量
がばらつくという問題を解決できる。これにより、ディ
スプレイ装置200の上部基板2に形成される光輝点も
均一となり、画質が向上する。すなわち、断面が台形状
の凸構造161は、微細孔内に形成するものの、マイク
ロチップの場合と異なり平坦部(頂部)が主であるか
ら、形成される高さは微細孔径の影響を受け難い。した
がって微細孔の径がばらついたとしても、電子放出部の
高さは安定しており、電子放出部16とゲート電極15
との位置関係が変化しないことから、電子放出部16か
らの電子放出量はほぼ一定となる。また、電子放出部1
6がマイクロチップ106のような先鋭な形状でないこ
とから、電子放出部16から放出される電子はあまり広
がることなく飛翔する。これにより、ディスプレイ装置
200の上部基板2に形成される光輝点のサイズが小さ
くなり、画像が鮮明となって画質が向上する。
るガスがイオン化して電子放出部16に対するスパッタ
リングが生じたとしても、電子放出部16の形状変化は
起こらず、したがって、時間の経過とともに電流量が減
少するといったことがなく、長寿命である。そのため、
電子放出源202により構成したディスプレイ装置20
0も長寿命となる。そして、マイクロチップ106の場
合より、第2の電極と電子放出部16との間の距離を長
くとることができるので、電極間の短絡は生じ難く、そ
の結果、製造歩留まりが向上する。これによりディスプ
レイ装置200の製造コストが低下する。さらに、微細
孔の短径が2μm以上であり、リソグラフィーにおける
パターンルールを大きくできるため、縮小露光装置など
は不要であり、製造歩留まりを高める上で有利である。
同時に、縮小露光装置や関連するプロセス装置を用いる
必要がないことから、製造設備を安価に抑えることがで
き、製造コストを削減できる。また、絶縁層の厚さ、す
なわち微細孔の深さが微細孔の短径の1/2以下である
ため、凸構造を形成する際に成膜膜厚を小さく抑えるこ
とができ、材料費の削減や製造時間の短縮を実現でき
る。
なる微細孔17の形状は、図3に示したように円形であ
るとしたが、この形状は円形に限らず多角形や楕円形で
あってもかまわず、さらに図3に相当する図4の部分平
面図に示した微細孔18のように1方向に延在する溝状
であってもよい。また、電子放出部16は炭素の薄膜に
より構成する以外にもDLC(ダイアモンドライクカー
ボン)膜や、アモルファスダイアモンド膜により構成す
ることも可能である。さらに、電子放出部16を成す炭
素の薄膜に窒素を含有させて抵抗率を低下させることも
有効であり、その結果、いっそう低い電圧によって電子
放出源202を駆動することが可能となる。
200では、図2に示したように、前記電子放出源との
間に間隔をおいて上部基板2(特許請求の範囲のガラス
基板に相当)を設け、アルミニウムなどの金属を上部基
板2の電子放出源202に対向する下面部(電子放出源
202に対向する面)に蒸着することでアノード電極ラ
イン21(特許請求の範囲のアノード電極に相当)を形
成し、蛍光面を前記アノード電極ライン21の表面(特
許請求の範囲の電子放出源に対向する面に相当)に形成
した。しかしながら、ディスプレイ装置におけるアノー
ド電極と蛍光面との位置関係は上記と逆であってもよ
い。すなわち、電子放出源202との間に間隔をおいて
前記上部基板2を設け、蛍光面を前記上部基板2の電子
放出源202に対向する面に形成し、アルミニウムなど
の金属を前記蛍光面の前記電子放出源202に対向する
面に蒸着することでアノード電極ライン21を形成する
ようにしてもよい。
て説明する。図6ないし図9は電子放出源202の製造
工程の各段階を示す部分断面側面図である。まず、図6
に示したように、ガラスなどから成る下部基板11上に
ニオビウム、モリブデンまたはクロムなどを材料として
厚さ約2000オングストローム程度の導体膜を形成す
る。その後、写真製版法および反応性イオンエッチング
法によりこの導体膜をライン形状に整形してカソード電
極ライン13とする。
パッタリングあるいは化学蒸着法(DVD)により上記
カソード電極ライン13上に成膜し、さらに絶縁層14
上にゲート電極材料として例えばニオビウムまたはモリ
ブデンを用いて成膜する。その後、写真製版法および反
応性イオンエッチング法によりこの導体膜をカソード電
極ライン13と交差するようなライン形状にしてゲート
電極ライン15とする。次に、犠牲層であるアルミニウ
ム膜40を蒸着またはスパッタリングによって形成す
る。そして、図7に示したように、ゲート電極ライン1
5と絶縁層14とを貫通してカソード電極ライン13の
表面に到達する平面視円形の微細孔17を写真製版法お
よび反応性イオンエッチング法により形成する。
ように、断面が台形状の凸構造161をタングステン、
タンタル、モリブデン、ニオビウム、ニッケルなどの金
属を蒸着することにより微細孔17内部に形成する。こ
のとき、図8に示したように、金属膜は微細孔底部と犠
牲層の上部に成長するが、成長とともに犠牲層の上部に
成長する金属膜44は微細孔17の開口の縁からせり出
すように成長し、微細孔17の口径を狭めていく。それ
に伴って、微細孔底部に成長する金属膜46は上部が除
々に狭まって成長していく。そのためその断面形状は台
形状となる。金属膜46が一定の高さまで成長したら蒸
着を完了する。これにより微細孔17内に形成された金
属膜46が凸構造161となる。
16である炭素の膜をアーク放電法またはレーザ蒸着法
によって凸構造161の頂部に形成する。最後に、塩酸
などの酸溶液もしくは水酸化ナトリウムなどのアルカリ
溶液によって犠牲層であるアルミニウム膜40をエッチ
ングするとともにその上部の金属膜44と、電子放出部
形成時に被着した炭素の膜とを除去し、図10に示した
電子放出源202を完成させる。
台形状の凸構造161を形成した後は金属膜44のせり
出し分の距離だけ微細孔17の口径が狭まっているた
め、電子放出部16を形成する際に炭素薄膜によるゲー
ト、カソード間の電気的接触のトラブルが減少し信頼性
が向上する。
には次のようにして行うことができる。すなわち、炭素
固形物をアーク放電によってイオン化させて炭素イオン
および荷電炭素クラスタのいずれか一方または両方を生
成し、生成した炭素イオンおよび荷電炭素クラスタのい
ずれか一方または両方を、磁場によって屈曲した軌道に
沿って飛翔させて、下部基板11に入射させ、微細孔1
7内の凸構造161の頂部に被着させて電子放出部16
を形成する。
させたレーザ光を真空中において炭素固形物のターゲッ
トの表面に入射させて炭素イオン、中性炭素原子、なら
びに炭素クラスタのいずれか1つまたは複数を生成し、
生成した炭素イオン、中性炭素原子、ならびに炭素クラ
スタのいずれか1つまたは複数をターゲットに対向配置
した下部基板11に入射させ、微細孔17内の凸構造1
61の頂部に被着させるという方法を採ることも可能で
ある。
2の実施の形態例について説明する。図11は本発明の
第2の実施の形態例の電子放出源を拡大して示す部分断
面側面図である。第2の実施の形態例の電子放出源20
3が上記電子放出源202と異なるのは電子放出部16
の表面に無数の微細な突起構造、すなわちカーボンナノ
チューブ16cが立設されている点である。
された電子放出部16は蒸着法または化学蒸着法(CV
D)によって凸構造161の頂部に形成することができ
る。具体的には、上述のように凸構造161を形成した
後、真空中にて炭素固形物に電子ビームを照射して炭素
を加熱蒸発させ、凸構造161の頂部に付着させて、表
面にカーボンナノチューブ16cが立設された電子放出
部16を形成する。あるいは、真空中にメタン、アセト
ン、アルコールのうちのいずれか1つまたは複数を導入
して加熱したフィラメントに接触させ、加熱分解して凸
構造161の頂部に付着させ、表面にカーボンナノチュ
ーブ16cが立設された電子放出部16を形成する。そ
の後、塩酸などの酸溶液もしくは水酸化ナトリウムなど
のアルカリ溶液によって犠牲層であるアルミニウム膜
(図9のアルミニウム膜40に相当)をエッチングする
とともにその上部の金属膜と、電子放出部形成時に被着
した炭素の膜とを除去し、図11に示した電子放出源2
03を完成させる。
3では、電子放出源202と同様の効果が得られること
に加えて、電子放出部16の表面にカーボンナノチュー
ブ16cが無数に立設されているので、電界がカーボン
ナノチューブ16cの先端部に集中して電子が電子放出
部16から容易に放出され、その結果、いっそう低い電
圧で駆動することが可能である。またカーボンナノチュ
ーブ16cは無数に形成されているので充分な電流量を
得ることができる。なお、この第2の実施の形態例で
も、微細孔17の形状は、円形に限らず多角形や楕円形
であってもかまわず、さらに1方向に延在する溝状であ
ってもよい。
形態例について説明する。図12は第3の実施の形態例
の電子放出源を示す断面側面図、図13は同部分平面図
である。図中、図1、図3などと同一の要素には同一の
符号が付されており、それらに関する詳しい説明はここ
では省略する。
上記第1の実施の形態例の電子放出源202とほぼ同様
の構成を有するが、図13に示したように、カソード電
極ライン13aの1画素に対応する領域が複数箇所で切
り取られて網状となっており、さらに、図12に示した
ように、カソード電極ライン13aの上に導体の薄膜1
8を形成した点で異なっている。すなわち、図13に示
したように、カソード電極ライン13aは、その1画素
に対応する領域において、複数の矩形領域13bで削除
した形状に形成されている。矩形領域13b(削除領
域)は本実施の形態例ではほぼ正方形であり、一例とし
て3×3のマトリクス状に配列されている。
ン13aの上に、矩形領域13bの箇所も含めて全体
に、カソード電極ライン13aより高い抵抗値を有する
導体の薄膜18が形成されている。この薄膜18はカソ
ード電極ライン13aに接しているため、カソード電極
ライン13aと同電位となり、カソード電極として機能
する。そして、各矩形領域13b中央部のほぼ正方形の
領域に、多数の微細孔17が形成され、各微細孔17は
図12に示したように、上記薄膜18の表面に達する深
さに形成されている。各微細孔17の内部には薄膜18
上に凸構造161がそれぞれ突設されている。各凸構造
161の頂部には上記実施の形態例と同様、炭素膜によ
る電子放出部16が形成されている。
図13に示したように、各矩形領域13bにおいて、外
側の微細孔17とカソード電極ライン13aの内縁4と
の間には一定の距離を確保でき、各矩形領域13b内の
各凸構造161と周囲のカソード電極ライン13aとの
間に、充分な距離をおいて薄膜18を介在させることが
できる。したがって、本実施の形態例では、第1の実施
の形態例と同様の効果が得られ、さらに、製造時に金属
片などが微細孔17内に入り込んでカソード電極ライン
13aとゲート電極ライン15とが短絡したとしても、
薄膜18の抵抗によって電子放出部16を通じて流れる
電流が抑えられ、電子放出部16の破壊を防止できると
いう効果が得られる。
出部16との間に抵抗値の高い薄膜18が介在するの
で、電子放出部16からの電子の放出量のばらつきを抑
えることができる。すなわち、ある電子放出部からの電
流量が大きくなると抵抗値の高い近傍の薄膜18を通じ
て大きい電流が流れ、その結果、電子放出部に印加され
る電圧が低下し、電子放出部から放出される電子の量が
低下する。したがって、電子放出部16間および画素間
の電流量のばらつきが抑えられる。
ライン13aの上に薄膜18を形成するとしたが、薄膜
18の上にカソード電極ライン13aを形成する構造と
してもよく、同様の効果が得られる。また、薄膜18の
材料としては、動作時に電子放出部16がカソード電極
ライン13aと実質的に同電位になる範囲で、カソード
電極ライン13aより抵抗値の大きい導体を用いればよ
い。したがって、半導体材料を用いることも無論可能で
ある。
ライン13aの1画素に相当する領域においてカソード
電極ライン13aを複数の正方形の矩形領域13bで削
除した形状に形成するとしたが、削除する領域の形状は
正方形に限らず、長方形としてもよく、さらに他の形状
とすることも可能である。また矩形領域13bの数も、
本実施の形態例のように9とする以外にも、1あるいは
その他の数とすることができる。さらに、微細孔17の
形状は円形だけでなく、多角形や楕円形、あるいは1方
向に伸びた溝状であってもよい。
4の実施の形態例について説明する。図14は第4の実
施の形態例の電子放出源を示す部分断面側面図である。
図14に示した電子放出源205は、上記電子放出源2
04と基本的に同様の構成を有しているが、各電子放出
部16の表面に無数の微細突起構造、すなわちカーボン
ナノチューブ16cが立設されている点で異なってい
る。表面にこのようなカーボンナノチューブ16cが形
成された電子放出部16は、第2の実施の形態例に関し
て説明したように、蒸着法または化学蒸着法(CVD)
によって凸構造161の頂部に形成することができる。
たとえば、真空中にて炭素固形物に電子ビームを照射し
て炭素を加熱蒸発させ、凸構造161の頂部に付着させ
て、表面にカーボンナノチューブ16cが立設された電
子放出部16を形成する。そして、塩酸などの酸溶液も
しくは水酸化ナトリウムなどのアルカリ溶液によって犠
牲層であるアルミニウム膜をエッチングするとともにそ
の上部の金属膜と、電子放出部形成時に被着した炭素の
膜とを除去し、図14に示した電子放出源205を完成
させる。この第4の実施の形態例の電子放出源205で
は、電子放出源204と同様の効果が得られることに加
えて、電子放出部16の表面にカーボンナノチューブ1
6cが無数に立設されているので、電子放出源203と
同様の効果をも得ることが可能である。なお、この第4
の実施の形態例においても、微細孔17の形状は、円形
に限らず多角形や楕円形であってもかまわず、さらに1
方向に延在する溝状であってもよい。
延在する第1の電極と、前記第1の電極の上に絶縁層を
介して延在する第2の電極とを有し、前記第2の電極上
に開口し前記絶縁層を貫通して前記第1の電極に至る1
つまたは複数の微細孔が形成された電子放出源であっ
て、前記微細孔内の前記第1の電極上に突設された、断
面が台形状の金属製の凸構造を備え、前記凸構造の頂部
に電子放出物質から成る電子放出部が形成され、前記絶
縁層の厚さは、前記微細孔の短径の1/2以下であるこ
とを特徴とする。
絶縁層と、第2の電極とをこの順番で形成し、前記第2
の電極上に開口するとともに前記絶縁層を貫通して前記
第1の電極に至る1つまたは複数の微細孔を形成する工
程を含む電子放出源の製造方法であって、前記微細孔内
の前記第1の電極上に、断面が台形状の金属製の凸構造
を突設し、前記凸構造の頂部に電子放出物質から成る電
子放出部を形成し、前記絶縁層は、前記微細孔の短径の
1/2以下の厚さに形成することを特徴とする。
電極と、前記第1の電極の上に絶縁層を介して延在する
第2の電極とを有し、前記第2の電極上に開口し前記絶
縁層を貫通して前記第1の電極に至る1つまたは複数の
微細孔が形成され、前記微細孔内の前記第1の電極上に
突設された、断面が台形状の金属製の凸構造を備え、前
記凸構造の頂部に炭素から成る膜状の電子放出部が形成
され、前記絶縁層の厚さは、前記微細孔の短径の1/2
以下である電子放出源と、前記電子放出源との間に間隔
をおき前記電子放出源に対向して配設されたアノード電
極および前記アノード電極上に形成された蛍光面を含む
基板とを有し、前記第1および第2の電極の間に電圧を
印加して前記電子放出部より電子を放出させ、前記電子
を前記蛍光面に入射させて前記蛍光面を発光させること
を特徴とする。
発明の電子放出源の製造方法により製造した電子放出源
では、第1の電極上に凸構造が突設され、その上に電子
放出部が形成されているので、電子放出面を用いた上記
従来の電子放出源に比べ、電子放出部と第2の電極との
間の距離は大幅に短縮し、したがって第1および第2の
電極間に印加する電圧を低くしても充分な電流量を確保
することができる。電子放出物質として例えば炭素を用
ちいた場合、数十V/μm程度もしくはそれ以下の電界
強度を電子放出部に印加すれば、ディスプレイ装置とし
て必要な電流量を確保することができ、そのため、第1
および第2の電極の間に印加する電圧は数十V以下で済
み、低電圧駆動が可能となる。
した電子放出部はマイクロチップのような先鋭な形状で
はないため、均一に製造することが容易であり、したが
って、画素によって電流量がばらつくという問題を解決
できる。また、電子放出部がマイクロチップのような先
鋭な形状でないことから、電子放出部から放出される電
子はあまり広がることなく飛翔する。さらに、同様の理
由で、真空領域に残存するガスがイオン化して電子放出
部に対するスパッタリングが生じたとしても、電子放出
部の形状変化は起こらず、したがって、時間の経過とと
もに電流量が減少するといったことがなく、長寿命であ
る。そして、マイクロチップの場合より、第2の電極と
電子放出部との間の距離を長くとることができるので、
電極間の短絡は生じ難く、その結果、製造歩留まりが向
上する。特に大型のディスプレイ装置では、電子放出源
も大型化することからその製造歩留まりの影響が大き
く、電子放出源の歩留まり向上の効果は大きい。また、
絶縁層の厚さ、すなわち微細孔の深さが微細孔の短径の
1/2以下であるため、凸構造を形成する際に成膜膜厚
を小さく抑えることができ、材料費の削減や製造時間の
短縮を実現できる。
した本発明のディスプレイ装置は、低電圧で駆動するこ
とができる。そして、電子放出源において画素ごとの電
流量がばらつくという問題がなく、かつ電子の広がりが
少ないので高画質である。さらに、電子放出源の電子放
出部の形状変化が起こらないので長寿命である。そし
て、電子放出源の製造歩留まりが良好であることから低
コストで製造できる。
断面側面図である。
視図である。
ある。
平面図である。
す部分断面側面図である。
側面図である。
側面図である。
側面図である。
側面図である。
断面側面図である。
拡大して示す部分断面側面図である。
断面側面図である。
平面図である。
平面図である。
図である。
……下部基板、13……カソード電極ライン、13a…
…カソード電極ライン、13b……矩形領域、14……
絶縁層、15……ゲート電極ライン、16……電子放出
部、16a……基部、16b……突起構造、16c……
カーボンナノチューブ、17……微細孔、18……薄
膜、21……アノード電極ライン、40……アルミニウ
ム膜、44……金属膜、46……金属膜、101……下
部基板、103……カソード電極ライン、103a……
接続端部、104……絶縁層、105……ゲート電極ラ
イン、105a……接続部端部、106……マイクロチ
ップ、109……制御手段、161……凸構造、200
……ディスプレイ装置、202〜205……電子放出
源。
Claims (28)
- 【請求項1】 基板上に延在する第1の電極と、前記第
1の電極の上に絶縁層を介して延在する第2の電極とを
有し、前記第2の電極上に開口し前記絶縁層を貫通して
前記第1の電極に至る1つまたは複数の微細孔が形成さ
れた電子放出源であって、 前記微細孔内の前記第1の電極上に突設された、断面が
台形状の金属製の凸構造を備え、 前記凸構造の頂部に電子放出物質から成る電子放出部が
形成され、 前記絶縁層の厚さは、前記微細孔の短径の1/2以下で
あることを特徴とする電子放出源。 - 【請求項2】 前記凸構造の高さは前記絶縁層の厚さの
1/2以上であることを特徴とする請求項1記載の電子
放出源。 - 【請求項3】 前記微細孔の短径は2μm以上であるこ
とを特徴とする請求項1記載の電子放出源。 - 【請求項4】 前記電子放出部は膜状に形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の電子放出源。 - 【請求項5】 前記電子放出部は炭素薄膜から成ること
を特徴とする請求項4記載の電子放出源。 - 【請求項6】 前記電子放出部は窒素を含むことを特徴
とする請求項5記載の電子放出源。 - 【請求項7】 前記炭素薄膜の表面に多数の微細突起構
造が形成されていることを特徴とする請求項5記載の電
子放出源。 - 【請求項8】 前記微細突起構造はカーボンナノチュー
ブであることを特徴とする請求項7記載の電子放出源。 - 【請求項9】 前記微細孔の開口の形状は平面視略円
形、楕円形、矩形のいずれかであることを特徴とする請
求項1記載の電子放出源。 - 【請求項10】 前記微細孔は溝状に形成されているこ
とを特徴とする請求項1記載の電子放出源。 - 【請求項11】 前記第1の電極は、相対的に抵抗値の
小さい電極本体と、前記電極本体に重ねて延設された、
相対的に抵抗値の大きい導体とから成り、前記電極本体
には、1箇所または複数箇所において部分的な削除領域
が形成され、前記微細孔は前記削除領域内に、前記削除
領域の縁部との間に間隔をおいて形成されていることを
特徴とする請求項1記載の電子放出源。 - 【請求項12】 前記電極本体の前記削除領域は矩形に
形成されていることを特徴とする請求項11記載の電子
放出源。 - 【請求項13】 前記電極本体に複数の前記削除領域が
形成され、複数の前記削除領域はマトリクス状に配列さ
れていることを特徴とする請求項11記載の電子放出
源。 - 【請求項14】 前記凸構造の材料は前記第1の電極の
材料とは異なっていることを特徴とする請求項1記載の
電子放出源。 - 【請求項15】 基板上に第1の電極と、絶縁層と、第
2の電極とをこの順番で形成し、前記第2の電極上に開
口するとともに前記絶縁層を貫通して前記第1の電極に
至る1つまたは複数の微細孔を形成する工程を含む電子
放出源の製造方法であって、 前記微細孔内の前記第1の電極上に、断面が台形状の金
属製の凸構造を突設し、 前記凸構造の頂部に電子放出物質から成る電子放出部を
形成し、 前記絶縁層は、前記微細孔の短径の1/2以下の厚さに
形成することを特徴とする前記電子放出源の製造方法。 - 【請求項16】 前記凸構造は前記絶縁層の厚さの1/
2以上の高さに形成することを特徴とする請求項15記
載の電子放出源の製造方法。 - 【請求項17】 前記微細孔は、その短径が2μm以上
となるように形成することを特徴とする請求項15記載
の電子放出源の製造方法。 - 【請求項18】 前記電子放出部は炭素薄膜により形成
することを特徴とする請求項15記載の電子放出源の製
造方法。 - 【請求項19】 前記第2の電極を形成した後に前記第
2の電極上にアルミニウムその他の金属による犠牲層を
蒸着またはスパッタリングにより形成し、 その後、前記犠牲層、前記第2の電極、前記絶縁層をエ
ッチングして前記微細孔を形成し、 つづいて、前記微細孔内に前記凸構造を突設することを
特徴とする請求項18記載の電子放出源の製造方法。 - 【請求項20】 前記電子放出部を形成する工程では、
炭素固形物をアーク放電によってイオン化させて炭素イ
オンおよび荷電炭素クラスタのいずれか一方または両方
を生成し、 生成した前記炭素イオンおよび前記荷電炭素クラスタの
いずれか一方または両方を、磁場によって屈曲した軌道
に沿って飛翔させて、基板に入射させ、前記微細孔内の
前記凸構造の頂部に被着させて前記電子放出部を形成す
ることを特徴とする請求項18記載の電子放出源の製造
方法。 - 【請求項21】 前記電子放出部を形成する工程では、
レンズにより収束させたレーザ光を真空中において炭素
固形物のターゲットの表面に入射させて炭素イオン、中
性炭素原子、ならびに炭素クラスタのいずれか1つまた
は複数を生成し、 生成した前記炭素イオン、中性炭素原子、ならびに炭素
クラスタのいずれか1つまたは複数を前記ターゲットに
対向配置した基板に入射させ、前記微細孔内の前記凸構
造の頂部に被着させて前記電子放出部を形成することを
特徴とする請求項18記載の電子放出源の製造方法。 - 【請求項22】 前記電子放出部を形成する工程では、
真空中にて炭素固形物に電子ビームを照射して炭素を加
熱蒸発させ、発生した炭素原子、炭素イオン、ならびに
炭素クラスターのいつれか1つまたは複数を前記凸構造
の頂部に被着さて前記電子放出部を形成することを特徴
とする請求項18記載の電子放出源の製造方法。 - 【請求項23】 前記電子放出部を形成する工程では、
真空中にメタン、アセトン、アルコールのうちのいずれ
か1つまたは複数を導入して加熱したフィラメントに接
触させ加熱分解して生成した炭素原子、炭素イオン、な
らびに炭素クラスターのいつれか1つまたは複数を前記
凸構造の頂部に被着させて前記電子放出部を形成するこ
とを特徴とする請求項18記載の電子放出源の製造方
法。 - 【請求項24】 基板上に延在する第1の電極と、前記
第1の電極の上に絶縁層を介して延在する第2の電極と
を有し、前記第2の電極上に開口し前記絶縁層を貫通し
て前記第1の電極に至る1つまたは複数の微細孔が形成
され、前記微細孔内の前記第1の電極上に突設された、
断面が台形状の金属製の凸構造を備え、前記凸構造の頂
部に炭素から成る膜状の電子放出部が形成され、前記絶
縁層の厚さは、前記微細孔の短径の1/2以下である電
子放出源と、 前記電子放出源との間に間隔をおき前記電子放出源に対
向して配設されたアノード電極および前記アノード電極
上に形成された蛍光面を含む基板とを有し、 前記第1および第2の電極の間に電圧を印加して前記電
子放出部より電子を放出させ、前記電子を前記蛍光面に
入射させて前記蛍光面を発光させることを特徴とするデ
ィスプレイ装置。 - 【請求項25】 前記凸構造の高さは前記絶縁層の厚さ
の1/2以上であることを特徴とする請求項24記載の
ディスプレイ装置。 - 【請求項26】 前記微細孔の短径は2μm以上である
ことを特徴とする請求項24記載のディスプレイ装置。 - 【請求項27】 基板上に、複数の帯状の前記第1の電
極が側方に間隔をおいてほぼ同一方向に延設され、複数
の帯状の前記第2の電極が側方に間隔をおき前記第1の
電極に交差して延設され、前記第1および第2の電極が
交差する箇所に前記微細孔が形成され、複数の帯状の前
記アノード電極が各第2の電極にそれぞれ対向して延設
されていることを特徴とする請求項24記載のディスプ
レイ装置。 - 【請求項28】 基板上に、複数の帯状の前記第1の電
極が側方に間隔をおいてほぼ同一方向に延設され、複数
の帯状の前記第2の電極が側方に間隔をおき前記第1の
電極に交差して延設され、前記第1および第2の電極が
交差する箇所に前記微細孔が形成され、前記アノード電
極はアルミニウム膜から成ることを特徴とする請求項2
4記載のディスプレイ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19338599A JP2001023506A (ja) | 1999-07-07 | 1999-07-07 | 電子放出源およびその製造方法ならびにディスプレイ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19338599A JP2001023506A (ja) | 1999-07-07 | 1999-07-07 | 電子放出源およびその製造方法ならびにディスプレイ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001023506A true JP2001023506A (ja) | 2001-01-26 |
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ID=16307062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19338599A Pending JP2001023506A (ja) | 1999-07-07 | 1999-07-07 | 電子放出源およびその製造方法ならびにディスプレイ装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2001023506A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1999
- 1999-07-07 JP JP19338599A patent/JP2001023506A/ja active Pending
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